JP2007252226A - コンバイン - Google Patents

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Kiyoshi Tanaka
喜代志 田中
Takahiro Kamikado
孝博 神門
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Abstract

【課題】搬送チェーンの受取り位置と受渡し位置を穀稈の稈身方向に調節して、扱深さ調節方向の調節量を大きくできるコンバインを提供する。
【解決手段】前処理部で刈取った穀稈を、穂側支持搬送装置、扱深さ調節搬送装置、脱穀装置のフィードチェーンを有するコンバインに、扱深さ調節搬送装置とフィードチェーンとの間に位置するように配置された継送挟持搬送装置21は、搬送駆動される搬送チェーン21aと、前記搬送チェーン21aとの間に穀稈を挟持する挟持レール21bとを有し、前記搬送チェーンを支持するチェーンフレーム33の取付け位置を換え、前記搬送チェーン21aの搬送始端側と搬送終端側とが前記搬送チェーン21aの走行平面において逆方向に変位するように構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、扱深さ調節方向の調節量を大きくできるようにしたコンバインに関する。
株元挟持搬送装置とフィードチェーンとの間に、前記株元挟持搬送装置(扱深さ調節搬送装置)から受け渡された穀稈をフィードチェーンへ搬送して受け渡す補助搬送装置(継送挟持搬送装置)を設け、前記株元挟持搬送装置を、前支点周りで上下方向に揺動させることにより、前記補助搬送装置への穀稈の稈身方向の受渡し位置を変更自在に構成し、超短稈の穀稈の脱穀処理を行えるようにしたコンバインが知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記コンバインにおいては、前記株元挟持搬送装置を、前支点周りで上下方向に揺動させることにより、前記補助搬送装置への穀稈の稈身方向の受渡し位置を変更する。
特許第3499404号公報(図3,図4)
前記コンバインの補助搬送装置(継送挟持搬送装置)は、前端部側を支点として揺動自在に支持されて取付け位置を調節可能となっており、短稈であってもフィードチェーンへの受渡しが可能なようになっている。
しかし、上記補助搬送装置は、前端部側を支点として揺動調節されるため、穀稈の稈身方向の受渡し位置の調整量を大きくすることができず、超短稈の穀稈に対する対応が不十分なものとなっている。
前記の事情に鑑み、本発明は、穀稈の稈身方向の調節量を大きくすることができ、長稈に対しては従来と同様な扱深さ調節を保持しつつ、超短稈の穀稈に対しても適正な扱深さに調整することができるコンバインを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、前処理部(10)で刈取った穀稈(70)を、穂先側を穂側支持搬送装置(18)にて支持しつつ、扱深さを調節し得る扱深さ調節搬送装置(20)にて株元側を挟持して、脱穀装置(6)のフィードチェーン(7)に引渡してなる、コンバイン(1)において、
前記扱深さ調節搬送装置(20)と前記フィードチェーン(7)との間に、継送挟持搬送装置(21)を配置し、
該継送挟持搬送装置(21)は、搬送駆動される搬送チェーン(21a)と、該搬送チェーン(21a)との間に穀稈(70)を挟持する挟持レール(21b)と、を有し、
前記搬送チェーン(21a)を、搬送始端側と搬送終端側とが前記搬送チェーン(21a)の走行平面において逆方向に変位するように変位調節自在に構成した、
ことを特徴とするコンバインにある。
請求項2に係る本発明は、前記挟持レール(21b)を、前記搬送チェーン(21a)の変位調節に合うように、その取付角度を変更自在に構成した、
請求項1記載のコンバインにある。
なお、前記した括弧内の符号等は、図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
請求項1に係る本発明によると、継送挟持搬送装置の搬送チェーンを、搬送始端側と搬送終端側とが前記搬送チェーンの走行平面において逆方向に変位するように変位調節自在に構成したので、搬送チェーンの受取り位置と受渡し位置を穀稈の稈身方向に調節して、扱深さ調節方向の調節量を大きくでき、長稈に対しては従来と同様な扱深さ調節を保持しつつ、超短稈の穀稈に対しても適正な扱深さに調整することができる。
請求項2に係る本発明によると、挟持レールの取付角度を変更自在としてので、搬送チェーンの変位調節に合わせて、適正な穀稈挟持位置に挟持レールを取付けて、常に良好な継送挟持搬送装置の搬送性能を維持することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図8は、本発明によるコンバインの実施の形態を示すもので、図1は、コンバインの側面図、図2は、コンバインの前処理部の平面図、図3は、前処理部における穀稈の受渡し部を示す斜視図、図4は、前処理部の継送挟持搬送装置の側面図、図5は、図4のA−A断面図、図6は、図4のB−B断面図、図7は、穀稈の搬送状態を示す図1のA−A断面図、図8は、穀稈の搬送状態を示す図1のB−B断面図である。
図1に示すように、コンバイン1は、左右一対のクローラ走行装置2、2に支持された走行機体3の前方の左右方向の一側に昇降自在に支持され、穀稈の刈取りを行う前処理部10と、前記走行機体3の前方他側に設置され、コンバイン1の運転制御を行う運転席5が配置されている。また、前記走行機体3の前記前処理部10の後方には、該前処理部10で刈取った穀稈の脱穀を行う脱穀装置6と、前記前処理部10から受渡された穀稈の株元側を保持し、該穀稈の穂先側が前記脱穀装置6内を通過するように搬送するフィードチェーン7が配置されている。また、前記走行機体3の前記運転席5の後方には、前記脱穀装置6で脱穀された穀粒を一時的に貯留するグレンタンク(図示せず)が配置されている。
図1、図2に示すように、前記前処理部10は、前記走行機体3に前部上方に回動可能に配置された軸(図示せず)に支持され、該軸の回動により揺動して、その前部を上下方向に移動(昇降)させる。前記軸に固定されたフレーム11には、穀稈の分草を行うデバイダ12と、該デバイダ12で分草された穀稈の引起しを行う引起し装置13と、該引起し装置13で引起された穀稈を掻き込むスターホイル15aと掻き込みベルト15bを有する掻き込み装置15と、該掻き込み装置15で掻き込まれた穀稈を切断して刈取る刈刃装置16を備え、穀稈の刈取りを行う。
また、前記前処理部10には、前記刈刃装置16によって刈取られた穀稈の上部を搬送する上部搬送体17aと、該穀稈の下部を搬送する下部搬送体17bを有する搬送装置17が配置されている。また、前記搬送装置17から穀稈の穂先側を受取って搬送する穂側支持搬送装置18と、前記フレーム11に矢印A方向に揺動可能に支持され、前記搬送装置17から穀稈の株元側を受取って搬送すると共に、前記脱穀装置6における扱深さを調節する扱深さ調節搬送装置20と、該扱深さ調節搬送装置20から穀稈の株元側を受取って搬送する継送挟持搬送装置21と、該継送挟持搬送装置21の搬送方向終端側において穀稈の株元側を支持し、前記フィードチェーン7に対する穀稈の受渡しを円滑に行う補助搬送装置22とを有している。
図3に示すように、前記穂側支持搬送装置18は、搬送爪18aと一対の搬送ガイド18bを有し、該搬送爪18aと搬送ガイド18bとにより穀稈の穂先側を支持し、穂側案内板25に沿って搬送する。前記穀稈の搬送経路を跨ぐように配置された支持フレーム26には、穂側案内板25に向けて突出する一対の扱深さセンサ27が配置され、前記穂側案内板25に沿って搬送される穀稈の穂先の位置を検出する。
前記扱深さ調節搬送装置20は、軸心c−cを中心として上下揺動可能であり、前記扱深さセンサ27の検出結果に基づいて揺動し、穀稈の穂先が前記一対の扱深さセンサ27の間に位置するように、穀稈の稈身方向の位置を調節する。
図3乃至図6に示すように、前記継送挟持搬送装置21は、搬送チェーン21aと挟持レール21bを備えている。前記搬送チェーン21aは、前記穂側支持搬送装置18を収容したフレーム30に固定された軸支持体31及び取付けブラケット32を介して着脱可能に支持されたチェーンフレーム33に巻き掛けるように配置される。また、前記挟持レール21bは、前記チェーンフレーム33に沿って走行する前記搬送チェーン21aに合わせて取付け位置が変更できるように着脱可能に支持されている。
前記チェーンフレーム33は、その中央部2箇所が前記軸支持体31と取付けブラケット32に複数のボルト35(例えば、前記軸支持体31側に3本、取付けブラケット32側に2本の計5本)で着脱可能に取付けられる。前記チェーンフレーム33の中央部には、通常の穀稈用の取付け用孔36が5個(図ではボルト35の取付け位置にある)と、短稈用の取付け用孔37が5個形成されている。
前記チェーンフレーム33には、穀稈の搬送経路を形成するチェーンガイド38及びチェーン受け40と、ブラケット41を介して取付けられ、前記搬送チェーン21aの反搬走経路側の経路を形成するチェーンガイド42及びチェーン受け43が配置されている。
前記軸支持体31に回転自在に支持された入力軸45には、駆動力が入力される入力ギヤ46と、前記チェーン21aを駆動する駆動スプロケット47、及び前記穂側支持搬送装置18の搬送チェーン18aを駆動するスプロケット23が固定されている。また、前記チェーンフレーム33の搬送終端側には、スプロケット48が回転自在に支持されている。また、前記フレーム30には、テンションスプロケット50が回転自在に、かつ矢印c−c方向に移動可能に支持されている。
前記搬送チェーン21aは、前記駆動スプロケット47、スプロケット48及びテンションスプロケット50に掛け渡され、前記駆動スプロケット47の回転により、前記チェーンガイド38及びチェーンガイド42に沿って走行し、穀稈の搬送を行うようになっている。
前記挟持レール21bは、穀稈の搬送方向に添って配置された支持フレーム51に、該支持フレーム51の一端に固定されたプレート52と該プレート52に固定された取付け部材53に、2本のボルト55により着脱可能に取付けられたL字状のブラケット56を介して支持されている。
逆U字状に形成された支持枠57は、その上面に所定の間隔で一対の長孔57aが形成され、該長孔57aを貫通するボルト58により前記ブラケット56に位置調整可能に取付けられている。一対の支持杆60は、前記支持枠57の両側面に所定の間隔で形成された孔(図示せず)を摺動自在に貫通し、該支持杆60に前記支持枠57内に位置するように装着されたスプリング61により前記搬送チェーン21a側に向けて突出するように付勢されている。そして、一対の前記支持杆60の前記搬送チェーン21a側の先端に前記ブラケット62を介して挟持レール21bが固定されている。
図4に示すように、前記継送挟持搬送装置21を実線で示す通常の取付け位置から、2点差線で示す短稈用の取付け位置に変更する場合には、前記ボルト35を外して前記チェーンフレーム33を前記軸支持体31及び取付けブラケット32から取外し、短稈用の前記取付け孔37に前記ボルト35を装着して、前記軸支持体31及び取付けブラケット32に固定する。
すると、チェーンフレーム33は、図4に実線で示す位置から2点鎖線で示すように変位した状態で取付けられる。即ち、穀稈の搬送始端側と搬送終端側とが、前記搬送チェーン21aの走行平面において逆方向に変位した状態となる。従って、搬送チェーン21aの穀稈の受取り位置と受渡し位置を穀稈の稈身方向に調節して、扱深さ調節方向の調節量を大きくすることができ、長稈に対しては、従来と同様な扱深さ調節を保持しつつ、超短稈の穀稈に対しても適正な扱深さ調節をすることができる。
また、図4に示すように、前記チェーンフレーム33の取付け位置の変更と共に、前記ボルト58と前記ボルト55を取外し、前記支持枠57とブラケット56を図4に実線で示す位置から取外し、ブラケット56を反転させた状態で、2点鎖線で示す位置で取付け部材53に取付けることにより、前記挟持レール21bの取付角度が変更自在になっている。これにより、挟持レール21bを前記搬送チェーン33の変更調節に合せて適正な穀稈挟持位置に配置して、前記継送挟持搬送装置21の良好な搬送性能を維持することができる。
図3に示すように、前記補助搬送装置22とフィードチェーン7の間には、フィードチェーン7の挟持レール7aに受け継ぐまでに補助的に穀稈をガイドするガイド65が、前記支持フレーム51に固定され配置されている。
図7は、図1におけるA−A断面位置を示す。実線で示す長稈70にあっては、扱深さ調節搬送装置(20で示す)及び継送挟持搬送装置(21で示す)は、実線で示す位置にある。短稈の場合は、扱深さ調節搬送装置(20で示す)は鎖線の位置に移動するが、この際継送挟持搬送装置21が実線で示す標準位置にあると、穀稈は、鎖線70で示す位置となり、扱深さ調節搬送装置20と継送搬送装置21との穀稈70の受渡し位置はXとなる。そして、本発明によると、短稈の場合、継送挟持搬送装置は、鎖線で短稈位置21に取付け位置が変更される。この状態では、短稈(70で示す)の受渡し位置はYで示すようになり、上記標準位置との長さの差分(X−Y)、調節量が大きくなり、短稈70はより株元側を挟持される。
また、図1に示すB−B断面位置においては、図8に示すように、穀稈70は、前記穂側支持搬送装置18、前記継送挟持搬送装置21、前記補助搬送装置22、前記フィードチェーン7で搬送される。前記継送挟持搬送装置21の取付け位置を換えることにより、例えば、実線で示す通常穀稈70の場合の搬送状態を、2点鎖線で示す短稈穀稈70の搬送状態にすることができる。この搬送状態の変化により、搬送される穀稈70の稈身方向の位置を調節、フィードチェーン7で保持する穀稈70の株元側の位置を換えることができる。これにより、搬送穀稈は、より穂先側に移送されチェーン7で穀稈のより株元側を受け継いで搬送される。
前記継送挟持搬送装置21の始端側と終端側とが逆方向に変位調節自在とすることにより、フィードチェーン7は、穀稈のより株元側を挟持することになり、超短稈であっては、脱穀装置により適正に穀稈することが可能となる。なお、上記継送挟持搬送装置21の変位調節は、始端側変位量より終端側の変位量が大きい。
コンバインの側面図である。 コンバインの前処理部の平面図である。 前処理部における穀稈の受渡し部を示す斜視図である。 前処理部の継送挟持搬送装置の側面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 穀稈の搬送状態を示す図1のA−A断面図である。 穀稈の搬送状態を示す図1のB−B断面図である。
符号の説明
1 コンバイン
6 脱穀装置
7 フィードチェーン
10 前処理部
18 穂側支持搬送装置
20 扱深さ調節搬送装置
21 継送挟持搬送装置
21a 搬送チェーン
21b 挟持レール
70 穀稈

Claims (2)

  1. 前処理部で刈取った穀稈を、穂先側を穂側支持搬送装置にて支持しつつ、扱深さを調節し得る扱深さ調節搬送装置にて株元側を挟持して、脱穀装置のフィードチェーンに引渡してなる、コンバインにおいて、
    前記扱深さ調節搬送装置と前記フィードチェーンとの間に、継送挟持搬送装置を配置し、
    該継送挟持搬送装置は、搬送駆動される搬送チェーンと、該搬送チェーンとの間に穀稈を挟持する挟持レールと、を有し、
    前記搬送チェーンを、搬送始端側と搬送終端側とが前記搬送チェーンの走行平面において逆方向に変位するように変位調節自在に構成した、
    ことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記挟持レールを、前記搬送チェーンの変位調節に合うように、その取付角度を変更自在に構成した、
    請求項1記載のコンバイン。
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