JP2007250882A - プリント配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のコア孔が高密度に形成されている場合でもプリプレグから樹脂をコア孔内に十分に充填することができ、コア内に形成される絶縁被膜に気泡が残存しないようにしたプリント配線基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 平均開口比2.5以下で形成された複数のコア孔4のユニットを有するメタルコア1の両面にプリプレグ2を配置し、プリプレグの樹脂をコア孔4に充填するプリント配線基板の製造方法。一次温度までの昇温速度がT℃/分の場合に、プリプレグの公称厚さの合計がメタルコアの厚さより大きいまたは等しい状態で、樹脂流れが7%〜45%で、全てのユニットについて平均開口比Yとプリプレグの樹脂分Xが,Y≧−5X+0.07T+4.12という条件を満たす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント配線基板及びその製造方法に関し、より詳しくは、コア孔が形成されたメタルコアを有するプリント配線基板及びその製造方法に関する。
プリント配線基板に搭載された電子部品の発熱による温度上昇を抑制するために、熱伝導性の良いメタルコアを内部に備えたプリント配線基板が知られている。そのようなプリント配線基板は、メタルコアの両面のそれぞれにプリプレグ、電解銅箔を順に積層した後に、それらの層を真空ホットプレスにより加熱及び加圧して成形することにより形成される。
プリント配線基板にはスルーホールが形成されて一面から他面への電気的導通を確保しているが、スルーホール内を通る銅箔とプリント配線基板の内部中央層のメタルコアとを絶縁させるために、スルーホールを貫通させるコア孔をメタルコアに予め形成し、さらに、コア孔の内面に絶縁層を充填形成する必要がある。
以上のようなプリント配線基板の作製方法として、例えば特許文献1に記載された方法がある。この方法では、図7に示すように、コア孔110が穴開けされたアルミニウム薄板等からなるメタルコア101の一面及び他面のそれぞれにプリプレグ102と銅箔103を順に重ね合わせ、これらを金型で挟んで加熱加圧する。この加熱加圧によりプリプレグ102から樹脂を流出させ、その樹脂をコア孔110内面に充填し、絶縁被膜104を形成する。この後、ドリル加工によりスルーホール105を形成する。
しかし、特許文献1に記載された方法によりコア孔110にプリプレグ102の樹脂を充填する際にコア孔110内に気泡が残り易い。そして、気泡が残った状態でプリント配線基板にドリル加工を施してコア孔110内を通るスルーホール105を形成し、そのスルーホール105内部にメッキ処理を施して導電層を形成すると、気泡により導電層とメタルコア101との間の絶縁抵抗が劣化したり耐電圧の低下が生じたり、或いは、鉛フリーはんだを溶融するために必要とされる温度230℃〜250℃でコア孔110内の絶縁被膜104が剥離し易くなるといった問題がある。
そのような問題を解決するために、特許文献2には、メタルコア101、プリプレグ102、銅箔103を真空度5〜7torrの環境で温度175℃で加熱するとともに圧力40kg/cm2 で加圧することにより、プリプレグ102の樹脂をコア孔110に充填して気泡の無い絶縁被膜104が得られることが記載されている。
また、特許文献3には、コア孔110の内径に対するその高さの比、即ちアスペクト比が12以下という条件で、最低溶融粘度600〜1000Pa・sのプリプレグ102を用いて成形圧を10kg/cm2 以上にして加圧し、同時に加熱することにより、プリプレグ102からコア孔104の中に流出した絶縁被膜104に気泡が観察できなかったことが記載されている。
特公昭和56−37720号公報 特開昭64−89592号公報 特開平10−322020号公報
しかし発明者らの検討において、メタルコアのコア孔が高密度に配置されたプリント配線基板については、これら特許文献2,3の製造方法では、コア孔内に形成される絶縁被覆に気泡が残存することが判明した。
すなわち特許文献2に記載されたプリント配線基板の製造方法による条件により、厚さ0.2mmのプリプレグ(樹脂分49±2%、樹脂流れ12±5%)と、所定の大きさ及び間隔の円穴と長穴をコア孔として有する厚さ0.4mmのメタルコアとを用いてプリント配線基板を形成したところ、複数のコア孔が高密度に形成された場合、樹脂を十分に充填できず、コア孔の内部に気泡が発生して上述した問題が依然として存在する。
また、特許文献3に記載されたプリント配線基板の製造方法による条件によれば、上記のプリプレグと、所定の大きさ及び間隔の円穴と長穴をコア孔として有する厚さ0.4mmのメタルコアとを用いてプリント配線基板を形成したところ、そのプリプレグの溶融粘度が600〜10000Pa・sを有するため、コア孔が12以下の条件のアスペクト比であっても、複数のコア孔が高密度に形成された場合において、樹脂を十分に充填できず、樹脂からなる絶縁被膜に気泡が観察され、上記した気泡による問題を解決することができないことがわかった。
従って、上述した従来のプリント配線基板では、その上に実装される電子部品の高密度化に十分に対応できないことになる。
本発明の目的は、複数のコア孔が高密度に形成されている場合でもプリプレグから樹脂をコア孔内に十分に充填することができ、コア内に形成される絶縁被膜に気泡が残存しないようにしたプリント配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の第1の態様以降では、ユニットと平均開口比という概念を採用する。コア孔が互いに隣接状態に形成された集団をユニットと定義している。そのユニットについて、平均開口比を求めている。ユニットの決定方法、および平均開口比の計算方法は次の通りである。
まず本発明において開口比の計算方法は次のとおりである。すなわち図8に示すように、コア孔Aとコア孔Bを想定した場合に、開口比=ピッチP/直径Dを算出する。これがコア孔Aとコア孔Bとの開口比である。なおコア孔A,Bは円形、楕円形、長円形などいろいろな形が想定され、さらにそのようなコア孔がいろいろな向きに配置されていることが想定されるが、いずれの場合も図8に示すように、コア孔Aとコア孔Bの重心Oa,Ob(円形の場合は中心)同士を結ぶ直線上のそれぞれの直径Da,Dbのうち大きい方の直径を直径Dとして採用し、該重心Oa,Ob同士の距離をピッチPとして採用することで一般化されている。
そしてユニットはコア孔同士が隣接状態に形成された集団であり、より詳細には、あるコア孔Aについて隣接するコア孔Bの開口比が2.5以内となる場合にはコア孔Bもコア孔Aと同じユニットに含まれるコアである、と判断する。
またこのようなユニットについて平均開口比とは、ユニットの中心に近いいずれか一つのコア孔Aに着目し、その周囲に存在する全てのコア孔(隣接するコア孔に限定されない)についてコア孔Aとの開口比を個別に計算し、そのうち開口比が2.5以内の全てのコア孔のみを選択し、その平均値を計算する。この平均値をそのユニットの平均開口比と称する。
なお、あるコア孔を基準にして周囲の全てのコア孔の開口比を算出してみたときに全て2.5より大きくなる場合は、そのコア孔は孤立したものであり、本発明のユニットに該当しないものとし、平均開口比の算出の対象外とする。
またプリント配線基板が後加工においてコア孔とともに一部切除されるなど、実際に使用されないコア孔が生じる場合には、そのコア孔も本発明の対象となるコア孔から外すものとする。
また一枚のプリント配線基板から複数枚のプリント配線基板を切り出して使用する場合でも、本発明はそのように切り出される一枚のプリント配線基板を基準に考えるものとする。
このような前提において、本発明の第1の態様は、平均開口比2.5以下で形成された複数のコア孔のユニットを有するメタルコアの両面にそれぞれプリプレグを配置し、該プリプレグの樹脂を前記コア孔に充填するプリント配線基板の製造方法であって、一次温度までの昇温速度がT℃/分の場合に、前記メタルコアの両面側を覆う前記プリプレグの公称厚さの合計が前記メタルコアの厚さより大きいまたは等しい状態で、かつ樹脂流れが7%〜45%であり、かつプリント配線基板上の全てのユニットについて、平均開口比Yとプリプレグの樹脂分Xが,
Y≧−5X+0.07T+4.12
という条件を満たすことを特徴とするプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第2の態様は、コア孔が形成されたメタルコアの両面にそれぞれプリプレグ及び金属箔を積層した基板を1セットとし、該基板を複数セット積み重ねて所定の真空度以下の環境に置く工程と、前記複数セットの前記基板を一次温度まで昇温させて加熱するとともに、一次圧力で加圧する工程と、前記基板の加熱温度を前記一次温度に所定時間保持する工程と、前記一次温度を所定時間保持した後、前記基板の加熱温度を二次温度まで昇温させるとともに、前記基板の加圧力を前記一次圧力よりも高い二次圧力とする工程と、前記二次温度と前記二次圧力を所定時間保持する工程とを有することを特徴とする第1の態様に記載のプリント配線基板の製造方法である。ここで、「所定の真空度」は、例えば真空度20torrである。また、「プリプレグ」は、ガラスクロスやガラスマット等の基材に、熱硬化性樹脂等の樹脂を含浸、乾燥させて半硬化させたものをいう。
本発明の第3の態様は、前記一次温度は120〜130℃であり、前記二次温度は170℃以上であり、前記一次圧力は10kgf/cm2以下であり、前記二次圧力は10kgf/cm2より高い圧力であり、前記一次温度までの昇温速度は2〜3.5℃/秒であり、前記一次温度から前記二次温度までの昇温速度は3℃/秒であることを特徴とする第1の態様に記載のプリント配線基板の製造方法である。
本発明の第4の態様は、コア孔を有する厚さ0.2〜0.4mmのメタルコアと、前記メタルコアの両面側に順に積層されるプリプレグと金属箔を有するプリント配線基板において、前記コア孔が丸穴の場合に直径が2〜7mmであって3個×3個以上の個数に配列され、前記コア孔が長穴の場合に幅が2〜7mm、長さが24mm以下で3列以上で配列され、且つ前記丸穴と前記長穴の少なくとも一方の平均開口比が1.6〜2.5であることを特徴とするプリント配線基板である。
本発明によれば、複数のコア孔が高密度に形成されている場合でも、プリプレグから樹脂をコア孔内に十分に充填することができ、その樹脂が充填されてコア内に形成される絶縁被膜に気泡が残存しないプリント配線基板を作製することができる。これにより、プリント配線基板にスルーホール形成用のドリル加工を施し、スルーホール内にメッキを施した後に、メッキ層とメタルコアとの絶縁抵抗の劣化や耐電圧の低下が防止され、また、鉛フリーはんだ時にスルーホール内での層間剥離の発生を防止できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るプリント配線基板の製造方法を示す斜視図、図2は、その製造方法により形成されたプリント配線基板を示す断面図である。
まず、図1に示すように、複数のコア孔4が形成された厚み0.2mm〜0.4mmのメタルコア1の両面側には、それぞれ厚み0.1mm〜0.2mmのプリプレグ2を介して電解銅箔3が重ねられる。この場合、メタルコア1の厚みは、その両面側を覆うプリプレグ2の公称厚さの合計より大きく若しくは等しくする。
メタルコア1は、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル或いはこれらの合金などの金属から構成されている。また、メタルコア1に形成されたコア孔4は、丸穴の場合には直径2mm〜7mmで3×3の配列以上の個数が所定のピッチで配置され、また、長穴の場合、幅2mm〜7mm、長さ24mm以下であって3列以上の個数で所定のピッチで配置されている。
プリプレグ2は、ガラスクロスやガラスマット等の基材にフェノールやエポキシ等の熱硬化性樹脂を均等に含浸、乾燥させて半硬化させたものであり、140℃〜150℃のガラス転移温度(Tg)を有し、例えば樹脂分47%〜53%、加熱による樹脂流れ7%〜17%を有する。
以上のようなメタルコア1の両面側にそれぞれプリプレグ2及び電解銅箔3を重ねたものを1セットとし、これを10〜20セットで積み重ねてホットプレスに入れ、真空度20torr以下の環境で、図3に示すように、常温T0 から130℃の一次温度T1 まで昇温速度2.0〜3.5℃/秒で加熱温度を変化させ、同時に一次圧力P1として10kgf/cm2 で所定時間加圧する。続いて、加熱温度を一次温度T1 である120℃〜130℃で20〜30分間で保持するとともに、圧力を例えば30kgf/cm2の二次圧力P2 まで昇圧する。さらに、二次圧力P2 である30kgf/cm2 を保持したままで昇温速度2.0〜3.5℃/秒で二次温度T2、例えば170℃以上まで加熱温度を上げ、その後に加熱温度170℃、加圧力30kgf/cm2 を40分間以上保持し、ついで、温度を常温T0になるまで冷却する。
第1実施形態に係るプリント配線基板の製造方法によれば、メタルコア1に形成されたコア孔4が上記丸穴や長穴のように高密度に配置されている場合でも、プリプレグ2から樹脂を各コア孔4内に十分に充填することができる。これにより、その樹脂が充填されて各コア4内に形成される絶縁被膜としての絶縁層5に気泡が残存しないプリント配線基板を作製することができる。
こうして作製されたプリント配線基板をドリル加工することによりメタルコア1のコア孔4内を通るスルーホールを形成し、スルーホール内にメッキを施した場合、メッキ層とメタルコア1との絶縁抵抗の劣化や耐電圧の低下を防止できる。また、鉛フリーはんだを使用してプリント配線基板に電子部品を実装する際に230℃〜250℃の温度でスルーホール内での層間剥離の発生を防止できる。
次に、図4に示すテストコアを用いてそのコア孔4内に充填される樹脂についての試験結果を説明する。
図4に示すテストコアは試験に用いられるメタルコア1であって、丸穴は内径が2.6mm、3.6mm、4.6mm、6.8mmの4種類の大きさがあり、それぞれの丸穴は同じ大きさの丸穴をそれぞれ5個×5個で配置して1つのユニットとして配置され、また、長穴は幅が2.5mmであって長さが6.9mm、9.1mm、11.3mm、13.5mm、15.7mm、17.9mmの6種類の大きさがあり、それぞれの長穴は同じ大きさの長穴をそれぞれ4列で配置して1つのユニットとして配置されている。
内径が2.6mmの第1の丸穴4aについては、「行」方向(x方向)で3.8mmのピッチ、「列」方向(y方向)で5.8mmのピッチとした第1のユニット11と、「行」方向で3.8mmのピッチ、「列」方向で4.8mmのピッチとした第2のユニット12と、「行」方向で3.8mmのピッチ、「列」方向で3.8mmのピッチとした第3のユニット13が列方向に隣接して配置されている。この場合、第1の丸穴4aについての第1、2及び3のユニット11,12,13の列方向の平均開口比はそれぞれ2.45,2.10,1.76となる。
内径が3.6mmの第2の丸穴4bについては、「行」方向で4.8mmのピッチ、「列」方向で6.8mmのピッチとした第1のユニット14と、「行」方向で4.8mmのピッチ、「列」方向で5.8mmのピッチとした第2のユニット15と、「行」方向で4.8mmのピッチ、「列」方向で4.8mmのピッチとした第3のユニット16が列方向に隣接して配置されている。この場合、第2の丸穴4bについての第1、2及び3のユニット14,15,16の列方向の平均開口比はそれぞれ2.10,1.85,1.61となる。
内径が4.6mmの第3の丸穴4cについては、「行」方向で5.8mmのピッチ、「列」方向で7.8mmのピッチとした第1のユニット17と、「行」方向で5.8mmのピッチ、「列」方向で6.8mmのピッチとした第2のユニット18と、「行」方向で5.8mmのピッチ、「列」方向で5.8mmのピッチとした第3のユニット19が列方向に隣接して配置されている。この場合、第3の丸穴4cについての第1、2及び3のユニット17,18,19の列方向の平均開口比はそれぞれ1.90,1.71,1.52となる。
内径が6.8mmの第4の丸穴4dについては、「行」方向で7.8mmのピッチ、「列」方向で9.8mmのピッチとした第1のユニット20と、「行」方向で7.8mmのピッチ、「列」方向で8.8mmのピッチとした第2のユニット21と、「行」方向で7.8mmのピッチ、「列」方向で7.8mmのピッチとした第3のユニット22が列方向に隣接して配置されている。この場合、第4の丸穴4dについての第1、2及び3のユニット20,21,22の列方向の平均開口比はそれぞれ1.64,1.51,1.38となる。
また、第1〜第6の長穴4e〜4jについては、それぞれ、「列」方向で3.5mmのピッチとした第1のユニット31と、5.28mmのピッチとした第2のユニット32と、6.2mmのピッチとした第3のユニット33と、7.2mmとした第4のユニット34が隣接して配置されている。各長穴4e〜4jの第1のユニット31の平均開口比は1.4、第2のユニット32の平均開口比は2.08、第3のユニット33の平均開口比は2.48、第4のユニット34の平均開口比は2.88となる。
以上のメタルコア1を両面から挟むプリプレグ2として、例えば、樹脂分47%、49%、51%又は53%の日立化成工業株式会社製のMCL−BE−67G(HHFQ)の0.2tプリプレグを使用する。
以上のようなテストコアであるメタルコア1を用い、図1に示したようなメタルコア1の両面側にプリプレグ2及び電解銅箔3を重ねた基板を10セット積み重ねて、5段真空ホットプレスのうちの一段目に入れて真空度10〜20torr以下の環境で図3に示すような温度と圧力に調整して加熱、加圧した。5段真空ホットプレスとして、株式会社名機製作所製の装置を使用した。
図3に示すように、常温T0 から130℃の一次温度T1 まで所定の昇温速度で加熱温度を変化させ、同時に一次圧力P1として10kgf/cm2 で所定時間加圧する。続いて、加熱温度を一次温度T1 である120℃〜130℃で20〜30分間で保持するとともに、圧力を例えば30kgf/cm2の二次圧力P2まで昇圧する。さらに、二次圧力P2 である30kgf/cm2 を保持したままで昇温速度2.0〜3.5℃/分で二次温度T2、例えば170℃以上まで加熱温度を上げ、その後に加熱温度170℃、加圧力30kgf/cm2 を40分間以上保持し、ついで、温度を常温T0になるまで冷却する。
そして、一次温度T1 までの昇温速度を2.0℃/分とした場合と、3.5℃/分とした場合の2つについて試験を行った。
この結果、常温から一次温度に達するまでの昇温速度を2.0℃/分とした場合には表1のような結果が得られ、3.5℃/分とした場合には表2、図5に示すような結果が得られた。
Figure 2007250882
Figure 2007250882
またこれらの関係から、コア孔の穴埋め性に関して境界線をグラフにすると図5に示すようになる。
図5から、次のことが理解される。
a.プリプレグの樹脂分X(%)とコア孔の平均開口比Y(-)との関係においてコア孔の穴埋め性を満たすための境界は直線で近似される。ここで、「Y(-)」の「-」は平均開口比Yが無次元数である旨の表記である。
b.昇温速度Tを向上させると、その直線の切片が小さくなる。
c.昇温速度3.5℃/分のとき境界線は次のとおりである。
Y=−5X+4.15・・・式(1)
昇温速度2℃/分のとき境界線は次のとおりである。
Y=−5X+4.25・・・式(2)
d.昇温速度と、上記関係式(1)、(2)のY切片に直線関係があるとして、次の一般式が導き出される。
Y=−5X+0.07T+4.12・・・式(3)
したがって、平均開口比Yが下記の式を満たすように複数のコア孔4が高密度に配置されている場合でも、各コア孔4の各々にプリプレグの樹脂が十分埋まり、絶縁層5に気泡が残存しないようになる。その結果、絶縁層5に気泡が残存することによる不具合が解消され、各コア孔4内の絶縁層5が剥離しにくくなる。
Y=−5X+0.07T+4.12 ・・・式(3)
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係るプリント配線基板を構成するメタルコアを示す平面図である。
図6に示すメタルコア11は、厚さ0.4mmのテストコアであって、内径が6.0mm〜30mmの丸穴41a〜41hと、幅3.0mmであって長さ23.3mmの長穴を列方向に1個〜8個形成された第1の長穴42と、幅3.3mmで長さ5.7mm〜38.3mmを有し且つ平均開口比1.7で2列設けられた第2の長穴43a〜43gと、両端が内径16.3mmの半円を有し且つ長辺が17.4mm〜39.4mmの第3の長穴44aとを有している。なお、2以上隣接した第1の長穴42の平均開口比は1.7である。
そのようなメタルコア11の両面側にそれぞれ、図1に示すと同様に、樹脂分47%、49%、51%又は53%の日立化成工業株式会社製のMCL−BE−67G(HHFQ)の厚さ0.2mmのプリプレグ2と、電解銅箔3を順に重ね合わせて基板を形成し、その基板を10セット積み重ねて、5段真空ホットプレスのうちの一段目に入れて真空度10〜20torrの環境で例えば図3に示すような温度と力に調整して加熱、加圧した。
即ち、常温T0 から130℃の一次温度T1 まで昇温速度2.0〜3.5℃/秒で加熱温度を変化させ、同時に一次圧力P1として10kgf/cm2 で所定時間加圧する。続いて、加熱温度を一次温度T1 である120℃〜130℃で20〜30分間で保持するとともに、圧力を例えば30kgf/cm2の二次圧力P2 まで昇圧する。さらに、二次圧力P2 である30kgf/cm2 を保持したままで昇温速度2.0〜3.5℃/秒で二次温度T2、例えば170℃以上まで加熱温度を上げ、その後に加熱温度170℃、加圧力30kgf/cm2 を40分間以上保持し、ついで、温度を常温T0になるまで冷却する。
この結果、表3、表4に示す結果が得られた。
Figure 2007250882
Figure 2007250882
表3、表4によれば、コア孔に内に気泡が観察されなかったのは、以下の製造方法を採用したことによる。
即ち、樹脂分47%〜53%のプリプレグを使用するときには、1つの丸穴として内径16mm以下の場合に丸穴内に気泡が発生しなかった。また、樹脂分47%〜53%のプリプレグを使用するときには幅2mm〜7mmの長穴は3列以下の場合に長穴内に気泡が観察されなかった。
以上のような条件で形成されたプリント配線基板によれば、厚さ0.2mm〜0.4mmのメタルコアにあるコア孔について、丸穴の場合には内径16mm以下であり、長穴の場合には幅2mm〜7mmであって3列以下で配置することにより、穴の内部に気泡が発生しにくい構造といえる。
本発明の実施形態に係るプリント配線基板の層構造を示す分解斜視図。 本発明の実施形態に係るプリント配線基板の断面図。 本発明の実施形態に係るプリント配線基板を形成する際の加熱温度と加圧力の変化を示すプロファイル。 本発明の第1実施形態に係るプリント配線基板に使用されるテストコアを示す平面図。 本発明の第1実施形態に係るプリント配線基板を構成するプリプレグの樹脂分と開口比の関係を示す図。 本発明の第2実施形態に係るプリント配線基板に使用されるテストコアを示す平面図。 従来技術に係るプリント配線基板を示す断面図。 平均開口比を説明するためのコア孔の状態を示す平面図。
符号の説明
1、11:メタルコア
2:プリプレグ
3:電解銅箔
4:コア孔
4a〜4d:丸穴
4e〜4j:長穴
41a〜41h:丸穴
42:長穴
43a〜43g:長穴
44a〜44g:長穴

Claims (4)

  1. 平均開口比2.5以下で形成された複数のコア孔のユニットを有するメタルコアの両面にそれぞれプリプレグを配置し、該プリプレグの樹脂を前記コア孔に充填するプリント配線基板の製造方法であって、
    一次温度までの昇温速度がT℃/分の場合に、前記メタルコアの両面側を覆う前記プリプレグの公称厚さの合計が前記メタルコアの厚さより大きいまたは等しい状態で、かつ樹脂流れが7%〜45%であり、かつプリント配線基板上の全てのユニットについて、平均開口比Yとプリプレグの樹脂分Xが,
    Y≧−5X+0.07T+4.12
    という条件を満たすことを特徴とするプリント配線基板の製造方法。
  2. コア孔が形成されたメタルコアの両面にそれぞれプリプレグ及び金属箔を積層した基板を1セットとし、該基板を複数セット積み重ねて所定の真空度以下の環境に置く工程と、
    前記複数セットの前記基板を一次温度まで昇温させて加熱するとともに、一次圧力で加圧する工程と、
    前記基板の加熱温度を前記一次温度に所定時間保持する工程と、
    前記一次温度を所定時間保持した後、前記基板の加熱温度を二次温度まで昇温させるとともに、前記基板の加圧力を前記一次圧力よりも高い二次圧力とする工程と、
    前記二次温度と前記二次圧力を所定時間保持する工程と
    を有することを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板の製造方法。
  3. 前記一次温度は120〜130℃であり、前記二次温度は170℃以上であり、前記一次圧力は10kgf/cm2以下であり、前記二次圧力は10kgf/cm2より高い圧力であり、前記一次温度までの昇温速度は2〜3.5℃/秒であり、前記一次温度から前記二次温度までの昇温速度は3℃/秒であることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線基板の製造方法。
  4. コア孔を有する厚さ0.2〜0.4mmのメタルコアと、前記メタルコアの両面側に順に積層されるプリプレグと金属箔を有するプリント配線基板において、
    前記コア孔が丸穴の場合に直径が2〜7mmであって3個×3個以上の個数に配列され、前記コア孔が長穴の場合に幅が2〜7mm、長さが24mm以下で3列以上で配列され、且つ前記丸穴と前記長穴の少なくとも一方の平均開口比が1.6〜2.5であることを特徴とするプリント配線基板。
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