JP2010232596A - 多層配線基板の製造方法および多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板の製造方法および多層配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂層を介して配設された導体層(導体パターン)がビアホール導体を介して確実に接続され、かつ、その後の接続信頼性の高い多層配線基板を効率よく製造することを可能にする。
【解決手段】熱可塑性樹脂層1に形成された導体パターン(導体層)2の露出面に被覆金属層5を形成し、ビアホール用貫通孔3に導電性ペースト4aを充填した基材層Aを、隣接する一対の基材層についてみた場合に、一方の基材層の被覆金属層が、他方の基材層のビアホール用貫通孔内の導電性ペーストと対向、接触した状態で、かつ、被覆金属層を構成する金属材料の融点よりも高く、導電性ペースト中の金属粒子の融点よりも低い温度条件下に積層、圧着して、導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間に拡散層を形成し、この拡散層を介して導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層および被覆金属層と導体層を接続させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線基板および多層配線基板の製造方法に関し、詳しくは、熱可塑性樹脂層を介して配設された導体パターンが層間接続用導体を介して接続された構造を有する多層配線基板およびその製造方法に関する。
近年、配線導体を3次元的に配置した多層配線基板が種々の用途に広く用いられるに至っている。そして、これまでは、セラミック層と導体パターンが積層された構造を有するセラミック多層配線基板が多用されてきたが、近年、熱可塑性樹脂層と導体パターンが積層された構造を有する多層配線基板も用いられるに至っている。
ところで、熱可塑性樹脂を用いた多層配線基板においては、一般的に、絶縁層である熱可塑性樹脂層に配設されたビアホール用貫通孔内に金属粒子とバインダを含有する導電性ペーストを充填した後、加圧しつつ加熱することによって、導体パターンの層間接続を行っている。
しかしながら、上記従来の方法では、導体パターンの層間接続は、ビアホール用貫通孔内の金属粒子どうしの接触導通と、導体パターンとビアホール用貫通孔内の金属粒子との接触導通により行なわれるため、厳しい温度条件下で使用される多層配線基板においては、層間接続抵抗値が変化しやすいという問題点がある。
例えば、高温環境下においては、バインダの膨張により金属粒子どうしの接触抵抗値や導体パターンと金属粒子との接触抵抗値が大きくなり、層間接続の信頼性が低下するという問題点がある。
そこで、図5(a),(b)に示すように、ビアホール用貫通孔51内にSn粒子52とAg粒子53とを含む導電性ペースト54が充填され、表面に導体パターン(Cuパターン)55を有する絶縁基材(樹脂層)56を適宜積層し、両面から加熱プレスすることにより層間接続を行うようにしたプリント基板の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
そして、この方法によれば、図5(b)に示すように、Sn粒子52が融解し、Ag粒子53と合金化するとともに焼結して一体化した導電性組成物57となり、また、導電性組成物57中のSn成分と導体パターン(Cuパターン)55とは相互に固相拡散して固相拡散層58を形成することになるため、複数の導体パターン55(下方の導体パターンは図示せず)の層間を、接触導通によらない信頼性の高い接合により電気的に接続することができるとされている。
しかしながら、この方法の場合、導電性組成物57中のSn成分と導体パターン(Cuパターン)55の接続部分が固相拡散層58を介して行われているので、接触面積が小さく、絶縁基材(樹脂層)56の伸縮により、接続部分である固相拡散層58が破壊されやすいという問題点がある。
また、固相拡散層58の生成速度が遅く、高温での加熱プレスの工程に、長時間を要し、生産性が低く,エネルギーコストもかかるという問題点がある。
また、加熱プレスの工程で、必ずしも十分に拡散させることは困難で、製品の使用時に高温にさらされると拡散がさらに進み、接続部が脆くなるという問題点がある。
特開2003−110243号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、熱可塑性樹脂層を介して配設された導体パターンが層間接続用導体を介して確実に接続され、その後の製品の段階における接続信頼性に優れた多層配線基板を効率よく製造することが可能な多層配線基板の製造方法および該製造方法により製造される導体パターンの層間接続信頼性の高い多層配線基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の多層配線基板の製造方法は、
ビアホール用貫通孔に配設されたビアホール導体を有する熱可塑性樹脂層と、パターン化された導体層とが積層され、所定の前記導体層が前記ビアホール導体を介して層間接続された構造を有する多層配線基板の製造方法であって、
ビアホール用貫通孔が形成された熱可塑性樹脂層の表面に、パターン化された導体層が、その一部が前記ビアホール用貫通孔を覆うように配設された基材層を用意する第一の工程と、
前記導体層の表面および前記ビアホール用貫通孔の内側底面となる裏面に被覆金属層を形成する第二の工程と、
前記ビアホール用貫通孔に、前記被覆金属層を構成する金属材料よりも融点の高い金属粒子を導電成分とする導電性ペーストを充填する第三の工程と、
前記第三の工程で前記ビアホール用貫通孔に前記導電性ペーストを充填した前記基材層を、(a)互いに隣接する前記基材層において、互いに層間接続させるべき前記導体層について見た場合に、一方の基材層の前記導体層上に配設された前記被覆金属層が、他方の基材層の前記ビアホール用貫通孔に充填された導電性ペーストと対向、接触するような態様で、かつ、(b)前記第2の工程で形成される前記被覆金属層を構成する金属材料の融点よりも高く、前記ビアホール用貫通孔に充填された前記導電性ペースト中の前記金属粒子の融点よりも低い温度条件下に積層,圧着して、前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間に拡散層を形成し、前記拡散層を介して前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層および前記被覆金属層と前記導体層とを電気的に接続させる第4の工程と
を備えていることを特徴としている。
また、本発明においては、前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間の前記拡散層を、液相拡散により形成させることが好ましい。
また、本発明においては、前記第二の工程において、前記被覆金属層を前記導体層の、前記熱可塑性樹脂層との接合面以外の露出面全体に形成することが好ましい。
また、本発明の多層配線基板は、
ビアホール用貫通孔に配設されたビアホール導体を有する熱可塑性樹脂層と、パターン化された導体層とが積層され、所定の前記導体層が前記ビアホール導体を介して層間接続された構造を有する多層配線基板の製造方法であって、
前記導体層と前記ビアホール導体とが対向、当接する接続部には、被覆金属層が介在し、
前記ビアホール導体は、前記被覆金属層を構成する金属材料よりも融点が高く、
前記ビアホール導体と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間には拡散層が形成され、前記拡散層を介して前記ビアホール導体と前記被覆金属層および前記被覆金属層と前記導体層とが電気的に接続されていること、
を特徴としている。
また、前記ビアホール導体と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間の前記拡散層は、液相拡散により形成されたものであることが好ましい。
また、前記被覆金属層が、前記熱可塑性樹脂層との界面以外の、前記導体層の表面全体に形成されていることが望ましい。
本発明の多層配線基板の製造方法は、導体層の表面およびビアホール用貫通孔の内側底面となる裏面に、ビアホール用貫通孔に充填される導電性ペーストを構成する金属粒子(層間接続用の導体であるビアホール導体)よりも融点の低い被覆金属層を形成し、熱可塑性樹脂層に形成されたビアホール用貫通孔に導電性ペーストを充填することにより得られる基材層を、一方の基材層の導体層上の被覆金属層が、隣接する他方の基材層のビアホール用貫通孔に充填された導電性ペーストと対向、接触するような態様で、かつ、被覆金属層を構成する金属材料の融点よりも高く、ビアホール用貫通孔に充填された導電性ペースト中の金属粒子の融点よりも低い温度条件下に積層して、導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間に拡散層を形成し、この拡散層を介して導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層および被覆金属層と導体層とを電気的に接続させるようにしているので、導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間を、拡散層を介して電気的に確実に接続させることが可能になる。
また、上述のように、積層、圧着の工程を、被覆金属層を構成する金属材料の融点よりも高い温度で実施するようにしているので、導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間に、液相拡散による拡散層を形成することが可能になり、高い接続信頼性を得ることができる。
すなわち、本発明においては、導電性ペースト中の金属粒子と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間の拡散を液相拡散とすることが可能になるため、従来のように、固相拡散による場合に比べて、接触面積を大きく確保し、熱可塑性樹脂層に伸縮が生じた場合にも、接続部分である拡散層が破壊されにくい、信頼性の高い多層配線基板を実現することが可能になる。
また、液相拡散の場合、固相拡散の場合に比べて、拡散速度が早く、生産性を向上させることができる。
また、積層、圧着の工程で十分に拡散を進行させることが可能になることから、製品段階での使用時に高温にさらされた場合にも、拡散がさらに進行することを抑制、防止して、接続部が脆くなるようなことのない、信頼性の高い多層配線基板を提供することが可能になる。
また、被覆金属層を導体層の露出面全体に形成することにより、導体層の表面に酸化防止用のめっき膜を形成したのと同じ状態となり、導体層の表面が酸化されることを抑制、防止して、接続信頼性を向上させることができる。また、導体層が酸化されることを防止するために、別途めっき工程を設けることが不要になり、生産性を向上させることができる。
また、本発明の多層配線基板においては、導体層とビアホール導体との接続部には被覆金属層が介在し、ビアホール導体の融点は被覆金属層を構成する金属材料よりも高く、ビアホール導体と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間には拡散層が形成され、かつ、拡散層を介してビアホール導体と被覆金属層、および、被覆金属層と導体層とが電気的に接続されているので、導体層が上記拡散層、被覆金属層、ビアホール導体を介して、確実に電気的に接続された信頼性の高い多層配線基板を提供することが可能になる。
また、ビアホール導体と被覆金属層との間および被覆金属層と導体層との間の拡散層が、液相拡散により形成されている場合、従来のように、固相拡散による場合に比べて、接触面積を大きく確保し、熱可塑性樹脂層に伸縮が生じた場合にも、接続部分である拡散層が破壊されにくい、信頼性の高い多層配線基板を提供することが可能になる。
また、液相拡散の場合、固相拡散の場合に比べて、拡散速度が早く、生産性を向上させることができる。
また、積層、圧着の工程で十分に拡散を進行させることが可能になることから、製品段階での使用時に高温にさらされた場合にも、拡散がさらに進行することを抑制、防止して、接続部が脆くなるようなことのない、信頼性の高い多層配線基板を提供することが可能になる。
また、積層工程で十分に拡散を進行させることが可能になることから、製品の段階での使用時に高温にさらされた場合にも、接続部が脆くなるというようなことがなく、高い信頼性が実現される。
また、被覆金属層が導体層の全面に形成されている場合、導体層の表面に酸化防止用のめっき膜が形成されたのと同じ状態となり、導体層の表面が酸化されることを抑制、防止して、接続信頼性を向上させることができる。また、導体層が酸化されることを防止するために、別途めっき工程を設けることが不要になり、生産性を向上させることができる。
(a)は、本発明の実施例にかかる多層配線基板の構成を模式的に示す図,(b)はその要部を拡大して示す図である。 (a),(b),(c)は、図1の多層配線基板の製造方法を説明する図である。 (a),(b)は、図1の多層配線基板の製造方法を説明する図であって、図2(c)の工程以降の工程を示す図である。 図1の多層配線基板の製造方法を説明する図であって、図3(b)の工程に続く工程を示す図である。 (a),(b)は従来の多層配線基板の製造方法を説明する図である。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例にかかる多層配線基板の構成を模式的に示すであり、(a)は正面断面図、(b)は要部を拡大して示す要部拡大断面図である。
図1(a),(b)に示すように、この多層配線基板10は、基材層を構成する熱可塑性樹脂層1と、熱可塑性樹脂層1の表面に配設された、所定のパターンを有する導体層(導体パターン)2と、熱可塑性樹脂層1に配設されたビアホール用貫通孔3内に充填、配設され、導体層2を層間接続させるビアホール導体4とを備えている。
また、導体層2とビアホール導体4とが対向、当接する接続部には、被覆金属層5が介在し、前記ビアホール導体4と被覆金属層5との間および被覆金属層5と導体層2との間には拡散層6が形成されている。
また、この多層配線基板10において、熱可塑性樹脂層1は、液晶ポリマー(LCP)や、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの、融点が250℃以上の熱可塑性樹脂から形成されている。
また、導体層2は、熱可塑性樹脂層1の表面に形成された銅箔をエッチングしてパターン化することにより形成されている。
また、ビアホール導体4は、Agを主成分とする導電性ペーストをビアホール用貫通孔3に充填して焼き付けることにより形成されている。
さらに、被覆金属層5は、Snめっき膜から形成されている。
したがって、この実施例の多層配線基板10においては、Agからなるビアホール導体4の融点(962℃)が、Snからなる被覆金属層5の融点(232℃)よりも高くなっている。
なお、導体層(導体パターン)2を構成するCuの融点は1083℃である。
そして、この実施例の多層配線基板10は、後述するように、被覆金属層5を構成する金属材料の融点よりも高く、ビアホール用貫通孔3に充填された導電性ペースト中の金属粒子(Ag粒子)の融点よりも低い温度条件下に積層、圧着する工程を経て製造されており、積層、圧着の工程で、被覆金属層5を構成するSnが溶融し、導電性ペーストが固化し一体となって導通するビアホール導体4と被覆金属層5との間および被覆金属層5と導体層2との間に形成された拡散層6は液相拡散により形成されている。
したがって、この実施例の多層配線基板10においては、ビアホール導体4と被覆金属層5との間および被覆金属層5と導体層2との間の拡散層6が、液相拡散により形成されているため、固相拡散による場合に比べて、拡散層6と、ビアホール導体4および導体層5との接触面積を大きく確保し、熱可塑性樹脂層1に伸縮が生じた場合にも、接続部分である拡散層6が破壊されにくく、信頼性の高い接続を実現することができる。
以下、この多層配線基板10の製造方法について説明する。
(1)まず、図2(a)に示すように、液晶ポリマー(LCP)や、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などに代表される250℃以上の融点を持つ熱可塑性樹脂からなる絶縁層(熱可塑性樹脂層)1に、圧延の方法により形成された金属箔(この実施例ではCu箔)2aを貼り付けたシートを用意する。なお、Cu箔2aの、熱可塑性樹脂層1に接合される面(裏面)は粗面化され、熱可塑性樹脂層1との密着力の向上が図られている。
(2)それから、図2(b)に示すように、熱可塑性樹脂層1上の導体層(Cu箔)2aをエッチングして、所望のパターンの導体パターン2を形成する。例えば、導体層2aの表面に、所定のレジストパターンを形成し、エッチング液に浸漬してエッチングを行った後、レジストパターンを除去することにより、図2(b)に示すような所望の導体パターン2を形成することができる。
ただし、予めパターン化したCu箔を張り付けるようにすることも可能である。
(3)次に、図2(c)に示すように、この熱可塑性樹脂層1の所定の位置に、レーザ加工によりビアホール用貫通孔3を形成する。なお、レーザ加工においては、導体パターン(導体層)2が形成されていない方の面からレーザを照射して、導体パターン(導体層)2の裏面に達するようにビアホール用貫通孔3を形成する。これにより、ビアホール用貫通孔3が形成された熱可塑性樹脂層1の表面に、パターン化された導体層(導体パターン)2が、その一部がビアホール用貫通孔3を覆うように配設された構造を有する基材層Aが得られる。
なお、図2(c)に示す、基材層Aを形成する手順は、上記(1)〜(3)の手順に限られるものではなく、例えば、熱可塑性樹脂層1にビアホール用貫通孔3を形成した後に、導体層2aのエッチングを行うようにしてもよく、さらに他の手順で形成してもよい。
(4)それから、導体パターン2、ビアホール用貫通孔3を備えた熱可塑性樹脂層1(基材層A)をSnめっき浴に浸漬して、図3(a)に示すように、導体パターン2の露出面の全面(すなわち、導体パターン2の表面12a、端面12bおよびビアホール用貫通孔3の内側底面となる裏面12c)に被覆金属層(Sn層)5を形成する。
(5)次に、図3(b)に示すように、各熱可塑性樹脂層1(基材層A)毎に、ビアホール用貫通孔3にAg粒子を主成分とする導電性ペースト4aを充填する。
(6)それから、図4に示すように、各熱可塑性樹脂層1(基材層A)を所定の順に積層し、真空プレスにより、熱可塑性樹脂層1が可塑性を示すが溶融はしない温度(例えば250℃〜350℃)で圧着する。なお、図4の最上層は図3(b)に示す構成の熱可塑性樹脂層(基材層)Aであるが、上から2層目および3層目の基材層としては、導体層(導体パターン)2の形状およびビアホール用貫通孔3の配設位置が、最上層のものとは異なる熱可塑性樹脂層(基材層)Aを用いている。
この工程で、被覆金属層(Sn層)5が溶融することにより、Agからなるビアホール導体4と被覆金属層(Sn層)5の間、および、Cuからなる導体パターン(導体層)2と被覆金属層(Sn層)5の間に相互拡散が起こり、ビアホール導体4と導体パターン(導体層)2は、拡散層6(および被覆金属層5)を介して強固に接合されるとともに、各熱可塑性樹脂層1間の圧着(接合)も完了し、全体が完全に一体化する。
この工程において、被覆金属層5とビアホール導体4との間、および導体パターン2と被覆金属層5との間で相互拡散が進行し、少なくとも一部において、Sn単独層としての被覆金属層が失われることもある。
これにより、熱膨張の際にもっとも大きな応力がかかる導体パターン(導体層)2とビアホール導体4の界面が、拡散層(溶融拡散層)6を介して接合した、信頼性の高い多層配線基板10(図1)が得られる。
なお、上記実施例では、被覆金属層5としてSn層を形成したが、Sn層の代わりに、防錆効果があり、熱可塑性樹脂層1を圧着する際の温度よりも融点が低いBi、In、Znなどを用いることも可能である。
また、上記実施例では、被覆金属層5をめっき法により形成するようにしているが、被覆金属層5は、スパッタや、CVDなどの薄膜形成方法によって形成することも可能である。
また、上記実施例の多層配線基板10においては、表面に露出した導体パターン(導体層)2が被覆金属層(Sn層)5により被覆されているため、露出した導体パターン(導体層)2が酸化されることを抑制、防止することができる。したがって、積層後に酸化防止の目的でめっきを施す工程を不要にすることができる。
また、熱可塑性樹脂層1(基材層A)の積層、圧着の際に形成される溶融拡散層により、導体パターン(導体層)2とビアホール導体4が速やかに、かつ、確実に接合されるため、従来の固相拡散(拡散が遅い)による拡散層を介して接合を行う場合に比べて生産性を大幅に向上させることができる。
さらに、接合界面に形成される拡散層6が液相拡散により形成された拡散層であるため、熱可塑性樹脂層1と導体パターン(導体層)2の熱膨張収縮率の差による応力に対して強く、かつ、接続抵抗も低くなることから、信頼性の高い多層配線基板10を提供することができる。
本発明は、さらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂層を構成する材料の種類、導体層(導体パターン)を構成する材料の種類や導体層の具体的なパターン、熱可塑性樹脂層、導体層の積層数や積層態様などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明によれば、熱可塑性樹脂層を介して配設された導体層(導体パターン)がビアホール導体を介して確実に接続され、かつ、その後の接続信頼性の高い多層配線基板を効率良く製造することが可能になる。
したがって、本発明は、多層配線基板及びその製造に関する技術分野に広く適用することが可能である。
1 熱可塑性樹脂層
2 導体パターン(導体層)
2a パターニング前の導体層
3 ビアホール用貫通孔
4 ビアホール導体(Ag)
4a 導電性ペースト
5 被覆金属層(Sn層)
6 拡散層
10 多層配線基板
12a 導体パターンの表面
12b 導体パターンの端面
12c 導体パターンの裏面
A 基材層

Claims (6)

  1. ビアホール用貫通孔に配設されたビアホール導体を有する熱可塑性樹脂層と、パターン化された導体層とが積層され、所定の前記導体層が前記ビアホール導体を介して層間接続された構造を有する多層配線基板の製造方法であって、
    ビアホール用貫通孔が形成された熱可塑性樹脂層の表面に、パターン化された導体層が、その一部が前記ビアホール用貫通孔を覆うように配設された基材層を用意する第一の工程と、
    前記導体層の表面および前記ビアホール用貫通孔の内側底面となる裏面に被覆金属層を形成する第二の工程と、
    前記ビアホール用貫通孔に、前記被覆金属層を構成する金属材料よりも融点の高い金属粒子を導電成分とする導電性ペーストを充填する第三の工程と、
    前記第三の工程で前記ビアホール用貫通孔に前記導電性ペーストを充填した前記基材層を、(a)互いに隣接する前記基材層において、互いに層間接続させるべき前記導体層について見た場合に、一方の基材層の前記導体層上に配設された前記被覆金属層が、他方の基材層の前記ビアホール用貫通孔に充填された導電性ペーストと対向、接触するような態様で、かつ、(b)前記第2の工程で形成される前記被覆金属層を構成する金属材料の融点よりも高く、前記ビアホール用貫通孔に充填された前記導電性ペースト中の前記金属粒子の融点よりも低い温度条件下に積層,圧着して、前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間に拡散層を形成し、前記拡散層を介して前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層および前記被覆金属層と前記導体層とを電気的に接続させる第4の工程と
    を備えていることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 前記導電性ペースト中の前記金属粒子と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間の前記拡散層を、液相拡散により形成させることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
  3. 前記第二の工程において、前記被覆金属層を前記導体層の、前記熱可塑性樹脂層との接合面以外の露出面全体に形成することを特徴とする請求項1または2記載の多層配線基板の製造方法。
  4. ビアホール用貫通孔に配設されたビアホール導体を有する熱可塑性樹脂層と、パターン化された導体層とが積層され、所定の前記導体層が前記ビアホール導体を介して層間接続された構造を有する多層配線基板の製造方法であって、
    前記導体層と前記ビアホール導体とが対向、当接する接続部には、被覆金属層が介在し、
    前記ビアホール導体は、前記被覆金属層を構成する金属材料よりも融点が高く、
    前記ビアホール導体と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間には拡散層が形成され、前記拡散層を介して前記ビアホール導体と前記被覆金属層および前記被覆金属層と前記導体層とが電気的に接続されていること、
    を特徴とする多層配線基板。
  5. 前記ビアホール導体と前記被覆金属層との間および前記被覆金属層と前記導体層との間の前記拡散層は、液相拡散により形成されたものであることを特徴とする請求項4記載の多層配線基板。
  6. 前記被覆金属層が、前記熱可塑性樹脂層との界面以外の、前記導体層の表面全体に形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の多層配線基板。
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