JP2011228471A - 多層基板とその製造方法 - Google Patents

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敏弘 樋口
Shogo Hirai
昌吾 平井
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Abstract

【課題】従来のフィルムを用いた耐熱基板において、導電ペーストからなるビアを小径化した場合、ビア部分の抵抗値が増加してしまう場合があった。
【解決手段】第1の耐熱性フィルム14に形成した第1の孔18に、突出部24を有する状態で充填してなる導電ペースト16の両側から銅箔23を加圧、一体化し、凸状接続部17を形成することで、導電ペースト16内に含まれる導電粉どうしの圧着や、導電粉と銅箔23との圧着を助長すると共に、この凸状接続部17を覆うように積層される第2の耐熱性フィルム15に、第2の孔19を形成し、この第2の孔19を通じて、凸状接続部と重なる部分の接着層13を、第2の耐熱性フィルム15の他の面側にも広く移動させることで、多層配線基板11の更なる多層化や表層配線20のファインパターン化を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリイミド等の耐熱性フィルムと、銅箔からなる複数層の配線とを、接着剤を介して積層すると共に、前記配線間を導電ペーストを用いて層間接続してなる多層基板とその製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴い、産業用にとどまらず広く民生用機器の分野においてもLSI等の半導体チップを高密度に実装できる多層配線回路基板が安価に供給されることが強く要望されてきている。このような多層配線回路基板では微細な配線ピッチで形成された複数層の配線パターン間を高い接続信頼性で電気的に接続できることが重要である。
また、携帯電話に代表される携帯機器においては特に、機能の集積化の傾向に加えて、より持ち運び性を良くするべく、機器の薄型化の傾向が顕著であり、多層配線回路基板にもより高密度で薄いものが要求されている。
このような市場の要望に対して従来の多層配線基板に代えて、絶縁層にフィルム基材を用いた多層配線基板の任意の電極を任意の配線パターン位置において層間接続できるインナービアホール接続法すなわち全層IVH構造樹脂多層配線基板と呼ばれるものがある(特許文献1,2)。
実用新案登録第3102326号公報 特開2003−258431号公報
しかしながら、従来の絶縁層にフィルム基材を用いた多層基板において、導電ペーストからなる小径のビアを形成しようとした場合、ビア部分の厚みが多層基板の表面に突起として残る可能性があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、フィルムを用いた、配線基板の配線層間をペースト接続した場合において、高い信頼性で電気的に接続した全層IVH(IVHは、インナービアホールを意味する)構造を有する高密度薄型に対応する多層配線基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも、2層以上の内層配線と、この内層配線間に設けられた第1の耐熱性フィルムと、前記第1の耐熱性フィルムに形成された第1の孔に充填され前記内層配線を層間接続する導電ペーストと、表層配線と、前記内層配線と表層配線との間に設けられた第2の耐熱性フィルムと、前記配線と前記耐熱性フィルムとを接続する接着層と、を有する多層配線基板であって、前記内層配線の前記導電ペーストとは凸状接続部を有し、前記第2の耐熱性フィルムの前記凸状接続部に重ならない部分に前記接着層の一部以上が充填された第2の孔を有している多層配線基板とする。
本発明の多層基板とその製造方法によれば、薄層化に適した耐熱性フィルムを用いて、ファインパターン形成に必要な導電ペーストに起因する配線の凸状接続部を、第2の耐熱性フィルムに設けた、接着層が充填された第2の孔によって吸収し、多層配線基板の表面に凹凸として表出させないため、携帯電話を初めとする各種電子機器の小型化、高密度実装に貢献する。
すなわち、内層配線間に設けられた導電ペーストが充填されてなる層間接続部を、積極的に凸状とする。すなわち、第1の耐熱性フィルムに形成した第1の孔に、突出部を有する状態で充填してなる導電ペーストの両側から銅箔を加圧、一体化する際に、積極的に凸状接続部を形成することで、導電ペースト内に含まれる導電粉どうしの圧着や、導電粉と銅箔との圧着を助長する。
さらにこの凸状接続部を覆うように積層される第2の耐熱性フィルムに、予め第2の孔を形成しておき、この第2の孔を通じて、凸状接続部と重なる部分の接着層を、第2のフィルムの他の面側にも広く移動させることで、多層配線基板の表面に凸状接続部の形状が表出されないようにする。すなわち多層配線の表面を平坦とすることで、表層配線のファインパターン化や、部品実装性を高める。またこうして得られた表層配線の上に、新たな耐熱性フィルム等、あるいはビルドアップ層を設けることで、また更なる多層化が実現できる。また凸状接続部と、第2の耐熱性フィルムに形成した第2の孔とが、重ならないようにすることで、絶縁性に影響を与えることがない。
更に層間接続部に起因する凸状接続部を覆う絶縁層に相当する第2の耐熱性フィルムの薄層化、高信頼性化を実現する。これは、凸状接続部によって、第2の耐熱性フィルムが、局所的に引っ張られた場合(あるいは第2の耐熱性フィルムに局所的な応力が発生した場合)に、第2の耐熱性フィルムに形成した、接着層の一部以上が充填された第2の孔によって、応力緩和することができるためである。
本発明の多層配線基板の断面図 (A)〜(C)は、多層配線基板の製造方法の一例について説明する断面図 (A)〜(C)は、多層配線基板の製造方法の一例について説明する断面図 (A)〜(D)は、多層配線基板の製造方法の一例について説明する断面図 図3(C)で作成したサンプルと、図4(C)で作成したサンプルと、銅箔とを積層、一体化する様子を説明する断面図 図5に示したサンプルが加圧、加熱され一体化した後の様子を説明する断面図 第2の耐熱性フィルムに第2の孔を設けていない場合について説明する断面図 図7に示したサンプルが加圧、加熱され一体化した後の様子を説明する断面図
(実施例1)
図1を用いて、実施例1について説明する。
図1は、本発明の多層配線基板の断面図の一例である。図1において、11は多層配線基板、12は内層配線、13は接着層、14は第1の耐熱性フィルム、15は第2の耐熱性フィルム、16は導電ペースト、17は凸状接続部、18は第1の孔、19は第2の孔、20は表層配線、21a、21bは矢印である。
図1に示すように、多層配線基板11は、少なくとも、2層以上の内層配線12と、この内層配線12間に設けられた第1の耐熱性フィルム14と、前記第1の耐熱性フィルム14に形成された第1の孔18に充填され前記内層配線を層間接続する導電ペースト16と、表層配線20と、前記内層配線12と表層配線20との間に設けられた第2の耐熱性フィルム15と、前記内層や表層の配線と第1、第2の耐熱性フィルム14、15とを接続する接着層13と、を有する多層配線基板11であって、前記内層配線12の前記導電ペースト16との接続部は前記第2の耐熱性フィルム15側を向いた凸状接続部17を有し、この凸状接続部17に重ならない部分の前記第2の耐熱性フィルム15に前記接着層13が充填された第2の孔19を有している多層配線基板11とする。
そして図1に示すように、内層配線12に設けられた凸状接続部17と、第2の耐熱性フィルム15との間に設けられた接着層13を構成する絶縁樹脂(番号は付与していない)の一部以上は、前記第2の耐熱性フィルム15に形成された第2の孔19を介して、矢印21bに示すように表層配線20側に逃がすことで、多層配線基板11の表面において、凸状接続部17に起因する凹凸の発生を抑制する。この結果、表層配線20のファインパターン化や、総厚を抑えながらの更なる多層積層が可能となる。
また第2の耐熱性フィルム15に設けた接着層13が充填された第2の孔19は、前記凸状接続部17に重ならない部分に設けているため、第2の孔19の存在が、凸状接続部17が形成された内層配線12と、表層配線20との間の絶縁信頼性に影響を与えることがない。これは、内層配線12の凸状接続部17と、表層配線20との間に、第2の耐熱性フィルム15が絶縁層として存在するためである。
図1に示す矢印21aは、内層配線12間の層間接続部となる導電ペースト16に起因する凸状接続部17によって、第2の耐熱性フィルム15が、局所的に引っ張られることで発生する応力を示す。図1の矢印21aに示すように、凸状接続部17によって、第2の耐熱性フィルム15に局所的な応力が発生した場合であっても、第2の耐熱性フィルム15に形成された第2の孔19によって(更には第2の孔19の形状が応力によって変化することで)応力緩和するためである。その結果、第2の耐熱性フィルム15に発生する応力を低減することができ、多層配線基板11の高信頼性化や、第2の耐熱性フィルムの更なる薄層化が可能となる。
(実施例2)
実施例2として、図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C)、図4(A)〜(D)、図5を用いて、実施例1で説明した多層配線基板11の製造方法の一例について説明する。
図2(A)〜(C)は、多層配線基板11の製造方法の一例について説明する断面図である。図2において、22は保護フィルムである。
図2(A)に示すように、第1の耐熱性フィルム14の両側に、接着層13を介して保護フィルム22を貼り付ける。
次に図2(B)に示すように、第1の耐熱性フィルム14に、第1の孔18を形成する。
次に図2(C)に示すように、第1の孔18に導電ペースト16を充填する。
図3(A)〜(C)は、多層配線基板11の製造方法の一例について説明する断面図である。図3において23は銅箔、24は突出部である。
次に図3(A)の矢印21に示すように、保護フィルム22を剥離し、導電ペースト16からなる突出部24を形成する。
次に図3(B)に示すように、銅箔23を、突出部24の両側に配置し、矢印21で示すように加圧、加熱し、これらを一体化し、図3(C)の状態とする。なお加圧、加熱に用いる金型やプレス装置等は図示していない。
図3(C)は、銅箔23の表面に凸状接続部17を設けた状態で、銅箔23と第1の耐熱性フィルム14とを途中に挟んだ接着層13を介して一体化した様子を示す断面図である。なお銅箔23に形成された凸状接続部17は、導電ペースト16からなる突出部24に起因するものである。また銅箔23の表面に凸状接続部17を積極的に設けることで、導電ペースト16中に含まれる銅粉どうし(銅粉は図示していない)が高密度に押しつぶされる際に、銅ペースト等の導電ペースト16により大きな圧力を印加することができ、信頼性を高め、電気抵抗を低減する効果が得られる。
図4(A)〜(D)は、多層配線基板11の製造方法の一例について説明する断面図である。
図4(A)に示すように、第2の耐熱性フィルム15の両側に、接着層13を介して保護フィルム22を貼り付ける。
次に図4(B)に示すように、第2の耐熱性フィルム15に、第2の孔19を形成する。
次に図4(C)に示すように、保護フィルム22を剥離する。
なお図4(D)に示すように、図4(C)の状態のサンプルの両面に新たに用意した保護フィルム22を貼り付けておき、後矢印21に示すように加圧することで、第2の孔19の中に接着層13の一部以上を充填しても良い。
図5は、図3(C)で作成したサンプルと、図4(C)で作成したサンプルと、銅箔23とを積層、一体化する様子を説明する断面図である。なお図4(C)に示すサンプルの代わりに、図4(D)に示すサンプルから、表面の保護フィルム22を剥離したサンプルを用いても良い。
次に、図5に示すように、図3(C)で作成したサンプルの両側に、図4(C)で作成したサンプルや、銅箔23を設置し、矢印21aに示すように、加圧、加熱し、これら部材を一体化する。
図5の矢印21は、第2の耐熱性フィルム15上に形成された接着層13の一部以上が、凸状接続部17等で押されて互いに流動する様子を示す。矢印21で示すように、第2の耐熱性フィルム15上に形成された接着層13の一部以上は、凸状接続部17等で部分的に押された際に、第2の耐熱性フィルム15に形成された第2の孔19を介して、他の面へ相互的に移動する。そして層間の接続強度(あるいはアンカー効果)を高める。
図6は、図5に示したサンプルが加圧、加熱され一体化した後の様子を説明する断面図である。
図6において、凸状接続部17の形状は、銅箔23に殆ど影響を与えていないが、これは前述の図5の矢印21で示したように、第2の耐熱性フィルム15に設けた第2の孔19を介して、接着層13を構成する樹脂材料(番号は付与していない)が互いに流動したためである。
図6における矢印21は、層間接続部となる凸状接続部17によって、第2の耐熱性フィルム15が、局所的に引っ張られ局所的な応力が発生し、この応力が、第2の耐熱性フィルム15に形成された、接着層13の一部以上が充填された第2の孔19によって、応力緩和される様子を示す。なお第2の孔19の孔形状は丸でも三角形でも多角形等でも、不定形なものであっても良い。これは第2の孔19の孔形状が、凸状接続部17に起因する応力によって変形し、応力緩和すれば良いためである。
以上のように、少なくとも、第1、第2の耐熱性フィルム14、15の両側に接着層13を形成する工程と、第1の耐熱性フィルム14の両面に前記接着層13を介して保護フィルム22を設ける保護工程と、前記第1の耐熱性フィルム14に第1の孔18を形成する第1の孔18工程と、前記第1の孔18に導電ペースト16を充填する充填工程と、前記保護フィルム22を剥離し前記導電ペースト16からなる突出部24を形成する突出工程と、前記第2の耐熱性フィルム15に、第2の孔19を形成する第2の孔19工程と、前記第1の孔18を有する第1の耐熱性フィルム14の一面以上に、前記第2の孔19を有する第2の耐熱性フィルム15と、銅箔23とを配置する銅箔配置工程と、前記第1の孔18を有する第1の耐熱性フィルム14と、前記第2の孔19を有する第2の耐熱性フィルム15と、銅箔23とを加圧、加熱し積層、一体化する一体化工程と、前記銅箔23をパターニングして配線を形成する配線形成工程と、を有する多層配線基板11の製造方法によって、多層配線基板11の薄層化、多層化、ファインパターン化、実装性の改善等が可能となる。
次に、比較例として、図7、図8を用いて、第2の耐熱性フィルム15に第2の孔19を設けていない場合について説明する。
図7は、第2の耐熱性フィルム15に第2の孔19を設けていない場合について説明する断面図である。
図7において、第2の耐熱性フィルム15には第2の孔19を設けていない。そのため凸状接続部17で押された接着層13は矢印21に示すように、第2の耐熱性フィルム15の上を平面方向のみに左右に流れる。図7の場合、前述の図5で示したように第2の耐熱性フィルム15の他の面まで移動することがない。そのため後述する図8に示すように、多層配線基板11の表面に凸状接続部17に起因する凹凸が発生する可能性がある。
図8は、図7に示したサンプルが加圧、加熱され一体化した後の様子を説明する断面図である。
図8において、凸状接続部17の形状は、銅箔23の表面に凹凸として現れている。これは前述の図7の矢印21で示したように、第2の耐熱性フィルムの表面に設けた接着層が左右に流れただけでは、内部の凸状接続部17の厚みを、接着層13を構成する樹脂材料(番号は付与していない)では充分に吸収できない場合があることを示す。
図8における矢印21は、第2の耐熱フィルム15に、凸状接続部17に起因する応力が発生する様子を示す。こうした応力は、特に第2の耐熱性フィルム15の厚みが薄くなった場合に、課題となる可能性が考えられる。
(実施例3)
実施例3を用いて、実施例1や実施例2で説明した各種部材について説明する。
第1、第2の耐熱性フィルム14、15としては、半田リフロー等の耐熱性を有する市販のポリイミドフィルムを用いる。第1、第2の耐熱性フィルム14、15の厚みは25ミクロン以下、更には18ミクロン以下が望ましい。第1、第2の耐熱性フィルム14、15の厚みを25ミクロン以下とすることで、多層配線基板11の薄層化に対応できる。第1、第2の耐熱性フィルム14、15の厚みを30ミクロン以上、更に50ミクロン以上の場合、多層配線基板11の厚みが増加してしまう場合がある。
接着層13の厚みは、10ミクロン以下、更には7ミクロン以下が望ましい。接着層13の厚みを10ミクロン以下とすることで、内層配線12や表層配線20、あるいは銅箔23の接着層13側に設けた粗化面(粗化面は、図1〜図8では図示していない)と、第1、第2の耐熱性フィルム14、15との接着力を高められる。なお接着層13の厚みとは、配線12の接着層13側に設けた粗化面と、耐熱フィルムとの距離の一番小さい厚み(粗化面の凹凸面の凸部分と耐熱フィルムとの距離)とする。なお接着層13の厚みが15ミクロンを超えた場合、多層配線基板11の全体の総厚に影響を与える。
なお第2の耐熱性フィルム15に設ける第2の孔19の直径と、第1の耐熱性フィルム14に設ける第1の孔18の直径を略同一とすることで、レーザー等による孔形成のコストダウンが可能となる。
次に[表1]、[表2]を用いて、第2の耐熱性フィルム15における第2の孔19の効果について説明する。なお絶縁信頼性は、60℃/90%RH(DC15V)で所定時間行なった。[表1]、[表2]の違いは、凸状接続部17の高さを変化させたものであるが、これは保護フィルム22の厚みは、第1の孔18の直径によって、変化させることができるものであり、製品用途に応じて最適化すれば良い。
[表1]は、発明品(サンプル(1)、(2))と従来品(サンプル(3))について、試作した結果を示すものである。[表1]において、第1、第2の耐熱性フィルム14、15の厚みは28μm、第1、第2の孔18、19の直径は130μm、接着層13の厚みは10μmとした。
Figure 2011228471
[表1]において総合判断は、ビア抵抗や、銅箔23表面(あるいは多層配線基板11の表面)に現れた凸状接続部17に起因する凹凸で判断した。また良の判断を○、判断に迷う場合を△、NGの判断を×とした。
Figure 2011228471
[表2]において総合判断は、ビア抵抗や、銅箔23表面(あるいは多層配線基板11の表面)に現れた凸状接続部17に起因する凹凸で判断した。また良の判断を○、判断に迷う場合を△、NGの判断を×とした。
[表1]、[表2]の結果より、サンプル(1)(発明品、第2の耐熱性フィルム15の、第1の孔18と異なる位置に接着層13が充填された第2の孔19を形成したもの。なお[表1]、[表2]において凸状接続部17の中心と、第2の孔19の中心との距離を0.5mmとした)は、銅箔23表面(あるいは多層配線基板11の表面)に、凸状接続部17に起因する凹凸が現れにくいことがわかる。またサンプル(1)の絶縁信頼性が高かった理由は、表層配線20と内層配線12(特に凸状接続部17)との間に設けた第2の耐熱性フィルム15に第2の孔19を設けていないためと考えられた。なお第2の耐熱性フィルム15の、第1の孔18と異なる位置に接着層13が充填された第2の孔19は、凸状接続部17と重ならない部分であって、凸状接続部17の近傍(望ましくは凸状接続部17の中心から、2mm以下、更には1mm以下)に設けることが望ましい。接着層13を構成する絶縁性の樹脂材料が充填された第2の孔19を、第2の耐熱性フィルム15に設けた場合、この第2の孔19の中心が、第1の耐熱性フィルム14に積層した内層配線12の凸状接続部17の中心より、2mmより遠くなった場合、第2の耐熱性フィルム15の両面に設けた接着層13の第2の孔19を介した流動性に影響を与える場合がある。
[表1]、[表2]の結果より、サンプル(2)(比較品、第2の耐熱性フィルム15の、第1の孔18と、略同位置、あるいは重なる位置に第2の孔19を形成したもの)は、銅箔23表面(あるいは多層配線基板11の表面)に、凸状接続部17に起因する凹凸が現れにくいことがわかる。その一方、サンプル(2)は、サンプル(1)やサンプル(3)に比べビア抵抗が高くなったが、これは導電ペースト16の突出部24の圧縮時(例えば、前述の図3(B)〜(C))に、導電ペースト16の圧縮が不十分であった可能性がある。サンプル(2)の絶縁信頼性が、サンプル(1)やサンプル(3)に比べて低かった理由は、表層配線20と内層配線12(特に凸状接続部17)との間に設けた第2の耐熱性フィルム15に、第2の孔19が位置したためと考えられた。
[表1]、[表2]の結果より、サンプル(3)(従来品、第2の耐熱性フィルム15に、接着層13が充填された第2の孔19を設けなかった場合)は、銅箔23表面(あるいは多層配線基板11の表面)に、凸状接続部17に起因する凹凸が現れたため、総合評価を△とした。
なお、第2の耐熱性フィルム15に、導電ペースト16が充填されてなる第1の孔18を形成することは有用である。このように、第2の耐熱性フィルム15に、導電ペースト16が充填されてなる第1の孔18や、接着層13の一部が充填されてなる第2の孔19を、共に設けることで、多層配線基板11の更なる高性能化が可能となる。
なお導電ペースト16としては、銅粉等の導電粉を熱硬化性樹脂に高濃度に分散してなるものを用いることが望ましい。
また接着層13を構成する接着剤は、エポキシ等の耐熱性を有する樹脂に、無機フィラー等の熱膨張調整部材等を添加したものを用いる。また第1、第2の耐熱性フィルム14、15上への接着層13の形成は、市販のコーター(塗工機)等を用いることで、ピンホール等の発生を防止しながら、略均一な塗膜厚みで形成することができる。また接着層13の厚みは、第1、第2の耐熱性フィルム14、15の上で、略均一とすることで、多層配線基板11の厚みバラツキを低減できる。
また図1に示した多層配線基板11は、4層配線基板の場合について説明する断面図であるが、図2〜図5で説明した工程を繰り返すことで、6層配線基板や8層配線基板を製造できることは言うまでもない。
また表層配線20を設けた上に、更に図2〜図5で説明した工程を繰り返すことで、多層配線基板を実現できることは言うまでもない。
本発明の多層基板とその製造方法は、耐熱性フィルムを用いることで、薄層でありながらも信頼性の高い多層配線基板を、導電ペーストからなるビアをより低抵抗に形成できるインナービアホール接続法すなわち全層IVH構造樹脂多層配線基板を提供することで、電子機器の小型化、高密度実装化、高機能化に貢献することができる。
11 多層配線基板
12 内層配線
13 接着層
14 第1の耐熱性フィルム
15 第2の耐熱性フィルム
16 導電ペースト
17 凸状接続部
18 第1の孔
19 第2の孔
20 表層配線
21、21a、21b 矢印
22 保護フィルム
23 銅箔
24 突出部

Claims (2)

  1. 少なくとも、2層以上の内層配線と、この内層配線間に設けられた第1の耐熱性フィルムと、前記第1の耐熱性フィルムに形成された第1の孔に充填され前記内層配線を層間接続する導電ペーストと、表層配線と、前記内層配線と表層配線との間に設けられた第2の耐熱性フィルムと、前記配線と前記耐熱性フィルムとを接続する接着層と、を有する多層配線基板であって、前記内層配線の前記導電ペーストとの接続部は前記第2の耐熱性フィルム側を向いた凸状接続部を有し、この凸状接続部に重ならない部分の前記第2の耐熱性フィルムに前記接着層が充填された第2の孔を有している多層配線基板。
  2. 少なくとも、
    第1、第2の耐熱性フィルムの両側に接着層を形成する工程と、
    第1の耐熱性フィルムの両面に前記接着層を介して保護フィルムを設ける保護工程と、
    前記第1の耐熱性フィルムに第1の孔を形成する第1の孔工程と、
    前記第1の孔に導電ペーストを充填する充填工程と、
    前記保護フィルムを剥離し前記導電ペーストからなる突出部を形成する突出工程と、
    前記第2の耐熱性フィルムに、第2の孔を形成する第2の孔工程と、
    前記第1の孔を有する第1の耐熱性フィルムの一面以上に、前記第2の孔を有する第2の耐熱性フィルムと、銅箔とを配置する銅箔配置工程と、
    前記第1の孔を有する第1の耐熱性フィルムと、前記第2の孔を有する第2の耐熱性フィルムと、銅箔とを加圧、加熱し積層、一体化する一体化工程と、
    前記銅箔をパターニングして配線を形成する配線形成工程と、
    を有する多層配線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017059746A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 富士通株式会社 回路基板、電子機器、回路基板の製造方法
CN110662368A (zh) * 2019-09-12 2020-01-07 无锡江南计算技术研究所 一种面向高速正交中板的哑铃结构通孔设计方法

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