JP2007250635A - 強誘電体メモリ装置の製造方法 - Google Patents

強誘電体メモリ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強誘電体キャパシタを構成する各層の結晶配向を良好に制御することができる強誘電体メモリ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の強誘電体メモリ装置の製造方法は、基板に能動素子を形成する工程と、基板上に絶縁層26を形成する工程と、絶縁層26にプラグ20を形成する工程と、プラグ20を含む絶縁層26上に第1チタン層112aを形成する工程と、第1チタン層112aを第1窒化チタン層12aに変化させる工程と、第1窒化チタン層12a上に、プラグ20の上方に残存するリセス23を少なくとも埋め込むように第2チタン層112bを形成する工程と、第2チタン層112bを第2窒化チタン層12bに変化させる工程と、第2窒化チタン層12bの表面を研磨する研磨工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、強誘電体メモリ装置の製造方法に関する。
強誘電体メモリ装置(FeRAM)は、低電圧および高速動作が可能な不揮発性メモリであり、メモリセルが1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)で構成できるため、DRAMなみの集積化が可能であることから、大容量不揮発性メモリとして期待されている。
強誘電体メモリ装置を構成する強誘電体キャパシタの強誘電体特性を最大限に発揮させるには、強誘電体キャパシタを構成する各層の結晶配向が極めて重要である。特に、強誘電体膜の配向制御のために、その下の下部電極膜から配向性、平坦性を制御しておく必要がある。一方、キャパシタの集積度を上げるために、トランジスタに接続されたコンタクトプラグ上にキャパシタを形成したスタック構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−134692号公報
スタック構造のキャパシタにおいては、絶縁膜上とコンタクトプラグ上という異なる表面上に強誘電体膜を形成するため、各表面上での配向制御が重要となる。また、コンタクトプラグ上に形成されるリセス段差も平坦性の面で課題となる。上記特許文献1に開示された技術では、コンタクトプラグ形成後、全面に導電性水素バリア膜を形成し、リセス解消まで全面をCMP等の方法で平坦化して、その上に下部電極を形成しているが、このような方法ではコンタクトプラグ上の下部電極の配向性が必ずしも十分なものとはならない。このような問題に鑑み、本発明は、リセスを解消して平坦面上にキャパシタを形成するとともに、強誘電体キャパシタを構成する各層の結晶配向を良好に制御することができる強誘電体メモリ装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の強誘電体メモリ装置の製造方法は、基板の上方に下地層を形成する工程と、前記下地層の上方に第1電極と、強誘電体層と、第2電極とを積層する工程とを含む強誘電体メモリ装置の製造方法であって、前記下地層を形成する工程に先立って、前記基板に能動素子を形成する工程と、前記基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜にコンタクトプラグを形成する工程と、を含む一方、前記下地層の形成工程は、前記コンタクトプラグを含む層間絶縁膜上に第1チタン層を形成する工程と、前記第1チタン層を第1窒化チタン層に変化させる工程と、前記第1窒化チタン層上に、前記コンタクトプラグの上方に残存するリセスを少なくとも埋め込むように第2チタン層を形成する工程と、前記第2チタン層を第2窒化チタン層に変化させる工程と、前記第2窒化チタン層の表面を研磨する研磨工程と、を含むことを特徴とする。
このような製造方法によれば、コンタクトプラグ上に形成されるリセスを好適に解消するとともに、層間絶縁膜上及びコンタクトプラグ上のいずれにおいても強誘電体層が良好に配向制御されることとなる。
つまり、コンタクトプラグ上に形成されたリセス上に第1窒化チタン層及び第2窒化チタン層の積層体を形成して、当該リセスを解消することで、第1電極が形成される下地層の表層を平坦化する一方、コンタクトプラグ上には第1窒化チタン層と第2窒化チタン層との積層体からなる下地層が配設されることとなるため、当該コンタクトプラグ上での強誘電体層の配向制御が可能となる。具体的には、下地層の形成工程において、第1チタン層を形成し、これを窒素化して第1窒化チタン層とするとともに、当該第1窒化チタン層の上にさらに第2チタン層を形成して、同様に第2窒化チタン層とすることで下地層の好適な結晶配向を実現している。チタンは自己配向性に優れているため、アモルファスな基板上で良好な配向を示すが、基板に結晶性のあるコンタクトプラグが形成される場合には、チタンであっても、その自己配向性が十分に発揮できない場合がある。ところが本発明では、コンタクトプラグを含む層間絶縁膜上に第1チタン層を形成した後、これを窒素化し、さらに第2チタン層を形成するものとしているため、コンタクトプラグ上であっても、第2チタン層の下地が窒化チタン層となることで、当該第2チタン層はその自己配向性が良好に発揮されることとなる。そして、これを窒素化した第2窒化チタン層も良好な結晶配向性を具備することとなる。したがって、下地層の表面は、結晶性のあるコンタクトプラグの上に当該下地層を形成するにもかかわらず、高い結晶配向性を具備したものとなる。その結果、リセスを埋め込むべく形成した第1窒化チタン層及び第2窒化チタン層を含む下地層の上方に形成される第1電極は、第2窒化チタン層の良好な結晶配向を反映した結晶配向を具備するものとなり、また第1電極上の強誘電体層についても同様に第1電極の結晶配向を反映した結晶配向が付与されることとなり、ひいては強誘電体特性に優れた強誘電体メモリ装置を提供することが可能となる。
一方、例えばコンタクトプラグ上に形成されるリセスに対して何らかの材料を直接埋め込む場合は、コンタクトプラグ上以外の領域、つまり層間絶縁膜上において配向性向上効果が得られないが、本発明では層間絶縁膜上にもチタン層を窒化処理した窒化チタン層を形成し、これを研磨するものとしているため、コンタクトプラグ上のみならず層間絶縁膜上においても結晶配向性を向上させる効果を得ることが可能である。研磨処理により、窒化チタン層の平坦性が向上して、上層に対する結晶配向性も向上することとなる。
なお、チタンが自己配向する際の配向面は最密充填の面方位(001)であり、これを窒化チタンに変化させることで面方位は(111)となる。そして、本発明は当該(111)面方位に配向した窒化チタン層上に第1電極を形成することで、窒化チタン層の結晶構造を反映した配向を第1電極に付与可能としたのである。例えば第1電極をIrで構成した場合には、当該第1電極は(111)面方位に配向する。
このようにチタンの配向性をさらに積極的に上げると、その分、第1電極の配向性も向上するわけである。
ところが、上記チタンの自己配向性は表面構造をもたないアモルファスな基板(絶縁膜(SiO2))上で期待される現象であり、固有の結晶構造をもつコンタクトプラグ(例えばタングステンプラグ)上では状況が異なってしまう。このような固有の結晶構造をもつ表面では、この表面構造を反映してチタンは任意の面方位に配向してしまう。そうすると、チタンを(001)配向させることができないため、これを窒化処理した窒化チタン上において第1電極を所定の面方位に配向制御できない場合がある。
そこで、本発明のように第1チタン層を形成し、これを窒化チタン層に変化させた後、再び第2チタン層を形成する工程を採用することで、形成する基板面の性質にかかわらず、つまり固有の結晶構造をもつコンタクトプラグ上等においても、下地層のチタンの自己配向性を発現させることができ、ひいては第1電極の配向性を向上させることができるのである。
具体的には、第1チタン層のうち、(001)配向した領域では、これを第1窒化チタン層とすることで(111)配向になるが、(hkl)配向した領域(所定の面方位に配向していない領域)では、これを第1窒化チタン層としても(111)配向にはならず、つまり無配向成分となる。このような第1窒化チタン層上に第2チタン層を形成すると、(111)配向した第1窒化チタン層上では、その表面構造を反映して当該第2チタン層は(001)配向する。一方、(111)配向していない窒化チタン層上では、基本的には第2チタン層は配向しないが、チタンが格子マッチングしないため、界面エネルギーが最小になるように自己配向する成分が現れ、すなわち(001)配向する成分が一定の割合で現れる。その結果、第1層目よりも所定の面方位に配向した成分が増加し、これを窒化処理した第2窒化チタン層上に形成する第1電極の配向性も向上することとなるのである。
なお、本発明の製造方法において、コンタクトプラグ上に形成されるリセスは、コンタクトプラグの表層が層間絶縁膜の内部に窪んで形成される凹部であって、層間絶縁膜の表層から所定の深さの位置にコンタクトプラグの表層が配設されることで形成されたものである。
本発明の製造方法において、前記研磨工程は、前記コンタクトプラグ上及び層間絶縁膜上に少なくとも前記第2窒化チタン層が残存するように、当該第2窒化チタン層を研磨する工程を含むものとすることができる。
本発明のようにコンタクトプラグを含む層間絶縁膜上に第1窒化チタン層と第2窒化チタン層とを形成すると、層間絶縁膜上及びコンタクトプラグ上の双方において結晶配向性を向上させることができるが、当該窒化チタン層の形成により以下のような点が問題となる場合がある。
第1に、キャパシタが高くなり、キャパシタエッチング以降のプロセスに対する負荷が増す場合があり得る。
第2に、キャパシタ加工の際にエッチングしなければならない窒化チタン層の層厚が増え、エッチング負荷が増す場合があり得る。
第3に、キャパシタの側壁に露出する窒化チタン層の面積が増え、窒化チタンの酸化に対するマージンが減る場合があり得る。
以上の3点である。
そこで、本発明では、上述の通り研磨工程において、コンタクトプラグ上及び層間絶縁膜上に少なくとも第2窒化チタン層が残存するように、当該第2窒化チタン層を研磨することとした。この場合、残存する第2窒化チタン層により結晶配向性を発現しつつ、下地層の平坦性を確保し、上記第1〜第3の問題を解決することが可能となった。
チタン層を窒化チタン層とする窒化工程は、チタン層に対して、窒素を含む雰囲気下で熱処理を行う工程を含むものとすることができる。このような熱処理工程によりチタン層を好適に窒化チタン層に変化させることが可能となる。
前記第1チタン層を形成する前に、前記基板の表面に対してアンモニアプラズマ処理を施す工程を含むものとすることができる。
このようなアンモニアプラズマ処理を施すことで、基板表面をアモルファス化することが可能となる。特に、層間絶縁膜にコンタクトプラグを形成する本発明では、当該コンタクトプラグをある程度アモルファス化することができ、その結果、当該コンタクトプラグ上でのチタンの自己配向性を高めることが可能となる。
前記下地層の最上面に、酸素に対するバリア性を示すバリア層を形成する工程を含むものとすることができる。このようなバリア層を形成することで、基板に形成され得るコンタクトプラグ等が酸化されることを防止ないし抑制することが可能となる。なお、バリア層としては、例えばTi(1−x)Al(0<x≦0.3、0<y)で表される化合物よりなるものを採用することができる。このような化合物は、下層の窒化チタン層の配向を反映して(111)面配向をとり、その上方に形成される第1電極は、当該バリア層の配向を反映した所定の面配向をとることとなる。
なお、第1電極及び第2電極としては、例えばイリジウム、白金、ルテニウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム、白金合金のいずれかからなるものを採用することができる。
また、強誘電体層としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O、以下PZTと略記)をはじめとするペロブスカイト型酸化物や、SrBiTa等のビスマス層状化合物を採用することができる。
また、最上層となるチタン層(第2チタン層)を形成した後、これを窒化する工程は、第1電極を形成した後であって、強誘電体層を形成する前に行うことが好ましい。窒化処理時のアニールの効果により、第1電極の配向性を高めることができるためであり、また強誘電体層の形成後に行うと当該強誘電体層がアニールによりダメージを受け、強誘電体特性が低下する惧れがあるからである。
以下、本発明に好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[強誘電体メモリ装置]
図1は、本発明に係る製造方法により製造された強誘電体メモリ装置の一実施の形態として、強誘電体メモリ装置100を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、強誘電体メモリ装置100は、半導体基板10の上方に、強誘電体キャパシタ30と、プラグ(コンタクトプラグ)20と、強誘電体キャパシタ30のスイッチングトランジスタ18とを含んで構成されている。なお、本実施形態においては、1T/1C型のメモリセルについて説明するが、本発明が適用されるのは1T/1C型のメモリセルに限定されない。
トランジスタ18は、ゲート絶縁層11と、ゲート絶縁層11上に設けられたゲート導電層13と、ソース/ドレイン領域である第1および第2不純物領域17,19とを含んでいる。また、プラグ20はスイッチングトランジスタ18と電気的に接続されており、隣接するトランジスタ(図示略)とは、素子分離領域16で分離されている。
強誘電体キャパシタ30は、下地層12と、下地層12上に積層された第1電極32と、第1電極32上に積層された強誘電体層34と、強誘電体層34上に積層された第2電極36と、を含んでいる。また、この強誘電体キャパシタ30は、絶縁層26に設けられたプラグ20の上に設けられている。
プラグ20は、第2不純物領域19の上に形成されており、開口部(コンタクトホール)24と、開口部24内に設けられたプラグ導電層22とを含んで構成されている。プラグ導電層22は、例えばタングステン,モリブデン,タンタル,チタン,ニッケルなどの高融点金属からなり、タングステンからなることが好ましい。なお、プラグ20上には、リセス23が形成されている。リセス23は、製造上形成されるもので、プラグ20の表層が層間絶縁層26の内部に窪んで形成される凹部であって、層間絶縁層26の表層から所定の深さの位置にプラグ20の表層が配設されることで形成されたものである。当該深さは、例えば10nm〜50nm程度(具体的には20nm)とされている。
下地層12は、プラグ20のプラグ導電層22と電気的に導通するように、当該プラグ20上に形成された第1窒化チタン層12aと、第1窒化チタン層12a上の所定位置に形成された第2窒化チタン層12bと、第1窒化チタン層12a及び第2窒化チタン層12b上に積層されたバリア層14とを含んで構成されている。なお、プラグ20上に形成されたリセス23には、第1窒化チタン層12aと第2窒化チタン層12bが埋設されている。
特に第1窒化チタン層12aは、リセス23の形状に沿って、当該リセス23の内面を覆うとともに絶縁層26の表層に跨って形成されている。また、第2窒化チタン層12bは、リセス23の上方においては当該リセス23を埋め込むように厚膜に形成される一方、絶縁層26の上方においては第1窒化チタン層12a上に平坦な薄膜として形成されている。
図2に示すように、下地層12のうち第1窒化チタン層(第1TiN層)12aは絶縁層26上において結晶質であり、(111)面方位に配向を有している。しかしながら、プラグ20上(つまりリセス23の内面)においては概ね非晶質であって、所定の面方位への配向は殆ど有していない。このような結晶配向を具備する第1窒化チタン層12aは、チタン層を成膜した後、これを窒化処理することにより得ることができ、その形成方法の詳細については後述する。
また、第1窒化チタン層12aの上方(プラグ20とは反対側)に配設される第2窒化チタン層(第2TiN層)12bは、(111)面方位に配向を有しており、具体的には、プラグ20上方及び絶縁層26上方の双方において(111)面方位に配向を有している。このような結晶配向を具備する第2窒化チタン層12bは、チタン層を成膜した後、これを窒化処理することにより得ることができ、その形成方法の詳細については後述する。
バリア層14は、第2窒化チタン層12bの上方に設けられている。バリア層14の材質は、結晶質を含み、導電性を有するとともに、酸素バリア性を有する材料からなるのであれば特に限定されないが、その結晶質が(111)配向を有することが好ましい。そのようなバリア層14の構成材料としては、例えば、TiAlN,TiAl,TiSiN,TiN,TaN,TaSiNを挙げることができ、なかでも、チタン、アルミニウム、および窒素を含む層(TiAlN)であることがより好ましい。
なお、バリア層14がTiAlNからなる場合、バリア層14におけるチタン,アルミニウム,窒素の組成(原子比)は、バリア層14の組成を化学式Ti(1−x)Alで表すとき、0<x≦0.3であり、且つ0<yであるのがより好ましい。
また、成膜時に、バリア層14の結晶配向を反映した結晶配向を有する第1電極32をバリア層14の上方に形成するためには、バリア層14の膜厚は20nm〜200nmであることが好ましく、さらには50nm〜100nmであることがより好ましい。
バリア層14が結晶質からなる場合、バリア層14は(111)配向を有することが好ましい。バリア層14の結晶配向が(111)配向であることにより、バリア層14の上方に、バリア層14の結晶配向を反映した結晶配向を有する第1電極32を形成することができるため、第1電極32の結晶配向を(111)配向にすることができる。
第1電極32は白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、およびイリジウムから選ばれる少なくとも1種の金属、若しくはこれらの酸化物、或いは合金からなることができ、好ましくは白金またはイリジウムからなり、より好ましくはイリジウムからなる。また、第1電極32は、単層膜でもよいし、または積層した多層膜でもよい。第1電極32が結晶質である場合、第1電極32の結晶配向とバリア層14との結晶配向は互いに接する界面においてエピタキシャルの方位関係となることが好ましい。この場合、強誘電体層34の結晶配向と、第1電極32との結晶配向も互いに接する界面においてエピタキシャルの方位関係となることが好ましい。
例えば、バリア層14が立方晶系に属し、その結晶配向が(111)配向である場合、あるいはバリア層14が六方晶系に属し、その結晶配向が(001)配向である場合、第1電極32の結晶配向が(111)配向であることが好ましい。この構成によれば、第1電極32上に強誘電体層34を形成する際に、強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易になる。
強誘電体層34は、強誘電体材料を含んで構成されている。この強誘電体材料は、ペロブスカイト型の結晶構造を有し、A1−b1−aの一般式で示されることができる。Aは、Pbを含む。ここで、Pbの一部をLaに置換することもできる。Bは、ZrおよびTiのうちの少なくとも1つからなる。Xは、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Ca、Sr、およびMgのうちの少なくとも1つからなる。強誘電体層34に含まれる強誘電体材料としては、強誘電体層として使用可能な公知の材料を使用することができ、例えば、(Pb(Zr,Ti)O)(PZT)、SrBiTa(SBT)、(Bi,La)Ti12(BLT)が挙げられる。
なかでも、強誘電体層34の材料としてはPZTが好ましく、この場合、素子の信頼性の観点から、第1電極32はイリジウムであるのがより好ましい。
また、強誘電体層34としてPZTを用いる場合、より大きな自発分極量を獲得するため、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多いことがより好ましい。このような組成のPZTは正方晶に属し、その自発分極軸はc軸となる。この場合、c軸と直交するa軸配向成分が同時に存在するため、PZTをc軸配向させたときは、このa軸配向成分が分極反転に寄与しないため、強誘電特性が損なわれるおそれがある。これに対して、強誘電体層34に用いられるPZTの結晶配向を(111)配向にすることにより、a軸を基板法線から一定の角度だけオフした方向に向けることができる。すなわち分極軸が基板法線方向の成分をもつようになるため、分極反転に寄与させることができる。よって、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であるのが好ましい。
第2電極36は、第1電極32に使用可能な材料として例示した上記材料からなるものとすることができ、あるいは、アルミニウム,銀,ニッケル等からなるものとすることができる。また、第2電極36は、単層膜でもよいし、または積層した多層膜でもよい。好ましくは、第2電極36は、白金、あるいはイリジウムオキサイドとイリジウムとの積層膜からなる。
このような構成を具備した本実施の形態の強誘電体メモリ装置100の強誘電体キャパシタ30においては、第1電極32が下地層12(第1窒化チタン層12a、第2窒化チタン層12b、及びバリア層14)を介してプラグ20上に設けられていることにより、プラグ20の結晶構造が反映されていない第1電極32及び強誘電体層34とすることができる。すなわち、強誘電体キャパシタ30は、プラグ20上に設けられているが、第1電極32および強誘電体層34には、下層(プラグ20)の結晶構造が反映されていないものとなっており、下地層12の結晶構造が反映されている。
ここで、強誘電体キャパシタ30の第1電極32がプラグ20のプラグ導電層22上に直接配置されている場合を仮に想定する。この場合、プラグ導電層22が、結晶性が高い材料からなる場合、プラグ導電層22の結晶配向が第1電極32の結晶配向に影響を及ぼすことがある。例えば、プラグ20のプラグ導電層22がタングステンからなる場合、タングステンは結晶性が高いため、このタングステンからなるプラグ導電層22上に第1電極32が直接設けられると、プラグ導電層22の結晶構造が第1電極32の結晶構造に影響を及ぼし、第1電極32を所望の結晶構造にすることが困難となる。さらに、第1電極32上には強誘電体層34が設けられているため、第1電極32の結晶配向が、強誘電体層34の結晶配向に影響を及ぼすことがある。この場合、強誘電体層34の結晶配向は第1電極32の結晶配向を反映しているため、望まない方向に分極が生じる結果、強誘電体キャパシタ30のヒステリシス特性が低下することがある。
これに対して、本実施の形態の強誘電体キャパシタ30によれば、第1電極32が下地層12を介してプラグ20上に設けられていることにより、プラグ20のプラグ導電層22の結晶配向が、第1電極32および強誘電体層34の結晶配向に反映するのを防止することができる。これにより、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。
さらに具体的には、下地層12を少なくともプラグ20側から第1窒化チタン層12a、第2窒化チタン層12bを含む構成とし、これら第1窒化チタン層12a及び第2窒化チタン層12bによりリセス32を埋め込むものとするとともに、第2窒化チタン層12bはプラグ20の結晶構造の影響を解消して、(111)面方位に配向するものとした。つまり、プラグ20上のリセス32を埋設する下地層12のうち第1電極32側の第2窒化チタン層12aが、プラグ20の結晶構造をリセットして自ら(111)面方位に配向しているため、第1電極32の配向性が高まり、ひいては強誘電体層34の配向性を高めて強誘電体特性を最大限に発揮することが可能とされているのである。特に、第1窒化チタン層12aからなる単層によりリセス32を埋設した場合には、当該第1窒化チタン層12aの結晶配向がプラグ20の結晶構造に影響される場合があるが、本実施形態では窒化チタン層の積層体によりリセス32を埋設していることから、プラグ20の結晶構造による影響は殆どないものとされている。
さらに、本実施形態では、上述の通り、プラグ20上のリセス32を第1窒化チタン層12a及び第2窒化チタン層12bにより埋め込んでいる。これにより、下地層12上に配設される第1電極32の形成面が平坦となるため、当該第1電極32の結晶配向性が更に高まるものとなっている。
[強誘電体メモリ装置の製造方法]
次に、図1に示した強誘電体メモリ装置100の製造方法の一例について、図面を参照して説明する。図3(a)〜図3(e)および図4(a)〜図4(c)は、それぞれ図1の強誘電体メモリ装置100の一製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図3および図4においては、図1の強誘電体メモリ装置100のうち、絶縁層26およびプラグ20の近傍のみを示している。
本態様の強誘電体メモリ装置100の製造方法は、基板10上にトランジスタ(能動素子)15を形成する工程と、基板19上に層間絶縁層26を形成する工程と、層間絶縁層26にプラグ20を形成する工程と、基板10の上方(つまりプラグ20を含む層間絶縁層26上)に下地層12を形成する工程と、下地層12の上方に第1電極(下部電極)32と、強誘電体層34と、第2電極(上部電極)36とを積層する工程とを含むものである。特に、下地層12の形成工程においては、図3に示すように基板10の上方に第1チタン層112aを形成する工程と、第1チタン層112aを窒化チタン層12aに変化させる工程と、窒化チタン層12aの上に第2チタン層112bを形成する工程と、第2チタン層112bを窒化チタン層12bに変化させる工程と、窒化チタン層12bの表層を研磨する工程と、バリア層14を形成する工程(図4(a))とを含むものである。
まず、下地層12の形成工程に先立って、公知の方法により基板10にトランジスタ(能動素子)18を形成し、該トランジスタ18を含む基板10上に層間絶縁膜26を形成するとともに、層間絶縁膜26にドライエッチング等により開口部(コンタクトホール)24を形成し、当該コンタクトホール24内にトランジスタ18と導通するプラグ導電層22を埋め込んでプラグ20を形成する(図1参照)。プラグ導電層22の埋め込みは、例えばCVD法またはスパッタリング法を用いて行なうことができ、絶縁層26の上面に積層されたプラグ導電層22を、例えば化学的機械研磨により除去して、プラグ20が形成される。このとき、図3(a)にも示すように、プラグ20上には、プラグ導電層22の表層が層間絶縁層26の表層から所定の深さだけ窪んでなるリセス23が形成される。すなわち、絶縁層26の表面に対してプラグ20の上面は凹構造の底面に位置するものとなる。なお、層間絶縁膜26はシリコン酸化膜からなるもので、プラグ導電層22はタングステンからなるものである。また、リセス23について、化学的機械研磨の削り込み量を増加させるか、あるいは別途エッチバックによって、このリセス23をさらに積極的に深く形成しても良い。
また、本実施形態では、上記プラグ20を含む層間絶縁膜26に対して、アンモニアプラズマ処理を施すものとしている。具体的には、アンモニアガスのプラズマを励起して、これを上記プラグ20を含む層間絶縁膜26に照射するものとしている。このようなアンモニアプラズマ処理の条件としては、例えばチャンバ内に導入されるアンモニアのガス流量を350sccm、チャンバ内の圧力を1Torr、基板温度を400℃、基板に供給される13.56MHzの高周波電源のパワーを100W、プラズマ発生領域に供給される350kHzの高周波電源のパワーを55W、電極と層間絶縁膜間の距離を350mils、プラズマ照射時間を60秒に設定して行うものとした。
以上のアンモニアプラズマ処理により、プラグ導電層22がある程度アモルファス化される。このようなプラグ形成工程に引き続き、図3〜図4に示すような工程を行って強誘電体キャパシタ30を形成する。
まず、図3(a)に示すように、基板10の上方(具体的には、絶縁層26およびプラグ20上)に第1チタン層112aを膜厚20nm程度で成膜する。第1チタン層112aの成膜方法としては、例えば、スパッタリング法やCVD法が挙げられる。チタンは一般に自己配向性が高く、スパッタリング法やCVD法によって成膜されて、(001)配向を有する六方最密構造の層を構成する。したがって、第1チタン層112aは、アモルファスの層間絶縁膜26上では自己配向性により(001)配向を示す一方、アンモニアプラズマ処理を施しているものの、プラグ20上ではプラグ導電層22の結晶構造の影響を受けて良好な(001)配向を示すことなく、無秩序な配向を示すこととなる。なお、ここでは第1チタン層112aはプラグ20上に形成されたリセス23の内面に沿って、つまりプラグ導電層22の表層からリセス23の壁面ないし絶縁層26の表面に跨って形成するものとしている。
次に、形成した第1チタン層112aに対して窒化処理を施すことで、当該第1チタン層112aを第1窒化チタン層12aに変化させる(図3(b))。具体的には、窒素を含む雰囲気下で熱処理(500℃〜650℃)を施すことで、第1チタン層112aを窒素化している。ここで、熱処理の温度が650℃を超えると、トランジスタ18の特性に影響を及ぼすことがあり、一方、熱処理の温度が500℃未満であると、第1チタン層112aの窒化に要する時間が長くなりすぎるため、好ましくない。このような窒化工程により、層間絶縁膜26上で(001)配向した部分は、(111)配向に変化する一方、プラグ20上では無秩序な配向状態のままとなる。なお、図3(b)に示すように、第1窒化チタン層12aはリセス23の内面に沿って形成されるもので、当該第1窒化チタン層12a上にもリセス23aが形成されることとなる。
続いて、図3(c)に示すように、形成した第1窒化チタン層12a上に、同様のスパッタリング法やCVD法等により第2チタン層112bを形成する。ここでは、リセス23を第2チタン層112bで埋め尽くすように、つまり第1窒化チタン層12a上に形成されたリセス23aを埋め尽くすように第2チタン層112bの厚さを調整して成膜するものとしている。
この場合、第2チタン層112bは下地の第1窒化チタン層12aの結晶構造の影響を受け、(111)配向した第1窒化チタン層12aの上において(001)配向するとともに、プラグ20の上方であって無秩序な配向状態の第1窒化チタン層12a上では、当該チタンの自己配向性により(001)面方位に配向することとなる。つまりチタン層形成の繰り返しにより、プラグ20の結晶構造の影響がリセットされ、プラグ20の上方の結晶性向上を実現することができるものとされている。
このような第2チタン層112bを形成した後、これを第2窒化チタン層12bに変化させる(図3(d))。この場合も、窒素を含む雰囲気下で熱処理(500℃〜650℃)を施すことで、第2チタン層112bを窒素化している。このような窒化工程により、第2チタン層112bの結晶配向性が、第1窒化チタン層12aと同様、(111)配向に変化する。なお、このような窒化工程は、後述するバリア層14或いは第1電極32を形成した後に行うことも可能である。
なお、本実施の形態では、第1窒化チタン層12a上にチタン層を形成した後に、当該チタン層を窒化処理するものとしているが、例えば反応性スパッタリング法により窒化チタン層を直接形成するものとしても良い。
次に、図3(e)に示すように、形成した第2窒化チタン層12bの表面を研磨する工程を行う。ここでは、CMP(化学的機械研磨)法により、図示の通り、絶縁層26の上方に形成された第2窒化チタン層12bの膜厚が5nm〜50nm(例えば20nm程度)となるように、且つプラグ20上のリセス23(第1窒化チタン層12a上のリセス23a)内に第2窒化チタン層12bが残存するように、当該第2窒化チタン層12bを研磨するものとしている。
このような研磨処理により、絶縁層26上では配向性の高い第2窒化チタン層12aが薄膜で形成されるため、その上に形成する膜の配向制御を好適に行うことが可能となり、また薄膜であるため当該第2窒化チタン層12a以降の製造工程においてもエッチング等の取り扱いが簡便なものとなる。さらに、第2窒化チタン層12bの表面は研磨されているため、物理的な平坦性が改善され、単に窒化チタン層上形成する以上の配向制御能を得ることができる。一方、プラグ20上はリセス23の影響で第2窒化チタン層12bが厚く残り、絶縁層26上には及ばないものの、プラグ23上のリセス23を解消して平坦性を改善することで、その上に形成される膜の配向性を改善する効果が得られる。
次に、図4(a)に示すように、研磨処理した表層に、つまり第2窒化チタン層12b上にバリア層14を形成する。これにより、第2窒化チタン層12bの(111)配向を反映させて、(111)配向を有するバリア層14を形成することができる。すなわち、第2窒化チタン層12bとバリア層14との界面において、第2窒化チタン層12bの格子構造とバリア層14の格子構造とがマッチングすることにより、エピタキシャル様にバリア層14が成膜される。
バリア層14の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えばスパッタリング法やCVD法が挙げられる。上述したように、バリア層14は結晶質であるのが好ましく、(111)配向であるのがより好ましい。
例えば、チタン,アルミニウム,および窒素を含む層からなるバリア層14を形成する場合、バリア層14は、(111)配向を有するTiAlNからなることができる。バリア層14が(111)配向を有することにより、第1電極32の結晶配向を(111)配向にすることができる。これにより、第1電極32上に形成される強誘電体層34を(111)配向にすることができる。
上述したように、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向は(111)配向であるのが好ましい。よって、バリア層14の結晶配向を(111)配向にすることにより、第1電極32および強誘電体層34ともに(111)配向にすることができるため、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。なお、バリア層14を成膜する際の基板温度は特に限定されず、例えば、室温から500℃の間で適宜選択可能である。
次いで、図4(b)に示すように、バリア層14上に第1電極32を形成する。ここで、第1電極32を結晶質のバリア層14上に形成することにより、第1電極32の結晶性が著しく向上し、かつ、バリア層14の結晶配向を第1電極32に反映させることができる。例えば、バリア層14の結晶配向が(111)配向である場合、第1電極32を(111)配向に形成することができる。第1電極32の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えば、スパッタリング法やCVD法が挙げられる。
次いで、図4(c)に示すように、第1電極32上に強誘電体層34を形成する。ここで、強誘電体層34を第1電極32上に形成することにより、第1電極32の結晶配向を強誘電体層34に反映させることができる。例えば、第1電極32の少なくとも一部が(111)配向を有する結晶質である場合、バリア層14の結晶配向を(111)配向に形成することができる。強誘電体層34の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えば、スピンオン法,スパッタリング法,MOCVD法が挙げられる。
次いで、図4(d)に示すように、強誘電体層34上に第2電極36を形成する。第2電極36の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えば、スパッタリング法やCVD法が挙げられる。その後、所定のパターンのレジスト層を第2電極36上に形成し、このレジスト層をマスクとして、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行なう。これにより、スタック型の強誘電体キャパシタ30を含む強誘電体メモリ装置100が得られる(図1参照)。この強誘電体メモリ装置100に含まれる強誘電体キャパシタ30は、バリア層14上に設けられた第1電極32と、第1電極32上に設けられた強誘電体層34と、強誘電体層34上に設けられた第2電極36とを有するものである。
以上説明したような本態様の強誘電体メモリ装置100の製造方法によれば、以下の作用効果を有する。
まず、基板10の上方に第1チタン層112aを形成し、この第1チタン層112aを窒化処理するとともに、その第1窒化チタン層12aの上方に再度第2チタン層112bを形成することで、当該第2チタン層112bの自己配向性に起因して、プラグ20の上方においても高い結晶配向性を得ることができるようになった。このような結晶配向性の高い第2窒化チタン層12bを第2窒化チタン層12bとした後、当該第2窒化チタン層12b及び第1窒化チタン層12a上にバリア層14を形成することで、当該バリア層14においては、結晶配向性に優れた第2窒化チタン層12bの結晶配向を反映させることが可能となる。次いで、このバリア層14上に第1電極32および強誘電体層34を形成することにより、バリア層14の結晶配向を反映した結晶配向を有する第1電極32および強誘電体層34を得ることができる。これにより、ヒステリシス特性に優れた強誘電体メモリ装置100を得ることができる。
特に、結晶配向が(111)配向を有するバリア層14が設けられていることにより、第1電極32および強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易である。これにより、ヒステリシス特性が非常に優れた強誘電体キャパシタ30を形成することができる。しかも、結晶配向性を改善する第2窒化チタン層12bと第1窒化チタン層12aとにより、プラグ20上のリセス23を埋め込み、バリア層14、ひいては第1電極32の形成面を平坦化するものとした。このような平坦化によっても、バリア層14及び第1電極32、強誘電体層34の結晶配向性の向上効果が実現されている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではない。上記実施の形態では、下地層12のうちバリア層14の下層に配設される第2窒化チタン層12bについて、チタン層112bを形成した後の窒化処理をバリア層14の形成前に行っているが、当該窒化処理は第1電極32の形成後、強誘電体層34の形成前に行うものとすることができる。この場合、第1電極32に対してアニールの効果により、当該第1電極32の配向性を高めることができるとともに、強誘電体層34がアニールによりダメージを受け、強誘電体特性が低下する不具合を回避することが可能となる。また、図5に示すように、第2窒化チタン層12bを研磨した後、第3チタン層を形成し、これを第3窒化チタン層12cとすることもできる。つまり、チタン層を形成した後、当該チタン層を窒化チタン層とする工程を繰り返し行う場合においても、プラグ20上の結晶配向性を高めることができる。
本発明の一実施の形態の強誘電体メモリ装置を模式的に示す断面図。 図1の強誘電体メモリ装置の要部について配向態様を模式的に示す断面図。 図1の強誘電体メモリ装置の一製造工程を模式的に示す断面図。 図3に続く強誘電体メモリ装置の一製造工程を模式的に示す断面図。 強誘電体メモリ装置の一変形例を模式的に示す断面図。
符号の説明
10…半導体基板、12…下地層、12a…第1窒化チタン層、12b…第2窒化チタン層、18…トランジスタ(能動素子)、20…コンタクトプラグ(プラグ)、23…リセス、26…層間絶縁膜(絶縁層)、32…第1電極(下部電極)、34…強誘電体層、36…第2電極(上部電極)、112a…第1チタン層、112b…第2チタン層

Claims (5)

  1. 基板の上方に下地層を形成する工程と、前記下地層の上方に第1電極と、強誘電体層と、第2電極とを積層する工程とを含む強誘電体メモリ装置の製造方法であって、
    前記下地層を形成する工程に先立って、前記基板に能動素子を形成する工程と、前記基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜にコンタクトプラグを形成する工程と、を含む一方、
    前記下地層の形成工程は、
    前記コンタクトプラグを含む層間絶縁膜上に第1チタン層を形成する工程と、
    前記第1チタン層を第1窒化チタン層に変化させる工程と、
    前記第1窒化チタン層上に、前記コンタクトプラグの上方に残存するリセスを少なくとも埋め込むように第2チタン層を形成する工程と、
    前記第2チタン層を第2窒化チタン層に変化させる工程と、
    前記第2窒化チタン層の表面を研磨する研磨工程と、
    を含むことを特徴とする強誘電体メモリ装置の製造方法。
  2. 前記研磨工程において、前記コンタクトプラグ上及び層間絶縁膜上に少なくとも前記第2窒化チタン層が残存するように、当該第2窒化チタン層を研磨することを特徴とする請求項1に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  3. 前記第1チタン層を形成する前に、前記基板の表面に対してアンモニアプラズマ処理を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  4. 前記下地層の最上面に、酸素に対するバリア性を示すバリア層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  5. 前記バリア層がTi(1-x)Al(0<x≦0.3、0<y)で表される化合物よりなることを特徴とする請求項4に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
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