JP2007250416A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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和久 武田
Toyoki Fujiwara
豊樹 藤原
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Abstract

【課題】 ポリイミドをバインダー樹脂として用いるとともに、圧延銅箔を負極芯体として用いても、負極芯体と負極合剤層との結着力を向上させて、負極芯体から負極合剤層が剥離しないような負極を得るとともに、負極芯体と負極合剤層との界面に抵抗体が形成されにくくして、高出力の非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 本発明の非水電解質二次電池10は、リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含むとして含む正極合剤層11bが正極芯体11aに形成された正極板11と、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素を負極活物質として含む負極合剤層12bが負極芯体12aに形成された負極板12と、リチウム塩が添加された非水電解液とを備えている。そして、負極合剤層12b中に結着剤としてのポリイミドが含有されているとともに、負極芯体12bは防錆処理が施されていない圧延銅箔である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含む正極合剤層が形成された正極板と、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素を負極活物質として含む負極合剤層が形成された負極板と、リチウム塩が添加された非水電解液とを備えた非水電解質二次電池およびその製造方法に関する。
近年、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子・通信機器等に用いられる電池として、リチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素材料などを負極活物質とし、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)等のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質とする非水電解質二次電池が、小型軽量で電圧が高く、しかも高容量で充放電可能な電池として実用化されるようになった。
この種の非水電解質二次電池の電池構造としては、比較的消費電流が大きく、かつ重負荷に耐えられることから、帯状正極板と帯状負極板とをセパレータを介してその長さ方向に巻回することによって構成される渦巻状電極群とするのが有効である。この渦巻状電極群は、極板面積を大きくし且つ活物質層(合剤層)を限られた空間内にできるだけ多く充填するために、極板を薄くすることが望ましい。そのため従来では、バインダー中に粒状の活物質が分散したペースト状の合剤を極板芯体上に塗布し、乾燥させて、これを活物質層(合剤層)とすることにより帯状の極板を製造するようにしていた。
この方法によれば、帯状の極板における活物質層(合剤層)の厚みは数μmから数百μm程度にすることが可能となる。ところが、上述のような塗布、乾燥を行なう製造方法においては、加工コストが高く、また、用いられるバインダー樹脂が、有機溶剤または水に溶解するか、あるいは分散するものに限られるという問題があった。そこで、この種の電池の極板芯体に金属箔などの導電性フィルムを用い、粒状の炭素質材料とバインダー樹脂とが混練された負極合剤を導電性フィルム上に押し出して積層し、負極活物質の活物質層(合剤層)を形成する工程を有する負極の製造方法が特許文献1にて提案されるようになった。
この特許文献1にて提案され負極の製造方法においては、バインダー樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ジエン系ゴム、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレートから選ばれる少なくとも1種からなるものであり、銅箔などからなる導電性フィルムに粒状の炭素質材料とバインダー樹脂とが混練された合剤を押し出し積層して、負極活物質層(負極合剤層)を形成するようにしている。
特開平10−302798号公報
しかしながら、上述した特許文献1で提案されるように、銅箔からなる導電性フィルムにポリイミド等のバインダー樹脂が含有された負極合剤を押し出し積層して、負極活物質層(負極合剤層)を形成すると、銅箔からなる導電性フィルムと負極活物質層(負極合剤層)との結着力が充分ではなく、負極圧延時に負極活物質層(負極合剤層)の剥がれが生じて生産性に劣るという問題があった。
これは、導電性フィルムとして用いられる銅箔は圧延銅箔が用いられていて、通常、この種の圧延銅箔はベンゾトリアゾールなどにより防錆処理が施されている。ところで、防錆処理が施された圧延銅箔とポリイミド等のバインダー樹脂との結着力は弱く、防錆処理が施された圧延銅箔上にポリイミド等のバインダー樹脂を含有する合剤層が形成されても、圧延時に合剤層が圧延銅箔から剥がれるという問題があった。これは、圧延銅箔の表面に防錆処理層が形成されているため、この防錆処理層と負極合剤層との密着が不十分になって、圧延銅箔と負極合剤層との密着力が低下するためである。
そこで、本発明はこのような問題点に基づいてなされたものであって、ポリイミドをバインダー樹脂として用いるとともに、圧延銅箔を負極合剤の芯体として用いても、負極芯体と負極合剤層との結着力を向上させて、負極芯体から負極合剤層が剥離しないような負極を提供するとともに、負極芯体と負極合剤層との界面に抵抗体が形成されにくくして、高出力の非水電解質二次電池を提供することを目的とするものである。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含む正極合剤層が正極芯体に形成された正極板と、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素を負極活物質として含む負極合剤層が負極芯体に形成された負極板と、リチウム塩が添加された非水電解液とを備えている。そして、負極合剤層中に結着剤としてのポリイミドが含有されているとともに、負極芯体は防錆処理が施されていない圧延銅箔であることを特徴とする。
ここで、防錆処理(例えば、クロメート処理)済み電解銅箔や防錆処理(例えば、ベンゾトリアゾール処理)済み圧延銅箔を負極芯体に用いると、その表面に防錆剤の処理層が形成されることとなる。このため、負極芯体と負極合剤層との密着が不十分になって、剥離強度が低下することとなる。これに対して、防錆処理がなされていない圧延銅箔を負極芯体に用いると、その表面に防錆処理層が存在しないため、負極芯体と負極合剤層との密着性が向上して、剥離強度が向上することとなる。なお、負極芯体に防錆処理がなされていなくても、負極芯体と負極合剤層との密着性が十分であると、負極芯体が直接電解液に接触することが防止されるので、当該負極芯体が腐食されることはない。
そして、剥離強度がともに向上して、負極芯体と負極合剤層との密着性が向上すると、負極芯体が直接電解液に接触することが防止されるようになって、負極芯体と負極合剤層との界面に電解液との接触により生じる皮膜が形成されなくなって、抵抗体が形成されにくくなる。このように、負極芯体と負極合剤層との密着性が向上することにより、負極芯体から負極合剤層が剥がれにくくなるので、生産性に優れた負極板を作製することが可能になる。また、負極芯体と負極合剤層との界面に抵抗体が形成されにくくなることから、高出力の電池を作製することが可能になる。
この場合、負極板の熱処理前からポリイミドであるものは結着力に劣ることが一般的に知られている。これに対して、ポリアミック酸が熱処理されて形成されたポリイミドは結着力に優れているので、結着剤となるポリイミドはポリアミック酸が熱処理されて形成されたものであるのが望ましい。
そして、このような負極合剤層中に結着剤としてのポリイミドが含有された電池を製造するには、防錆処理が施されていない圧延銅箔を負極芯体として用い、この負極芯体に負極活物質にポリアミック酸を添加して調製された負極合剤スラリーを塗着して負極合剤層を形成する負極形成工程と、負極芯体に負極合剤層が形成された負極を熱処理して負極合剤中に添加されたポリアミック酸をポリイミドに変化させる熱処理工程とを備えるようにすればよい。
なお、熱処理工程における熱処理温度は300℃〜400℃であるのが望ましい。これは、熱処理温度が300℃未満であると、ポリアミック酸をポリイミドに充分に変化させることができなく、400℃を超えるようになると、銅箔の軟化が進行するためである。
本発明においては、負極芯体は防錆処理が施されていない圧延銅箔であり、かつ負極合剤層中に結着剤としてのポリイミドが含有されているので、負極芯体と負極合剤層との密着性が向上して生産性に優れた負極を作製することが可能となる。また、負極芯体と負極合剤層との界面に抵抗体が形成されにくくなるので、高出力の非水電解質二次電池を提供することが可能となる。
ついで、本発明の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1は、本発明の非水電解質二次電池を模式的に示す断面図である。
1.正極板
Li2CO3と(Ni0.4Co0.3Mn0.334とを、Liと(Ni0.4Co0.3Mn0.3)とのモル比が1:1(Li:(Ni0.4Co0.3Mn0.3)=1:1)となるように混合した。ついで、この混合物を空気雰囲気中にて900℃で20時間焼成し、平均粒子径が12.1μmのLiNi0.4Co0.3Mn0.32で表されるリチウム遷移金属酸化物を得て、正極活物質とした。
以上のようにして得られた正極活物質と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比で92:5:3となるように、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に添加して混練し、正極スラリーを作製した。作製した正極スラリーを正極芯体11aとしてのアルミニウム箔の上に塗布した後、乾燥させて正極活物質層11bを形成した。その後、圧延ロールを用いて所定の充填密度になるまで圧延し、所定寸法に切断した後、正極集電タブ11cを取り付けて正極板11を作製した。
2.負極板
(1)負極芯体1
厚みが9μmの圧延銅箔(非防錆処理圧延銅箔)を用意した後、所定の寸法に切断して負極芯体12aとし、これを芯体αとした。また、厚みが9μmでベンゾトリアゾール処理液で防錆処理された圧延銅箔(ベンゾトリアゾール処理済み圧延銅箔)を用意した後、所定の寸法に切断して負極芯体12aとし、これを芯体βとした。さらに、厚みが9μmでクロメート処理液で防錆処理された電解銅箔(クロメート処理済み電解銅箔)を用意した後、所定の寸法に切断して負極芯体12aとし、これを芯体δとした。
(2)負極板
ついで、負極活物質としての人造黒鉛を溶かした水溶液と、結着剤としてのポリアミック酸溶液とを混練して負極スラリーを作製した。この場合、負極活物質:結着剤の固形分の質量比が97:3となるようにこれらを添加した。ついで、作製した負極スラリーを上述のようにして作製した負極芯体12a(非防錆処理圧延銅箔α,ベンゾトリアゾール処理済み圧延銅箔β,クロメート処理済み電解銅箔δ)の上に塗布した。この後、乾燥させて負極活物質層12bを形成させた。
その後、圧延ローラーを用いて所定の充填密度になるまで圧延した後、不活性雰囲気中で350℃の温度で120分間の熱処理を行った。この熱処理によりポリアミック酸はポリイミドに変化する。ついで、所定の寸法に切断した後、負極集電タブ12cを取り付けて負極板12(a,b,c)を作製した。なお、非防錆処理圧延銅箔αを芯体12aとして用いたものを負極板aとし、ベンゾトリアゾール処理済み圧延銅箔βを芯体12aとして用いたものを負極板bとし、クロメート処理済み電解銅箔δを芯体12aとして用いたものを負極板cとした。
3.剥離強度の測定
ついで、圧延後熱処理前の負極板a,b,cおよび圧延、熱処理後の負極板a,b,cを用いて、これらの負極板a,b,cの剥離強度を求めると、下記の表1に示すような結果が得られた。なお、剥離強度は以下のようにして求めた。まず、負極芯体12aに負極活物質層12bを形成させ、圧延処理後(熱処理前、熱処理後)の負極板12(a,b,c)を固定する。ついで、負極活物質層12bの表面に一定面積の粘着テープを貼った後、粘着テープを引き上げる力を徐々に大きくし、剥離が起こった時点での加えた力を求めた。そして、求めた力と粘着テープの面積から剥離強度(kg/cm2)を算出した。
Figure 2007250416
上記表1の結果から明らかなように、クロメート処理済み電解銅箔δを芯体12aとして用いた負極板cにおいては、圧延後剥離強度および圧延・熱処理後剥離強度の両方において、剥離強度が小さすぎて実用的でないことが明らかになった。また、ベンゾトリアゾール処理済み(防錆処理済み)圧延銅箔βを芯体12aとして用いた負極板bにおいては、圧延後剥離強度および圧延、熱処理後剥離強度の両方において、負極板cよりは剥離強度が大きいが、充分な剥離強度を有するとは言い難い結果となっていることが分かる。これらに対して、非防錆処理圧延銅箔αを芯体12aとして用いた負極板aにおいては、圧延後剥離強度および圧延、熱処理後剥離強度の両方において優れた剥離強度を有していることが分かる。
これは、クロメート処理済み電解銅箔δからなる負極芯体12aは、その表面にクロメート処理層が形成されているため、負極芯体12aと負極合剤層12bとの密着が不十分になって、圧延後剥離強度および圧延・熱処理後剥離強度が低下したと考えられる。また、ベンゾトリアゾール処理済み圧延銅箔βからなる負極芯体12aにおいても、その表面にベンゾトリアゾール処理層が形成されているため、負極芯体12aと負極合剤層12bとの密着が不十分になって、圧延後剥離強度および圧延・熱処理後剥離強度が低下したと考えられる。これらに対して、非防錆処理圧延銅箔αからなる負極芯体12aにおいては、その表面に防錆処理層が存在しないため、負極芯体12aと負極合剤層12bとの密着性が向上して、圧延後剥離強度および圧延・熱処理後剥離強度が向上したと考えられる。
4.非水電解質二次電池
ついで、上述のように作製した各正極板11と、上述のようにして作製した負極板12(a,b)とをそれぞれ用い、これらの間にポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ13を介在させて積層した後、渦巻状にそれぞれ巻回して渦巻状電極群とした。なお、負極板cにおいては、強度不足のためこの負極板cを用いて渦巻状電極群を作製することはできなかった。
ついで、これらの渦巻状電極群を上部外周に絞り加工を施して絞り部14aを形成した円筒状の金属製外装缶14にそれぞれ挿入した後、負極板12から延出する負極集電タブ12cを金属製外装缶14の内底面に溶接した。一方、正極板11から延出する正極集電タブ11cを、封口体15の正極蓋15bの底面に溶接し、封口体15の外周部にリング状の絶縁ガスケット16を配置した。なお、正極蓋15bの上部にはキャップ状の正極端子15aが配設されていて、このキャップ状の正極端子15a内には正極蓋15bの中心部に形成された排気孔15cを封止する弁板15dとこれを押圧するスプリング15eからなる弁体が配設されている。
ついで、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比で3:7となるように混合させた混合溶媒に対して、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットルの割合で溶解させた非水電解液を金属製外装缶14内に注入した。この後、金属製外装缶14の上部外周に形成された絞り部14aの上に、外周部にリング状の絶縁ガスケット16が配置された封口体15を配置した後、金属製外装缶14の上端部14bを封口体15側にかしめて封口した。これにより、設計容量が4.6Ahの非水電解質二次電池10(A,B)をそれぞれ作製した。なお、負極板aを用いたものを電池Aとし、負極板bを用いたものを電池Bとした。
5.電池特性試験
ついで、上述のように作製した非水電解質二次電池A,Bをそれぞれ25℃の室温下において、1Itの充電電流で4.1Vまで充電させた後、さらに電圧を4.1Vに維持させながら充電電流を減少させ、充電電流が1/20Itになるまで充電させた後、1/3Itの放電電流で3.0Vまで放電させて、放電容量を測定した。また、電池A,Bを25℃の室温下において、1Itの充電電流で充電深度(SOC)が50%になるまで充電させた状態で、それぞれ1/3It、1It、3It、及び5Itの電流で10秒間充電及び放電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして充電時及び放電時におけるI―V特性を求め、得られた直線の傾きから充電時及び放電時におけるIV抵抗(mΩ)を求めると表2に示すような結果となった。
Figure 2007250416
上記表2の結果から明らかなように、ベンゾトリアゾール処理済み(防錆処理済み)圧延銅箔βを芯体12aとして用いた負極板bを備えた電池Bにおいては、充電時IV抵抗は3.1mΩで、放電時IV抵抗は3.6mΩであることが分かる。一方、非防錆処理圧延銅箔αを芯体12aとして用いた負極板aを備えた電池Aにおいては、充電時IV抵抗は2.9mΩで、放電時IV抵抗は3.4mΩで、ともに電池Bよりも低減していることが分かる。
これは、電池Aの負極においては、非防錆処理圧延銅箔αを負極の芯体12aとして用いるので、圧延後剥離強度および圧延・熱処理後剥離強度がともに向上して、芯体12aと負極合剤層12bとの密着性が向上したことに起因して、芯体12aが直接電解液に接触することが防止されるようになったためと考えられる。このように、芯体12aが直接電解液に接触することが防止されるようになると、芯体12aと負極合剤層12bとの界面に、電解液との接触により生じる皮膜が形成されなくなって、抵抗体が形成されにくくなったためと考えられる。
上述したように、本発明においては、負極芯体は防錆処理が施されていない圧延銅箔であり、かつ負極合剤層中に結着剤としてのポリイミドが含有されているので、負極芯体と負極合剤層との密着性が向上して生産性に優れた負極を作製することが可能となる。また、負極芯体と負極合剤層との界面に抵抗体が形成されにくくなるので、高出力の非水電解質二次電池を提供することが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、圧延後の熱処理を不活性雰囲気中で350℃の温度で120分間行う例について説明したが、この熱処理時間については、10分間以上に設定するのが望ましい。これは10分未満であると、ポリアミック酸をポリイミドに充分に変化させることができなくなるためである。また、上述した実施の形態においては、リチウム遷移金属酸化物としてLiNi0.4Co0.3Mn0.32を用いる例について説明したが、LiNi0.4Co0.3Mn0.32以外のリチウム遷移金属酸化物であっても、リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属酸化物であれば、上述した場合とほぼ同様な結果が期待できる。
本発明の非水電解質二次電池を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10…非水電解質二次電池、11…正極板、11a…正極芯体、11b…正極合剤層、11c…正極集電タブ、12…負極板、12a…負極芯体、12b…負極合剤層、12c…負極集電タブ、13…セパレータ、14…金属製外装缶、14a…絞り部、15…封口体、15a…正極端子、15b…正極蓋、15c…排気孔15d…弁板、15e…スプリング、16…絶縁ガスケット

Claims (4)

  1. リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含む正極合剤層が正極芯体に形成された正極板と、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素を負極活物質として含む負極合剤層が負極芯体に形成された負極板と、リチウム塩が添加された非水電解液とを備えた非水電解質二次電池であって、
    前記負極合剤層中に結着剤としてのポリイミドが含有されているとともに、前記負極芯体は防錆処理が施されていない圧延銅箔であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記結着剤としてのポリイミドは前記負極合剤層に含有されたポリアミック酸が熱処理されて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. リチウムの吸蔵・放出が可能なリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含む正極合剤層が正極芯体に形成された正極板と、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素を負極活物質として含む負極合剤層が負極芯体に形成された負極板と、リチウム塩が添加された非水電解液とを備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、
    防錆処理が施されていない圧延銅箔を前記負極芯体として用い、当該負極芯体に前記負極活物質にポリアミック酸を添加して調製された負極合剤スラリーを塗着して負極合剤層を形成する負極合剤層形成工程と、
    前記負極芯体に負極合剤層が形成された前記負極板を熱処理して前記負極合剤中に添加されたポリアミック酸をポリイミドに変化させる熱処理工程とを備えたことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  4. 前記熱処理工程における熱処理温度は300℃〜400℃であることを特徴とする請求項3に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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