JP5296971B2 - 二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池用負極および二次電池に関し、詳細にはリチウム二次電池あるいはリチウムイオン二次電池に用いる、充放電サイクル寿命を改善した二次電池用負極および二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、近年、携帯電話、ノート型パソコン等の電源として広く用いられている。これらの非水電解液二次電池は、従来のアルカリ蓄電池等の二次電池に比べて、体積、あるいは重量容量密度が大きく、しかも高電圧を取り出すことが可能であるので、小型の機器用の電源として広く採用され、今日のモバイル機器の発展に大きく寄与している。
このような非水電解液二次電池においては、負極活物質として従来よりリチウムイオンの吸蔵、放出が可能な黒鉛等の炭素材料が広く利用されている。ここで、炭素材料を用いて負極を作製する場合には、炭素材料と結着剤とを溶剤中で混合した負極合剤を銅箔等の負極集電体上に塗布、乾燥していた。
従来、この結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)が広く用いられていた。結着剤にPVdFを用いた場合には炭素材料の結着には優れているものの、非水電解液二次電池に用いられる非水電解液によるPVdF自体の膨潤、および非水電解液二次電池を充放電する際に生じる負極活物質の膨張、収縮による負極の厚さの変化を抑えることができず、集電体と剥離を生じるなどして、充放電サイクル寿命が低下する原因となっていた。
このため、特許文献1および2等においては、負極活物質として炭素粉末を、結着剤としてポリイミドを用いて一体化した負極が開示されている。一方、特許文献3および4等には、負極活物質としてケイ素またはケイ素合金を含み、結着剤としてポリイミドを使用する提案がなされている。
しかしながら、従来技術を記載したこれらの特許文献においてはポリイミドを負極の結着剤として用いることは記載されているものの、負極の厚さと結着剤の混合率等とを関連付ける記載がなく、二次電池の負極作製における作業性を向上させる上で満足できるものではなかった。
特許第3311402号公報 特開2004−247233号公報 特開2005−285563号公報 特開2005−317309号公報
そこで本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、電池特性、特に充放電サイクル特性を改善した、優れた非水電解液二電池を得るための二次電池用負極およびそれを用いた二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の二次電池用負極は、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料を負極活物質として用い、ポリイミドを結着剤とした負極合剤層を負極集電体上に製膜した二次電池用負極において、製膜後の前記負極合剤層の片面の厚さをA(μm)、前記負極合剤中の前記結着剤の混合率をB(質量%)、前記負極合剤層中の前記結着剤を除く粒子の比表面積をC(m2/g)、製膜時の乾燥温度をD(℃)としたときに、前記負極合剤層の片面の厚さが、A=(15×B/C)+(4750/D)ただし、A≦200であり、製膜後に、プレス、加熱処理を行なったことを特徴とする。
また本発明の二次電池用負極において前記結着剤の混合率Bは1質量%以上、20質量%以下が好ましく、前記結着剤を除く粒子の比表面積Cは0.3m2/g以上、50m2/g以下であることが好ましく、前記乾燥温度Dは80℃以上、150℃以下であることが好ましく、前記負極活物質は炭素材料、あるいはケイ素および/またはケイ素合金と炭素材料との混合物、あるいはケイ素および/またはケイ素合金からなることが好ましい。
さらに本発明の二次電池は、前記二次電池用負極と電解液と正極を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、負極合剤層を負極集電体上に製膜する際に、負極合剤層の厚さを、負極活物質と導電性付与剤の粒子の比表面積、結着剤の混合率等から容易に最適化でき作業性が向上する。また、結着剤にポリイミドを用いることにより、電解液による膨潤、および充放電サイクルによる二次電池の厚さの増加が小さくなる。さらに充放電サイクルにおける負極の厚さの変化が抑えられることによりサイクル寿命が改善される等の効果がある。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の二次電池の構成を示す模式図である。
図1に示すように、アルミニウム箔等の金属からなる正極集電体11上のリチウムイオンを吸蔵、放出し得る正極活物質を含有する正極合剤層12と、銅箔等の金属からなる負極集電体14上のリチウムイオンを吸蔵、放出する負極活物質を含有する負極合剤層13とが、電解液15、およびこれを含む不織布、ポリオレフィン微多孔膜などからなるセパレータ16を介して対向して配置され構成されている。
本発明の二次電池は、本発明の二次電池用負極即ち厚さを、負極活物質と導電性付与剤の粒子の比表面積、結着剤の混合率等から最適化した負極とリチウム複合酸化物を含む正極活物質を用いた正極を主要成分とし、正極と負極の間に電気的接続を起こさないようなセパレータが挟まれ、正極と負極はリチウムイオン伝導性の非水電解液に浸った状態で、非水電解液を介して対向配置され、これらが電池ケースの中に密閉された状態となっている。
(負極)
本発明に係る二次電池用負極の負極活物質は、特に限定されないが、高容量、および/または、高い充放電効率の面から、黒鉛、非晶質炭素などの炭素材料、あるいはケイ素および/またはケイ素合金と炭素材料との混合物、あるいはケイ素および/またはケイ素合金を用いることができる。これらの負極活物質と結着剤としてポリイミド、またはその前駆体とを結着剤を溶解しうるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの分散媒で混合(スラリー法)した上で、例えば、ホットプレート上にてドクターブレードなどを用いて銅箔などの集電体上に塗布し、溶剤を乾燥した後、プレスなどにより圧縮し、特に前駆体を用いた場合には、加熱処理によりポリイミド化を行い、負極を形成する。また、カーボンブラック、アセチレンブラックなどの導電性付与剤を用いることができる。
ポリイミドとしては、NMPなどの溶媒に可溶であれば、熱硬化型ポリイミド、熱可塑型ポリイミドのいずれを用いることができる。また、例えば、ポリアミック酸などの前駆体を加熱処理し、ポリイミド化することにより得られるポリイミドなどを用いることができる。製品例としては、宇部興産株式会社製・U−ワニス、日立化成工業株式会社製・HCI、OPI、東洋紡績株式会社製・バイロマックス、株式会社アイ、エス、テイ製・Pyre−M.L.、SKYBONDなどが挙げられる。
負極合剤層中の結着剤混合率は、特に限定されないが、1質量%以上、20質量%以下が好ましい。1質量%未満では、負極合剤層中の粒子間を十分に結着することが困難となり、負極合剤層から粒子の脱落などが生じため、好ましくない。結着剤混合率を大きくすると、負極合剤層中の負極活物質の比率が低下し、負極容量の低下を招く。また、活物質粒子間の電気的な接触への阻害が大きくなり、負極の抵抗が大きくなるため、20質量%以下とすることが好ましい。
負極合剤層中の結着剤を除く粒子の比表面積は、特に限定されないが、0.3m2/g以上、50m2/g以下が好ましい。0.3m2/g未満では、負極合剤層の抵抗が高くなり、高い電流値(電流レート)での電池の充放電が困難となるため、好ましくない。50m2/gを超えると、負極合剤層中の粒子間の結着を保つために結着剤混合率を大きくする必要が生じる。また、電解液などとの反応面積が大きくなり、電解液の分解反応などが促進され、電池特性の低下を招くため、好ましくない。
ポリイミドを結着剤として用いる場合、製膜、プレス、加熱処理の工程を経て、負極を作製する。製膜時の乾燥温度は、特に限定されないが、80℃以上、150℃以下が好ましい。80℃未満では、短時間の乾燥では、溶媒として用いるNMPを十分に除去できず、負極合剤層が湿った状態となるため、プレスなどの工程にて負極合剤層から粒子の脱落などが生じる。また、NMPを十分に除去するためには、乾燥時間を長くする必要があり、作業性が低下するため、好ましくない。150℃を超えると、ポリイミド化が不十分に進行してしまい、電極が硬くなる。前記電極をプレスすると、負極合剤層に割れなどが生じ、負極の不良率が上昇する。また、負極集電体である銅箔の酸化が促進され、電池作製時のタブ付け工程などで不良率が上昇するため好ましくない。
(正極)
正極活物質としては、たとえば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiNi1/3Co1/3Mn1/32、LiNi0.5Mn1.54、LiFePO4などのリチウム含有複合酸化物が挙げられ、これらのリチウム含有複合酸化物の遷移金属部分を他の元素で置換させたものでもよく、またこれらの混合物でもよい。これらの正極活物質とカーボンブラックなどからなる導電性付与剤およびPVdFなどからなる結着剤と共に、結着剤を溶解しうるNMPなどの分散媒で混合した上で、アルミ箔などの集電体上に塗布し、溶剤を乾燥した後、プレスなどにより圧縮して正極を形成する。
(電解液)
電解液は電解質を溶解させた非プロトン性溶媒を用いることができる。電解液の溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などの鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン(GBL)などのγ−ラクトン類などの非プロトン性有機溶媒を一種又は二種以上を混合して使用できる。このうち、PC、EC、GBL、DMC、DEC、EMCなどを単独もしくは混合して用いることが好ましいが、これらに限定されるものではない。さらに電解液添加剤として、例えば、1、3−プロパンスルトン、ビニレンカーボネート、リン酸トリオクチルなどを用いることができる。
これらの有機溶媒に電解質として、リチウムイオン二次電池の場合にはリチウム塩を溶解させる。リチウム塩としては、例えばLiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49CO3、LiC(CF3SO22、LiN(CF3SO22、LiN(C2F5SO22、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などがあげられる。また、電解液に代えてポリマー電解質を用いてもよい。電解質濃度は、たとえば0.5mol/Lから1.5mol/Lとする。濃度が高すぎると密度と粘度が増加する。濃度が低すぎると電気伝導率が低下することがある。
(セパレータ)
セパレータとしては、織布、不織布、多孔膜等を用いることができる。特にポリプロピレン、ポリエチレン系の多孔膜が薄膜でかつ大面積化、膜強度や膜抵抗の面で好ましく用いられる。
本発明に係る二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、セパレータを介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、外装体に挿入し、電解液を含浸させた後、電池外装体を封止することで得られる。
電池の内部形状には制限がなく、セパレータを挟んで対向した正極、負極を巻回型、積層型などの形態を取ることが可能であり、電池形状にも、コイン型、ラミネート型、角型、円筒型を用いることができる。
以下に本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(正極)
正極活物質と導電性付与剤とを混合し、結着剤を溶解させたNMP中に均一に分散させスラリーを作製した。正極活物質としては、LiMn24を用い、導電性付与剤としては、カーボンブラックを用い、結着剤としては、PVdFを用いた。そのスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミ金属箔上に塗布後、NMPを蒸発させることにより正極層を形成し正極を作製した。正極合剤層中の固形分比率は、正極活物質:導電性付与剤:結着剤=80:10:10(質量%)とした。
(負極)
実施例1〜実施例35、並びに比較例1〜比較例12は、負極活物質と導電性付与剤とを混合し、結着剤であるポリイミド前駆体を溶解させたNMP中に均一に分散させてスラリーを作製した。負極活物質としては、表1に記載した材料を用い、導電性付与剤としては、カーボンブラックを用い、結着剤としては、宇部興産株式会社製・U−ワニス−Aを用いた。そのスラリーを負極集電体となる厚さ15μmの銅箔上に塗布後、表1記載の乾燥温度にて10分間NMPを蒸発させることにより負極層を形成し、負極層をプレス後、窒素ガス雰囲気下、350℃にて1時間の加熱処理を行い、負極を作製した。負極合剤層中の導電性付与剤混合率は5(質量%)、結着剤混合率は表1に記載の値とした。また、比較例13では、結着剤としてPVdF用い、プレス後の加熱処理を行わないこと以外は、実施例と同様の方法にて負極を作製した。表1中の「結着剤を除く粒子の比表面積」は、Quantachrome社製・QS−18を用いて測定した。
Figure 0005296971
(電解液)
電解液は、溶媒としてEC:DEC=30:70(体積%)に、電解質として1mol/LのLiPF6を溶解したものを用いた。
(コイン型電池の作製)
負極層を円形に打ち抜き、コイン型のケースの一方に入れ、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなるセパレータを負極層上に置き、電解液を含浸させた後、Liをセパレータ上に置き、ガスケットを介して他方のコイン型ケースをかぶせて、かしめ、コイン型電池を作製した。
(ラミネート型電池の作製)
正極と負極とをポリエチレンおよびポリプロピレンからなるセパレータを介して積層し、ポリプロピレン樹脂(融着層、厚さ70μm)、ポリエチレンテレフタレート(20μm)、アルミニウム(50μm)、ポリエチレンテレフタレート(20μm)の順に積層した構造を有するアルミラミネートフィルム2枚を用いて上記の電極積層体を挟み、電極積層体の周囲を熱融着させてラミネート型電池を作製した。電解液は、最後の1辺を熱融着封口する前に電極積層体に含浸させた。
(折り曲げ試験)
厚さを変えて製膜乾燥を行ったプレス前の負極を、負極合剤層を上面として180°に折り曲げる折り曲げ試験を行い、負極合剤層からの粒子の脱落の有無を測定した。粒子の脱落が生じる負極合剤層の厚さの下限値を、製膜可能な負極合剤層厚さの上限値とし、表2に示した。
(電流レート試験)
コイン型電池を用いて、室温(25℃)において、電流値0.3mAの定電流にて0Vまで充電し、0V到達後、0Vの定電圧にて電流を徐々に絞り、電流値が0.03mAに到達した時を充電完了とし、次に電流値0.3mAの定電流下、終止電圧2.5Vまで放電して容量(a)を測定し、次に、放電時の電流値を3mAとした以外は、前記と同様の充電−放電を行い、放電容量(b)を測定し、電流レート特性(%)=b/aとして算出し、表2に示した。
(電解液浸漬試験)
プレス後、加熱処理を行った負極合剤層厚さが20μm〜30μm程度の負極(比較例12は、プレス後の加熱処理なし)を、負極合剤層の厚さ(c)を測定した後、電解液に50℃にて100時間浸漬する電解液浸漬試験を行い、電解液より取り出した負極をDECにて洗浄、自然乾燥させた後の負極合剤層の厚さ(d)を測定し、厚さ変化率(%)=(d−c)/cとして算出し、表2に示した。
(充放電サイクル試験)
ラミネート型電池を用いて、室温(25℃)にて、電流値100mAの定電流および定電圧にて終止電圧4.3Vまで5時間充電し、次に電流値100mAの定電流下、終止電圧3.0Vまで放電した後、充放電サイクル試験として、充電レート1C、放電レート1Cにて、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vの条件にて充放電サイクル試験を行い、容量維持率(%)=500サイクル後の放電容量/10サイクル目の放電容量 として算出し、表2に示した。また、電池作製時の負極合剤層の厚さ(e)と、500サイクル後の電池を解体し、負極をDECにて洗浄、自然乾燥させた後の負極合剤層の厚さ(f)を測定し、厚さ変化率(%)=(f−e)/e として算出し、表2に示した。表2中の厚さは、株式会社ミツトヨ製・シックネスゲージ(547シリーズ)を用いて測定した。また、表2中の「−」は、未計測を表す。
Figure 0005296971
(負極合剤層厚さの上限)
実施例1〜実施例32の負極合剤層の片面厚さの上限値を図示する(図2)と、製膜後の前記負極合剤層の片面の厚さA(μm)の上限値は、負極合剤層中の結着剤混合率B(質量%)、負極合剤層中の結着剤を除く粒子の比表面積C(m2/g)、製膜時の乾燥温度D(℃)により、
A=(15×B/C)+(4750/D)
と表される式とよく一致することを確認した。また、実施例17、および比較例1〜比較例4より、A≦200となることを確認した。負極集電体上に負極合剤層を製膜するにあたり、電池容量に寄与する負極合剤層を厚さの上限値に近づけて製膜するが、設計上の厚さは厚さの上限値の80%以内とすることが好ましい。
(結着剤混合率)
実施例33と比較例5を比較すると、比較例5では、負極合剤層より粒子の脱落が生じ、厚い負極を作製することが困難である。また、結着剤混合率を大きくすると、それに伴う負極活物質の比率の低下に相当する負極容量の低下が生じるため、結着剤混合率は、1質量%以上、20質量%以下が好ましいことを確認した。
(比表面積)
実施例1〜実施例8と比較例6とを比較すると、負極合剤層中の結着剤を除く粒子の比表面積が0.3m2/g未満では、電流レート特性が低下する。また、実施例8、実施例16、実施例24と比較例7〜比較例10とを比較すると、負極合剤層中の結着剤を除く粒子の比表面積が50m2/gを超えると、より多くの結着剤を必要とする。また、充放電サイクル特性の低下が生じるため、負極合剤層中の結着剤を除く粒子の比表面積は、0.3m2/g以上、50m2/g以下が好ましいことを確認した。
(乾燥温度)
実施例34〜実施例35と比較例11〜比較例12を比較すると、乾燥温度が80℃未満の場合、NMPを十分に除去できず、プレス時に負極合剤層から粒子の脱落が生じ、プレス治具の表面に付着する。かつ、厚い膜の作製が困難である。また、150℃を超えると、製膜は可能であるが、プレス時に負極合剤層表面に割れが生じる。かつ、銅箔へ超音波にてタブを溶接する際に、銅箔の亀裂発生率が高くなり、不良率が上昇するため、乾燥温度は、80℃以上、150℃以下が好ましいことを確認した。
(電解液膨潤性)
実施例4、12、20、28、33〜35と比較例13の電解液浸漬試験結果を比較すると、ポリイミドを結着剤として用いた場合の厚さ変化率はPVdFを結着剤として用いた場合の1/10程度に低減が見られ、ポリイミドには、負極の電解液に対する膨潤を抑制する効果があることを確認した。
(充放電サイクル特性)
実施例4、12、20、28、33〜35と比較例13とを比較すると、ポリイミドを結着剤として用いた場合は、PVdFを結着剤として用いた場合と比較して、容量維持率の向上、並びに厚さ変化率の低下が見られ、ポリイミドには、電池を充放電する際に生じる負極合剤層の膨張、収縮に伴う負極厚さの変化の抑制効果があること。また、厚さ変化の抑制により、活物質粒子間の電気的接触の維持による電池寿命の劣化抑制効果があることを確認した。
本発明の二次電池の構成を示す模式図。 本発明の実施例1〜32の負極合剤層の片面厚さの上限値を表す図。
符号の説明
11 正極集電体
12 正極合剤層
13 負極合剤層
14 負極集電体
15 電解液
16 セパレータ

Claims (3)

  1. リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料を負極活物質として用い、導電性付与剤を混合し、ポリイミドを結着剤とした負極合剤層を負極集電体上に製膜した二次電池用負極の製造方法であって、
    前記負極合剤層中の前記結着剤の混合率をB(質量%)、前記負極合剤層中の前記負極活物質と導電性付与剤の粒子の比表面積をC(m2/g)、製膜時の乾燥温度をD(℃)としたときの、製膜後であってプレス前の前記負極合剤層の片面の厚さの上限値A(μm)を、
    A=(15×B/C)+(4750/D)ただし、A≦200とする、との式を用いて求める工程を有し
    製膜後であってプレス前の前記負極合剤層の片面の厚さが前記上限値A(μm)を超えないように製膜を行い、
    製膜後に、プレス、加熱処理を行い、
    前記結着剤の混合率Bを1質量%以上、20質量%以下とし、
    前記結着剤を除く粒子の比表面積Cを0.3m2/g以上、50m2/g以下とし、
    前記乾燥温度Dを80℃以上、150℃以下とすることを特徴とする二次電池用負極の製造方法。
  2. 前記負極合剤層の片面の厚さの上限値A(μm)に対して、設計上の厚さが80%以内となるように製膜することを特徴とする請求項1に記載の二次電池用負極の製造方法。
  3. 前記負極活物質が炭素材料、あるいはケイ素および/またはケイ素合金と炭素材料との混合物、あるいはケイ素および/またはケイ素合金からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池用負極の製造方法。
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