JP2007248253A - 光学部品、光学センサ、表面プラズモンセンサ及び指紋認証装置 - Google Patents

光学部品、光学センサ、表面プラズモンセンサ及び指紋認証装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型若しくは薄型で、かつ高精度の表面プラズモンセンサセンサを提供する。
【解決手段】導光反射板22内には傾斜した反射面28が複数配置している。導光反射板22の上面には抗体32を固定化した金属層23が設けられており、導光反射板22の下面は受光素子25の上に載置している。また、導光反射板22の端面には平行光を出射する投光部24が設けられている。投光部24から出射した光Lは、反射面28で反射することによって金属層23に所定の入射角で入射し、金属層23で反射した光Lは受光素子25で受光する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学部品、光学センサ、表面プラズモンセンサ及び指紋認証装置に関し、詳しくは測定用の表面プラズモンセンサ及び指紋照合用の指紋認証装置と、当該表面プラズモンセンサに用いられる光学部品及び光学センサ等に関する。
微量の抗原等を非破壊で高感度に測定可能なセンサとして、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用した表面プラズモンセンサが知られている。特に、ヒトDNAシーケンスが終了した結果、その成果を利用した研究が進められており、タンパク質やDNA、抗原−抗体反応などの高速かつ高感度な検出を行なうことのできるバイオセンサが要求されており、そのようなバイオセンサとして表面プラズモンセンサが注目されている。
図1は特許文献1に開示されている表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。この表面プラズモンセンサは、透明な基板ハウジング11の上に透明な光学ハウジング12を脱着自在に設けたものである。基板ハウジング11には、1個の光源部13と、一列に配列した複数の光電検出器14とを設けている。光学ハウジング12は、側面から見た形状が5角形又は台形をしている。光学ハウジング12の外面のうち隣り合った面には、平面鏡15と、Au薄膜等からなる表面プラズモン共鳴層16とを設けている。符号17は、スペクトルフィルタである。
しかして、この表面プラズモンセンサにあっては、光源部13から上方へ向けて放射した発散光(偏光光)は平面鏡15で反射した後に表面プラズモン共鳴層16に入射し、表面プラズモン共鳴層16で反射した光がスペクトルフィルタ17を透過して光電検出器14で受光される。ここで、表面プラズモン共鳴層16には拡がりのある発散光が入射するので、各光電検出器14は表面プラズモン共鳴層16に異なる入射角で入射した光の強度を検知する。
この表面プラズモンセンサは、以下のようにしてバイオセンサとして用いることができる。表面プラズモン共鳴層16の表面に抗体を固定化しておけば、ここに抗原を含んだ検査試料液が接触したとき、表面プラズモン共鳴層16の抗体と特異的に結合する抗原が表面プラズモン共鳴層16表面の抗体に結合する。その結果、表面プラズモン共鳴層16の界面における屈折率が変化し、各光電検出器14が受光する光の強度が変化する。よって、この光強度の変化を解析することにより、検査試料液中に表面プラズモン共鳴層16の抗体と特異的に結合する抗原を含んでいるか否か、あるいはその抗原の密度がどれくらいであるかといったことを知ることができる。
しかしながらこのような表面プラズモンセンサでは、基板ハウジング11の上に5角形ブロック状又は台形ブロック状をした光学ハウジング12を載置した構造となっているので、外形のサイズが大きくなり、小型化することが困難であった(実製品が販売されているが、これは長さ41.5mm、幅13.5mm、高さ28.3mm程度の大きさを有している。)。
また、この表面プラズモンセンサでは、表面プラズモン共鳴層16が細いストリップ状となっており、かつ1箇所しかないので、複数種類の抗体を固定化しておいて複数の検査を一度に行なうことができなかった。仮に、複数の検査を一度に行なおうとすれば、互いに独立した複数の表面プラズモン共鳴層16を幅方向(図1の紙面の奥行き方向)に並べることになるが、その場合には表面プラズモンセンサの外形サイズが益々大きくなる。
特開平10−38800号公報 特開平10−123048号公報
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小型若しくは薄型で高精度の表面プラズモンセンサや指紋認証装置、さらに当該表面プラズモンセンサに用いられる光学部品や光学センサ等を提供することにある。
本発明にかかる光学部品は、測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板とからなる光学部品であって、前記表面プラズモン共鳴層が前記導光反射板の第1の面に位置し、前記導光反射板が、内部を導光する光を反射して前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有するものである。
本発明にかかる光学部品によれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して表面プラズモン共鳴層へ光を入射させるようにしているので、表面プラズモン共鳴層で反射した光を適宜受光素子により計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、光学部品をプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、光学部品の薄型化及び小型化を図ることができる。
本発明にかかる光学部品のある実施態様は、前記導光反射板が、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、前記第2の反射面が、前記反射面と反対向きに傾斜している。かかる実施態様によれば、反射面で反射し表面プラズモン共鳴層で反射した光をさらに第2の反射面で反射することができるので、第2の反射面で反射した光を第1の反射面に入射する光と同じ方向へ導くことができる。よって、この光学部品を表面プラズモンセンサに用いる場合には、受光素子を光源と同じく導光反射板の端面に配置することができ、表面プラズモンセンサをより薄型化することができる。
本発明にかかる光学部品の別な実施態様は、前記表面プラズモン共鳴層が、透明な補助基板の上に金属層を積層したものであり、前記表面プラズモン共鳴層が、前記導光反射板の第1の面に脱着可能に載置されている。かかる実施態様によれば、表面プラズモン共鳴層を導光反射板から分離することができるので、表面プラズモン共鳴層のみを使い捨てとし、導光反射板を繰り返し使用できる。よって、かかる実施態様によれば、ランニングコストを安価にすることができる。
本発明にかかる光学部品のさらに別な実施態様は、前記反射面が湾曲したものである。かかる実施態様によれば、反射面の湾曲具合により反射面で反射した光を集光したり、発散させたりできる。例えば、光学部品に入射する光が拡散している場合には、反射面で光を集光することによって測定精度を向上させることができる。また、反射面で光を発散させて表面プラズモン共鳴層へ向けて入射させることにより、1つの反射面によって入射角の異なる光を表面プラズモン共鳴層へ入射させることができ、傾斜角の異なる複数個の反射面と同じ効果を得ることができる。
本発明にかかる光学部品のさらに別な実施態様は、或る反射面と前記光源との間に他の反射面が位置する場合には、前記他の反射面のない領域へ導光されてきた光を反射させることによって前記或る反射面へ向けて前記光源の光を入射させるための光誘導用反射面を設けたものである。かかる実施態様によれば、光源側の反射面の陰になった反射面にも光を入射させることができるので、反射面を面状にかつ緻密に配置することが可能になる。
本発明にかかる第1の光学センサは、測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射する光源とからなる光学センサであって、前記表面プラズモン共鳴層が金属層を有し、かつ、前記導光反射板の第1の面に位置しており、前記光源が、前記導光反射板の端面乃至端部に位置し、前記導光反射板が、前記光源から出射し内部を導光する光を反射させて前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有するものである。
本発明の第1の光学センサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して表面プラズモン共鳴層へ光を入射させるようにしているので、金属層で反射した光を適宜受光素子で計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、光学センサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、光学センサの薄型化及び小型化を図ることができる。
本発明にかかる第2の光学センサは、測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射させる光源とからなる光学センサであって、前記表面プラズモン共鳴層が金属層を有し、かつ、前記導光反射板の第1の面に位置しており、前記光源が、前記導光反射板の中心部に位置し、前記導光反射板が、前記光源から放射し内部を導光する光を反射して前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有するものである。
本発明の第2の光学センサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して表面プラズモン共鳴層へ光を入射させるようにしているので、金属層で反射した光を受光素子で計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、光学センサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、光学センサの薄型化及び小型化を図ることができる。また、導光反射板の中心部に光源を置けば、その周囲に反射面を置くことができるので、導光反射板の端面に光源を配置する場合と比べて、同一の面積であれば多数の反射面を形成することができる。
本発明にかかる第1及び第2の光学センサのある実施態様は、前記光源が、前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で放射状に広がった光を出射することを特徴としている。さらに、この実施態様においては、複数の前記反射面を有し、1つの前記光源から出射して互いに異なる反射面で反射した光が前記金属層に入射する位置が一直線状に並んでいることが望ましい。かかる実施態様によれば、1つの光源で複数の反射面に光を送ることができるので、光源の数を少なくすることができる。また、光が前記表面プラズモン共鳴層に入射する位置が一直線状に並んでいれば、検査試料液を流すための流路を直線状に形成し、かつ流路断面積を小さくできる。
本発明にかかる第2の光学センサの別な実施態様は、前記表面プラズモン共鳴層と垂直な方向へ向けて光を出射するように前記光源を配置し、前記光源から出射した光を前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で各方位へ放射状に反射する錐状反射板を設けたものである。かかる実施態様によれば、1つの光源によって360°の方向に光を出射させることができる。
本発明にかかる第1又は第2の光学センサのさらに別な実施態様は、前記表面プラズモン共鳴層に生体分子認識機能物質を固定したものである。かかる実施態様の光学センサは、抗体などの生体分子認識機能物質を固定しているので、バイオセンサとして用いることができる。
本発明にかかる第1又は第2の光学センサのさらに別な実施態様は、前記光源と前記導光反射板との間に偏光手段を設けたものである。金属層で反射された光は、入射角が同じでも偏光方向が異なれば測定対象物との相互作用が異なるが、この実施態様では光源から出た光のうち一定方向に偏光した光のみを表面プラズモン共鳴層に入射させているので、偏光方向により反射率が異なることによる測定のばらつきを小さくできる。
本発明にかかる第1又は第2の光学センサのさらに別な実施態様では、前記表面プラズモン共鳴層に垂直な方向から見て、前記反射面に立てた法線の方向が前記光源と当該反射面とを結ぶ方向から傾いている。かかる実施態様によれば表面プラズモン共鳴層に垂直な方向から見て反射面に入射した光の反射方向を曲げることができるので、反射面を設ける位置の自由度が高くなる。
本発明にかかる第1の表面プラズモンセンサは、本発明にかかる第1の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、前記受光素子が、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置しており、前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記金属層で反射し、前記第2の面から出射して前記受光素子で受光されることを特徴とするものである。
本発明の第1の表面プラズモンセンサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して金属層へ光を入射させるようにしているので、金属層で反射した光を受光素子で計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、表面プラズモンセンサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、表面プラズモンセンサの薄型化及び小型化を図ることができる。
本発明にかかる第2の表面プラズモンセンサは、本発明にかかる第1の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、前記導光反射板が、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、前記反射面が前記光源が位置する方向に向けて傾斜した状態で配置され、前記第2の反射面が前記光源が位置する方向と反対方向を向けて傾斜した状態で配置されており、前記受光素子が、前記導光反射板の前記光源が位置する方向と反対方向の端面に位置し、前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、前記金属層で反射し、さらに前記第2の反射面で反射して前記受光素子で受光されるように、前記反射面と前記第2の反射面を配置したものである。
本発明の第2の表面プラズモンセンサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して金属層へ光を入射させるようにしているので、金属層で反射した光を受光素子で計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、表面プラズモンセンサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、表面プラズモンセンサの薄型化及び小型化を図ることができる。さらに、第2の表面プラズモンセンサによれば、反射面と対をなす第2の反射面を形成しているので、反射面で反射し金属層で反射した光を第2の反射面でさらに反射することができ、第2の反射面で反射した光を第1の反射面に入射する光と同じ方向へ導くことができる。よって、この表面プラズモンセンサにあっては、受光素子を光源と同じく導光反射板の端面に配置することができ、表面プラズモンセンサをより薄型化することができる。
本発明にかかる第3の表面プラズモンセンサは、本発明にかかる第2の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、前記受光素子が、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置しており、前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記金属層で反射し、前記第2の面から出射して前記受光素子で受光されることを特徴とするものである。
本発明の第3の表面プラズモンセンサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して金属層へ光を入射するようにしているので、金属層で反射した光を受光素子により計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、表面プラズモンセンサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、表面プラズモンセンサの薄型化及び小型化を図ることができる。また、導光反射板の中心部に光源を置けば、その周囲に反射面を置くことができるので、導光反射板の端面に光源を配置する場合と比べて、同一の面積であれば多数の反射面を形成することができる。
本発明にかかる第3の表面プラズモンセンサのある実施態様は、前記導光反射板が、前記光源の位置を通り且つ前記表面プラズモン共鳴層に垂直な回転軸の回りに回転可能となったものである。かかる実施態様にあっては、導光反射板が回転するので、導光反射板の半径方向に沿って導光反射板の一部にのみ受光素子を設けておけばよく、特に安価な一次元受光素子を用いることができる。
本発明にかかる第3の表面プラズモンセンサの別な実施態様は、前記導光反射板は、前記表面プラズモン共鳴層に垂直な回転軸の回りに回転可能となっており、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に、前記回転軸と直交する方向に沿って受光素子を配置し、前記光源を前記受光素子の配置されている方向へ傾けた状態で前記導光反射板の中心部に配置したものである。かかる実施態様にあっては、導光反射板が回転するので、導光反射板の半径方向に沿って導光反射板の一部にのみ受光素子を設けておけばよく、特に安価な一次元受光素子を用いることができる。さらに、光源を受光素子の位置する方向へ傾けた状態で導光反射板の中心部に配置すれば、導光反射板の一部に設けた受光素子へ向けて強い光を照射することができる。
本発明にかかる第4の表面プラズモンセンサは、本発明にかかる第2の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、前記導光反射板が、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、前記反射面が前記光源が位置する方向に向けて傾斜した状態で配置され、前記第2の反射面が前記光源が位置する方向と反対方向に向けて傾斜した状態で配置されており、前記受光素子が、前記導光反射板の外周面に位置し、前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、前記金属層で反射し、さらに前記第2の反射面で反射して前記受光素子で受光されるように、前記反射面と前記第2の反射面を配置したものである。
本発明の第4の表面プラズモンセンサによれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して金属層へ光を入射するようにしているので、金属層で反射した光を受光素子で計測することによって表面プラズモン共鳴層に付着した測定対象物の有無や付着量を検出することができる。また、表面プラズモンセンサをプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、表面プラズモンセンサの薄型化及び小型化を図ることができる。さらに、第4の表面プラズモンセンサによれば、反射面と対をなす第2の反射面を形成しているので、反射面で反射し金属層で反射した光を第2の反射面でさらに反射することができ、第2の反射面で反射した光を第1の反射面に入射する光と同じ方向へ導くことができる。よって、この表面プラズモンセンサにあっては、受光素子を光源と同じく導光反射板の端面に配置することができ、表面プラズモンセンサをより薄型化できる。
本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサの別な実施態様は、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面と前記受光素子との間に分光手段を設けたものである。かかる実施態様によれば、白色光の光源を用いることにより、異なる波長の光に対する測定対象物の反応を一度に測定できる。
本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサのさらに別な実施態様は、順次発光可能な複数の前記光源と複数の前記反射面を有し、それぞれの光源から出射した光が互いに異なる前記反射面で反射し、さらに前記金属層で反射した後、前記受光素子における共通の入射点へ入射するように、それぞれの反射面を形成したものである。かかる実施態様によれば、1個の受光セルからなるフォトダイオード等の受光素子を用いて順次異なる測定対象物の反応を測定することができる。よって、受光素子のコストを安価にできる。
本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサのさらに別な実施態様は、複数の前記反射面を有し、前記光源が、前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で放射状に広がった光を出射し、1つの前記光源から出射して互いに異なる反射面で反射した光が、さらに前記金属層で反射して前記受光素子に入射する位置が一直線状に並んでいることを特徴とするものである。かかる実施態様では、受光素子への入射位置が一直線に並んでいるので、受光素子としてフォトダイオードアレイ等の一次元受光素子を用いることができ、受光素子のコストを安価にすることができる。
本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサのさらに別な実施態様は、前記光源から出射し前記反射面で反射した光が前記金属層で反射する位置と、前記金属層で反射した光が前記受光素子に入射する位置との間の光路に、前記受光素子への入射角が小さくなるように光路を変換するための偏向部を設けたものである。かかる実施態様にあっては、受光素子への入射角が小さくなるように光路を曲げる偏向部を設けているので、導光反射板と受光素子との間に取り扱いのやっかいなマッチングオイルを塗布する必要が無くなる。
本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサのさらに別な実施態様は、前記導光反射板に光を遮る遮光板を設け、当該遮光板に測定用の光を通過させる透孔を明けたものである。かかる実施態様によれば、受光素子の測定用光が入射する位置にノイズ光などが入射しにくくなるので、測定精度が安定する。
本発明にかかるフロー型分析装置は、本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサと、前記表面プラズモンセンサの流路に検査試料液を流すための試料液供給路及びポンプとを備えたものである。本発明のフロー型分析装置によれば、ポンプにより試料液供給装置から表面プラズモンセンサの流路に検査試料液を流すことができ、自動的に測定対象物の検査を行なうことができる。
本発明にかかる分析方法は、本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサを用いた分析方法であって、前記導光反射板に複数の前記反射面を形成しておき、反応前の状態では、前記反射面のうちの一方の反射面で反射し前記金属層で反射した第1の光の強度が、前記反射面のうちの他方の反射面で反射し前記金属層で反射した第2の光の強度よりも大きく、反応後の状態では、前記反射面のうちの一方の反射面で反射し前記金属層で反射した第1の光の強度が、前記反射面のうちの他方の反射面で反射し前記金属層で反射した第2の光の強度よりも小さくなるように、前記各反射面の傾斜角を定め、前記第1の光の強度と前記第2の光の強度とを比較することによって反応の有無を判断することを特徴としている。
かかる分析装置によれば、第1の光の強度と第2の光の強度の大小を監視するだけで未反応であるか、反応が起きたかを知ることができ、簡単に反応の有無を検出することができる。
本発明にかかる表面プラズモンセンサの製造方法は、本発明にかかる第1〜第4の表面プラズモンセンサを製造するための方法であって、透明な基板の上に紫外線硬化樹脂を滴下し、当該樹脂をスタンパで押圧し、当該樹脂に紫外線を照射して硬化させることにより、前記反射面を形成するための凸部を形成する工程と、前記凸部の表面に金属膜を成膜して前記反射面を形成する工程と、前記反射面を覆うようにして前記基板及び前記凸部の上に透明な保護層を形成する工程とを備えたことを特徴としている。かかる製造方法によれば、表面プラズモンセンサの導光反射板をスタンパ法によって容易に作製することができる。
本発明にかかる指紋認証装置は、指を置くための指紋採取面と、測定用の光を導光させるための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射させる光源と、受光素子とからなる指紋認証装置であって、前記指紋採取面は前記導光反射板の第1の面に位置しており、前記光源が、前記導光反射板の端面乃至端部に位置し、前記導光反射板が、前記光源から出射し内部を導光する光を反射して前記指紋採取面に向かわせるための傾斜した反射面を複数有し、前記受光素子が、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置した2次元受光素子であり、前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記指紋採取面で反射し、前記導光反射板から出射して前記受光素子で受光されることを特徴としている。
本発明の指紋認証装置によれば、プレート状をした導光反射板内に設けた反射面で光を反射して指紋採取面へ光を入射するようにしているので、指紋採取面で反射した光を受光素子で計測することによって指紋のパターンを検出し、登録された指紋か否かを高精度で判別することができる。また、指紋認証装置をプレート状に構成することができ、反射面の数を増やしても導光反射板がほとんど大きくならないので、指紋認証装置の薄型化及び小型化を図ることができる。
本発明にかかる指紋認証装置のある実施態様は、或る反射面と前記光源との間に他の反射面が位置する場合には、前記他の反射面のない領域へ導光されてきた光を反射させることによって前記或る反射面へ向けて前記光源の光を入射させるための光誘導用反射面を設けたものである。かかる実施態様によれば、光源側の反射面の陰になった反射面にも光を入射させることができるので、反射面を面状にかつ緻密に配置することが可能になる。
なお、本発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。
図2は本発明の実施例1による表面プラズモンセンサ21の分解斜視図である。また、図3は実施例1による表面プラズモンセンサ21の構造を示す断面図、図4は図3のX−X線断面図である。
表面プラズモンセンサ21は、表面に金属層23(表面プラズモン共鳴層)を形成された透明な導光反射板22、投光部24、受光素子25および流路カバー26によって構成している。この実施例では、導光反射板22は、透明基板48、導光板27、凸部50及び反射面28から成る。透明基板48は透明ガラス基板や透明樹脂基板等からなり、透明基板48の上面に位置する導光板27は、透明基板48と等しい屈折率を有するポリカーボネイト樹脂やメタクリル樹脂等の透明樹脂によって板状に成形されている。透明基板48と導光板27との間には三角柱状をした凸部50が複数挟み込んであり、各凸部50の一方斜面には金属膜を蒸着させることによって所定の傾斜角を持つ反射面28を設けている。
複数の反射面28は、同一水平面上に配置しているが、個々の反射面28の配置は特に限定しない。ただし、投光部24から出射して或る反射面28に向かう光Lが、その反射面28よりも投光部24に近い側に位置する反射面28によって遮られないようにすることが望ましい。もっとも、投光部24と或る反射面28との中間に他の反射面28が位置している場合であっても、他の反射面28から外れた方向(特に、反射面28の存在しない方向)へ出射した光を光誘導用の反射面で反射させて或る反射面28へ導くことができる(図64を参照)ので、必ずしも投光部24から見て反射面28どうしが重なり合っていてはならないという訳ではない。特に、反射面28の密度が大きくなると、反射面28どうしが重なり易くなるので、このような光誘導用の反射面を用いる方法は有用である。
投光部24は導光反射板22の端面に対向して配置している。投光部24は、発光ダイオード(LED)やレーザー素子(LD)などの光源29と、偏光素子30と、コリメータ31とからなる。偏光素子30は、光源29から出射した光Lを偏光させるものであって、偏光面が導光反射板22の上面と平行又は垂直な直線偏光のみを通過させる。これは、偏光方向によって反射率特性が異なるので、測定に直線偏光を用いることで測定のばらつきを小さくするためである。また、コリメータ31は、導光反射板22の上面に垂直な方向で光束を平行光化して細く絞るものである。投光部24から出射した光Lは、導光反射板22の側面方向から見た場合には、図5(a)に示すように、細く絞られた平行光となっているが、導光反射板22の上面に垂直な方向から見た場合には、例えば図5(b)に示すように扇形に広がっている。このためのコリメータ31としては、水平方向に長いスリットを用いればよい。あるいは、回折を起こさない程度の大きさのピンホールを通過させることによって光源29からの光Lを点光源化した後、コリメートレンズによって細く絞った平行光とし、これをシリンドリカルレンズなどによって水平面内で扇形に広げるようにしてもよい。
また、別な方式の投光部24としては、出射した光Lが、導光反射板22の側面方向から見た場合には、図6(a)に示すように、細く絞った平行光となっているが、導光反射板22の上面に垂直な方向から見た場合には、図6(b)に示すように各反射面28に向けて離散的に出射するようになっていてもよい。このためには、光源29をパルス発光させておき、光源29から出射した光Lを細く絞った平行光に変換した後、これを小型のスキャナ等によって水平方向で走査させるようにすればよい。
上記のような投光部24は、光出射位置が反射面28の配置高さと同じ高さとなるように設置されており、従って投光部24から出射した光Lは、それぞれの反射面28に水平方向から入射する。
金属層23は、真空蒸着やスパッタによって導光反射板22の上面全体に形成したAu、Ag、Cu等の金属によって構成している。金属層23の上面には、特定の分子を認識して、特異的に結合する分子(以下、分子認識機能物質という。)として検査目的に応じた抗体32を固定化している。抗体32は、反射面28で反射した光Lが金属層23に入射する箇所を含む領域に固定化されている。
金属層23の上面にはトンネル状の凹部を下面に有する流路カバー26を接着している。抗体32は、流路カバー26によって覆われており、流路カバー26と金属層23との間には血液や体液などの検査試料液が通過するための流路33を形成している。
受光素子25は、上面に複数の微小な受光セル25aが配列したCCD等の2次元受光素子であって、光学的密着性を高めて光Lの反射を防止するためのマッチングオイル34を挟んで導光反射板22の下面に脱着自在に密着させている。なお、導光反射板22と受光素子25とは、突起と孔との組合せ等による位置決め手段により互いに位置決めされている。
この表面プラズモンセンサ21を用いれば、以下に説明するようにして検査を行なうことができる。図3に示すように、投光部24から光L(偏光光)が出射すると、上下方向でコリメート化した光Lは導光反射板22内を水平方向に広がりながら水平に進んでいく。そして、反射面28に入射した光Lは反射面28で正反射した後、金属層23に入射する。ここで、反射面28の傾斜角をαとすれば、図7に示すように、反射面28で反射した光Lは金属層23に立てた垂線に対してθ=90°−2αの入射角をもって金属層23に入射する。金属層23に入射した光Lは金属層23と導光板27との界面で全反射した後、導光板27及びマッチングオイル34を通過して受光素子25の所定領域の受光セル25aで受光される。導光反射板22の上面及び下面が平行で、光Lが導光反射板22の上面で全反射しているので、導光反射板22の下面が空気と接していると、導光反射板22の下面でも全反射する恐れがある。そのため、導光反射板22の下面に屈折率が透明基板48及び導光板27の屈折率よりも小さいマッチングオイル34を塗布し、導光反射板22の下面から光Lが出射し易くしている。
よって、この受光セル25aにおける受光量の変化を検知することにより、金属層23の光入射箇所における物理的変化を計測する。なお、導光反射板22の外周面に達した光Lが導光反射板22の外周面で反射すると、これがノイズ光や迷光となって受光素子25で検出される恐れがあるので、導光反射板22の外周面には黒色塗料などの光吸収部材を塗布しておくことが望ましい。
図8は一般的な表面プラズモンセンサ(バイオセンサ)の測定原理を説明する図である。図8の破線は抗体に抗原が結合していない状態(反応前)における金属層に入射する光Lの入射角と反射率との関係を表わしており、実線は抗体に抗原が結合した後(反応後)における入射角と反射率との関係を表わしている。図8の横軸は抗体を固定化した金属層への光Lの入射角θであり、縦軸は金属層で反射した光Lの反射率Rである。
検査試料液に金属層上の抗体と特異的に結合する抗原が含まれていた場合には、その抗原は、抗体に結合してエバネッセント光の存在する領域で捕捉される。その結果、金属層の界面における屈折率が変化し、光Lの反射率特性は図8に実線で示した反応後の特性曲線のように右方向へ移動し、特異的に結合した抗原の量が増加するに従って右方向への移動量が大きくなる。従って、金属層への光Lの入射角を固定しておき、その抗原が結合する前後における反射率の変化を計測することにより、特異的に結合する抗原の有無及び特異的に結合する抗原の結合量を計測することができる。このような原理によれば、微量な抗原も検出できることはよく知られている。また、時間的に連続して反射率の変化を観察することにより、特異的に結合する抗原の結合量の時間的な変化を知ることができる。
よって、実施例1の表面プラズモンセンサ21においても、血液や体液などを含んだ検査試料液を流路33に流し、受光素子25の所定の受光セル25aにおける受光量の変化を検出すれば、検査試料液に抗体32と特異的に結合する抗原が含まれているか否かを判定したり、特異的に結合する抗原の結合量を計測したり、その結合量の時間的な変化を観察したりすることができる。
さらに、この表面プラズモンセンサ21では、各反射面28の傾斜角や金属層23に固定化する抗体32の種類等を組み合わせることにより、さまざまな検査方法を実施することができる。例えば、導光反射板22内に傾斜角αの異なる複数種類の反射面28を設けておき、各反射面28で反射した光Lが入射する位置に同じ抗体を固定化しておけば、複数の入射角における受光量を一度に計測することができ、計測精度を向上させることができる。
また、異なる傾斜角の反射面28と同じ抗体32の組合せによれば抗原−抗体反応の有無を簡単に検出することもできる。この理由を図8を用いて説明する。反応前の特性曲線の最小値を挟む入射角θa、θbで光Lを金属層23に入射させるように入射角を定めた2種類の傾斜角の反射面28を設けておき、反応前には入射角θaで入射した光Lの反射率が入射角θbで入射した光Lの反射率よりも小さくなるようにしておく。入射角θaで金属層23に入射した光Lの反射率は反応後にはΔRaだけ増加し、入射角θbで金属層23に入射した光Lの反射率は反応後にはΔRbだけ減少するので、ある程度反応が進んだ反応後には、入射角θaで入射した光Lの反射率が入射角θbで入射した光Lの反射率よりも大きくなる。受光素子25では、反応前には、入射角θaの光Lを受光する受光セル25aの受光量の方が、入射角θbの光Lを受光する受光セル25aの受光量よりも小さくなっているが、反応後には、入射角θaの光Lを受光する受光セル25aの受光量の方が、入射角θbの光Lを受光する受光セル25aの受光量よりも大きくなる。よって、両者の受光量が反転することによって抗原−抗体反応の起きたことを容易に検知することができる。また、受光素子25に入射する光Lの一部を分岐させて外部へ導くようにすれば、抗原−抗体反応が起きた場合には、2つのシグナル(反射光)の明るさが反転するので、視覚によっても容易に観察できる。
また、流路33内の検査試料液の流れる方向に沿って傾斜角αの等しい複数の反射面28を配列しておき、金属層23の全体に同じ種類の抗体32を固定化しておけば、その抗体32に特異的に結合する抗原が結合し、結合した抗原が抗体32から剥離して再び下流側の抗体32に結合する様子(時間的変化)などを観察することができる。
また、導光反射板22内に傾斜角αの等しい複数の反射面28を設けておき、金属層23上の各反射面28で反射した光Lが入射する位置に異なる抗体32を固定化しておけば、それぞれの抗体32に特異的に結合する複数種類の抗原を一度に検査することができ、検査作業が効率化される。
また、導光反射板22内に傾斜角αの等しい複数の反射面28を設けておき、金属層23の全体に同じ抗体32を固定化しておき、流路33を複数に分割しておいてそれぞれ異なる検査試料液を流すようにすれば、複数の検査試料液を一度に検査することができ、検査作業を効率化できる。
なお、これらの検査方法の組合せも可能である。
このような表面プラズモンセンサ21では、プレート状の導光反射板22や受光素子25を用いているので、表面プラズモンセンサ21を小型化及び薄型化することができる。特に、反射面28を増やして複数箇所で検査を行なうようにしても外形サイズがほとんど大きくならない。また、任意の傾斜角の反射面28を任意の位置に設置できるので,検査試料液を流すための流路を平面状に設計可能となり、流路や抗体の固定化位置の自由度が高く、複数箇所又は複数種類の抗体を固定化することも可能になる。よって、検査効率や検査精度が高く、かつ小型又は薄型の表面プラズモンセンサ21を製作することができる。
次に、表面プラズモンセンサ21で用いられる導光反射板22をスタンパを用いて量産する方法を説明する。図9(a)〜図9(d)は2P(Photo-Polymerization)法により量産用のスタンパを製造する工程を説明する工程図、図10(a)〜図10(d)はスタンパを用いて導光反射板22を量産する工程を説明する工程図である。
基板41を供給し、その上に電子ビームのレジスト42を塗布する。ついで、図9(a)に示すように、マスク43の上から電子ビームを照射することによってレジスト42を微細加工し、図9(b)に示すように、反射面28の土台となる凸部50の模型44をレジスト42により基板41上に作製する。
こうして凸部50の模型44を有する原盤45が作製されると、図9(c)に示すように、原盤45の上に電鋳法によってニッケル等のスタンパ材料を堆積させ、スタンパ46を作製する。図9(d)に示すように、スタンパ46を原盤45から分離すると、スタンパ46が得られる。スタンパ46は凸部50の模型44の形状に対応して凹部47を形成されている。
こうしてスタンパ46を作製した後、このスタンパ46を用いて2P法により導光反射板22を量産する。まず、図10(a)に示すように、透明ガラス基板や透明樹脂基板からなる透明基板48の上に紫外線硬化樹脂49を滴下した後、紫外線硬化樹脂49の上にスタンパ46を降下させて透明基板48とスタンパ46との間に紫外線硬化樹脂49を挟み込んでスタンパ46の凹部47内に紫外線硬化樹脂49を充填させる。
ついで、透明基板48側から紫外線硬化樹脂49に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂49を光硬化反応により硬化させる。紫外線硬化樹脂49が硬化したら、紫外線硬化樹脂49からスタンパ46を剥離させると、図10(b)のように透明基板48の上に紫外線硬化樹脂49からなる三角柱状の凸部50が成形される。
この凸部50は、一方の傾斜面が所定の傾斜角となっており、この傾斜面にAg、Al、Cuなどの金属薄膜を選択的に堆積させ、図10(c)に示すように凸部50の傾斜面に反射面28を形成する。金属薄膜を選択的に堆積させる方法としては、一部開口したレジストの上から金属薄膜をスパッタで堆積させて不要な金属薄膜をレジストと共に除去するリフトオフ法、マイクロ金型法、スクリーン印刷法、インクジェット法などがある。この後、透明基板48の上に透明基板48と屈折率の等しい樹脂を用いて導光板27を成形し、透明基板48と導光板27の内部に凸部50及び反射面28を埋め込んだ導光反射板22を製作する。
また、導光反射板22を製作する方法としては、上記方法以外にエンボス法を用いて複製してもよい。図11(a)〜図11(e)は、エンボス法を用いて導光反射板22を製造する工程を示す工程図である。この工程では、図11(a)に示すように、透明基板48の上にアクリルなどの樹脂52をスピンコートした後、図9に示したような工程によって作製したスタンパ46を透明基板48の上に降下させ、図11(b)のようにスタンパ46で樹脂52を押圧する。
スタンパ46を除くと、図11(c)に示すように、透明基板48の上には凸部50の模型44と同じパターンが転写されて凸部50が形成される。この後は、図11(d)に示すように、凸部50の傾斜面に反射面28を形成し、図11(e)のように凸部50及び反射面28の上から透明基板48の上面に導光板27を成形して導光反射板22を製作する。
前記従来例では、バッチ処理で製造しなければならないので大量生産には適していなかったが、この表面プラズモンセンサ21では、スタンパを用いた複製法で作製することが可能であるので、大量生産することができ、製造コストも安価になる。
次に、上記のような表面プラズモンセンサ21の再利用方法について説明する。使用した表面プラズモンセンサ21は、流路33に検査試料液が通過した結果、金属層23の抗体32に抗原や生体分子が付着している。実験室における使用であれば、これを洗浄して金属層に付着している抗原や抗体などを除去し、再び金属層の上に所望の抗体を固定化するということも可能である。しかし、医療現場などではこのような使用方法は効率が悪い。
従って、表面プラズモンセンサ21を使い捨てとして使用後にはこれを廃棄することが望まれる。一方、表面プラズモンセンサ21に用いられている光源29や受光素子25は高価であるため、表面プラズモンセンサ21全体を使い捨てにすると、表面プラズモンセンサ21の使用コストが高くつくことになる。そのため、実施例1の表面プラズモンセンサ21では、その一部だけをディスポーザブルとしている。
その一つの方法として、投光部24、受光素子25及び流路カバー26を繰り返し使用できるようにし、金属層23を形成した導光反射板22を交換部品53として使用の都度取り換えるようにしている。交換部品53は、金属層23を形成した導光反射板22の下面にマッチングオイル34を薄く塗布しておき、金属層23の上に抗体32を固定したものである。交換部品53は、用途に応じて種々の抗体を固定化したものを供給できるようにする。金属層の上に抗体を固定化するには専門的な技術が必要となり、従来は使用現場において専門家が抗体を金属膜の上に固定化していたが、予め交換部品53の金属層23の上に抗体32を固定化しておくことにより、ユーザーにおいて抗体32を固定する必要が無くなり、専門的な技術がなくても使用することが可能になる。また、導光反射板22はマッチングオイル34を挟んで受光素子25の上に密着させられるので、交換部品53の下面に予めマッチングオイル34を薄く塗布しておくことによりマッチングオイル34を塗布する手間を省くことができる。
この交換部品53は、図12に示すように防湿フィルムやプラスチックによって形成した防湿性ケース54内に封入した状態で市場に供給する。抗体32及びマッチングオイル34は乾燥してしまう恐れがあり、特に抗体32は常に湿潤していなければならないので、交換部品53を防湿性ケース54内に封止することによって抗体32やマッチングオイル34の乾燥を防いでいる。また、防湿性ケース54内の底面及び天面にはスポンジ55、56が貼り付けられており、交換部品53はマッチングオイル34を塗布した面を底面のスポンジ55上に載置している。このスポンジ55にはマッチングオイルが含まれており、交換部品53のマッチングオイル34が乾燥するのを防ぐとともに、交換部品53のマッチングオイル34がスポンジ55に吸収されるのを防いでいる。天面のスポンジ56には水分が含まれており、金属層23に固定化した抗体32が乾燥するのを防止し、湿潤した状態に保っている。
しかして、使用に当たっては、防湿性ケース54を開封して交換部品53を取り出し、その交換部品53を受光素子25の上に載置してマッチングオイル34により受光素子25の上面に密着させる。また、金属層23の上には流路カバー26を接着し、導光反射板22の端面に投光部24を位置決めして取付け、抗原等の検査に供する。
検査が終了した後は、交換部品53から流路カバー26、投光部24及び受光素子25を取り外し、交換部品53を元の防湿性ケース54に納めたうえで廃棄する。
よって、交換部品53を使い捨てにすることで専門家で無くても表面プラズモンセンサ21を容易に使用することが可能になり、しかも高価な投光部24や受光素子25等を繰り返し使用することで表面プラズモンセンサ21の使用コストを安価にすることができる。
なお、図13に示すように、交換部品53は流路カバー26を含んでいてもよい。この場合には、流路カバー26は金属層23の上面に一体に接着しており、導光反射板22の上に流路カバー26を付けた状態で防湿性ケース54内に納められている。この場合には、抗体32は流路33内に位置しているので、図13に示すように流路33内に適当なバッファー等の保湿剤を入れて流路33の両端をゴムや軟質プラスチックなどの栓57で塞いでおけば、抗体32の乾燥を防ぐことができる。使用する場合には、交換部品53を防湿性ケース54から取出し、両端の栓57を取り除いて使用する。この場合には、抗体32が乾燥する恐れがないので、水を含んだスポンジ56が必要なく(マッチングオイルを含んだスポンジ55も無くしても差し支えない。)、さらに防湿性のないケースに交換部品53を入れておくことも可能になり、取り扱いが簡単になる。
また、受光素子25の受光セル25aは、少なくとも金属層23で反射した光Lの入射する位置に設けておけばよいが、これらの交換部品53のように導光反射板22も交換部品53として交換する場合には、反射面28の位置も交換部品53毎に変わる可能性があるので、受光セル25aを受光素子25全体に設けておくことが望ましい。
なお、実施例1においては、抗原−抗体反応を用いた場合について説明したが、もちろん本発明の表面プラズモンセンサ(バイオセンサ)は各種タンパク質やDNAなどを基板上に固定してタンパク質どうし、DNAとタンパク質の結合を利用する場合にも用いることができる。また、金属層の上に固定する分子認識機能物質として適当な物質を選択すれば、生体物質以外の有機物や無機物の測定にも用いることができる(以下の実施例においても同様)。
図14は本発明の実施例2による表面プラズモンセンサ61の構造を示す分解した状態での断面図である。実施例2においては、金属層23は導光反射板22の上面に直接に設けられておらず、比較的薄い透明な補助基板62の上面に形成されており、補助基板62及び金属層23によって表面プラズモン共鳴層が構成されている。表面プラズモン共鳴層は、補助基板62の下面がマッチングオイル63を挟んで導光反射板22の上面に着脱自在に密着している。補助基板62は、透明なガラス基板、透明樹脂板、透明樹脂フィルム等によって形成されており、導光反射板22の導光板27と等しい屈折率を有していることが望ましい。図示しないが、導光反射板22と補助基板62との間には、凹部と突起等による位置決め手段が設けられている。また、実施例2の表面プラズモンセンサ61では、投光部24の一部を構成する偏光素子30及びコリメータ31が、導光反射板22内に組み込まれており、光源29が導光反射板22に埋め込まれた偏光素子30に対向するように配置される。
この表面プラズモンセンサ61では、補助基板62の上面に形成された金属層23の上に抗体32を固定化し、補助基板62の下面にマッチングオイル63を薄く塗布したものが、使い捨ての交換部品64となっている。この交換部品64も、図15に示すように、防湿性ケース54に納めて提供する。
実施例2によれば、導光反射板22も繰り返し再利用することができるので、実施例1の場合よりも表面プラズモンセンサ61の再利用性が向上する。また、補助基板62は、内部に反射面28を形成した導光反射板22よりも安価に製作することができるので、実施例2では交換部品64を実施例1の場合よりも安価に提供できる。
また、反射面28は導光反射板22の下面に三角柱状の凹部を凹設しておき、その凹部の表面に金属膜を成膜することによって形成してもよい。すなわち、導光板27の下面に設けた凹部に反射面28を形成し、透明基板48を設けることなく導光板27の下面が導光反射板22の下面となるようにしてもよい。しかし、実施例2のように導光反射板22を再利用する場合には、反射面28を導光反射板22の内部に封止してあれば、反射面28が剥がれたり侵されたりしにくくて耐久性が得られる。
なお、偏光素子30及びコリメータ31を交換部品に含めるかどうかは測定精度とコストなどを勘案して決めればよい。偏光素子30及びコリメータ31を交換部品に含めれば、これらの光学系と反射面28との位置調整が不要となるが、交換部品の製造工程が増加し、交換部品の製造コストも上昇する。これに対し、交換部品に含めなければ、交換部品の製造工程が簡略になり、交換部品の製造コストも安価になるが、交換部品と投光部24の間の光学調整が必要となる可能性がある。
図16は実施例2の変形例を示す断面図である。この変形例では、補助基板62の金属層23の上に流路カバー26を一体に接着させてあり、金属層23を形成した補助基板62、抗体32、マッチングオイル63及び流路カバー26を交換部品64としている。そして、図17に示すように、補助基板62と流路カバー26の間に形成した流路33内に適当なバッファー等の保湿剤を入れて流路33の両端を栓57で塞いで交換部品64を防湿性ケース54内に納めている。
図18は本発明の実施例3による表面プラズモンセンサ71を示す断面図であり、図19は反射面28の配置している水平面における断面(図18のY−Y線断面)を表わした断面図である。実施例3の表面プラズモンセンサ71にあっては、透明基板48の上面と導光板27の下面との間において反射面28の下端を通る水平面とほぼ一致するようにしてほぼ全体に、光Lを通さない遮光部72を設けてある。遮光部72には、反射面28及び金属層23で反射した光Lが通過する位置に透孔73が明けられている。遮光部72は黒色フィルムなどの光吸収性材料が好ましい。この遮光部72は、図10(b)又は図10(c)の工程で、スパッタによって透明基板48の上面に設けておけばよい。また、遮光部72に透孔73を明けるには、透明基板48の上に遮光部72を形成する際に部分的スパッタとしたり、全面スパッタ後にエッチングやリフトオフによって透孔73を明けたりすればよい。投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものである。
実施例3によれば、遮光部72により、測定に必要な光以外の光Lが受光素子25に入射するのを制限できるので、導光反射板22内で乱反射したノイズ光や迷光などの余分な光が受光素子25内に入射するのを防ぐことができ、所定角度の反射光のみが受光素子25内に入射するようにして計測精度を高くできる。
なお、所定角度の反射光が入射する受光セル25aから十分に離れた受光セル25aに入射する光Lは測定精度に影響を与えないので、図20に示すように、遮光部72は透孔73の周囲にのみ設けてあってもよい。
また、遮光部72を設ける位置は任意の面であってよい。例えば、図21及び図22に示すように、導光反射板22の下面において透孔73を除く全体に遮光部72を設け、受光素子25にノイズ光や迷光が入射するのを阻止してもよい。この遮光部72は、導光反射板22の製造工程において、導光反射板22の下面に部分スパッタ等によって形成すればよい。この場合にも、図23に示すように、遮光部72は透孔73の周囲にのみ設けてもよい。
図24は実施例3の変形例を示す断面図であり、図25は図24のV−V線断面図である。この変形例では、導光反射板22の上面に光吸収性の遮光部72を設け、反射面28で反射した光Lが金属層23で反射する箇所に透孔73を明けている。かかる変形例によれば、導光反射板22内のノイズ光や迷光が、金属層23における反射面28による反射光の入射箇所以外の箇所で反射して測定に用いられている受光セル25aに入射するのを防ぐことができ、表面プラズモンセンサの測定精度を向上させることができる。この遮光部72は、導光反射板22の製造工程において、導光反射板22の上面に部分スパッタ等によって形成すればよい。この場合にも、図26に示すように、遮光部72は透孔73の周囲にのみ設けてもよい。
図27は本発明の実施例4による表面プラズモンセンサ81の構造を示す断面図である。実施例4にあっては、反射面28で反射した光Lが金属層23に入射する箇所と受光素子25との間に回折格子からなる分光素子82を設けている。例えば、図27に示すように、受光素子25の上面に分光素子82を設けてある。よって、導光反射板22はマッチングオイル34を挟んで分光素子82の上に密着している。投光部24は、上下方向にのみコリメート化した白色光を水平面内で扇形に放射するものである。
しかして、このような表面プラズモンセンサ81によれば、投光部24から白色光を出射し、反射面28で反射した光Lを一定の入射角で金属層23に入射させる。金属層23で反射した白色光は分光素子82に入射して各波長毎に分光され、分光素子82で分光した各波長の光Lはそれぞれ異なる受光セル25aで受光される。
金属層23で反射した光Lは、金属層23における入射角及び反射角が同じであっても、光Lの波長によって光強度の変化(受光セル25aによる受光量の変化量)は異なる。例えば、抗原−抗体反応が無い場合には、反射光の黄色成分がプラズモン共鳴によって吸収されて暗くなるが、抗原−抗体反応がある場合には,反射光の緑色成分が暗くなるといった現象が起こる。また、反射光の色(光の周波数)の変化は、抗体の種類によって異なるが、投光部24から白色光を出射させて反射光を分光素子82で分光させることにより、そのうちの特定且つ任意の波長の光Lを用いて測定を行なうことができ、抗体の種類に応じて最適な波長の測定光を選ぶことができる。すなわち、1つの白色光を金属層23で反射させることにより、単色光を複数の角度で金属層23に入射したのと同様の効果を得ることができ、抗体を固定化しておいて光Lを入射させる領域(以下、反射面領域ということがある。)の面数を減らすことができる。よって、実施例4の表面プラズモンセンサ81によれば、反射面数を減らすことができるので、表面プラズモンセンサ81をさらに小型化することができる。
図28は本発明の実施例5による表面プラズモンセンサ91の構造を示す断面図である。表面プラズモンセンサにおいては、検査試料液を流すための流路は必ずしも必要ではなく、例えば抗体が固定化している反射面領域に検査試料液をピペットから滴下させることも可能である。従って、以下の実施例においては、特に示す必要のある場合を除き、流路カバー26を省略する。
実施例5における投光部24はコリメータを備えておらず、光源29及び偏光素子30によって構成されている。よって投光部24は、上下方向においても広がった光Lを出射している。この投光部24から出射した光Lは、導光反射板22の側面方向から見た場合には、図29(a)に示すように、わずかに広がっており、導光反射板22の上面に垂直な方向から見た場合には、例えば図29(b)に示すように比較的大きく広がっている。あるいは、投光部24から出射した光Lが、導光反射板22の側面方向から見た場合には、図30(a)に示すように、わずかに広がっており、導光反射板22の上面に垂直な方向から見た場合には、図30(b)に示すように各反射面28に向けて離散的に出射するようになっていてもよい。
この実施例5においては、導光反射板22の上面に垂直な面内においても広がった光Lを投光部24から出射させているので、1つの反射面28によって反射面領域へ広がった光L、すなわち入射角がある範囲で広がった光Lを金属層23へ入射させることができる。よって、傾斜角の異なる複数の反射面と同じ効果を1つの反射面28で実現することができ、1つの反射面領域で連続的に変化する入射角の光Lによる検出が可能となる。その結果、同様な検査を行なおうとした場合に反射面領域の面数を減少させることができ、表面プラズモンセンサ91をさらに小型化することができる。
図31は実施例5の変形例を示す。この変形例では、実施例1の投光部24と同様に、投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものである。一方、反射面28は凸面鏡状に湾曲しているので、上記実施例5と同様に、抗体32の固定化した反射面領域には放射状に広がった光Lが入射する。よって、この変形例でも実施例5と同様な作用効果を奏することができ、表面プラズモンセンサを小型化することができる。
図32は実施例6による表面プラズモンセンサ101の構造を示す断面図である。この表面プラズモンセンサ101では、金属層23に垂直な面内でもわずかに広がった光Lが投光部24から出射している。一方、反射面28は凹面鏡状に湾曲している。この反射面28は、投光部24から出射した発散光が、反射面28及び金属層23で反射した後、或る特定の受光セル25aに集光するように設計している。
よって、この実施例によれば、投光部24からの光Lが拡がりを有している場合であっても、反射面28で反射光を集光させることにより金属層23に入射する光Lの入射角のばらつきを小さくすることができ、計測精度を向上させることができる。
また、異なる入射角で或る反射面領域に入射し、そこで反射した光Lを特定の受光セル25aで受光することができ、或る反射面領域に異なる入射光で入射し、そこで反射した光Lの強度の積分値を測定することができる。よって、この実施例でも、同様な検査を行なおうとした場合に反射面領域の面数を減少させることができ、表面プラズモンセンサ91をさらに小型化することができる。
図33は実施例7による表面プラズモンセンサ111の構造を示す断面図である。この表面プラズモンセンサ111にあっては、反射面28の背後に第2の反射面112を設けている。第2の反射面112は、反射面28と等しい傾斜角を有しており、反対向きに傾斜している。また、第2の反射面112は、投光部24から出射し反射面28で反射した光Lが金属層23に入射する入反射点に立てた垂線に関して反射面28とほぼ対称な位置に配置されている。投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものである。
投光部24から水平に出射した光Lは、反射面28で反射し、さらに金属層23で反射した後、第2の反射面112で反射して進行方向を再び水平方向に曲げられ、導光反射板22の投光部24が配置されている側の端面と反対側の端面に達し、導光反射板22の端面から外部へ出射する。従って、受光素子25はこの光Lを受光できるように、導光反射板22の投光部24を配置した端面と反対側の端面に配置されている。
実施例7の表面プラズモンセンサ111によれば、受光素子25を導光反射板22の下面でなく、投光部24と同じように導光反射板22の端面に配置することができるので、表面プラズモンセンサ111をさらに薄型化できる。また、受光素子25を導光反射板22の端面に配置した結果、受光素子25として、2次元受光素子である高価なCCDではなく、フォトダイオードアレーのような1次元受光素子を用いることができ、表面プラズモンセンサ111を安価にできる。
図34は実施例7の変形例による表面プラズモンセンサを説明する断面図である。この変形例では、反射面28の上端と第2の反射面112の上端との間に第3の反射面113を形成し、第3の反射面113によって反射面28と第2の反射面112とを繋いでいる。このような変形例によれば、反射面28と第2の反射面112とが第3の反射面113によってつながっているので、導光反射板22の製造工程において反射面28や第2の反射面112を形成する際、反射面の作製を容易にすることができる。
図35は実施例1の場合における反射面28での入反射点A、金属層23での入反射点B及び受光素子25への入射点Cを示す模式図である。投光部24から出射した光Lは放射状に広がっており、導光反射板22の上面に垂直な方向から見ると、反射面28で反射する前後においても光Lは直進しているので、実施例1のような構造では、表面プラズモンセンサ21の面積が大きくなって小型化に限度がある。
そこで、実施例8による表面プラズモンセンサ121では、さらに小型化を図るための方法を提案している。図36は本発明の実施例8による表面プラズモンセンサ121における反射面28での入反射点A、金属層23での入反射点B及び受光素子25への入射点Cを示す模式図である。実施例8の表面プラズモンセンサ121では、導光反射板22の上面に垂直な方向から見て、反射面28で反射した光Lの方向を曲げ、金属層23での反射点及び受光素子25への入射点が中央部に集まるようにしている。
よって、このような表面プラズモンセンサ121によれば、表面プラズモンセンサ121の幅を狭くしてより一層表面プラズモンセンサ121の小型化を図ることができる。
反射面28で反射する光Lの方向を変化させるためには、反射面28の向きを変化させればよい。図37はこのような反射面28及び凸部50の平面形状と両側の端面の形状を表わしている。図37の反射面28では、反射面28の高さHは一定となっているが、反射面28の幅方向に沿って反射面28の傾斜角が変化している。そのため、図37に示すように反射面28で反射して光Lは、平面視でも屈曲するように曲げられる。このような構造によれば、反射面28の傾斜角が反射面28の幅方向に沿って変化するので、1つの反射面28により異なる傾斜角で光Lを反射させることができ、表面プラズモンセンサ121を小型化することができる。
図38は別な反射面28及び凸部50の平面形状と両側の端面の形状を表わしている。図38の凸部50では、任意の垂直断面形状が二等辺三角形となっているが、反射面28の幅方向に沿って反射面28及び凸部50の高さが変化しており、一方の端面では高さがH1で、他方の端面では高さがH2(>H1)となっている。そのため、図38に示すように反射面28で反射して光Lは、平面視でも屈曲するように曲げられる。このような構造でも、反射面28の傾斜角が反射面28の幅方向に沿って変化するので、1つの反射面28により異なる傾斜角で光Lを反射させることができ、表面プラズモンセンサ121を小型化できる。
さらに、図39に示すように、反射面28及び凸部50を湾曲させれば、投光部24からの出射光が拡散している場合でも、反射面28で反射した光Lの方向を曲げると共に反射光を集光させることができる。
図40に示すものは本発明の実施例9による表面プラズモンセンサ131の模式図である。この実施例9も、実施例7(図33)と同様に、水平方向から投光部24の光Lを反射面28に入射させ、反射面28で反射した光Lを金属層23に入射させ、金属層23で反射した光Lを第2の反射面112に入射させ、第2の反射面112で水平方向へ反射した光Lを導光反射板22の端面に設置した受光素子25で受光するようにしている。図40において、点Aは反射面28における光Lの入反射点を示し、点Bは金属層23における光Lの入反射点を示し、点A´は第2の反射面112における光Lの入反射点を示す。
さらに、実施例9の表面プラズモンセンサ131では、導光反射板22の上面に垂直な方向から見たとき、導光反射板22及び第2の反射面112で反射した光Lの方向がそれぞれ入射光の方向に対して90度の角度で曲がるようにしているので、投光部24と受光素子25を導光反射板22の同じ端面に並べて配置することができ、表面プラズモンセンサ131の組立が容易になる。また、実施例7の表面プラズモンセンサ111に比べて長さを短くすることができ、表面プラズモンセンサ131を小型化できる。
図41は本発明の実施例10による表面プラズモンセンサ141を示す模式図である。この表面プラズモンセンサ141においては、各反射面28で反射した光Lの金属層23における各入反射点Bが一直線上に並ぶように、投光部24及び各反射面28を配置している。そして、流路カバー26には、金属層23における光Lの入反射点Bを通過するように細い流路33を形成している。
実施例1においては、金属層23の上面全体に流路33を形成しているので、流路33の断面積が大きくなり、多量の検査試料液を流路33に流さねばならない。また、任意に配置した光Lの入反射点Bを細い流路で結ぼうとすれば、流路が曲線状になったり、蛇行したりして複雑な形状となる恐れがあり、検査試料液の送液制御が難しくなる。
これに対し、実施例10の表面プラズモンセンサ141では、光Lの入反射点Bが直線状に並んでいるので、流路33を狭くできて少量の検査試料液による測定も可能になる。また、検査試料液を流す流路33を直線状にできるので、検査試料液の送液制御も容易になる。
また、図42に示すように、複数台の表面プラズモンセンサ141を同一平面上に並べ、各表面プラズモンセンサ141の流路33を直線状に接続し、あるいはそれらの流路33を平行に並べて分岐した流路に接続すれば、表面プラズモンセンサ141をアレイ化することができ、同一の検査試料液を表面プラズモンセンサ141毎の異なる抗体を用いて一度に計測することができる。
図43は本発明の実施例11による表面プラズモンセンサ151を示す模式図である。この表面プラズモンセンサ151においては、受光素子25への光Lの入射点Cが一直線上に並び、かつ、ほぼ等間隔となるように、投光部24及び各反射面28等を配置している。具体的には、受光素子25への光Lの入射点Cが一直線上に、かつ、ほぼ等間隔に並ぶように、各反射面28の位置と傾斜角を調整し、また反射面28による反射光の方向(反射面28の向き)を調整している。そして、各入射点Cに受光セル25a(フォトダイオード)が位置するようにして1次元のフォトダイオードアレイを設けている。
このような表面プラズモンセンサ151によれば、受光素子25としてCCDに代えてフォトダイオードアレイのような安価な1次元受光素子を用いることができる。
なお、図14に示した表面プラズモンセンサ141でも受光素子25における光Lの入射点Cが一直線状に並んでいるので、受光素子25としてフォトダイオードアレイのような安価な1次元受光素子を用いてもよい。また、図43の表面プラズモンセンサ151では、金属層23での光Lの入反射点Bが一直線状に並んでいないので、湾曲した細い流路によって各入反射点Bを結んでもよいが、図43に想像線で表わしたように、すべての光Lの入反射点Bを含む、できるだけ幅の狭い直線状の流路33によって各光Lの入反射点Bを結んでもよい。
図44は本発明の実施例12による表面プラズモンセンサ161を示す模式図である。この表面プラズモンセンサ161にあっては、導光反射板22の端面に複数個の投光部24A、24B、24Cを設けている。この投光部24からは導光反射板22の上面に垂直な平面内でも水平面内でも平行光化した細い光Lが出射している。そして、各投光部24から出射し、異なる反射面28で反射し、金属層23の異なる位置において異なる反射角で反射したそれぞれの光Lが1つの入射点Cに入射するように、反射面28の位置や傾斜角、向きなどを調整している。この入射点Cには、1個のフォトダイオードなどの安価な受光素子25を設置している。
また、各光路の光Lで異なる測定を行えるよう、各反射面28がいずれも互いに異なる傾斜角を有しているか、あるいは、金属層23における光Lの入反射点Bに異なる種類の抗体を固定化している。
しかして、この表面プラズモンセンサ161にあっては、複数個の投光部を24A→24B→24Cというように1つずつ順次点灯して同一の受光素子25で受光する。かかる実施例によれば、受光素子25として1つの素子(フォトダイオードなど)を用いることができるので、受光素子25のコストが安価になると共に、同一の素子を用いるため受光素子25の測定バラツキや誤差が生じないという利点がある。
図45は本発明の実施例13による表面プラズモンセンサ171の構造を示す断面図、図46は表面プラズモンセンサ171の模式図である。この表面プラズモンセンサ171の投光部24は、光源29、錐状反射板172、偏光素子30及び光吸収性の遮光板173によって構成しており、導光反射板22の中央部に配置している。光源29は上方へ向けて光L(平行光)を出射するように配置しており、光源29の上には下面が反射面となった円錐状又は多角錐状の錐状反射板172が設置している。偏光素子30は錐状反射板172の周囲を囲むように円筒状又は多角形筒状に形成しており、偏光素子30の外周面に設けられた遮光板173には水平方向に延びたスリット又は微小なホールが開口している。従って、光源29から光Lを上方へ向けて出射させると、光源29から出射した光Lは錐状反射板172の反射面で反射して外周方向へ拡がり、水平方向又は垂直方向の直線偏光だけが偏光素子30を透過する。さらに、遮光板173のスリット又はホールを通過することにより、導光反射板22内には垂直方向にはほとんど拡がりのないコリメート光が全方位へ向けて、あるいは反射面28の配置している方向へ向けて出射する。
導光反射板22は、複数の反射面28を形成した導光板27の上下両面をそれぞれ補助基板174(保護層)及び透明基板48によって挟んだ構造を有しており、導光板27、補助基板174及び透明基板48はいずれも透明で、等しい屈折率を有している。導光反射板22内には、光Lが出射する水平面とほぼ同じ高さにおいて適宜配置で複数の反射面28が設けられている。ただし、各反射面28は光Lの放射方向で互いに重なり合わないように配置している。
導光反射板22の上面にはAuやAgからなる金属層23が形成されており、反射面28で反射した光Lが入射する領域にはそれぞれ抗体32を固定化している。
また、導光反射板22の下面はマッチングオイル34を挟んで受光素子25の上面に密着させている。受光素子25はCCD等の2次元受光素子によって形成されている。
しかして、この表面プラズモンセンサ171にあっても、投光部24から出射して反射面28で反射した光Lは、抗体32の固定した反射面領域でさらに反射し、受光素子25に入射して光Lの強度又はその変化を計測する。なお、図46においても、Aは反射面28における光Lの入反射点を示し、Bは金属層23における光Lの入反射点を示し、Cは受光素子25における光Lの入射点を示している。
かかる構造によれば、投光部24を中心として反射面28等を放射状に配置することができるので、導光反射板22における無駄な領域が少なくなり、1個の投光部24に対して多くの反射面領域を設置でき、より多くの抗原−抗体反応を検出できる。
つぎに、表面プラズモンセンサ171の製造方法を説明する。図47(a)〜図47(e)は表面プラズモンセンサ171の製造工程の一例を示す工程図である。まず、透明基板48の上に紫外線硬化樹脂を供給し、これをスタンパ(図示せず)で押圧して紫外線硬化させる。これにより、図47(a)に示すように、錐状反射板172及び反射面28を形成するためのパターン面を有する導光板27を成形する。
ついで、図47(b)に示すように、導光板27の表面の錐状反射板172及び反射面28を形成するためのパターン面にそれぞれ金属膜を蒸着させて錐状反射板172及び反射面28を形成する。
さらに、図47(c)に示すように、錐状反射板172の外周に円筒状又は多角形状の偏光素子30及び遮光板173を設けた後、図47(d)に示すように、導光板27の上に補助基板174を積層する。なお、錐状反射板172と補助基板174との間の空間及び反射面28と補助基板174との間の空間は、そのままでもよく、導光板27及び補助基板174と屈折率の等しい透明樹脂を充填して錐状反射板172や反射面28を封止するようにしてもよい。
この後、図47(e)に示すように、補助基板174の上面に金属層23を形成し、透明基板48の中央部下面に29を取り付ける。こうして作製した図47(e)の部品は、下面に薄くマッチングオイル34を塗布して表面プラズモンセンサ171の交換部品となるものである。
さらに、この交換部品の下面をマッチングオイル34を挟んで受光素子25の上に設置することにより表面プラズモンセンサ171が作製する。このような製造方法によれば、工程数を削減し、反射面28等のアライメント作業を不要にすることができ、高精度に製作することができる。
図48は実施例13の円板形をした表面プラズモンセンサ171の変形例を示す断面図である。この変形例では、投光部24から遮光板173を除いている。従って、投光部24から出射した光Lは、導光反射板22の上面に垂直な面内でも拡がり、反射面28で反射した光Lは発散しながら、金属層23の反射面領域に入射し、そこで反射した光Lは反射面領域での反射角に応じて異なる受光セル25aで受光する。また、この実施例の導光反射板22では、反射面28を有する導光板27を、透明基板48の下面に設けている。
よって、このような変形例によれば、投光部24からの発散光を利用しているので、金属層23における1箇所の反射面領域で異なる反射角の光Lを計測することができ、反射面領域の面数を減らすことができる。
図49(a)〜図49(d)は、上記変形例による表面プラズモンセンサの製造工程を説明する工程図である。この工程では、図49(a)に示すように、まず透明基板48の下面にスタンパによって反射面28を形成するための凸部50を形成すると共に、その下面中央部に投光部24を取付けるための凹所175を形成する。
ついで、図49(b)に示すように、凹所175内に投光部24を嵌め込んで取り付ける。投光部24は、円柱状又は多角形柱状をした透明樹脂ブロック176の上面に円錐状又は多角錐状をした錐状反射板172を設け、透明樹脂ブロック176の下面に光源29を取り付け、透明樹脂ブロック176の外周面に偏光素子30を設けたものであり、予め別工程により製作している。
つぎに、図49(c)に示すように、凸部50の傾斜面に蒸着等によって金属膜を形成することによって反射面28を形成する。
この後、図49(d)に示すように、透明基板48の上面にAuやAg等の金属からなる金属層23を形成し、透明基板48の下面に透明樹脂によって導光板27を形成して反射面28を導光板27と凸部50との間に封止する。
図50は本発明の実施例14による表面プラズモンセンサ181を示す概略斜視図である。この表面プラズモンセンサ181は、実施例13で説明したような、金属層23を形成した導光反射板22をモータ等を用いた回転駆動装置(図示せず)で回転させるようにしたものである。受光素子25はフォトダイオードアレイ等の1次元受光素子であって、導光反射板22の下面にその半径方向に沿って静止状態で配置している。ここで用いられている投光部24は、金属層23に垂直な面内では放射状に広がった光が出射するが、金属層23と平行な面内ではほとんど拡がりのない光が出射する。
しかして、この表面プラズモンセンサ181によれば、金属層23の上に抗体32を固定化した導光反射板22を回転させながら測定を行なう。受光素子25の真上から出射した光Lだけが受光素子25で受光するが、導光反射板22の下面全体から測定用の光Lが出射しているので、導光反射板22が1回転することによって金属層23の全面で測定が行なわれる。
なお、受光素子25の上には受光素子25の真上から出射する光L(偏光光)のみを透過させる向きに偏光素子182を配置している。受光素子25の真上以外から出射している光Lは、偏光素子182と偏光方向が一致しないので、偏光素子182を透過して受光素子25に受光しにくくなり、偏光素子182の測定精度を向上させることができる。
このような実施例によれば、受光素子25を金属層23の全面に対応して設ける必要がないので、受光素子25を安価にすることができる。さらに、各方位での測定を同一の受光素子25や偏光素子182が行なうことができるので、測定のばらつきを軽減できる。
図51は実施例14の変形例を示す断面図である。この変形例では、導光反射板22の下面の中央部に光吸収性の材料から成る遮光板184を設け、遮光板184に放射状にスリット185を明けている。また、導光反射板22内の中央部にはミラー183を設けている。そして、回転している導光反射板22に対して、投光部24により斜め下方から光Lを出射させるようにしている。
しかして、投光部24により斜め下方から光Lが出射すると、光Lはスリット185を通過して導光反射板22内に入光し、ミラー183で反射した後に反射面28に入射する。この後は、実施例14の場合と同様に、反射面28で反射した光Lが金属層23の反射面領域に入射し、反射面領域で反射した光Lが偏光素子182を通過して受光素子25で受光される。そして、金属層23を形成した導光反射板22が回転しているため、各反射面領域における測定が順次行なわれる。
このような変形例によれば、実施例14のように投光部24から出射した光が全方位へ広げられず、前方へのみ出射するので、投光部24の中央部のより強度の強い光Lを有効に利用できる。なお、図51に示すように、投光部24から出射する光Lを若干発散させておけば、1つの反射面28で反射した光Lにより反射面領域での反射角度が異なる測定を一度に行なうことができる。また、透明基板48の下面において光Lが全反射するのを防ぐため、透明基板48の下面には透明基板48よりも屈折率の小さなマッチングオイルを塗布している。
図52は本発明の実施例15による表面プラズモンセンサ191を示す断面図である。この表面プラズモンセンサ191にあっては、反射面28の後方に三角プリズム状をした偏向部192を設けている。偏向部192は導光板27及び透明基板48よりも屈折率の小さな透明樹脂で形成している。各偏向部192はその前方に位置する反射面28で反射した光Lが金属層23で反射した後、偏向部192を通過するように配置しており、かつ、偏向部192を通過した後の光Lが偏向部192を通過する前の光Lよりも受光素子25の上面に立てた垂線となす角度が小さくなるように形成している。投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものである。
従って、実施例15の表面プラズモンセンサ191によれば、偏向部192の働きによって受光素子25に入射する光Lの入射角を小さくできるので、導光反射板22と受光素子25との間にマッチングオイルが無くても導光反射板22の下面で光Lが全反射するのを防止することができる。よって、このような実施例によれば、取り扱いの不便なマッチングオイルを導光反射板22の下面に塗布する手間を省ける。
図53(a)〜図53(d)及び図54(a)〜図54(d)は実施例15における導光反射板22の製造工程の一例を示す工程図である。この製造工程は、図9及び図10において説明したものとほぼ同様であるが、この実施例では、図53(b)の工程で凸部50の模型44と共に偏向部192の模型193を形成しているので、図53(d)では、スタンパ46の下面に凸部を成形するための凹部47と共に偏向部192を成形するための凹部194が形成する。
また、図54(a)においては、透明基板48や導光板27よりも屈折率の小さな紫外線硬化樹脂49を用いているので、図54(b)〜図54(d)の工程によって導光反射板22内には導光板27よりも屈折率の小さな偏向部192が形成される。
図55は実施例15の変形例を示す断面図である。この変形例では、透明基板48の下面に断面が台形状をした凹部(空気層)によって偏向部192を形成している。投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものである。
図56は実施例15の別な変形例を示す断面図である。この変形例では、図48に示した表面プラズモンセンサに偏向部192を設けることによってマッチングオイルを不要にしたものである。ただし、この変形例では、偏向部192は導光板27よりも屈折率の高い透明樹脂によって形成している。投光部24は、上下方向に拡がりを持った光を水平面内で全方位へ放射するものである。
また、この変形例又は図48の実施例のように投光部24から出射する光が発散している場合、金属層23で反射した光の広がりが大きくなるが、この場合断面が三角プリズム状をした1つの偏向部192で全体の光の方向を曲げようとすれば偏向部192が厚くなり、ひいては表面プラズモンセンサの厚みが大きくなる。そのため、この変形例では、三角プリズム状の偏向部192を複数個並べることによって偏向部192が厚くなるのを防いでいる。
また、図57(a)〜図57(e)は、図56の変形例による表面プラズモンセンサを製造する工程を示す工程図である。この製造工程は、図47に示したものとほぼ同様であるが、図57(a)の工程において透明基板48の上面に導光板27を成形する際、導光板27に偏向部192を形成するための窪み195を形成しておき、図57(d)の工程で、この窪み195内に透明基板48及び導光板27よりも屈折率の高い透明樹脂を充填して偏向部192を形成している。
図58(a)〜図58(d)は、図56の変形例による表面プラズモンセンサを製造する別な工程を示す工程図である。この製造工程は、図49に示したものとほぼ同様であるが、図58(a)の工程において、透明基板48や導光板27、補助基板174よりも屈折率の大きな透明樹脂によって補助基板174の下面に凸部50と共に偏向部192を成形している。また、導光板27と透明基板48は一工程により同時に成形している。
図59は実施例15のさらに別な変形例を示す断面図である。この変形例では、図51に示した表面プラズモンセンサに、導光板27よりも屈折率の小さな透明樹脂又は空洞によって三角プリズム状の偏向部192を複数設けたものである。この変形例でも、光Lの通過する領域全体に偏向部192を設けているが、偏向部192を複数個に分割することによって導光反射板22の厚みが厚くならないようにしている。投光部24は、金属層23に垂直な面内では放射状に広がった光が出射するが、金属層23と平行な面内ではほとんど拡がりのない光が出射する。
図60は本発明にかかるフロー型分析装置201を示す外観斜視図である。このフロー型分析装置201では、ケーシング202の上部に本発明の表面プラズモンセンサ203が組み込まれており、ケーシング202の下部に乾電池等の電源204を備え、電源204の上には、分析処理を開始させるための操作スイッチ205を有している。また、操作スイッチ205の上には、操作方法のガイドや分析処理の進み具合、分析結果などを表示させるための液晶表示部206が設けられている。さらに、このフロー型分析装置201は小型プリンタを内蔵しており、側面の印刷スイッチ207を押すとその横の印刷結果出力口208から分析結果等がプリントアウトされる。
図61は上記フロー型分析装置201に組み込まれている表面プラズモンセンサ203の構造を示す分解斜視図である。この表面プラズモンセンサ203は、センサ本体214の上に交換部品64を着脱自在にセットできるようになっており、ケーシング202内にはセンサ本体214だけを固定している。
交換部品64は、表面に金属層23を形成した補助基板62の上に流路カバー26を重ね合わせた構造となっている。流路カバー26には試料液を注入するための試料液供給口209が開口しており、補助基板62には検査済の試料液を排出するための試料液排出口213が開口している。補助基板62と流路カバー26の間には、供給管210(試料液供給路)、流路33、排出管212(試料液供給路)を形成しており、供給管210の一端は試料液供給口209に連通している。供給管210の他端は複数本の流路33に分岐しており、複数本の流路33の他端は再び1本にまとまって排出管212につながっており、排出管212の他端は試料液排出口213に連通している。各流路33が通過する位置にはそれぞれ抗体32を位置決め保持する抗体保持部211が配列されており、抗体保持部211には流路33が連通し、上流側の流路33から抗体保持部211内に入った試料液は抗体保持部211に広がった後、下流側の流路33から排出される。
センサ本体214には、投光部24、導光反射板22及び受光素子25等を納めており、また、フロー型分析装置201を制御するためのコントローラ216を設けている。さらに、センサ本体214には、試料供給路及び流路33に試料液を強制的に流すためのポンプ215と、検査後の試料液を回収するための回収タンク217(図62参照)を設けている。交換部品64は、流路33及び抗体保持部211の設けられている領域が薄いマッチングオイルの層を挟んで導光反射板22の上に重なるようにして、また、試料液排出口213がポンプ215に接続するようにして、センサ本体214の上にセットされる。
図62はフロー型分析装置201の働きを説明するための模式図である。コントローラ216は、投光部ドライバ回路218とポンプ駆動回路219とデータ記憶部220と分析回路221を備えており、投光部ドライバ回路218は投光部24を制御しており、219ポンプ駆動回路219はポンプ215を制御しており、データ記憶部220は受光素子25からの測定データを取り込んで記憶している。
しかして、試料液供給口209から検査対象となる試料液を注入し、ポンプ215を駆動すると、試料液供給口209から注入した試料液はポンプ215で吸引して一定流量で流れ、供給管210から流路33に供給した試料液は各流路33に分岐して流れる。このとき抗体保持部211に固定化している抗体に特異的に結合する抗原が試料液に含まれていると、当該抗原が抗体に結合する。そして、流路33を通過した試料液は排出管212を通って試料液排出口213から排出し、センサ本体214内のポンプ215を通って回収タンク217内に排出する。このとき、コントローラ216は、投光部ドライバ回路218によって投光部24を点灯させて導光反射板22へ光を出射させ、受光素子25の各受光セル25aからの光強度を取り込んでデータ記憶部220に記憶する。
分析回路221は、データ記憶部220に記憶した測定データに基づいて抗原等の測定対象物の有無や測定対象物の結合量、その結合量の時間変化などを判定又は演算し、その結果を液晶表示部206に出力する。また、印刷スイッチ207を押すと、測定結果がプリンタ222から出力し、印刷結果出力口208から印刷した用紙が送り出する。測定が終了した後は、交換部品64はセンサ本体214から剥がして廃棄する。
図63は本発明にかかる指紋認証装置231を示す概略図である。この指紋認証装置231は、CCDやフォトダイオードアレイ等の2次元受光素子からなる受光素子25の上面に導光反射板22を重ねたものであり、導光反射板22の上面が指紋採取面232となっている。導光反射板22の内部には、指紋採取面232に垂直な方向から見て市松模様を成すようにして微細な反射面28が多数配置しており、反射面28と反射面28の間は光Lの通過する開口となっている。反射面28の傾斜角はいずれも等しくなっている。また、投光部24は、上下方向にのみコリメート化した光を水平面内で扇形に放射するものであり(図5又は図6参照)、光の出射面が反射面28の設けられている高さと一致するように配置されている。
また、この指紋認証装置231のように反射面28を比較的緻密に配置した場合には、投光部24側に位置する反射面28によって光Lが遮られて後方の反射面28に光が届きにくくなる。そのため、この指紋認証装置231では、図64に示すように、導光板27内に空洞を形成することによって光誘導用反射面233、234などを形成してあり、光誘導用反射面233、234で光Lを反射することによって投光部24側に位置する反射面28を迂回させ、後方の反射面28に正面方向から光Lが入射するようにしている。
しかして、指紋認証装置231により指紋認識を行なう場合には、図63に示すように、指紋認証装置231の指紋採取面232に指先235を置いて指の腹を密着させる。この状態で投光部24から光を出射させると、反射面28で反射した光は指紋採取面232に入射する。ここで、光の入射点で指紋採取面232に指紋の凸条236が密着している場合には、ここに入射した光Lは反射し、受光素子25で受光する。また、光の入射点で指紋採取面232に指紋の凹条237が位置している場合には、ここに入射した光は指紋採取面232を透過して凹条237内に入り、そこで散乱して吸収する。そのため凹条237の位置では、光Lは受光素子25へ向けてほとんど反射しない。よって、受光素子25では、指紋の凹凸のパターンに応じて受光量が変化し、受光量の大小のパターンによって指紋のパターンを詳細に取得する。
この受光量パターンは、判定装置(図示せず)へ送られ、判定装置は、その指紋が予め登録している指紋と一致するか否かを判定する。
このような指紋認証装置231によれば、少ない光源29によって指紋を照明でき、薄くて部品数の少ない指紋認証装置231を提供することができる。
なお、実施例8で述べたように、反射面で反射した光の方向(反射方向)は、反射面の形状によって比較的自由に調整することができるので、図64に示した2つの光誘導用反射面233、234のうち、光誘導用反射面234は省くことも可能である。
図1は、従来例の表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図2は、本発明の実施例1による表面プラズモンセンサの分解斜視図である。 図3は、本発明の実施例1による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図4は、図3のX−X線断面図である。 図5(a)は、実施例1の投光部から出射する光を側面方向から見た様子を示す図、図5(b)は、実施例1の投光部から出射する光を上方から見た様子を示す図である。 図6(a)は、実施例1の別な投光部から出射する光を側面方向から見た様子を示す図、図6(b)は、実施例1の別な投光部から出射する光を上方から見た様子を示す図である。 図7は、反射面の傾斜角αと金属層に入射する光の入射角θとの関係を表わした図である。 図8は、一般的な表面プラズモンセンサの測定原理を説明する図である。 図9(a)〜図9(d)は、2P(Photo-Polymerization)法により量産用のスタンパを製造する工程を説明する工程図である。 図10(a)〜図10(d)は、図9の工程で作製したスタンパを用いて導光反射板を量産する工程を説明する工程図である。 図11(a)〜図11(e)は、エンボス法を用いて導光反射板を製造する工程を示す工程図である。 図12は、防湿性ケースに封入した実施例1の表面プラズモンセンサの交換部品を示す断面図である。 図13は、防湿性ケースに封入した実施例1の表面プラズモンセンサの別な交換部品を示す断面図である。 図14は、本発明の実施例2による表面プラズモンセンサの構造を示す分解した状態での断面図である。 図15は、防湿性ケースに封入した実施例2の表面プラズモンセンサの交換部品を示す断面図である。 図16は、実施例2の変形例を示す一部分解した状態での断面図である。 図17は、防湿性ケースに封入した実施例2の変形例の交換部品を示す断面図である。 図18は、本発明の実施例3による表面プラズモンセンサを示す断面図である。 図19は、図18のY−Y線断面図である。 図20は、実施例3の変形例の、図18のY−Y線断面に相当する断面の断面図である。 図21は、実施例3の別な変形例を示す断面図である。 図22は、図21のZ−Z線断面図である。 図23は、実施例3のさらに別な変形例の、図21のZ−Z線断面に相当する断面の断面図である。 図24は、実施例3のさらに別な変形例を示す断面図である。 図25は、図24のV−V線断面図である。 図26は、実施例3のさらに別な変形例の、図24のV−V線断面に相当する断面の断面図である。 図27は、本発明の実施例4による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図28は、本発明の実施例5による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図29(a)は、実施例5の投光部から出射する光を側面方向から見た様子を示す図、図29(b)は、実施例5の投光部から出射する光を上方から見た様子を示す図である。 図30(a)は、実施例5の別な投光部から出射する光を側面方向から見た様子を示す図、図30(b)は、実施例5の別な投光部から出射する光を上方から見た様子を示す図である。 図31は、実施例5の変形例による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図32は、実施例6による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図33は、実施例7による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図34は、実施例7の変形例による表面プラズモンセンサを説明する断面図である。 図35は、実施例1の場合における反射面での入反射点A、金属層での入反射点B及び受光素子への入射点Cを示す模式図である。 図36は、本発明の実施例8による表面プラズモンセンサにおける反射面での入反射点A、金属層での入反射点B及び受光素子への入射点Cを示す模式図である。 図37は、反射光の向きを変えるための反射面及び凸部の平面形状と両側の端面の形状を表わした図である。 図38は、反射光の向きを変えるための別な反射面及び凸部の平面形状と両側の端面の形状を表わした図である。 図39は、反射光の向きを変えるためのさらに別な反射面及び凸部の平面形状と両側の端面の形状を表わした図である。 図40は、本発明の実施例9による表面プラズモンセンサを示す模式図である。 図41は、本発明の実施例10による表面プラズモンセンサを示す模式図である。 図42は、本発明の実施例10の変形例を示す模式図である。 図43は、本発明の実施例11による表面プラズモンセンサを示す模式図である。 図44は、本発明の実施例12による表面プラズモンセンサを示す模式図である。 図45は、本発明の実施例13による表面プラズモンセンサの構造を示す断面図である。 図46は、本発明の実施例13による表面プラズモンセンサの模式図である。 図47(a)〜図47(e)は、実施例13の表面プラズモンセンサの製造工程の一例を示す工程図である。 図48は、実施例13の変形例による表面プラズモンセンサを示す断面図である。 図49(a)〜図49(d)は、実施例13の変形例による表面プラズモンセンサの製造工程を説明する工程図である。 図50は、本発明の実施例14による表面プラズモンセンサを示す概略斜視図である。 図51は、実施例14の変形例を示す断面図である。 図52は、本発明の実施例15による表面プラズモンセンサを示す断面図である。 図53(a)〜図53(d)は、実施例15におけるスタンパの製造工程を示す工程図である。 図54(a)〜図54(d)は、図53で製作したスタンパを用いて実施例15の導光反射板を製造する工程を示す工程図である。 図55は、実施例15の変形例を示す断面図である。 図56は、実施例15の別な変形例を示す断面図である。 図57(a)〜図57(e)は、実施例15の別な変形例による表面プラズモンセンサを製造する工程を示す工程図である。 図58(a)〜図58(d)は、実施例15の別な変形例による表面プラズモンセンサを製造する別な工程を示す工程図である。 図59は、実施例15のさらに別な変形例を示す断面図である。 図60は、本発明にかかるフロー型分析装置の斜視図である。 図61は、同上のフロー型分析装置に組み込まれている表面プラズモンセンサの構造を示す分解斜視図である。 図62は、同上のフロー型分析装置の概略図である。 図63は、本発明にかかる指紋認証装置を示す概略図である。 図64(a)(b)は、同上の指紋認証装置において、光が反射面を迂回して後方の反射面に達するようにする方法を示す概略図である。
符号の説明
21 表面プラズモンセンサ
22 導光反射板
23 金属層
24 投光部
25 受光素子
25a 受光セル
26 流路カバー
27 導光板
28 反射面
29 光源
30 偏光素子
31 コリメータ
32 抗体
33 流路
34 マッチングオイル
46 スタンパ
47 凹部
48 透明基板
49 紫外線硬化樹脂
50 凸部
51 保護層
52 樹脂
53 交換部品
54 防湿性ケース
55、56 スポンジ
57 栓
61 表面プラズモンセンサ
62 補助基板
63 マッチングオイル
64 交換部品
71 表面プラズモンセンサ
72 遮光部
73 透孔
81 表面プラズモンセンサ
82 分光素子
91、101、111 表面プラズモンセンサ
112 第2の反射面
121、131、141、151、161、171、181、191 表面プラズモンセンサ
172 反射板
173 遮光板
182 偏光素子
183 ミラー
184 遮光板
185 スリット
192 偏向部
201 フロー型分析装置
231 指紋認識装置
233、234 光誘導用反射面
L 光
A 反射面における入反射点
B 光の入反射点
C 受光素子における入射点

Claims (29)

  1. 測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板とからなる光学部品であって、
    前記表面プラズモン共鳴層は前記導光反射板の第1の面に位置し、
    前記導光反射板は、内部を導光する光を反射して前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有していることを特徴とする光学部品。
  2. 前記導光反射板は、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、前記第2の反射面は、前記反射面と反対向きに傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記表面プラズモン共鳴層は、透明な補助基板の上に金属層を積層したものであり、前記表面プラズモン共鳴層は、前記導光反射板の第1の面に脱着可能に載置されていることを特徴とする、請求項1に記載の光学部品。
  4. 前記反射面が湾曲していることを特徴とする、請求項1に記載の光学部品。
  5. 或る反射面と前記光源との間に他の反射面が位置する場合には、前記他の反射面のない領域へ導光してきた光を反射することによって前記或る反射面へ向けて前記光源の光を入射させる光誘導用反射面を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の光学部品。
  6. 測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射する光源とからなる光学センサであって、
    前記表面プラズモン共鳴層は金属層を有し、かつ、前記導光反射板の第1の面に位置しており、
    前記光源は、前記導光反射板の端面乃至端部に位置し、
    前記導光反射板は、前記光源から出射し内部を導光する光を反射して前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有することを特徴とする光学センサ。
  7. 測定対象物に感応する表面プラズモン共鳴層と、測定用の光を導光するための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射させる光源とからなる光学センサであって、
    前記表面プラズモン共鳴層は金属層を有し、かつ、前記導光反射板の第1の面に位置しており、
    前記光源は、前記導光反射板の中心部に位置し、
    前記導光反射板は、前記光源から放射し内部を導光する光を反射して前記表面プラズモン共鳴層に向かわせるための傾斜した反射面を少なくとも1つ有していることを特徴とする光学センサ。
  8. 前記光源は、前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で放射状に広がった光を出射することを特徴とする、請求項6又は7に記載の光学センサ。
  9. 複数の前記反射面を有し、1つの前記光源から出射して互いに異なる反射面で反射した光が前記金属層に入射する位置が一直線状に並んでいることを特徴とする、請求項8に記載の光学センサ。
  10. 前記表面プラズモン共鳴層と垂直な方向へ向けて光を出射するように前記光源を配置し、前記光源から出射した光を前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で各方位へ放射状に反射する錐状反射板を設けたことを特徴とする、請求項7に記載の光学センサ。
  11. 前記表面プラズモン共鳴層に生体分子認識機能物質を固定したことを特徴とする、請求項6又は7に記載の光学センサ。
  12. 前記光源と前記導光反射板との間に偏光手段を設けたことを特徴とする、請求項6又は7に記載の光学センサ。
  13. 前記表面プラズモン共鳴層に垂直な方向から見て、前記反射面に立てた法線の方向が前記光源と当該反射面とを結ぶ方向から傾いていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の光学センサ。
  14. 請求項6に記載の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、
    前記受光素子は、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置しており、
    前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記金属層で反射し、前記第2の面から出射して前記受光素子で受光されることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  15. 請求項6に記載の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、
    前記導光反射板は、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、
    前記反射面は前記光源が位置する方向に向けて傾斜した状態で配置され、前記第2の反射面は前記光源が位置する方向と反対方向を向けて傾斜した状態で配置されており、
    前記受光素子は、前記導光反射板の前記光源が位置する方向と反対方向の端面に位置し、
    前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、前記金属層で反射し、さらに前記第2の反射面で反射して前記受光素子で受光されるように、前記反射面と前記第2の反射面を配置したことを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  16. 請求項7に記載の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、
    前記受光素子は、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置しており、
    前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記金属層で反射し、前記第2の面から出射して前記受光素子で受光されることを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  17. 前記導光反射板は、前記光源の位置を通り且つ前記表面プラズモン共鳴層に垂直な回転軸の回りに回転可能となっていることを特徴とする、請求項16に記載の表面プラズモンセンサ。
  18. 前記導光反射板は、前記表面プラズモン共鳴層に垂直な回転軸の回りに回転可能となっており、
    前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に、前記回転軸と直交する方向に沿って受光素子を配置し、前記光源を前記受光素子の配置されている方向へ傾けた状態で前記導光反射板の中心部に配置したことを特徴とする、請求項16に記載の表面プラズモンセンサ。
  19. 請求項7に記載の光学センサと、受光素子とからなる表面プラズモンセンサにおいて、
    前記導光反射板は、前記反射面と対をなす第2の反射面を有し、
    前記反射面は前記光源が位置する方向に向けて傾斜した状態で配置され、前記第2の反射面は前記光源が位置する方向と反対方向に向けて傾斜した状態で配置されており、
    前記受光素子は、前記導光反射板の外周面に位置し、
    前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、前記金属層で反射し、さらに前記第2の反射面で反射して前記受光素子で受光されるように、前記反射面と前記第2の反射面を配置したことを特徴とする表面プラズモンセンサ。
  20. 前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面と前記受光素子との間に分光手段を設けたことを特徴とする、請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサ。
  21. 順次発光可能な複数の前記光源と複数の前記反射面を有し、それぞれの光源から出射した光が互いに異なる前記反射面で反射し、さらに前記金属層で反射した後、前記受光素子における共通の入射点へ入射するように、それぞれの反射面を形成したことを特徴とする、請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサ。
  22. 複数の前記反射面を有し、
    前記光源は、前記表面プラズモン共鳴層と平行な面内で放射状に広がった光を出射し、
    1つの前記光源から出射して互いに異なる反射面で反射した光が、さらに前記金属層で反射して前記受光素子に入射する位置が一直線状に並んでいることを特徴とする、請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサ。
  23. 前記光源から出射し前記反射面で反射した光が前記金属層で反射する位置と、前記金属層で反射した光が前記受光素子に入射する位置との間の光路に、前記受光素子への入射角が小さくなるように光路を変換するための偏向部を設けたことを特徴とする、請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサ。
  24. 前記導光反射板に光を遮る遮光板を設け、当該遮光板に測定用の光を通過させる透孔を明けたことを特徴とする、請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサ。
  25. 請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサと、前記表面プラズモンセンサの流路に検査試料液を流すための試料液供給路及びポンプとを備えたフロー型分析装置。
  26. 請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサを用いた分析方法であって、
    前記導光反射板に複数の前記反射面を形成しておき、
    反応前の状態では、前記反射面のうちの一方の反射面で反射し前記金属層で反射した第1の光の強度が、前記反射面のうちの他方の反射面で反射し前記金属層で反射した第2の光の強度よりも大きく、反応後の状態では、前記反射面のうちの一方の反射面で反射し前記金属層で反射した第1の光の強度が、前記反射面のうちの他方の反射面で反射し前記金属層で反射した第2の光の強度よりも小さくなるように、前記各反射面の傾斜角を定め、
    前記第1の光の強度と前記第2の光の強度とを比較することによって反応の有無を判断することを特徴とする分析方法。
  27. 請求項14、15、16、19のうちいずれか1項に記載の表面プラズモンセンサを製造するための方法であって、
    透明な基板の上に紫外線硬化樹脂を滴下し、当該樹脂をスタンパで押圧し、当該樹脂に紫外線を照射して硬化させることにより、前記反射面を形成するための凸部を形成する工程と、
    前記凸部の表面に金属膜を成膜して前記反射面を形成する工程と、
    前記反射面を覆うようにして前記基板及び前記凸部の上に透明な保護層を形成する工程と、
    を備えた表面プラズモンセンサの製造方法。
  28. 指を置くための指紋採取面と、測定用の光を導光させるための導光反射板と、前記導光反射板に光を入射させる光源と、受光素子とからなる指紋認証装置であって、
    前記指紋採取面は前記導光反射板の第1の面に位置しており、
    前記光源は、前記導光反射板の端面乃至端部に位置し、
    前記導光反射板は、前記光源から出射し内部を導光する光を反射して前記指紋採取面に向かわせるための傾斜した反射面を複数有し、
    前記受光素子は、前記導光反射板の前記第1の面に対向する第2の面に位置した2次元受光素子であり、
    前記光源から出射した光が前記反射面で反射した後、さらに前記指紋採取面で反射し、前記導光反射板から出射して前記受光素子で受光されることを特徴とする指紋認証装置。
  29. 或る反射面と前記光源との間に他の反射面が位置する場合には、前記他の反射面のない領域へ導光してきた光を反射させることによって前記或る反射面へ向けて前記光源の光を入射させるための光誘導用反射面を設けたことを特徴とする、請求項28に記載の指紋認証装置。
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