JP2001504230A - 測定装置及びその使用方法 - Google Patents

測定装置及びその使用方法

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Abstract

(57)【要約】 平坦な光波ガイドを有する装置であって、前記光波ガイドは、透明なキャリア(40)と、光波ガイド層(41)とからなり、前記光波ガイドは、前記光波ガイド層に励起光線を取り込むための少なくとも1つの回析要素を有し、前記光波ガイド層上に、少なくともその支持表面において前記励起光線及びエバネセント励起発光に対して少なくともそのエバネセント界の浸透深さに至るまで透過性である材料からなるしっかりしたシール層(43)が設けられ、更に前記光波ガイドは、少なくとも前記導入された励起光線の一部に、分析標本のための上方に開口した空洞(45)、もしくは上方には閉鎖されて流入チャンネル(2)と流出チャンネル(3)とに結合した空洞(6)を持ち、その空洞の深さは少なくとも前記エバネセント界の浸透深さに対応し、ここで前記回析要素(42)は、少なくとも前記励起光線の取り込み領域では前記層(43)の材料で完全に覆われている装置。

Description

【発明の詳細な説明】 測定装置及びその使用方法 本発明は光波ガイドからなる装置に関するもので、その装置は、光波ガイド層 に励起光線を取り込むための少なくとも1つの回析要素と、その光波ガイド層の 上の第2のしっかりしたシール層とを有し、そのシール層は少なくとも前記導入 された励起光線の領域の支持表面においてその励起光線及びエバネセント励起発 光に対して少なくともそのエバネセント界の浸透深さに至るまで透過性である材 料からなり、更に前記光波ガイドは、少なくとも前記ガイドされた励起光線の一 部領域に分析標本のための空洞を持ち、その空洞の深さは少なくとも前記エバネ セント界の浸透深さに対応しており、ここで前記回析要素は前記励起光線の取り 込み領域では前記第2の層の材料で完全に覆われている。本発明は更に、アナラ イト(検出されるべき物質)標本中のエバネセント励起発光する能力を有する分 子を検出する方法に、本装置を使用する方法に関する。 エバネセント励起発光を起こさせ、それを検出するための平坦な光波ガイドは 、近年特に生化学分析の科学領域で開発されてきている。エバネセント界におい ては、アナライト標本に接触すると例えば蛍光などの発光が起こり、それを測定 することによって例えその存在が極めて低密度であっても定量的及び定性的な特 定が可能である。空間に等方向性に放射されるエバネセント励起発光は、例えば フォトダイオード、光電子増倍管もしくはCCDカメラなどの適当な測定装置に よって測定される。その方法は、例えばWO95/33197号公報などに開示 されている。それは、前記光波ガイドに取り戻された一部のエバネセント励起発 光を回析光要素によって取り出し、それを測定することによっても可能である。 この方法は、例えばWO95/33198号公報に述べられている。 前記エバネセント界の浸透深さ領域において、複数物質が複雑に混合した標本 中のアナライトを特定するため、及び前記アナライト分子を光波ガイドの表面に 結合するための親和力感知分析においては、生化学認知要素が前記光波ガイドの 表面上に直接もしくは接着層によって固定される。前記アナライトを検出するた め、溶解された前記標本が断続もしくは連続した流れによって前記光波ガイド上 に固定された認知要素と接触される。 測定セルを用い、その中で前記標本溶液と回析取り込み要素を接触させるとき に生ずる問題は、前記励起光線を取り込むための条件が、分子の吸収もしくは前 記取り込み要素上への結合の結果変化することである。更には、前記光波ガイド 中には入らず、ゼロのオーダで屈折せずに前記溶液に入り込む一部の励起光線に よって、結合されない発光もしくは蛍光分子が励起されるため、背後にある発光 もしくは蛍光が前記標本内深くで励起され、その内の一部は取り込み格子を通っ て光波ガイドに取り込まれ、アナライトの測定の正確度および感度を悪化させる ことにある。 透明度及び屈折度に関して何ら特有の要求がされない材料を用いて、前記標本 が接触する領域から取り込み要素を区別することは、前記光線をガイドする上に 大きな障害をもたらし、場合によっては標本と接触する領域、すなわち測定する 領域において全てを抑制してしまうことになりかねない。この問題は詳細にWO 97/01087号公報に述べられている。 これらの不都合を軽減するため、WO97/01087号公報では、アナライ ト標本に対して逆方向にガイドされ、前記認知要素には特に反応しない透明な参 照溶液を用いて光波ガイド取り込み要素の領域では標本のないブロック容量を作 り、これによって前記励起光線の取り込み領域において一定の条件が得られるよ うにする逆流セルに付いて述べている。しかしながらこの構成では、エバネセン ト励起発光の測定のためには特に改善は認められるが、技術面において比較的複 雑で、断続流れへの応用は極めて困難であり、したがって操作容易性の観点から 例えば診断装置のような日常使用への適用性に乏しい。 分析科学、62巻、18号(1990)、2012−2017頁には、シリコン ゴム製の通過フローセルを、取り込み格子及び取り出し格子を持つ光波ガイド上 に取り付けることについて述べている。取り込み要素と取り出し要素とは、同じ 流れチャンネル領域に位置している。この構成を使用すれば、光吸収度と屈折度 は、光波ガイド表面における特定認知要素との選択的反応がなくとも測定がなさ れる。前記アナライト(吸収依存測定のケースでは色素溶液、もしくは屈折率依 存測定のケースでは異なる屈折率を持つ溶液)のケースでは、前記表面上での吸 収現象は無視される。このような感度の低い測定では、前記光波ガイド内に導か れるモードによって予想される有効屈折率の変化は、供給される溶液の屈折率の 大きな変化に比較すれば(分子の単一層が吸収されたとしても)実際上採るに足 らないものであり、これはエバネセント界で生み出される発光を測定するときの はるかに感度の高い方法において予想される障害とは好対照をなすものである。 勿論、取り込みもしくは取り出し角度の変化に基づく屈折率依存測定方法のケー スでは、測定の信号を発生させるためには標本と結合要素との実際の接触が必要 である。このように、取り込み要素と取り出し要素を同一のフローチャンネル内 に配置する構成の結果、材質の光学特性に更なる要求がなされることを除いて、 前記標本セルは、溶液の流出に対してシールを提供する役割を負うことはほとん どない。 したがって光波ガイドのエバネセント界で起る発光の測定に基づいてアナライ トの特定を実施するためには、平坦な光波ガイドを通してエバネセント励起され た発光が、高度な安定性と測定精度をもって特定できる装置が求められており、 その測定装置は同時に製造が容易で取り扱いも容易でなければならない。 驚くことに、これまでに以下の点が見出されている。 a) 高度な測定精度が得られ、 b) 良好な測定安定性が得られ、 c) 高度な測定感度が得られ、 d) アナライト分子、特に固定されたアナライト分子で満たされた装置を比較 的長時間貯蔵することができ、そして、 e) 光波ガイドと標本受け入れ部からなる装置は、励起光線取り込み用の回析 要素が少なくしもその励起光線取り込み領域においてその励起光線及びエバネセ ント励起発光に対して透過性の層で完全に覆われるように構成されており、測定 技術が入手可能となっているため、装置の操作が容易である。 取り込み要素の励起光線伝播方向下流に凹み部が設けられているという事実と 、回析要素(取り込み要素)が前記凹み部を形成する層で覆われているという事 実から、取り込み要素における励起光線の一定した取り込み条件がもたらされる 。他方、光波ガイドに隣接する材料内への励起光線の浸透領域の屈折率の急激な 変化は大幅に減少する。実質的障害がない励起光線の導入と、光波ガイド内での エバネセント励起及び取り戻し発光が達成され、これが高い信号発生度と、例え ばしばしば通常の使用では最適とはいえない調査状況下においても使用可能な分 析結果を生むことにつながる。障害となる屈折率の急変化も、丸み付けによって 抑制される。 本発明はまず、透明なキャリア(40)と光波ガイド層(41)からなる平坦 な光波ガイドを有する装置に関するもので、この光波ガイドは励起光線を前記光 波ガイド層に取り込む少なくとも1つの回析要素(42)を持ち、更にその光波 ガイド層の上には、少なくとも支持表面に上において少なくともエバネセント界 の浸透深さに至るまで、前記励起光線及びエバネセント励起発光に対して透過性 の材料からなるしっかりしたシール層(43)を有し、それは分析標本に対して 、少なくとも導かれた励起光線の一部領域において、上方に開口した空洞(45) 、もしくは上方に向けては閉じて流入チャンネル(2)及び流出チャンネル(3 )によって結合された空洞(6)であって、その空洞の深さが少なくともエバネ セ ント界の浸透深さに対応したものを有しており、ここで前記回析要素(42)は 、少なくとも前記励起光線の取り込み<取り出し>領域においては前記層(43 )の材料によって完全に覆われている。 励起光線を取り込みそして発光光線を取り出すための1つもしくは2つの回析 要素を持ち、そして前記蛍光手段によってアナライト分子の測定をする光波ガイ ドは公知となっており、WO95/33197号公報及びWO95/33198 号公報に述べられている。回析要素は、放射光を取り込み及び取り出す要素とし て知られる。これには各種手段で製造可能な格子がしばしば用いられる。例えば 、そのような格子は、透明なキャリアもしくは光波ガイド層に配置され、これら の形成過程中もしくはその後に圧着される。そのような格子は、溶融除去技術( レーザ照射)によっても作ることができる。他の製造技術には、ホログラフィー 記述、もしくはイオン衝突によるイオン移植などがある。 空洞を形成する層(43)の少なくともその支持表面は、励起光線波長領域及 び発光波長領域において電磁照射に対して透過性である。それは例えばガラスや 石英などの無機材料から、もしくは例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポ リアクリレート、ポリメタクリレートもしくは感光性樹脂などの透明な有機重合 体(有機ガラス)から作ることができる。この層(43)は、好ましくは弾性材 料から形成される。柔らかく曲げ易くときには自己接着性のあるポリジメチルシ ロキサンなどのポリシロキサンの弾性体が特に好ましい。この層(43)の材料 は公知で、ある程度市場での入手が可能である。 少なくとも1つの空洞を有する前記層(43)は、従来からある成形方法、例 えば鋳造やプレス技術により製造可能であり、あるいは予め半製品まで仕上げた ものに研磨、プレス、切削技術を用いることで製造可能である。この層(43) は、代替として光重合体とし、写真石版技術により光波ガイド層に直接取りつけ ることもできる。 表面が円滑であれば(表面粗さがナノメートル単位もしくはそれ以下)、剛性材 料のケースでは、自己接着性により、接着された状態ではしっかりしたシールを 生む。一般に弾性体は自己接着性がある。表面粗さは、光の乱反射を抑えるため にできるだけ低くすることが好ましい。このような場合には、前記層(43)は 好ましくは別部品として製造され、しっかりしたリール接触をもって光波ガイド に取り付けられ、その表面上もしくは適切な場合には追加の薄い(すなわち<1 00nm)接着層上に、固定された認知要素が配置される。 前記層(43)は、透明で少なくともアナライトの励起光線波長及び発光光線 波長において発光がない単一材料からなり、もしくは代替として2つの層から構 成され、前記光波ガイドの表面と接触する第1の層は、透明でアナライトの励起 光線波長及び発光光線波長において発光のないものであり、それに接してカバー する層は、好ましくは光線吸収層となる。このような構成では、光波ガイドの表 面と接する第1層の厚さは、少なくともエバネセント界の浸透深さ(44)すな わち少なくとも約0.5μm必要である。第1層の厚さは好ましくは0.5μm から10mmで、更には0.01mmから10mmである。 前記空洞の深さは、少なくともエバネセント界の浸透深さに対応し、これは約 0.5μmである。一般に前記深さは好ましくは0.5μmから10mmで、特 に0.01から10mm、更に好ましくは0.05から5mm、更に好ましくは 0.05から2mmである。 有利な構成とするには、光波ガイド層(41)と前記層43の間の屈折率の急 激な変化は避けられ、これは光波ガイド層に直角な支持部において前記空洞の境 界に丸みを設けることで達成される。空洞の境界における光波ガイドの表面に直 交する丸みを持つ移行部は、正確な角度を避けることを意味する。この丸みは、 例えば円、放射線、もしくは双曲線の曲線部分であってよい。前記層(43)に 曲げ可能な柔軟性材料が使用されているときは、その層を光波ガイドにプレスす る工程でこの丸みは自動的に形成される。しかし、代替として成形工程で予めこ の丸みを形成することもできる。屈折率の急激な変化は、前記空洞を浅くし、で きれば励起光線の伝播方向に沿って連続的に浅くすることによっても回避できる 。他の可能性としては、前記層(43)の材料を、アナライト標本の屈折率に近 いもしくは同一の屈折率を有する材料を選択することである。 空間に等方性に放射されるエバネセント励起発光は、適当な測定装置によって 測定することができる。しかしながら本発明にかかる装置は、エバネセント励起 されそして前記光波ガイドに取り戻された発光を、光波ガイド中に取り出すため の、第2の回析要素を更に持つことができる。このような回析要素も、少なくと も取り出し領域においては前記層(43)の材料によって完全に覆われ、光波ガ イド表面に直交する前記層(43)の移行部には、この場合にも少なくともその 回析要素に向かっては丸みが設けられていることが有利である。 本発明の更なる改善として、1つ以上、例えば2から100もしくはこれ以上 、好ましくは4から100の複数の空洞が設けられ、これらは励起光線の伝播方 向に沿って、もしくはこれを横切って配置することができる。例えば、複数の空 洞は、励起光線の伝播方向に対して横向きに一列ずつ配置され、回析取り込み要 素から始まって回析取り出し要素の上流点まで延び、そのようなケースでは、好 ましくは2から10個の、更に好ましくは2から5個の空洞が設けられる。他の可 能性として、個々の回析要素の複数を一列にもしくは1つの長い回析要素として 設け、前記空洞を励起光線の伝播方向と平行に(すなわち長手方向に)配列する 。この場合には、100個もしくはそれ以上の空洞が存在し得る。更には、2つ もしくはそれ以上の例えば2から50個、特に2から20個の空洞を、広い平坦 な光波ガイドの表面上に複数配列する。これらの数量増倍の可能性は、本発明に かかる装置を実際の要求に合わせて柔軟に適用することを可能にしている。この ような更なる展開は、特に一連の、対比的な、そして同時平行の測定に好ましく 、 更には、適当な測定ヘッドを用いて自動化測定するときに好ましい。 前記励起光線の伝播方向に平行な長手方向の複数配置がある場合には、散乱放 射を抑制するために、例えば色素、顔料、煤煙、金属酸化物もしくは金属などの 光吸収材料を空洞に沿って設けることが有利である。このような材料は、その目 的のために励起光線の伝播方向に沿って長手方向に提供される追加の空洞に配置 してもよく、あるいは励起光線の伝播方向に沿った長手方向の光波ガイド層の表 面にシート状に取り付けてもよい。シート状の配置は、コーティングもしくは蒸 着技術により容易に製造できる点で有利である。前記吸収材料は、回析要素上に も設けることができ、取り込み領域をフリーにすることができる。この装置は例 えば、励起光線(18)及びエバネセント励起発光(21)のスペクトル領域で 吸収する減衰材料をフローセル(1,26,30,35,38)と光波ガイド(7) との間の各凹み部の両側に設け、もしくはその減衰材料(27)をシート状に侵 入層として設け、もしくは減衰材料で満たした前記減衰凹み部(33)を設ける ことができる。上方に開放する空洞を持つ装置においても同様に配置することが できる。 本発明にかかる装置は、各種実施態様に適用が可能で、開放空洞を有する実施 態様(A)と、閉鎖空洞を有する実施態様(B、フロースルー・セル)とに区分 される。 実施態様A 前記開放凹み部は、例えば、正方形、長方形、円形、楕円形など、どのような 所望の形状であってもよい。本発明にかかる装置の形状は、例えば公知の小型滴 定板の形状にも対応することができる。前記凹み部の幾何学的配置は、幾つかの 列を配置することを年頭に置いた、どのような配置であってもよい。実施形態B で表示し説明する装置及び参照は、実施形態Aにも同様に適用することもできる 。 実施形態B エバネセント励起発行を光波ガイドから取り出すための少なくとも1つの取り 出し要素を持つ、本発明にかかるエバネセント励起発光を生み出す装置では、前 記フローセルがその1つのもしくは各々の取り出し要素をカバーすることが有利 である。これに関する更なる展開として、その1つのもしくは各々の取り込み要 素と1つのもしくは各々の取り出し要素との間に前記全ての凹み部を配置し、各 取り込み要素と取り出し要素の双方から標本材料をなくすように改造することで ある。これは、励起光線及びエバネセント励起発光の取り込み及び取り出し中の 両方において、標本材料によって影響されない一定の条件が得られる点で有利で ある。 更なる展開として、励起光線の伝播方向に沿った長手方向にもしくはそれに横 方向に配置された複数の凹み部を設けることである。励起光線の伝播方向に平行 に凹み部が配置されると、光線の一部がその凹み部間で混入することを防ぐため 、励起光線及びエバネセント励起発光の浸透領域にある凹み部の間に、例えば紫 外線から赤外線までのスペクトル範囲などのこれら発光のスペクトル範囲で吸収 作用を行う材料を取り付けることができて有利である。これは例えば、フローセ ルと光波ガイドの中間に吸収層を設けることによって行うことができる。他の実 施態様例においては、励起光線の伝播方向と平行に配置された複数の凹み部の間 にある前記フローセル中に、光線吸収溶液を満たすことができ、又前記凹み部と 同一表面側に開口した減衰凹み部が設けられている。 繰り返しの分析作業における使用においては、フローセルは、それが光波ガイ ドに取り付けられるときには前記少なくとも1つの凹み部をしっかりとシールす る柔軟性材料とすることが有利である。この方法により、シールなどのような更 なる補助がなくとも、フローセルを光波ガイド上に取り付けることで標本材料は そのフローセルを漏れることなく通過することができる。 更なる優位点と有効配置は、従属請求項、及び以下の図面を参照した例示実施 態様の要旨となるもので、その内容は: 図1は、層状光波ガイド上に取り付けられたフローセルを持つ、エバネセント 励起発光を生み出す装置の斜視図である。 図2は、図1にかかる装置の平面図である。 図3は、図1の装置において、光波ガイドに隣接する材料内の長手方向におけ る屈折率の変化を示す。 図4は、図2に示すものを改造した流出チャンネルの配置を示す。 図5は、エバネセント励起発光を生み出す装置であって、フローセルが層状光 波ガイド上に取り付けられ、その間に伸びた3つの標本チャンネルと3つの凹み 部を持ち、そして層状光波ガイドに設けられる減衰層を有するものを示す。 図6は、図7にかかる装置の平面図である。 図7は、エバネセント励起発光を生み出す装置であって、フローセルが層状光 波ガイド上に取り付けられ、その間に伸びた3つの標本チャンネルと3つの凹み 部を持ち、そして各2つの凹み部間ごとに設けられる減衰層を有するものを示す 。 図8及び図9は、同時測定用のフローセル内各種凹み部の配置を示す。 図10は、上方に開口する空洞を有する装置を示す。 図1は、柔軟材料からなるフローセル1の斜視図である。この図1に示すフロ ーセル1は、少なくとも可視及び近赤外線領域において電磁放射に対して透過性 の弾力がある柔軟な重合体材料で作られている。この重合体材料として、好まし くは例えばシルガード182やシルガード184(ダウ・コーニング)などのポ リジメチルシロキサン、もしくはRTVEシリーズ(室温交差結合エラストマー 、ヴァッカー・ケミトロニク)からなる重合体材料が使用される。型成形工程に よりフローセルを容易に製造できるという事実により、繰り返し使用に限らず例 え一回限りの使用であっても経済的に成り立つ。このフローセル1は、第1標本 チャンネルとしての流入チャンネルと、第2標本チャンネルとして、標本溶液を 導入及び排出する流出チャンネル3とをそれぞれ持ち、これらの機能は互換性を 有している。前記流入チャンネル2と流出チャンネル3は、上面4と凹み部6と の中間で、表面4とは反対側の支持表面5に取り付けられたフローチャンネルの 形態をして延びている。前記凹み部6は、前記支持表面5に向いて開口しており 、そして前記流入チャンネル2と流出チャンネル3との間に延びている。 図1において、前記フローセル1は、自己接着力によって例えばTiO2やT a25製の光波ガイド7上に取り付けられている。他の方法としては、フローセ ル1を、例えば透明接着材料などの接着剤を用いて光波ガイド上に固定するよう 変更される。その結果、凹み部6はしっかりシールされるので、検査すべき標本 材料を含む溶液の流れは流入チャンネル2、凹み部6及び流出チャンネル3を流 れることになる。前記フローセル1の材質が弾性であるため、光波ガイド7の表 面構造に柔軟に馴染み、その結果他のシール要素を要せずにシールが形成される 。 比較的薄い光波ガイド7が、例えばガラスやポリカーボネートなどで作られた 機械的に安定な基盤8に取り付けられ、しっかりと固定される。図1に示す実施 態様例では、フローセル1、光波ガイド7及び基盤8は、お互いに側面境界が面 一となった立方形状をしている。この変形としては、例えば長円体、正もしくは 不規則多面体など、他の幾何学形状とすることができ、この中には台形断面を持 つものも含まれる。 図1に示す光波ガイド7は、フローセル1により形成される分析装置13の分 散的取り込み要素として、凹み部6方向とは横向きに、流入チャンネル2近傍の 端面9と流入チャンネル2の中間において、凹み部6と平行する2つの側面11 と12との間にのびる取り込み格子10と、層状光波ガイド7と基盤8とを含ん でいる。図1に示す実施態様例では、前記層状光波ガイド7は、分散的取り出し 要素として、取り出し格子15を含んでおり、それは流出チャンネル3と流出側 端面14の中間に配置され、前記取り込み格子10とは平行に延びている。 この変形としては、複数の取り込み格子及び/又は複数の取り出し格子が設け られ、これらはそれぞれ取り込み要素及び取り出し要素として使用される。空間 に等方性に散乱されたエバネセント励起光波の一部を検出するときは、取り出し 要素を無くすることができる。 図2は、前記フローセル1の上面4の平面図である。図2から分るように、凹 み部6は取り込み格子10と取り出し格子15の中間に延び、それらの端部とは 間隙を置いているので、取り込み格子10と取り出し格子15の双方は、流入チ ャンネル2、凹み部6及び流出チャンネル3を流れる標本溶液とは接触しない。 流入チャンネル2及び流出チャンネル3の双方は、円形もしくは多角形(図示 せず)の断面形状で、第1標本口として流入口16、そして第2標本口として流 出口17において前記凹み部6に開口している。図2に示す実施態様例では、前 記流入口16と流出口17とは、それぞれ取り込み格子10及び取り出し格子1 5に対向する前記凹み部6の両端部に直接配置され、前記流入チャンネル2と流 出チャンネル3とは、フローセル1内で前記凹み部6に対して垂直に設けられて いる。この変形としては、垂直配置による流入口16及び流出口17における流 れ抵抗を低減するため、前記流入チャンネル2と流出チャンネル3とが凹み部6 に対して斜めに配置される。 図3は、エバネセント励起発光を生み出すための光源(図5には表示せず)か らの励起光線18に向けて、取り込み格子10近辺を配置した装置の斜視図で、 フローセル1、基盤8に取り付けられた層状光波ガイド7、及び流入チャンネル 2、凹み部6及び流出チャンネル3を通過する標本溶液19を有している。前記 標本溶液19は、例えば分析すべき発光分子20(摸式的に表示)を含んでいる 。 取り込み格子10に照射された前記励起光線18は、屈折によって光波ガイド 7に取り込まれ、導入波の形態で取り出し格子15の方向に伝播される。光波ガ イド7に向いて開口したフローセル1の凹み部6の領域で、前記標本溶液19に 含まれる発光分子20は、励起光線18のエバネセント部と呼ばれるもの、すな わち光波ガイド7に隣接する材料に入り込む光線の指数関数的に減衰する部分に よって励起されて発光する。光波ガイド7に隣接するフローセル1の部分は、励 起光線18及び発光光線に対して透過性である結果、光波ガイド7内に導かれた 前記励起光線18が、凹み部6の光線がエバネセント状に減衰している部分に達 し、分子20が励起され、その発光した光線のいくらかがエバネセント励起発光 21の状態で前記光波ガイド7に取り戻される。光波ガイド7に隣接するフロー セル1の部分が透明である結果、光波ガイド7に取り込まれ伝播された励起光線 18と、エバネセント励起発光21の両方が、取り出し格子15に導かれる。 取り出し格子15の分散作用により、前記励起光線18が、通常は振動数が変 位したエバネセント励起発光21から空間位置的に分離される。エバネセント励 起発光21の伝播方向には、検出装置21が設けられており、これによって例え ば密度やその発光のスペクトル分布などを分析することができる。 図3には更に、縦軸23上に「n」で表される屈折率を、横軸24上の「X」 で表示するエバネセント励起発光21の浸透部分長手方向の位置の関数として表 示している。フローセル1の各長手方向の各位置が、点線で横軸24につながっ ている。フローセル1外部においては、大気中における屈折率でn=1.0であ る。流入チャンネル2に対向する端面9とその端面9に対向する側の凹み部6の 端面との間では、屈折率はn=1.4で、これはフローセル1が製造される材質 の屈折率に相当する。この結果、取り込み格子10がある部分では、屈折率が一 定で、出力光線18は、標本溶液19の特性とは関係なくある一定の角度で取り 込まれることになる。 同様に、流出チャンネル3に隣接する端面14とその端面14に対向する側の 凹み部6の端面との間では、屈折率は同じくn=1.4で、これはフローセル1 が製造される材質の屈折率に相当し、ここでも、取り込み格子10がある部分で は、一定の屈折率条件になる。凹み部6がある領域では、屈折率は前記標本溶液 19の光学特性によって決まり、図5に示す実施態様例ではこのnは1.33で ある。 図3に示す構成では、励起光線18の光波ガイド7への取り込みはほぼ反射が なく、励起光線18のエバネセント部が標本溶液に入る場所の屈折率の急激な変 化が比較的小さいので、出力光線18のかなりの部分が導入され、結果として高 い率でエバネセント励起発光21が得られる。取り出し格子15に対向する凹み 部6端末部の屈折率の急激な変化が比較的小さいので、エバネセント励起発光2 1の崩壊も比較的小さく、結果として取り出し格子15による偏向時には全体と しての高い信号入力が得られる。その結果、標本溶液19の発光分子20密度が たとえ低くても、検出をすることが可能になる。 フローセル1に対する各長手方向の異なる位置は、点線で横軸24に表示され ている。 この変形として図4に示すフローセルは、前記凹み部6が取り込み格子10と 取り出し格子15の中間に配置された流入口16の近傍から始まり、取り出し格 子15とその取り出し格子15の近傍にある端面14の中間まで延び、凹み部6 が取り出し格子15をカバーしている。この配置においても、励起光線18の高 い取り込み蜜度が得られ、これはエバネセント励起発光21密度にとっては最も 重要なことである。取り込み格子10の近辺に比較すれば、取り出し格子15の 領域におけるある種の光学的障害は、それほど重要ではない。 図5は、基盤8に取り付けられた、取り込み格子10と取り出し格子15とを 持つ光波ガイド7に加え、3つの流入チャンネル2、3つの流出チャンネル3、 及びその流入チャンネル2と流出チャンネル3との間にそれぞれ延びる3つの凹 み部を持つ、同時分析装置25を示している。この変形としては、前記光波ガイ ド7を帯状構造とし、層状光波ガイド7の帯が凹み部6と向い合って配置される ものがある。 更に、光波ガイド7には各凹み部6の両側に励起光線18及びエバネセント励 起発光21のスペクトル領域で吸収作用をする減衰層27が設けられ、特にエバ ネセント励起発光21が1つの凹み部6から他の2つの凹み部6に混入し、それ により測定の過ちが生ずることを回避している。各凹み部6の長手方向側面の境 を形成する減衰層27は、凹み部6の領域から放射される光線の部分を強く吸収 する。その結果、エバネセント励起発光21は、取り出し格子15から取り出さ れるときにおいても全て伝播の方向に対して横方向に空間位置的に区分されてい るので、異なる標本溶液19であっても3つの凹み部6を使って同時に検査する ことができる。 図6は、図5に表示する同時分析装置25の光波ガイド7平面図である。取り 込み格子10と取り出し格子15との間で基本的に光波ガイド7全幅に亘って延 びる前記減衰層27は、直角の基礎面を持ち側面11、12と平行に配置された ガイド領域28によって区分されている。この配置によれば、前記ガイド領域2 8の寸法は、それに隣接する、図7に示すフローセル26に取り付けられた層状 光波ガイド7に向いた凹み部6の側面の寸法に対応している。結果として、取り 込み格子10によって光波ガイド7に取り込まれた励起光線18は、その複数の ガイド領域28の間で、つまり凹み部を通過する標本溶液19間で、大きな光線 混入が起ることなく、ガイド領域28内を長手方向に取り出し格子15へと導か れる。 図5及び図6に表示した実施態様例に対する変形として、前記減衰層27が取 り込み格子10および取り出し格子15の上を通って延び、ガイド領域28も同 様に取り込み格子10および取り出し格子15に至るまで延びたものがある。 図7は、更に別の実施態様例にかかる同時分析装置29の斜視図で、そのデザ インは、混入を避ける手段が異なる外は、前記同時分析装置25と同じである。 したがってその変更部のみを説明する。この同時分析装置29は、各3つの流入 チャンネル2、流出チャンネル3及び凹み部6の中間に、それぞれ減衰流入チャ ンネル31、減衰流出チャンネル32、及び図9においては層状光波ガイド7に 向いて開口し、凹み部6の背後にある減衰凹み部を有するフローセル30が取り 付けられている。図7において、減衰構成要素は黒で示されており、励起光線1 8及びエバネセント励起発光21のスペクトル領域で吸収作用をする例えば色素 からなる溶液が、前記減衰流入チャンネル31、減衰流出チャンネル32及び減 衰凹み部に満たされている。 図7に示す実施態様例の変形としては、前記減衰凹み部33が取り込み格子1 0および取り出し格子15にまで伸び、これによって前記減衰流入チャンネル3 1と減衰流出チャンネル32の位置が移動し、この結果前記取り出し格子15の 領域においては特に、異なる凹み部6で発生したエバネセント励起発光21の重 ね合わせが起こらないようにされている。 図8は、フローセル35を持つ更に別の同時分析装置34の断面で、この断面 は光波ガイド7と平行に見たものである。前記フローセル35は、いくつかの凹 み部36を持ち、これらは取り込み格子10と取り出し格子15との間に均等に 、そして取り込み格子10で取り込まれた励起光線18の伝播方向とは横向きに 配置されている点が有利である。この同時分析装置34では、これまでのものと 同様に、エバネセント励起発光21を用いて凹み部36に導入された異なる標本 溶液19を同時に検査することが可能で、ここでは、エバネセント励起発光21 の各種部分の所定の重ね合わせが得られる。 図9は、更に別の同時分析装置37のフローセル38の平面断面図で、層状光 波ガイド7に平行な面を示す。このフローセル38は、幾つかの凹み部39を有 し、これらは側面11、12の間に相互に平行に、各個が取り込み格子10と取 り出し格子15との間で一定の長さだけ延びて配置されている。図9に示す実施 態様例では、各凹み部39の長さは、取り込み格子10と取り出し格子15との 間の長さの約5分の1としてある。この凹み部39は3つのグループに分けられ 、各グループは取り込み格子10によって層状光波ガイド7に取り込まれた励起 発光18の伝播方向と直角方向に延び、取り込み格子10と取り出し格子15に 近い周辺グループは同様に配置され、中間グループの凹み部39は、それらから 横方向に移動した前記周辺グループの隙間に配置されている。図9に示す同時分 析装置37は、反応が比較的短い距離の間で起るときにも十分に検出可能な密度 のエバネセント励起発光21を有する多数の標本溶液19を検査するときに特に 有効である。 図10は、上方に向けて開口する空洞を持った実施態様例を示す。ポリジメチ ルシロキサンからなる自己接着性層(43)が、光波ガイド層41、取り込み格 子(42)及び取り出し格子を有する透明なキャリア(40)に取り付けられて いる。前記層(43)には、その上方に円形の空洞が設けられ、ここにはアナラ イト標本を満たすことができる。 特に図8及び図9に示す同時分析装置34,37の実施態様例では、取り込み 格子15の代りに、もしくはそれに加えて、自由空間に放射されるエバネセント 励起発光21のための集光手段を設けることが好ましく、前記エバネセント励起 発光を各凹み部36、39で個々に分析することが可能である。 図5及び図6、図7及び図8、そして図9に示すフローセル26、30、35 、38は、図1で表示及び説明したフローセル1と同様な材料により製造するこ とが好ましい。前記フローセル1、26、30、35、38が型成形手段により 製造されるときは、前記凹み部6、36、39は各種の幾何学的構成を特に簡便 な方法で製造可能であり、その結果1度限りの使用に際しても比較的複雑な寸法 、方向性のものであっても経済的に成立させ得る。これに関連し、特定反応もし くは後に検出すべきアナライトを固定する認知要素を検出するために必要とされ るマーカ分子を、フローセル1、26、30、35、38を有するエバネセント 励起発光21発生装置を製造するときに事前に光波ガイド7に取り付けておけば 、低製造コストの観点から有利である点にも言及しておく。これらのマーカ分子 は、重ね合されるフローセル1、26、30、35、38によって保護される。 前記フローセル1、26、30、35、38中でエバネセント励起発光される 多くの蛍光が、分析目的の標本溶液19のエバネセント励起発光21に重なって しまうことを回避するために、全てのフローセル1、26、30、35、38は 実質上蛍光のない材料から製造されることが好ましい。更には、フローセル1、 26、30、35、38は、例えば端面9、14、側面11、12及び上面4で は、層状光波ガイド7に環境光線が取り込まれることを防ぐために、光線吸収性 のものであることが好ましい。 これに関連し、この変形としては、使用されるスペクトル領域で吸収作用をす る色素を、層状光波ガイド7に直接隣接する領域を除くフローセル1、26、3 0、35、38の内面に製造過程で取り付け、前記励起光線18のエバネセント 部、及びエバネセント励起発光21によって浸透させるよう改善を行うことがあ る。その結果、実質上全ての迷走光の取り込みが避けられ、たとえフローセル1 、26、30、35、38の外部に向いた表面4,9,11,12,14が損傷 を受けても同様な効果を奏する。 本発明にかかる装置は、平坦な光波ガイドと、予め形成した層(43)とを一 体で製造することができ、必要ならば接着剤を使用する。これらが一体にされる 前に、光波ガイド層には検査すべき目標の分子を固定することができ、及び/又 は光吸収層を前記光波ガイド層もしくは予め形成した層に取り付けることができ る。他の製造テクニックとして、例えば感光性レジンや写真石版技術を使用して 、前記層(43)を直接光波ガイドに製造する技術がある。 本発明にかかる装置は、特に親和力感知分析などの例において通常用いられる アナライト標本の発光励起作用を用いて目標分子を特定するのに適している。こ の方法は、前記空洞がアナライト標本で満たされ、励起光線が取り込まれ、たと えば蛍光放射などその中で生み出される発光光線を測定するという、いわば公知 の手段で達成される。特に前記親和力感知分析においては、特定すべき目標分子 が固定された本発明にかかる装置を、比較的長時間貯蔵することができ、必要な ら中性溶液もしくはアナライト溶液の下で発光を生み出し、所望であれば同一操 作で更に収集した標本を使用して測定を実施することができる点で有利である。 前記励起光線として、レーザ光線を使用することが有利である。 本発明は更に、特に親和力感知分析において、発光技術を用いて目標分子を特 定するために本発明にかかる装置を使用する方法にも関する。 本発明は更に、発光技術を用いてアナライト標本中の目標分子を特定する方法 にも関するもので、ここで前記アナライト標本は、本発明にかかる装置の空洞に 導入され、その後励起光線に暴露し、それによって生み出される発光を測定する ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 デュベネク,ゲルト・ルートビッヒ ドイツ連邦共和国デー―79189バート・ク ロツィンゲン、エツマッテンベーク34番 (72)発明者 オロスラン,ペーテル スイス、ツェーハー―4053バーゼル、デル スベルガーアレー11/3番 (72)発明者 ヘルク,アンドレアス スイス、ツェーハー―4313メーリン、コル ンフェルトシュトラーセ12/エーゲー番 (72)発明者 ブルーノ―ライモンディ,アルフレド・エ ミリオ スイス、ツェーハー―4105ビール―ベンケ ン、フィッヒトリライン40番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 平坦な光波ガイドを有する装置であって、 前記光波ガイドは、透明なキャリア(40)と、光波ガイド層(41)とから なり、 前記光波ガイドは、前記光波ガイド層に励起光線を取り込むための少なくとも 1つの回析要素を有し、 前記光波ガイド層上に、少なくともその支持表面において、前記励起光線及び エバネセント励起発光に対して、少なくともそのエバネセント界の浸透深さに至 るまで透過性である材料からなるしっかりしたシール層(43)が更に設けられ、 更に光波ガイドは、少なくとも前記導入された励起光線の一部領域に、分析標 本のための上方に開口した空洞(45)、もしくは上方には閉鎖されて流入チャン ネル(2)と流出チャンネル(3)とに結合した空洞(6)を持ち、 その空洞の深さは少なくとも前記エバネセント界の浸透深さに対応し、 ここで前記回析要素(42)は、少なくとも前記励起光線の取り込み領域では 前記層(43)の材料で完全に覆われている装置。 2. 前記層(43)の材料が、前記少なくとも1つの空洞(45)もしくは( 6)を前記光波ガイド上にしっかりシールする弾力性材料からなる、請求項1に かかる装置。 3. 前記層(43)の材料が、前記光波ガイドに対して自己接着性を有する、 請求項1もしくは2にかかる装置。 4. 前記層(43)の材料が、ポリシロキサンからなる、請求項1から3にか かる装置。 5. 前記空洞の深さが、0.5μmから10mmである、請求項1から4にか かる装置。 6. 前記光波ガイドに取り戻されたエバネセント励起発光を取り出すための第 2の回析要素を有し、その要素が好ましくは、少なくとも前記励起光線の取り込 み<取り出し>領域において前記層(43)の材料で覆われている、請求項1か ら5にかかる装置。 7. 1個から100個の空洞が設けられた、請求項1から6の装置。 8. 2つ以上の空洞がある場合において、励起光線及びエバネセント発光光線 のスペクトル範囲で吸収作用をする材料が、その空洞の中間に取り付けられてい る、請求項1から7にかかる装置。 9. 前記層(43)が2層からなり、前記光波ガイド表面と接触する第1層は 前記励起光線波長及びアナライトの発光波長において透過性で無発光のものであ り、そしてその層に隣接するカバー層は光線吸収性のものである、請求項1から 8にかかる装置。 10. フローセル(1、26、30、35、38)の材料から各凹み部(6) 内に含まれる標本溶液への移行時に、材料を狭くすることにより、屈折率が励起 光線(18)の方向に連続的に変化する、請求項1から9にかかる装置。 11. 特に親和力感知分析において、発光技術を用いて目標分子を特定するた めに、請求項1から10にかかる装置を使用する方法。 12. 請求項1にかかる装置の空洞内に前記アナライト標本を導入し、励起光 線に暴露し、その後発生する光を測定する、発光技術を用いてアナライト標本中 の目標分子を特定する方法。
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