JP2007243535A - 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2007243535A
JP2007243535A JP2006062367A JP2006062367A JP2007243535A JP 2007243535 A JP2007243535 A JP 2007243535A JP 2006062367 A JP2006062367 A JP 2006062367A JP 2006062367 A JP2006062367 A JP 2006062367A JP 2007243535 A JP2007243535 A JP 2007243535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive adhesive
base
piezoelectric
package
piezoelectric vibrating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006062367A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4569830B2 (ja
JP2007243535A5 (ja
Inventor
Noriya Hirasawa
憲也 平沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyazaki Epson Corp
Original Assignee
Miyazaki Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miyazaki Epson Corp filed Critical Miyazaki Epson Corp
Priority to JP2006062367A priority Critical patent/JP4569830B2/ja
Publication of JP2007243535A publication Critical patent/JP2007243535A/ja
Publication of JP2007243535A5 publication Critical patent/JP2007243535A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4569830B2 publication Critical patent/JP4569830B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】圧電振動片の厚み方向の振れを有効に防止して、優れた振動特性を備えた圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイスを提供すること。
【解決手段】振動腕34,35を支持する基部51を備える圧電振動片32について、基部51から延びるように分岐された複数の固定用腕37,38を、接着剤でパッケージ36に接合するようにした圧電振動片の接合構造であって、複数の固定用腕37,38は、それぞれ、パッケージ36との接合箇所52,54が長手方向に複数設けられており、この複数の接合箇所52,54の一方に導電性接着剤43が用いられ、他方に非導電性の接着剤42が用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動腕を支持する基部とは別に、圧電振動片をパッケージに接合するための固定用腕を有する圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイスに関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、圧電デバイスが広く使用されている。
図5はこの従来の圧電デバイス1の概略平面図であり、図6は図5のA−A線切断断面図である(例えば、特許文献1参照)。
これらの図において、圧電デバイス1は圧電振動子の例を示しており、パッケージ2内に圧電振動片3が収容されている。
圧電振動片3は、互いに平行に延びる一対の振動腕5,5と、この振動腕5,5を支持する基部4とを有している。
基部4からは、振動腕5,5と平行に延びる固定用腕6,6が一体に形成されており、さらに、振動腕5,5と反対の方向にはバランス部7が一体に形成されている。
そして、固定用腕6,6は、圧電振動片2の重心GPを通る幅方向の仮想線GP1上に、接着剤10,10を適用してパッケージ2側のマウント電極12,12と接合されている。
これにより、圧電振動片3の長手方向について、仮想線GP1を中心にして両端部のバランスをとって、圧電振動片3の厚み方向(図6の矢印方向)の振れを防止している。したがって、圧電振動片3の両端部がパッケージ2の内側底面2aに接触することで生ずる欠けや割れを防止できるようになっている。
特開2004−297198公開特許公報
しかし、圧電デバイス1のように、圧電振動片3を重心GPを通る幅方向の仮想線GP1上に、接着剤10を適用してパッケージ2と接合すると、外部から衝撃を受けた場合に、図6に示すように、仮想線GP1の位置の接着剤10が支点となってしまい、圧電振動片3が厚み方向に振れる恐れがある。
本発明は、圧電振動片の厚み方向の振れを有効に防止して、優れた振動特性を備えた圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイスを提供することを目的とする。
上述の目的は、第1の発明によれば、振動腕を支持する基部を備える圧電振動片について、前記基部から延びるように分岐された複数の固定用腕を、接着剤でパッケージに接合するようにした圧電振動片の接合構造であって、前記複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられており、この複数の接合箇所の一方に導電性接着剤が用いられ、他方に非導電性の接着剤が用いられる圧電振動片の接合構造により達成される。
第1の発明の構成によれば、パッケージに接合される複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられているので、接合箇所が支点になるようなことがなく、圧電振動片の厚み方向の揺動を抑えられる。
さらに、この複数の接続箇所の一方の接合箇所に導電性接着剤が用いられるため、この一方の接続箇所で圧電振動片とパッケージ側との導通が図れる。一方、複数の接続箇所の他方の接合箇所には非導電性の接着剤が用いられるが、非導電性の接着剤は導電性接着剤に比べて単位面積当たりの接着剤(接着成分)が多いため、固定性能に優れている。
したがって、本発明によれば、圧電振動片の厚み方向の振れを有効に防止して、優れた振動特性を備えた圧電振動片の接合構造を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記複数の接合箇所のうち、前記基部側に前記非導電性の接着剤が用いられることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、複数の接合箇所のうち、基部側に非導電性の接着剤が用いられるが、非導電性の接着剤は、導電性接着剤のようにフィラーがないため、その分柔らかく、より振動を吸収することになる。したがって、この柔軟性のある接着剤を、振動腕の振動をより近くで受ける基部側に配置することで、振動腕の振動が接合箇所を通じてパッケージ側に漏れる恐れを有効に防止でき、優れた振動特性を得ることができる。また、基部には、一般的に、互いに異極となる電極パターンが形成されているため、この基部側に配置される接着剤を非導電性とすることで、ショートの恐れも防止できる。
第3の発明は、第1の発明の構成において、前記複数の接合箇所のうち、前記基部側に前記導電性接着剤が用いられることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、複数の接合箇所のうち、基部側に導電性の接着剤が用いられる。このため、パッケージと導通を図る接合箇所と振動腕を励振させる電極との距離が近くなり、浮遊容量がのることを防止して、導通性が安定する。
第4の発明は、第1ないし第3の発明の構成において、前記導電性接着剤および非導電性の接着剤は、シリコーン系の接着剤であることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、導電性接着剤および非導電性の接着剤は、シリコーン系の接着剤であるため、柔軟性のあるシリコーンにより振動腕の振動を吸収して、接合箇所を通じて、パッケージ側に振動が漏れることを有効に防止し、優れた振動特性を得ることができる。
第5の発明は、第1ないし第3の発明の構成において、前記導電性接着剤および非導電性の接着剤は、ポリイミド系の接着剤であることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、導電性接着剤および非導電性の接着剤は、ポリイミド系の接着剤であるため、接着力に優れているポリイミドにより、外部からの衝撃があった場合であっても、その衝撃によって圧電振動片がパッケージから剥がれる恐れを防止できる。
第6の発明は、第1ないし第3の発明の構成において、前記複数の接合箇所のうち、前記基部側にシリコーン系の接着剤が用いられ、前記基部側より先端側にポリイミド系の接着剤が用いられていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、複数の接合箇所のうち、基部側にシリコーン系の接着剤が用いられ、基部側より先端側にポリイミド系の接着剤が用いられている。このため、先端側のポリイミド系の接着剤によって、圧電振動片とパッケージ側との確実な固定を得ることができ、さらに、ポリイミド系の接着剤が先端側に配置されていても、先端側は振動腕から遠くなる側なので、基部側に比べて振動漏れを考慮する必要が少ない。しかも、基部側にはシリコーン系の接着剤が用いられているので、振動腕からの振動を吸収して、先端側に伝達される振動も少ない。したがって、確実な固定と振動漏れの防止という相反する2つの効果を同時に得ることができる。
また、上述の目的は、第7の発明によれば、振動腕を支持する基部を有し、この基部から延びるように分岐された複数の固定用腕を有する圧電振動片と、前記固定用腕を接合するようにして前記圧電振動片を収容するパッケージとを備えた圧電デバイスであって、前記複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられており、この複数の接合箇所の一方に導電性接着剤が用いられ、他方に非導電性の接着剤が用いられる圧電デバイスにより達成される。
第7の発明の構成によれば、複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられているので、第1の発明と同様の作用により、圧電振動片の厚み方向の揺動を抑えられる。さらに、この複数の接続箇所の一方の接合箇所に導電性接着剤が用いられるため、この一方の接続箇所で圧電振動片とパッケージ側との導通が図れる。そして、複数の接続箇所の他方の接合箇所に非導電性の接着剤が用いられるため、第1の発明と同様の作用により、固定性能を向上することができる。
したがって、本発明によれば、圧電振動片の厚み方向の振れを有効に防止して、優れた振動特性を備えた圧電デバイスを提供することができる。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る圧電デバイス20であって、図1は圧電デバイス20の概略平面図、図2は図1のB−B線概略切断断面図である。
なお、圧電デバイスとは、圧電振動子や圧電発振器等の名称にかかわらず、パッケージ内に圧電振動片を収容した全ての製品を意味する。
また、図1の平行斜線で示した部分は、理解の便宜のために示した電極パターンであり、断面等を表すものではない。また、図2では、図面が煩雑になるため、図1の平行斜線で示す電極パターンを図示していない。
これらの図の圧電デバイス20は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス20は、基体であるパッケージ36内に圧電振動片32を収容している。
パッケージ36は、矩形状となっており、例えば、絶縁材両として酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成型して形成される複数の基板を積層した後に、焼結して形成されており、図2に示されるように、この実施形態では、下から第1の基板36b、及び第2の基板36aを重ねて形成されている。
第2の基板36aは、その内側に所定の孔を形成することで、第1の基板36bに積層した場合に、パッケージ32の内側に所定の内部空間Sを形成するようにされている。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するキャビティとなる。
また、第2の基板36aの図2において、上部に開口した側の開口端面には、低融点ガラス等のロウ材48が適用されて、蓋体39により内部空間Sが密封されている。蓋体39は、蓋体封止した後であっても圧電振動片32に設けられた励振電極等の金属被覆部にレーザ光を照射して、質量削減方式により周波数調整できるように、光を透過する材料、特に、薄板ガラスにより形成されている。
なお、パッケージ36は、例えば第1の基板36bを基体として、これに圧電振動片32を接合し、厚みの薄い箱状のリッドないしは蓋体をかぶせて封止する構成としたパッケージ(収容容器)を用いてもよい。
第1の基板36bは、本実施形態の場合、平板状の基板であって、パッケージ36の底部を構成すると共に、圧電振動片32が対向するようにして接合される基板となる。
すなわち、第1の基板36bの内部空間Sに露出する面(パッケージ36の内側底面)の幅方向には、図1に示すように、例えばタングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成したマウント電極31,31が設けられている。マウント電極31,31は、圧電振動片32に駆動電圧を供給する電極であり、導電スルーホール等(図示せず)で底面の実装端子39,39と接続されて、互いに異極となっている。
そして、このマウント電極31,31の上に接着剤としてシリコーン系またはエポキシ系あるいはポリイミド系等の導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化することで、パッケージ側のマウント電極31,31と圧電振動片32とが電気的機械的に接続されている。
導電性接着剤43などについては、後で詳細に説明する。
圧電振動片32は、例えば水晶等の圧電材料で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。
本実施形態の場合、圧電振動片32には所謂音叉型の圧電振動片が用いられており、小型に形成して必要な性能を得るために、互いに平行に延びる一対の振動腕34,35と、この一対の振動腕34,35を支持する基部51と、この基部51から延びるように分岐された固定用腕37,38とを備えている。なお、振動腕34,35、基部51、及び固定用腕37,38は一体に形成されている。
振動腕34,35は、基部51から二股に分かれており、図1において左方に向けて細長く延びている。また、振動腕34,35は、表裏面(図2の上下面)のそれぞれに、長手方向(図1のY方向)に沿って延びる長溝49が形成されており、幅方向の断面が略H型となっている。そして、振動腕35の長溝49内には励振電極44が形成され、この長溝49内の励振電極44と対向するように、振動腕35の両側面に励振電極45が形成されている。また、振動腕34の長溝49内には励振電極45が形成され、この長溝49内の励振電極45と対向するようにして、振動腕34の両側面に励振電極44が形成されている。なお、励振電極44と励振電極45とは互いに異極である。
基部51は、一対の振動腕34,35を支持するための部分であり、その表裏面には、振動腕34,35を励振するための励振電極44,45が短絡しないように引き回されている。
さらに、本実施形態の基部51は、圧電振動片32をパッケージ36側に接合するための複数の固定用腕37,38を支持するための部分でもある。
固定用腕37,38は、圧電振動片32のパッケージ36との接合箇所を、基部51よりも振動腕34,35から離すために形成された部分であり、基部51から延びるように長く形成されている。
具体的には、固定用腕37,38は、基部51の振動腕34,35側と反対側の端部から、幅方向(図1のX方向)の両側に延びるように形成された後、振動腕34,35と平行になるように略直角に曲がって形成されている。また、固定用腕37と固定用腕38とは、幅方向(X方向)を等しく二つに分ける中心軸Cを中心にして対称になっている。これにより、固定用腕37,38は、基部51および振動腕34,35を間に挟むようにして対となっている。
また、固定用腕37,38は、基部51から分岐した一対の固定用腕37,38を形成することで、短絡しないようになっている。すなわち、固定用腕37,38は、マウント電極31,31と導電性接着剤43,43で電気的に接続されて、励振電極44,45に電圧をかけるための電極が引き回される部分にもなるため、一本の腕ではなく、一対の固定用腕37,38を形成して、それぞれに異極の電極パターン(図1の平行斜線の部分)を設けるようにした。
具体的には、固定用腕37には、励振電極44が基部51を通って引き回され、固定用腕38には、励振電極45が基部51を通って引き回されている。そして、図2の上面だけではなく、下面(マウント電極31,31と対向する面)にも全体的に電極パターン(図示せず)が引き回されており、上面の電極パターン(図1の平行斜線の部分)と下面の電極パターン(図示せず)とは導通している。
なお、固定用腕37,38の振動腕34,35の長手方向に沿った部分の長さL1は、圧電振動片32の幅方向(図1のX方向)の寸法が最小となるように設定されている。すなわち、振動腕34,35が接近・離間する方向(図1の矢印F方向)に振れた際に、固定用腕37,38の先端部37a,38aが振動腕34,35に接触しないように、大きな屈曲点となる長溝49の先端よりも振動腕34,35の先端側に突出しないようになっている。
ここで、この複数の固定用腕37,38は、それぞれ、パッケージ36との接合箇所(接着剤が塗布される箇所)52,54が長手方向に複数設けられている。
本実施形態の場合、固定用腕37の接合箇所52,54と固定用腕38の接合箇所52,54とは、中心軸Cを中心にして略対称になっており、それぞれ、先端側と基部51側の2箇所に設けられている。
なお、固定用腕37の接合箇所52,54と固定用腕38の接合箇所52,54は、同様の構成となっているため、以下、特別な明示がない限り、固定用腕37についてのみ説明する。
固定用腕37は、複数の接合箇所52,54の一方に導電性接着剤43が用いられ、他方に非導電性の接着剤42が用いられている。
具体的には、接合箇所52は先端側に、接合箇所54は基部51側に設けられている。この先端側および基部51側とは、互いの相対的な位置関係を表すものであるが、本実施形態の場合、圧電振動片32の重心GP2を通る幅方向(図1のX方向)の仮想線GP3より先端側に接合箇所52が、基部51側に54が形成されている。
そして、仮想線GP3より先端側(本実施形態では先端部37a)の接合箇所52に導電性接着剤43が用いられている。これに対して、仮想線GP3より基部51側(本実施形態では固定用腕37の略直角に曲がった角部37b)の接合箇所54に非導電性の接着剤42が用いられている。
先端部37aの接合箇所52については、上述のようにマウント電極31の上に導電性接着剤43を塗布し、その上に固定用腕37の先端部37aを載置して、電気的機械的な接続を図っている。
一方、基部51側の角部37bの接合箇所54については、パッケージ36の内部空間Sに露出した内側底面にパターン33を形成し、このパターン33の上に非導電性の接着剤42を塗布して、その上に基部51側の角部37bを載置するようにしている。
このように、複数の接合箇所52,54のうち、基部51側に非導電性の接着剤42が用いられるが、非導電性の接着剤42は、導電性接着剤43に比べて単位面積当たりの接着成分が多いため固定性能に優れており、確実に基部51側を固定できる。
しかも、非導電性の接着剤42は、導電性接着剤43のように導電フィラーがないため、その分柔らかく、より振動を吸収することができる。したがって、非導電性の接着剤42を、振動腕34,35の振動をより近くで受ける基部51側に配置することで、振動腕34,35の振動が接合領域54を通じてパッケージ36側に漏れる恐れを有効に防止して、優れた振動特性を得ることができる。
好ましくは、導電性接着剤43および非導電性の接着剤42には、接着剤成分としてのバインダーに柔軟性のあるシリコーン系の接着剤が用いられ、このバインダーの中に、例えば銀粒子の導電フィラーを分散させたシリコーン系の導電性接着剤を用いるとよい。これにより、振動腕34,35の振動を柔軟性のあるシリコーン系の接着剤が上手く吸収し、接合領域52,54を通じて、パッケージ36側に振動が漏れることを有効に防止し、優れた振動特性を得ることができる。
なお、デスクトップ型のパソコン等の動かすことの少ない電子機器に圧電デバイス20を用いる場合は、導電性接着剤43および非導電性の接着剤42に、ポリイミド系の接着剤を用いてもよい。すなわち、ポリイミド系の接着剤は、柔軟性の点ではシリコーン系に劣るが、固定力に優れているため、圧電振動片32がパッケージ36から剥がれる恐れを防止できる。
より好ましくは、複数の接合箇所52,54のうち、基部51側の接合箇所54には、柔軟性のあるシリコーン系の接着剤が用いられ、先端側の接合箇所52には、基部51側の接合箇所54よりも硬質であるが固定力のあるポリイミド系の接着剤が用いられるとよい。すなわち、接合箇所52では、ポリイミド系の導電性接着剤43の固定力によって、圧電振動片32とパッケージ36側との確実な固定を得ることができ、さらに、硬質なポリイミド系の接着剤を塗布しても、先端部37aは振動腕34,35から最も遠い位置なので、基部51側に比べて、振動漏れを考慮する必要が少ない。しかも、基部51側には柔軟性のあるシリコーン系の非導電性の接着剤42が用いられているので、振動腕34,35からの振動を吸収して、先端部37aに伝達される振動も少ない。したがって、このような構成とすることで、確実な固定と振動漏れの防止という相反する2つの効果を同時に得ることができる。
なお、非導電性の接着剤42が塗布される基部51側のパターン33は、パッケージ36と圧電振動片32との接続強度や圧電振動片32の水平度をだすために設けられており、電気的な接続を目的とするものではない。
具体的には、パターン33は、マウント電極31と同様の厚み付けをされている。また、マウント電極31と同じ製造工程で形成できるように略同じ材料からなっており、例えばタングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成され、図1に示すように、パッケージ36の幅方向に沿って、角部37bから角部38bまで全体的に設けられている。
本発明の実施形態は以上のように構成されており、パッケージ36に接合される複数の固定用腕37,38は、それぞれ、パッケージ36との接合箇所52,54が長手方向に複数設けられているので、接合箇所52,54が支点になるようなことがなく、圧電振動片32の厚み方向の揺動を抑えられる。
さらに、この複数の接続箇所のうち一方の接合箇所52に導電性接着剤43が用いられるため、この一方の接続箇所52で圧電振動片32とパッケージ36側との導通が図れる。一方、複数の接続箇所のうち他方の接合箇所54には非導電性の接着剤42が用いられるため、圧電振動片32とパッケージ36との固定を確実にできる。
なお、図1及び図2の圧電デバイス20の場合、基部51側の接合箇所54には、非導電性の接着剤42が用いられているため、短絡を考慮する必要がない。したがって、基部51側の接合箇所54については、図3に示すような構成にしてもよい。
すなわち、図3は上述した実施形態の第1の変形例に係る圧電デバイス22の概略平面図である(図1ないし図3の説明で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成である)。
この図に示されるように、基部51側の接合箇所54を固定用腕37と固定用腕38とに分ける必要がなく、固定用腕37の基部51側の接合箇所54と固定用腕38の基部51側の接合箇所54とをつなぐように、非導電性の接着剤42を塗布するようにしもよい。
また、図1及び図2の圧電デバイス20の場合、先端側の接合箇所52に導電性接着剤43を用い、基部51側の接合箇所54に非導電性の接着剤42を用いるようにしているが、浮遊容量などを特に嫌う極小化された圧電デバイスのような場合は、図4に示すように、導電性接着剤43と非導電性の接着剤42の配置を逆にしてもよい。
すなわち、図4は上述した実施形態の第2の変形例に係る圧電デバイス24の概略平面図である(図1ないし図3の説明で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成である)。
この図に示されるように、複数の固定用腕37,38のそれぞれに設けられた複数の接合箇所52,54のうち、基部51側の接合箇所54に導電性接着剤43を用いるようにしている。これにより、パッケージ36側と導通を図る箇所が励振電極44,45に近くなり、浮遊容量がのることを有効に防止して、導通性が安定する。
また、圧電振動片32とパッケージ36側との導通は、固定用腕37,38の基部51側の接合箇所54,54で図るため、基部51側の接合箇所54,54より先端側には、電極パターンが不要となる。したがって、より浮遊容量がのり難くなり、圧電デバイス24の導通性が安定する。
なお、図4の圧電デバイス24では、固定用腕37,38の先端側の接合箇所52,52には、非導電性の接着剤42との接合力を向上させるため、金属被覆部56,56が形成されている。
また、図4の圧電デバイス24では、基部51側で導通を図るため、パッケージ36の内部空間Sに露出した内側底面の基部51側であって、幅方向の両端に、互いに異極となるマウント電極31,31が設けられ、このマウント電極31,31に上に、導電性接着剤43が塗布されている。
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態や各変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
本発明の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 図1のB−B線概略切断断面図。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスの第1の変形例の概略平面図。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスの第2の変形例の概略平面図。 従来の圧電デバイスの概略平面図。 図5のA−A線切断断面図。
符号の説明
20,22,24・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、36・・・パッケージ、37,38・・・固定用腕、51・・・基部、52,54・・・接合箇所、42・・・非導電性の接着剤、43・・・導電性接着剤

Claims (7)

  1. 振動腕を支持する基部を備える圧電振動片について、前記基部から延びるように分岐された複数の固定用腕を、接着剤でパッケージに接合するようにした圧電振動片の接合構造であって、
    前記複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられており、この複数の接合箇所の一方に導電性接着剤が用いられ、他方に非導電性の接着剤が用いられる
    ことを特徴とする圧電振動片の接合構造。
  2. 前記複数の接合箇所のうち、前記基部側に前記非導電性の接着剤が用いられることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の接合構造。
  3. 前記複数の接合箇所のうち、前記基部側に前記導電性接着剤が用いられることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の接合構造。
  4. 前記導電性接着剤および非導電性の接着剤は、シリコーン系の接着剤であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
  5. 前記導電性接着剤および非導電性の接着剤は、ポリイミド系の接着剤であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
  6. 前記複数の接合箇所のうち、前記基部側にシリコーン系の接着剤が用いられ、前記基部側より先端側にポリイミド系の接着剤が用いられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
  7. 振動腕を支持する基部を有し、この基部から延びるように分岐された複数の固定用腕を有する圧電振動片と、前記固定用腕を接合するようにして前記圧電振動片を収容するパッケージとを備えた圧電デバイスであって、
    前記複数の固定用腕は、それぞれ、パッケージとの接合箇所が長手方向に複数設けられており、この複数の接合箇所の一方に導電性接着剤が用いられ、他方に非導電性の接着剤が用いられる
    ことを特徴とする圧電デバイス。
JP2006062367A 2006-03-08 2006-03-08 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス Expired - Fee Related JP4569830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006062367A JP4569830B2 (ja) 2006-03-08 2006-03-08 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006062367A JP4569830B2 (ja) 2006-03-08 2006-03-08 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007243535A true JP2007243535A (ja) 2007-09-20
JP2007243535A5 JP2007243535A5 (ja) 2009-04-23
JP4569830B2 JP4569830B2 (ja) 2010-10-27

Family

ID=38588631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006062367A Expired - Fee Related JP4569830B2 (ja) 2006-03-08 2006-03-08 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4569830B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010087574A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電振動片および圧電デバイス
JP2010135898A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電フレームおよび圧電デバイス
JP2011061674A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス及びその製造方法
JP2011124976A (ja) * 2009-11-11 2011-06-23 Seiko Epson Corp 振動デバイス及び電子機器
JP2011193315A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Seiko Epson Corp 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2012010128A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Seiko Epson Corp 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2016143935A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 シチズンホールディングス株式会社 振動子ユニット

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311712A (ja) * 1988-06-10 1989-12-15 Seiko Electronic Components Ltd 薄型圧電振動子ユニット
JPH0518121U (ja) * 1991-08-08 1993-03-05 セイコーエプソン株式会社 圧電発振片の支持方法
JPH0681136U (ja) * 1993-04-28 1994-11-15 キンセキ株式会社 圧電振動子
JPH1169491A (ja) * 1997-08-19 1999-03-09 Miyota Co Ltd 圧電振動子
JP2004048384A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子の保持構造
JP2004343541A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Seiko Epson Corp 音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子
JP2005039767A (ja) * 2003-06-30 2005-02-10 Piedekku Gijutsu Kenkyusho:Kk 水晶振動子と水晶ユニットと水晶発振器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311712A (ja) * 1988-06-10 1989-12-15 Seiko Electronic Components Ltd 薄型圧電振動子ユニット
JPH0518121U (ja) * 1991-08-08 1993-03-05 セイコーエプソン株式会社 圧電発振片の支持方法
JPH0681136U (ja) * 1993-04-28 1994-11-15 キンセキ株式会社 圧電振動子
JPH1169491A (ja) * 1997-08-19 1999-03-09 Miyota Co Ltd 圧電振動子
JP2004048384A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子の保持構造
JP2004343541A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Seiko Epson Corp 音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子
JP2005039767A (ja) * 2003-06-30 2005-02-10 Piedekku Gijutsu Kenkyusho:Kk 水晶振動子と水晶ユニットと水晶発振器

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010087574A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電振動片および圧電デバイス
JP4709884B2 (ja) * 2008-09-29 2011-06-29 日本電波工業株式会社 圧電振動片および圧電デバイス
US8174171B2 (en) 2008-09-29 2012-05-08 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Piezoelectric vibrating devices having bisymmetric vibrating arms and supporting arms, and devices comprising same
JP2010135898A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電フレームおよび圧電デバイス
US8110966B2 (en) 2008-12-02 2012-02-07 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Piezoelectric frames and piezoelectric devices comprising same
JP2011061674A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス及びその製造方法
JP2011124976A (ja) * 2009-11-11 2011-06-23 Seiko Epson Corp 振動デバイス及び電子機器
JP2011193315A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Seiko Epson Corp 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2012010128A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Seiko Epson Corp 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2016143935A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 シチズンホールディングス株式会社 振動子ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP4569830B2 (ja) 2010-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4569830B2 (ja) 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス
JP2013004693A (ja) 電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP4741385B2 (ja) 構造体
JP5452264B2 (ja) 圧電振動子及びこれを用いた発振器
JP5377351B2 (ja) 圧電振動子及びこれを用いた発振器
JP2007274339A (ja) 表面実装型圧電振動デバイス
JP5377350B2 (ja) 圧電振動子及びこれを用いた発振器
JP2011199228A (ja) 電子部品用パッケージのベース、電子部品用パッケージ
JP2009130665A (ja) 圧電発振器
JP2009055354A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ、および圧電振動デバイス
JP2005236892A (ja) 圧電振動子収納用パッケージおよび圧電装置
JP2009239475A (ja) 表面実装型圧電発振器
JP6176057B2 (ja) 電子部品用パッケージのベース、電子部品用パッケージ
JP7300293B2 (ja) 電子装置
JP2007266829A (ja) 圧電デバイス
JP2010273006A (ja) 振動デバイス
JP2009141641A (ja) 圧電デバイス
JP4373309B2 (ja) 電子部品用パッケージ
JP2008113285A (ja) 圧電デバイス
JP2006197477A (ja) 圧電デバイス用パッケージ、及びこれを利用した圧電デバイス
JP6248539B2 (ja) 電子部品用パッケージのベース、電子部品用パッケージ
JP2007208537A (ja) 圧電振動片の接合構造、及び圧電デバイス
JP5468327B2 (ja) 圧電デバイス
JP2008141417A (ja) 圧電発振器
JP2007096530A (ja) 圧電振動素子の支持構造、表面実装型圧電振動子、及び表面実装型圧電発振器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090306

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100715

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100728

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees