JP2011193315A - 圧電振動片及び圧電デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水晶振動片10は、基部11と、基部11から延びる一対の振動腕12と、基部11に接続された保持部13と、を備え、保持部13がパッケージベース22の内底面21に支持される複数の支持部13bを有し、平面視において、各支持部13bを結んだ領域内に重心Gが位置するように錘部13c,13dが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
これらの場合、圧電振動片は、支持部の位置設定に対する制約が多く、そのままの状態では重心の近傍の位置で外部部材に接合されることが困難である。
換言すれば、圧電振動片は、平面視において各支持部を結んだ領域内、または各支持部を結んだ線上に重心が位置しない場合がある。
この場合、圧電振動片は、外部部材に支持される際に自重によって重心側に傾く力が発生することから、外部部材の支持面との平行度を保った状態で、外部部材に接合されることが困難になる虞がある。
この結果、圧電振動片は、外部部材に支持される際に自重による傾斜が回避されることから、外部部材の支持面との平行度を保った状態で、外部部材に接合されることが可能となる。
また、圧電振動片は、各支持部を結んだ線上に重心が位置する場合には、各支持部に曲げモーメントによる曲げ応力が殆ど発生しないことから、各支持部で外部部材に接合されることにより、各支持部の耐衝撃性などの特性を向上させることができる。
また、圧電振動片は、錘部が振動腕から離れた保持部に形成されていることから、錘部に起因する振動腕の振動特性の劣化を回避できる。
この結果、圧電振動片は、各支持部を結んだ領域内に重心を容易に位置させることができる。
この結果、圧電振動片は、錘部の形成による製造工数の増加を回避できる。
この結果、圧電デバイスは、両者の隙間を広めに設定する必要がないことから、総厚の薄型化を図ることができる。
また、圧電デバイスは、圧電振動片が各支持部を結んだ線上に重心が位置する場合には、各支持部に曲げモーメントによる曲げ応力が殆ど発生しないことから、各支持部でパッケージに接合されることにより、耐衝撃性、周波数エージング性、信頼性などの各特性を向上させることができる。
図1は、第1の実施形態の圧電デバイスとしての水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド(蓋体)側から俯瞰した平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B線での断面図である。なお、平面図では、便宜的にリッドを省略してある。
水晶振動片10は、基部11と、基部11の一端から互いに略並行に延びる一対の振動腕12と、基部11の一端側とは振動腕12の延びる方向において反対側になる他端側に接続された保持部13と、を備えている。
水晶振動片10の振動腕12は、基部11側に位置する腕部15と、腕部15より先端側に位置し、腕部15より幅が広いハンマーヘッド部16と、振動腕12の長手方向に沿って主面17,18に形成され、振動腕12の長手方向と直交する面に沿って切断した断面形状がH字状となる溝部19と、を有している。
水晶振動片10は、一対(2本)の振動腕12と、基部11とを含んで音叉を構成する音叉型水晶振動片である。
そして、保持部13は、パッケージ20に支持される複数(ここでは3つ)の支持部13bを有し、固定用腕13aの先端側に支持部13bの1つが設けられ、固定用腕13aの根元側に支持部13bの他の1つが設けられている。
さらに、保持部13は、パッケージ20の短辺方向における固定用腕13a側とは反対側の端部に、支持部13bの残りの1つが設けられている。
錘部13cは、固定用腕13aに帯状に形成され、錘部13dは、固定用腕13aの根元近傍から、錘部13cの延びる方向に対して略直交する方向に短冊状に形成されている。
また、錘部13dは、保持部13における振動腕12の延びる方向に沿った基部11の延長上の位置に形成されている。
なお、錘部13c,13dが形成される前の水晶振動片10の重心G’は、各支持部13bを結んだ領域外に位置している。
パッケージベース22には、セラミックグリーンシートを成形して焼成した酸化アルミニウム質焼結体などが用いられている。また、リッド23には、コバールなどの金属、ガラスなどが用いられている。
一対の外部端子26は、図示しない内部配線によって2つの内部電極24と接続されている。残りの1つの内部電極24は、外部端子26と接続されていなくてもよい。
なお、内部電極24、外部端子26は、タングステンなどのメタライズ層にニッケル、金などの各被膜をメッキなどにより積層した金属被膜からなる。
これにより、水晶振動片10は、図示しない励振電極が内部電極24を介して外部端子26と電気的に接続されている。
なお、外部端子26と電気的に接続されていない内部電極24に対向する支持部13bは、内部電極24に支持されるだけで接合されていなくてもよい。この場合には、この内部電極24の厚さを導電性接着剤30の分を考慮して補正して、水晶振動片10の接合時の傾斜を回避することが好ましい。
なお、リッド23とパッケージベース22との接合は、低融点ガラス、シームリングを用いたシーム溶接などで行われる。
なお、水晶振動子1は、パッケージベース22に図示しない貫通孔を形成し、リッド23を接合後、パッケージ20の内部を減圧した状態(真空度の高い状態)で封止部材を貫通孔に充填し封止する封止部を、さらに備えていてもよい。
この結果、水晶振動片10は、パッケージ20に支持される際に自重による傾斜が回避されることから、パッケージベース22の内底面21との平行度を保った状態で、パッケージ20に接合されることが可能となる。
これにより、水晶振動子1は、水晶振動片10とパッケージベース22の内底面21との隙間Lを、自重による傾斜が発生しやすい従来構成(重心G’が各支持部13bを結んだ領域外に位置している構成)より少なく設定することが可能なことから、総厚の薄型化を図ることができる。
これにより、水晶振動子1は、振動特性の劣化を回避できる。
これにより、水晶振動子1は、振動特性を向上させることができる。
この結果、水晶振動片10は、各支持部13bを結んだ領域内に重心Gを容易に位置させることができる。
これにより、水晶振動子1は、上記隙間Lを従来構成より少なく設定することが容易に行えることから、総厚の薄型化を容易に図ることができる。
この結果、水晶振動片10は、錘部13c,13dの形成による製造工数の増加を回避できる。
これにより、水晶振動子1は、製造工数の増加を回避できる。
これにより、水晶振動子1は、水晶振動片10が実績のある音叉型水晶振動片であることから、優れた振動特性を得ることができる。
図2は、第2の実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図2(a)は、リッド側から俯瞰した平面図、図2(b)は、図2(a)のD−D線での断面図である。なお、平面図では、便宜的にリッドを省略してある。また、第1の実施形態との共通部分については、同一符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
保持部113は、パッケージ20の内部電極24に支持及び接合される2つの支持部113bを有し、保持部113におけるパッケージ20の短辺に沿った方向の一方の端部に支持部113bの1つが設けられ、他方の端部に支持部113bの他の1つが設けられている。
なお、錘部113dは、第1の実施形態と同様に、ニッケル、クロム、金、銀などの金属被膜により構成されている。
なお、錘部113dが形成される前の水晶振動片110の重心G’は、2つの支持部113bを結んだ線上から離れた振動腕12側に位置している。
この結果、水晶振動片110は、第1の実施形態の効果に加えて、重心G’が2つの支持部113bを結んだ線上に位置しない従来構成と比較して、内部電極24に接合された2つの支持部113bに曲げモーメントによる曲げ応力が殆ど発生しないことから、2つの支持部113bの接合強度、耐衝撃性などの特性を向上させることができる。
これにより、水晶振動子2は、耐衝撃性、信頼性、周波数エージング性などの水晶振動片110とパッケージ20との接合状態に影響される各特性を向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、振動腕12の数を2本としたが、これに限定するものではなく、1本、または3本以上でもよい。
また、ハンマーヘッド部16、溝部19、切り欠き部14は、なくてもよい。
図3は、第3の実施形態の圧電デバイスとしての発振器の概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド側から俯瞰した平面図、図3(b)は、図3(a)のE−E線での断面図である。なお、平面図では、便宜的にリッドを省略してある。また、第2の実施形態との共通部分については、同一符号を付して説明を省略し、第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
詳述すると、発振器3は、ICチップ40がパッケージベース22の内底面21に接着剤などで接合され、ICチップ40とパッケージベース22の図示しない内部端子とが、金、アルミニウムなどの金属ワイヤー41で接続されている。
このことから、パッケージ20の内部電極24は、水晶振動片110とICチップ40との隙間L1を確保するために、パッケージベース22の内底面21から1段高いマウント部21aに設けられている。
また、パッケージ20の外部端子26の数は、ICチップ40が備えられていることから、第2の実施形態より増えている。
そして、発振器3は、水晶振動片110がパッケージベース22の内底面21との平行度を保った状態で、パッケージ20に接合されていることから、水晶振動片110とICチップ40との隙間L1を、上記平行度を保てない従来構成と比較して少なくできる。
これにより、発振器3は、総厚の薄型化を図ることができる。
また、発振器3は、水晶振動片110を備えていることから、第2の実施形態と同様の効果を奏する発振器を提供することができる。
これによれば、発振器3は、水晶振動片10を備えていることから、総厚の薄型化を図ることができると共に、第1の実施形態と同様の効果を奏する発振器を提供することができる。
Claims (7)
- 基部と、
前記基部から延びる少なくとも1本の振動腕と、
前記基部に接続された保持部と、を備えた圧電振動片であって、
前記保持部は、外部部材に支持される複数の支持部を有し、平面視において、前記各支持部を結んだ領域内、または前記各支持部を結んだ線上に、前記圧電振動片の重心が位置するように錘部が形成されていることを特徴とする圧電振動片。 - 請求項1に記載の圧電振動片において、前記保持部は、前記振動腕に沿って延びる固定用腕を有し、
前記固定用腕の先端側に前記支持部の1つが設けられていることを特徴とする圧電振動片。 - 請求項1または請求項2に記載の圧電振動片において、前記錘部が金属被膜により形成されていることを特徴とする圧電振動片。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動片において、前記錘部が前記保持部における前記基部の延長上の位置に形成されていることを特徴とする圧電振動片。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の圧電振動片において、前記振動腕を複数本備え、前記複数本の振動腕と、前記基部とを含んで音叉を構成することを特徴とする圧電振動片。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動片と、
前記圧電振動片を収容するパッケージと、を備え、
前記圧電振動片の前記支持部が、前記パッケージに支持されていることを特徴とする圧電デバイス。 - 請求項6に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電振動片を発振させる回路素子をさらに備え、発振器を構成することを特徴とする圧電デバイス。
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