JP2007242902A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】きわめて薄いウエーハであっても、同一性能のゲッタリング効果を安定して得ることができるゲッタリング層を、確実、かつ容易に付与する。
【解決手段】ウエーハ1の裏面に、該ウエーハ1と同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下のブロッキー形状の砥粒43がベース材44に分散された研磨部材42を押圧しながら回転させて、ウエーハ1の裏面を研磨し、研磨部材42によって形成されたダメージ層をゲッタリング層とし機能させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面に多数のデバイスが形成された半導体ウエーハ等のウエーハを製造する過程においてウエーハの裏面にゲッタリング層を好適に付与する加工方法に関する。
携帯電話やデジタルカメラなどの小型デジタル機器に代表されるように、近年の各種電子機器は軽薄短小化が顕著であり、これを達成するには、構成部品として重要な役割を果たす半導体チップないしは半導体パッケージ部品の小型化・薄型化が必要とされる。半導体チップにおいては特に薄型化が求められ、より薄くするには、半導体チップに切り出す前の半導体ウエーハをより薄く(例えば100μm以下、さらには50μm以下)加工することによって可能とされる。半導体ウエーハは、シリコン等の材料の単結晶棒をスライスして得られるものであるが、チップ化する前に、素子形成面である表面とは反対側の裏面側を研削して所定の厚さに薄化される。
半導体ウエーハを薄化するには、砥石などによる研削といった機械加工が一般に採用されるが、このように機械加工で薄化された半導体ウエーハの加工面には、細かな傷による厚さ1μm程度の機械的ダメージ層(歪み層)が形成される。このダメージ層が形成されたままであると、抗折強度が低下して割れや欠けの原因となるため、化学的エッチングや研磨などの方法によりダメージ層を除去して強度を保つことが行われている。
ところが、強度を低下させるダメージ層は、一方では、ゲッタリング効果を生じさせるものとして有効に利用される場合がある。ゲッタリング効果とは、半導体チップの製造工程において半導体ウエーハに含有された主に重金属を主とする不純物を、半導体チップに形成された電子回路等の素子の形成領域外の歪み場に集めて素子形成領域を清浄化することであり、歪み場として、機械的ダメージが形成された部分が活用される。このゲッタリング効果によって素子形成領域に不純物が存在しにくくなり、結晶欠陥の発生や電気特性の劣化といった不具合が抑制され、半導体チップの特性の安定化や性能の向上が図られるとされている。ゲッタリング効果を得るための方法は、特許文献1,2等に記載されている。
特開2005−277116号公報 特開2005−317846号公報
上記特許文献1では、薄化後のウエーハを熱処理するなどしてゲッタリング層を付与しているが、例えば50μm程度といったきわめて薄いウエーハを熱処理することは、ハンドリング等の面で実際に行うことが困難であり実用的ではない。一方、特許文献2では、ウエーハを薄化する研削装置の砥石を特定することによって良好なゲッタリング層を付与することができるとされているが、砥石や研削加工自体のコンディションにはばらつきがあるため、同一性能を持ったゲッタリング効果を安定して得るには至っていない。
よって本発明は、きわめて薄いウエーハであっても、同一性能のゲッタリング効果を安定して得ることができるゲッタリング層を、確実、かつ容易に付与することができるウエーハの加工方法を提供することを目的としている。
本発明は、表面にデバイスが形成されたウエーハの裏面を研磨部材で研磨するウエーハの加工方法において、研磨部材として、ウエーハと同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下のブロッキー形状の砥粒が分散されたものを用いることを特徴とする。
本発明の研磨部材に用いられる砥粒は、まず、硬度がウエーハと同等以上であることを条件としており、これは、硬度がウエーハと同じ程度か、あるいはウエーハよりは高いもののウエーハとそれほど変わらない硬度という意味であり、ウエーハよりも格段に硬度が高いものは除外される。次に、粒径が5μm以下でブロッキー形状であることが条件であり、これは、粒径が微小であること、そして、形状が鋭利な角を有さない立方八面体等の多面体状であって比較的球状に近いということを意味する。ちなみにブロッキー形状とは反対に鋭利な角を有するものはアンギュラ形状と呼ばれ、このアンギュラ形状の砥粒は本発明では不適当とされる。
このような砥粒が分散された研磨部材によって研磨されたウエーハの裏面には、砥粒のアタックの度合いが比較的弱い微細な研磨痕がダメージ層として形成される。このダメージ層は、砥粒の特性が反映した微細なものであるから抗折強度を低下させることがない。しかしながら一定のダメージは有しているため、ゲッタリング効果を発揮するゲッタリング層として機能させることができる。すなわち本発明は、上記特性の研磨部材でウエーハの裏面を研磨することにより、抗折強度を低下させない程度のダメージ層をゲッタリング層として形成して付与するものである。本発明によれば、ウエーハに対して容易、かつ確実にゲッタリング層を付与することができ、また、そのゲッタリング層(ダメージ層)は、ばらつきの少ない均一な状態に形成することができるので、同一性能のゲッタリング効果を安定して得ることができる。
本発明では、ウエーハの裏面が研削加工されて薄化処理された後に、研削によって形成されたダメージ層がエッチング等の処理によって除去されたウエーハが、加工対象物として適当である。しかしながら、裏面にダメージ層が形成されたままの状態のウエーハも加工対象物とすることができる。この場合は、ダメージ層が形成されている裏面を研磨することにより、そのダメージ層を除去すると同時にゲッタリング層を付与することができる。したがってダメージ層の除去工程を省略することができ、製造の効率化が図られる。
本発明の研磨部材は、研磨布、ゴムまたはエラストマー等の柔軟性を有するベース材に上記砥粒が分散されたものを好ましい形態とする。この場合、ベース材が柔軟性を有しているので、砥粒がベース材に埋没する緩衝作用が生じる。このため、ウエーハ1の裏面を必要以上に傷つけてしまうことがなく、砥粒で形成されるダメージ層の状態(傷の程度)をそのままゲッタリング層として維持させることができるといった利点がある。
本発明の研磨部材に含有される上記砥粒は、被加工物のウエーハがシリコンである場合には、シリコンのモース硬度:7と同等以上であるものが選択され、例えば多結晶あるいは単結晶の酸化シリコン(SiO)が用いられる。また、モース硬度が9のGC(グリーン・カーボランダム)やWA(ホワイト・アランダム)といった、いわゆる一般砥粒を用いることもできるが、モース硬度が10のダイヤモンドは硬すぎて不向きである。
本発明の加工方法の具体的方法としては、回転可能な保持テーブルの上に、ウエーハを裏面が露出する状態に保持して回転させ、このウエーハに対面させた研磨部材を回転させながらウエーハに押圧して研磨するといった方法が挙げられる。このような方法では、厚さが100μm、あるいは50μmといったきわめて薄いウエーハにも、容易に本発明の加工を施すことができる。
本発明によれば、ウエーハと同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下のブロッキー形状の砥粒が分散された研磨部材でウエーハの裏面を研磨することにより、きわめて薄いウエーハであっても、同一性能のゲッタリング効果を安定して得ることができるゲッタリング層を確実、かつ容易に付与することができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明に係る一実施形態を説明する。
[1]半導体ウエーハ
図1は、一実施形態の方法および装置によって裏面にゲッタリング層が付与される円盤状の半導体ウエーハ(以下ウエーハと略称)を示している。このウエーハ1はシリコンウエーハ等であり、その表面には、格子状の分割予定ライン2によって複数の矩形状の半導体チップ(デバイス)3が区画されている。これら半導体チップ3の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。
ウエーハ1は、回転する砥石でワークを研削する研削装置等により、半導体チップ3が形成された表面とは反対側の裏面が研削加工されて100μm程度、あるいは50μm程度の厚さに薄化処理されている。さらにウエーハ1は、薄化処理された後、裏面にウエットエッチング等の化学的エッチングやポリッシングなどの処理が施されており、これによって研削加工で裏面に形成された機械的ダメージ層が除去されている。
ダメージ層の除去をエッチングで行う場合には、例えば、フッ酸および硝酸の混合液がエッチング液として用いられ、裏面が20〜30μm程度の厚さ除去される。また、ダメージ層の除去をポリッシングで行う場合には、例えば、ウエーハ1の裏面にKOH等のアルカリ液にシリカ等の砥粒が含有された研磨液を供給しながら研磨布を押圧する方法が採られ、裏面が2〜3μm程度の厚さ除去される。
上記ウエーハ1においては、元来内部に存在していたゲッタリング効果をもたらすゲッタリング層が裏面研削による薄化処理で除去され、裏面研削で新たに裏面に形成された機械的ダメージ層は、ゲッタリング効果をもたらす歪み場として有効であったが強度を低下させる原因となるため除去されている。すなわち、この段階でのウエーハ1はゲッタリング層が存在していない。そこで、次のゲッタリング層付与過程で改めてゲッタリング層が付与される。
[2]研磨装置
図2は、本実施形態の加工方法を好適に実施し得る研磨装置を示しており、該装置は、直方体状の基台10を備えている。この基台10の長手方向一端部(図2の奥側の端部)には、鉛直方向上方に延びる壁部12が一体に形成されている。図2では、基台10の長手方向、幅方向および鉛直方向を、それぞれY方向、X方向およびZ方向で示している。基台10上は、長手方向のほぼ中間部分から壁部12側がウエーハ1の裏面を研磨する加工エリア11Aとされ、この反対側が、加工エリア11Aに加工前のウエーハ1を供給し、かつ、加工後のウエーハ1を回収する着脱エリア11Bとされている。
以下、各種機構を加工エリア11Aに設けられるものと着脱エリア11Bに設けられものとに分けて説明する。
(a)加工エリアの機構
図2に示すように、加工エリア11Aには矩形状のピット13が形成されている。このピット13内には、テーブルベース14を介して真空チャック式の円盤状のチャックテーブル17がY方向に移動自在に設けられている。テーブルベース14は、ピット13内に配されたY方向に延びるガイドレールに摺動自在に設けられており、適宜な駆動機構(いずれも図示略)によって同方向を往復動させられる。
テーブルベース14の移動方向両端部には蛇腹状のカバー15,16の一端がそれぞれ取り付けられており、これらカバー15,16の他端は、壁部12の内面と、壁部12に対向するピット13の内壁面に、それぞれ取り付けられている。これら、カバー15,16は、テーブルベース14の移動路を覆い、その移動路に研磨屑等が落下することを防ぐもので、テーブルベース14の移動に伴って伸縮する。チャックテーブル17は、テーブルベース14上に、ウエーハ1の保持面である上面が水平な状態とされ、かつ、Z方向(鉛直方向)を軸として回転自在に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって時計方向または反時計方向に回転可能となっている。
図2に示すように、チャックテーブル17は、壁部12側に移動して所定の加工位置に位置付けられる。その加工位置の上方には、研磨ユニット20が配されている。この研磨ユニット20は、基台10の壁部12に、移動板32およびガイドレール31を介して昇降自在に取り付けられ、送り機構30によって昇降させられる。
研磨ユニット20は、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング21と、このスピンドルハウジング21内に同軸的、かつ回転自在に支持されたスピンドル22(図3に示す)と、スピンドルハウジング21の上端部に固定されてスピンドル22を回転駆動するモータ23と、スピンドル22の下端に同軸的に固定された円盤状のフランジ24とから構成されている。この研磨ユニット20は、スピンドルハウジング21がブロック34を介して移動板32に固定されている。そして、フランジ24には、図3に示すように、研磨工具40がねじ止め等の手段によって着脱自在に取り付けられるようになっている。
研磨工具40は、図4に示すように、円盤状のフレーム41の片面に、ほぼ同じ直径の円盤状の研磨部材42を固着させてなるもので、研磨部材42を下にして研磨ユニット20のフランジ24に取り付けられる。研磨部材42は、研磨布、ゴムまたはエラストマー等の柔軟性を有するベース材44に、図5に示す砥粒43が混合、分散されたものである。その砥粒43は、ウエーハ1と同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下の微小なもので、さらに、図5に示すような鋭利な角を有さない立方八面体等の多面体状であるブロッキー形状という条件を満たすものが用いられている。
砥粒43の好適な具体的材料としては、ウエーハ1がシリコン(モース硬度:7)の場合には、多結晶あるいは単結晶の酸化シリコン(SiO:モース硬度7)や、GC(グリーン・カーボランダム:モース硬度9)やWA(ホワイト・アランダム:モース硬度9)等のいわゆる一般砥粒が挙げられる。円盤状の研磨工具40は、ウエーハ1の裏面全面を研磨部材42が十分に覆うことが可能な程度にウエーハ1よりも大きな直径を有しているが、これに限らない。
(b)供給・回収エリアの機構
図2に示すように、着脱エリア11Bの中央には矩形状のピット18が形成されており、このピット18の底部には、上下移動する2節リンク式の移送ロボット60が設置されている。そしてこの移送ロボット60の周囲には、上から見た状態で反時計回りに、供給カセット61、位置合わせ台62、旋回アーム式の供給アーム63、供給アーム63と同じ構造の回収アーム64、スピンナ式の洗浄装置65、回収カセット66が、それぞれ配置されている。
供給カセット61、位置合わせ台62および供給アーム63はウエーハ1をチャックテーブル17に供給する手段であり、回収アーム64、洗浄装置65および回収カセット66は、裏面の研磨が終了したウエーハ1をチャックテーブル17から回収する手段である。各カセット61,66は複数のウエーハ1を積層状態で収容するもので、基台10上の所定位置にセットされる。
移送ロボット60によって供給カセット61内から1枚のウエーハ1が取り出されると、そのウエーハ1は裏面側を上に向けた状態で位置合わせ台62上に載置され、ここで一定の位置に決められる。次いでウエーハ1は、供給アーム63によって位置合わせ台62から吸着されて取り上げられ、着脱位置で待機しているチャックテーブル17上に載置される。一方、研磨ユニット20によって裏面が研磨され、着脱位置に位置付けられたチャックテーブル17上のウエーハ1は回収アーム64によって吸着されて取り上げられ、洗浄装置65に移されて水洗、乾燥される。そして、洗浄装置65で洗浄処理されたウエーハ1は、移送ロボット60によって回収カセット66内に移送、収容される。
供給アーム63と回収アーム64の間には、チャックテーブル17に洗浄水および高圧エアーを噴射してチャックテーブル17を洗浄するノズル67が配されている。研磨ユニット20によるウエーハ1の加工位置は、供給・回収位置よりも壁部12側に所定距離移動した範囲とされ、チャックテーブル17は、テーブルベース14の移動によって、これら加工位置と供給・回収位置との間を行き来させられる。ノズル67によるチャックテーブル17の洗浄、および水の供給は、供給・回収位置において行われる。
[3]研磨装置の作用
次に、上記研磨装置によってウエーハ1の裏面を研磨する動作を説明する。
まず、研磨加工されるウエーハ1の裏面には、図3に示すように、電子回路を保護するための保護テープ9が貼られる。なお、保護テープ9は、上記の裏面研削の工程でウエーハ1の裏面に貼られる保護テープをそのまま流用してもよい。保護テープ9としては、例えば、厚さ17〜200μm程度のポリオレフィン等の基材の片面に厚さ5〜20μm程度のアクリル系等の粘着剤を塗布したテープなどが好適に用いられる。
供給カセット61内には裏面に保護テープ9が貼られたウエーハ1が収容され、移送ロボット60によって、供給カセット61内に収容された1枚のウエーハ1が位置合わせ台62に移されて位置決めされる。続いて供給アーム63によって、着脱位置で待機し、かつ真空運転されているチャックテーブル17上に、裏面を上に向けて露出させたウエーハ1が、概ね同心状となるように載置され、保護テープ9が密着させられる。
次に、テーブルベース14が壁部12方向に移動し、ウエーハ1が切削ユニット20の下方の加工位置に送り込まれる。そして、チャックテーブル17が回転してウエーハ1が回転させられ、このウエーハ1に、送り機構30によって下降させた研磨ユニット20を近付け、スピンドル22を回転させて研磨工具40の研磨部材42をウエーハ1の裏面に押圧し、回転する研磨部材42によってウエーハ1の裏面を研磨する。図3に示すように研磨部材42はウエーハ1の裏面全面を覆ってその裏面全面を研磨するが、同図に示すように、研磨工具40とウエーハ1の回転中心とは同心状に配されず、オフセットされる。これは、研磨部材42がウェーハ1の回転中心と同心状に配された場合、ウェーハ1の中心付近が研磨されないためである。また、図3では、研磨工具40の回転方向はウエーハ1の回転方向と同じ方向であるが、これに限られず、両者を互いに逆の方向に回転させてもよい。
ここで、ウエーハ1および研磨工具40(研磨部材42)の寸法ならびに研磨条件の一例を述べると、ウエーハ1の直径が200〜300mm、研磨工具40の直径が300〜500mmであった場合、研磨工具40の回転数は2000〜5000rpm程度とされる。上記のようにチャックテーブル17によってウエーハ1を回転させることは任意であり、チャックテーブル17を回転させる場合は5〜300rpm、好ましくは10〜100rpmに設定される。また、ウエーハ1を押圧する研磨部材42の押圧力(荷重)は、ウエーハ1の厚さや、必要とする加工除去レートに応じて適宜な値に設定される。
ウエーハ1の裏面全面が一定の状態に研磨されたら、切削ユニット20を上昇させて研磨部材42をウエーハ1から離し、次いで、テーブルベース14を供給・回収位置に移動させ、チャックテーブル17の真空運転を停止させる。そのウエーハ1は、回収アーム64によって洗浄装置65内に移送されて水洗されてから水分が除去され、次いで、移送機構60によって回収カセット66内に移送、収容される。また、ノズル67から、供給・回収位置で停止しているチャックテーブル17に向けて洗浄水と高圧エアーが噴射され、チャックテーブル17が洗浄される。
以上が1枚のウエーハ1に対して裏面を研磨し、この後、洗浄して回収するサイクルであり、このサイクルが繰り返し行われる。
以上のようにして研磨部材42で研磨されたウエーハ1の裏面には、砥粒43の特性(ウエーハ1と同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下のブロッキー形状)に応じた研磨痕がダメージ層として形成される。そのダメージ層は、砥粒43の特性によりアタックの度合いが比較的弱い微細なものであるから、抗折強度を低下させることがない。しかしながら一定のダメージは有しているため、ゲッタリング効果を発揮するゲッタリング層として機能させることができる。すなわち上記方法によってウエーハ1の裏面を研磨することにより、その裏面に、抗折強度を低下させない程度のゲッタリング層を付与することができるのである。
本実施形態では、研磨装置によって研磨部材42をウエーハ1の裏面に押圧することにより、ウエーハ1の裏面に容易、かつ確実にゲッタリング層を付与することができる。そして、ウエーハ1の裏面全面を研磨部材42で覆って研磨するため、裏面全面が一定の状態に研磨され、研磨によって形成されるゲッタリング層はばらつきの少ない均一な状態となる。その結果、多数のウエーハ1を製造するにあたって同一性能のゲッタリング効果を安定して得ることができる。
また、砥粒43が分散された研磨部材42のベース材44が、研磨布、ゴムまたはエラストマー等の柔軟性を有するものであるため、研磨時には、荷重に応じて砥粒43がベース材44に埋没する緩衝作用が生じる。このため、ウエーハ1の裏面を必要以上に傷つけてしまうことがなく、砥粒43で形成されるダメージ層の状態(傷の程度)をそのままゲッタリング層として維持させることができる。
なお、上記実施形態のウエーハ1は、裏面が研削加工されて薄化処理された後に、研削によって形成されたダメージ層がエッチング等の処理によって除去されたものであったが、ダメージ層が除去されずに残ったままのウエーハ1の裏面も、上記と同様にして研磨することができる。その場合には、ダメージ層が研磨部材42で研磨されて除去されると同時にゲッタリング層が付与される。このため、ダメージ層の除去工程を省略することができ、製造の効率化が図られる。
本発明の一実施形態によって裏面にゲッタリング層が付与されるウエーハの斜視図(拡大部分は半導体チップ)である。 本発明の一実施形態の加工方法を好適に実施し得る研磨装置の全体斜視図である。 一実施形態の研磨装置が具備する研磨ユニットでウエーハ裏面を研磨している状態を示す側面図である。 一実施形態の研磨工具を示す斜視図である。 研磨部材が含有する砥粒の一形状例を示す斜視図である。
符号の説明
1…ウエーハ
3…半導体チップ(デバイス)
17…チャックテーブル(保持テーブル)
42…研磨部材
43…砥粒
44…ベース材

Claims (5)

  1. 表面にデバイスが形成されたウエーハの裏面を研磨部材で研磨するウエーハの加工方法において、
    前記研磨部材は、前記ウエーハと同等以上の硬度を有し、かつ、平均粒径が5μm以下のブロッキー形状の砥粒が分散されたものであることを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 前記研磨部材は、研磨布、ゴムまたはエラストマー等の柔軟性を有するベース材に前記砥粒が分散されたものであることを特徴とする請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 前記砥粒が一般砥粒であることを特徴とする請求項1または2に記載のウエーハの加工方法。
  4. 回転可能な保持テーブルの上に、前記ウエーハを裏面が露出する状態に保持して回転させ、このウエーハに対面させた前記研磨部材を回転させながらウエーハに押圧して研磨することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウエーハの加工方法。
  5. 前記ウエーハの厚さが100μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウエーハの加工方法。
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