JP2017204606A - ウエーハ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエーハの製造プロセスにおいてウエーハのハンドリングの回数を少なくする。【解決手段】ウエーハ製造方法は、ウエーハWの一方の面Waを保持手段10で吸引保持する第1の保持工程と、ウエーハWの他方の面Wbを研削手段30で研削する第1の研削工程と、継続して保持手段10により一方の面Waが吸引保持されたウエーハWの第1の研削工程で研削された他方の面Wbを研磨手段50で研磨する第1の研磨工程と、研磨されたウエーハWを反転させウエーハWの他方の面Wbを保持手段10で吸引保持する第2の保持工程と、ウエーハWの一方の面Waを研削手段30で研削する第2の研削工程と、継続して保持手段10により他方の面Wbが吸引保持されたウエーハWの第2の研削工程で研削された一方の面Waを研磨手段50で研磨する第2の研磨工程とを備えたため、ウエーハWのハンドリングの回数を少なくでき、効率よくウエーハWを製造できる。【選択図】図3
Description
本発明は、ウエーハの両面に研削加工と研磨加工とを施すウエーハの製造方法に関する。
従来のウエーハの製造プロセスでは、例えば、シリコンインゴットをスライスするスライス工程と、板状にスライスされたウエーハの両面を研削する研削工程と、研削後のウエーハの両面を研磨する研磨工程と、ウエーハにエッチングを施すエッチング工程とを経てウエーハが製造されている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
しかし、上記のウエーハの製造プロセスにおいては、ウエーハの一方の面に研削を施した後、ウエーハの表裏を反転して他方の面を研削し、その後、ウエーハの一方に研磨を施した後、ウエーハの表裏を反転して他方の面を研磨するため、搬送機構等によるウエーハの搬送動作(ハンドリング)が多くなる。また、上記のように、ウエーハがシリコンウエーハからなる場合には、シリコンインゴットからスライスされたウエーハの面(スライス断面)にうねりが発生しているため、テープや保護部材でスライス断面を保護する必要がある。そのため、テープや保護部材をウエーハに対して貼着・剥離する工程が増える分、ウエーハのハンドリングの回数がさらに多くなってしまうという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ウエーハの製造プロセスにおいてウエーハのハンドリングの回数を少なくすることを目的としている。
本発明は、ウエーハの両面に研削加工と研磨加工とを実施しウエーハを製造するウエーハ製造方法であって、ウエーハの一方の面を保持手段で吸引保持する第1の保持工程と、第1の保持工程において保持手段によって一方の面が吸引保持されたウエーハの他方の面を研削砥石が装着された研削手段で研削する第1の研削工程と、継続して保持手段により一方の面が吸引保持されたウエーハの第1の研削工程で研削された他方の面を研磨パッドが装着された研磨手段で研磨する第1の研磨工程と、研磨されたウエーハを反転させウエーハの他方の面を保持手段で吸引保持する第2の保持工程と、第2の保持工程において保持手段によって他方の面が吸引保持されたウエーハの一方の面を研削手段で研削する第2の研削工程と、継続して保持手段により他方の面が吸引保持されたウエーハの第2の研削工程で研削された一方の面を研磨パッドで研磨する第2の研磨工程と、を備える。
上記ウエーハは、ゲルマニウム基板で構成されることが望ましい。
本発明にかかるウエーハ製造方法は、ウエーハの一方の面を保持手段で吸引保持する第1の保持工程と、第1の保持工程において保持手段によって一方の面が吸引保持されたウエーハの他方の面を研削砥石が装着される研削手段で研削する第1の研削工程と、継続して保持手段により一方の面が吸引保持されたウエーハの第1の研削工程で研削された他方の面を研磨パッドが装着された研磨手段で研磨する第1の研磨工程と、研磨されたウエーハを反転させウエーハの他方の面を保持手段で吸引保持する第2の保持工程と、第2の保持工程において保持手段によって他方の面が吸引保持されたウエーハの一方の面を研削手段で研削する第2の研削工程と、継続して保持手段により他方の面が吸引保持されたウエーハの第2の研削工程で研削された一方の面を研磨パッドで研磨する第2の研磨工程と、を備えたため、ウエーハを継続して保持手段で保持しながらウエーハの他方の面に研削加工と研磨加工とを連続して実施した後に、ウエーハを反転させ、継続してウエーハを保持手段で保持しながらウエーハの一方の面に研削加工と研磨加工とを連続して実施することができる。よって、ウエーハの製造プロセスにおいてウエーハのハンドリングの回数を少なくすることができ、効率よくウエーハを製造することができる。
上記ウエーハがゲルマニウム基板からなる場合は、例えばインゴットからスライスされたウエーハの面に発生するうねりが、例えばシリコンウエーハの面に発生するうねりよりも小さいことから、ウエーハの面を直接吸引保持することが可能となる。よって、ウエーハの製造プロセスにおいてウエーハのハンドリングの回数をより少なくすることができ、効率よくウエーハを製造することができる。
1 研削研磨装置
図1に示す研削研磨装置1は、被加工物であるウエーハWに研削加工と研磨加工とを施す加工装置の一例である。研削研磨装置1は、Y軸方向に延在する装置ベース2を有している。装置ベース2の上には、ウエーハWを吸引保持し回転可能な保持手段10が配設されている。保持手段10の上面は、ウエーハWを吸引保持する保持面10aとなっており、保持面10aは吸引源が接続されている。保持手段10の周囲は、カバー11によって覆われ、Y軸方向に往復移動可能となっている。
図1に示す研削研磨装置1は、被加工物であるウエーハWに研削加工と研磨加工とを施す加工装置の一例である。研削研磨装置1は、Y軸方向に延在する装置ベース2を有している。装置ベース2の上には、ウエーハWを吸引保持し回転可能な保持手段10が配設されている。保持手段10の上面は、ウエーハWを吸引保持する保持面10aとなっており、保持面10aは吸引源が接続されている。保持手段10の周囲は、カバー11によって覆われ、Y軸方向に往復移動可能となっている。
装置ベース2のY軸方向前部には、ウエーハWを収容するためのカセット5が配設されるステージ4a,4bが隣接して配設されている。ステージ4a,4bに配設されたカセット5(ステージ4a側にのみカセット5が図示)に対面する位置に、保持手段10の保持面10aに対してウエーハWの表裏を反転させる反転手段20が配設されている。
反転手段20は、ウエーハWを保持するウエーハ保持部21と、ウエーハ保持部21を所定の位置に位置づける駆動機構とを備えている。駆動機構は、支持台22と、支持台22に対して上下動及び回転可能に配設され屈曲可能な連結部23,24と、連結部24の一端に配設されウエーハ保持部21を水平に支持する水平支持部25とを備える。水平支持部25においてウエーハ保持部21が水平方向の回転軸26を軸として回転可能に支持されており、ウエーハ保持部21がウエーハWを保持した状態で水平支持部25がウエーハ保持部21を回転させることにより、ウエーハWの表裏を反転させることができる。また、連結部23,24の動きによって、ウエーハ保持部21をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させることができる。
反転手段20の可動範囲には、ウエーハWを仮置きするための仮置きテーブル6と、研磨後のウエーハWを洗浄する洗浄手段70とが配設されている。仮置きテーブル6の上方側の位置に、ウエーハWの中心位置及び向きを検出するウエーハ検出部7が配設されている。洗浄手段70は、ウエーハWを保持する保持面71aを有し回転可能なスピンナーテーブル71と、スピンナーテーブル71の保持面71aに保持されたウエーハWに対して洗浄水を供給する洗浄ノズル72とを備える。洗浄ノズル72は、スピンナーテーブル71の上方を半径方向に旋回させる旋回軸73に連結されている。
仮置きテーブル6の近傍には、保持手段10の保持面10aに研削・研磨前のウエーハWを搬送する第1の搬送手段8が配設され、洗浄手段70の近傍には、研削・研磨後のウエーハWをスピンナーテーブル71の保持面71aに搬送する第2の搬送手段9が配設されている。
装置ベース2のY軸方向後部には、Z軸方向に延在するコラム3aが立設されている。コラム3aの前方に研削送り手段40を介して研削手段30が配設されている。研削手段30は、Z軸方向の軸心を有するスピンドル31と、スピンドル31を回転可能に囲繞して支持するハウジング32と、ハウジング32を保持するホルダ33と、スピンドル31を回転可能に支持するハウジング32を保持するホルダ33と、スピンドル31の上端に接続されたモータ34と、スピンドル31の下端にマウント35を介して配設された研削ホイール36と、研削ホイール36の下部において環状に装着された研削砥石37とを備える。モータ34がスピンドル31を回転させることにより、研削ホイール36を所定の回転速度で回転させることができる。
研削送り手段40は、Z軸方向に延在するボールネジ41と、ボールネジ41の一端に接続されたモータ42と、ボールネジ41と平行に延在する一対のガイドレール43と、一方の面に研削手段30が連結された昇降板44とを備える。一対のガイドレール43は、昇降板44の他方の面が摺接し、昇降板44の他方の面側に形成されたナットにはボールネジ41が螺合している。研削送り手段40は、モータ42によってボールネジ41が回動すると、一対のガイドレール43に沿って昇降板44をZ軸方向に移動させることにより、研削手段30をZ軸方向に昇降させることができる。
装置ベース2のX軸方向後部には、Z軸方向に延在するコラム3bが立設されている。コラム3bの前方に研磨送り手段60を介して研磨手段50が配設されている。研磨手段50は、Z軸方向の軸心を有するスピンドル51と、スピンドル51を回転可能に囲繞して支持するハウジング52と、ハウジング52を保持するホルダ53と、スピンドル51の一端に接続されたモータ54と、スピンドル51の下端にマウント55を介して着脱可能に装着された研磨パッド56とを備える。研磨手段50は、モータ54が研磨パッド56を所定の回転速度で回転させることができる。研磨パッド56は、例えばウレタンや不織布により形成されている。研磨手段50には、研磨パッド56と保持手段10が保持するウエーハWとの間にスラリーを供給するスラリー供給源が接続されている。
研磨送り手段60は、コラム3bに固定された固定板61と、Z軸方向に延在するボールネジ62と、ボールネジ62の一端に接続されたモータ63と、ボールネジ62と平行に延在する一対のガイドレール64と、一方の面が研磨手段50に連結された昇降板65とを備える。昇降板65の他方の面には一対のガイドレール64が摺接し、昇降板65の中央部に形成されたナットにはボールネジ62が螺合している。モータ63がボールネジ62を駆動することにより、一対のガイドレール64に沿って昇降板65とともに研磨手段50をZ軸方向に研磨送りすることができる。
2 ウエーハの構成
図1に示すウエーハWは、被加工物の一例であって、例えばゲルマニウム(GE)の材質で形成される円柱状のインゴットをワイヤーソーにより円形板状のゲルマニウム基板GSにスライスしたものである。このゲルマニウム基板GSの一方の面Waと他方の面Wbとの両面に研削加工・研磨加工が実施され所望のウエーハWが製造される。そして、製造されたウエーハWは、例えば太陽電池素材として用いられる。
図1に示すウエーハWは、被加工物の一例であって、例えばゲルマニウム(GE)の材質で形成される円柱状のインゴットをワイヤーソーにより円形板状のゲルマニウム基板GSにスライスしたものである。このゲルマニウム基板GSの一方の面Waと他方の面Wbとの両面に研削加工・研磨加工が実施され所望のウエーハWが製造される。そして、製造されたウエーハWは、例えば太陽電池素材として用いられる。
図2に示すウエーハWは、研削加工・研磨加工が施される前の状態であって、インゴットからスライスされた直後のゲルマニウム基板GSの断面を示している。インゴットからワイヤーソーによってゲルマニウム基板GSがスライスされると、スライスされた面(図示の例では一方の面Wa及び他方の面Wb)にうねりが発生しているが、ゲルマニウム基板GSはゲルマニウム(GE)で構成されるため、このうねりの具合は、例えばシリコン基板のうねりに比べて比較的小さい。また、ゲルマニウム基板GSの両面は、例えばシリコン基板の表面ほど粗くならない。このウエーハWでは、ウエーハWの一方の面Wa及び他方の面Wbにテープを貼着したり保護部材を形成したりすることなく、上記の保持手段10,反転手段20,第1の搬送手段8,第2の搬送手段9及び洗浄手段70により、一方の面Wa及び他方の面Wbを直接吸引保持することが可能となる。
3 ウエーハ製造方法
次に、研削研磨装置1を用いて、ウエーハWの両面(一方の面Wa及び他方の面Wb)に研削加工と研磨加工とを実施して所望のウエーハWを製造するウエーハ製造方法について説明する。
次に、研削研磨装置1を用いて、ウエーハWの両面(一方の面Wa及び他方の面Wb)に研削加工と研磨加工とを実施して所望のウエーハWを製造するウエーハ製造方法について説明する。
(1)第1の保持工程
まず、反転手段20によって、ウエーハ保持部21が例えばウエーハWの他方の面Wbを直接保持した状態でカセット5からウエーハWを取り出し、仮置きテーブル6にウエーハWを仮置きする。続いてウエーハ検出部7がウエーハWの中心位置及び向きを検出したら、第1の搬送手段8により、仮置きテーブル6からウエーハWを搬出し、図3に示すように、ウエーハWの一方の面Waを保持手段10の保持面10aに載置して、他方の面Wbを上向きに露出させる。次いで、保持手段10の保持面10aに吸引源の吸引力を作用させることにより、ウエーハWの一方の面Waを保持面10aで直接吸引保持する。このとき、ウエーハWの一方の面Waと保持面10aとの間から空気が逃げないため、吸引力が低下することはない。
まず、反転手段20によって、ウエーハ保持部21が例えばウエーハWの他方の面Wbを直接保持した状態でカセット5からウエーハWを取り出し、仮置きテーブル6にウエーハWを仮置きする。続いてウエーハ検出部7がウエーハWの中心位置及び向きを検出したら、第1の搬送手段8により、仮置きテーブル6からウエーハWを搬出し、図3に示すように、ウエーハWの一方の面Waを保持手段10の保持面10aに載置して、他方の面Wbを上向きに露出させる。次いで、保持手段10の保持面10aに吸引源の吸引力を作用させることにより、ウエーハWの一方の面Waを保持面10aで直接吸引保持する。このとき、ウエーハWの一方の面Waと保持面10aとの間から空気が逃げないため、吸引力が低下することはない。
(2)第1の研削工程
第1の保持工程を実施したら、保持手段10によって一方の面Waが吸引保持されたウエーハWの他方の面Wbを研削手段30によって研削する。図4に示すように、研削ホイール36を例えば矢印A方向に回転させながら、図1に示した研削送り手段40によって研削手段30を下降させ、研削砥石37で他方の面Wbを押圧しながらウエーハWを研削する。ウエーハWの他方の面Wbが例えば点線に示す厚み位置の他方の面Wbに達するまでウエーハWを研削したら、研削送り手段40によって研削手段30を上昇させ、第1の研削工程を終了する。
第1の保持工程を実施したら、保持手段10によって一方の面Waが吸引保持されたウエーハWの他方の面Wbを研削手段30によって研削する。図4に示すように、研削ホイール36を例えば矢印A方向に回転させながら、図1に示した研削送り手段40によって研削手段30を下降させ、研削砥石37で他方の面Wbを押圧しながらウエーハWを研削する。ウエーハWの他方の面Wbが例えば点線に示す厚み位置の他方の面Wbに達するまでウエーハWを研削したら、研削送り手段40によって研削手段30を上昇させ、第1の研削工程を終了する。
(3)第1の研磨工程
第1の研削工程を実施した後、図5に示すように、継続して保持手段10により一方の面Waが吸引保持されたウエーハWの第1の研削工程で研削された他方の面Wbを研磨手段50により研磨する。具体的には、保持手段10が回転するとともに、研磨送り手段60によって、研磨手段50を保持手段10に対して接近する方向に研磨送りしながら、スピンドル51が回転し、研磨パッド56を例えば矢印A方向に回転させる。研磨パッド56を回転するウエーハWの他方の面Wbの全面に接触させ、研磨パッド56とウエーハWとを相対的に摺動させる。このとき、スラリー供給源から研磨パッド56とウエーハWの他方の面Wbとの間にスラリーを供給する。ウエーハWの研磨中は、ウエーハWの一方の面Waと保持手段10の保持面10aとの間から空気を逃がすことなく吸引力を持続できるため、保持面10aでウエーハWの一方の面Waを継続して吸引保持することができる。研磨パッド56によって所定の研磨時間だけウエーハWを研磨したら、研磨手段50を上昇させ、第1の研磨工程を終了する。
第1の研削工程を実施した後、図5に示すように、継続して保持手段10により一方の面Waが吸引保持されたウエーハWの第1の研削工程で研削された他方の面Wbを研磨手段50により研磨する。具体的には、保持手段10が回転するとともに、研磨送り手段60によって、研磨手段50を保持手段10に対して接近する方向に研磨送りしながら、スピンドル51が回転し、研磨パッド56を例えば矢印A方向に回転させる。研磨パッド56を回転するウエーハWの他方の面Wbの全面に接触させ、研磨パッド56とウエーハWとを相対的に摺動させる。このとき、スラリー供給源から研磨パッド56とウエーハWの他方の面Wbとの間にスラリーを供給する。ウエーハWの研磨中は、ウエーハWの一方の面Waと保持手段10の保持面10aとの間から空気を逃がすことなく吸引力を持続できるため、保持面10aでウエーハWの一方の面Waを継続して吸引保持することができる。研磨パッド56によって所定の研磨時間だけウエーハWを研磨したら、研磨手段50を上昇させ、第1の研磨工程を終了する。
(4)洗浄工程
第1の研磨工程を実施した後、図1に示した第2の搬送手段9によってウエーハWの他方の面Wbを保持し、保持手段10から研磨後のウエーハWを洗浄手段70に搬送する。そして、図6に示すように、スピンナーテーブル71の保持面71aでウエーハWの一方の面Waを吸引保持する。この場合においても、ウエーハWの一方の面Waと保持面71aとの間から空気が逃げないため、吸引力が低下することはない。スピンナーテーブル71を回転させながら、回転するウエーハWの上方において、洗浄ノズル72を、二点鎖線に示すようにウエーハWの半径方向に水平移動させるとともに、洗浄ノズル72からウエーハWの他方の面Wbに向けて洗浄水を噴出し、ウエーハWの他方の面Wbを洗浄する。こうしてウエーハWの他方の面Wbに付着した加工屑を除去する。洗浄水としては、例えば純水を用いることができる。
第1の研磨工程を実施した後、図1に示した第2の搬送手段9によってウエーハWの他方の面Wbを保持し、保持手段10から研磨後のウエーハWを洗浄手段70に搬送する。そして、図6に示すように、スピンナーテーブル71の保持面71aでウエーハWの一方の面Waを吸引保持する。この場合においても、ウエーハWの一方の面Waと保持面71aとの間から空気が逃げないため、吸引力が低下することはない。スピンナーテーブル71を回転させながら、回転するウエーハWの上方において、洗浄ノズル72を、二点鎖線に示すようにウエーハWの半径方向に水平移動させるとともに、洗浄ノズル72からウエーハWの他方の面Wbに向けて洗浄水を噴出し、ウエーハWの他方の面Wbを洗浄する。こうしてウエーハWの他方の面Wbに付着した加工屑を除去する。洗浄水としては、例えば純水を用いることができる。
(5)反転工程
次に、図1に示す反転手段20によってウエーハWの表裏を反転させる。反転手段20は、ウエーハ保持部21をスピンナーテーブル71の上方側に位置づけて、ウエーハ保持部21をZ軸方向に下降させることにより、ウエーハ保持部21をウエーハWの他方の面Wbに接触するまで下降させる。次いで、図7(a)に示すように、吸引源の吸引力を作用させたウエーハ保持部21でウエーハWの他方の面Wbを吸引保持したら、ウエーハ保持部21を上昇させて、ウエーハWを図6に示したスピンナーテーブル71から退避させる。続いて、図7(b)に示すように、ウエーハ保持部21を水平方向の回転軸26を軸として例えば矢印B方向に回転させることにより、ウエーハWの表裏を反転させ、ウエーハWの一方の面Waを上向きにさせる。また、反転手段20は、スピンナーテーブル71からウエーハ保持部21でウエーハWを保持して搬出させカセット5にウエーハWを収容させてから、再度ウエーハWを保持してその表裏を反転させてもよい。
次に、図1に示す反転手段20によってウエーハWの表裏を反転させる。反転手段20は、ウエーハ保持部21をスピンナーテーブル71の上方側に位置づけて、ウエーハ保持部21をZ軸方向に下降させることにより、ウエーハ保持部21をウエーハWの他方の面Wbに接触するまで下降させる。次いで、図7(a)に示すように、吸引源の吸引力を作用させたウエーハ保持部21でウエーハWの他方の面Wbを吸引保持したら、ウエーハ保持部21を上昇させて、ウエーハWを図6に示したスピンナーテーブル71から退避させる。続いて、図7(b)に示すように、ウエーハ保持部21を水平方向の回転軸26を軸として例えば矢印B方向に回転させることにより、ウエーハWの表裏を反転させ、ウエーハWの一方の面Waを上向きにさせる。また、反転手段20は、スピンナーテーブル71からウエーハ保持部21でウエーハWを保持して搬出させカセット5にウエーハWを収容させてから、再度ウエーハWを保持してその表裏を反転させてもよい。
(6)第2の保持工程
次に、反転工程において表裏が反転されたウエーハWの他方の面Wbを保持手段10で吸引保持する。第2の保持工程では、図1に示した反転手段20が仮置きテーブル6にウエーハWを仮置きする。このとき、ウエーハWの他方の面Wb側が仮置きテーブル6に仮置きされ、ウエーハWの一方の面Waが上方に露出する。続いてウエーハ検出部7がウエーハWの中心位置及び向きを検出したら、第1の搬送手段8により、仮置きテーブル6からウエーハWを搬出し、図8に示すように、ウエーハWの他方の面Wbを保持手段10の保持面10aに載置して、一方の面Waを上向きに露出させる。その後、吸引源によって保持手段10の保持面10aに吸引力を作用させ、ウエーハWの他方の面Wbを保持手段10で直接吸引保持する。
次に、反転工程において表裏が反転されたウエーハWの他方の面Wbを保持手段10で吸引保持する。第2の保持工程では、図1に示した反転手段20が仮置きテーブル6にウエーハWを仮置きする。このとき、ウエーハWの他方の面Wb側が仮置きテーブル6に仮置きされ、ウエーハWの一方の面Waが上方に露出する。続いてウエーハ検出部7がウエーハWの中心位置及び向きを検出したら、第1の搬送手段8により、仮置きテーブル6からウエーハWを搬出し、図8に示すように、ウエーハWの他方の面Wbを保持手段10の保持面10aに載置して、一方の面Waを上向きに露出させる。その後、吸引源によって保持手段10の保持面10aに吸引力を作用させ、ウエーハWの他方の面Wbを保持手段10で直接吸引保持する。
(7)第2の研削工程
第2の保持工程を実施したら、保持手段10によって他方の面Wbが吸引保持されたウエーハWの一方の面Waを研削手段30によって研削する。図8に示すように、研削ホイール36を例えば矢印A方向に回転させながら、図1に示した研削送り手段40によって研削手段30を下降させ、研削砥石37で一方の面Waを押圧しながらウエーハWを研削する。ウエーハWの一方の面Waが例えば点線に示す厚み位置の一方の面Waに達するまでウエーハWを研削したら、研削送り手段40によって研削手段30を上昇させ、第2の研削工程を終了する。
第2の保持工程を実施したら、保持手段10によって他方の面Wbが吸引保持されたウエーハWの一方の面Waを研削手段30によって研削する。図8に示すように、研削ホイール36を例えば矢印A方向に回転させながら、図1に示した研削送り手段40によって研削手段30を下降させ、研削砥石37で一方の面Waを押圧しながらウエーハWを研削する。ウエーハWの一方の面Waが例えば点線に示す厚み位置の一方の面Waに達するまでウエーハWを研削したら、研削送り手段40によって研削手段30を上昇させ、第2の研削工程を終了する。
(8)第2の研磨工程
第2の研削工程を実施した後、図9に示すように、継続して保持手段10により吸引保持するウエーハWの第2の研削工程で研削された一方の面Waを研磨手段50により研磨する。具体的には、保持手段10が回転するとともに、図1に示した研磨送り手段60によって、研磨手段50を保持手段10に対して接近する方向に研磨送りしながら、スピンドル51が回転し、研磨パッド56を例えば矢印A方向に回転させる。研磨パッド56を回転するウエーハWの一方の面Waの全面に接触させ、研磨パッド56とウエーハWとを相対的に摺動させる。このとき、スラリー供給源から研磨パッド56とウエーハWの一方の面Waとの間にスラリーを供給する。ウエーハWの研磨中は、ウエーハWの他方の面Wbと保持手段10の保持面10aとの間から空気を逃がすことなく吸引力を持続できるため、保持面10aでウエーハWの他方の面Wbを継続して吸引保持することができる。研磨パッド56によって所定の研磨時間だけウエーハWを研磨したら、研磨手段50を上昇させ、第2の研磨工程を終了する。
第2の研削工程を実施した後、図9に示すように、継続して保持手段10により吸引保持するウエーハWの第2の研削工程で研削された一方の面Waを研磨手段50により研磨する。具体的には、保持手段10が回転するとともに、図1に示した研磨送り手段60によって、研磨手段50を保持手段10に対して接近する方向に研磨送りしながら、スピンドル51が回転し、研磨パッド56を例えば矢印A方向に回転させる。研磨パッド56を回転するウエーハWの一方の面Waの全面に接触させ、研磨パッド56とウエーハWとを相対的に摺動させる。このとき、スラリー供給源から研磨パッド56とウエーハWの一方の面Waとの間にスラリーを供給する。ウエーハWの研磨中は、ウエーハWの他方の面Wbと保持手段10の保持面10aとの間から空気を逃がすことなく吸引力を持続できるため、保持面10aでウエーハWの他方の面Wbを継続して吸引保持することができる。研磨パッド56によって所定の研磨時間だけウエーハWを研磨したら、研磨手段50を上昇させ、第2の研磨工程を終了する。
このようにして、ウエーハWの両面(一方の面Wa及び他方の面Wb)に研削加工と研磨加工とを施したら、上記同様に、洗浄工程を実施してウエーハWの一方の面Waを洗浄して一方の面Waに付着した加工屑を除去する。そして、反転手段20によって洗浄済みのウエーハWをスピンナーテーブル71から搬出し、カセット5に収容する。
以上のとおり、本発明にかかるウエーハ製造方法では、例えばインゴットからスライスされた直後のウエーハWを継続して保持手段10で保持しながら、ウエーハWの他方の面Wbを研削加工・研磨加工した後に、反転手段20によってウエーハWの表裏を反転させ、ウエーハWを継続して保持手段10で保持しながら、ウエーハWの一方の面Waを研削加工・研磨加工するように構成したため、ウエーハの製造プロセスにおいてウエーハWのハンドリングの回数を少なくすることができ、効率よくウエーハWを製造することができる。
本実施形態に示したウエーハWは、ゲルマニウム基板GSにより構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、ガラス基板によってウエーハWを構成してもよい。また、本発明にかかるウエーハ製造方法は、両面を加工する必要がある被加工物に広く適用することができる。
1:研削研磨装置 2:装置ベース 3a,3b:コラム 4a,4b:ステージ
5:カセット 6:仮置きテーブル 7:ウエーハ検出部 8:第1の搬送手段
9:第2の搬送手段 10:保持手段 10a:保持面 11:カバー
20:反転手段 21:ウエーハ保持部 22:支持台 23,24:連結部
25:水平支持部 26:回転軸
30:研削手段 31:スピンドル 32:ハウジング 33:ホルダ 34:モータ
35:マウント 36:研削ホイール 37;研削砥石
40:研削送り手段 41:ボールネジ 42:モータ 43:ガイドレール
44:昇降板
50:研磨手段 51:スピンドル 52:ハウジング 53:ホルダ 54:モータ
55:マウント 56:研磨パッド
60:研磨送り手段 61:固定板 62:ボールネジ 63:モータ
64:ガイドレール 65:昇降板
70:洗浄手段 71:スピンナーテーブル 72:洗浄ノズル 73:旋回軸
W:ウエーハ Wa:一方の面 Wb:他方の面
GS:ゲルマニウム基板
5:カセット 6:仮置きテーブル 7:ウエーハ検出部 8:第1の搬送手段
9:第2の搬送手段 10:保持手段 10a:保持面 11:カバー
20:反転手段 21:ウエーハ保持部 22:支持台 23,24:連結部
25:水平支持部 26:回転軸
30:研削手段 31:スピンドル 32:ハウジング 33:ホルダ 34:モータ
35:マウント 36:研削ホイール 37;研削砥石
40:研削送り手段 41:ボールネジ 42:モータ 43:ガイドレール
44:昇降板
50:研磨手段 51:スピンドル 52:ハウジング 53:ホルダ 54:モータ
55:マウント 56:研磨パッド
60:研磨送り手段 61:固定板 62:ボールネジ 63:モータ
64:ガイドレール 65:昇降板
70:洗浄手段 71:スピンナーテーブル 72:洗浄ノズル 73:旋回軸
W:ウエーハ Wa:一方の面 Wb:他方の面
GS:ゲルマニウム基板
Claims (2)
- ウエーハの両面に研削加工と研磨加工とを実施しウエーハを製造するウエーハ製造方法であって、
ウエーハの一方の面を保持手段で吸引保持する第1の保持工程と、
該第1の保持工程において該保持手段によって該一方の面が吸引保持されたウエーハの他方の面を研削砥石が装着された研削手段で研削する第1の研削工程と、
継続して該保持手段により該一方の面が吸引保持されたウエーハの該第1の研削工程で研削された該他方の面を研磨パッドが装着された研磨手段で研磨する第1の研磨工程と、
研磨されたウエーハを反転させウエーハの該他方の面を該保持手段で吸引保持する第2の保持工程と、
該第2の保持工程において該保持手段によって該他方の面が吸引保持されたウエーハの該一方の面を該研削手段で研削する第2の研削工程と、
継続して該保持手段により該他方の面が吸引保持されたウエーハの該第2の研削工程で研削された該一方の面を該研磨パッドで研磨する第2の研磨工程と、を備えるウエーハの製造方法。 - 前記ウエーハは、ゲルマニウム基板である請求項1記載のウエーハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016096953A JP2017204606A (ja) | 2016-05-13 | 2016-05-13 | ウエーハ製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016096953A JP2017204606A (ja) | 2016-05-13 | 2016-05-13 | ウエーハ製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017204606A true JP2017204606A (ja) | 2017-11-16 |
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ID=60322437
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020066492A1 (ja) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理システム及び基板処理方法 |
JP2021019115A (ja) * | 2019-07-22 | 2021-02-15 | 株式会社ディスコ | 加工装置 |
WO2023119684A1 (ja) * | 2021-12-20 | 2023-06-29 | 有限会社サクセス | 半導体結晶ウェハの製造方法および製造装置 |
-
2016
- 2016-05-13 JP JP2016096953A patent/JP2017204606A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020066492A1 (ja) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理システム及び基板処理方法 |
JPWO2020066492A1 (ja) * | 2018-09-25 | 2021-08-30 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理システム及び基板処理方法 |
JP7086201B2 (ja) | 2018-09-25 | 2022-06-17 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理システム及び基板処理方法 |
JP2021019115A (ja) * | 2019-07-22 | 2021-02-15 | 株式会社ディスコ | 加工装置 |
WO2023119684A1 (ja) * | 2021-12-20 | 2023-06-29 | 有限会社サクセス | 半導体結晶ウェハの製造方法および製造装置 |
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