JP2007239821A - 伝動ベルト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースのゴム層に心線を埋設した伝動ベルトであって、心線が接着されるゴム層をショアー硬度72以上85以下、またはベルト長手方向への10%伸び時の引張り応力が0.5MPa以上1.7MPa以下、ゴム層は軽油浸漬後の重量増加90%以下またはトルエン浸漬後の重量増加80%以下等の所定の物性となるように形成する。
【選択図】図1
Description
前述のEPDMのようなエチレン−α−オレフィンエラストマーは、通常、極性が小さく他のゴムに比べて接着性が低く、したがって、このようなエチレン−α−オレフィンエラストマーによりゴム層が形成された伝動ベルトにおいては、圧縮ゴム層と接着ゴム層や心線とこれらのゴム層との接着界面においてき裂などが発生するおそれを有している。
したがって、圧縮ゴム層と接着ゴム層や心線とこれらのゴム層との接着界面においてき裂などが発生しやすく、このことを抑制すべく特許文献1、2には、ゴムに短繊維やカーボンブラックを含有させて接着ゴム層を従来よりも高弾性率に形成させることが記載されている。
また、特許文献3には、心線を圧縮ゴム層と接着ゴム層との界面に配されるようにして、圧縮ゴム層と接着ゴム層との両方のゴム層に心線を接着させて伝動ベルトに用いることが記載されている。
さらに特許文献4には、高温時に高弾性率を示すゴムを用いて接着ゴム層を形成させることが記載されている。
また、特許文献1、2に記載のように接着ゴム層を高弾性率化させた場合には、小径のプーリーに掛け渡されて使用される場合などにおいて、この高弾性率化された接着ゴム層の動的発熱の問題が顕在化されるおそれを有している。すなわち、ベルト内部の温度が急速に上昇して、接着ゴム層のクラックを起点としたセパレーションが発生するおそれを有している。
また、EPDMが用いられたゴム層と心線との接着性を改良するために、EPDMが用いられたゴム層と心線との間にクロロスルホン化ポリエチレンや水素添加ニトリルゴムを使用することが特許文献5に記載されている。しかし、実際には接着性が充分向上されてはおらず実用困難なものである。
すなわち、本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、伝動ベルトにかかる請求項1記載の発明は、エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースゴムに用いられてなるゴム層がベルト長手方向に形成されており、前記ゴム層に接着されてベルト長手方向に心線が埋設されている伝動ベルトであって、心線と接着されている前記ゴム層は、ジュロメータ硬度(ショアーA)が72以上85以下か、または25℃におけるベルト長手方向への10%伸び時の引張り応力が0.5MPa以上1.7MPa以下かのいずれかとなるように形成されており、しかも、前記ゴム層は、25℃の軽油に48時間浸漬された後の重量増加が90%以下か、または25℃のトルエンに48時間浸漬された後の重量増加が80%以下かのいずれかとなるように形成されていることを特徴としている。
なお、当明細書中においてベースゴムとは、ゴム層に用いられるゴム成分中の50重量%以上に用いられるゴムを意図している。
また、当明細書中においてジュロメータ硬度(ショアーA)とは、JIS K 6253により測定される値を意図しており、10%伸び時の引張り応力とは、JIS K 6251に基づく引張り試験を実施して、標線間が10%伸長した際の応力を測定して得られる値を意図している。
なお、当明細書において、有効パーオキサイド基とは、有機過酸化物の分子中のパーオキサイド基の内、架橋時に開裂し得るパーオキサイド基を意図しており、ゴム成分100g当たりの前記有機過酸化物の有効パーオキサイド基が0.021mol以上となる状態とは、ゴム成分100g当たりの有機過酸化物の配合量を有機過酸化物の分子量で除して、有機過酸化物1分子中の有効パーオキサイド基を乗じて得られる数値が0.021以上であることを意図している。
すなわち、伝動ベルトの伝動効率の低下を抑制しつつ、耐久性を向上させ得る。
ΔM(%)=(M1−M0)/M0×100
すなわち、伝動ベルトの伝動効率の低下を抑制しつつ、耐久性を向上させ得る。
したがって、伝動効率の低下が抑制され、耐久性が向上された伝動ベルトを容易に製造し得る。
したがって、伝動効率の低下が抑制され、耐久性が向上された伝動ベルトを容易に製造し得る。
まず、第一の実施形態について説明する。
本実施形態のVリブドベルトは、無端状に形成されている。そして、ベルト内周面側には、断面が内周側ほど狭幅となる台形に形成されたリブ6が備えられており、該リブ6は、ベルト幅方向に複数列設けられている。
このVリブドベルト1の内周側、すなわち、プーリーに当接する伝動面側で前記リブ6を形成するゴム層として、圧縮ゴム層5が形成されている。この圧縮ゴム層5の外周側のゴム層には接着ゴム層3が形成され、該接着ゴム層3の外周側のゴム層にはVリブドベルト1の最外層となる背面ゴム層2が形成されている。そして、このVリブドベルトは、この圧縮ゴム層5、接着ゴム層3、背面ゴム層2の各ゴム層がベルト長手方向に連続的に形成されている。
前記接着ゴム層3には、Vリブドベルト1の幅方向に一定の間隔を設けて複数本の心線4がこの接着ゴム層3のゴムに接着されて埋設されている。また、前記背面ゴム層2は、ゴムシートが用いられて形成されている。
この接着ゴム層3に用いられるカーボンブラックとしては、一般に伝動ベルトのゴムに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどと呼ばれるカーボンブラックを用いることができる。
この接着ゴム層3に用いられるカーボンの量は、他の無機充填材、短繊維などの配合量やこれらを配合するエチレン−α−オレフィンエラストマーの種類などにもよるが、例えば、一般にFEFと呼ばれるカーボンブラックを用いる場合には、エチレン−α−オレフィンエラストマーをベースとしたゴム成分100重量部に対して80重量部以下とされることが好ましい。
しかも、接着ゴム層3、伝動ベルト形成後に、25℃の軽油に48時間浸漬された後の重量増加が90%以下か、または25℃のトルエンに48時間浸漬された後の重量増加が80%以下かのいずれかとなるように形成される。
また、接着ゴム層が25℃の軽油に48時間浸漬された後の重量増加が90%以下か、または25℃のトルエンに48時間浸漬された後の重量増加が80%以下かのいずれかとなるように形成されるのは、心線が接着されるこの接着ゴム層がこの範囲から外れて形成されると伝動ベルトの運転時にクラックや、該クラックによるセパレーションが発生するためである。
また、前記接着ゴム層を有機過酸化物架橋させている場合には、この圧縮ゴム層5と背面ゴム層2とを、イオウ架橋や樹脂架橋などの有機過酸化物以外の架橋系で架橋させることも可能である。
また、このような材料から構成される心線には、通常、イソシアネートまたはエポキシによる前処理とレゾルシン・ホルマリン・ラテックス処理(以下「RFL処理」ともいう)がほどこされたものを用いることができ、要すれば、さらにゴム糊でオーバーコートされたものを用いることもできる。
例えば、背面ゴム層と圧縮ゴム層とをカレンダーロールの列理方向を伝動ベルトの幅方向(長手方向と直交する方向)となるようにし、接着ゴム層をカレンダーロールの列理方向を伝動ベルトの長手方向となるようにして円筒金型にカレンダーロールシートを巻きつけて積層させて円筒金型上に前記背面ゴム層のゴムシートや接着ゴム層のゴムおよび心線、圧縮ゴム層のゴムなど積層体を形成し、該積層体を加硫缶などを用いて架橋一体化させた筒型予備成形体に研削砥石などを用いて所定のリブを形成させた後に、所定リブ数に切り出してVリブドベルトとすることができる。
この第二の実施形態のVリブドベルトは、圧縮ゴム層、接着ゴム層、心線、背面ゴム層などの各構成が第一の実施形態と同じであり、各構成に用いられる配合剤についても第一の実施形態と同じである。
この第二の実施形態のVリブドベルトと第一の実施形態のVリブドベルトとは、心線が接着される接着ゴム層がベルト長手方向への引張りモードで、静荷重3kgf/cm2、動歪0.4%、周波数10Hz、25℃で動的粘弾性測定した貯蔵弾性率が10MPa以上50MPa以下且つtanδが0.15以下となるように形成されている点において異なっている。
また、この接着ゴム層に短繊維を接着ゴム層のゴム成分100重量部当たりに20重量部以下、好ましくは1〜10重量部の範囲の量含有させることで、この接着ゴム層をベルト長手方向への引張りモードで、静荷重3kgf/cm2、動歪0.4%、周波数10Hz、25℃で測定した動的粘弾性測定による貯蔵弾性率が10MPa以上50MPa以下となるように形成させることをさらに容易にさせ得る点についてもこの第二の実施形態のVリブドベルトは、第一の実施形態と同様である。
(実施例1〜9、比較例1〜7)
(配合剤)
各実施例、比較例に用いた配合剤を表1に、心線を表2に示す。また、各実施例、比較例の伝動ベルトの背面ゴム層と圧縮ゴム層には、全て共通の配合を用いた。背面ゴム層と圧縮ゴム層の配合を表3に示す。さらに、各実施例、比較例の伝動ベルトの接着ゴム層の配合ならびに使用した心線を表4、5に示す。
(物理特性評価用シートの作成)
まず、実施例1乃至6(実施例7乃至9は実施例6と同配合)、比較例1乃至4(比較例5乃至7は比較例1と同配合)の伝動ベルトに用いる接着ゴム層の配合に基づき材料を配合し、バンバリーミキサーにより混練し、カレンダーロールにより0.4mm厚さの未加硫シートを作成した。次いで、この未加硫シートを6枚重ね合わせて170℃×20分の熱プレスを行い約2.2mm厚さの引裂強度試験、引張り試験評価用シートを作成した。
また、同様に0.4mm厚さの未加硫シートを3枚重ね合わせて170℃×20分の熱プレスを行い約1.1mm厚さの粘弾性率評価用シートを作成した。
(引裂強度試験)
カレンダー列理方向への引裂試験をJIS K 6252に準拠して実施すべく各物理特性評価用シートから、引裂試験片を切り出し、クレセント形での引裂試験を実施した。引裂力と伸びの測定結果を表6に示す。
各物理特性評価用シートから、カレンダー列理方向にJIS3号ダンベル試験片を切り出しJIS K 6251に準拠して引張り試験を実施した。
測定項目は、10%モジュラス(M10)、20%モジュラス(M20)、50%モジュラス(M50)、100%モジュラス(M100)、引張り破断伸び(EB)、引張り破断応力(TB)とした。結果を表6に示す。
各粘弾性率評価シートを用いてカレンダー列理方向への引張りモードでの静荷重3kgf/cm2、動歪0.4%、周波数10Hz、25℃で貯蔵弾性率(E’)とtanδを測定した。また、同様に80℃、100℃、130℃、150℃でも測定を行った。測定に際しては、Rheometrics社の粘弾性測定機「RSAII」を用いた。結果を表6に示す。
表4、表5の配合から接着ゴム層のゴム成分100g当たりの有効パーオキサイド基の算出を行った。まず、表4、表5の配合に用いた有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)の純度を調査したところ40%であった。また、ジクミルパーオキサイドの分子量を270.38(g/mol)であり、1分子中の有効なパーオキサイド基は1個であることから、表4、表5におけるゴム成分100g当たりの配合量をX(g)とした場合のゴム成分100g当たりの有効パーオキサイド基は、以下の式により求められることとなる。
コ゛ム成分100g当たりの有効ハ゜ーオキサイト゛基(mol)=X×0.4×1/270.38
実施例1乃至6、比較例1乃至4の接着ゴム層の配合について、ゴム成分100g当たりの有効パーオキサイド基の数を求めた結果を表6に示す。
(伝動ベルトの製造)
まず、各実施例、比較例の伝動ベルトに用いる圧縮ゴム層、接着ゴム層、背面ゴム層の配合に基づき材料を配合し、バンバリーミキサーにより混練し、カレンダーロールにより圧縮ゴム層用未加硫シート(0.8mm厚さ)、接着ゴム層用未加硫シート(0.4mm厚さ)、背面ゴム層用未加硫シート(0.6mm厚さ)を作成した。
次いで、円筒状成形ドラムに背面ゴム層用未加硫シート1プライを巻き付けた上に、接着ゴム層用未加硫シート1プライを巻き付け、心線をらせん状にスピニングし、再び接着ゴム層用未加硫シート1プライを巻き付け、さらに圧縮ゴム層用未加硫シートを4プライ巻きつけて未加硫積層体を作成した。
なお、このとき圧縮ゴム層用未加硫シートと背面ゴム層用未加硫シートは、伝動ベルトの幅方向がカレンダー列理方向となるように円筒状成形ドラムに巻き付け、接着ゴム層用未加硫シートは伝動ベルトの長手方向(周方向)がカレンダー列理方向となるように円筒状成形ドラムに巻き付けて未加硫積層体を作成した。
なお、このVリブドベルトの総厚さ(図1のh1)は、4.3mmでリブ高さ(図1のh2)は、2.0mm、ベルトピッチ周長1100mmであった。
上記のようにして製造された、各実施例、比較例の伝動ベルトから接着ゴム層部分を0.1mm厚さ程度に削り出して、この削り出された0.1mm厚さの試料片を20枚積層して、タイプAジュロメータを用いてジュロメータ硬さの測定を実施した。結果を表6に示す。
(トルエン浸漬後の重量増加)
各実施例、比較例の伝動ベルトから接着ゴム層部分を0.1mm厚さ程度に削り出して、この削り出した試料片を合計が約50mg程度となるように最小測定単位0.1mgの精度を有する電子天秤で秤量して初期重量(M0)を秤量した。次いで、この試料片を目開き50μmの真ちゅうメッシュに包んで25℃のトルエン中に48時間浸漬させた。この48時間の浸漬後、前記真ちゅうメッシュごと試料片を取り出してこの真ちゅうメッシュに包まれている試料片をろ紙の上にあけて、23±2℃、相対湿度60±5%の環境下で30分放置した。その後、電子天秤で秤量してトルエン浸漬後の試料重量(M1)を測定した。この測定値からトルエン浸漬後の重量増加率(ΔM)を下記式にて計算した。
ΔM(%)=(M1−M0)/M0×100
この重量増加率の測定は、各実施例、比較例ごとに5個の試料で測定した。その中間値を表6に示す。
トルエンに代えて軽油を用いた以外は、上記トルエン浸漬後の重量増加と同様に評価し、同様の計算式により軽油浸漬後の重量増加を測定した。結果を表6に示す。
上記のように作製した各実施例、比較例のVリブドベルトを図2に示すように3個のプーリーに架け渡して接着耐久性試験を実施した。すなわち、直径120mmの駆動プーリー21と、同じく直径120mmの従動プーリー22と、直径40mmのアイドラープーリー23を用い、従動プーリー22を12ps(約8.8kW)の負荷とし、アイドラープーリー23に834Nのセットウェイトを図2の矢印方向に加えつつ、駆動プーリー21を4900rpmで回転させて、90±2℃の雰囲気中で伝動ベルト1を走行させ、50時間後に伝動ベルトの背面の温度を測定した。結果を表7に示す。
また、心線と接着ゴム層との間のセパレーションの総長さ(複数箇所にセパレーションが見られる場合は、各セパレーション長さの合計)が50mmとなるまでの時間を接着耐久時間として計測した。結果を表7に示す。
Claims (8)
- エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースゴムに用いられてなるゴム層がベルト長手方向に形成されており、前記ゴム層に接着されてベルト長手方向に心線が埋設されている伝動ベルトであって、
心線と接着されている前記ゴム層は、ジュロメータ硬度(ショアーA)が72以上85以下か、または25℃におけるベルト長手方向への10%伸び時の引張り応力が0.5MPa以上1.7MPa以下かのいずれかとなるように形成されており、しかも、前記ゴム層は、25℃の軽油に48時間浸漬された後の重量増加が90%以下か、または25℃のトルエンに48時間浸漬された後の重量増加が80%以下かのいずれかとなるように形成されていることを特徴とする伝動ベルト。 - エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースゴムに用いられてなるゴム層がベルト長手方向に形成されており、前記ゴム層に接着されてベルト長手方向に心線が埋設されている伝動ベルトであって、
心線と接着されている前記ゴム層は、ベルト長手方向への引張りモードで、静荷重3kgf/cm2、動歪0.4%、周波数10Hz、25℃で動的粘弾性測定した貯蔵弾性率が10MPa以上50MPa以下且つtanδが0.15以下となるように形成されていることを特徴とする伝動ベルト。 - 心線と接着された前記ゴム層には短繊維が含有されている請求項1または2に記載の伝動ベルト。
- 前記短繊維は、前記ゴム層に含まれるゴム成分100重量部に対して1〜15重量部の割合で前記ゴム層に含有されている請求項3記載の伝動ベルト。
- 前記エチレン−α−オレフィンエラストマーには、ジエン成分としてジシクロペンタジエンを含有するエチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマーが用いられている請求項1乃至4のいずれかに記載の伝動ベルト。
- 心線と接着されている前記ゴム層は、有機過酸化物により架橋されており、しかも前記有機過酸化物の有効パーオキサイド基が、前記ゴム層に用いられるゴム成分100g当たりに0.021mol以上の量となるように前記有機過酸化物が前記ゴム成分に配合されて架橋されている請求項1乃至5のいずれかに記載の伝動ベルト。
- エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースゴムに用いられ有機過酸化物により架橋されてなるゴム層がベルト長手方向に形成されており、前記ゴム層に接着されてベルト長手方向に心線が埋設されてなる伝動ベルトの製造方法であって、
心線と接着される前記ゴム層を、ジュロメータ硬度(ショアーA)が72以上85以下か、または25℃におけるベルト長手方向への10%伸び時の引張り応力が0.5MPa以上1.7MPa以下かのいずれかとなるように形成させ、しかも、心線と接着される前記ゴム層を25℃の軽油に48時間浸漬させた後の重量増加が90%以下か、または25℃のトルエンに48時間浸漬させた後の重量増加が80%以下かのいずれかとなるように形成させるべく、前記有機過酸化物の有効パーオキサイド基が、前記ゴム層に用いられるゴム成分100g当たりに0.021mol以上となるように前記有機過酸化物を前記ゴム成分に配合して前記ゴム層の架橋を実施することを特徴とする伝動ベルトの製造方法。 - エチレン−α−オレフィンエラストマーがベースゴムに用いられ有機過酸化物により架橋されてなるゴム層がベルト長手方向に形成されており、前記ゴム層に接着されてベルト長手方向に心線が埋設されている伝動ベルトの製造方法であって、
心線と接着される前記ゴム層をベルト長手方向への引張りモードで静荷重3kgf/cm2、動歪0.4%、周波数10Hz、25℃で動的粘弾性測定した貯蔵弾性率が10MPa以上50MPa以下且つtanδが0.15以下となるように形成させるべく、前記有機過酸化物の有効パーオキサイド基が、前記ゴム層に用いられるゴム成分100g当たりに0.021mol以上となるように前記有機過酸化物を前記ゴム成分に配合して前記ゴム層の架橋を実施することを特徴とする伝動ベルトの製造方法。
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