JP2007238689A - 押出成形機用洗浄剤 - Google Patents

押出成形機用洗浄剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2007238689A
JP2007238689A JP2006060453A JP2006060453A JP2007238689A JP 2007238689 A JP2007238689 A JP 2007238689A JP 2006060453 A JP2006060453 A JP 2006060453A JP 2006060453 A JP2006060453 A JP 2006060453A JP 2007238689 A JP2007238689 A JP 2007238689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
cleaning agent
polymer
weight
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006060453A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Fujisawa
朋幸 藤沢
Hiroji Itaya
博治 板谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2006060453A priority Critical patent/JP2007238689A/ja
Publication of JP2007238689A publication Critical patent/JP2007238689A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】押出成形において、洗浄効果に優れた押出成形機用洗浄剤の提供。
【解決手段】(A)ビニル系重合体に(B)低分子量オレフィン系重合体、並びに(C)アミド基若しくはエステル基を有する滑剤および/または(D)脂肪族金属塩を含む押出成形機用洗浄剤であり、該(B)低分子量オレフィン系重合体としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、および酸化型ポリエチレンワックスよりなる群から選ばれる1種類が好ましい。また、更に、(E)金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、および炭素よりなる群から選ばれる1種類以上の充填剤を含んでもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、押出成形機による所定作業終了時に押出成形機内に残留する成形用樹脂を除去するための洗浄剤に関する。
着色された樹脂を製品化する場合に、各種の成形機が用いられる。中でも押出成形機は、射出成形機とは異なり、ダイ内にデッドスペースが多く存在するために成形後に樹脂が残留しやすい。この残留した樹脂は、次の生産で表面不良や製品物性低下を及ぼす異物として作用することがある。そこで、従来から成形作業終了後に成形機を人手で分解清掃するか、次に使用する樹脂と同系統の成形用樹脂を用いて成形機を洗浄することにより残留樹脂を除去している。しかし、人手による分解清掃は、長時間を要すると共に生産性の低下につながり、また、樹脂による洗浄では、次に使用する樹脂と同系統の成形用樹脂が成形用に設計されたものであるため十分な洗浄効果が得られない。そこで、洗浄用に設計された洗浄剤が提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、これらは押出成形機内部のスクリュやシリンダの洗浄効果は優れるものの、流路が狭いダイやデッドスペースのあるダイでは十分な洗浄効果が得られず、また置換しにくいことから、ダイの分解清掃の必要が生じる。
特許2976142号公報 特許3185070号公報
本発明は、押出成形作業終了後に押出成形機内に残留する成形用樹脂を洗浄するための押出成形機用洗浄剤において、押出成形機内部からダイ内部までの洗浄において優れた洗浄効果を発揮する押出成形機用洗浄剤を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ビニル系重合体に特定の共重合体と、特定の滑剤及び/又は脂肪酸金属塩とを含有させた樹脂組成物がその目的に適合しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、以下に記載する通りの押出成形機用洗浄剤である。
(1)(A)ビニル系重合体に(B)低分子量オレフィン系重合体、並びに(C)アミド基若しくはエステル基を有する滑剤および/または(D)脂肪族金属塩を含むことを特徴とする押出成形機用洗浄剤
(2)(B)低分子量オレフィン系重合体がポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、および酸化型ポリエチレンワックスよりなる群から選ばれる1種類以上であることを特徴とする上記(1)記載の押出成形機用洗浄剤。
(3)更に、(E)金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、および炭素よりなる群から選ばれる1種類以上の充填剤を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)記載の押出成形機用洗浄剤。
本発明の押出成形機用洗浄剤は、押出成形機内部からダイ内部までの洗浄に優れた洗浄効果を有する。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の押出成形機用洗浄剤とは、熱可塑性樹脂を押出成形機によって押出成形して製品化した後、色替えやダイ替え、樹脂種変更する際に、押出機のシリンダやスクリュ、ダイ内部を洗浄することを目的とした樹脂のことであり、成形品としては成形されないものである。本発明における押出成形機用洗浄剤は、(A)ビニル系重合体を主成分とする。ビニル系重合体とは、芳香族ビニル単量体を成分として含む重合体であり、芳香族ビニル単量体のホモ重合体であっても共重合体であってもよく、また、芳香族ビニル単量体以外にも共重合可能な他の単量体を含むこともできる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等が挙げられる。好ましくは、スチレンである。芳香族ビニル単量体に共重合可能な他の単量体としては、不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、およびマレイミド系単量体が挙げられる。不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられる。好ましくは、アクリロニトリルである。不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、メチルフェニルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート等のアルキルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートが挙げられる。メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が好ましく、ブチルアクリレート、メチルメタクリレートが更に好ましい。マレイミド系単量体としては、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド等が挙げられる。好ましくはN−フェニルマレイミドである。
(A)ビニル系重合体の製造方法としては、特に限定はされないが、塊状重合、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、およびこれら重合法の組み合わせ等の方法が挙げられる。
ビニル系重合体の組成は特に限定されないが、芳香族ビニル単量体40〜100重量%、不飽和ニトリル単量体0〜50重量%、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体0〜60重量%、およびマレイミド単量体0〜50重量%(但し、芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、およびマレイミド単量体の合計が100重量%)であることが好ましい。
(A)ビニル系重合体は、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体を含む単量体がグラフトされたグラフト共重合体も含むことができる。ゴム状重合体としては、ガラス転移温度が0℃以下のものであれば用いることができる。具体的にはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム等の共役ジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコンゴム、シリコン−アクリル複合ゴムおよびそれらの水素添加物等を使用することができる。これらの中でも共役ジエン系重合体、アクリル系ゴムが好ましく、特にポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ポリアクリル酸ブチルゴムが好ましい。
ゴム状重合体にグラフトする単量体としては、芳香族ビニル単量体以外に芳香族ビニル単量体に共重合可能な他の単量体がグラフトできる。ゴム状重合体の重量平均粒子径は特に限定されないが、0.05〜10μmが好ましく、特に0.07〜1μmが好ましく、更に0.08〜0.5μmが好ましい。
グラフト共重合体の製造方法としては、特に限定されないが、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合、およびこれらの重合法の組み合わせ等の方法がある。具体的には、乳化重合で製造されたゴム状重合体ラテックスにビニル単量体をグラフト重合させる乳化グラフト重合方式がある。また、連続式、バッチ式、セミバッチ式いずれの方法も可能である。グラフト重合体の製造過程で生成するゴム状重合体にグラフトした成分の割合は、好ましくは、ゴム状重合体を100重量部として、10〜150重量部であり、より好ましくは、20〜80重量部である。
グラフト重合体は、重合反応により生成したグラフト重合体およびビニル共重合体の混合物をアセトンに溶解した不溶分として得ることができ、グラフトした成分の割合は該不溶分からゴム状重合体の割合を差し引くことにより求めることができる。
樹脂組成物中のゴム状重合体の割合は、0〜60重量%の範囲で用いられるが、好ましくは、5〜40重量%であり、より好ましくは10〜30重量%である。
(A)ビニル系重合体としては、ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂、透明ABS、MS樹脂、MBS樹脂等が挙げられる。好ましくは、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂を挙げることができる。
本発明の押出成形機用洗浄剤には、(B)低分子量オレフィン系重合体が含まれる。低分子量オレフィン重合体とは、ホモ重合体であっても、エチレン及びプロピレンの共重合体であってもよく、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等が挙げられる。ポリエチレンワックスとは、低分子量ポリエチレンを90重量%以上含むワックスを指し、具体的には平均数分子量が1000〜10000、140℃における粘度が100〜30000cps、軟化点が90〜120℃であるポリエチレンを90重量%以上含むワックスである。ポリプロピレンワックスとは低分子量ポリプロピレンを90重量%以上含むワックスを指し、具体的には平均数分子量2000〜20000、160℃における粘度が50〜5000cps、軟化点が130〜160℃であるポリプロピレンを90重量%以上含むワックスである。酸化型ポリエチレンワックスは低分子量ポリエチレンを酸化剤等により部分的に酸化させたものである。具体的には平均数分子量が1000〜7000、140℃における粘度が100〜30000cps、軟化点が90〜140℃である酸化型ポリエチレンである。酸化型ポリプロピレンワックスは低分子量ポリプロピレンを酸化剤等により部分的に酸化させたものである。具体的には平均数分子量が1000〜20000、140℃における粘度が100〜30000cps、軟化点が90〜140℃である酸化型ポリプロピレンである。
これらは1種類以上を混合して配合することもでき、ポリエチレンワックス単独、酸化型ポリエチレンワックス単独、ポリエチレンワックスと酸化型ポリエチレンワックスの併用、ポリプロピレンワックスと酸化型ポリエチレンワックスの併用、およびポリプロピレンワックスと酸化型ポリプロピレンワックスの併用が好ましく、特にポリエチレンワックス単独、酸化型ポリエチレンワックス単独、ポリエチレンワックスと酸化型ポリエチレンワックスの併用が好ましい。低分子量オレフィン系重合体の添加量には特に制限はないが、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。0.1重量部未満では洗浄効果が不十分であり、10重量部を超えると洗浄剤の生産が困難となる。
本発明の押出成形機用洗浄剤には、(C)アミド基またはエステル基を有する滑剤および/または(D)脂肪族金属塩が1種類以上含まれる。なお、本願明細書においては、「(C)アミド基若しくはエステル基を有する滑剤」を単に「(C)滑剤」ともいう。
本発明における(C)滑剤は、エチレンビスステアリルアミド(EBS)、モンタン酸、モンタン酸から誘導されるワックスである。モンタン酸から誘導されるワックスとしては、モンタン酸エステルワックス、モンタン酸部分ケン化エステルワックス、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸亜鉛、およびこれらから選ばれるワックスとモンタン酸との混合物を挙げることができる。
本発明における(D)脂肪族金属塩は、含まれる金属がNa、Mg、Ca、Al、Znのいずれかであり、これらの金属と脂肪酸との塩である。具体的にはステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム(モノ、ジ、トリ)、ステアリン酸亜鉛、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム等が挙げられる。
本発明の(C)滑剤と(D)脂肪酸金属塩は、1種類以上含まれることができ、好ましくはステアリン酸カルシウム単独、ステアリン酸マグネシウム単独、エチレンビスステアリルアミド単独、ステアリン酸カルシウムとエチレンビスステアリルアミドの併用、ステアリン酸マグネシウムとエチレンビスステアリルアミドの併用が好ましい。
(C)滑剤および/または(D)脂肪族金属塩の添加量は、特に制限はないが、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。0.1重量部未満では洗浄効果が不十分であり、10重量部を超えると洗浄剤の生産が困難となる。
本発明の押出成形機用洗浄剤は、(E)金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、および炭素よりなる群から選ばれる1種類以上の充填剤が配合されることが好ましい。なお、本願明細書においては、「(E)金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、および炭素よりなる群から選ばれる1種類以上の充填剤」を単に「(E)充填剤」ともいう。金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化スズ、珪藻土等が挙げられる。水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。金属炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ハイドロタルサイト等が挙げられる。金属硫酸塩としては、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。金属珪酸塩としては、珪酸カルシウム(ウォラストナイト、ゾノトライト)、タルク、マイカ、クレー、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサリト、ガラス(ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン、ガラスフレーク等)等が挙げられる。炭素としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルーン等が挙げられる。金属繊維としては銀、銅、ニッケル、真鍮を主成分とする繊維状の金属が挙げられる。好ましくは炭酸カルシウム、タルク、マイカ、ガラス繊維から選ばれる1種類以上である。
本発明の押出成形機用洗浄剤は、必要に応じて他の熱可塑性樹脂、紫外線吸収剤、耐光剤、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、分散剤、発泡剤、天然素材、およびその他熱可塑性樹脂組成物において一般的に用いられるその他の配合剤、添加剤を配合することもできる。
他の熱可塑性樹脂としては、PMMA、アクリルゴム、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルエラストマー、ポリカプロラクトン、芳香族ポリエステルエラストマー、ポリアミド系エラストマー、ASグラフトポリエチレン、ASグラフトポリプロピレン等が挙げられる。
本発明における押出成形機用洗浄剤の製造方法は、特に限定はないが、単軸もしくは2軸のベント付き押出機、プラストミル、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダーなどの熱可塑性樹脂に一般的に用いられる各種混合装置を用いることができる。これらのうち2軸のベント付き押出機による製造が望ましい。
本発明の押出成形機用洗浄剤は、熱可塑性樹脂の押出成形後に洗浄剤として使用することができ、効果が発揮できる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂、透明ABS、PMMA、ゴム強化PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーなどが好ましい。
本発明の押出成形とは、押出機を使用した成形方法であり、特に限定はされないが、熱可塑性樹脂に一般的に用いられる成形方法のことである。成形方法としては、異形押出成形、シート押出成形、パイプ押出成形、フィルム押出成形、およびブロー押出成形が挙げられ、特に成形工程内にデッドスペースや、溶融樹脂の流路が5mm以下となる成形方法が好ましい。例えば、異形押出成形、シート押出成形、およびブロー押出成形が好ましい。
洗浄方法は、特に限定されないが、製品化と同じように押出機に洗浄剤を投入し、所定の条件で洗浄剤を押出し、洗浄することが好ましい。異形押出成形やシート押出成形などでは、ダイを取り付けた状態で洗浄することが好ましい。ダイを変更する場合には、ダイを取り付けた状態で洗浄した後、ダイを取り外した状態で、もう1度洗浄剤で押出機内を洗浄することが好ましい。
本発明の洗浄剤は、使用する場合に乾燥させても、乾燥させなくても良い。但し、乾燥させる場合には、温度は80〜100℃で、2時間以上乾燥させることが好ましい。
次に、実施例および参考例によって本発明を説明する。
なお下記の実施例および比較例は、本発明をさらに具体的に説明するためのものであり、本発明は以下の例に限定されるものではない。また、組成および配合は、特に記述がない限り重量単位を示す。
<原料>
実施例及び比較例で使用した原料成分を以下に示す。
(A)ビニル系重合体
(A−1) アクリロニトリル34重量%、スチレン66重量%、還元粘度0.94のアクリロニトリル−スチレン共重合体
(A−2) アクリロニトリル30重量%、スチレン70重量%、還元粘度0.65のアクリロニトリル−スチレン共重合体
(A−3) ブタジエンゴム50重量%、アクリロニトリル15重量%、スチレン35重量%、グラフト率55%、アセトン可溶分の還元粘度が0.26のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
グラフト率とは、ゴム状重合体にグラフト共重合した成分の、ゴム状重合体に対する重量割合として定義される。重合反応により生成した重合体をアセトンに溶解し、遠心分離器によりアセトン可溶分と不溶分とに分離する。この時、アセトンに溶解する成分は重合反応した共重合体のうちグラフト反応しなかった成分(非グラフト成分)であり、アセトン不溶分はゴム状重合体、及びゴム状重合体にグラフト反応した成分(グラフト成分)である。アセトン不溶分の重量からゴム状重合体の重量を差し引いた値がグラフト成分の重量として定義されるので、これらの値からグラフト率を求めることが出来る。
還元粘度は、熱可塑性樹脂をアセトンに溶解し、これを遠心分離機によりアセトン可溶分、及びアセトン不溶分に分離する。熱可塑性樹脂におけるゴム状重合体にグラフトしていない成分(非グラフト成分)の還元比粘度は、アセトン可溶分0.25gを2−ブタノン50mlにて溶解した溶液を、30℃にてCannon−Fenske型毛細管中の流出時間を測定することにより得られる。
(B)低分子量オレフィン系重合体
(B−1) ポリエチレンワックス サンワックス 165−P 三洋化成工業(株)製
(B−2) 酸化型ポリエチレンサンワックス E−250P 三洋化成工業(株)製
(B−3) ポリプロピレンワックス ビスコール660−P 三洋化成工業(株)製
(C)滑剤
(C−1) エチレンビスステアリルアマイド ワックスEB−FF 花王(株)製
(D)脂肪族金属塩
(D−1) ステアリン酸カルシウム SAK−CS−PPT−1 品川化工(株)製
(D−2) ステアリン酸マグネシウム ダイワックスM 大日化学工業(株)製
(E)充填剤
(E−1) タルク ハイフィラー#15 松村産業(株)製
(E−2) 炭酸カルシウム ACE−35 (株)同和カルファイン製
[実施例1〜10、比較例1〜3]
押出成形には、フルフライト型ノンベント式20m/m単軸押出機に1mm×50mmのダイを設置し、表1に示す熱可塑性樹脂にカーボンブラック(三菱化学(株)製 三菱カーボン#960)を1重量%配合したペレットを用い、表1記載の成形条件で押出した。押出し後に表2に示す配合を設定温度240℃の二軸押出機で溶融混練させて作製したペレットを用いて押出機を洗浄した。その後、再度、上述した熱可塑性樹脂にカーボンブラックを配合したペレットで成形した。
表3に実施例1〜10のそれぞれで用いた成形樹脂、洗浄剤及び再成形樹脂の種類及び評価結果を示し、表4に比較例1〜3のそれぞれで用いた成形樹脂、洗浄剤及び再成形樹脂の種類及び評価結果を示す。
実施例及び比較例における評価、各種測定は以下の方法で行った。
<評価>
(1)洗浄効果:洗浄に使用した数量が400g以下の場合を○、400gを超える場合を×とした。
(2)置換効果:洗浄後に再度、熱可塑性樹脂で成形し、置換完了となる数量が100g以下の場合を○、100gを超える場合を×とした。
表3で本発明の押出成形機用洗浄剤は、洗浄に必要な使用量が少なく、洗浄効果に優れていることがわかり、本発明の条件を満たさない表4の場合には、洗浄に必要な使用量が多く、本発明の押出成形機用洗浄剤より洗浄効果が劣ることがわかる。
Figure 2007238689
Figure 2007238689
Figure 2007238689
Figure 2007238689
本発明は、押出成形の洗浄に優れた効果を有する押出成形機用洗浄剤であるため、経済的に優位となる。

Claims (3)

  1. (A)ビニル系重合体に(B)低分子量オレフィン系重合体、並びに(C)アミド基若しくはエステル基を有する滑剤および/または(D)脂肪族金属塩を含むことを特徴とする押出成形機用洗浄剤。
  2. (B)低分子量オレフィン系重合体がポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、および酸化型ポリエチレンワックスよりなる群から選ばれる1種類以上であることを特徴とする請求項1記載の押出成形機用洗浄剤。
  3. 更に、(E)金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、および炭素よりなる群から選ばれる1種類以上の充填剤を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の押出成形機用洗浄剤。
JP2006060453A 2006-03-07 2006-03-07 押出成形機用洗浄剤 Pending JP2007238689A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060453A JP2007238689A (ja) 2006-03-07 2006-03-07 押出成形機用洗浄剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060453A JP2007238689A (ja) 2006-03-07 2006-03-07 押出成形機用洗浄剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007238689A true JP2007238689A (ja) 2007-09-20

Family

ID=38584543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006060453A Pending JP2007238689A (ja) 2006-03-07 2006-03-07 押出成形機用洗浄剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007238689A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101446317B1 (ko) * 2012-03-12 2014-10-07 금오공과대학교 산학협력단 분산성이 개선된 emc 몰드 세정용 시트의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101446317B1 (ko) * 2012-03-12 2014-10-07 금오공과대학교 산학협력단 분산성이 개선된 emc 몰드 세정용 시트의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5478014B2 (ja) 再生ポリスチレン系樹脂組成物
JP2010126631A (ja) めっき用樹脂組成物、及び樹脂めっき製品
JP5177575B2 (ja) 再生ポリオレフィン系樹脂組成物および再生ポリスチレン系樹脂組成物
JP4447236B2 (ja) スチレン系樹脂組成物および成形体
KR20150001991A (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP2007246626A (ja) 洗浄用造粒体混合物及び洗浄方法
JP2007238689A (ja) 押出成形機用洗浄剤
CA2605425A1 (en) Polycarbonate compositions with modified resilience, related production methods and molded elements containing said compositions
JP4504699B2 (ja) 成形機用洗浄剤
JP2000226523A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2004051875A (ja) スチレン系樹脂組成物
JPH0681799B2 (ja) 耐衝撃性樹脂組成物
JP2800980B2 (ja) 射出成形用難燃性樹脂組成物
KR101746265B1 (ko) 외관이 개선된 환경친화적 열가소성 수지 조성물 및 이를 포함하는 성형품
JP2019172872A (ja) 樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂成形体
JP2002020794A (ja) 成形機用洗浄剤
JP2005219398A (ja) 成形機用洗浄剤
JP4447384B2 (ja) 耐傷性樹脂組成物および射出成形体
TWI839457B (zh) 樹脂組合物、熱塑性樹脂組合物及熱塑性樹脂成型體
JP4097772B2 (ja) スチレン系樹脂組成物
JPH083398A (ja) 難燃性樹脂組成物
JP3575149B2 (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP3422874B2 (ja) 加工性に優れた耐熱性マレイミド系樹脂組成物
JP2004137423A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP4361261B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物