JP2007238085A - 折り畳み式自転車 - Google Patents

Abstract

【課題】 折り畳み後、小さな体積となる折り畳み式自転車の提供。
【解決手段】
本発明が開示する折り畳み式自転車は以下のような特徴をもっている。折り畳み用ジョイント部がビーム上に設けられ、リアフォークがヒンジ軸を介してフレーム回動可能に接続され、前記リアフォークが支持棒上に据え付けられ、該支持棒がフレームの反対側に位置することを特徴とする。また、前記ビームはＳ字形状をなし、前記ヒンジ軸は、前記フレームに対して鋭角をなして傾斜することを特徴とする。自転車が折り畳まれると、前輪及び後輪は別々に配置され、それぞれが、ビーム一方の端部の側に配される、もしくは、Ｓ字形状のビームの凹部内側に収納される。その結果、この折り畳んだ状態では、自転車は小型化され、幅は小さくなる。
【選択図】 図５

Description

本発明は、折り畳み式自転車に関する。より詳しくは、多数の折り曲げ点を備える折り畳み自転車に関する。
尚、本出願は、中国特許出願第２００６１００３４１２５．１号（出願日：２００６年３月８日）に基づく優先権を主張するものであり、目的如何にかかわらず、当該出願は、本明細書に参照として組み込まれるものである。

一般的な折り畳み式自転車は、そのビーム（自転車フレームを構成する棒状部材）にたった１つの折り曲げ点を有するのみである。この折り曲げ点により、自転車のフレームは側方に折り曲げられ、前輪と後輪が合せられることとなる。
図１に示す如く、自転車が折り曲げられた後、フレームが突出ることとなるとともに、梱包及び搬送を行なうに当たっては、尚、嵩張るものとなる。

図２に示す如く、英国特許文献において開示される折り畳み式自転車においては、ビーム上に折り曲げ用ジョイント部材が備え付けられ、リアフォークは、フレームにヒンジを介して接続する。このため、自転車の前方部分は、折り曲げ用ジョイントを介して側方に折り曲げられ、リアフォークは、ヒンジの軸部（６ａ）を中心として回動して折り曲げられる。

図３に示す如く、自転車は２箇所を起点として折り曲げられるので、自転車が折り曲げられた後、フレームは、突出することなく２つの車輪の間に納まることとなり、折り曲げられた自転車の体積は小さくなる。しかしながら、ヒンジの軸部（６ａ）は、中央軸部（７ａ）に対して平行であるので，自転車が折り曲げられた後、後輪（８ａ）は、ビーム（３ａ）の下方に位置することとなる。結果として、ビームは、車輪より若干高い位置に配されることとなる。その一方で、ビームは後輪をその下方に位置させるために、上方に隆起或いは湾曲した形状をなす必要がある。したがって、ビームは不自然な形状をなし、整然とした外観をなさなくなる。このことは、折り畳み式自転車の強度並びに剛性に影響を及ぼすものとなる。更に、ヒンジの軸部が、中央軸に対して平行であるため、自転車を折り曲げたときに、自転車の後部はビームに十分に近接することはできず、自転車は、折り曲げられた状態にあっても、尚、横幅が大きくなる。

本発明の目的は、折り畳み式自転車を提供することであり、折り畳まれた後、本発明の自転車は小さな体積となる。
本発明の折り畳み式自転車は、フレーム、前輪、後輪及びリアフォークを備える。フレームは、ビームと中央軸を備える。ビーム上には折り畳み用ジョイント部が備えられる。リアフォークは、フレームとヒンジ軸を介して回動可能に接続する。リアフォーク上には支持棒が備え付けられ、支持棒は、フレームの反対側に位置する。ビームはＳ字形状をなし、ヒンジ軸は、フレームの中央軸に対して鋭角をなして傾斜する。

本発明によれば、ヒンジ軸と中央軸の間に角度が形成されるので、リアフォークは前方に折り曲げ可能となり、後輪は、ビームの下方に位置する代わりに、ビームの一方の側に向かって移動する。この結果、折り曲げ式自転車の高さは低減し、車輪の高さと同程度となる。
同時に、ビームがＳ字形状をなすので、自転車が折り曲げられたとき、前輪と後輪が分離して配されることとなり、それぞれの車輪はビームの一方の側に位置することとなる。即ち、Ｓ字形状のビームの凹部内にそれぞれの車輪が配されることとなる。結果として、自転車は一層コンパクトになり、折り曲げた後の幅が低減することとなる。
結果として、本発明の折り畳み式自転車は、低い高さ、狭い幅を備えることとなり、折り曲げられた後において、小さな空間を占有する状態となる。

図４及び図５は、本発明に係る折り畳み式自転車を示す。リアフォーク（２）は、ヒンジ軸（６）を介してフレーム（１）に回動可能に接続する。また、折り畳み用ジョイント部（４）は、ビーム（３）に据付けられる。支持棒（５）は、リアフォーク（２）上に据付けられる。支持棒（５）は、フレーム（１）の反対側に位置している。
上方から折り畳み式自転車を俯瞰すると、ビーム（３）は、若干Ｓ字形状をなす。また、ヒンジ軸（６）は、フレームの中央軸（７）に対して鋭角θをなして傾斜している。

図６に示す如く、リアフォーク（２）は前方に折り畳まれると、後輪（８）は、ビーム（３）下方に位置するのではなく、ビーム（３）の一方の側部側に移動することとなる。したがって、折り畳み式自転車の高さ寸法は、車輪の高さと同程度まで低減することとなる。
図７に示す如く、ビーム（３）が若干Ｓ字形状をなすので、自転車が折り畳まれると、前輪（８）と後輪（９）は、分離した状態で位置するものとなる。即ち、前輪（８）及び後輪（９）のうち一方はビーム（３）の一方の側部側に位置し、他方はビーム（３）の他方の側部側に位置することとなる。また、前輪（８）及び後輪（９）は、Ｓ字形状をなすビーム（３）の凹部内に配されることとなる。したがって、自転車は一層小型化され、折り曲げられた後、一層狭い幅寸法を有することとなる。

後輪（８）をビーム（３）の一方の側にぴったりと近接させ、ビーム（３）からの後輪（８）の偏向をなくすことを確実にするために、ヒンジ軸（６）と中央軸（７）の間の角度は、１°以上５°以下の範囲に収められるべきである。

折り畳み式自転車が、起伏の大きな路上を走行しているとき、支持棒（５）とフレーム（１）は、容易に接続解除され、互いに衝突し、大きな振動並びに騒音を生じせしめ、自転車走行の安全性並びに快適性に悪影響を与えることも想定される。
上記のような事態を回避するために、図８に示す構造が採用される。即ち、支持棒（５）の上側端部が球状の突出部（１０）を備えるように形成され、この球状突出部（１０）を用いて支持棒（５）が固定される形態である。球状突出部（１０）は、対応するスリーブ（１１）と噛合い、スリーブ（１１）が備える穴部（１２）に固定される。スリーブ（１１）は、フレーム（１）に据付けられる。結果として、自転車が折り畳まれていない状態にあるとき、球状突出部（１０）は、スリーブ（１１）の穴部（１２）に挿入される。これにより、支持棒（５）は、フレーム（１）にしっかりと噛合い、接続するものとなる。
スリーブ（１１）は、硬質ゴムなどの弾性材料から形成される。自転車が、跳ね上げ・跳ね下げを繰り返して走行しているとき、ゴム製スリーブ（１１）は適度に変形し、自転車の跳ね上げ・跳ね下げに順応することとなる。同時に、球状突出部（１０）とゴム製スリーブ（１１）は、簡単には接続解除されず、互いの衝突が避けられることとなる。なぜなら、球状突出部（１０）とゴム製スリーブ（１１）の間には大きな摩擦力が存在するためである。結果として、振動並びに騒音は低減することとなり、自転車は一層快適な走行性能を発揮するものとなる。

更に、折り畳み式自転車の強度を向上させるため、補強用リブ（１３）がフレーム（１）に設けられる。
図４に示すように、補強用リブ（１３）は、全体的に、ビーム（３）、シートチューブ（１４）及びヒンジ用座部（１５）に溶接により接続する。尚、ヒンジ軸（６）は、ヒンジシート（１５）内に据付けられている。

折り曲げられた状態の一般的な折り畳み式自転車の三次元図面である。 他の従来の折り畳み式自転車の概略図である。 図２に示す折り畳み式自転車の概略図であり、折り畳み式自転車が折り畳まれた状態にある。 本発明に係る折り畳み式自転車の概略図である。 図４に示す折り畳み式自転車の平面図である。 図５に示す折り畳み式自転車の概略図であり、折り畳み式自転車は折り畳まれた後の状態である。 図６に示す折り畳み式自転車の平面図である。 本発明に係る折り畳み式自転車の支持棒とフレームの間のジョイント部の切り取り図である。

符号の説明

１・・・・・・・フレーム
２・・・・・・・リアフォーク
３・・・・・・・ビーム
４・・・・・・・折り畳み用ジョイント部
５・・・・・・・支持棒
６・・・・・・・ヒンジ軸
７・・・・・・・中央軸
８，９・・・・・車輪
１０・・・・・・突出部
１１・・・・・・スリーブ
１２・・・・・・穴部

Claims (4)

1. フレーム（１）と、前輪（９）と、後輪（８）と、リアフォーク（２）からなる折り畳み式自転車であって、
   前記フレーム（１）は、ビーム（３）と中央軸（７）を備え、
   前記ビーム（３）上に折り畳み用ジョイント部（４）が設けられ、
   前記リアフォーク（２）は、ヒンジ軸（６）を介して、フレーム（１）に回動可能に接続され、
   前記リアフォーク（２）上に支持棒（５）が据付けられ、
   該支持棒（５）は、フレーム（１）の反対側に位置し、
   前記ビーム（３）は、Ｓ字形状をなし、
   前記ヒンジ軸（６）は、前記フレーム（１）の前記中央軸（７）に対して鋭角をなして傾斜することを特徴とする折り畳み式自転車。
2. 前記ヒンジ軸（６）と前記中央軸（７）の間の角度が１°以上５°以下の範囲であることを特徴とする請求項１記載の折り畳み式自転車。
3. 前記支持棒（５）の上側端部が球状の突出部（１０）を備え、
   前記フレーム（１）は、穴部（１２）を備えるとともに前記球状の突出部（１０）に対応するスリーブ（１１）を備え、
   前記球状の突出部（１０）は、前記スリーブ（１１）の穴部（１２）に挿入され、
   前記スリーブ（１１）が弾性材料から形成されることを特徴とする請求項１記載の折り畳み式自転車。
4. 前記フレーム（１）に補強用リブ（１３）が設けられ、
   該補強用リブ（１３）は、前記ビーム（３）、シートチューブ（１４）及びヒンジ用座部（１５）に溶接接続され、これらを集成し、
   前記ヒンジ軸（６）が前記ヒンジ用座部（１５）内に据付けられることを特徴とする請求項１記載の折り畳み式自転車。

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