JP2007237912A - シートベルト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配置スペースのコンパクト化を図りつつ、組付け性を向上し且つシートベルトリトラクタの加速度センサの姿勢制御に不感帯を設定することができるシートベルト装置を提供する。
【解決手段】第1プーリ26は、シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸O1を中心とする周方向に延びる長孔26bを有し、シートクッションに固定されたガイドピン25が長孔に挿通されてシートクッションに一定範囲内で回動可能に支持されている。姿勢制御装置は、シートバックの傾動に伴い、第1プーリから繰り出されたインナケーブル32を巻き取るように第2プーリを回転させ、若しくは、第1プーリに巻き取られたインナケーブルを繰り出すように第2プーリを回転させて、加速度センサの鉛直方向に対する姿勢を一定に保持する。
【選択図】図3
【解決手段】第1プーリ26は、シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸O1を中心とする周方向に延びる長孔26bを有し、シートクッションに固定されたガイドピン25が長孔に挿通されてシートクッションに一定範囲内で回動可能に支持されている。姿勢制御装置は、シートバックの傾動に伴い、第1プーリから繰り出されたインナケーブル32を巻き取るように第2プーリを回転させ、若しくは、第1プーリに巻き取られたインナケーブルを繰り出すように第2プーリを回転させて、加速度センサの鉛直方向に対する姿勢を一定に保持する。
【選択図】図3
Description
本発明は、シートバックにシートベルトリトラクタを搭載したシートベルト装置に関するものである。
周知のように、自動車などの車両に搭載されるシートベルト装置は、シートベルトリトラクタから引き出されたウェビング(いわゆるベルト)によって車両シートに対し乗員を拘束させて車両衝突時や緊急制動時等に乗員を保護するものである。こうしたシートベルト装置において、シートベルトリトラクタには、水平方向に所定値よりも大きな加速度が作用したときにリールの回転を規制してウェビングをロックするロック機構が設置されるとともに、当該方向の加速度を検出する加速度センサが設置されている。この加速度センサとしては、例えば車両減速時の水平方向の加速度によって、ロック機構を起動させる側に移動するセンサウェイトを有したものがある。
ところで、シートベルトリトラクタは、シートバックに搭載されることがある。この場合、シートクッションに対するシートバックの傾斜角度(リクライニング角度)に関わらずウェビングを乗員に密着させることができる。しかしながら、シートベルトリトラクタの加速度センサは、水平方向の加速度を検出するものであるため、シートバックの傾斜角度に関らず加速度センサの鉛直方向(又は水平方向)に対する姿勢を一定に保つための姿勢制御装置が必要となる。
こうした姿勢制御装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この姿勢制御装置(106)では、シートクッション(14)とシートバック(16)との連結部に設けられた第1プーリ(112)に、インナケーブル(114)の一端側が巻き付けられるとともに、該インナケーブルの他端側が加速度センサと一体の第2プーリ(110)に巻き付けられている。従って、シートクッションに対しシートバックを傾動(回動)させると、その傾斜角度に応じて巻き取られ又は繰り出される(進退する)インナケーブルにより第2プーリが回転されて、これと一体の加速度センサの鉛直方向に対する姿勢が一定に保たれる。
なお、インナケーブルは、管状のアウタケーブル(116)内に通されて、いわゆる二重管ケーブル(ボーデンケーブル)を構成しているため、引張力だけでなく押圧力も伝達可能である。
米国特許第5,716,102号明細書(第1図)
ところで、特許文献1に記載の姿勢制御装置では、シートクッションとシートバックとの連結部に設けられる第1プーリの取付けに関し、何ら具体的な説明がなされていない。しかしながら、第1プーリは、シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸と同軸に取り付ける必要があることから、精度を維持しつつも円滑な組付けを可能にするための考慮を要することは容易に推測される。
また、仮に、第1プーリがシートクッションに実質的に一体化されるように取り付けられている場合には、例えばシートバックの揺動に過剰に反応して第2プーリが回転し、加速度センサが徒に姿勢変更(姿勢制御)を繰り返すことになる。従って、シートクッションに対するシートバックの一定範囲内での回動に際しては、加速度センサの姿勢変更が回避されるようにその姿勢制御に不感帯を設定することが好ましく、例えばシートクッションに対する第1プーリの一定範囲内での回動を許容すべく、該シートクッションに回動可能に連結する必要がある。
本発明の目的は、配置スペースのコンパクト化を図りつつ、組付け性を向上し且つシートベルトリトラクタの加速度センサの姿勢制御に不感帯を設定することができるシートベルト装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、シートバックに搭載され、水平方向の加速度を検出する加速度センサ及び該加速度センサにより所定値よりも大きな加速度が検出されたときにウェビングをロックするロック機構を備えるシートベルトリトラクタと、シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸を中心とする周方向に延びる長孔を有し、前記シートクッションに固定されたガイドピンが前記長孔に挿通されて前記回転軸を中心に該シートクッションに一定範囲内で回動可能に支持された第1ケーブル巻取板と、前記シートバックに前記加速度センサと一体で回動可能に支持された第2ケーブル巻取板と、前記シートバックに固定されたアウタケーブルと、前記アウタケーブルに挿通され、一側端部が前記第1ケーブル巻取板に巻き付けられるとともに他側端部が前記第2ケーブル巻取板に巻き付けられたインナケーブルとを備え、前記シートバックの傾動に伴い、前記第1ケーブル巻取板から繰り出された前記インナケーブルを巻き取るように前記第2ケーブル巻取板を回転させ、若しくは、前記第1ケーブル巻取板に巻き取られた前記インナケーブルを繰り出すように前記第2ケーブル巻取板を回転させて、前記加速度センサの鉛直方向に対する姿勢を一定に保持してなることを要旨とする。
同構成によれば、前記シートバックの傾動に伴う、前記第1ケーブル巻取板による前記インナケーブルの巻き取り又は繰り出しは、前記長孔が前記ガイドピンに当接されて前記第1ケーブル巻取板が回動規制され、実質的に前記シートクッションに固定されたときに行われる。そして、このときのインナケーブルの巻き取り又は繰り出しに対応して、前記第2ケーブル巻取板が回転され、前記加速度センサの鉛直方向に対する姿勢が一定に保持される。換言すれば、前記長孔が前記ガイドピンに当接されるまでの前記一定範囲内では、前記シートクッションに対する前記第1ケーブル巻取板の相対回動が許容されていることで、前記加速度センサの鉛直方向に対する姿勢制御が回避される。従って、シートバックの揺動に過剰に反応して、前記加速度センサが徒に姿勢変更(姿勢制御)を繰り返すことを回避できる。
また、前記長孔は、前記シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸を中心とする周方向に延びるため、前記ガイドピンが挿通されることで該回転軸と同軸での前記第1ケーブル巻取板の組付けが案内される。さらに、例えば前記第1ケーブル巻取板に周方向の製品ばらつきがあっても、該ばらつきは前記長孔の範囲で吸収される。従って、前記第1ケーブル巻取板を、精度を維持しつつも円滑に組み付けることがきる。
このように、これら長孔及びガイドピンの組み合わせのみで、上述した加速度センサの姿勢制御の不感帯の設定及び組付け性の向上の両機能を持たせたことで、例えば各機能を個別に持つ部材又は形状を設ける場合に比べて、配置スペースのコンパクト化を図ることがきる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に係合され、前記インナケーブルの撓みを吸収する付勢手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記付勢手段により前記インナケーブルの撓みが吸収されることで、前記加速度センサの鉛直方向に対する姿勢をより確実に変更・保持することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のシートベルト装置において、前記ガイドピン及び前記長孔は複数であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のシートベルト装置において、前記ガイドピン及び前記長孔は複数であることを要旨とする。
同構成によれば、前記ガイドピン及び前記長孔は複数であることで、前記第1ケーブル巻取板は、複数箇所に力(支持力)が分散されて前記シートクッションに回動可能に支持される。従って、例えば前記第1ケーブル巻取板に偏った力が加わることによるモーメントの発生で該第1ケーブル巻取板が傾いたりすることを抑制できる。また、前記シートクッションに対する前記第1ケーブル巻取板の回動をより安定化することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシートベルト装置において、前記第1ケーブル巻取板は、前記長孔の内周側に、両側のリクライナを連動させる連結軸が遊挿される貫通孔を有することを要旨とする。
同構成によれば、両側のリクライナの連動に係る前記連結軸は、前記貫通孔に遊挿されることで、該連結軸及び前記第1ケーブル巻取板の動作が互いに干渉されることはない。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートベルト装置において、前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に巻き付けられた前記インナケーブルの端部の長さを調整する調整手段を備えたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートベルト装置において、前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に巻き付けられた前記インナケーブルの端部の長さを調整する調整手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記調整手段により、前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に巻き付けられた前記インナケーブルの端部の長さが調整されることで、該インナケーブルは、その長さが好適に設定されてこれら第1及び第2ケーブル巻取板間に掛け渡される。従って、前記インナケーブルの過剰な緊張や弛緩を抑制することができる。
請求項1乃至5に記載の発明では、配置スペースのコンパクト化を図りつつ、組付け性を向上し且つシートベルトリトラクタの加速度センサの姿勢制御に不感帯を設定することができるシートベルト装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面に従って説明する。
図1(a)(b)は、自動車などの車両に搭載される車両用シート1を乗員Mとともに示す側面図及び背面図であり、図2は、該車両用シート1を示す斜視図である。図1に示されるように、車両用シート1は、シートクッション11の骨格をなす金属板からなるロアアーム12を、車両用シート1の幅方向で一対で備えるとともに、各ロアアーム12には、その幅方向外側でシートバック13の骨格をなす金属板からなるシートバックフレーム14が、リクライナ15を介して回転軸O1を中心に回動可能に連結されている。
図1(a)(b)は、自動車などの車両に搭載される車両用シート1を乗員Mとともに示す側面図及び背面図であり、図2は、該車両用シート1を示す斜視図である。図1に示されるように、車両用シート1は、シートクッション11の骨格をなす金属板からなるロアアーム12を、車両用シート1の幅方向で一対で備えるとともに、各ロアアーム12には、その幅方向外側でシートバック13の骨格をなす金属板からなるシートバックフレーム14が、リクライナ15を介して回転軸O1を中心に回動可能に連結されている。
なお、上記各リクライナ15は、ロアアーム12に対するシートバックフレーム14の回動を規制する状態と規制解除(許容)する状態とを切り替えるためのもので、基本的にロアアーム12に対するシートバックフレーム14の回動規制状態を保持する。また、両側のリクライナ15は、回転軸O1に沿って軸線の延びる連結軸16の一端及び他端が連結されて、互いの動作が連動されている。
図2に示されるように、前記シートバック13の幅方向一側の上端部には、ウェビング20を巻き取るためのシートベルトリトラクタ21が搭載されるとともに、該シートベルトリトラクタ21には、水平方向の加速度(車両減速度)を検出する加速度センサ22及び該加速度センサ22により所定値よりも大きな加速度が検出されたときにウェビング20をロックするロック機構(図示略)が設けられている。なお、シートベルトリトラクタ21の搭載側にある一方のリクライナ15と加速度センサ22との間は、姿勢制御装置23を介して連結されて、シートバック13の傾斜角度に関らず加速度センサ22の鉛直方向(又は水平方向)に対する姿勢が一定に保たれるようになっている。
次に、上記姿勢制御装置23について図3及び図4を併せ参照して説明する。なお、図3(a)(b)は、前記リクライナ15側の構造を示す側面図及び断面図であり、図4は、前記シートベルトリトラクタ21側の構造を示す斜視図である。
図3に示されるように、前記ロアアーム12の幅方向内側の端面には、円形の孔24aを有して円環状に成形された金属製の取付ブラケット24が固着されている。そして、この取付ブラケット24には、幅方向内側に突出するように所定角度ごとに固着された複数(3個)のガイドピン25を介して、円形の貫通孔26aを有して円環状に成形された第1ケーブル巻取板としての第1プーリ26が支持されるとともに、円形の孔27aを有して円環状に成形された金属製の押さえプレート27が一体的に固定されている。
なお、取付ブラケット24、第1プーリ26及びプレート27は、回転軸O1と同軸に配置されており、孔24a,27a及び貫通孔26aの内径は、前記連結軸16の外径よりも大きく設定されている。従って、前記連結軸16の先端は、これら取付ブラケット24、第1プーリ26及びプレート27に遊挿されて、前記リクライナ15に連結される。また、第1プーリ26は、回転軸O1を中心とする周方向に延びて前記各ガイドピン25が挿通される複数(3つ)の長孔26bを形成するとともに、該長孔26bがガイドピン25に当接されるまでの一定範囲内で取付ブラケット24(ロアアーム12)に対し回動可能に支持されている。つまり、各長孔26bに挿通されるガイドピン25は、第1プーリ26の軸受を構成している。さらに、第1プーリ26は、取付ブラケット24及びプレート27から突出する各ガイドピン25の両端がかしめによりこれらに固定されることで、取付ブラケット24及びプレート27の間に挟み込まれる態様で支持されている。
前記第1プーリ26は、軸方向両端において、一対の外向きフランジ26c(図3(b)参照)を形成するとともに、両フランジ26c間にガイド溝26dを形成する。図3(a)に示されるように、このガイド溝26dの下側の角度位置には、内周側に凹設された摺動溝26eが形成されるとともに、該摺動溝26eの周方向一側(図3(a)において反時計回転方向側)の先端に連続して径方向外側に突設された取付片26fが形成されている。
前記両フランジ26c間に挟まれる態様で摺動溝26eに摺動自在に支持された金属板からなるU字形状のケーブル取付具28の一端には、前記取付片26fに回転自在に取着された調節ねじ29が螺合されている。従って、調節ねじ29を回転させると、両フランジ26c間に挟まれて回転規制されたケーブル取付具28は、ねじ作用で摺動溝26eに沿って進退する。なお、前記ケーブル取付具28の他端には、前記シートバックフレーム14に固定された樹脂材からなる管状のアウタケーブル31に挿通されて該アウタケーブル31とともに二重管ケーブルを構成する金属製のインナケーブル32のケーブルエンド32aが係止されている。また、アウタケーブル31から引き出されたインナケーブル32の一側端部は、ガイド溝26dに沿って第1プーリ26に図示反時計回転方向に巻き付けられており、前記調節ねじ29の回転によりケーブル取付具28が摺動されることで、前記第1プーリ26への巻き付け量が調整される。これらケーブル取付具28及び調節ねじ29等は、調整手段を構成する。
図4に示されるように、前記シートバックフレーム14に固定されてシートベルトリトラクタ21の外形をなすケース21aには、前記第1プーリ26と同等の外径を有して円板状に成形された第2ケーブル巻取板としての第2プーリ33が前記回転軸O1に平行な回転軸O2を中心に回動可能に支持されるとともに、該第2プーリ33には、前記回転軸O2に沿って円柱状に突設されたシャフト34を介して前記加速度センサ22が一体回動するように連結されている。
なお、アウタケーブル31から引き出されたインナケーブル32の他側端部は、第2プーリ33の外周面(ガイド溝)に沿って該第2プーリ33に図示時計回転方向に巻き付けられている。アウタケーブル31に挿通される態様で第1及び第2プーリ26,33間に掛け渡されたインナケーブル32は、前記調節ねじ29の回転により前記第1プーリ26への巻き付け量が調整されることでその張力が調整される。また、前記シャフト34周りには、一端35aがシャフト34に係止されるとともに他端35bがケース21aに係止されて、インナケーブル32の巻き取り側、即ち撓みの吸収側に第2プーリ33を付勢するねじりコイルバネからなる付勢手段35が装着されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。まず、第1プーリ26の長孔26bが前記ガイドピン25に当接されて該第1プーリ26が回動規制され、実質的に取付ブラケット24(シートクッション11及びロアアーム12)に固定されているものとする。このとき、前記シートバック13(シートバックフレーム14)を前方に傾動させると、該シートバック13は、図2において、回転軸O1を中心に図示反時計回転方向に回動し、前記アウタケーブル31、インナケーブル32及び第2プーリ33は回転軸O1を中心とする回動軌跡に沿って前方に移動する。そして、前記第1プーリ26からインナケーブル32が繰り出される。このインナケーブル32の繰り出し分は、第2プーリ33に巻き取られることで、該第2プーリ33に回転軸O2を中心とする図示時計回転方向の回転が生じる。この際、インナケーブル32の撓みは、前記付勢手段35により第2プーリ33が付勢されることで吸収される。そして、第2プーリ33と一体回動する前記加速度センサ22は、シートバック13の傾斜角度に関わらず、その鉛直方向に対する姿勢が一定に保たれる。
一方、前記シートバック13(シートバックフレーム14)を後方に傾動させると、該シートバック13は、図2において、回転軸O1を中心に図示時計回転方向に回動し、前記アウタケーブル31、インナケーブル32及び第2プーリ33は回転軸O1を中心とする回動軌跡に沿って後方に移動する。そして、前記第1プーリ26にインナケーブル32が巻き取られる。このインナケーブル32の巻き取り分は、前記付勢手段35に抗して第2プーリ33から繰り出されることで、該第2プーリ33に回転軸O2を中心とする図示反時計回転方向の回転が生じる。そして、第2プーリ33と一体回動する前記加速度センサ22は、同様にシートバック13の傾斜角度に関わらず、その鉛直方向に対する姿勢が一定に保たれる。
また、シートバック13の傾斜角度が固定されている状態において、第1プーリ26の長孔26bが前記ガイドピン25から離隔されて該ガイドピン25との間に隙間を有しているものとする。このとき、長孔26bが前記ガイドピン25に当接されるまでの前記一定範囲内では、前記シートクッション11(ロアアーム12)に対する第1プーリ26の相対回動が許容されていることで、前記加速度センサ22の鉛直方向に対する姿勢制御が回避される。従って、シートバック13の揺動に過剰に反応して、前記加速度センサ22が徒に姿勢変更(姿勢制御)を繰り返すことが回避される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、前記長孔26bが前記ガイドピン25に当接されるまでの前記一定範囲内では、シートクッション11に対する第1プーリ26の相対回動が許容されていることで、前記加速度センサ22の鉛直方向に対する姿勢制御が回避される。従って、シートバック13の揺動に過剰に反応して、前記加速度センサ22が徒に姿勢変更(姿勢制御)を繰り返すことを回避できる。
(1)本実施形態では、前記長孔26bが前記ガイドピン25に当接されるまでの前記一定範囲内では、シートクッション11に対する第1プーリ26の相対回動が許容されていることで、前記加速度センサ22の鉛直方向に対する姿勢制御が回避される。従って、シートバック13の揺動に過剰に反応して、前記加速度センサ22が徒に姿勢変更(姿勢制御)を繰り返すことを回避できる。
また、前記長孔26bは、前記シートバック13の傾動に係るシートクッション11の回転軸O1を中心とする周方向に延びるため、前記ガイドピン25が挿通されることで該回転軸O1と同軸での前記第1プーリ26の組付けが案内される。さらに、例えば前記第1プーリ26に周方向の製品ばらつきがあっても、該ばらつきは前記長孔26bの範囲で吸収される。従って、前記第1プーリ26を、精度を維持しつつも円滑に組み付けることがきる。
このように、これら長孔26b及びガイドピン25の組み合わせのみで、上述した加速度センサ22の姿勢制御の不感帯の設定及び組付け性の向上の両機能を持たせたことで、例えば各機能を個別に持つ部材又は形状を設ける場合に比べて、配置スペースのコンパクト化を図ることがきる。
(2)本実施形態では、前記付勢手段35により前記インナケーブル32の撓み(遊び)が吸収されることで、前記加速度センサ22の鉛直方向に対する姿勢をより確実に変更・保持することができる。
(3)本実施形態では、前記ガイドピン25及び前記長孔26bは複数であることで、前記第1プーリ26は、複数箇所に力(支持力)が分散されて前記シートクッション11(ロアアーム12)に回動可能に支持される。従って、例えば第1プーリ26に偏った力が加わることによるモーメントの発生で該第1プーリ26が傾いたりすることを抑制できる。また、前記シートクッション11に対する第1プーリ26の回動をより安定化することができる。
(4)本実施形態では、両側のリクライナ15の連動に係る連結軸16は、前記貫通孔26aに遊挿されることで、該連結軸16及び前記第1プーリ26の動作が互いに干渉されることはない。
(5)本実施形態では、前記調節ねじ29等により、第1プーリ26に巻き付けられた前記インナケーブル32の端部の長さが調整されることで、該インナケーブル32は、その長さが好適に設定されてこれら第1及び第2プーリ26,33間に掛け渡される。従って、前記インナケーブル32の過剰な緊張や弛緩を抑制することができる。
(6)例えば、乗員Mの着座を想定していない傾斜角度までシートバック13を傾動可能な機構(例えばウォークイン機構)を備える車両用シート1において、前記一定範囲の設定により、当該角度範囲内での前記加速度センサ22の姿勢変更(姿勢制御)を回避させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、リクライナとしては、回転軸O1に対し所定量だけ偏心された円周上でのシートバック13(シートバックフレーム14)の回動を規制する状態と規制解除(許容)する状態とを切り替えるものであってもよい。この場合であっても、シートバック13の姿勢を規定する回転軸O1は、依然としてシートバック13の傾動に係ることになる。特に、このタイプのリクナイナでは、回転軸O1に対しシートバック13がずれるものの、このずれを姿勢制御装置23によるインナケーブル32の進退によって吸収(追従)することができる。
・前記実施形態において、リクライナとしては、回転軸O1に対し所定量だけ偏心された円周上でのシートバック13(シートバックフレーム14)の回動を規制する状態と規制解除(許容)する状態とを切り替えるものであってもよい。この場合であっても、シートバック13の姿勢を規定する回転軸O1は、依然としてシートバック13の傾動に係ることになる。特に、このタイプのリクナイナでは、回転軸O1に対しシートバック13がずれるものの、このずれを姿勢制御装置23によるインナケーブル32の進退によって吸収(追従)することができる。
・前記実施形態において、インナケーブル32の巻き取り側、即ち撓みの吸収側に第1プーリ26を付勢する付勢手段35であってもよい。
・前記実施形態において、付勢手段35の一端35aは、第2プーリ33や加速度センサ22に直に係止されていてもよい。また、付勢手段35の他端35bは、ケース21aが実質的に一体化されるシートバックフレーム14やシートバック13の適宜箇所に係止されていてもよい。
・前記実施形態において、付勢手段35の一端35aは、第2プーリ33や加速度センサ22に直に係止されていてもよい。また、付勢手段35の他端35bは、ケース21aが実質的に一体化されるシートバックフレーム14やシートバック13の適宜箇所に係止されていてもよい。
・前記実施形態において、ガイドピン25及び長孔26bの個数は一例である。
11…シートクッション、12…ロアアーム、13…シートバック、14…シートバックフレーム、15…リクライナ、16…連結軸、20…ウェビング、21…シートベルトリトラクタ、22…加速度センサ、23…姿勢制御装置、24…取付ブラケット、25…ガイドピン、26…第1ケーブル巻取板としての第1プーリ、26a…貫通孔、26b…長孔、27…押さえプレート、28…調整手段を構成するケーブル取付具、29…調整手段を構成する調節ねじ、31…アウタケーブル、32…インナケーブル、33…第2ケーブル巻取板としての第2プーリ、34…シャフト、35…付勢手段。
Claims (5)
- シートバックに搭載され、水平方向の加速度を検出する加速度センサ及び該加速度センサにより所定値よりも大きな加速度が検出されたときにウェビングをロックするロック機構を備えるシートベルトリトラクタと、
シートバックの傾動に係るシートクッションの回転軸を中心とする周方向に延びる長孔を有し、前記シートクッションに固定されたガイドピンが前記長孔に挿通されて前記回転軸を中心に該シートクッションに一定範囲内で回動可能に支持された第1ケーブル巻取板と、
前記シートバックに前記加速度センサと一体で回動可能に支持された第2ケーブル巻取板と、
前記シートバックに固定されたアウタケーブルと、
前記アウタケーブルに挿通され、一側端部が前記第1ケーブル巻取板に巻き付けられるとともに他側端部が前記第2ケーブル巻取板に巻き付けられたインナケーブルとを備え、
前記シートバックの傾動に伴い、前記第1ケーブル巻取板から繰り出された前記インナケーブルを巻き取るように前記第2ケーブル巻取板を回転させ、若しくは、前記第1ケーブル巻取板に巻き取られた前記インナケーブルを繰り出すように前記第2ケーブル巻取板を回転させて、前記加速度センサの鉛直方向に対する姿勢を一定に保持してなることを特徴とするシートベルト装置。 - 請求項1に記載のシートベルト装置において、
前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に係合され、前記インナケーブルの撓みを吸収する付勢手段を備えたことを特徴とするシートベルト装置。 - 請求項1又は2に記載のシートベルト装置において、
前記ガイドピン及び前記長孔は複数であることを特徴とするシートベルト装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のシートベルト装置において、
前記第1ケーブル巻取板は、前記長孔の内周側に、両側のリクライナを連動させる連結軸が遊挿される貫通孔を有することを特徴とするシートベルト装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートベルト装置において、
前記第1及び第2ケーブル巻取板のいずれか一方に巻き付けられた前記インナケーブルの端部の長さを調整する調整手段を備えたことを特徴とするシートベルト装置。
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JP2006062827A JP2007237912A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | シートベルト装置 |
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