JP5749966B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト装置に関し、より詳細には、リクライニング式シートのシートバックに取り付けられるシートベルト装置に関する。
車両に搭載されるシートベルト装置は、シートバック内のシートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトによって、シートに着座する乗員を拘束して車両衝突時等に乗員を保護するためのものである。シートベルトリトラクタは、車両衝突時等に水平方向に所定値より大きな加速度が作用すると、この加速度を加速度センサが検出して、シートベルト装置のロック機構を作動させ、これによりシートベルトを引き出し不能にする。加速度センサに使用される慣性体としては、ボールを使用したものや自立慣性体を使用したものが知られている。
リクライニング式シートのシートバックに、この種の加速度センサを備えたシートベルトリトラクタを装備すると、シートバックのリクライニング角度によって、シートベルトリトラクタの取付姿勢が変化してしまうため、そのままでは適正に加速度を検出できなくなる。そこで、シートバックのリクライニング角度によらず、適正に加速度を検出できるようにした加速度センサを装備したシートベルト装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のシートベルト装置は、シートクッションから突設されたシートバック支持アームとリクライニング回転軸との連結部分にケーブル進退装置を配置し、シートバックが回転すると、ケーブル進退装置とシートベルトリトラクタとの間に架け渡されたケーブルにより、加速度センサの姿勢を常に鉛直方向に向けるように制御して、加速度を適正に検出可能としている。
特許第3767197号公報
特許文献1に記載のシートベルト装置によると、長手方向の側面に歯列が形成されているラックに、長手方向に延在する細溝と直方体形状の凹部とが設けられ、この凹部内にケーブルの一端を固定したブロックが摺動自在に挿入されている。ブロックは、アジャスタボルトによって凹部内の位置が調節可能となっており、アジャスタボルトでブロックの位置を調節することにより、ケーブルの長さのばらつきを吸収している。しかしながら、ケーブルの長さのばらつきを吸収するため、アジャスタボルトによりブロックの位置を調節する工数を要し、組付け作業が効率的でなく、コストを増大させる要因となっていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケーブル長さのばらつきを吸収するための調節作業を不要として、適正な加速度センサの検出精度を備えるとともに、組付け効率を向上させることができるシートベルト装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、車両の前後方向における加速度を検出する加速度センサと、該加速度センサによって検出される加速度に応じて前記シートベルトの引出動作をロックするロック機構と、を有し、車両に設けられるリクライニング式シートのシートバックに取り付けられるシートベルトリトラクタと、
一端部が前記加速度センサに連結されたケーブルを有し、前記シートバックとシートクッションとの連結部に配置されたケーブル長さ調節機構と、
を備え、前記シートバックの回動に応じて前記ケーブル長さ調節機構から延びるケーブル長さを調節して、前記シートバックの傾斜角度に拘わらず、前記加速度センサを水平に保持するシートベルト装置であって、
前記ケーブル長さ調節機構は、
前記シートバックに固定されて前記シートバックと一体に回動するギヤケースと、
前記ギヤケースに回動自在に配設されたピニオンと、
前記ギヤケースに摺動自在に保持され、前記ピニオンに噛合した状態で前記シートバックの回動に連動して前記ピニオン外周に沿って移動するとともに、前記ケーブルの他端部を収容する凹部を備えるラックと、
前記シートクッションに固定され、前記ピニオンの回動を規制する回動規制部材と、
前記ケーブルの他端部を保持するとともに、前記ラックの凹部に固定されることで、前記ケーブルの他端部を前記ラックの凹部に位置決めする位置決め部材と、
前記ケーブルの周囲で、前記位置決め部材と前記ラックの凹部の受け面との間に配置される圧縮コイルばねと、
を備え、
前記圧縮コイルばねは、前記位置決め部材を前記ラックの凹部に固定する前の状態において、前記ケーブルの他端部を前記ケーブル引き出し方向に付勢し、前記位置決め部材が前記ラックの凹部に固定された後の状態において、前記圧縮コイルばねは、前記ケーブルを付勢しないことを特徴とするシートベルト装置。
本発明のシートベルト装置によれば、シートバックの傾斜角度に拘わらず加速度センサを水平に保持するため、シートバックの回動に応じてケーブル長さを調節するケーブル長さ調節機構は、シートバックと一体に回動するギヤケースと、ギヤケースに回動自在に配設されたピニオンと、ケーブルの他端部を収容する凹部を有し、シートバックの回動に連動してピニオン外周に沿ってギヤケース内を摺動移動するラックと、ピニオンの回動を規制するシートクッションに固定された回動規制部材と、ラックの凹部に固定することでケーブルの他端部をラックに位置決めする位置決め部材と、位置決め部材とラックの凹部の受け面との間に配置される圧縮コイルばねと、を備える。圧縮コイルばねは、位置決め部材をラックの凹部に固定する前の状態において、ケーブルの他端部をケーブル引き出し方向に付勢しているので、圧縮コイルばねのケーブル引き出し作用によって、ケーブル長さのばらつきや弛みを自動的に吸収し、単に位置決め部材をラックの凹部に固定するだけで容易に組み付けることができ、ケーブル長さのばらつきや弛みを吸収するための調節作業を不要として組付け効率を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るシートベルト装置を備えたリクライニング式シートの側面図である。 図1に示すシートベルトリトラクタの加速度センサの分解斜視図である。 図1に示すケーブル長さ調節機構の分解斜視図である。 リクライニング式シートが標準位置にあるときのケーブル長さ調節機構の要部側面図である。 (a)はフルリクライニングされたリクライニング式シートの側面図、(b)はリクライニング式シートがフルリクライニングされたときのケーブル長さ調節機構の要部側面図である。 (a)は折り畳まれたリクライニング式シートの側面図、(b)はリクライニング式シートが折り畳まれたときのケーブル長さ調節機構の要部側面図である。
以下、本発明に係るシートベルト装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るシートベルト装置を備えたリクライニング式シートの側面図である。図1に示すように、シートベルト装置10は、リクライニング式の車両用シート15のシートバック16に取り付けられたシートベルトリトラクタ11と、シートバック16とシートクッション17との連結部18に配置されたケーブル長さ調節機構12とを備える。シートベルトリトラクタ11とケーブル長さ調節機構12とは、インナーケーブル13a及びアウターケーブル13bとを有するケーブル13(図2及び図3参照)により連結されている。
シートベルトリトラクタ11は、図2に示すように、シートバック16に固定されるリトラクタフレーム21を備えており、リトラクタフレーム21には、シートベルト19を巻き取るスピンドル22が回転可能に支持されている。スピンドル22の軸方向の一端側(図中左側)には、スピンドル22をシートベルト19の巻取り方向に付勢するリトラクタスプリング(図示略)が連結されている。
スピンドル22の軸方向の他端側(図中右側)には、シートベルト19の引出動作をロックするロック機構24の一構成要素である不図示のステアリングホイールを収容するステアリングホイールケース25と、車両に作用する水平方向の加速度を検出し、検出された加速度に応じてロック機構24を作動させる加速度センサ30とが設けられている。
ステアリングホイールは、スピンドル22に内蔵される不図示のトーションバーなどを介してスピンドル22に接続されると共に、外周面に後述する作動部材(第1センサレバー36)の上部爪部54と係合する複数の係合爪(図示せず)が周方向に所定の間隔で離間して設けられている。
加速度センサ30は、リトラクタフレーム21に固定されることでシートバック16と一体的に傾動するプーリプレート31及びセンサカバー32を備える。プーリプレート31及びセンサカバー32で囲まれた空間には、プーリプレート31及びセンサカバー32に支持されて、車両の幅方向に沿った軸線Lを中心として揺動自在とされたセンサハウジング40と、センサハウジング40に格納された慣性体であるボール35と、ボール35の動きによりロック機構24を作動させる作動部材である第1センサレバー36及び第2センサレバー37と、が配設されている。
具体的には、センサハウジング40は、下方に凹むすり鉢状凹面である慣性体支持面41を上面に備えた慣性体支持部42と、慣性体支持部42の車幅方向両端からそれぞれ上方に突設する一対の突起部43a、43bと、車両前後方向一端側において、車幅方向の両端から上方に突出して設けられた一対のレバー支持部44a、44bと、を備える。
突起部43aは、車幅方向に貫通する支持孔45が形成されると共に、この支持孔45を中心として下方に広がる扇形部の下面に形成されて、後述するプーリ61のギヤ64と噛合する扇形歯部46を備える。突起部43bには、軸部47が車幅方向外方に突出形成されている。センサハウジング40は、支持孔45が後述するプーリケース62に設けられた支持軸69に嵌合し、軸部47がセンサカバー32に形成された支持孔32aに嵌合している。
即ち、センサハウジング40は、車幅方向に沿った軸線Lを中心として揺動可能に、プーリケース62及びセンサカバー32によって支持されている。これにより、シートバック16が傾動した時、センサハウジング40が、軸線Lを回転中心として揺動することで、常にセンサハウジング40を水平状態に保持することができる。
また、一対のレバー支持部44a、44bには、軸線Lに対して平行とされた中心軸を有するレバー支持孔48a、48bが形成されている。
慣性体であるボール35は、センサハウジング40の慣性体支持面(すり鉢状凹面)41上に載せられており、ボール35に所定以上の水平方向の加速度を受けたとき、中立位置から変位して車両、即ち、シートベルトリトラクタ11に作用する加速度を検知する。慣性体支持面41の傾斜角度は、加速度センサ30の感度を決定する重要な要素である。
第1センサレバー36は、嵌合孔51が設けられたボス52を基端部に有し、先端部は、第2センサレバー37に当接する下部爪部53、及び不図示のステアリングホイールに当接する上部爪部54が設けられた略Y字型に形成されている。
第1センサレバー36は、ステアリングホイールの下方に配置されており、嵌合孔51が、ステアリングホイールケース25に設けられた支持軸33と、側面カバー38の内面に設けられた不図示の支持軸に回動自在に嵌合する。そして、嵌合孔51を中心として上方(図2において時計方向)に回動することで、上部爪部54がステアリングホイールの係合爪に係合して、ステアリングホイールの回転を規制する。即ち、ステアリングホイールと、第1センサレバー36とにより、ロック機構24が構成される。
第2センサレバー37は、基端部に形成された回動軸55と、先端側に形成されてボール35の上面に被さる椀部56、及び椀部56の上面に形成されたリブ57と、を備える。回動軸55は、センサハウジング40のレバー支持孔48a、48bに回動自在に嵌合する。
第2センサレバー37は、椀部56がボール35の上側に接触すると共に、リブ57の上面に第1センサレバー36の下部爪部53が当接している。そして、加速度によってボール35が中立位置から変位すると、回動軸55を中心として回動(図2において反時計方向)し、下部爪部53を介して第1センサレバー36を上方に押し上げ(図2において時計方向)、ステアリングホイールの係合爪に上部爪部54を係合させる。なお、第1センサレバー36と第2センサレバー37とは、ボール35が変位した際に、反対方向に回動するように回動軸線の位置が互いに逆方向に設定されている。
プーリ61は、加速度センサ30と反対側において、プーリプレート31の側面に配置され、プーリケース62によって側面(図において左側面)が覆われている。プーリ61は、プーリケース62に設けられた支軸63に回動自在に嵌合する。プーリ61に形成されたギヤ64は、リトラクタフレーム21の窓34から突出するセンサハウジング40の扇形歯部46と噛合している。
また、プーリ61には、ケーブル13のインナーケーブル13aを巻き付けるためのケーブル巻付溝66が外周面に設けられると共に、インナーケーブル13aの上端側に固定されたエンドブロック67aが挿入されるエンドブロック挿入孔68が側面に設けられている。プーリ61とプーリケース62との間には、トーションスプリング65が配置されてプーリ61を図2において反時計方向に付勢している。
ケーブル長さ調節機構12は、図3に示すように、ギヤケース71と、ギヤケース71の側面を塞ぐ板状のギヤケースカバー72と、ギヤケース71とギヤケースカバー72とで形成される空間内に配置される略扇形のピニオン73と、ピニオン73に噛合するラック74と、シートクッション17に固定されるレバー部材(回動規制部材)75と、ラック74に設けられた凹部96により固定されるストッパー(位置決め部材)76と、圧縮コイルばね77と、を備える。
ギヤケース71は、ピニオン73を収容するピニオン収容部81とラック74を収容するラック収容部82とを備えている。ピニオン収容部81の中央部には、ピニオン73の嵌合孔93に嵌合するボス部83が突設されている。また、ピニオン収容部81の外周には、扇形のピニオン73の大径部である歯部91を収容する大径外壁84と、ピニオン73の小径部92を収容する小径外壁85とからなる外壁が設けられている。これにより、ピニオン収容部81は、ボス部83、大径外壁84、及び小径外壁85によって略円環状凹部として形成されている。
ラック収容部82は、一部がピニオン収容部81に連通する直方体形状であり、ラック74がその内部を摺動移動可能となるようにラック74よりも十分に長くなっている。ラック収容部82の一端側にはアウターケーブル13bの端部を収容するための凹溝87及び環状溝88が設けられている。凹溝87にアウターケーブル13bの端部を収容すると共に、環状溝88にアウターケーブル13bの環状突部13cを係合させることにより、アウターケーブル13bの他端がギヤケース71に装着固定される。また、ラック収容部82と凹溝87とは、インナーケーブル13aを収容する細溝89で連続する。
ピニオン73は、略扇形に形成された歯部91を備え、この歯部91の周方向両端に径方向に延びる歯部側面94a、94bを有する。ピニオン73は、中央に設けられた嵌合孔93がピニオン収容部81のボス部83に回動自在に嵌合する。
ラック74は、略直方体形状に形成されており、長手方向の一側面にピニオン73の歯部91と噛合するラック歯部95が形成されている。また、ラック74には、ストッパー76が圧入固定される直方体形状の凹部96と、凹部96から上方に延び、インナーケーブル13aが挿通する細溝97と、が形成されている。
レバー部材75は、嵌合孔101を有する環状円板部102、環状円板部102から下方に延設されるブラケット103と、該ブラケット103に設けられた長孔104と、を備える。ブラケット103は、長孔104に装着されたスライドピース106及びブッシュ107を介して不図示のボルトによりシートクッション17に固定される。即ち、レバー部材75は、リクライニングの作動によって移動することはなく、常に一定位置に固定されている。
レバー部材75の嵌合孔101には、ピニオン収容部81のボス部83が回動自在に嵌合する。また、環状円板部102には、ピニオン73の歯部側面94aに当接することでピニオン73の回動を規制する突起部105が軸方向に突設されている。
ストッパー76は、直方体形状の金属薄板を、短手方向中心でU字型に折り曲げ加工して形成された細溝110と、長手方向の両側面に形成された係合歯部111と、ストッパー76の中央に設けられて細溝110に連通する角孔112と、を備える。インナーケーブル13aは、細溝110に挿通されると共に、下端側に固定されたインナーケーブル13aの他端部であるエンドブロック67bが角孔112に挿入されてストッパー76に装着される。ストッパー76は、ラック74の凹部96に圧入されることで、係合歯部111と凹部96の側壁96aとが係合してしっかりとラック74に固定される。
圧縮コイルばね77は、組み付け前のインナーケーブル13aの下端側を、ケーブル長さ調節機構12方向に引き出し付勢するための弾性体であり、ラック74に組付け以前の状態では、アウターケーブル13bの下端面と、インナーケーブル13aの下端側に固定されたエンドブロック67bとの間に配置されている。そして、ラック74への組付けにより、ストッパー76と凹部96の受け面98との間に配置されて組み付けられる。
このように構成されたシートベルト装置10のリクライニング式車両用シート15への組付けは、図1に示すように、ケーブル13の上端側が連結されたシートベルトリトラクタ11をシートバック16に取り付けた後、ケーブル長さ調節機構12をシートバック16とシートクッション17との連結部18に取り付ける。
ケーブル長さ調節機構12とケーブル13との接続は、先ず、シートバック16を図1に示すように標準状態に位置させる。次いで、図3及び図4に示すように、圧縮コイルばね77によって引き出し付勢されているインナーケーブル13aのエンドブロック67bを、圧縮コイルばね77と共にラック74の凹部96に挿入する。
次に、エンドブロック67bをストッパー76の角孔112に挿入し、インナーケーブル13aを引き出し、あるいは繰り出してセンサハウジング40が水平状態となる位置で、ストッパー76をラック74の凹部96に圧入する。この圧入により、ストッパー76の係合歯部111が、凹部96の側壁96aに係合して、ストッパー76がしっかりとラック74に固定される。
ストッパー76は、係合歯部111が凹部96の側壁96aに係合して固定されるので、凹部96の任意の位置に固定することができ、無段階でストッパー76の位置調節が可能である。更に、ストッパー76を凹部96に圧入するだけなので、容易に組み付けることができる。なお、ストッパー76の圧入の際、圧縮コイルばね77を上方に圧縮しながら組み付けて、ストッパー76と凹部96の受け面98との間に配置する。また、ストッパー76は、インナーケーブル13aのエンドブロック67b及び圧縮コイルばね77をラック74の凹部96に配置した後に、凹部96内に配置してもよく、或いは、予めエンドブロック67と圧縮コイルばね77との間に挟まれた状態とした後に、エンドブロック67と圧縮コイルばね77と一緒に凹部96内に配置されてもよい。
このように、圧縮コイルばね77によって引き出し付勢された状態で、インナーケーブル13aの他端部をストッパー76を介してラック74に組み付けることにより、ケーブル13の長さのばらつきや弛みが自動的に吸収される。従って、単にストッパー76をラック74の凹部96に圧入するだけの単純な作業で組み付けることができ、従来のようなケーブル長さのばらつきを吸収するための調節作業が不要となる。
なお、ストッパー76がラック74の凹部96に圧入されると、圧縮コイルばね77は、実質的に一体となったストッパー76と凹部96の受け面98との間に配置されるので、ケーブル13にはばねとして作用していない。
次に、本実施形態の作用を説明する。シートバック16が図1に示す標準状態に位置するとき、ケーブル長さ調節機構12は、図4に示すように、ラック74がギヤケース71に設けられたラック収容部82の上部に位置して、ラック歯部95の下部と、ピニオン73の歯部91の左端部とが噛合している。このとき、ピニオン73の一方の歯部側面94aが、レバー部材75の突起部105に当接している。従って、インナーケーブル13aが上方に引かれてもピニオン73が時計方向に回転することはない。また、この標準状態においては、インナーケーブル13aの長さが上記したように調節されているので、センサハウジング40は水平状態となっている。
シートバック16を図1に示す標準状態から図5(a)に示すリクライニング側に倒すと、シートバック16に固定されているギヤケース71が時計方向に回転する。ケーブル長さ調節機構12は、図5(b)に示すように、歯部側面94aがレバー部材75の突起部105に当接しているのでピニオン73が回転することができず、ピニオン73に噛合するラック74は、シートバック16の回動に連動してピニオン73の歯部91に沿ってラック収容部82内を矢印A方向にスライド移動し、インナーケーブル13aの他端側(エンドブロック67b)をケーブル長さ調節機構12内に引き込む。
これにより、インナーケーブル13aの一端部(上端)が巻き付けられたプーリ61が、トーションスプリング65のばね力に抗して時計方向に回動する(図2参照)。プーリ61の回動は、ギヤ64、扇形歯部46を介してセンサハウジング40に伝達され、センサハウジング40が、軸線Lを中心としてシートバック16の倒れる方向と反対方向、即ち、反時計方向に、シートバック16のリクライニング角度と同じ角度だけ回動する。従って、シートバック16のリクライニング角度に拘わらず、センサハウジング40は、車両前後方向で水平状態に維持される。
また、シートバック16をリクライニング状態(図5)から標準状態(図1)に戻すと、レバー部材75の突起部105に当接して時計方向の回転が規制されているピニオン73と噛合するラック74は、シートバック16の回動に連動してピニオン73の歯部91に沿ってラック収容部82内を矢印A方向と反対方向にスライド移動し、インナーケーブル13aがケーブル長さ調節機構12から引き出され、プーリ61がトーションスプリング65のばね力により反時計方向に回動して、センサハウジング40を、車両前後方向で水平状態に維持する。
また、シートバック16を標準状態(図1)から図6(a)に示す折り畳み状態に倒すと、図6(b)に示すように、ピニオン73がギヤケース71と共に一体にレバー部材75に対して相対回転し、インナーケーブル13aの張力により矢印B方向に引っ張られているラック74は、ラック収容部82内で標準状態と同じ位置にあり、ピニオン73とラック74との噛合状態は変化しない。これにより、シートバック16は、シートクッション17に重なるように折り畳み可能となる。
なお、シートバック16が折り畳まれるときは、ケーブル長さ調節機構12から延びるインナーケーブル13aの長さは変化しないので、センサハウジング40は、シートバック16と共に倒れることになる。しかし、折り畳まれたシートクッション17に乗員が着座することはなく、センサハウジング40が水平状態に維持されていなくても障害とはならない。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト装置10によれば、シートバック16の回動に応じてケーブル長さを調節するケーブル長さ調節機構12は、シートバック16と一体に回動するギヤケース71と、ギヤケース71のピニオン収容部81に回動自在に配設されたピニオン73と、ケーブル13の他端部を収容する凹部96を有し、シートバック16の回動に連動してピニオン73の外周に沿ってギヤケース71のラック収容部82内を摺動移動するラック74と、ピニオン73の回動を規制する突起部105を有してシートクッション17に固定されたレバー部材75と、ラック74の凹部96に圧入することでケーブル13の他端部をラック74に位置決めするストッパー76と、ストッパー76とラック74の凹部96の受け面98との間に配置される圧縮コイルばね77と、を備える。
圧縮コイルばね77は、ストッパー76をラック74の凹部96に圧入固定する前の状態において、ケーブル13の他端部をケーブル引き出し方向に付勢しているので、圧縮コイルばね77のケーブル引き出し作用によって、ケーブル長さのばらつきや弛みを自動的に吸収し、単にストッパー76をラック74の凹部96に圧入するだけで容易に組み付けることができ、ケーブル長さのばらつきを吸収するための調節作業を不要として組付け効率を向上させることができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本発明の位置決め部材は、本実施形態のストッパー76に限定されるものでなく、インナーケーブル13aの長さのばらつきに応じてラック74の凹部96に固定されるものであればよい。
10 シートベルト装置
11 シートベルトリトラクタ
12 ケーブル長さ調節機構
13 ケーブル
15 リクライニング式車両用シート
16 シートバック
17 シートクッション
18 連結部
19 シートベルト
22 スピンドル
24 ロック機構
30 加速度センサ
67a エンドブロック(ケーブルの一端部)
67b エンドブロック(ケーブルの他端部)
71 ギヤケース
73 ピニオン
74 ラック
75 レバー部材(回動規制部材)
76 ストッパー(位置決め部材)
77 圧縮コイルばね
96 凹部
98 凹部の受け面
105 突起部

Claims (1)

  1. シートベルトを巻き取るスピンドルと、車両の前後方向における加速度を検出する加速度センサと、該加速度センサによって検出される加速度に応じて前記シートベルトの引出動作をロックするロック機構と、を有し、車両に設けられるリクライニング式シートのシートバックに取り付けられるシートベルトリトラクタと、
    一端部が前記加速度センサに連結されたケーブルを有し、前記シートバックとシートクッションとの連結部に配置されたケーブル長さ調節機構と、
    を備え、前記シートバックの回動に応じて前記ケーブル長さ調節機構から延びるケーブル長さを調節して、前記シートバックの傾斜角度に拘わらず、前記加速度センサを水平に保持するシートベルト装置であって、
    前記ケーブル長さ調節機構は、
    前記シートバックに固定されて前記シートバックと一体に回動するギヤケースと、
    前記ギヤケースに回動自在に配設されたピニオンと、
    前記ギヤケースに摺動自在に保持され、前記ピニオンに噛合した状態で前記シートバックの回動に連動して前記ピニオン外周に沿って移動するとともに、前記ケーブルの他端部を収容する凹部を備えるラックと、
    前記シートクッションに固定され、前記ピニオンの回動を規制する回動規制部材と、
    前記ケーブルの他端部を保持するとともに、前記ラックの凹部に固定されることで、前記ケーブルの他端部を前記ラックの凹部に位置決めする位置決め部材と、
    前記ケーブルの周囲で、前記位置決め部材と前記ラックの凹部の受け面との間に配置される圧縮コイルばねと、
    を備え、
    前記圧縮コイルばねは、前記位置決め部材を前記ラックの凹部に固定する前の状態において、前記ケーブルの他端部を前記ケーブル引き出し方向に付勢し、前記位置決め部材が前記ラックの凹部に固定された後の状態において、前記圧縮コイルばねは、前記ケーブルを付勢しないことを特徴とするシートベルト装置。
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