JP2007237419A - 合成樹脂製中空板の端面処理方法および処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長い端面を有する合成樹脂製中空板の端面を処理可能な端面処理方法および端面処理装置を提供する。
【解決手段】合成樹脂製中空板100の端面を加熱し、次に合成樹脂製中空板100の端面において、円盤状の第1の回転体10の外周縁部に形成された環状突起部10bによりリブを押圧し、次に合成樹脂製中空板100の端面において、円盤状の第2の回転体20、21、30、31、40の外周縁部に形成された環状凹部20b、21b、30b、31b、40bにより2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に押圧し、2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に湾曲させて接触させる。
【選択図】図3
【解決手段】合成樹脂製中空板100の端面を加熱し、次に合成樹脂製中空板100の端面において、円盤状の第1の回転体10の外周縁部に形成された環状突起部10bによりリブを押圧し、次に合成樹脂製中空板100の端面において、円盤状の第2の回転体20、21、30、31、40の外周縁部に形成された環状凹部20b、21b、30b、31b、40bにより2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に押圧し、2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に湾曲させて接触させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、合成樹脂製中空板の端面を処理可能な端面処理方法および端面処理装置に関する。
従来より、多数の突起部が形成された合成樹脂性凹凸状シートの両面に合成樹脂性平坦状シートを接合した合成樹脂製中空板(気泡ボード)が知られている。このような合成樹脂製中空板は中空構造のため軽量で熱遮断効率に優れ、さらに凹凸状シートが補強用リブとして機能するため耐圧縮性、耐衝撃性等に優れており、養生材、梱包材、断熱材等の種々の用途に用いられている。
ところが、合成樹脂製中空板は中空構造であるため、端面は開口した状態となっており、開口した端面から中空構造内部に液体等の異物が混入するおそれがある。また、合成樹脂製中空板は任意の寸法に切断して使用されるため、切断された端面は鋭角であり、作業者による取扱い時の安全上好ましくない。このような問題に対し、合成樹脂製中空板の端面を処理する方法が提案されている(特許文献1参照)。この端面処理方法では、プラスチック段ボールの端面にクサビ型の加熱バーを押し当て、2枚のライナーの端部を両側から冷却バーで挟んで押しつぶすことで、端面の開口をなくしている。
特開2003−62917号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、合成樹脂製中空板の端面の処理可能な長さが、加熱バーと冷却バーの長さによって規定される。このため、合成樹脂製中空板の端面処理可能長さが限定されてしまい、合成樹脂製中空板が長い端面を有する場合には、端面処理を繰り返し行う必要がある。
本発明は上記点に鑑み、長い端面を有する合成樹脂製中空板の端面を処理可能な端面処理方法および端面処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、合成樹脂製中空板100の端部を処理する端面処理方法において、合成樹脂製中空板の端面を加熱する加熱工程と、加熱工程で加熱された合成樹脂製中空板の端面において、円盤状の第1の回転体10の外周縁部によりリブを押圧する第1の端面加工工程と、第1の端面加工工程でリブが押圧された合成樹脂製中空板の端面において、円盤状の第2の回転体20、21、30、31、40の外周縁部により2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に押圧し、2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に湾曲させて接触させる第2の端面加工工程とを備えることを特徴とする。
このように、円盤状の回転体(10、20、21、30、31、40)を回転させながら合成樹脂製中空板(100)の端面処理を行なうことで、合成樹脂製中空板(100)の端面処理を連続的に行なうことができる。これにより、合成樹脂製中空板(100)の端面が長い場合にも対応可能となる。
また、第1の回転体(10)の外周縁部に、2枚の平坦シートの間隔より薄い厚みを有する環状突起部(10b)が形成され、第1の端面加工工程は、環状突起部によりリブを押圧するように構成することができる。これにより、リブを効果的に押し曲げることができる。
また、第2の回転体は、合成樹脂製中空板の板面に対して対称に傾斜し、最も近接する部位同士の間隔が合成樹脂製中空板の厚みより狭くなるように配置された一対の湾曲加工用回転体20、21、30、31を含むように構成できる。この場合には、第2の端面加工工程は、合成樹脂製中空板の端部が一対の湾曲加工用回転体の間に供給され、一対の湾曲加工用回転体の外周縁部が、それぞれ異なる平坦シートの端部を押圧し、2枚の平坦シートの端部を互いに接近させる方向に湾曲させる端部湾曲工程を含むようにすることで、2枚の平坦シートの端部を効果的に湾曲させることができる。
また、端部湾曲工程は、第1の端部湾曲工程とその後に行なわれる第2の端部湾曲工程とを含んでいるとともに、一対の湾曲加工用回転体は、第1の端部湾曲工程で用いられる一対の第1湾曲加工用回転体20、21と、第2の端部湾曲工程で用いられる一対の第2湾曲加工用回転体30、31とを含むように構成できる。この場合には、一対の第2湾曲加工用回転体の板面と合成樹脂製中空板の板面のなす角度は、一対の第1湾曲加工用回転体の板面と合成樹脂製中空板の板面のなす角度より小さくすることで、平坦シート(102、103)の端部を湾曲させる角度を2枚の平坦シートの端部を互いに接近させる方向に段階的に変化させることができる。これにより、平坦シート(102、103)の端部を滑らかに湾曲させることができ、合成樹脂製中空板(100)の端面を効果的に塞ぐことができる。
また、第2の回転体(20、21、30、31、40)の外周縁部は、環状凹部(20b、21b、30b、31b、40b)が形成され、第2の端面加工工程は、環状凹部により平坦シートの端部を押圧するように構成することができる。これにより、平坦シートの端部を効果的に湾曲させることができる。
また、第2の回転体は、合成樹脂製中空板の厚みと略同一の幅を有する環状凹部40bが形成された仕上げ用回転体40を含むように構成できる。この場合には、第2の端面加工工程は、端部湾曲工程の後に行なわれ、仕上げ用回転体の環状凹部が端部湾曲工程で湾曲された2枚の平坦シートの端部を押圧する端部仕上げ工程を含むようにすることで、合成樹脂製中空板(100)の端面を確実に塞いで、気泡ボード100の端面の美観を向上させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。
図1(a)は合成樹脂中空板としての気泡ボード100の斜視図であり、図1(b)は合成樹脂製気泡ボード100を分解した状態を示す斜視図である。
図1(a)、図1(b)に示すように、気泡ボード100は合成樹脂製中空板から構成されている。このような気泡ボード100として、プラパール登録商標の商品名で知られているものを用いることができる。気泡ボード100は、凹凸シート101と、凹凸シート101の両面に接合された2枚の平坦シート102、103とからなる3層構造となっている。凹凸シート101には複数の中空状例えば円柱状の突起部101aがエンボス加工されている。
凹凸シート101の突起部先端側(図1の上側)に平坦シート101が接合され、凹凸シート101の突起部開口側(図1の下側)に平坦シート103が接合されている。凹凸シート101の突起部101aと平坦シート103との間で、空気が封入された密閉空間104が形成される。2枚の平坦シート102、103は凹凸シート101の突起部101aにより接合されており、突起部101aは気泡ボード100の圧縮強度を高めるための補強用のリブとして機能する。
このような構成により、気泡ボード100は、軽量であり、また耐圧縮性、耐衝撃性に優れるという特性を有している。合成樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンといったポリオレフィン系重合体や再生PETのような分解性プラスチックを用いることができる。本実施形態では合成樹脂としてポリプロピレンを用いている。
このような構成の気泡ボード100としては、単位面積当り重量目付重量が200グラム/m2〜3000グラム/m2程度のものがよく知られている。気泡ボード10は軟質の肉厚シートから構成され曲げ剛性を有しており、薄肉シートから構成され柔軟性を有する気泡シートと区別される。なお、本明細書中において合成樹脂製中空板とは、目付重量が200グラム/m2以上の気泡ボードを意味するものとする。
図2は、端面処理装置の主要構成部分である回転体10、20、21、30、31、40を示す斜視図である。図3(a)〜(d)は、各回転体10、20、21、30、31、40を気泡ボード100の流れ方向からみた側面図である。なお、図2の破線は、気泡ボード100における端面処理される端面が通過する位置を示しており、図2中の右側から左側に向かって気泡ボード100が連続的に流れる。なお、「端面処理」とは、気泡ボード100の端面切断面で、2枚の平坦シート102、103同士を接合し、凹凸シート101が露出しないようにする処理を意味するものとする。
図2、図3に示すように、端面処理装置は、第1回転体10、一対の第2回転体20、21、一対の第3回転体30、31、第4回転体40を備えている。第1回転体10が、気泡ボード100の流れ方向上流側となり、第4回転体40が気泡ボード100の流れ方向下流側となる。これらの回転体10、20、21、30、31、40は、台座1に回転可能に取り付けられている。
また、端面処理装置には、気泡ボード100の端面を加熱するための図示しない加熱装置が、第1回転体10より気泡ボード100の流れ方向上流側に設けられている。本実施形態の加熱装置は、合成樹脂製の気泡ボード100の端面に熱風を供給することで、気泡ボード100の端面を融点以上に加熱し、凹凸シート101と2枚の平坦シート102、103を軟化させるものである。本実施形態の加熱装置は、気泡ボード100の端面を200〜300℃に加熱するように構成されている。
第1回転体10は、1つの円盤状の回転体からなる。第1回転体10は、板面が台座1と平行になるように台座1に配置され、回転軸10aが台座1の板面に直交するように固定されている。回転軸10aは、図示しないモータ等の駆動手段に接続されており、気泡ボード100を図2中の右側から左側に送る方向に回転駆動される。
第1回転体10の外周面には、外周に沿って径方向外側に突出する環状突起部10bが形成され、さらに外周に沿って径方向内側に凹んでいる2つの環状溝部10cが環状突起部10bを挟むように形成されている。2つの環状溝部10cの間隔は、気泡ボード100の2枚の平坦シート102、103の間隔と略同一となっており、環状突起部10bの厚みは、2枚の平坦シート102、103の間隔より薄くなっている。
一対の第2回転体20、21は、同一形状の第2上側回転体20と第2下側回転体21とからなる。第2回転体用台座22はくさび形の先端部を有しており、第2上側回転体20と第2下側回転体21は、それぞれの回転軸20a、21aが第2回転体用台座22のくさび形先端部の異なる面に固定されている。回転軸20a、21aは、図示しないモータ等の駆動手段に接続されており、気泡ボード100を図2中の右側から左側に送る方向に互いに逆方向に同期回転するように回転駆動される。
第2上側回転体20と第2下側回転体21は、台座1の板面に対して互いに逆方向に傾斜して配置されている。第2上側回転体20の板面と第2下側回転体21の板面は第1所定角度をなしており、第2上側回転体20の環状凹部20bと第2下側回転体21の環状凹部21bも第1所定角度をなしている。本実施形態では、台座1の板面に対する第2上側回転体20の板面の角度θ1を60°としている。
第2上側回転体20と第2下側回転体21の外周面には、外周に沿って径方向内側に凹んだ環状凹部20b、21bが形成されている。第2上側回転体20と第2下側回転体21の最も接近している部位同士の間隔は、気泡ボード100の厚みより狭くなっている。このため、第2上側回転体20と第2下側回転体21の間に気泡ボード100の端部が供給された際に、環状凹部20b、21bは2枚の平坦シート102、103の端部に当接する。
一対の第3回転体30、31は、同一形状の第3上側回転体30と第3下側回転体31とからなる。第3回転体用台座32はくさび形の先端部を有しており、第3上側回転体30と第3下側回転体31は、それぞれの回転軸30a、31aが第3回転体用台座32のくさび形先端部の異なる面に固定されている。回転軸30a、31aは、図示しないモータ等の駆動手段に接続されており、気泡ボード100を図2中の右側から左側に送る方向に互いに逆方向に同期回転するように回転駆動される。
第3上側回転体30と第3下側回転体31は、台座1の板面に対して互いに逆方向に傾斜して配置されている。第3上側回転体30の板面と第3下側回転体31の板面は第2所定角度をなしており、第3上側回転体30の環状凹部30bと第3下側回転体31の環状凹部31bも第2所定角度をなしている。本実施形態では、台座1の板面に対する第3上側回転体30の板面の角度θ2を30°としている。
第3回転体用台座32のくさび形先端部は、第2回転体用台座22のくさび形先端部より角度が小さくなっている。このため、第3上側回転体30の板面と第3下側回転体31の板面のなす角度は、第2上側回転体20の板面と第2下側回転体21の板面のなす角度より小さくなっており、第3上側回転体30の環状凹部30bと第3下側回転体31の環状凹部31bのなす角度は、第2上側回転体20の環状凹部20bと第2下側回転体21の環状凹部21bのなす角度より大きくなっている。
第3上側回転体30と第3下側回転体31の外周面には、外周に沿って径方向内側に凹んだ環状凹部30b、31bが形成されている。第3上側回転体30と第3下側回転体31の最も接近している部位同士の間隔は、気泡ボード100の厚みより狭くなっている。このため、第3上側回転体30と第3下側回転体31の間に気泡ボード100の端部が供給された際に、環状凹部30b、31bは2枚の平坦シート102、103の端部に当接する。
第4回転体40は、1つの円盤状の回転体からなる。第4回転体40は、板面が台座1と平行になるように台座1に配置され、回転軸40aが台座1の板面に直交するように固定されている。回転軸40aは、図示しない電動モータ等の駆動手段に接続されており、気泡ボード100を図2中の右側から左側に送る方向に回転駆動される。
第4回転体40の外周面には、外周に沿って径方向内側に凹んだ環状凹部40bが形成されている。環状凹部40bの厚みは、気泡ボード100の厚みと略同一となっている。
次に、上記構成の端面処理装置による気泡ボード100の端面方法を図4を用いて説明する。図4(a)〜(d)は、各回転体10、20、21、30、31、40により気泡ボード100の端面が処理される状態を示す断面図である。図4(a)〜(d)は、それぞれ図3(a)〜(d)に対応している。
まず、図示しない加熱装置で気泡ボード100の端面を加熱する加熱工程を行なう。これにより、気泡ボード100の端面が軟化する。
次に、図4(a)に示す第1加工工程(第1の端面加工工程)を行なう。第1加工工程では、加熱工程で軟化した気泡ボード100の端面が第1回転体10に供給される。第1回転体10は、回転しながら気泡ボード100の端面に接触し、環状突起部10bにより気泡ボード100の端面に露出している凹凸シート101の突起部101aが内側に向かって押圧され、凹凸シート101の突起部101aが押し曲げられる。これにより、気泡ボード100の端面に露出する(換言すれば最外側に位置する)凹凸シート101の突起部101aは、気泡ボード100の端面より内側に押し込められる。同時に2枚の平坦シート102、103の端部が内側に移動する凹凸シート101に引っ張られ、2枚の平坦シート102、103の端部が互いに接近する方向に若干湾曲する。
次に、図4(b)に示す第2加工工程(第2の端面加工工程、端部湾曲工程、第1の端面湾曲工程)を行なう。第2加工工程では、第1加工工程で凹凸シート101の突起部101aが押し曲げられた気泡ボード100の端面が第2上側回転体20と第2下側回転体21の間に供給される。第2回転体20、21は、回転しながら気泡ボード100の端面に接触し、外周縁部に形成された環状凹部20b、21bにより気泡ボード100の端面の2枚の平坦シート102、103の端部が押圧され、2枚の平坦シート102、103の端部が互いに接近する方向に押し曲げられる。これにより、2枚の平坦シート102、103の端部は環状凹部20b、21bの形状に対応した丸まった形状になり、2枚の平坦シート102、103の端部が互いに接近した状態となる。
次に、図4(c)に示す第3加工工程(第2の端面加工工程、端部湾曲工程、第2の端面湾曲工程)を行なう。第3加工工程では、第2加工工程で丸められた気泡ボード100の端面が第3上側回転体30と第2下側回転体31の間に供給される。第3回転体30、31は、回転しながら気泡ボード100の端面に接触し、外周縁部に形成された環状凹部30b、31bにより気泡ボード100の端面の2枚の平坦シート102、103の端部が押圧され、2枚の平坦シート102、103の端部が互いにより接近する方向に押し曲げられる。これにより、2枚の平坦シート102、103の端部は環状凹部30b、31bの形状に対応した丸まった形状になり、2枚の平坦シート102、103の端部が互いに接触した状態となり、気泡ボード100の端面が塞がった状態となる。
次に、図4(d)に示す第4加工工程(第2の端面加工工程、端部仕上げ工程)を行なう。第4加工工程では、第3加工工程で塞がれた気泡ボード100の端面が第4回転体40に供給される。第4回転体40は、回転しながら気泡ボード100の端面に接触し、環状凹部40bにより気泡ボード100の端面の2枚の平坦シート102、103の端部が押圧される。これにより、2枚の平坦シート102、103の端部は環状凹部40bの形状に対応した丸まった形状になり、2枚の平坦シート102、103の端部がより確実に接合する。
以上の各工程を行なうことにより、気泡ボード100の端面処理が終了する。端面処理された気泡ボード100の端面は、2枚の平坦シート102、103の端部が湾曲して互いに接合している。このため、気泡ボード100の端面は尖った部位がなくなり、取扱い時の安全性が向上する。また、2枚の平坦シート102、103の端部が互いに接合しているので、気泡ボード100の端面が塞がった状態となり、気泡ボード100の端面から内部に液体等の異物が浸入することを防ぐことができる。
また、本実施形態の端面処理装置では、円盤状の回転体10、20、21、30、31、40を回転させながら気泡ボード100の端面処理を行なっているので、気泡ボード100の端面処理を連続的に行なうことができる。これにより、気泡ボード100の端面が長い場合にも対応可能となる。
また、本実施形態の端面処理装置では、第2加工工程と第3加工工程で、一対の回転体20、21、30、31を用い、一対の回転体20、21、30、31の環状凹部20b、21b、30b、31bが気泡ボード100の板面に対して傾斜した角度で、それぞれ異なる平坦シート102、103の端部を押圧するので、2枚の平坦シート102、103の端部を効果的に湾曲させることができる。さらに、本実施形態の端面処理装置では、第2加工工程と第3加工工程のように、2枚の平坦シート102、103の端部を湾曲させる工程を複数段階に分け、平坦シート102、103の端部を湾曲させる角度を段階的に変化させているので、平坦シート102、103の端部を滑らかに湾曲させることができ、気泡ボード100の端面を効果的に塞ぐことができる。
また、本実施形態の端面処理装置では、第2加工工程と第3加工工程の後に、第4回転体40を用いた仕上げ工程を行なうので、気泡ボード100の端面を確実に塞いで、気泡ボード100の端面の美観を向上させることができる。
なお、本実施形態の第1加工工程が本発明の第1の端面加工工程に相当し、本実施形態の第2加工工程と第3加工工程と第4加工工程が本発明の第2の端面加工工程に相当し、本実施形態の第2加工工程と第3加工工程が本発明の端部湾曲工程に相当し、本実施形態の第2加工工程が本発明の第1の端部湾曲工程に相当し、本実施形態の第3加工工程が本発明の第2の端部湾曲工程に相当し、本実施形態の第4加工工程が本発明の端部仕上げ工程に相当している。
また、本実施形態の凹凸シート101の突起部101aが本発明のリブに相当し、本実施形態の図示しない加熱装置が本発明の加熱手段に相当し、本実施形態の第2回転体20、21と第3回転体30、31が本発明の一対の湾曲加工用回転体に相当し、本実施形態の第2回転体20、21が本発明の一対の第1湾曲加工用回転体に相当し、本実施形態の第3回転体30、31が本発明の一対の第2湾曲加工用回転体に相当し、本実施形態の第4回転体40が本発明の仕上げ用回転体に相当している。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、端面処理する合成樹脂製中空板として多数の円柱状突起部101aが形成された凹凸シート101の両側に平坦状シート102、103が接合されている気泡ボード100を用いたが、本発明は合成樹脂製の中空構造の板であれば適用でき、例えば端面処理する合成樹脂製中空板としてプラスチック段ボールを用いることもできる。
なお、上記実施形態では、端面処理する合成樹脂製中空板として多数の円柱状突起部101aが形成された凹凸シート101の両側に平坦状シート102、103が接合されている気泡ボード100を用いたが、本発明は合成樹脂製の中空構造の板であれば適用でき、例えば端面処理する合成樹脂製中空板としてプラスチック段ボールを用いることもできる。
また、上記実施形態では、第1回転体10の上流側に図示しない加熱装置を設けたが、第1回転体10の上流側に加えて、第1回転体10と第2回転体20の間、第2回転体20と第3回転体30の間、第3回転体30と第4回転体40の間の少なくともいずれかに、合成樹脂製中空板を融点以上に加熱する加熱装置を設けてもよい。このような構成によれば、合成樹脂製中空板を第1回転体10、第2回転体20、第3回転体30、第4回転体40で加工していく過程で、合成樹脂製中空板の温度が徐々に低下することを防止できる。
また、上記実施形態では、第1回転体10の上流側に図示しない加熱装置を設け、加熱装置による加熱工程を行なった後で、各回転体10、20、21、30、31、40による加工工程を行なったが、各加工工程の中で加熱工程を行なうように構成してもよい。具体的には、各回転体10、20、21、30、31、40に電熱ヒータ等の加熱手段を設け、各回転体10、20、21、30、31、40自体を高温にし、気泡ボード100の端面が各回転体10、20、21、30、31、40に接触することが気泡ボード100の端面が加熱されるようにすればよい。この場合、すべての回転体10、20、21、30、31、40を高温にしてもよく、上流側の回転体10のみを高温にしてもよい。さらに、上記実施形態の図示しない加熱装置と、各回転体10、20、21、30、31、40に電熱ヒータ等の加熱手段を設ける構成を組み合わせてもよい。
また、上記実施形態では、各回転体10、20、21、30、31、40が電動モータ等の駆動手段により回転するように構成したが、気泡ボード100を送る送り手段を別途設け、各回転体10、20、21、30、31、40は気泡ボード100の移動に追従して回転するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、気泡ボード100の1つの端面を処理するように構成したが、2つの端面処理装置を対向するように配置し、気泡ボード100の対向する2つの端面を同時に端面処理してもよい。
また、上記実施形態では、湾曲加工工程を一対の第2回転体20、21を用いた第2加工工程第1の湾曲加工工程と一対の第3回転体30、31を用いた第3加工工程第2の湾曲加工工程の二段階で行なうように構成したが、これに限らず、湾曲加工工程を一段階あるい三段階以上で行なってもよい。
また、上記実施形態では、1個の第4回転体40を用いて第4加工工程(端部仕上げ工程)を行うように構成したが、これに限らず、複数個の第4回転体40を用いて第4加工工程(端部仕上げ工程)を行うように構成してもよい。この場合、複数個の第4回転体40を合成樹脂製中空板の流れ方向に沿って配置し、複数個の第4回転体40により順番に合成樹脂製中空板の端部を押圧するようにすればよい。これにより、1個の第4回転体40を用いる場合に比べて、2枚の平坦シート102、103の端部をより確実に接合することができる。複数の第4回転体40は、それぞれ同一形状の環状凹部40bを有するものを用いてもよく、あるいは上流側に配置された第4回転体40の環状凹部40bの厚みを厚くし、下流側に配置された第4回転体40の環状凹部40bの厚みを薄くしてもよい。
また、上記実施形態では、湾曲加工工程の後に第4回転体40を用いた第4加工工程(端部仕上げ工程)を行なうように構成したが、2枚の平坦シート102、103の端部が湾曲加工工程で完全に接合する場合には、第4加工工程(端部仕上げ工程)を省略してもよい。
また、上記実施形態では、第1回転体10の外周縁部に環状突起部10bを設け、環状突起部10bで気泡ボード100のリブ101aを押圧するように構成したが、これに限らず、環状突起部10bが設けられていない第1回転体10の外周縁部で気泡ボード100のリブ101aを押圧するように構成してもよい。例えば平坦状の外周縁部を有する第1回転体10を用いることができる。
また、上記実施形態では、第2回転体20、第3回転体30の外周縁部に環状凹部20b、21b、30b、31bを設け、環状凹部20b、21b、30b、31bにより平坦シート102、103の端部を押圧することで平坦シート102、103の端部を湾曲させるように構成したが、これに限らず、環状凹部20b、21b、30b、31bが設けられていない第2回転体20、第3回転体30の外周縁部で平坦シート102、103の端部を押圧して平坦シート102、103の端部を湾曲させるように構成してもよい。例えば平坦状の外周縁部を有する第2回転体20、第3回転体30を用いることができる。
10…第1回転体、10b…環状突起部、20、21…第2回転体、20b、21b…環状凹部、30、31…第3回転体、30b、31b…環状凹部、40…第4回転体、40b…環状凹部。
Claims (12)
- 隙間を設けて平行に配置された2枚の平坦シート(102、103)と、前記2枚の平坦シートの間に配置され、前記2枚の平坦シートを接続するリブ(101a)とを備える合成樹脂製中空板(100)の端部を処理する端面処理方法であって、
前記合成樹脂製中空板の端面を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程で加熱された前記合成樹脂製中空板の端面において、円盤状の第1の回転体(10)の外周縁部により前記リブを押圧する第1の端面加工工程と、
前記第1の端面加工工程で前記リブが押圧された前記合成樹脂製中空板の端面において、円盤状の第2の回転体(20、21、30、31、40)の外周縁部により前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に押圧し、前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に湾曲させて接触させる第2の端面加工工程とを備えることを特徴とする合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記第1の回転体(10)の外周縁部には、前記2枚の平坦シートの間隔より薄い厚みを有する環状突起部(10b)が形成されており、
前記第1の端面加工工程は、前記環状突起部により前記リブを押圧するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記第2の回転体は、前記合成樹脂製中空板の板面に対して対称に傾斜し、最も近接する部位同士の間隔が前記合成樹脂製中空板の厚みより狭くなるように配置された一対の湾曲加工用回転体(20、21、30、31)を含んでおり、
前記第2の端面加工工程は、前記合成樹脂製中空板の端部が前記一対の湾曲加工用回転体の間に供給され、前記一対の湾曲加工用回転体の外周縁部が、それぞれ異なる前記平坦シートの端部を押圧し、前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近させる方向に湾曲させる端部湾曲工程を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記端部湾曲工程は、第1の端部湾曲工程とその後に行なわれる第2の端部湾曲工程とを含んでいるとともに、前記一対の湾曲加工用回転体は、前記第1の端部湾曲工程で用いられる一対の第1湾曲加工用回転体(20、21)と、前記第2の端部湾曲工程で用いられる一対の第2湾曲加工用回転体(30、31)とを含んでおり、
前記一対の第2湾曲加工用回転体の板面と前記合成樹脂製中空板の板面のなす角度は、前記一対の第1湾曲加工用回転体の板面と前記合成樹脂製中空板の板面のなす角度より小さくなっていることを特徴とする請求項3に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記第2の回転体(20、21、30、31、40)の外周縁部には、環状凹部(20b、21b、30b、31b、40b)が形成されており、
前記第2の端面加工工程は、前記環状凹部により前記平坦シートの端部を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記第2の回転体は、前記合成樹脂製中空板の厚みと略同一の幅を有する前記環状凹部(40b)が形成された仕上げ用回転体(40)を含んでおり、
前記第2の端面加工工程は、前記端部湾曲工程の後に行なわれ、前記仕上げ用回転体の前記環状凹部が前記端部湾曲工程で湾曲された前記2枚の平坦シートの端部を押圧する端部仕上げ工程を含んでいることを特徴とする請求項5に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 隙間を設けて平行に配置された2枚の平坦シート(102、103)と、前記2枚の平坦シートの間に配置され、前記2枚の平坦シートを接続するリブ(101a)とを備える合成樹脂製中空板(100)の端部を処理する端面処理装置であって、
前記合成樹脂製中空板の端面を加熱する加熱手段と、
円盤状の第1の回転体(10)と、
円盤状の第2の回転体(20、21、30、31、40)とを備え、
前記第1の回転体は、外周縁部により、前記加熱手段で加熱された前記合成樹脂製中空板の端面において、前記リブを押圧するように構成され、
前記第2の回転体は、外周縁部により、前記第1の回転体により前記リブが押圧された前記合成樹脂製中空板の端面において、前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に押圧し、前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近する方向に湾曲させて接触させるように構成されていることを特徴とする合成樹脂製中空板の端面処理装置。 - 前記第1の回転体(10)の外周縁部には、前記2枚の平坦シートの間隔より薄い厚みを有する環状突起部(10b)が形成されており、前記環状突起部により前記リブを押圧するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の合成樹脂製中空板の端面処理装置。
- 前記第2の回転体は、前記合成樹脂製中空板の板面に対して対称に傾斜し、最も近接する部位同士の間隔が前記合成樹脂製中空板の厚みより狭くなるように配置された一対の湾曲加工用回転体(20、21、30、31)を含んでおり、
前記一対の湾曲加工用回転体の間に前記合成樹脂製中空板の端部が供給され、前記一対の湾曲加工用回転体の前記環状凹部(20b、21b、30b、31b)が、それぞれ異なる前記平坦シートの端部を押圧し、前記2枚の平坦シートの端部を互いに接近させる方向に湾曲させるように構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の合成樹脂製中空板の端面処理方法。 - 前記一対の湾曲加工用回転体は、一対の第1湾曲加工用回転体とその前記合成樹脂製中空板の流れ方向下流側に配置された一対の第2湾曲加工用回転体とを含んでおり、
前記一対の第2湾曲加工用回転体(30、31)の板面と前記合成樹脂製中空板の板面のなす角度は、前記一対の第1湾曲加工用回転体(20、21)の板面と前記合成樹脂製中空板の板面のなす角度より小さくなっていることを特徴とする請求項9に記載の合成樹脂製中空板の端面処理装置。 - 前記第2の回転体(20、21、30、31、40)の外周縁部には、環状凹部(20b、21b、30b、31b、40b)が形成されており、前記環状凹部により前記平坦シートの端部を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の合成樹脂製中空板の端面処理装置。
- 前記第2の回転体は、前記一対の湾曲加工用回転体の前記合成樹脂製中空板の流れ方向下流側に配置されるとともに、前記合成樹脂製中空板の厚みと略同一の幅を有する前記環状凹部(40b)が形成された仕上げ用回転体(40)を含んでおり、
前記仕上げ用回転体の前記環状凹部は、前記一対の湾曲加工用回転体により湾曲された前記2枚の平坦シートの端部を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の合成樹脂製中空板の端面処理装置。
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JP2006059081A JP2007237419A (ja) | 2006-03-06 | 2006-03-06 | 合成樹脂製中空板の端面処理方法および処理装置 |
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JP2006059081A Withdrawn JP2007237419A (ja) | 2006-03-06 | 2006-03-06 | 合成樹脂製中空板の端面処理方法および処理装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010099963A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Kawakami Sangyo Co Ltd | 合成樹脂製中空板及びその製造方法 |
KR101451827B1 (ko) * | 2013-04-25 | 2014-10-16 | 주식회사 광동 | 격자가 밀봉된 단프라시트의 제조방법 |
KR101550793B1 (ko) | 2013-12-23 | 2015-09-07 | 배중석 | 매트 마감처리장치 및 마감처리방법 |
JP2017030156A (ja) * | 2015-07-29 | 2017-02-09 | 第一大宮株式会社 | 中空合成樹脂板の端面処理装置、その端面処理装置を用いた端面処理方法、並びにその端面処理装置により処理された中空合成樹脂板 |
KR20190065250A (ko) | 2016-10-26 | 2019-06-11 | 우베 에쿠시모 가부시키가이샤 | 중공수지판 |
-
2006
- 2006-03-06 JP JP2006059081A patent/JP2007237419A/ja not_active Withdrawn
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