JP2007236477A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数備える停止テーブルの中からリールの回転の停止に使用する停止テーブルを決定する際に、制御系の負担を軽減することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】開始操作の検出が行われることにより抽出される乱数値を乱数値格納領域に格納し、乱数値格納手段により格納される乱数値に基づいて内部当籤役を決定する遊技機であって、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定し、決定された停止テーブルに基づいてリールの回転の停止を行うようにした。
【選択図】図24
【解決手段】開始操作の検出が行われることにより抽出される乱数値を乱数値格納領域に格納し、乱数値格納手段により格納される乱数値に基づいて内部当籤役を決定する遊技機であって、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定し、決定された停止テーブルに基づいてリールの回転の停止を行うようにした。
【選択図】図24
Description
本発明は、遊技機に関する。
従来、複数の図柄が夫々の周面に配された複数のリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に配された複数の図柄のうちの一部の図柄を遊技者が視認可能なように表示する表示窓と、遊技媒体の一例としてのメダルが投入されていることを条件に、遊技者による操作(以下、「開始操作」という)に基づいて、各リールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作(以下、「停止操作」という)に基づいて、リールの回転の停止を要求する信号をリールの種別に応じて出力するストップスイッチと、これらスタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う制御部と、を備えた遊技機(所謂パチスロ)が知られている。このような遊技機では、複数の表示窓により表示される図柄の組合せに基づいて、入賞か否かが決定され、メダルの払い出し等の特典の付与が遊技者に対して行われる。
現在、主流の遊技機は、開始操作を検出すると、内部的な抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいて、リールの回転を停止するものであり、遊技者には、目押しと称されるような技量が要求される。また、前述した内部的な抽籤により入賞に係る結果が決定されると、当該入賞に係る図柄の組合せが表示されるように、停止操作が行われた後であってもリールの回転が所定の期間(例えば、190ms)以内で継続し、その後、停止するようになっている。これに対して、非入賞に係る内部当籤役(所謂ハズレ)が決定されていれば、非入賞に係る図柄の組合せが表示されるようにリールの回転が停止するようになっている。
近時では、複数の表示窓により表示される図柄の組合せを多様なものとすることを目的として、遊技者により停止操作が行われてからリールの回転が停止する迄のリールの回転量である滑り駒数を予め規定したテーブル(以下、「停止テーブル」という)を一の内部当籤役に応じて複数種類備え、専用の抽籤を行うことによりその中から決定した何れかに基づいてリールの回転を停止する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−135675号公報
しかしながら、上記従来の遊技機では、内部当籤役を決定する抽籤の他に、停止テーブルを決定するための専用の抽籤を行う必要があり、制御系にかかる負担が大きかった。
そこで、本発明は、複数備える停止テーブルの中からリールの回転の停止に使用する停止テーブルを決定する際に、制御系の負担を軽減することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
第1の発明の遊技機では、複数の図柄が周面に夫々配された複数のリール(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R)と、各リールの周面に配された複数の図柄のうち一部の複数の図柄を夫々表示する図柄表示手段(例えば、後述の表示窓4L,4C,4R)と、開始操作の検出を行う開始操作検出手段と(例えば、後述のスタートスイッチ6S)、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて乱数値を抽出する乱数値抽出手段(例えば、後述のCPU31により行われる図16のステップS4の乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する処理)と、前記乱数値抽出手段により抽出される乱数値を格納する乱数値格納手段(例えば、後述のRAM33の乱数値格納領域)と、前記乱数値格納手段により格納される乱数値に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述のCPU31により行われる図18の内部抽籤処理)と、前記開始操作検出手段により開始操作の検出が行われると、各リールの回転を夫々行うリール回転手段(例えば、後述のCPU31により行われる図16のステップS9の全リールの回転開始を要求する処理、後述のCPU31により行われる図23のステップS163のリール制御処理)と、各リールに応じた停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ7S)と、所定の位置(例えば、後述の表示窓の中段)にある図柄を特定する図柄特定手段(例えば、後述のCPU31により更新される図柄カウンタ、後述の図柄配置テーブル)と、前記リールの周面に配された図柄毎(例えば、後述の図柄位置「0」〜「20」の各図柄)に滑り駒数を規定する停止テーブルを内部当籤役に応じて複数種類記憶する停止テーブル記憶手段(例えば、後述のROM32)と、前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定する停止テーブル決定手段(例えば、後述のCPU31により行われる図16のステップS7の当籤番号格納領域に基づいて停止テーブルを決定する処理、後述のCPU31により行われる図20のステップS133における制御変更テーブルを参照し、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて停止テーブルを決定する処理)と、前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われると、前記図柄特定手段により特定される図柄と前記停止テーブル決定手段により決定される停止テーブルとに基づいて、滑り駒数を決定する滑り駒数決定手段(例えば、後述のCPU31により行われる図19のステップS123の図柄カウンタ、ストップボタンの種別及び停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定する処理)と、前記滑り駒数決定手段により決定される滑り駒数に基づいて、該当するリールの回転を停止するリール停止手段(例えば、後述のCPU31により行われる図19のステップS124の停止制御位置待ちに移行の処理、後述のCPU31により行われる図23のステップS163のリール制御処理)と、を備え、前記停止テーブル決定手段は、前記乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定することを特徴としている。
この遊技機によれば、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定するようにしているので、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、図柄表示手段により表示される図柄の組合せを異なるようにすることが可能となる。従って、停止テーブルを決定するための専用の抽籤を行う必要がなくなり、制御系の負担を軽減することが可能となる。
第2の発明の遊技機では、前記停止テーブル決定手段は、前記リール回転手段により回転が行われる複数のリールのうちの少なくとも一のリール(例えば、後述の左リール3L)の回転が前記リール停止手段により停止される場合に、前記乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定することを特徴としている。
この遊技機によれば、回転が行われる複数のリールのうちの少なくとも一のリールの回転が前記リール停止手段により停止される場合に、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定するようにしている。即ち、内部当籤役に基づいて決定された停止テーブルを使用して少なくとも一のリールの回転が停止され、この少なくとも一のリールの回転が停止されると、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて決定された停止テーブルを使用して他のリールの回転の停止が行われるようになる。従って、他のリールの回転の停止が行われた結果、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、図柄表示手段により表示される図柄の組合せが異なるようにすることが可能となる。
第3の発明の遊技機では、前記停止テーブル決定手段は、前記乱数値格納手段により所定の乱数値(例えば、後述の乱数値の種別が奇数)が格納されているときには、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちから第1の停止テーブル(例えば、後述のベル用停止テーブルA)を決定する一方で、前記乱数値格納手段により前記所定の乱数値とは異なる特定の乱数値(例えば、後述の乱数値の種別が偶数)が格納されているときには、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちから前記第1の停止テーブルとは異なる第2の停止テーブル(例えば、後述のベル用停止テーブルB)を決定することを特徴としている。
この遊技機によれば、乱数値格納手段により所定の乱数値が格納されているときには、第1の停止テーブルが決定される一方で、所定の乱数値とは異なる特定の乱数値が格納されているときには、これとは異なる第2の停止テーブルが決定されるようにしている。即ち、所定の乱数値が格納されているときと特定の乱数値が格納されているときとで、異なる図柄の組合せが図柄表示手段により表示されるようになる。
本発明の遊技機によれば、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定するようにしているので、複数備える停止テーブルの中からリールの停止に使用する停止テーブルを決定する際に、制御系の負担を軽減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る遊技機1の構成について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、遊技機1の概観について説明する。
遊技機1には、リール3L,3C,3Rや後述の主制御回路71などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bとが設けられている。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横一列に設けられている。また、各リール3L,3C,3Rの周面には複数種類の図柄がリールの回転方向に連続して配されている。各リール3L,3C,3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71により制御され、リール3L,3C,3Rの周面に配された複数の図柄がリールの回転に伴って変動する。
また、前面扉1bには略垂直面としてのパネル表示部2が形成されており、パネル表示部2の中央には、縦長矩形の3個の表示窓4L,4C,4Rが設けられている。各表示窓4L,4C,4Rは、対応する各リール3L,3C,3Rの前方に位置するように設けられ、各表示窓4L,4C,4Rを通して、各リール3L,3C,3Rの回転及び回転の停止が観察できるようになっている。また、各表示窓4L,4C,4Rには、上段、中段及び下段の各表示領域に一の図柄が表示され、対応するリールの周面に配された図柄のうち3個の図柄が表示される。また、表示窓4L,4C,4Rには、前述の各表示窓4L,4C,4Rの上段、中段及び下段のうちの所定の領域を結ぶ入賞ラインが形成される。
入賞ラインの種別としては、トップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。センターライン8cは、各表示窓4L,4C,4Rの中段を結ぶラインである。また、トップライン8bは、各表示窓4L,4C,4Rの上段を結ぶラインである。また、ボトムライン8dは、各表示窓4L,4C,4Rの下段を結ぶラインである。また、クロスアップライン8aは、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの上段を結ぶラインである。また、クロスダウンライン8eは、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの下段を結ぶラインである。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関する情報などが表示される。また、表示窓4L,4C,4Rの左側には、情報表示部18が設けられている。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、遊技機に貯留(いわゆるクレジット)されているメダルの枚数や遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)などが表示される。また、情報表示部18の下方には、十字キー、選択ボタン及び決定ボタンから構成される操作部17が設けられている。遊技者による操作部17の操作に基づいて、液晶表示装置5の表示画面5aに遊技履歴などの遊技に関する情報が表示される。
液晶表示装置5の右側には、遊技機1内にメダルを投入するためのメダル投入口22が設けられている。液晶表示装置5の左側には、クレジットされているメダルから投入するメダルの枚数を決定するための1−ベットボタン11、2−ベットボタン12及び最大ベットボタン13が設けられている。基本的に、メダル投入口22にメダルが投入されること、又は1−ベットボタン11、2−ベットボタン12及び最大ベットボタン13のうち何れかの操作に基づいてメダルが投入されることにより、入賞ライン8a〜8eが有効化される(有効化された入賞ラインを以下、有効ラインという)。尚、本実施の形態では、遊技媒体としてメダルを使用するが、これに限らず、コイン、遊技球又はトークンなどの他、メダルの数量等の情報を記憶したカード等も適用可能である。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−ベットランプ9a、2−ベットランプ9b及び最大ベットランプ9cが設けられている。1−ベットランプ9a、2−ベットランプ9b及び最大ベットランプ9cは、単位遊技において投入されるメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に応じて点灯が行われる。台座部10の前面部の左寄りには、メダルのクレジット(Credit)又は払い出し(Pay)の切り換えを行うためのC/Pボタン14が設けられている。払い出しが行われる場合、払出枚数分のメダルが正面下部のメダル払出口15から払い出され、メダル受け部16に溜められる。また、クレジットが行われる場合、払出枚数分のメダルがクレジットされる。ここで、メダルの払い出し及びクレジットを総称して単に「払い出し」という場合がある。
C/Pボタン14の右側には、リール3L,3C,3Rの回転を行わせ、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の変動を開始させるためのスタートレバー6が設けられている。スタートレバー6の右側には、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転を停止させるための3個のストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。以下では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに最初に行われる停止操作(即ち、ストップボタン7L,7C,7Rに対する遊技者の押圧操作)を「第1停止操作」といい、第1停止操作の次に行われ、2個のリールが回転しているときに行われる停止操作を「第2停止操作」といい、第2停止操作の次に行われ、残り1個のリールが回転しているときに行われる停止操作を「第3停止操作」という。
また、前面扉1bの上部には、LED101及びランプ102が設けられている。LED101及びランプ102は、遊技の状況に応じた点灯パターンにて点灯を行い、遊技に関する演出を行う。前面扉1bの下部には、スピーカ21L,21Rが設けられている。スピーカ21L,21Rは、遊技の状況に応じた効果音やBGM等の出力を行い、遊技に関する演出を行う。
次に、図2を参照して、リール3L,3C,3R上に配された図柄の構成について説明する。
各リール3L,3C,3Rの周面には複数種類の図柄が21個配されている。具体的には、各リール3L,3C,3Rの周面には一の図柄に割り当てられる領域が複数(即ち、21個)設けられており、これらの各領域に、赤7(図柄61)、青7(図柄62)、スイカ(図柄63)、ベル(図柄64)、チェリー(図柄65)又はリプレイ(図柄66)の各図柄が配されている。また、各リール3L,3C,3Rは、図2に示す矢印方向に回転する。
次に、図3を参照して、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71及び副制御回路72と電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成について説明する。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、CPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。ROM32には、CPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図16〜図23参照)、後述の停止テーブル等の各種テーブル(例えば、後述の図4〜図13参照)等が記憶されている。RAM33には、後述の持越役格納領域等の各種格納領域(例えば、後述の図14及び図15参照)が設けられ、種々のデータが記憶される。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。発生される基準クロックパルスに基づいて、後述の割込処理などが行われる。乱数発生器36は、一定の範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの乱数値を抽出(サンプリング)する。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、ベットランプ9a,9b,9c、情報表示部18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rなどがある。また、マイクロコンピュータ30の出力部には、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路が接続されている。各回路としては、モータ駆動回路39、ランプ駆動回路45、表示部駆動回路48及びホッパー駆動回路41がある。
ランプ駆動回路45は、ベットランプ9a,9b,9cの点灯や消灯の制御を行う。表示部駆動回路48は、情報表示部18による各種情報(クレジット数等)の表示の制御を行う。ホッパー駆動回路41は、ホッパー40によるメダルの払い出しの制御を行う。モータ駆動回路39は、主制御回路71からのパルスをステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力することによって、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御し、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の制御を行う。
ここで、本実施の形態では、リールが一回転したことを示すリールインデックスが後述のリール位置検出回路50により検出されてから、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数を計数することによって、リールインデックスが検出される位置を基準とするリールの回転角度を検出することとしている。また、ステッピングモータ49L,49C,49Rの回転を所定の減速比をもってリール3L,3C,3Rに伝達するギア(図示せず)が備えられており、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して16回のパルスの出力が行われることによって、リールの周面に配された図柄1つ分のリールの回転が行われる構成となっている。
具体的には、前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力されたパルスの数は、RAM33のパルスカウンタによって計数され、パルスカウンタにより16回のパルスの出力が計数される毎に、RAM33の図柄カウンタが1ずつ加算される。また、図柄カウンタは、リールインデックスが検出される毎にその値がクリアされる。
ここで、前述のリールの周面に配された各図柄には、リールの回転方向から順に、夫々を識別するための図柄位置「0」〜「20」が規定されている。そして、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8c(より正確には、各表示窓4L,4C,4R内の縦方向における中心部)に位置するように、後述のリール位置検出回路50によってリールインデックスが検出される構成となっている。即ち、リールインデックスの検出により図柄カウンタの値が「0」になる際に、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8cに位置することとなり、この結果、図柄カウンタと図柄位置とが対応付けられる。従って、図柄カウンタを参照することにより、センターライン8cに位置する図柄を特定することが可能となる。
本実施の形態では、図柄位置「0」の図柄がセンターライン8cに位置するようにリールインデックスが検出される構成とし、図柄カウンタによりセンターライン8c上にある図柄が特定されるようにしているが(即ち、所定の位置としてセンターライン8cを適用したが)、これに限らず、図柄が特定される位置は任意に変更可能である。例えば、所定の位置として、トップライン8bやボトムライン8dを適用することもできる。このとき、トップライン8b(より厳密には、各表示窓4L,4C,4Rの縦方向における上段の領域の中心部)やボトムライン8d(より厳密には、各表示窓4L,4C,4Rの縦方向における下段の領域の中心部)に図柄位置「0」の図柄が位置するようにリールインデックスが検出される構成を適用することができる。
また、マイクロコンピュータ30の入力部には、スイッチ類等が接続されており、前述のアクチュエータ等の制御が行われる契機となる所定の信号を出力する。具体的には、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、1−ベットスイッチ11S、2−ベットスイッチ12S、最大ベットスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51が接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の傾動操作(即ち、開始操作)を検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。ストップスイッチ7Sは、各ストップボタン7L,7C,7Rに対する遊技者の押圧操作(即ち、停止操作)を夫々検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
1−ベットスイッチ11S、2−ベットスイッチ12S及び最大ベットスイッチ13Sは、1−ベットボタン11、2−ベットボタン12及び最大ベットボタン13の夫々に対する遊技者の押圧操作(即ち、投入操作)を検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。メダルセンサ22Sは、遊技者の操作によりメダル投入口22に投入されたメダルを検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の押圧操作を検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。リール位置検出回路50は、例えば発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール3L,3C,3R毎に検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの動作により、払出枚数が所定枚数に達したか否かを検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
次に、副制御回路72の回路構成について説明する。主制御回路71は、遊技の進行など遊技全体を制御するものであるのに対し、副制御回路72は、画像の表示や音・ランプの出力などにより遊技に関する演出を制御するものである。主制御回路71と副制御回路72とはハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。
副制御回路72は、図示を省略しているが、サブCPU、シリアルポート、サブROM、サブRAM、乱数発生器等によって構成される。サブCPUは、シリアルポートを介して主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、サブROM内に記憶された制御プログラムに従って、演出データ(画像データ、発光パターンデータ、音データ等)の決定や、その出力などの各種処理を行う。サブRAMは、サブCPUが制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成され、また、主制御回路71から受信した各種コマンドから取得する情報などが格納される。
副制御回路72により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED101及びランプ102がある。副制御回路72は、決定した演出データに基づいて、液晶表示装置5による画像の表示を制御し、LED101やランプ102による光の出力を制御し、スピーカ21L,21Rによる演出音や効果音の出力を制御する。
次に、図4を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの周面に配された図柄の構成(図2参照)をデータとして表したものである。図柄配置テーブルには、リールインデックスが検出されたときに、各表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄を図柄位置「0」として、前述の図柄カウンタと対応する図柄位置「0」〜「20」と、各図柄位置に対応する図柄の種別とが規定されている。各図柄の種別は、図示の通り、1バイトのデータにより表される。図柄配置テーブルと図柄カウンタとに基づいて、各リール3L,3C,3Rの表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄や、これに隣接する図柄なども特定可能となる。
次に、図5を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルには、遊技状態に応じて決定される内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数とが規定されている。一般遊技状態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定され、基本的に、抽籤回数が5に決定される。後述のレギュラーボーナス(以下、「RB」と略記する)遊技状態では、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定され、抽籤回数が3に決定される。
次に、図6を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルには、各当籤番号に応じて割り当てられた乱数値の下限値及び上限値(即ち、下限値以上且つ上限値以下の数値範囲)が規定されている。当籤番号は、内部抽籤テーブルに規定される複数の数値範囲を識別するためのデータであり、後述の内部当籤役の決定等を行う際に用いられるデータである。
内部抽籤テーブルでは、「0〜65535」の範囲から抽出され、RAM33の乱数値格納領域に格納された乱数値が、前述の各当籤番号の数値範囲に属するか否かの判定が行われる。前述の抽籤回数は、この判定を行う回数を示す。抽籤回数分の判定を行った結果、乱数値格納領域に格納されたが何れかの数値範囲に属すれば、該当する当籤番号が決定される。尚、乱数値格納領域に格納されたが何れの数値範囲にも属さなければ、当籤番号が0に決定される。また、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された上限値と下限値との差に1を加えた数/発生する全ての乱数値の数(即ち65536)」により算出することができる。
図6の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、投入枚数毎に、当籤番号1〜5に応じた下限値及び上限値が規定されている。基本的に、投入枚数に応じて各当籤番号の当籤確率が異なる構成となっている。
図6の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に応じた下限値及び上限値が規定されている。また、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号2(後述のベル)の当籤確率が極めて高い構成となっている。
次に、図7を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルでは、前述の当籤番号に応じた内部当籤役が規定されている。具体的には、当籤番号1〜5の夫々に応じて、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ及びRBの夫々が規定されている。前述の内部抽籤テーブルにより当籤番号が決定されると、この当籤番号に応じた内部当籤役が決定されるため、当籤番号の決定と内部当籤役の決定とは等価の関係にあるといえる。また、内部当籤役は、1バイトのデータにより表され、8つのビットの夫々が各内部当籤役の種別に対応している。
次に、図8を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルには、特典の付与に係る図柄の組合せと、これに対応する表示役及び払出枚数とが規定されている。また、表示役は、1バイトのデータにより表され、そのデータ構成は前述の内部当籤役と同様の内容となっている。尚、表示役は、図柄表示手段により表示される図柄の組合せの種別を識別するためのデータである。
左リール3Lのチェリーが左表示窓4L内の上段、中段又は下段の何れかに表示されると、残りの表示窓4C,4R内に表示される図柄の種別に拘らず、表示役がチェリーと決定される。チェリーに対応する払出枚数は4である。また、各リール3L,3C,3Rのベルが一の有効ラインに沿って3つ並んで表示されると、表示役がベルと決定される。ベルに対応する払出枚数は15である。また、各リール3L,3C,3Rのスイカが一の有効ラインに沿って3つ並んで表示されると、表示役がスイカと決定される。スイカに対応する払出枚数は6である。
各リール3L,3C,3Rのリプレイが一の有効ラインに沿って3つ並んで表示されると、表示役がリプレイと決定される。リプレイが決定された場合には、次回の単位遊技において再遊技が行われる。即ち、リプレイが決定された単位遊技における投入枚数と同数のメダルが、次回の単位遊技において、遊技者による投入操作に基づかずに、自動的に投入される。これにより、遊技者はメダルを消費することなく次回の単位遊技を行うことができる。各リール3L,3C,3Rの赤7が一の有効ラインに沿って3つ並んで表示されると、表示役がRBと決定される。RBが決定された場合には、RBの作動が開始される。
尚、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せが前述の図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せの何れにも該当しない場合には、表示役がハズレと決定される。ここで、チェリー、ベル又はスイカは、遊技媒体(例えばメダル)の払い出しに係るものである。また、リプレイは再遊技の作動に係るものである。さらに、RBは遊技者にとって有利なボーナスゲームの作動に係るものである。
次に、図9を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルには、RBの作動時に、RAM33の所定領域に格納されるデータが規定されている。RBの作動が開始されるときには、RAM33のRB作動中フラグがオンされ、遊技可能回数カウンタに12が格納され、入賞可能回数カウンタに8が格納される。遊技可能回数カウンタは、RB作動中において行われた単位遊技の回数を計数するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、RB作動中において入賞が決定された回数を計数するためのデータである。
次に、図10を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。
停止テーブル決定テーブルには、当籤番号格納領域に格納される当籤番号に応じた停止テーブルの種別が規定されている。具体的には、当籤番号0〜5の夫々に応じて、ハズレ用停止テーブルA、チェリー用停止テーブルA、ベル用停止テーブルA、スイカ用停止テーブルA、リプレイ用停止テーブルA、RB用停止テーブルAの夫々が規定されている。
次に、図11及び図12を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルには、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置(即ち、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という)に応じて、滑り駒数が決定される。
滑り駒数は、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから対応するリールの回転が停止する迄のリールの回転量である。言い換えると、ストップスイッチ7Sにより停止操作の検出が行われてから該当するリールの回転が停止する迄の期間において所定の位置(本実施の形態では、該当する表示窓の中段)を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
本実施の形態の遊技機1では、基本的に、ストップスイッチ7Sにより信号が出力された後、190msec以内にリール3L,3C,3Rの回転を停止させる制御が行われ、滑り駒数が最大で「4」に規定されており、数値範囲「0」〜「4」のうちの何れかが滑り駒数として決定される。例えば、停止開始位置が「0」であり、決定された滑り駒数が「4」であれば、図柄位置「4」の図柄を該当する表示窓の中段に表示するように該当するリールの回転を停止することが可能となる。またこのとき、図柄位置「5」の図柄は該当する表示窓の上段に表示され、図柄位置「3」の図柄は該当する表示窓の下段に表示される。
このように、停止開始位置から滑り駒数の範囲内にある図柄をセンターライン8cに表示可能とするリールの回転の停止制御を所謂「引き込み」という。また、停止開始位置から滑り駒数分の引き込みが行われて停止されることとなる図柄位置を「停止制御位置」という。
図11は、ベル用停止テーブルAを示す。当籤番号格納領域に当籤番号2が格納されている場合は、基本的に、このベル用停止テーブルAが使用される。
ベル用停止テーブルAにおいて、左リール3Lの各停止開始位置に規定された滑り駒数に基づいて決定される停止制御位置は、「1」、「6」、「9」、「14」又は「19」のうちの何れかである。これらの停止制御位置に基づいて左リール3Lの回転が停止されると、左表示窓4Lの上段にベルが表示される。
また、中リール3Cの各停止開始位置に規定された滑り駒数に基づいて決定される停止制御位置は、「3」、「6」、「11」、「15」又は「20」のうちの何れかである。これらの停止制御位置に基づいて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの上段にベルが表示される。
さらに、右リール3Rの各停止開始位置に規定された滑り駒数に基づいて決定される停止制御位置は、「1」、「5」、「8」、「12」又は「17」のうちの何れかである。これらの停止制御位置に基づいて右リール3Rの回転が停止されると、右表示窓4Rの上段にベルが表示される。
従って、ベル用停止テーブルAに基づいてリール3L,3C,3Rの回転が停止されると、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがトップライン8bに沿って3つ並んで表示され、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
図12は、ベル用停止テーブルBを示す。ベル用停止テーブルBは、乱数値格納領域に格納されている乱数値が予め定められた種別、即ち、格納されている乱数値が偶数である場合に、第2停止操作及び第3停止操作が行われるときに使用される。
ベル用停止テーブルBは、左リール3Lの回転の停止後に使用される停止テーブルであるため、左リール3Lに関する滑り駒数のデータは使用されない。
ベル用停止テーブルBにおいて、中リール3Cの各停止開始位置に規定された滑り駒数に基づいて決定される停止制御位置は、「0」、「4」、「7」、「12」又は「16」のうちの何れかである。これらの停止制御位置に基づいて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの中段にベルが表示される。
また、右リール3Rの各停止開始位置に規定された滑り駒数に基づいて決定される停止制御位置は、「3」、「7」、「10」、「14」又は「19」のうちの何れかである。これらの停止制御位置に基づいて右リール3Rの回転が停止されると、右表示窓4Rの下段にベルが表示される。
従って、ベル用停止テーブルAに基づいて左リール3Lの回転が停止され、ベル用停止テーブルBに基づいて中リール3C及び右リール3Rの回転が停止されると、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがクロスダウンライン8eに沿って3つ並んで表示され、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
次に、図13を参照して、制御変更テーブルについて説明する。
制御変更テーブルには、乱数値に応じたベル用停止テーブルの種別が規定されている。具体的には、乱数値の種別が奇数である場合に対してベル用停止テーブルAが規定されている一方で、乱数値の種別が偶数である場合に対してベル用停止テーブルBが規定されている。制御変更テーブルは、内部当籤役がベルであり、第1停止操作が左ストップボタン7Lに対する押圧操作である場合に参照されるものであり、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、第2停止操作及び第3停止操作に使用されるベル用停止テーブルの種別が変更される場合がある。
より具体的には、ベル用停止テーブルAに基づいて、第1停止操作に応じたリールの回転の停止制御が行われる。そして、乱数値格納領域に格納されている乱数値が所定の種別(即ち、奇数)であるときには、そのままベル用停止テーブルAに基づいて、第2停止操作及び第3停止操作に応じたリールの回転の停止制御が行われる。これに対して、第1停止操作が左ストップボタン7Lに対して行われた場合において、乱数値格納領域に格納されている乱数値が所定の種別とは異なる特定の種別(即ち、偶数)であるときには、ベル用停止テーブルAからベル用停止テーブルBへの変更が行われる。そして、ベル用停止テーブルBに基づいて、第2停止操作及び第3停止操作に応じたリールの回転の停止制御が行われる。
次に、図14を参照して、主制御回路71のRAM33の内部当籤役格納領域の構成について説明する。
前述の内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役が決定されると、この内部当籤役格納領域に格納(記憶)される。具体的に、ビット0〜4の夫々は、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ及びRBの夫々に対応している。尚、前述の図柄組合せテーブルにより決定される表示役を格納する表示役格納領域の構成は、この内部当籤役格納領域と同様の内容となっている。
次に、図15を参照して、主制御回路71のRAM33の持越役格納領域の構成について説明する。
前述の内部当籤役決定テーブルによりボーナスゲームの作動に係る内部当籤役(即ち、RB)が決定されると、それを示すデータがこの持越役格納領域に格納される。また、持越役格納領域に格納されたデータは、ボーナスゲームの作動が開始されることによりクリアされる。即ち、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されると、そのボーナスゲームの作動が開始されるまでの間、そのデータが記憶される構成となっている(いわゆる「持ち越し」と称され、格納されているデータは「持越役」と称される)。そして、持越役格納領域にデータが格納されている間は、抽出される乱数値にかかわらず、その格納されているデータが内部当籤役として決定されるようになっている。また、持越役は、内部当籤役に基づいて決定されることから、内部当籤役の下位概念とも言える。
次に、図16〜図23に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31が行う制御について説明する。
先ず、図16を参照して、主制御回路71のCPU31により行われるリセット割込処理について説明する。CPU31は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、そのリセット割込の発生に基づいて、ROM32に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
電源が投入されると、初めに、CPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。この初期化処理では、電源遮断時にRAM33に格納されたレジスタのデータや実行アドレスの復帰を行う処理などが行われる。次に、CPU31は、RAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。これにより、RAM33の内部当籤役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、CPU31は、後で図17を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、投入メダルセンサ22S及びベットスイッチ11S,12S,13Sの入力のチェックに基づく投入枚数カウンタ等の更新や、スタートスイッチ6Sの入力のチェックが行われる。
次に、CPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。この処理では、乱数発生器36とサンプリング回路37によって乱数値を抽出し、RAM33の乱数値格納領域に格納する。次に、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。具体的には、RB作動中フラグがオンであれば、RB遊技状態を示す識別子(フラグ)がRAM33に格納され、RB作動中フラグがオフであれば、一般遊技状態を示す識別子がRAM33に格納される。
次に、CPU31は、後で図18を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS6)。この処理では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が内部抽籤テーブルに規定される何れの数値範囲に属するかの判別が行われ、当該判別結果に基づいて内部当籤役が決定される。次に、CPU31は、当籤番号格納領域に基づいて停止テーブルを決定する(ステップS7)。この処理では、停止テーブル決定テーブルと当籤番号格納領域に格納されている当籤番号とに基づいて停止テーブルの決定が行われる。
次に、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS8)。スタートコマンドには、内部当籤役や遊技状態などのデータが含まれている。次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS9)。尚、全リールの回転開始が要求されると、後述する割込処理(図23参照)においてリールの回転を開始する処理が行われる。そして、全てのリール3L,3C,3Rの回転が定速に達すると、各ストップボタン7L,7C,7Rの押圧操作が有効であることを示す識別子がRAM33に格納され、押圧操作の有効化が行われる。
次に、CPU31は、後で図19を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS10)。この処理では、停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定し、決定した滑り駒数に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる。
次に、CPU31は、図柄組合せテーブルに基づいて表示役及び払出枚数を決定する処理を行う(ステップS11)。具体的には、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せと表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せ(より厳密には、各有効ラインに沿って並ぶ3個の図柄の組合せ)とが比較され、一致するか否かが判別される。そして、一致するときには、該当する表示役及び払出枚数が決定され、表示役格納領域及び払出枚数カウンタが更新される。また、リプレイが決定されたときには、投入枚数カウンタが自動投入カウンタに複写される。また、一致しないときには、表示役はハズレとなる。このようにして、リール停止手段により全てのリールの回転が停止されると、図柄表示手段により表示される図柄の組合せに基づいて、入賞か否かが決定され、遊技者に対して特典の付与が行われるようにしている。
次に、CPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS12)。表示コマンドには、決定された表示役などのデータが含まれている。次に、CPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS13)。具体的には、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の制御やクレジットカウンタの更新が行われる。
次に、CPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS14)。CPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別したときには、後で図22を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS15)。この処理では、RB作動時にRAM33に格納された遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタの更新を行い、更新が行われたこれらのカウンタに基づいてボーナスの作動を終了する処理が行われる。
CPU31は、ステップS15の後又はステップS14においてRB作動中フラグがオンではないと判別したときには、後で図21を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS16)。この処理では、表示役がRBであるか否かの判別に基づいてボーナスの作動を開始する処理が行われる。
このように、CPU31は、ステップS2からステップS16を単位遊技における処理として実行し、ステップS16が終了すると、次回の単位遊技における処理を実行すべく、ステップS2に移る。
次に、図17を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、投入処理であるか否かを判別する(ステップS51)。具体的には、投入メダルセンサ22S又はベットスイッチ11S,12S,13Sがオンである場合に、投入処理であると判別される。このとき、ベットスイッチ11S,12S,13Sがオンである場合は、その種別が特定され、投入枚数を計数するための投入枚数カウンタ及びクレジットされるメダルの枚数を計数するためのクレジットカウンタに基づいて、投入枚数を計数するための投入枚数カウンタに加算する値が算出される。
CPU31は、ステップS51において投入処理であると判別したときには、投入枚数カウンタ又はクレジットカウンタを更新する(ステップS52)。尚、この処理では、投入枚数カウンタの加算が禁止されているときには、投入枚数カウンタの代わりに、クレジットカウンタが更新される。
尚、図示は省略しているが、メダル受付・スタートチェック処理では、ステップS51の以前において、自動投入カウンタは0であるか否かを判別し、当該カウンタが0ではないと判別したときに、当該カウンタを投入枚数カウンタに複写する処理が行われ、その後の投入枚数カウンタの加算が禁止される。自動投入カウンタは、前回の単位遊技においてリプレイに係る図柄の組合せが表示されたか否かを識別し、前回の単位遊技における投入枚数を特定するためのデータである。
次に、CPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS53)。有効ラインカウンタは、有効ラインの数を特定するためのデータである。本実施の形態では、投入枚数カウンタの値に拘らず、有効ラインカウンタに5が格納されることとなる。次に、CPU31は、ベットコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS54)。ベットコマンドには、投入枚数のデータ等が含まれる。
次に、CPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS55)。CPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別したときには、投入枚数カウンタは3であるか否かを判別する(ステップS56)。CPU31は、投入枚数カウンタは3であると判別したとき又はステップS55においてRB作動中フラグがオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの加算を禁止する(ステップS57)。
CPU31は、ステップS57の後、又はステップS51において投入処理ではないと判別したとき又はステップS56において投入枚数カウンタは3ではないと判別したときには、投入枚数カウンタは1以上であるか否かを判別する(ステップS58)。CPU31は、投入枚数カウンタは1以上ではないと判別したときには、ステップS51に移る。
CPU31は、ステップS58において投入枚数カウンタは1以上であると判別したときには、投入枚数カウンタの加算を禁止して、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS59)。CPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、ステップS51に移る。また、CPU31は、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図18を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、遊技状態と、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(ステップS91)。次に、CPU31は、持越役格納領域にRBの識別子が格納されているか否かを判別する(ステップS92)。CPU31は、持越役格納領域にRBの識別子が格納されていると判別したときには、抽籤回数を4に変更する(ステップS93)。これによって、持越役が存在するときには、RBが重複して決定されないようになる。
CPU31は、ステップS93の後又はステップS92において持越役格納領域にRBの識別子が格納されていないと判別したときには、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS94)。次に、CPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、内部抽籤テーブルに規定されている投入枚数に応じた下限値及び上限値とを比較する(ステップS95)。次に、CPU31は、乱数値は下限値以上且つ上限値以下であるか否かを判別する(ステップS96)。
CPU31は、ステップS96において乱数値は下限値以上且つ上限値以下であると判別したときには、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定する(ステップS97)。次に、CPU31は、セットされている当籤番号をRAM33の当籤番号格納領域に格納する(ステップS98)。即ち、この処理では、当籤番号格納領域(初期値は0)の更新が行われる。
次に、CPU31は、内部当籤役はRBであるか否かを判別する(ステップS99)。CPU31は、内部当籤役はRBであると判別したときには、内部当籤役に基づいて持越役格納領域にその識別子をセットする(ステップS100)。
CPU31は、ステップS100の後、又はステップS99において内部当籤役はRBではないと判別したときには、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS101)。例えば、RBが持ち越されている場合にベルが決定された場合であれば、内部当籤役格納領域のデータは「00010010」となる。
CPU31は、ステップS101の後、又はステップS96において乱数値は下限値以上且つ上限値以下ではないと判別したときには、抽籤回数を1減算する(ステップS102)。次に、CPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS103)。CPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、ステップS94に移る。
CPU31は、ステップS103において抽籤回数は0であると判別したときには、内部当籤役格納領域と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS104)。この処理の結果、内部当籤役格納領域のデータが「00000000」であれば、所謂ハズレとなる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図19を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS121)。CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されていないと判別したときには、ステップS121の処理を繰り返す。尚、いわゆる自動停止を行う場合には、スタートスイッチ6Sがオンされてから所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判別するようにしても良い。
CPU31は、ステップS121において有効なストップボタンが押圧操作されたと判別したときには、ストップボタンの種別を特定し、該当するストップボタンの押圧操作を無効化する(ステップS122)。即ち、押圧操作が無効であることを示す識別子がRAM33に格納される。次に、CPU31は、図柄カウンタ、ストップボタンの種別及び停止テーブルに基づいて、滑り駒数を決定する(ステップS123)。
次に、CPU31は、停止制御位置待ちに移行する(ステップS124)。例えば、決定された滑り駒数が「2」であり、停止開始位置が「20」であれば、停止制御位置が「1」に決定される。そして、停止制御位置が決定されると、後述する割込処理(図23参照)において、当該停止制御位置に基づいて該当リールの回転を停止する処理が行われる。尚、滑り駒数と停止制御位置は、一方が決定されれば、他方も決定される関係にあるため、等価の関係にあるといえる。
次に、CPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS125)。リール停止コマンドには、停止されたリールの種別などのデータが含まれる。次に、CPU31は、後で図20を参照して説明する制御変更処理を行う(ステップS126)。この処理では、左ストップボタン7Lに対する停止操作の検出が最初に行われた場合に、乱数値格納領域に格納されている乱数値と制御変更テーブルとに基づいて停止テーブルを再決定する処理が行われる。
次に、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがあるか否かを判別する(ステップS127)。CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがあると判別したときには、ステップS121に移る。また、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがないと判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
次に、図20を参照して、制御変更処理について説明する。
初めに、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンは2個であるか否かを判別する(ステップS131)。即ち、第1停止操作が行われたか否かが判別される。CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンは2個ではないと判別したときには、制御変更処理を終了する。
CPU31は、ステップS131において押圧操作が有効なストップボタンは2個であると判別したときには、押圧操作されたのは左ストップボタン7Lであるか否かを判別する(ステップS132)。CPU31は、押圧操作されたのは左ストップボタン7Lではないと判別したときには、制御変更処理を終了する。
CPU31は、ステップS132において押圧操作されたのは左ストップボタン7Lであると判別したときには、制御変更テーブルを参照し、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、第2停止操作及び第3停止操作において使用する停止テーブルを決定する(ステップS133)。この処理が終了すると、制御変更処理を終了する。
次に、図21を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はRBであるか否かを判別する(ステップS141)。CPU31は、表示役はRBではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。CPU31は、表示役はRBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいて、ボーナス作動時処理を行う(ステップS142)。次に、CPU31は、持越役格納領域をクリアする(ステップS143)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図22を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS151)。CPU31は、表示役としてベル、チェリー及びスイカの何れかが決定され、入賞が成立したと判別したときには、入賞可能回数カウンタを1減算する(ステップS152)。次に、CPU31は、入賞可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS153)。
CPU31は、ステップS153において入賞可能回数カウンタは0ではないと判別したとき又はステップS151において入賞が成立していないと判別したときには、遊技可能回数カウンタを1減算する(ステップS154)。次に、CPU31は、遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS155)。CPU31は、遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する。
CPU31は、ステップS155において遊技可能回数カウンタは0であると判別したとき又はステップS153において入賞可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(ステップS156)。具体的には、RB作動中フラグ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタのクリアが行われる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図23を参照して、主制御回路71のCPU31の制御により行われる、1.1173ms周期の割込処理について説明する。
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS161)。次に、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS162)。具体的には、CPU31は、各スイッチなどからの信号の入力などをチェックする。
次に、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS163)。具体的には、リールの回転開始要求がされた場合であれば、リール3L,3C,3Rの回転が開始され、一定速度での回転が行われる。また、停止制御位置が決定された場合であれば、該当リールの図柄カウンタが停止制御位置と同一の値に更新されるのを待って、その回転の減速及び停止が行われる。例えば、図柄カウンタが「0」であり、停止制御位置が「4」であれば、図柄カウンタが「4」に更新されたときにリールの回転が停止される。
次に、CPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS164)。具体的には、CPU31は、投入枚数カウンタに基づくベットランプ9a,9b,9cの点灯や、情報表示部18への払出枚数の表示などの処理を行う。次に、CPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS165)。この処理が終了すると、1.1173ms周期の割込処理を終了する。
以下では、前述したリール停止制御処理(図19)及び制御変更処理(図20)の動作について、図24を参照しつつ、具体例を挙げて説明する。図24は、ベル用停止テーブルに基づいて、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せの表示例を示す。以下では、当籤番号格納領域に当籤番号2(即ち、ベル)が格納されている場合において、投入枚数が3であり、乱数値格納領域に格納されている乱数値が特定の乱数値(例えば、「2500」)であるときを「パターン1」として説明し、メダルの投入枚数が3であり、乱数値格納領域に格納されている乱数値が所定の乱数値(例えば、「2501」)であるときを「パターン2」として説明する。
[パターン1]
以下では、パターン1について、第1停止操作に対応する左リール3L、第2停止操作に対応する中リール3C及び第3停止操作に対応する右リール3Rの停止開始位置が「0」である場合を例に挙げて説明する。
以下では、パターン1について、第1停止操作に対応する左リール3L、第2停止操作に対応する中リール3C及び第3停止操作に対応する右リール3Rの停止開始位置が「0」である場合を例に挙げて説明する。
まず、当籤番号格納領域に2(即ち、ベル)が格納されていることから、停止テーブル決定テーブルに基づいて、ベル用停止テーブルAが決定される。
(第1停止操作)
リール停止制御処理において、図柄カウンタ「0」のときに左ストップボタン7Lが押圧操作されたので、ベル用停止テーブルAに基づいて、停止開始位置「0」に応じた滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、左リール3Lの回転が停止されると、図24の(1)に示すように、左表示窓4Lには、上段にベル、中段にリプレイ及び下段にスイカが表示される。
リール停止制御処理において、図柄カウンタ「0」のときに左ストップボタン7Lが押圧操作されたので、ベル用停止テーブルAに基づいて、停止開始位置「0」に応じた滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、左リール3Lの回転が停止されると、図24の(1)に示すように、左表示窓4Lには、上段にベル、中段にリプレイ及び下段にスイカが表示される。
次に、制御変更処理において、乱数値格納領域に格納されている乱数値「2500」と制御変更テーブルとに基づいて、ベル用停止テーブルBが決定される。これにより、ベル用停止テーブルAからベル用停止テーブルBに停止テーブルの変更が行われる。
(第2停止操作)
中リール3Cの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルBに基づいて、滑り駒数「0」が決定され、停止制御位置「0」が決定される。そして、停止制御位置「0」に基づいて、中リール3Cの回転が停止されると、図24の(2)に示すように、中表示窓4Cには、上段にリプレイ、中段にベル及び下段にスイカが表示される。
中リール3Cの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルBに基づいて、滑り駒数「0」が決定され、停止制御位置「0」が決定される。そして、停止制御位置「0」に基づいて、中リール3Cの回転が停止されると、図24の(2)に示すように、中表示窓4Cには、上段にリプレイ、中段にベル及び下段にスイカが表示される。
(第3停止操作)
右リール3Rの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルBに基づいて、滑り駒数「3」が決定され、停止制御位置「3」が決定される。そして、停止制御位置「3」に基づいて、右リール3Rの回転が停止されると、図24の(3)に示すように、右表示窓4Rには、上段にリプレイ、中段に青7及び下段にベルが表示される。この結果、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがクロスダウンライン8eに沿って3つ並ぶ、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
右リール3Rの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルBに基づいて、滑り駒数「3」が決定され、停止制御位置「3」が決定される。そして、停止制御位置「3」に基づいて、右リール3Rの回転が停止されると、図24の(3)に示すように、右表示窓4Rには、上段にリプレイ、中段に青7及び下段にベルが表示される。この結果、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがクロスダウンライン8eに沿って3つ並ぶ、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
[パターン2]
以下では、パターン2について、第1停止操作に対応する左リール3L、第2停止操作に対応する中リール3C及び第3停止操作に対応する右リール3Rの停止開始位置が「0」である場合を例に挙げて説明する。
以下では、パターン2について、第1停止操作に対応する左リール3L、第2停止操作に対応する中リール3C及び第3停止操作に対応する右リール3Rの停止開始位置が「0」である場合を例に挙げて説明する。
まず、当籤番号格納領域に2(即ち、ベル)が格納されていることから、停止テーブル決定テーブルに基づいて、ベル用停止テーブルAが決定される。
(第1停止操作)
リール停止制御処理において、停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、左リール3Lの回転が停止されると、図24の(4)に示すように、左表示窓4Lには、上段にベル、中段にリプレイ及び下段にスイカが表示される。
リール停止制御処理において、停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、左リール3Lの回転が停止されると、図24の(4)に示すように、左表示窓4Lには、上段にベル、中段にリプレイ及び下段にスイカが表示される。
次に、制御変更処理において、乱数値格納領域に格納されている乱数値「2501」と制御変更テーブルとに基づいて、ベル用停止テーブルAが決定される。
(第2停止操作)
中リール3Cの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「3」が決定され、停止制御位置「3」が決定される。そして、停止制御位置「3」に基づいて、中リール3Cの回転が停止されると、図24の(5)に示すように、中表示窓4Cには、上段にベル、中段にスイカ及び下段にチェリーが表示される。
中リール3Cの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「3」が決定され、停止制御位置「3」が決定される。そして、停止制御位置「3」に基づいて、中リール3Cの回転が停止されると、図24の(5)に示すように、中表示窓4Cには、上段にベル、中段にスイカ及び下段にチェリーが表示される。
(第3停止操作)
右リール3Rの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、右リール3Rの回転が停止されると、図24の(6)に示すように、右表示窓4Rには、上段にベル、中段にスイカ及び下段にリプレイが表示される。この結果、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがトップライン8bに沿って3つ並ぶ、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
右リール3Rの停止開始位置が「0」であることから、ベル用停止テーブルAに基づいて、滑り駒数「1」が決定され、停止制御位置「1」が決定される。そして、停止制御位置「1」に基づいて、右リール3Rの回転が停止されると、図24の(6)に示すように、右表示窓4Rには、上段にベル、中段にスイカ及び下段にリプレイが表示される。この結果、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがトップライン8bに沿って3つ並ぶ、ベルに係る図柄の組合せが表示される。
以上のように、本実施の形態の遊技機1では、左ストップボタン7Lに対して第1停止操作が行われ、左リール3Lの回転が停止された場合に、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて停止テーブルを決定し、決定した停止テーブルに基づいて第2停止操作及び第3停止操作に応じたリールの停止制御を行うようにした。これにより、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを異なるようにすることが可能となる。従って、従来の遊技機のように、停止テーブルの決定を行うために専用の抽籤処理を行う必要がなくなり、この抽籤処理を行ったとする場合に要するプログラムやテーブル等のデータ容量の増加を極力抑えることも可能となるので、制御系への負担を軽減させることが可能となる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、前記遊技機を構成する、リール、図柄表示手段、開始操作検出手段、乱数値抽出手段、乱数値格納手段、内部当籤役決定手段、リール回転手段、停止操作検出手段、図柄特定手段、停止テーブル記憶手段、停止テーブル決定手段、滑り駒数決定手段、リール停止手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限らず任意に変更可能である。
尚、本実施の形態では、回転が行われる複数のリールのうちの少なくとも一のリール(例えば、前述の左リール3L)に応じた停止操作(例えば、前述の第1停止操作)の検出が行われ、少なくとも一のリールの回転が停止した場合に、乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定し、複数のリールのうちの少なくとも一のリールを除いた他のリール(例えば、前述の中リール3C及び右リール3R)に応じた停止操作(例えば、前述の第2停止操作及び第3停止操作)の検出が行われると、決定された停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定するようにした。しかし、斯様な構成に限定されることはなく、以下のような構成を適用するようにしても良い。
即ち、開始操作の検出が行われたときなど、回転が行われる複数のリールのうちの最初のリールの回転が停止される前において、決定された内部当籤役と乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定し、複数のリールの夫々に応じた停止操作(例えば、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作)の検出が行われると、決定された停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定するようにするようにしても良い。
このような構成を採用する場合、左リール3Lに関する滑り駒数のデータが使用されない前述のベル用停止テーブルBの代わりに、図25に示すベル用停止テーブルCを採用する。即ち、乱数値格納領域に所定の乱数値(即ち、乱数値の種別が奇数)が格納されているときには、前述のベル用停止テーブルAが決定される一方で、乱数値格納領域に特定の乱数値(即ち、乱数値の種別が偶数)が格納されているときには、図25に示すベル用停止テーブルCが決定される。ベル用停止テーブルCは、3つのリール3L,3C,3Rの全てに関して滑り駒数が規定されており、これらの滑り駒数に基づいて各リール3L,3C,3Rの回転が停止されると、表示窓4L,4C,4Rには、各リール3L,3C,3Rのベルがセンターライン8cに沿って3つ並んで表示され、ベルに係る図柄の組合せが表示されるようになっている。また、このような構成を採用する場合、前述の制御変更処理は、行わないようにすることができる。
このように、開始操作の検出が行われたときなど、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、第1停止操作に応じたリールの停止制御を行う前に停止テーブルの決定を行い、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作に応じたリールの停止制御を行うときに、決定した停止テーブルを使用するようにしても、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを異なるものとすることが可能となる。
また、本実施の形態では、停止テーブルを複数種類設ける内部当籤役として、ベルを適用したが、これに限らず、他の特典の付与に係る内部当籤役や、ハズレに係る内部当籤役を適用しても良い。例えば、スイカを適用し、スイカ用停止テーブルA及びスイカ用停止テーブルBを設け、乱数値格納領域に格納される乱数値に応じて夫々が決定されるようにすることもできる。また、停止テーブルを複数種類設ける内部当籤役をベルのみの1種類としたが、複数の内部当籤役について設けるようにしても良い。これにより、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せをより多様なものとすることが可能となる。
また、本実施の形態では、制御変更テーブルにおいて、乱数値格納領域に格納されている乱数値の種別が奇数のときにベル用停止テーブルAが決定され、乱数値格納領域に格納されている乱数値の種別が偶数のときにベル用停止テーブルBが決定されることとしたが、停止テーブルの決定に係る乱数値の種別の具体的な構成は、任意に変更可能である。例えば、奇数と偶数の夫々に応じて決定される停止テーブルを逆にしても良い。また、例えば、乱数値格納領域に格納される乱数値の一の位が「0〜4」であるときにベル用停止テーブルAが決定される一方で、乱数値格納領域に格納される乱数値の一の位が「5〜9」であるときにベル用停止テーブルBが決定されることなどを採用しても良い。
また、本実施の形態では、複数種類の停止テーブルとして、ベル用停止テーブルAとベル用停止テーブルBの2種類を設けることとしたが、これに限らず、乱数値の種別として設ける数に応じて、2種類以上を設けるようにしても良い。これにより、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せをより多様なものとすることが可能となる。
また、本実施の形態では、第1停止操作が左ストップボタン7Lに対する押圧操作である場合に制御変更処理を行うこととしたが、これに限らず、第1停止操作が中ストップボタン7Cに対する押圧操作又は第1停止操作が右ストップボタン7Rに対する押圧操作である場合に制御変更処理を行うようにしても良い。この場合、採用するリールの種別に応じて、停止テーブルの構成等を任意に変更することが可能である。このようにしても、本実施の形態と同様の効果を奏する。
また、本実施の形態では、第1停止操作が行われた場合に制御変更処理を行うこととしたが、これに限らず、第2停止操作が行われた場合に制御変更処理を行うようにしても良い。この場合、例えば、第2停止操作が行われた結果、2つの有効ラインにおいてベルが2つ並ぶように、リールの周面に配する図柄等の構成を採用するようにしても良い。
また、本実施の形態では、複数種類の停止テーブルから何れかを決定する手法として、何れの停止テーブルを決定するかを規定する制御変更テーブルを参照することにより決定するようにしたが、これに限らず、制御変更テーブルを使用せず、プログラム上で何れかの停止テーブルを決定するようにしても良い。
また、本実施の形態では、3つのリール3L,3C,3R全てに関する滑り駒数を規定したベル用停止テーブルAのように、開始操作の検出が行われると、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作の際に使用する停止テーブルを決定するようにしたが、これに限らず、開始操作の検出が行われると、例えば各リール3L,3C,3Rのうちの何れか1つのみに関する滑り駒数を規定した停止テーブルなど、第1停止操作のみに使用する停止テーブルを決定するようにし、第1停止操作に基づくリールの回転が停止した後など、一のリールに対応する停止操作が行われた後であって、他のリールの回転が停止する前において、乱数値格納領域に格納されている乱数値に基づいて、第2停止操作及び第3停止操作に使用する停止テーブルを決定するようにしても良い。
また、本実施の形態において適用した、図1及び図2に示す装置構成、図3に示す回路構成及びその周辺装置、図4〜図13に示すテーブルの構成、図14〜図15に示すRAMの格納領域の構成、図16〜図23に示すフローチャートの構成などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のようなパチスロ機の他、スロットマシン、ビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
尚、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 遊技機
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
7L、7C、7R ストップボタン
7S ストップスイッチ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
7L、7C、7R ストップボタン
7S ストップスイッチ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
Claims (3)
- 複数の図柄が周面に夫々配された複数のリールと、
各リールの周面に配された複数の図柄のうち一部の複数の図柄を夫々表示する図柄表示手段と、
開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて乱数値を抽出する乱数値抽出手段と、
前記乱数値抽出手段により抽出される乱数値を格納する乱数値格納手段と、
前記乱数値格納手段により格納される乱数値に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作の検出が行われると、各リールの回転を夫々行うリール回転手段と、
各リールに応じた停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
所定の位置にある図柄を特定する図柄特定手段と、
前記リールの周面に配された図柄毎に滑り駒数を規定する停止テーブルを内部当籤役に応じて複数種類記憶する停止テーブル記憶手段と、
前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定する停止テーブル決定手段と、
前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われると、前記図柄特定手段により特定される図柄と前記停止テーブル決定手段により決定される停止テーブルとに基づいて、滑り駒数を決定する滑り駒数決定手段と、
前記滑り駒数決定手段により決定される滑り駒数に基づいて、該当するリールの回転を停止するリール停止手段と、を備え、
前記停止テーブル決定手段は、
前記乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定することを特徴とする遊技機。 - 前記停止テーブル決定手段は、
前記リール回転手段により回転が行われる複数のリールのうちの少なくとも一のリールの回転が前記リール停止手段により停止される場合に、
前記乱数値格納手段により格納されている乱数値に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちの何れかを決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記停止テーブル決定手段は、
前記乱数値格納手段により所定の乱数値が格納されているときには、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちから第1の停止テーブルを決定する一方で、
前記乱数値格納手段により前記所定の乱数値とは異なる特定の乱数値が格納されているときには、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうちから前記第1の停止テーブルとは異なる第2の停止テーブルを決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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