本発明の実施の形態に係る遊技機1の構成について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、実施の形態に係る遊技機1の概観について説明する。
遊技機1には、リール3L,3C,3Rや後述の主制御回路71(図3参照)などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bとが設けられている。
キャビネット1aの内部には、3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。3個のリール3L,3C,3Rには、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれている。各リール3L,3C,3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71(図3参照)により制御され、リール3L,3C,3R上に描かれた図柄がリールの回転に伴って変動する。
また、前面扉1bには略垂直面としてのパネル表示部2が形成されており、パネル表示部2の中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが、リール3L,3C,3Rの前方に位置するように設けられる。各リール3L,3C,3R上の図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。
また、遊技機1には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、表示窓4L,4C,4R内に表示された図柄に基づいて、入賞などの成否を判定する基準となる入賞ラインが設けられている。入賞ラインとしては、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
5本の入賞ライン8a〜8eは、基本的に、後述の1−BETボタン11、2−BETボタン12、最大BETボタン13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することなど、単位遊技を行うために投入されるメダルの枚数(即ち、投入枚数)に応じて、それぞれ1本、3本、5本が有効化される(以下、有効化された入賞ラインを有効ラインという)。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。後述の表示役の判定は、この有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて行われる。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cが設けられる。1−BETランプ9aは1本の入賞ライン8cに対応し、2−BETランプ9bは3本の入賞ライン8b,8c,8dに対応し、最大BETランプ9cは全ての入賞ライン8a〜8eに対応する。
BETランプ9a,9b,9cの下方には、情報表示部18が設けられる。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、遊技機1に貯留(いわゆる「クレジット」)されているメダルの枚数、遊技者に対して払出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)などを表示する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報などが表示される。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられている。メダル投入口22に投入されたメダルに応じて、前述の入賞ラインが有効化される。尚、遊技機1では、遊技媒体としてメダルを使用するが、遊技機1において使用する遊技媒体はこれに限らず、コイン、遊技球又はトークンなどの他、メダルの数量等の情報を記憶したカード等も適用可能である。
液晶表示装置5の左側には、クレジットされたメダルからメダルを投入するための、1−BETボタン11、2−BETボタン12、及び最大BETボタン13が設けられる。1回の押し操作により、1−BETボタン11では1枚が投入され、2−BETボタン12では2枚が投入され、最大BETボタン13では3枚(即ち、単位遊技において投入することが可能な最大の投入枚数)が投入される。これらのBETボタン11,12,13を操作することにより、前述の入賞ラインが有効化される。
また、BETボタン11,12,13の上方には、十字キー、選択ボタン及び決定ボタンから構成される操作部17が設けられている。遊技者による操作部17の操作に基づいて、液晶表示装置5の表示画面5aに遊技履歴などの遊技に関する情報が表示される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)の切り換えを行うC/Pボタン14が設けられている。このC/Pボタン14に対する遊技者の操作によって払出モード又はクレジットモードの切り換えが行われる。C/Pボタン14の押し操作によりクレジットモードから払出モードに切り換えが行われると、クレジットされているメダルが正面下部のメダル払出口15から払出される。払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。スピーカ21L,21Rからは遊技の状況に応じた音楽や効果音などが出音され、演出や報知が行われる。また、前面扉1bの上部には、ランプ102が設けられている。ランプ102は、遊技の状況に応じた発光パターンで発光し、演出や報知が行われる。
C/Pボタン14の右側には、開始操作により、リール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4Rに表示された図柄の変動を開始するためのスタートレバー6が設けられている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、停止操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。
実施の形態では、全てのリール3L,3C,3Rの回転が行われているときに最初に行われる停止操作を第1停止操作といい、これに伴うリールの回転の停止を第1停止という。また、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作といい、これに伴うリールの回転の停止を第2停止という。さらに、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作といい、これに伴うリールの回転の停止を第3停止という。また、左リール3Lに対して第1停止操作が行われることを順押しといい、中リール3C又は右リール3Rに対して第1停止操作が行われることを変則押しという。
次に、図2を参照して、リール3L,3C,3R上に配列された図柄列について説明する。各リール3L,3C,3Rの外周面上にはリールシートが装着され、リールシート上に複数種類の図柄が21個配列された図柄列が描かれている。具体的には、赤7(図柄61)、青7(図柄62)、スイカ(図柄63)、ベル(図柄64)、チェリー(図柄65)、Replay(図柄66)及びブランク(図柄67)の図柄で構成される図柄列が描かれている。ブランク(図柄67)は、空白で表される。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。また、各図柄には、各図柄の位置を特定するためのコードナンバー「00〜20」が予め定められ、データテーブルとして後で説明する主制御回路71のROM32(図3参照)に記憶されている。
次に、図2を参照して、リール3L,3C,3R上に配列された図柄列について説明する。各リール3L,3C,3Rの外周面上にはリールシートが装着され、リールシート上に複数種類の図柄が21個配列された図柄列が描かれている。具体的には、赤7(図柄61)、青7(図柄62)、スイカ(図柄63)、ベル(図柄64)、チェリー(図柄65)、Replay(図柄66)及びブランク(図柄67)の図柄で構成される図柄列が描かれている。ブランク(図柄67)は、空白で表される図柄である。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。また、各図柄には、各図柄の位置を特定するためのコードナンバー「00〜20」が予め定められ、データテーブルとして後で説明する主制御回路71のROM32(図3参照)に記憶されている。
次に、図3を参照して、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71又は副制御回路72に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成について説明する。主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、CPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。
クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から任意の乱数値を抽出(サンプリング)する。この抽出した乱数値を使用することにより、抽選処理を行い、所定の情報(例えば、後述の内部当選役)の決定を行う。また、クロックパルス発生回路34により発生される基準クロックパルスに基づいて、後述の割込処理(図11参照)などを行う。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、CPU31の処理に係るプログラム(例えば、後述の図10〜図18参照)、各種テーブル(例えば、後述の図4〜図9参照)、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが記憶されている。
RAM33には、CPU31の処理により得られる種々の情報がセットされる。例えば、内部当選役、遊技状態などを識別する識別情報や、払出枚数などを特定する数値情報などの各種情報がセットされる。これらの情報は、前述のコマンドにより副制御回路72に送信される。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a,9b,9c、情報表示部18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rなどがある。
また、マイクロコンピュータ30の出力部には、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路が接続されている。各回路としては、モータ駆動回路39、ランプ駆動回路45、表示部駆動回路48及びホッパー駆動回路41がある。
ランプ駆動回路45は、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御する。これにより、BETランプ9a,9b,9cの点灯や消灯が行われる。
表示部駆動回路48は、情報表示部18を駆動制御する。これにより、情報表示部18に各種情報(クレジット数など)の表示が行われる。
ホッパー駆動回路41は、ホッパー40を駆動制御する。これにより、ホッパー40に収容されたメダルの払出しが行われる。
モータ駆動回路39は、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御する。これにより、リール3L,3C,3Rの回転や停止が行われる。
また、マイクロコンピュータ30の入力部には、前述の各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S、最大BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の開始操作を検出し、単位遊技の開始を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
ストップスイッチ7Sは、ストップボタン7L,7C,7Rの夫々に対する遊技者の停止操作を検出し、検出したストップボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rの回転の停止を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S及び最大BETスイッチ13Sは、それぞれ1−BETボタン11、2−BETボタン12及び最大BETボタン13に対する遊技者の投入操作を検出し、クレジットされたメダルから、1枚、2枚又は3枚のメダルの投入を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の切替操作を検出し、クレジットモード又は払出モードを切り替える信号をマイクロコンピュータ30に出力する。また、クレジットモードから払出モードに切り替えられた場合、遊技機1にクレジットされているメダルの払出しを指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
メダルセンサ22Sは、遊技者の投入操作によりメダル投入口22に投入されたメダルを検出し、メダルが投入されたことを示す信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を検出し、各リール3L,3C,3R上の図柄の位置を検出するための信号を発生する。
払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより検出されたメダルの枚数(即ちホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達した際に、メダルの払出しが完了したことを示す信号を発生する。
副制御回路72は、主制御回路71から出力された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて各種の処理(演出内容の決定や実行など)を行う。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
副制御回路72からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED101及びランプ102がある。副制御回路72は、決定した演出内容に基づいて、液晶表示装置5に表示する画像の決定と表示、LED101やランプ102の点灯パターンの決定と出力、スピーカ21L,21Rから出音する演出音や効果音の決定と出力などを行う。
また、副制御回路72には、操作部17と音量調節部103が接続されている。副制御回路72は、操作部17から出力される信号により決定された情報に対応する画像を液晶表示装置5に表示する。また、副制御回路72は、音量調節部103から出力される信号に基づいてスピーカ21L,21Rから出力される音量の調節を行う。
遊技機1では、メダルの投入を条件に、単位遊技の開始となるスタートスイッチ6Sから信号が出力されると、モータ駆動回路39に制御信号が出力され、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動制御(例えば、各相への励磁など)によりリール3L,3C,3Rの回転が開始される。この際、ステッピングモータ49L,49C,49Rに出力されるパルスの数が計数され、その計数値はパルスカウンタとしてRAM33の所定の領域にセットされる。ステッピングモータ49L,49C,49Rは、4相モータであり、2つの相の駆動コイルを順次励磁する2相励磁方式が適用されている。ステッピングモータ49L,49C,49Rに、16のパルスが出力されると、リール3L,3C,3Rは図柄1つ分回転することとなる。また、回転した図柄の数は計数され、その計数値は図柄カウンタとしてRAM33の所定の領域にセットされる。つまり、パルスカウンタにより16のパルスが計数される毎に、図柄カウンタが1ずつ更新される。
また、リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリールインデックスが得られ、リール位置検出回路50を介してCPU31に出力される。リールインデックスの出力により、RAM33にセットされているパルスカウンタや図柄カウンタが0にクリアされる。このようにして、各リール3L,3C,3Rについて1回転の範囲内における図柄位置を特定することとしている。
ここで、ROM32には、前述のリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に記憶されている。この図柄テーブルでは、前述のリールインデックスが出力される位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与される、00から20までのコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄の種類を識別する図柄コードとが対応づけられている。
また、スタートスイッチ6Sから信号が出力されると、乱数発生器36やサンプリング回路37により乱数サンプリングが行われ、抽出した乱数値に基づいて後述の確率抽選処理が行われ、内部当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rが定速回転に達した後、停止操作によりストップスイッチ7Sから信号が出力されると、出力された信号及び決定された内部当選役に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する制御信号がモータ駆動回路39に出力される。モータ駆動回路39はステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御し、リール3L,3C,3Rの回転を停止させる。
全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止すると、所定の位置(例えばセンターライン8c)に表示された図柄の組合せに基づいて表示役の検索処理が行われる。表示役の検索には、後述の図4に示す配当表と類似するものであり、ROM32に記憶された表示役判定テーブル(図示せず)に基づいて行われる。この表示役判定テーブルでは、入賞に係る図柄の組合せと、対応する配当と、対応する判定コードとが設定されている。表示役の検索により、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40の駆動によりメダルの払出しが行われる。なお、C/Pスイッチ14Sにより、クレジットモードに切り換えられている場合には、払出枚数分のメダルがクレジットされる。ここで、メダルの払出し又はクレジットを総称して単に「払出し」という場合がある。
次に、図4を参照して、表示役と対応する図柄の組合せ及び配当について説明する。遊技機1の表示役には、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、RB(いわゆる「レギュラーボーナス」)及びハズレが設定されている。ここで、RBには、赤7RBと青7RBの2種類が設けられている。
チェリーは、チェリー(図柄65)が左の表示窓4Lの上段、中段又は下段の何れかに表示されることにより成立する。これにより、チェリーの入賞となり、2枚のメダルの払出しが行われる。なお、チェリーが左の表示窓4Lの上段又は下段に表示されると、2つの有効ライン上で成立することとなるので、4枚(2枚×2)のメダルの払出しが行われる。
ベルは、ベル(図柄64)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより成立する。これにより、ベルの入賞となり、10枚のメダルの払出しが行われる。
スイカは、スイカ(図柄63)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより成立する。これにより、スイカの入賞となり、6枚のメダルの払出しが行われる。
リプレイは、Replay(図柄66)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより成立する。これにより、次回の単位遊技において再遊技が行われる。即ち、リプレイが成立した単位遊技における投入枚数と同数のメダルが、次回の単位遊技において、遊技者による投入操作に基づかずに、自動的に投入される。これにより、遊技者はメダルを消費することなく次回の単位遊技を行うことができる。
RBは、赤7(図柄61)又は青7(図柄62)の何れかが有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより成立する。赤7(図柄61)が有効ラインに沿って3つ並んで表示された場合は赤7RBが成立し、青7(図柄62)が有効ラインに沿って3つ並んで表示された場合は青7RBが成立する。
また、前述のチェリー、ベル、スイカ、リプレイ、及びRBに係る図柄の組合せ以外の図柄の組合せが表示されると、ハズレが成立する。
次に、実施の形態の遊技状態について説明する。遊技機1に予め定められた遊技状態には、一般遊技状態、内部当選状態及びRB遊技状態がある。各遊技状態間の移行は、前述のROM32に記憶されたプログラムに従ってCPU31により行われる。
一般遊技状態において、RBの作動に係る内部当選役が決定されると、遊技状態が内部当選状態に更新される。遊技機1では、RBの作動に係る内部当選役が決定されると、RBの作動に係る図柄の組合せが表示されるまでの間、RBの作動に係る内部当選役を記憶する(一般に、「持ち越し」といい、記憶されている内部当選役を「持越役」という)。RBの作動に係る内部当選役が記憶されているあいだ、内部当選状態が継続する。ここで、持越役は、内部当選役に基づいて決定されることから、内部当選役の下位概念とも言える。
内部当選状態において、RBの作動に係る図柄の組合せが表示されると、RBが成立し、RB遊技状態が作動する。RB遊技状態では、他の内部当選役と比較して払出枚数の多い表示役に係る内部当選役(実施の形態ではベル)が決定される確率が他の遊技状態よりも高い。また、RB遊技状態は、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数(以下、「遊技可能回数」という)が8回に達するか、又は、入賞の成立が可能な回数(以下、「入賞可能回数」という)が8回に達することにより終了する。なお、RB遊技状態は、第1種特別役物が作動している単位遊技によって構成される遊技状態である。
次に、図5を参照して、内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルについて説明する。確率抽選テーブルは、遊技状態ごとに設けられており、決定される可能性のある内部当選役と各内部当選役が決定される乱数範囲及び当選確率とが規定されている。また、この確率抽選テーブルにおいて用いられる乱数範囲は「0〜16383」である。
図5の(1)は、一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。一般遊技状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、赤7RB、青7RB、又はハズレの何れかが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。
図5の(2)は、内部当選状態用確率抽選テーブルを示す。内部当選状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、又はハズレの何れかが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。
図5の(3)は、RB遊技状態用確率抽選テーブルを示す。RB遊技状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、及びハズレが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。ここで、RB遊技状態では、他の遊技状態よりも、ベルが決定される確率が極めて高く、ハズレが決定される確率が極めて低い。また、RB遊技状態では、最大投入枚数が1枚に設定されている。したがって、RB遊技状態では、投入枚数に対する払出枚数の割合(いわゆるペイアウト率)を高くすることができる。この結果、RB遊技状態では、遊技者がメダルを獲得する機会を増加させることができる。
次に、図6を参照して、停止テーブル初期決定テーブルについて説明する。停止テーブル初期決定テーブルには、停止用当選役に応じた左リール用停止テーブルと変則押し用停止テーブルとが規定されている。
停止用当選役は、前述の確率抽選テーブル(図5参照)により決定された内部当選役に基づいて決定され、停止テーブルを決定する際に用いられる情報である。例えば、決定された内部当選役がベルであれば停止用当選役としてベルが決定されるというように、基本的には決定された内部当選役がそのまま停止用当選役として決定される。例外として、内部当選状態においては、ハズレが内部当選役として決定されると、持越役が停止用当選役として決定されるが、停止用当選役は、確率抽選テーブルによって決定された内部当選役と基本的に同一と言える。
停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの回転を停止させる際に、有効ライン上に表示させる図柄の組合せを決定するための情報である。左リール用停止テーブルは、順押しが行われた場合に使用される停止テーブルである。変則押し用停止テーブルは、変則押しが行われた場合に使用される停止テーブルである。初期決定テーブルでは、停止用当選役に基づいて左リール用停止テーブル及び変則押し用停止テーブルが決定され、遊技者の停止操作の順序に基づいて何れか一方が使用される。各停止用当選役に応じて、決定される左リール用停止テーブル及び変則押し用停止テーブルは図示のとおりである。例えば、停止用当選役がベルであれば、左リール用停止テーブル2と変則押し用停止テーブル2xが決定される。また、基本的に、停止テーブルに基づいて停止制御が行われると、遊技者の停止操作に基づいて、対応する停止用当選役に係る図柄の組合せを有効ライン上に沿って表示させることが可能となる。
次に、図7を参照して、左リール用停止テーブル群について説明する。この左リール用停止テーブル群には、複数種類の左リール用停止テーブルの集合からなり、前述の左リール用停止テーブル0から左リール用停止テーブル6までの情報が含まれている。また、各左リール用停止テーブルには、停止操作位置に応じた滑りコマ数とライン変更ステータスとが規定されている。
停止操作位置は、停止操作に基づいてストップスイッチ7Sがオンとなった場合に、センターライン8cに位置していたリール3L,3C,3R上の図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを示す情報である。つまり、図7に示す左リール用停止テーブルにおける停止操作位置は、左のストップボタン7Lに対する停止操作がストップスイッチ7Sにより検出された場合に、センターライン8cに位置していた左リール3L上の図柄のコードナンバーを示す。
滑りコマ数は、ストップスイッチ7Sがオンとなってから対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するまでに停止操作位置から移動することとなる図柄の数を示す。ここで、遊技機1では、ストップスイッチ7Sにより信号が出力された後、190msec以内にリール3L,3C,3Rの回転を停止させる制御が行われ、いわゆる滑りコマ数が最大4コマに設定されている。例えば、左リール3L(図2参照)の回転中において、コードナンバー00のチェリー(図柄65)がセンターライン8cに到達したとき、左のストップボタン7Lに対する停止操作がストップスイッチ7Sにより検出された場合に、コードナンバー04のReplay(図柄66)をセンターライン8cに表示するように左リール3Lを停止することが可能となる。
ライン変更ステータスは、特定の停止操作位置であるか否かを識別する識別情報である。このライン変更ステータスに基づいて、中リール3C及び右リール3Rの停止制御を行う際に参照する停止テーブルが決定される。
次に、図8を参照して、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブルについて説明する。左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブルは、左リール3Lの第1停止後に使用され、中リール3C及び右リール3Rについて、続く第2停止及び第3停止を行うための情報が決定される。各左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブルは、停止用当選役及びライン変更ステータスに応じて設けられており、停止制御位置に応じた停止テーブルと第3停止変更フラグとが規定されている。
停止制御位置は、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、センターライン8cの位置に表示されたリール3L,3C,3R上の図柄のコードナンバーを示す。つまり、図8に示す左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブルにおける停止制御位置は、前述の図7に示す左リール用停止テーブル群に基づいて左リール3Lの回転が停止した際に、センターライン8cの位置に表示された左リール3L上の図柄のコードナンバーを示す。
第3停止変更フラグは、特定の停止制御位置であるか否かを識別する識別情報である。第3停止変更フラグは、後述の第3停止変更を行うか否かを決定する際に用いられる。
図8に示すように、停止用当選役がハズレである場合において、左リール3Lの停止制御位置が同じであっても、前述のライン変更ステータスによって異なる停止テーブルが決定される可能性がある。例えば、停止制御位置がコードナンバー08である場合において、ライン変更ステータスが0であれば、停止テーブル0fが決定され、ライン変更ステータスが1であれば、停止テーブル0Fが決定される。
次に、図9を参照して、停止テーブル群について説明する。停止テーブル群は、複数種類の停止テーブルの集合からなる。これらの停止テーブルを使用して停止制御を行うことにより、基本的に、停止用当選役に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示させることが可能となる。
図9に示す停止テーブル群には、順押しの場合に中リール3C及び右リール3Rの停止制御を行う際に参照される停止テーブル(例えば、5o、6g)と変則押しの場合に全てのリール3L,3C,3Rの停止制御を行う際に参照される変則押し用停止テーブル(例えば、6x)とが含まれている。つまり、遊技機1では、順押しの場合の左リール3Lについてのみ、いわば例外的に前述の図7に示す左リール用停止テーブルを参照して停止制御が行われ、その他の場合ではこの図9に示す停止テーブルを参照して停止制御が行われる。
図9に示す停止テーブルには、停止操作位置に応じた停止データが規定されている。停止データは、8ビットの情報により構成される。この停止データを構成する各ビット列により予め定められた情報が識別されることとなる。ビット7は、左リールAラインを識別するための情報である。ビット6は、左リールBラインを識別するための情報である。ビット5は、中リールライン変更を識別するための情報である。ビット4は、中リールAラインを識別するための情報である。ビット3は、中リールBラインを識別するための情報である。ビット2は、右リールライン変更を識別するための情報である。ビット1は、右リールAラインを識別するための情報である。ビット0は、右リールBラインを識別するための情報である。前述のビット7やビット6などに規定されたAライン及びBラインは、基本的に、停止用当選役に係る図柄の組合せを表示する有効ラインを識別するものである。また、前述のビット5などに規定されたライン変更は、停止用当選役に係る図柄の組合せを表示する有効ラインを変更するか否かを決定するためのものである。
また、図9に示す停止テーブルを用いた滑りコマ数及び停止制御位置の決定は、前述の停止データとマスクデータとの論理積演算を行うことにより行われる。マスクデータは、8ビットの情報により構成され、押圧操作されたストップボタン7L,7C,7Rの種別に応じて決定される。停止データとマスクデータとの論理積演算は、停止操作位置に対応する停止データから順次コードナンバーが大きい停止データの方向に行われる。また、停止操作位置がコードナンバー20であれば、コードナンバー00に移り、順次演算が行われる。そして、演算の結果に該当する停止データに対応するコードナンバーと停止操作位置に対応するコードナンバーとの差分が滑りコマ数として決定され、停止制御位置が決定される。
図9に示すように、停止テーブル0fと停止テーブル0Fとでは、停止操作位置が同じであっても異なる停止データが規定されており、異なる図柄の組合せを表示することが可能となっている。
また、停止テーブル5dは、赤7RB用の停止テーブルである。停止テーブル5dを含む赤7RB用の停止テーブルでは、ハズレに係る図柄の組合せが表示されるように停止データが定められている。また、図示しない青7RB用の停止テーブルでも同様に、ハズレに係る図柄の組合せが表示されるように停止データが定められている。そして、これらの停止テーブルによりハズレに係る図柄の組合せが表示される滑りコマ数を一旦決定しておいて、後で説明する第3停止操作時の停止制御において赤7(図柄61)又は青7(図柄62)が最大4コマの範囲で有効ライン上に引き込み可能であるか否かを判別し、引き込み可能であれば、これを引き込むように滑りコマ数の再決定が行われる。このように、ハズレに係る図柄の組合せが表示される停止データを予め規定する構成にすることにより、赤7RB用の停止テーブルと青7用の停止テーブルとで停止テーブルの共通化を図ることが可能となり、ROM32のデータ領域の低減を図ることができる。
次に、図10〜図18に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。まず、図10を参照して、主制御回路71のCPU31によるリセット割込処理について説明する。CPU31は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、ROM32に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、CPU31は、電源が投入されると、ゲーム開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。
次に、CPU31は、ゲーム終了時の指定RAM領域のクリアを行う(ステップS2)。具体的には、CPU31は、前回の単位遊技に使用されたRAM33における書き込み可能領域のデータ消去、RAM33における書き込み可能領域への今回の単位遊技に必要なパラメータの書き込み、今回の単位遊技でのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、CPU31は、メダル投入・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。まず、メダル投入チェック処理では、CPU31は、メダルセンサ22S、BETスイッチ11S,12S,13S、又はリプレイ作動中フラグに基づいて、投入枚数カウンタを更新する。リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する情報である。投入枚数カウンタは、今回の単位遊技における投入枚数を特定する情報である。また、CPU31は、更新した投入枚数カウンタの値に応じて入賞ラインの有効化を行う。例えば、CPU31は、投入枚数カウンタが3であれば、全ての入賞ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて後述の表示役の検索処理を行う。続いて、スタートチェック処理では、CPU31は、遊技者の開始操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判別する処理を行う。
次に、CPU31は、ステップS3においてスタートスイッチ6Sがオンされたと判別すると、乱数発生器36とサンプリング回路37によって、後述の確率抽選処理などで使用する抽選用の乱数値を抽出する(ステップS4)。
次に、CPU31は、後で図12を参照して説明する遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。この遊技状態監視処理では、CPU31は、RB作動中フラグや持越役の情報に基づいて、今回の単位遊技における遊技状態を識別する情報をRAM33にセットする。CPU31は、セットした遊技状態の情報に基づいて、内部当選役などを決定する。
次に、CPU31は、後で図13を参照して説明する確率抽選処理を行う(ステップS6)。この確率抽選処理では、CPU31は、前述の確率抽選テーブル(図5参照)に基づいて、内部当選役を決定し、決定した内部当選役を識別する情報をRAM33にセットする。
次に、CPU31は、停止用当選役決定処理を行う(ステップS7)。この停止用当選役決定処理では、CPU31は、遊技状態と内部当選役と持越役とに基づいて停止用当選役の決定を行う。CPU31は、遊技状態が内部当選状態以外であれば、ステップS6において決定した内部当選役をそのまま停止用当選役として決定する。例えば、内部当選役がベルであれば、停止用当選役としてベルを決定する。また、CPU31は、遊技状態が内部当選状態であって、決定した内部当選役がハズレであれば、持越役に応じて、赤7RB又は青7RBを停止用当選役として決定する。また、CPU31は、内部当選状態であって、決定した内部当選役がリプレイであれば、リプレイを停止用当選役として決定する。
次に、CPU31は、後で図14を参照して説明する初期決定処理を行う(ステップS8)。この初期決定処理では、CPU31は、ステップS7で決定した停止用当選役と前述の停止テーブル初期決定テーブル(図6参照)に基づいて、左リール用停止テーブル及び変則押し用停止テーブルを決定する。
次に、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS9)。スタートコマンドには、例えば、遊技状態、内部当選役、停止用当選役、持越役などの情報が含まれている。
次に、CPU31は、前回のリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過したか否かを判別する(ステップS10)。CPU31は、4.1秒が経過していないと判別したときには、ウェイト処理を行う(ステップS11)。このウェイト処理では、CPU31は、前回のリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過するまでの間、以降の処理を行わずに待機する処理を行う。
CPU31は、ステップS10において4.1秒が経過していると判別したとき、又は、ステップS11のウェイト処理を行ったときには、ゲーム監視用タイマをRAM33にセットする(ステップS12)。CPU31は、セットしたゲーム監視用タイマにより、前述の4.1秒の計時を行う。
次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS13)。例えば、CPU31は、RAM33にセットされた回転開始要求フラグをオンにするなどの処理を行う。全リールの回転開始を要求すると、後で図11を参照して説明する1.1173msec毎の定期的な割込処理のリール制御処理(ステップS32)において、リール3L,3C,3Rの回転開始処理、加速処理及び定速処理が行われる。
次に、CPU31は、リール3L,3C,3Rの回転速度が定速回転に到達したと判別すると、リール停止許可コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS14)。リール停止許可コマンドは、ストップスイッチ7Sの検出が有効になったことを示す情報などが含まれている。
次に、CPU31は、後で図15を参照して説明する停止制御処理について説明する(ステップS15)。この停止制御処理では、ストップスイッチ7Sがオンとなったか否かなどに基づいて、リール3L,3C,3Rの回転の停止制御を行う。
次に、CPU31は、表示役検索処理を行う(ステップS16)。この表示役検索処理では、CPU31は、有効ライン上に並ぶ図柄のコードナンバーおよびROM32に記憶されている表示役判定テーブルに基づいて表示役を識別する。また、CPU31は、表示役を識別するための表示役フラグや、表示役に対応する払出枚数の情報をRAM33にセットする。例えば、センターライン8cにベル(図柄64)が並んで表示された場合では、CPU31は、表示役がベルであることを識別する表示役フラグや払出枚数が10枚であることを特定する払出枚数情報をセットする。
次に、CPU31は、表示役コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS17)。表示役コマンドには、表示役を特定する表示役フラグの情報などが含まれる。
次に、CPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS18)。CPU31は、表示役に対応する払出枚数に基づいて、クレジットカウンタの更新又はホッパー40の駆動制御を行う。また、CPU31は、表示役がリプレイであれば、リプレイ作動中フラグをオンにする。
次に、CPU31は、払出終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS19)。払出終了コマンドは、1回の単位遊技が終了したことを示す情報などが含まれている。
次に、CPU31は、RAM33のRB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS20)。CPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別したときには、RB作動チェック処理を行う(ステップS21)。RB作動チェック処理では、CPU31は、表示役がRBであると判別したときに、RB作動時処理を行う。RB作動時処理としては、CPU31は、持越役をクリアするとともに、RB作動中フラグをオンにし、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに8をセットする。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
CPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別したときには、RB終了チェック処理を行う(ステップS22)。CPU31は、単位遊技が行われるごとに遊技可能回数カウンタから1を減算し、表示役がスイカ、ベル、又はチェリーであれば入賞可能回数カウンタから1を減算する。そして、CPU31は、遊技可能回数カウンタ又は入賞可能回数カウンタが0に更新されたと判別すると、RB遊技状態の終了時であると判別し、RB作動中フラグをオフにするなどのRB終了時処理を行う。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
このように、CPU31は、ステップS2からステップS21又はステップS22までの処理を単位遊技における処理として実行し、ステップS21又はステップS22の処理が終了すると、次回の単位遊技における処理を実行すべく、ステップS2の処理に移る。
次に、図11を参照して、主制御回路71における、1.1173msec毎の定期的な割込処理について説明する。この割込処理は、主制御回路71におけるメイン処理にクロックパルスに基づいて1.1173msec毎の間隔で割り込む処理である。
初めに、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS31)。具体的には、CPU31は、入力ポートを介してスタートスイッチ6Sなどの各スイッチ及び各回路から入力される信号の有無をチェックする処理を行う。
次に、CPU31は、3つのリール3L,3C,3Rについてのリール制御処理を行う(ステップS32)。このリール制御処理では、CPU31は、リール回転開始要求フラグやリール回転停止要求フラグに基づいてリール3L,3C,3Rの回転の開始及び停止を制御する。
次に、CPU31は、7SEG駆動処理を行う(ステップS33)。この7SEG駆動処理では、RAM33のクレジットカウンタなどの情報に基づいて、クレジットされているメダルの枚数等の情報を情報表示部18に表示させる制御を行う。
次に、CPU31は、ランプ駆動処理を行う(ステップS34)。ランプ駆動処理では、遊技機1の前面に設けられたBETランプ9a,9b,9cなどを点灯させる制御を行う。
次に、図12を参照して、遊技状態監視処理について説明する。初めに、CPU31は、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS41)。CPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、RB遊技状態をセットする(ステップS42)。この処理が終了すると、遊技状態監視処理を終了し、図10のステップS6に移る。
CPU31は、ステップS41においてRB作動中フラグはオンではないと判別したときには、持越役がセットされているか否かを判別する(ステップS43)。CPU31は、持越役がセットされていると判別したときには、内部当選状態をセットする(ステップS44)。この処理が終了すると、遊技状態監視処理を終了し、図10のステップS6に移る。
CPU31は、ステップS43において持越役がセットされていないと判別したときには、一般遊技状態をセットする(ステップS45)。この処理が終了すると、遊技状態監視処理を終了し、図10のステップS6に移る。
次に、図13を参照して、確率抽選処理について説明する。初めに、CPU31は、RAM33にセットされた遊技状態を参照し、RB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS51)。CPU31は、RB遊技状態であると判別したときには、抽出した乱数値とRB遊技状態用確率抽選テーブル{図5の(3)参照}とに基づいて、内部当選役を決定する(ステップS52)。
CPU31は、ステップS51においてRB遊技状態ではないと判別したときには、内部当選状態であるか否かを判別する(ステップS53)。CPU31は、内部当選状態であると判別したときには、抽出した乱数値と内部当選状態用確率抽選テーブル{図5の(2)参照}とに基づいて、内部当選役を決定する(ステップS54)。
CPU31は、ステップS53において内部当選状態ではないと判別したときには、抽出した乱数値と一般遊技状態用確率抽選テーブル{図5の(1)参照}とに基づいて、内部当選役を決定する(ステップS55)。
次に、ステップS55において内部当選役を決定したときには、CPU31は、決定した内部当選役はRBの作動に係る内部当選役であるか否かを判別する(ステップS56)。CPU31は、赤7RB又は青7RBの何れも決定されていないと判別したときには、確率抽選処理を終了し、図10のステップS7に移る。
CPU31は、ステップS56において赤7RB又は青7RBの何れかが決定されたと判別したときには、赤7RB又は青7RBを持越役にセットする(ステップS57)。この処理が終了すると、確率抽選処理を終了し、図10のステップS7に移る。
☆
次に、図14を参照して、初期決定処理について説明する。初めに、CPU31は、停止テーブル初期決定テーブル(図6参照)に基づいて、左リール用停止テーブル及び変則押し用停止テーブルを決定する(ステップS61)。この処理が終了すると、初期決定処理を終了し、ステップS9に移る。
次に、図15を参照して、停止制御処理について説明する。初めに、CPU31は、有効なストップスイッチがオンされたか否かを判別する(ステップS71)。CPU31は、有効なストップスイッチ7Sがオンではないと判別したときには、ステップS71の処理を繰り返し行う。
CPU31は、ステップS71において有効なストップスイッチがオンであると判別したときには、押圧操作されたストップボタン7L,7C,7Rの種別に応じて、マスクデータをレジスタにセットする(ステップS72)。具体的には、CPU31は、左のストップボタン7Lであれば、ビット7が1となるマスクデータ「10000000」をセットする。また、CPU31は、中央のストップボタン7Cであれば、ビット4が1となるマスクデータ「00010000」をセットする。さらに、CPU31は、右のストップボタン7Rがオンであれば、ビット1が1となるマスクデータ「00000010」をセットする。
次に、CPU31は、第1停止であるか否かを判別する(ステップS73)。CPU31は、今回の停止操作が第1停止操作ではないと判別したときには、後で図16を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(ステップS74)。この第2・第3停止処理では、マスクデータや停止テーブルなどの各種情報に基づいて、第2停止又は第3停止における滑りコマ数などを決定する。
CPU31は、ステップS73において第1停止であると判別したときには、左リールであるか否か、つまり順押しであるか否かを判別する(ステップS75)。CPU31は、順押しであると判別したときには、左リール用停止テーブル(図7参照)に基づいて、滑りコマ数を決定する(ステップS76)。続いて、CPU31は、ライン変更ステータスを取得し(ステップS77)、RAM33にセットする。
ステップS75において、順押しではなく、変則押しであると判別したときには、後で図17を参照して説明する変則停止処理を行う(ステップS78)。この変則停止処理では、第1停止操作の対象となった中リール3C又は右リール3Rについて、変則押し用停止テーブルに基づいて滑りコマ数などを決定する。
ステップS74、ステップS77、又はステップS78の処理を行うことによって滑りコマ数を決定したときには、CPU31は、滑りコマ数分、リールが回転するのを待つ(ステップS79)。例えば、CPU31は、決定された滑りコマ数が1であれば、センターライン8c上を1個の図柄が通過するのを待つ。続いて、CPU31は、リールの回転停止を要求する(ステップS80)。例えば、CPU31は、リール回転停止要求フラグをオンにするなどの処理を行う。リールの回転停止を要求すると、前述の1.1173msec毎の定期的な割込処理(図11参照)のリール制御処理(ステップS32)において、リールの回転の停止処理が行われる。
次に、CPU31は、後で図18を参照して説明する制御変更処理を行う(ステップS81)。この制御変更処理では、第2停止又は第3停止の際に参照する各種情報を決定する。
次に、CPU31は、最後のリールの停止であるか否かを判別する(ステップS82)。CPU31は、最後のリールの停止ではないと判別したときには、ステップS71に移り、回転中の残りのリールに対する処理を行う。CPU31は、最後のリールの停止であると判別したときには、停止制御処理を終了し、図10のステップS16の処理に移る。
次に、図16を参照して、第2・第3停止処理について説明する。初めに、CPU31は、左リール3L→中リール3Cの順序、つまり左リール3Lについて第1停止が行われた後に中央のストップボタン7Cに対する停止操作がストップスイッチ7Sにより検出されたか否かを判別する(ステップS91)。
CPU31は、ステップS91において左リール3L→中リール3Cの順序ではないと判別したときには、左リール3L→右リール3Rの順序、つまり左リール3Lについて第1停止が行われた後に右のストップボタン7Rに対する停止操作がストップスイッチ7Sにより検出されたか否かを判別する(ステップS92)。
ステップS91において左リール3L→中リール3Cの順序であると判別したとき、又は、ステップS92において左リール3L→右リール3Rの順序であると判別したときには、既に決定している停止テーブル(図9参照)において、停止操作位置の停止データを取得する(ステップS93)。
次に、CPU31は、ライン変更の要求があるか否かを判別する(ステップS94)。具体的には、CPU31は、第2停止操作が中リール3Cに対して行われた場合であれば、ステップS93において取得した停止データのビット5を参照し、ビット5が1であるか否かを判別する。また、第2停止操作が右リール3Rに対して行われた場合であれば、ステップS93において取得した停止データのビット2を参照し、ビット2が1であるか否かを判別する。CPU31は、ステップS94においてライン変更の要求があると判別したときには、RAM33のライン変更フラグをオンにする(ステップS95)。
ステップS92において左リール3Lが第1停止後の第2停止操作ではないと判別したとき、第3停止操作であると判別したとき、ステップS94においてライン変更の要求はないと判別したとき、又はステップS95においてライン変更フラグをオンにしたときには、CPU31は、RAM33にセットされた第3停止変更有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS96)。第3停止変更有効フラグは、後述の制御変更処理(図18参照)において、第3停止変更フラグがオンであり、所定の条件が満たされた場合にオンされる。
CPU31は、ステップS96において第3停止変更有効フラグはオンであると判別したときには、マスクデータにおいて、1になっているビットの右のビットも1にする(ステップS97)。例えば、CPU31は、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータ「00010000」であれば、ビット4の右のビットであるビット3も1にしたマスクデータ「00011000」に更新する。
ステップS96において第3停止変更有効フラグがオンではないと判別したときには、CPU31は、ライン変更フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS98)。CPU31は、ライン変更フラグはオンであると判別したときには、マスクデータのビットパターンを右にシフトする(ステップS99)。例えば、CPU31は、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータ「00010000」であれば、ビット4の1を右のビットであるビット3にシフトしたマスクデータ「00001000」に更新する。このようにして、ライン変更の要求があったときには、マスクデータを右にシフトすることにより、中リールAライン(又は右リールAライン)に対応するビット列から中リールBライン(又は右リールBライン)に対応するビット列に変更し、検索する停止データのビット位置を変更する。
ステップS97において第3停止変更有効フラグがオンである場合にマスクデータを更新したとき、ステップS99においてライン変更フラグがオンである場合にマスクデータを更新したとき、又はステップS98において第3停止変更有効フラグとライン変更フラグの何れもオンではないと判別したときには、CPU31は、マスクデータとの論理積が0以外となる停止データを検索する(ステップS100)。CPU31は、既に決定している停止テーブル(図9参照)において、停止操作位置のコードナンバーから順次大きいコードナンバーについて検索を行う。
次に、CPU31は、停止操作位置との差分を滑りコマ数として決定する(ステップS101)。具体的には、停止操作位置のコードナンバーと検索結果に該当する停止データに対応するコードナンバーとの差分を滑りコマ数として決定する。例えば、停止操作位置のコードナンバーが07であり、検索結果に該当する停止データに対応するコードナンバーが08である場合は、滑りコマ数を1に決定する。また、CPU31は、決定した滑りコマ数をRAM33にセットする。
次に、CPU31は、第3停止であるか否かを判別する(ステップS102)。CPU31は、第3停止ではないと判別したときには、第2・第3停止処理を終了し、図15のステップS79に移る。
ステップS102において第3停止であると判別したときには、停止用当選役は引き込み対象であるか否かを判別する(ステップS103)。引き込み対象となる停止用当選役は、ハズレ以外の停止用当選役である。CPU31は、停止用当選役は引き込み対象ではないと判別したときには、第2・第3停止処理を終了し、図15のステップS79の処理に移る。
ステップS103において停止用当選役は引き込み対象であると判別したときには、停止用当選役は引き込み可能であるか否かを判別する(ステップS104)。停止用当選役に係る図柄(例えば、ベルであれば図柄64のベル)が最大滑りコマ数である4コマの範囲内に含まれる場合に、停止用当選役が引き込み可能であると判別される。CPU31は、停止用当選役は引き込み可能ではないと判別したときには、第2・第3停止処理を終了し、図15のステップS79の処理に移る。
ステップS104において停止用当選役は引き込み可能であると判別したときには、滑りコマ数を再決定する(ステップS105)。ここで、前述したように、ボーナスに対応する停止テーブルでは、ハズレに係る図柄の組合せが表示されるように滑りコマ数が決定されるが、この処理を行うことにより、ボーナスに係る図柄の組合せを表示させることが可能となる。言い換えると、ボーナスに係る図柄の組合せは、引き込み可能な範囲で滑りコマ数の再決定を行うことにより表示することが可能となっている。なお、ボーナス以外の停止用当選役である場合は、前述のステップS101において停止テーブルにより決定された滑りコマ数と同じ数の滑りコマ数が再決定される場合がある。この処理が終了したときには、第2・第3停止処理を終了し、図15のステップS79の処理に移る。
次に、図17を参照して、変則停止処理について説明する。初めに、CPU31は、停止テーブル(図9参照)において、停止操作位置の停止データを取得する(ステップS111)。
次に、CPU31は、ライン変更の要求はあるか否かを判別する(ステップS112)。CPU31は、前述の図16のステップS94の処理と同様に、取得した停止データのビット5又はビット2を参照し、1であるか否かを判別する。CPU31は、ライン変更の要求があると判別したときには、前述の図16のステップS99の処理と同様に、マスクデータのビットパターンを右にシフトする(ステップS113)。続いて、ライン変更フラグをオンにする(ステップS114)。
CPU31は、ステップS112においてライン変更の要求はないと判別したとき、又は、ステップS114においてライン変更フラグをオンにしたと判別したときには、前述の図16のステップS100の処理と同様に、停止操作位置の停止データからマスクデータとの論理積が0以外となる停止データを検索する(ステップS115)。
次に、CPU31は、前述の図16のステップS101の処理と同様に、停止操作位置との差分を滑りコマ数として決定する(ステップS116)。また、CPU31は、決定した滑りコマ数をRAM33にセットする。この処理が終了すると、変則停止処理を終了し、図15のステップS79に移る。
次に、図18を参照して、制御変更処理について説明する。初めに、CPU31は、第2停止後であるか否かを判別する(ステップS121)。CPU31は、第2停止後ではないと判別したときには、左リール第1停止であるか否かを判別する(ステップS122)。CPU31は、左リール3Lが第1停止ではないと判別したときには、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
CPU31は、ステップS122において左リール3Lについて第1停止が行われたと判別したときには、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブル(図8参照)に基づいて、停止テーブル等を決定する(ステップS123)。具体的には、停止用当選役、ライン変更ステータス、及び左リール3Lの停止制御位置に基づいて、停止テーブル及び第3停止変更フラグを決定する。
次に、CPU31は、ステップS123において決定した第3停止変更フラグをRAM33に格納する(ステップS124)。この処理が終了すると、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
CPU31は、ステップS121において第2停止後であると判別したときには、第3停止変更フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS125)。CPU31は、第3停止変更フラグがオンではないと判別したときには、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
CPU31は、ステップS125において第3停止変更フラグがオンであると判別したときには、左リール3L→中リール3Cの順序、つまり第1停止が左リール3Lであり、続く第2停止が中リール3Cの順序で行われたか否かを判別する(ステップS126)。CPU31は、左リール3L→中リール3Cの順序であると判別したときには、中リールチェック用のマスクデータをセットする(ステップS127)。中リールチェック用のマスクデータは、ビット7が1であるマスクデータ「10000000」である。
CPU31は、ステップS126において左リール3L→中リール3Cの順序ではないと判別したときには、左リール3L→右リール3Rの順序、つまり第1停止が左リール3Lであり、続く第2停止が右リール3Rの順序で行われたか否かを判別するであるか否かを判別する(ステップS128)。CPU31は、左リール3L→右リール3Rの順序ではないと判別したときには、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
CPU31は、ステップS128において左リール3L→右リール3Rの順序であると判別したときには、右リールチェック用のマスクデータをセットする(ステップS129)。右リールチェック用のマスクデータは、ビット6が1であるマスクデータ「01000000」である。
CPU31は、ステップS127において中リールチェック用のマスクデータをセットしたとき、又は、ステップS129において右リールチェック用のマスクデータをセットしたときには、決定されている停止データとマスクデータの論理積を演算する(ステップS130)。
次に、CPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(ステップS131)。CPU31は、論理積は0であると判別したときには、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
CPU31は、ステップS131において論理積は0ではないと判別したときには、CPU31は、RAM33の第3停止変更有効フラグをオンにする(ステップS132)。この処理が終了すると、制御変更処理を終了し、図15のステップS82に移る。
次に、図19を参照して、リール3L,3C,3R停止時の図柄の組合せの表示例について説明する。図19の(1)は、停止用当選役がハズレであり、停止順序が順押しであり、3つのリール3L,3C,3Rの停止操作位置の夫々がコードナンバー07である場合に、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の組合せである。
初めに、第1停止である左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー07であることから、左リール用停止テーブル0(図7参照)に基づいて、滑りコマ数として1が決定される(図15のステップS76)。また、左リール用停止テーブル0(図7参照)において、停止操作位置がコードナンバー07である場合、ライン変更ステータス0が決定される(図15のステップS77)。続いて、滑りコマ数1に基づいて左リール3Lの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー08となる。これにより、左の表示窓4Lには、下段の位置に青7(図柄62)、中段の位置にReplay(図柄66)、上段の位置にスイカ(図柄63)が表示される。
また、ライン変更ステータスが0であり、左リール3Lの停止制御位置がコードナンバー08であることから、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブル(図8参照)に基づいて、停止テーブル0fが決定される(図18のステップS123)。
次に、第2停止が中リール3Cであることから、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータとして「00010000」がセットされる。また、停止操作位置がコードナンバー07であることから、停止テーブル0f(図9参照)に基づいて、停止データ「00101100」が決定される(図16のステップS93)。この停止データにおいてビット5が1であるため、ライン変更フラグがオンとなる(図16のステップS95)。これにより、マスクデータのビットパターンが右にシフトされ(つまりAラインからBラインに変更され)、「00001000」に変更される(図16のステップS99)。続いて、停止テーブル0f(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー07から、マスクデータ「00001000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー07の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が0に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数0に基づいて中リール3Cの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー07となる。これにより、中央の表示窓4Cには、下段の位置にベル(図柄64)、中段の位置にReplay(図柄66)、上段の位置にチェリー(図柄65)が表示される。
最後に、第3停止が右リール3Rであることから、右のストップボタン7Rに対応するマスクデータとして「00000010」がセットされる。続いて、前述の第2停止においてライン変更フラグがオンにセットされているため、マスクデータのビットパターンが右にシフトされ、「00000001」に変更される(図16のステップS99)。続いて、停止テーブル0f(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー07から、マスクデータ「00000001」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー10の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が3に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数3に基づいて右リール3Rの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー10となる。これにより、右の表示窓4Rには、下段の位置にベル(図柄64)、中段の位置に青7(図柄62)、上段の位置にReplay(図柄66)が表示される。したがって、ハズレが成立し、図19の(1)に示す図柄の組合せが表示される。
図19の(2)は、停止用当選役がハズレであり、停止順序が順押しであり、3つのリール3L,3C,3Rの停止操作位置が夫々、コードナンバー08、コードナンバー07、及びコードナンバー07である場合に、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の組合せである。つまり、図19の(2)では、第1停止である左リール3Lの停止操作位置のみが図19の(1)と異なる。
初めに、第1停止である左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー08であることから、左リール用停止テーブル0(図7参照)に基づいて、滑りコマ数として0が決定される(図15のステップS76)。また、左リール用停止テーブル0(図7参照)において、停止操作位置がコードナンバー08である場合、ライン変更ステータス1が決定される(図15のステップS77)。続いて、滑りコマ数0に基づいて左リール3Lの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー08となる。これにより、左の表示窓4Lには、下段の位置に青7(図柄62)、中段の位置にReplay(図柄66)、上段の位置にスイカ(図柄63)が表示される。
また、ライン変更ステータスが1であり、停止制御位置がコードナンバー08であることから、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブル(図8参照)に基づいて、停止テーブル0Fが決定される(図18のステップS123)。
次に、第2停止が中リール3Cであることから、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータとして「00010000」がセットされる。また、停止操作位置がコードナンバー07であることから、停止テーブル0F(図9参照)に基づいて、停止データ「00010100」が決定される(図16のステップS93)。ビット5が1ではないので、ライン変更フラグはオンにならない(つまりAラインのままである)。続いて、停止テーブル0F(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー07から、マスクデータ「00010000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果として停止操作位置であるコードナンバー07の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が0に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数0に基づいて中リール3Cの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー07となる。これにより、中央の表示窓4Cには、下段の位置にベル(図柄64)、中段の位置にReplay(図柄66)、上段の位置にチェリー(図柄65)が表示される。
最後に、第3停止が右リール3Rであることから、右のストップボタン7Rに対応するマスクデータとして「00000010」がセットされる。前述の第2停止においてライン変更フラグはオフのままである。続いて、停止テーブル0F(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー07から、このマスクデータ「00000010」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー09の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が2に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数2に基づいて右リール3Rの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー09となる。これにより、右の表示窓4Rには、下段の位置にスイカ(図柄63)、中段の位置にベル(図柄64)、上段の位置に青7(図柄62)が表示される。したがって、ハズレが成立し、図19の(2)に示す図柄の組合せが表示される。
このように、本実施の形態の遊技機1では、第1停止である左リール3Lの停止制御位置だけでなく、停止操作位置にも基づいて、残りのリール3C,3Rについて使用する停止テーブルを決定するようにしている。具体的には、左リール用停止テーブルにおいて左リール3Lの停止操作位置の夫々に規定されたライン変更ステータスに基づいて、残りのリール3C,3Rについて使用する停止テーブルを決定するようにしている。また、前述のように、ライン変更ステータス毎に決定される停止テーブルには夫々で異なる停止データが規定されている。
これにより、前述の図19の(1)と図19の(2)のように、左リール3Lの停止制御位置が同じとなり、左の表示窓4L内に同じ図柄の種類(いわゆる出目)が表示されたとしても、残りの表示窓4Rに表示される図柄の種類(いわゆる出目)を異ならせることができるので、結果として、3つの表示窓4L,4C,4Rに表示される図柄の組合せを異ならせることが可能となる。したがって、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
なお、図19の(1)と図19の(2)では、中央の表示窓4Cに表示される図柄の種類が同じとなっているが、異なる図柄の種類が表示されるように停止データを定めるようにすることもできる。つまり、残りの表示窓4C,4Rのうち両方の表示窓に異なる図柄の種類が表示されても良いし、少なくとも何れか一方の表示窓に異なる図柄の種類が表示されても良い。いずれにしても、結果として、3つの表示窓4L,4C,4Rに表示される図柄の組合せを異ならせることができる。
また、前述の図19の(1)と図19の(2)のように、停止用当選役と残りのリール3C,3Rの停止操作位置との組合せが同じであっても、停止制御位置を異ならしめることができる。この結果、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
さらに、本実施の形態の構成では、停止テーブルの選択に係る抽選を行わないので、その抽選を行う構成と比較して、制御上の負荷(即ち、プログラムの行数や処理終了までに必要な時間)や、データ容量(即ち、抽選用のテーブル)の低減を図ることができる。
さらにまた、左リール3Lの停止操作位置に基づいて停止テーブルが決定される構成であるため、停止テーブルの選択に係る抽選の結果に基づいて停止テーブルが決定される構成である場合と比較して確実に、表示窓4L,4C,4Rに表示される図柄の組合せを多様なものとすることができる。つまり、抽選の結果に基づいて停止テーブルが決定される構成では、抽選の結果によっては、表示される図柄の組合せが偏ってしまう虞がある。その結果、抽選を行ったにもかかわらず、抽選を行わなかった場合と同様の結果、即ち左リール3Lの停止制御位置が同じになると残りのリール3C,3Rに使用する停止テーブルが同じものとなってしまい、図柄の組合せの多様さが損なわれることとなる。そこで、本実施の形態のような構成とすることによって、このような問題が生じることを回避することができるので、図柄の組合せを多彩にでき、遊技者が表示される図柄の組合せに見飽きてしまうことを防ぐことができる。
さらにまた、抽選のみにより停止テーブルが決定される構成の場合、その抽選の結果によっては、開発を行ったにもかかわらず利用されることのない停止テーブルが生じることとなり、開発の無駄を招いてしまうという虞が有ったが、前述の構成によれば、複数種類の停止テーブルを確実に利用することができ、斯様な懸念を排除することができる。
図19の(3)は、停止用当選役がベルであり、左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー05であり、右リール3Rの停止操作位置がコードナンバー05であり、中リール3Cの停止操作位置がコードナンバー05である場合に、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の組合せである。
初めに、第1停止である左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー05であることから、左リール用停止テーブル2(図7参照)に基づいて、滑りコマ数として0が決定される(図15のステップS76)。また、左リール用停止テーブル2(図7参照)において、停止操作位置がコードナンバー05である場合、ライン変更ステータス0が決定される(図15のステップS77)。続いて、滑りコマ数0に基づいて左リール3Lの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー05となる。これにより、左の表示窓4Lには、下段の位置にReplay(図柄66)、中段の位置に赤7(図柄61)、上段の位置にベル(図柄64)が表示される。
また、ライン変更ステータスが0であり、停止制御位置がコードナンバー05であることから、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブル(図8参照)に基づいて、停止テーブル2dが決定される(図18のステップS123)。
次に、第2停止が右リール3Rであることから、右のストップボタン7Rに対応するマスクデータとして「00000010」がセットされる。また、停止操作位置がコードナンバー05であることから、停止テーブル2d(図9参照)に基づいて、停止データ「00010101」が決定される(図16のステップS93)。この停止データにおいてビット2が1であるため、ライン変更フラグがオンとなる(図16のステップS95)。これにより、マスクデータのビットパターンが右にシフトされ(つまりAラインからBラインに変更され)、「00000001」に変更される(図16のステップS99)。続いて、停止テーブル2d(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー05から、マスクデータ「00000001」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果として停止操作位置であるコードナンバー05の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が0に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数0に基づいて右リール3Rの停止制御を行うことにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー05となる。これにより、右の表示窓4Rには、下段の位置にベル(図柄64)、中段の位置に赤7(図柄61)、上段の位置にチェリー(図柄65)が表示される。
最後に、第3停止が中リール3Cであることから、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータとして「00010000」がセットされる。続いて、前述の第2停止においてライン変更フラグがオンにセットされているため、マスクデータのビットパターンが右にシフトされ、「00001000」に変更される(図16のステップS99)。続いて、停止テーブル2d(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー05から、マスクデータ「00001000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー06の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が1に決定される(図16のステップS101)。また、再決定においても滑りコマ数が1に決定される(図16のステップS105)。続いて、滑りコマ数1に基づいて中リール3Cの停止制御を行うことにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー06となる。これにより、中央の表示窓4Cには、下段の位置に赤7(図柄61)、中段の位置にベル(図柄64)、上段の位置にReplay(図柄66)が表示される。したがって、図19の(3)に示すように、クロスダウンライン8eに沿ってベル(図柄64)が3つ並んで表示され、ベルが成立する。
図19の(4)は、停止用当選役がベルであり、停止順序が変則押しであり、右リール3Rの停止操作位置がコードナンバー05であり、中リール3Cの停止操作位置がコードナンバー05であり、左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー05である場合に、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の組合せである。つまり、図19の(4)では、停止順序のみが図19の(3)と異なる。
初めに、第1停止が右リール3Rであることから、右のストップボタン7Rに対応するマスクデータとして「00000010」がセットされる。また、第1停止である右リール3Rの停止操作位置がコードナンバー05であることから、停止テーブル2x(図9参照)に基づいて、停止データ「00000000」が決定される(図17のステップS111)。ビット2が1ではないので、ライン変更フラグはオンにならない(つまりAラインのままである)。続いて、停止テーブル2x(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー05から、マスクデータ「00000010」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー09の停止データが得られ(図17のステップS115)、滑りコマ数が4に決定される(図17のステップS116)。続いて、滑りコマ数4に基づいて右リール3Rの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー09となる。これにより、右の表示窓4Rには、下段の位置にスイカ(図柄63)、中段の位置にベル(図柄64)、上段の位置に青7(図柄62)が表示される。
次に、第2停止が中リール3Cであることから、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータとして「00010000」がセットされる。前述の第1停止においてライン変更フラグはオフのままである。続いて、停止テーブル2x(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー05から、マスクデータ「00010000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー06の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が1に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数1に基づいて中リール3Cの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー06となる。これにより、中央の表示窓4Cには、下段の位置に赤7(図柄61)、中段の位置にベル(図柄64)、上段の位置にReplay(図柄66)が表示される。
最後に、第2停止が左リール3Lであることから、左のストップボタン7Lに対応するマスクデータとして「10000000」がセットされる。前述の第1停止においてライン変更フラグはオフのままである。続いて、停止テーブル2x(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー05から、マスクデータ「10000000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー06の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が1に決定される(図16のステップS101)。また、再決定においても滑りコマ数が1に決定される(図16のステップS105)。続いて、滑りコマ数1に基づいて左リール3Lの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー06となる。これにより、左の表示窓4Lには、下段の位置に赤7(図柄61)、中段の位置にベル(図柄64)、上段の位置に青7(図柄62)が表示される。したがって、図19の(4)に示すように、センターライン8cに沿ってベル(図柄64)が3つ並んで表示され、ベルが成立する。
このように、遊技機1では、第1停止の停止操作の種別に基づいて、第2停止及び第3停止の停止テーブルを決定するようにしている。具体的には、第1停止が左リール3Lであれば左リール用停止テーブルを決定し、第1停止が左リール3L以外であれば変則押し用停止テーブルを決定するようにしている。
これにより、前述の図19の(3)と図19の(4)のように、停止用当選役と停止操作位置との組合せが同じであっても、停止制御位置を異ならしめることができる。この結果、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
図19の(5)は、停止用当選役が赤7RBであり、停止順序が順押しであり、左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー02であり、中リール3Cの停止操作位置がコードナンバー02であり、右リール3Rの停止操作位置がコードナンバー02である場合に、表示窓4L,4C,4R内に表示される図柄の組合せである。
初めに、第1停止である左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー02であることから、左リール用停止テーブル5(図7参照)に基づいて、滑りコマ数として2が決定される(図15のステップS76)。また、ライン変更ステータス0が決定される(図15のステップS77)。続いて、滑りコマ数2に基づいて左リール3Lの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー04となる。これにより、左の表示窓4Lには、下段の位置にスイカ(図柄63)、中段の位置にReplay(図柄66)、上段の位置に赤7(図柄61)が表示される。
また、ライン変更ステータスが0であり、停止制御位置がコードナンバー04であることから、左リール第1停止後停止テーブル等決定テーブル(図8参照)に基づいて、停止テーブル5dが決定される(図18のステップS123)。
次に、第2停止が中リール3Cであることから、中央のストップボタン7Cに対応するマスクデータとして「00010000」がセットされる。また、停止操作位置がコードナンバー02であることから、停止テーブル5d(図9参照)に基づいて、停止データ「00000000」が決定される(図16のステップS93)。この停止データにおいてビット5が1ではないため、ライン変更フラグはオフのままである(つまりAラインのままである)。続いて、停止テーブル5d(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー02から、マスクデータ「00010000」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー05の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が3に決定される(図16のステップS101)。続いて、滑りコマ数3に基づいて中リール3Cの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、停止制御位置がコードナンバー05となる。これにより、中央の表示窓4Cには、下段の位置にチェリー(図柄65)、中段の位置に赤7(図柄61)、上段の位置にベル(図柄64)が表示される。
最後に、第3停止が右リール3Rであることから、右のストップボタン7Rに対応するマスクデータとして「00000010」がセットされる。また、前述の第2停止においてライン変更フラグはオフのままである。続いて、停止テーブル5d(図9参照)において、停止操作位置であるコードナンバー07から、マスクデータ「00000010」との論理積が0以外となる停止データが検索されると、検索結果としてコードナンバー04の停止データが得られ(図16のステップS100)、滑りコマ数が2に決定される(図16のステップS101)。ここで、仮に、滑りコマ数2に基づいて右リール3Rの停止が行われると、停止制御位置がコードナンバー04となる。これにより、赤7(図柄61)は、右の表示窓4Rの上段の位置に表示されることとなり、赤7RBが成立しない。ここで、赤7RBは、引き込み対象であり、且つ引き込み可能であるため、赤7(図柄61)が右の表示窓4Rの下段に表示されるように滑りコマ数が4に再決定される。再決定された滑りコマ数4に基づいて右リール3Rの停止が行われることにより(図15のステップS79及びステップS80)、右の表示窓4Rには、下段の位置に赤7(図柄61)、中段の位置にチェリー(図柄65)、上段の位置にReplay(図柄66)が表示される。したがって、図19の(5)に示すように、クロスダウンライン8eに沿って赤7(図柄61)が3つ並んで表示され、赤7RBが成立する。
このように、遊技機1では、停止用当選役が赤7RBである場合の停止テーブル及び(図示は省略しているが)停止用当選役が青7RBである場合の停止テーブルでは、ハズレに係る図柄の組合せが表示されるように停止データを規定しておくことにより、夫々の場合に使用する停止テーブルの共通化を図ることが可能となり、ROM32のデータ領域の低減を図ることができる。
また、停止用当選役が赤7RBである場合についても、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定するようにしている(図7及び図8参照)。これにより、前述の図19の(1)及び図19の(2)と同様の効果を奏し、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
尚、本実施の形態では、停止用当選役がベルである場合については、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定していないが(即ちライン変更ステータスの0と1を規定していないが)、これに限らず、停止用当選役がベルである場合についても、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定する構成とすることもできる。この場合、例えば、ライン変更ステータスに応じて、図20に示すような停止テーブルを規定することができる。
図20において、ライン変更ステータス0の停止テーブルは、前述の図9に示す停止テーブル2dと同じ構成となっている。また、ライン変更ステータス1の停止テーブルは、ライン変更ステータス0の停止テーブルとは異なる停止データが規定されている。具体的には、ライン変更ステータス1の停止テーブルは、ライン変更ステータス0の停止テーブル2dにおける、ビット4(中リールAライン)のデータとビット3(中リールBライン)のデータとを交換し、同様に、ビット1(右リールAライン)のデータとビット0(右リールBライン)のデータを交換した構成となっている。つまり、図20に示す2つの停止テーブルでは、ライン変更ステータスに応じて、Aラインのビット列のデータとBラインのビット列のデータとを交換し、ライン変更の設定を変更するようにしている。
前述のように、遊技機1では、ライン変更の要求があったときには(つまり、ビット5又はビット2の何れかが1)、停止データとの論理積演算に使用するマスクデータを右にシフトすることにより、検索する停止データのビット列をAラインからBラインに変更するようにしている。ここで、図20に示すライン変更ステータス0の停止テーブルでは、Aラインに基づくとトップライン8bにベルが3つ並び、Bラインに基づくとクロスダウンライン8eにベルが3つ並ぶように停止データが規定されている。
前述のように、図20に示すライン変更ステータス0の停止テーブルとライン変更ステータス1の停止テーブルとでは、AラインのデータとBラインのデータとを交換しているので、夫々の停止テーブルによって、同じ有効ライン(例えば、クロスダウンライン8e)にベルが3つ並ぶ場合でも、その割合を異ならせることができる。
具体的には、ライン変更ステータス0の停止テーブルでは、クロスダウンライン8e(つまりBライン)にベルが3つ並ぶこととなるのは、第2停止が中リール3Cであれば、6/21(つまり、ビット5に1が立っている停止操作位置の数/全停止操作位置の数)の割合であり、第2停止が右リール3Rであれば、14/21(つまり、ビット2に1が立っている停止操作位置の数/全停止操作位置の数)の割合である。
一方、ライン変更ステータス1の停止テーブルでは、クロスダウンライン8e(つまりAライン)にベルが3つ並ぶこととなるのは、第2停止が中リール3Cであれば、15/21(つまり、ビット5に1が立っていない停止操作位置の数/全停止操作位置の数)の割合であり、第2停止が右リール3Rであれば、7/21(つまり、ビット2に1が立っていない停止操作位置の数/全停止操作位置の数)の割合である。
このようにしても、左リール3Lの停止制御位置が同じとなり、左の表示窓4L内に同じ図柄の種類が表示されたとしても、残りの表示窓4Rに表示される図柄の種類を異ならせることができるので、結果として、3つの表示窓4L,4C,4Rに表示される図柄の組合せを異ならせることが可能となる。したがって、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
尚、ライン変更の要求(つまりビット5とビット2)の設定次第によっては、一方(ライン変更ステータス0に対応する停止テーブル)をクロスダウンライン8eに偏らせ、他方(ライン変更ステータス1に対応する停止テーブル)をトップライン8bに偏らせることができ、表示される図柄の組合せを調節することができる。
以上の本実施の形態によると、以下の各構成を備える遊技機が実現される。
本実施の形態により実現される遊技機は、図柄を表示する図柄表示領域(例えば、表示窓)を複数備えることにより、複数の図柄を表示する図柄表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R、3つの表示窓4L,4C,4R)と、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されると前記図柄表示領域に表示される図柄の変動を行う図柄変動手段(例えば、ステッピングモータ49L,49C,49R、図13のステップS32のリール制御処理、主制御回路71、モータ駆動回路39)と、停止操作の種別を検出し、当該停止操作の種別に基づいた図柄表示領域において行われる図柄の変動の停止の開始を要求する停止要求手段(例えば、ストップスイッチ7S)と、を備えた遊技機であって、一の図柄表示領域(例えば、左の表示窓4L)において行われる図柄の変動の停止が開始した位置(例えば、停止操作位置)と、当該一の図柄表示領域において行われる図柄の変動が停止した位置(例えば、停止制御位置)と、に基づいて他の図柄表示領域(例えば、中央の表示窓4C、右の表示窓4R)において行われる図柄の変動を停止することを特徴としている。
本実施の形態により実現される遊技機は、図柄を表示する図柄表示領域(例えば、表示窓)を複数備えることにより、複数の図柄を表示する図柄表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R、3つの表示窓4L,4C,4R)と、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されると前記図柄表示領域に表示される図柄の変動を行う図柄変動手段(例えば、ステッピングモータ49L,49C,49R、図13のステップS32のリール制御処理、主制御回路71、モータ駆動回路39)と、停止操作を検出し、当該停止操作の種別に基づいた図柄表示領域において行われる図柄の変動の停止の開始を要求する停止要求手段(例えば、ストップスイッチ7S)と、前記図柄表示領域において行われる図柄の変動の停止が開始する位置(例えば、停止操作位置)に応じてその停止が可能な位置(例えば、停止制御位置)を定めた停止テーブルを複数種類記憶する停止テーブル記憶手段(例えば、ROM32)と、一の図柄表示領域(例えば、左の表示窓4L)において行われる図柄の変動の停止が開始した位置(例えば、停止操作位置)と、当該一の図柄表示領域において行われる図柄の変動が停止した位置(例えば、停止制御位置)と、に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうち何れかを決定する停止テーブル決定手段(例えば、図15のステップS77のライン変更ステータスを取得する処理、図18の制御変更処理、主制御回路71)と、前記停止要求手段により検出された停止操作と、前記停止テーブル記憶手段により決定された停止テーブルと、に基づいて、他の図柄表示領域(例えば、中央の表示窓4C、右の表示窓4R)において行われる図柄の変動を停止する停止制御手段(例えば、図16の第2・第3停止処理、主制御回路71)と、を備えたことを特徴としている。
また、本実施の形態により実現される遊技機は、前述の構成に加えて、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されると内部当選役(例えば、内部当選役、停止用当選役、持越役)を決定する内部当選役決定手段(例えば、主制御回路71、図10のステップS6の確率抽選処理)を備え、前記停止テーブル決定手段は、前記内部当選役決定手段により決定される内部当選役と、一の図柄表示領域において行われる図柄の変動の停止が開始した位置と、当該一の図柄表示領域において行われる図柄の変動が停止した位置と、に基づいて、前記停止テーブル記憶手段により記憶される複数種類の停止テーブルのうち何れかを決定することを特徴としている。
尚、前記遊技機を構成する、図柄表示手段、開始操作検出手段、図柄変動手段、停止要求手段、停止テーブル記憶手段、停止テーブル決定手段、停止制御手段、内部当選役決定手段などの具体的構成については前述した実施の形態の各要素に限らず任意に変更可能である。
本実施の形態では、第1停止が左リール3Lである場合に関して、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定することとしたが、これに限らず、第1停止が中リール3C(又は右リール3R)の場合に関して、中リール3C(又は右リール3R)の停止操作位置に基づいて残りのリール3L,3R(又は3L,3C)の停止テーブルを決定する構成であっても良い。このようにしても、本実施の形態によって奏する効果と同様の効果を奏し、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを多彩なものとすることができる。
また、本実施の形態では、ライン変更ステータスの値として0と1の2種類を適用したが、これに限らず、2種類以上の値を適用する構成であっても良い。例えば、ライン変更ステータスの値として0と1と2の3種類を設け、夫々に応じて停止テーブルを規定するようにしても良い。これにより、停止操作位置に応じて決定される停止テーブルの種類が増すので、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せを一層多彩にできる。
また、本実施の形態では、停止用当選役が、ハズレ、ベル、及び赤7RBの場合を例にして、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定する構成を説明したが、これに限らず、他の停止用当選役(例えば、スイカ)などについても、ハズレ、ベル、及び赤7RBの場合と同様に、左リール3Lの停止操作位置に基づいて残りのリール3C,3Rの停止テーブルを決定する構成が適用されているものである。
また、左リール用停止テーブルにおけるライン変更ステータスの具体的な構成や、停止テーブルにおける停止データの具体的な構成などは、本実施の形態において適用したものに限らず、適宜変更可能である。
また、本実施の形態のようなパチスロ機の他、スロットマシン、パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
尚、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。