JP2007213782A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】案内溝が形成された基板21と、Agを主成分とする光反射機能を有する層23と、未記録状態において記録再生光波長に対して光吸収機能を有する色素を主成分として含有する記録層22と、前記記録層22に入射する記録再生光を透過し得るカバー層24とをこの順に備えた光記録媒体20において、前記Agを主成分とする光反射機能を有する層23と前記記録層22との間に、Ta、Nb、V、W、Mo、Cr、及びTiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含有する中間層30を設ける。
【選択図】図2
Description
そして、上記知見をもとに更に検討を行なった結果、より良好なジッター特性を得るためには、更なる改良が必要であることが分かった。
即ち、本発明の目的は、ジッター特性に優れ、良好な記録再生特性を有する、極めて高密度の光記録媒体を提供することにある。
本実施の形態においては、案内溝を形成した基板21上に、少なくともAgを主成分とする反射機能を有する層(反射層23)と、中間層30と、未記録(記録前)状態において記録再生光に対して吸収を有する色素を主成分とする光吸収機能を有する記録層22、及びカバー層24が順次積層された構造を有し、記録再生を、カバー層24側から対物レンズ28を介して集光された記録再生光ビーム27を入射して行なう。即ち、「膜面入射構成」(Reverse stackともいう)をとる。
膜面入射構成のカバー層24側に記録再生光ビーム27を入射するに当たり、高密度記録のために、通常、NA(開口数)=0.6〜0.9程度の高NA(開口数)の対物レンズが用いられる。
記録再生光波長λは、赤色から青紫色波長(350nm〜600nm程度)がよく用いられる。更に、高密度記録のためには、350nm〜450nmの波長域を用いることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
より具体的には、以下のような工夫をすることにより、本発明に好ましい態様を実現することができる。
従来の色素記録層を用いた記録媒体に比べ屈折率が低くてもよく、主吸収帯と記録再生光波長との相対関係に自由度が増し、特に、記録再生光波長400nm近傍での記録に適した色素選択の幅が増える。
なお、以下の記載では、二層間の関係について、その二層の名前を「/」で区切って併記して表わす場合がある。例えば「記録層/中間層界面」とは、記録層と中間層との界面を表わす。
dGa=dG−dpit−dbmp 式(1)
尚、dGL、dG、dL、dmix、nd、nc、ns及びdGaは何れも、その定義及び物理的特性から、負の値をとらない。
=(記録溝間部の反射光位相)−(記録溝部(記録後はピット部を含む)の位相)
式(2)
=(2π/λ)・2・
{(記録溝間部光路長)−(記録溝部(記録後はピット部を含む)の光路長)}
式(3)
Φb=(2π/λ)・2・{nd・dL−〔nd・dG+nc・(dL+dGL−dG)〕}
=(4π/λ)・{(nc−nd)・(dG−dL)−nc・dGL} 式(4)
Φa=(2π/λ)・2・{(nd・dL−〔nc・(dL+dGL−dG+dbmp−dmix)
+(nd−δnd)・(dG−dpit−dbmp)+(nc−δnc)・dmix〕}
=Φb+ΔΦ 式(5)
ΔΦ=(4π/λ){(nd−nc)・dbmp+nd・dpit+δnc・dmix+
δnd・(dG−dpit−dbmp)} 式(6)
ΔΦは、記録により生じたピット部での位相変化である。
m∝1−cos(ΔΦ)=sin2(ΔΦ/2) 式(7)
≒(ΔΦ/2)2 (8)
となる。なお、最右辺(8)は、ΔΦが小さい場合の近似である。
図5は、記録信号(和信号)とプッシュプル信号(差信号)を検出する4分割ディテクターの構成を説明するための図である。4分割ディテクターは、4つの独立した光検出器からなり、それぞれの出力をIa、Ib、Ic、Idとする。図5の記録溝部及び記録溝間部からの0次回折光及び1次回折光は、4分割ディテクターにて受光され、電気信号に変換される。4分割ディテクターからの信号から、下記式(9)及び式(10)で表わされる演算出力を得る。
IPP =(Ia+Ib)−(Ic+Id) 式(10)
{(Ia+Ib)(t)+(Ic+Id)(t)}]p-p
={IPP(tb)/Isum(tb)}−
{IPP(ta)/Isum(ta)} 式(11)
(ここで、taはIPPが最小値となる時間であり、tbはIPPが最大値となる時間である。)
さて、記録ピット部25pでは、光学的に記録層22の屈折率変化或いは変形による位相の変化(即ち、位相差を考慮した反射光強度の変化に寄与する。)と、屈折率変化による平面状態での反射光強度の変化(即ち、位相差を考慮しない反射光強度の変化)が、同時に起こりうるが、これらの変化の方向が揃っていることが好ましい。つまり、記録信号の極性が、記録パワーや記録ピットの長さ、大きさに寄らず一定であるためには、個々の反射光強度変化が揃っていることが好ましい。
また、各位相変化の方向を合わせるためには、各位相変化を制御し易くすることが好ましい。
従来のCD−RやDVD−Rの類推からカバー層溝部26に対するHtoL記録を行なう場合、プッシュプル信号極性が反転しないようにするには、往復の光路長が1波長より大きくなるような深い溝段差(「深溝」と称する)にするか、かろうじてプッシュプル信号が出るような溝段差(「浅溝」と称する)にするか、に限られる。深溝の場合、図4の矢印αの方向の位相変化を利用し、光学的に溝が深くなるようにする。この場合、矢印の始点となる溝深さは、400nm前後の青色波長では100nm程度であることが望ましい。前述のように、狭トラックピッチでは成形時に不良転写が起き易く、量産に困難を伴う。また、たとえ所望の溝形状が得られても、溝壁の微小な表面粗さによるノイズが信号に混入し易い。更に、溝の底部や側面の壁に反射層23を均等に形成するのが困難である。反射層23自体の溝壁への密着性も悪く、剥離等の劣化が起こり易い。このように、「深溝」を用いた従来の方式でΔΦ>0なる位相変化を利用して、HtoL記録を行なおうとすると、トラックピッチを詰めるのに困難が伴う。
本実施の形態では、記録による位相変化を利用するため、記録層22自体の透明性を高くすることが好ましい。記録層22を単独で透明なポリカーボネート樹脂基板に形成した場合の透過率は、40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることが更に好ましい。透過率が高過ぎると十分記録光エネルギーが吸収できないから、95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。
ΔΦ>0なる位相変化を利用し、カバー層溝間部25にLtoH記録する場合、光学的にピット部で溝深さが変化するので、溝深さに強く依存するプッシュプル信号が、記録前後で変化し易くなる。特に課題になるのは、プッシュプル信号の極性が反転するような位相変化である。
記録層の記録前後の屈折率、カバー層の屈折率の大小関係、及び記録層22、カバー層24付近での変形の方向の組み合わせを特定の関係に保つことが、マーク長によって、記録信号極性(HtoLかLtoH)が逆転したり、混合したりする(微分波形が得られる)現象を防ぐ上で有効である。
以下において、図2及び図3(a),(b)で示す層構成の具体的材料・態様について、青色波長レーザの開発が進んでいる状況を考慮して、特に、記録再生光ビーム27の波長λが405nm近傍の場合を想定して説明する。
基板21は、膜面入射構成では、適度な加工性と剛性を有するプラスチック、金属、ガラス等を用いることができる。従来の基板入射構成と異なり、透明性や複屈折に対する制限はない。表面に案内溝を形成するのであるが、金属やガラスを用いる場合には、表面に光や熱硬化性の薄い樹脂層を設け、そこに溝を形成することになる。この点、プラスチック材料を用い、射出成型によって、基板21の形状(特に円板状)と表面の案内溝とを一挙に形成する方が、製造上は好ましい。
Agを主成分とする光反射機能を有する層(反射層23)には、記録再生光波長に対する反射率が高く、記録再生光波長に対して70%以上の反射率を有するものが好ましい。一般に、記録再生用波長として用いられる可視光で高反射率を示すものとして、Au、Ag、Al及びこれらを主成分とする合金が挙げられる。本発明においては、この中でも、λ=350〜450nmでの反射率が高く、吸収が小さいAgを主成分とする合金を採用する。ここで、「Agを主成分とする」とは、反射層におけるAgの含有量が50原子%以上であることを意味し、好ましくは80原子%以上、より好ましくは90原子%以上、特に好ましくは95原子%以上である。Agを主成分として、Au、Cu、希土類元素(特に、Nd)、Nb、Ta、V、Mo、Mn、Mg、Cr、Bi、Al、Si、Ge等を0.01原子%〜10原子%加えることで、水分、酸素、硫黄等に対する耐食性が高めることができ好ましい。この他に、誘電体層を複数積層した誘電体ミラーを用いることも可能である。
反射層23と記録層22との間には、中間層30が設けられる。中間層30を設けることにより、ジッター特性の向上を図ることができる。
中間層30は、ジッター特性を向上させる観点から、通常、Ta、Nb、V、W、Mo、Cr、及びTiからなる群より選ばれる元素を含有する。中でも、Ta、Nb、Mo及びVのうち何れかを含有することが好ましく、Ta及びNbのうち何れかを含有することが好ましい。なお、中間層30は、これらの元素のうち何れか一種のみを単独で含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び組成で含有していてもよい。上記元素は、広く反射層として使用される銀又は銀合金との反応性及び固溶度が低いことから、これらの元素を中間層30として使用すれば、保存安定性の優れた光記録媒体を得ることが可能となる。
このため、特に上記元素を用いて中間層30を形成することにより、上記条件が満たされ易くなるのではないかと推測される。
記録層22は、未記録(記録前)状態において記録再生光波長に対して光吸収機能を有する色素を主成分として含有する。記録層22に主成分として含有される色素は、具体的には、300nm〜800nmの可視光(及びその近傍)波長領域に、その構造に起因した顕著な吸収帯を有する有機化合物であるのが好ましい。このような色素を記録層22として形成した未記録(記録前)の状態において記録再生光ビーム27の波長λに吸収を有し、記録により変質して記録層22に再生光の反射光強度の変化として検出されうる光学的変化を起こす色素を、「主成分色素」と呼ぶ。主成分色素は、複数の色素の混合物として、上記の機能を発揮するものであってもよい。
環Aは、炭素原子及び窒素原子とともに形成される含窒素複素芳香環を表わし、
X、X’、Y、Y’、Zは、各々独立に、水素原子以外に置換基(スピロ含む)を有していてもよい炭素原子、酸素原子、硫黄原子、N−R11で表わされる窒素原子、C=O、C=S、又は、C=NR12を表わし、βジケトン構造と共に5員環又は6員環構造を形成する。
R11は、水素原子、直鎖又は分岐のアルキル基、環状アルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基、−COR13で表わされるアシル基、又は、−NR14R15で表わされるアミノ基を表わし、
R12は、水素原子、直鎖又は分岐のアルキル基、又は、アリール基を表わす。
R13は、炭化水基、又は、複素環基を表わし、
R14、R15は、各々独立に、水素原子、炭化水素基又は複素環基を表わす。
なお、上述の各基は、必要に応じて置換されてもよい。
また、X、X’、Y、Y’、Zが、各々独立に、炭素原子又はN−R11で表される窒素原子の場合、隣接する両者の結合は、単結合であっても二重結合であってもよい。
更に、X、X’、Y、Y’、Zが、各々独立に、炭素原子、N−R11で表される窒素原子、又は、C=NR12の場合、隣接するもの同士で互いに縮合して、飽和又は不飽和の炭化水素環或いは複素環を形成してもよい。)
Aは、これが結合している炭素原子及び窒素原子とともに複素芳香環を形成する残基を表わし、
Xは、活性水素を有する基を表わし、
R16及びR17は、各々独立に、水素原子、又は、任意の置換基を表わす。)
環Aは、炭素原子及び窒素原子とともに形成される含窒素複素芳香環を表わし、
XLは、Lが脱離することによりXが陰イオンとなり金属が配位可能となる置換基を表わし、
R18、R19は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖又は分岐のアルキル基、環状アルキル基、アラルキル基又はアルケニル基を表わし、これらは各々隣接する置換基同士又は互いに縮合環を形成してもよい。
R20、R21、R22は、各々独立に、水素原子、又は、任意の置換基を表わす。)
R23〜R26は、各々独立に、水素原子又は任意の置換基を表わす。また、R23とR24、R25とR26とが各々縮合して、炭化水素環又は複素環構造を形成していてもよい。その場合、該炭化水素環及び該複素環は、置換基を有していてもよい。
X1は、電子吸引性基を表わし、
X2は、水素原子、又は、−Q−Y(ここで、Qは、直接結合、炭素数1又は2のアルキレン基、アリーレン基、又は、ヘテロアリーレン基を表わし、Yは、電子吸引性基を表わす。)を表す。該アルキレン基、該アリーレン基、該ヘテロアリーレン基は、Y以外に任意の置換基を有していてもよい。
Zは、−O−、−S−、−SO2−、−NR27−(ここで、R27は、水素原子、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、−NR28R29(ここで、R28、R29は、各々独立して、水素原子、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい複素環基、−COR30(ここで、R30は置換されてもよい炭化水素基又は置換されてもよい複素環基を表わす。)を表す。)、又は、−COR31(ここで、R31は、置換されてもよい炭化水素基、又は、置換されてもよい複素環基を表わす。)を表わす。)を表す。)
R32〜R35は、水素原子又は任意の置換基を表わす。又は、R32とR33、R34とR35とが各々縮合して、炭化水素環又は複素環構造を形成していてもよい。この場合、該炭化水素環及び該複素環は、置換基を有していてもよい。
環Aは、C=Oと共に置換基を有していてもよい炭素環式ケトン環又は複素環式ケトン環を表わし、
Zは、−O−、−S−、−SO2−、又は、−NR36−(ここで、R36は、水素原子、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、−NR37R38(R37、R38は各々独立して水素原子、置換されてもよい炭化水素基又は置換されてもよい複素環基、−COR39(ここで、R39は、置換されてもよい炭化水素基、又は、置換されてもよい複素環基を表わす。)を表す。)、又は、−COR40(ここで、R40は、置換されてもよい炭化水素基、又は、置換されてもよい複素環基を表わす。)を表わす。)を表わす。)
R41、R42は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、フッ素化アルキル基、分岐アルキル基、ニトロ基、シアノ基、−COOR45、−COR46、−OR47、又は、−SR48(ここで、R45〜R48は、炭素数1〜6のアルキル基、フッ素化アルキル基、分岐アルキル基、又は、環状アルキル基を表わす。)を表わし、
Xは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、分岐アルキル基、−OR49、又は、−SR50(ここで、R49、R50は、各々独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表わす。)を表わし、
R43、R44は、各々独立に、水素原子、炭素数1から10のアルキル基、分岐アルキル基、又は、環状アルキル基を表わし、R43、R44が各々、隣接するベンゼン環と結合していてもよく、また、窒素原子とR43とR44とが一つの環を形成していてもよい。)
R51、R52は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、フッ素化アルキル基、分岐アルキル基、ニトロ基、シアノ基、−COOR55、−COR56、−OR57、又は、−SR58(ここで、R55〜R58は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、フッ素化アルキル基、分岐アルキル基、又は、環状アルキル基を表わす。)を表わし、
Xは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、分岐アルキル基、−OR59、又は、−SR60(ここで、R59、R60は、各々独立に、炭素数1から3のアルキル基を表わす。)を表わし、
R53、R54は各々独立に、水素原子、又は、炭素数1から3のアルキル基を表わす。)
本実施の形態においては、特に、記録層22とカバー層24の間に界面層を設けることで、記録層22のカバー層24側への膨れを有効に利用することができる。
界面層の膜厚は、膜として形成されれば効果が現れるので、通常1nm以上、好ましくは3nm以上、より好ましくは5nm以上、また、通常50nm以下、好ましくは40nm以下、より好ましくは30nm以下の範囲とする。界面層の膜厚をこの範囲内に制御すれば、カバー層24側へのふくらみ変形を良好に制御することができるようになる。
カバー層24は、記録再生光ビーム27に対して透明で複屈折の少ない材料が選ばれ、通常は、プラスチック板(シートと呼ぶ)を接着剤で貼り合せるか、塗布後に光、放射線、又は熱等により硬化して形成する。カバー層24は、記録再生光ビーム27の波長λに対して透過率70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。なお、透過率の上限は、100%である。
なお、本実施形態の光記録媒体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の各層の他に任意の層を有していたり、上述の各層のうち一部が省略されていたりしてもよい。
例えば、前述の記録層とカバー層との界面の他に、例えば基板と反射層との間に、相互の層の接触・拡散防止や、位相差及び反射率の調整のために、界面層を挿入することができる。
トラックピッチ0.32μm、溝幅約0.18μm、溝深さ約55nmの案内溝を形成したポリカーボネート樹脂の基板上に、Ag98.1Nd1.0Cu0.9の組成を有する合金ターゲット(前記組成は原子%で表わしている。)をスパッタすることにより、厚さ約65nmの反射層を形成した。この反射層上にTaをスパッタすることにより、厚さ約3nmの中間層を形成した。更に、下記構造式で表される色素をオクタフルオロペンタノール(OFP)に溶解し、得られた溶液を上記中間層の上にスピンコート法で成膜した。
実施例1の光記録媒体の有する各層のうち、中間層を省略した他は、実施例1と同じ条件で光記録媒体を作製した。
実施例1の条件のうち、以下の点を変更した。即ち、基板上に形成した案内溝の溝深さを約48nmとし、反射層の厚みを約70nmとし、中間層の材料をNbとし、中間層の厚みを約3nmとした。また、記録層の形成時における色素のスピンコートについては、上記色素を1.2重量%の濃度でOFPに溶解させた溶液を、ディスク(上記基板上に反射層及び中間層を形成したもの)の中央付近に1.5g環状に塗布し、ディスクを120rpmで4秒間、1200rpmで3秒間回転させ色素溶液を延伸し、その後、9200rpmで3秒間回転させ色素溶液を振り切ることにより塗布を行なった。また、界面層の材料としてはZnS−SiO2(モル比60:40)を用い、界面層の厚みを約16nmとした。その他は実施例1と同じ条件で、光記録媒体を作製した。
実施例2の条件において、中間層にNbの厚みを約5nmと変えた他は、実施例2と同じ条件で光記録媒体を作製した。
実施例2の光記録媒体の有する各層のうち、中間層を省略した他は、実施例2と同じ条件で光記録媒体を作製した。
トラックピッチ0.32μm、溝幅約0.18μm、溝深さ約48nmの案内溝を形成したポリカーボネート樹脂の基板上にAg99.45Bi0.35Nd0.20の組成を有する合金ターゲット(前記組成は原子%で表わしている。)をスパッタすることにより、厚さ約70nmの反射層を形成した。この反射層上にNbをスパッタすることにより、厚さ約3nmの中間層を形成した。更に、実施例1と同一の色素材料をオクタフルオロペンタノール(OFP)に溶解し、得られた溶液を上記中間層の上にスピンコート法で成膜した。
実施例4の光記録媒体の有する各層のうち、中間層を省略した他は、実施例4と同じ条件で光記録媒体を作製した。
実施例4の光記録媒体の有する各層のうち、反射層と中間層の積層の順番を逆にした。すなわち、基板上にまずNb層をスパッタにより厚さ約3nm形成し、その後、Ag99.45Bi0.35Nd0.20の組成を有する合金ターゲット(前記組成は原子%で表わしている。)をスパッタすることにより、厚さ約70nmの反射層を形成した。その他は、実施例4と同じ条件で光記録媒体を作製した。
評価については、基本的にブルーレイ・ディスクのレコーダブル・ディスクの規格(System Description Blu−ray Disc Recordable Format Version1.1)に準拠した測定系を使用した。具体的には以下の通りである。
実施例1及び比較例1の光記録媒体に対する記録再生評価は、記録再生光波長λが約405nm、NA(開口数)=0.85、集束ビームスポットの径約0.42μm(1/e2強度となる点)の光学系を有するパルステック社製ODU1000テスターを用いて行なった。記録再生は基板溝部(in−groove)に対して行なった。
m=(RH−RL)/RH
実施例1の光記録媒体におけるジッターσ、反射率RH、RL、及び変調度mは、1倍速記録ではσ=5.6%、RH=29.0%、RL=12.3%、m=0.58であり、2倍速記録ではσ=6.4%、RH=28.7%、RL=12.1%、m=0.58であった。ここで、反射層材料としてAgCuAuNd、AgBi等の組成を有する合金を用いた場合においても、同等の特性が得られる。
実施例4の光記録媒体におけるジッターσは、1倍速記録ではσ=6.1%、2倍速記録ではσ=6.2%であった。
一方、比較例3の光記録媒体におけるジッターσは、1倍速記録ではσ=8.3%であった。
また、比較例4の光記録媒体におけるジッターσは、1倍速記録ではσ=7.5%であった。
11、21 基板
12、22 記録層
13、23 反射層
14 保護コート層
15 基板溝間部
16 基板溝部
17、27 記録再生光ビーム
18、28 対物レンズ
19、29 記録再生光ビームが入射する面
24 カバー層
25 カバー層溝間部
26 カバー層溝部
30 中間層
Claims (9)
- 案内溝が形成された基板と、
前記基板上に、Agを主成分とする光反射機能を有する層と、未記録状態において記録再生光波長に対して光吸収機能を有する色素を主成分として含有する記録層と、前記記録層に入射する記録再生光を透過し得るカバー層とをこの順に備え、
前記光反射機能を有する層と前記記録層との間に中間層が設けられ、
前記中間層が、Ta、Nb、V、W、Mo、Cr、及びTiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含有する
ことを特徴とする、光記録媒体。 - 前記中間層の膜厚が、1nm以上、15nm以下である
ことを特徴とする、請求項1に記載の光記録媒体。 - 前記Agを主成分とする光反射機能を有する層の膜厚が30nm以上、90nm以下である
ことを特徴とする、請求項1に記載の光記録媒体。 - 前記記録再生光を集束して得られる記録再生光ビームが前記カバー層に入射する面から遠い側の案内溝部を記録溝部とするとき、前記記録溝部に形成された記録ピット部の反射光強度が、当該記録溝部における未記録時の反射光強度より高くなる
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の光記録媒体。 - 前記記録溝部の未記録時における記録層の膜厚が5nm以上、70nm以下である
ことを特徴とする、請求項4に記載の光記録媒体。 - 前記記録溝部間の未記録時における記録層の膜厚が、10nm以下である
ことを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載の光記録媒体。 - 前記記録再生光の波長λが、350nm以上、450nm以下である
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の光記録媒体。 - 前記記録層と前記カバー層との間に、当該記録層の材料と当該カバー層の材料との混合を防止する界面層を有する
ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の光記録媒体。 - 前記界面層の厚みが、1nm以上、50nm以下である
ことを特徴とする、請求項8に記載の光記録媒体。
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Cited By (3)
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