JP2007211276A - 熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法 - Google Patents

熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焼入れ後の成形部材において靱性に優れ、かつ、優れた焼き入れ性及び耐食性を有するので、自動車のボデー構造部品、足廻り部品、シャ−シさらには各種補強部品等の用途に好適な熱間プレス用めっき鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板の表面にめっき被膜を備える熱間プレス用めっき鋼板である。鋼板が、C:0.09〜0.50%、Si:2.0%以下、Mn:0.8〜3.5%、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.1%以下、N:0.01%以下およびNb:0.005〜0.20%を含有し、残部がFeおよび不純物である鋼組成を有するとともに、面積率で、ポリゴナルフェライト:30〜97%、ベイナイト:0〜20%未満、残部がパーライトである鋼組織を有し、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が2〜25μmである。さらに、めっき鋼板の表面粗さRaが0.4〜2.2μmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、自動車のボデー構造部品、足廻り部品、シャ−シさらには各種補強部品等の用途に好適な熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法に関する。
近年、自動車の軽量化のため、鋼材の高強度化を図り、使用重量を低減する努力が進んでいる。自動車に広く使用される薄鋼板では、鋼板強度の増加に伴って、プレス成形性が低下し、複雑な形状に成形することが困難になってきている。具体的には、延性が低下し加工度が高い部位で破断したり、スプリングバックや壁反りが大きくなり寸法精度が劣化する。
したがって、高強度の鋼板、特に780MPa級以上の鋼板にプレス成形を行ってプレス成形部品を製造することは容易ではない。プレス成形ではなくロール成形によれば、高強度の鋼板の加工は可能であるが、長手方向に一様な横断面を有する部品しか製造できない。
これに対し、特許文献1に開示されるように、加熱した鋼板をプレス成形する熱間プレスと呼ばれる方法によれば、鋼板が高温で軟質、高延性になっているため、複雑な形状に寸法精度よく成形することが可能である。さらに、熱間プレス法によれば、鋼板をオーステナイト域に加熱しておき金型内で急冷(焼入れ)することにより、マルテンサイト変態による鋼板の高強度化も同時に達成できる。また、特許文献2には、室温で予め所定の形状に成形した後にオーステナイト域に加熱し、金型内で急冷することにより、鋼板の高強度化と成形性の確保とを同時に達成する予プレスクエンチ法が開示されている。
このような熱間プレス法や予プレスクエンチ法は、部材の高強度化及び成形性を高い次元で両立できる優れた成形方法であるが、部材にはさらなる高強度化が求められてきている。しかしながら、部材の引張強さ(以下、TSとも表記する)が1000MPaを超えてくると、熱間プレス法や予プレスクエンチ法では靱性が不足する問題がある。
一方、現在、熱間プレス成形品は適用部品のニーズが増大し、例えば自動車などでは、ドアビームならびにセンターピラー部の補強材、さらにはバンパー補強材といったように複雑な形状の部材にまで用いられている。そのため、複雑な形状の部材であっても焼き入れ後均一な硬度分布を確保でき、さらには、操業効率の面から短時間加熱で組織のオーステナイト化を図ることができる鋼板が求められている。
しかしながら、特許文献3や特許文献4等により開示された従来の技術には、そのような複雑な形状の部材を短時間で製造でき、かつ焼入れ後の部材に均一な硬度分布が確保されるような鋼板は、全く開示されていないのが現状である。
さらに、熱間プレス成形品は、厳しい腐食環境で使用される鋼材にまで、適用範囲が拡大されつつあり、より優れた耐食性を有することが求められている。そのため、熱間プレス成形品には優れた耐食性も求められており、今後めっき鋼板の適用が主流になりつつある。
英国特許公報1490535号公報 特開平10−96031号公報 特開2004−124221号公報 特開2004−197213号公報
本発明の目的は、焼入れ後の成形部材において靱性に優れ、かつ、優れた焼き入れ性及び耐食性を有することから、自動車のボデー構造部品、足廻り部品、シャ−シさらには各種補強部品等の用途に好適な熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上述した技術課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、略述すると、鋼組織およびめっき後の鋼板の表面粗さを最適化することによって熱間プレス用途に好適な熱間プレス用めっき鋼板を得ることができることを知見した。
本発明はこの知見に基づくものであり、本発明の要旨は、下記(1)〜(8)項に示す熱間プレス用めっき鋼板、(9)〜(11)項に示す熱間プレス用めっき鋼板の製造方法および(12)項に示す熱間プレス成形部材の製造方法である。
(1)鋼板の表面にめっき被膜を備えるめっき鋼板であって、この鋼板が、C:0.09%以上0.50%以下(以下、本明細書では特にことわりがない限り「%」は「質量%」を意味する)、Si:2.0%以下、Mn:0.8%以上3.5%以下、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.1%以下、N:0.01%以下およびNb:0.005%以上0.20%以下を含有し、残部がFeおよび不純物である鋼組成を有するとともに、面積率で、ポリゴナルフェライト:30%以上97%以下、ベイナイト:0〜20%未満、残部がパーライトである鋼組織を有し、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が2μm以上25μm以下であり、さらに、めっき鋼板の表面粗さRaが0.4μm以上2.2μm以下であることを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板。
(2)鋼組成が、Ti:0.20%以下およびV:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種をさらに含有することを特徴とする(1)項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(3)鋼組成が、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする(1)項または(2)項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(4)鋼組成が、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.1%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする(1)項から(3)項までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(5)鋼組成が、Ca:0.0005〜0.01%を含有し、かつ、下記式(1)を満足するものであることを特徴とする(4)項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
0.05≦Nb+Ti+5×Ca≦0.3 ・・・・・・・(1)
ここで、式(1)における元素記号は上述した鋼組成における各元素の含有量(%)を表す。
(6)めっき被膜の片面当りの目付量が40g/m以上150g/m以下であることを特徴とする(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(7)ポリゴナルフェライトに占める、粒内に0.2μm以上の粒径を有するセメンタイトを2個以上含有する結晶粒の個数割合が0.6以上1以下であることを特徴とする(1)項から(6)項までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(8)めっき被膜は、Feを5%以上25%以下含有する合金化溶融亜鉛めっき被膜であることを特徴とする(1)項から(7)項までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(9)(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載された鋼組成を有する溶鋼に中心偏析処理を施す連続鋳造法によりスラブとし、このスラブにAr点以上の温度域で熱間圧延を施し、その後2℃/秒以上の平均冷却速度で700℃以下まで冷却してから巻取りを行って熱間圧延鋼板とし、この熱間圧延鋼板に冷間圧延を施して冷間圧延鋼板とし、この冷間圧延鋼板を(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度域に5秒間以上保持した後に2℃/秒以上70℃/秒以下の平均冷却速度で400℃以上の所定の温度まで冷却した後にめっき処理を施し、その後表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにて伸び率0.05%以上1.00%以下の調質圧延を施すことを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
(10)(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載された鋼組成を有する溶鋼に中心偏析処理を施す連続鋳造法によりスラブとし、このスラブにAr点以上の温度域で熱間圧延を施し、その後2℃/秒以上の平均冷却速度で700℃以下まで冷却してから巻取りを行って熱間圧延鋼板とし、この熱間圧延鋼板に冷間圧延を施して冷間圧延鋼板とし、この冷間圧延鋼板を(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度域に5秒間以上保持した後に2℃/秒以上20℃/秒以下の平均冷却速度で400℃以上の所定の温度まで冷却した後にめっき処理を施し、その後表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにて伸び率0.05%以上1.00%以下の調質圧延を施すことを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
(11)上述しためっき処理が亜鉛めっき処理であって、めっき処理後かつ調質圧延前の鋼板に470℃以上(Ac+50℃)以下の表面温度で2秒間以上30秒間以下保持する合金化処理を施すことを特徴とする(9)項または(10)項に記載の熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
(12)(1)項から(8)項までのいずれか1項に記載された熱間プレス用めっき鋼板を、Ac点超に加熱し、金型を用いて熱間成形を行うことによって、熱間成形と同時に焼入れを行って成形品とすることを特徴とする熱間プレス成形部材の製造方法。
本発明によれば、熱間プレス後の熱間プレス成形部材における硬度バラツキを小さくすることができる耐食性に優れた熱間プレス用めっき鋼板を提供することができる。さらに本発明の好適態様によれば、より短時間の加熱処理により熱間プレスに供することができる生産性に優れた熱間プレス用めっき鋼板を提供することができる。
このため、本発明により、強度1000MPa以上の熱間プレス成形部材の成形材料として好適な熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法を提供することができ、これにより、自動車や各種の産業機械に用いられる構造部材の素材、特に自動車のメンバーや足廻り部品に代表される構造部材の素材として特に好適な熱間プレス用めっき鋼板その製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法を提供することができる。
本発明にかかる熱間プレス用めっき鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス成形部材の製造方法を実施するための最良の形態を、以下に説明する。
本実施の形態の熱間プレス用めっき鋼板の(a)組成、(b)組織、(c)めっき層および(d)表面粗さについて順次説明する。
(a)組成
C:0.09%以上0.50%以下
熱間成形は、材料を加熱することにより軟質化させ、成形し易くすることが一つの特色であるが、あわせて、プレス金型等で急冷することにより焼入れし、より高強度の成形品を得るものである。焼入れ後の鋼の強度は主にC含有量によって決定されるため、目的とする強度に応じてC含有量を設定すればよい。本実施の形態では0.09%以上含有させる。より高強度の成形品が必要な場合にはC含有量を0.20%超とすることが望ましい。
一方、Cを過剰に含有すると、熱間成形部材の靱性が低下する恐れがあるため、C含有量は0.50%以下とする。さらに好ましい含有量は0.20%超0.35%以下であり、これにより、靱性劣化が少ない高強度成形部材を得ることが可能である。
Si:2.0%以下
Si含有量が2.0%超であると、熱間圧延時ならびに熱間成形時の加熱中にSiスケールを多く発生してスケール疵が発生し易くなる。そのため、Si含有量を2.0%以下とする。このような観点からはSi含有量の下限は特に規定しないが、Siは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後の強度の安定効果をさらに高める有用な元素であるので、焼入れ性の効果を確実に得る場合にはSiを0.02%以上含有させることが好ましい。なお、コストと焼入れ性改善効果との観点からSi含有量は0.1%以上1.0%以下とすることがさらに好ましい。
Mn:0.8%以上3.5%以下
Mnは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後の強度を安定して確保するために非常に有効な元素である。しかし、Mn含有量が0.8%未満ではこの効果は十分ではない。一方、Mn含有量が3.5%を超えるとその効果は飽和し、さらに熱間成形部材の靱性劣化を招く。したがって、Mn含有量を0.8%以上3.5%以下とする。コストと焼入れ性改善効果との観点からMn含有量は0.9%以上2.5%以下であることが望ましい。
P:0.10%以下
Pは、不純物として含有されるが、P含有量が0.10%を超えると熱間成形部材の靱性が劣化する。したがって、P含有量を0.10%以下とする。好ましくは0.03%以下であり、さらに好ましくは0.015%以下である。このような観点からはP含有量の下限は特に規定しないが、過度に低減することは相応のコスト増加につながる。したがって、製造コストの観点から、P含有量を0.002%以上とすることが好ましく、0.004%以上とすることがさらに好ましい。
S:0.05%以下
Sは、不純物として含有され、硫化物を形成して熱間成形部材の靱性を劣化させる。S含有量が0.05%を超えると熱間成形部材の靱性が著しく劣化する。したがって、S含有量を0.05%以下とする。好ましくは0.01%以下であり、さらに好ましくは0.002%以下である。S含有量の下限は特に規定しないが、過度に低減することは相応のコスト増加につながる。したがって、製造コストの観点から、S含有量を0.0002%以上とすることが好ましく、0.0004%以上とすることがさらに好ましい。
Al:0.1%以下
Alは、鋼の脱酸剤として用いられるが、0.1%を超えて含有させると、鋼中に多くの酸化物を生成して熱間成形部材の靱性劣化を招く。したがって、Al含有量を0.1%以下とする。好ましくは0.08%以下である。一方、鋼の脱酸効果を確実に得るには0.005%以上含有させることが好ましく、0.01%以上含有させることがより好ましい。
N:0.01%以下
Nは、不純物として含有され、Al、Ti、Nb、B等と結合して窒化物を形成して熱間成形部材の靱性を劣化させる。N含有量が0.01%を超えると熱間成形部材の靱性が著しく劣化する。したがって、N含有量を0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。N含有量の下限は特に規定しないが、過度に低減することは相応のコスト増加につながる。したがって、製造コストの観点から、N含有量を0.0002%以上とすることが好ましく、0.0005%以上とすることがさらに好ましい。
Nb:0.005%以上0.20%以下
Nbは、Ac点以上のオーステナイト域においてオーステナイトの粗大化を抑制することにより、熱間成形部材の靱性を改善する効果を有する。その効果を得るには0.005%以上の含有が必要である。好ましくは0.020%以上である。一方、Nb含有量が0.20%超になると、コストが増加するばかりか粗大なNb系の介在物や析出物を生成して熱間成形部材の靱性を却って劣化させる。したがって、Nb含有量の上限を0.20%とする。好ましくは0.12%である。
さらに、本実施の形態の熱間プレス用めっき鋼板は、以下に列記する元素を任意添加元素として含有してもよいので、これらの任意添加元素についても説明する。
Ti:0.20%以下およびV:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種
TiおよびVは、1種単独でまたは2種複合して添加することにより、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後の強度の安定効果をさらに高める効果を有するので、添加してもよい。さらに、Tiは、Nbと同様にAc点以上のオーステナイト域においてオーステナイトの粗大化を抑制することにより、熱間成形部材の靱性を改善する効果を有する。しかし、過剰に添加すると、鋼板の焼入れ性や焼入れ後の強度の安定効果が飽和しコスト増を招くばかりか、鋼中のNと結合し粗大な窒化物を形成して熱間成形部材の靱性を却って劣化させる場合がある。
したがって、Ti、Vの含有量は、Ti:0.20%以下、V:1.0%以下とすることが好ましい。一方、上述した効果を確実に得るには、それぞれの含有量を、Ti:0.002%以上、V:0.02%以上とすることが好ましい。
Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上
Cr、Mo、Cu、NiおよびBは、1種単独でまたは2種以上複合して添加することにより、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後の強度の安定効果をさらに高める効果を有するので、添加してもよい。しかし、これらの元素を過剰に添加すると、鋼板の焼入れ性や焼入れ後の強度の安定効果が飽和し、コスト増を招くだけとなるので、それぞれの含有量を、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、B:0.01%以下とすることが好ましい。
一方、上述した効果を確実に得るには、それぞれの含有量をCr:0.01%以上、Mo:0.01%以上、Cu:0.01%以上、Ni:0.01%以上、B:0.0001%以上とすることが好ましい。
Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.1%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上
Ca、MgおよびREMは、1種単独でまたは2種以上複合して添加することにより、鋼中の介在物の形態を微細化し、介在物による熱間プレス時の割れを防止する効果を有するので、添加してもよい。特にCaは、MnSを微細化する効果に加えて、TiN、NbN、(Ti,Nb)Nといった窒化物を微細化するため、熱間成形部材の靱性改善効果が著しい。しかし、これらの元素を過剰に添加すると、鋼中の介在物の形態を微細化する効果が飽和し、コスト増を招くだけとなるので、それぞれの含有量を、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.1%以下とすることが好ましい。
一方、上述した効果を確実に得るには、それぞれの含有量をCa:0.0005%以上、Mg:0.0005%以上、REM:0.0005%以上とすることが好ましい。
上記以外は、Feおよび不純物である。
さらに、本実施の形態の熱間プレス用めっき鋼板は、Ca:0.0005%以上0.01%以下を含有させるとともに、式(1):0.05≦(Nb+Ti+5×Ca)≦0.3を満足する鋼組成とすることが好ましいので、このことについても説明する。なお、式(1)における元素記号は上述した鋼組成における各元素の含有量(%)を表す。
鋼組成を、Ca:0.0005%以上0.01%以下を含有し、かつ、下記式(1)を満足させると、熱間成形部材の靱性が著しく改善される。Nb、TiによりAc点以上のオーステナイト域においてオーステナイトの粗大化を抑制されることに加えて、CaによりTiN、NbN、(Ti,Nb)Nなどの窒化物が微細化されるためである。窒化物が微細化されるのは、Caを含有する酸化物が窒化物の核生成サイトとなるためである。
したがって、上述した効果を確実に得るには、(Nb+Ti+5×Ca)を0.05%以上とすることが好ましい。一方、(Nb+Ti+5×Ca)が0.3%超であると、TiN、NbN、(Ti,Nb)Nなどの窒化物量が多くなり、靱性劣化の傾向を示すため、(Nb+Ti+5×Ca)を0.3%以下とすることが好ましい。
(b)組織
組織は、面積率で、ポリゴナルフェライト:30%以上97%以下、ベイナイト:0%以上20%未満、及び残部がパーライトである。さらに、このポリゴナルフェライトの平均結晶粒径は、2μm以上25μm以下である。
ポリゴナルフェライトの面積率が30%未満であると、鋼板が硬質となり過ぎて平坦矯正が困難となり、鋼板の平坦度が劣化するおそれがある。熱間プレスに供される鋼板が良好な平坦度を有さないと、熱間プレス前にAc点以上の温度域に加熱を施しても鋼板の平坦は修正されないため、熱間プレス成形部材と金型との接触面積が不均一となり、熱間プレスにおける冷却速度も不均一となる。その結果、焼きの入り方が不均一となり、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなってしまう。
なお、ポリゴナルフェライトとは、転位密度の少ないフェライトであり、転位密度の高いベイニティックフェライトや圧延未再結晶フェライトは含まない。転位密度の高いベイニティックフェライトや圧延未再結晶フェライトは、フェライト自体が硬質であることから、鋼板が硬質となり鋼板の平坦矯正ができない場合がある。このため、本実施の形態においてはポリゴナルフェライトの面積率を上述したように規定した。
一方、ポリゴナルフェライトの面積率が97%超になると、第2相の分散が不均一となる。熱間プレスは、熱間プレス前に鋼板を加熱して鋼板内の第2相を固溶させて固溶Cを生成させることにより、焼入れ性および焼入れ後の硬度を高める効果を得るが、第2相の分散が不均一であると、熱間プレス前の加熱において鋼板全体をオーステナイト変態させるのに比較的長い時間を要することになる。このため、短時間の加熱では固溶Cの濃度分布が不均一となり、その結果、焼入れ性および焼入れ後の硬度を高める効果が不均一となり、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなる。
熱間プレス前のAc点以上の温度域への加熱を長時間化することにより、オーステナイト中の固溶Cの濃度分布を均一化すること自体は可能ではあるものの、例えば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、亜鉛酸化被膜が厚く生成し、熱間プレス時に亜鉛酸化被膜の噛み込み疵が発生し易くなる。このため、熱間プレス前の加熱を長時間化することは好ましくない。
したがって、本実施の形態ではポリゴナルフェライトの面積率は30%以上97%以下とする。ポリゴナルフェライトの面積率の好ましい下限は50%であり、好ましい上限は95%である。
次に、ベイナイトの面積率が20%以上では、ポリゴナルフェライトが過少の場合と同様に、鋼板が硬質となり過ぎて平坦矯正が困難となり、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなってしまう。このため、ベイナイトの面積率は20%未満とする。なお、ベイナイトは存在しなくとも構わないので、ベイナイトの面積率の下限は0%である。
また、フェライトおよびベイナイト以外の残部が、パーライトではなく、マルテンサイトや残留オーステナイトである場合には、これらの組織がフェライト粒の3重点に多く生成する。熱間プレスは、熱間プレス前に鋼板を加熱して鋼板内のセメンタイトを固溶させて固溶Cを生成させることにより、焼入れ性および焼入れ後の硬度を高める効果を得るが、フェライト粒の3重点にマルテンサイトや残留オーステナイトが多く生成すると、熱間プレス前の加熱において鋼板全体をオーステナイト変態させるのに比較的長い時間を要することになる。このため、短時間の加熱では固溶Cの濃度分布が不均一となり、その結果、焼入れ性および焼入れ後の硬度を高める効果が不均一となり、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなる。
これに対し、パーライトは、マルテンサイトや残留オーステナイトとは異なり、フェライト粒の周辺に微細に生成する。このため、熱間プレス前の加熱において比較的短時間で鋼板全体がオーステナイト変態し、オーステナイト中の固溶Cの濃度が非常に短時間で均一化し、これにより、熱間プレス成形部材内における硬度のバラツキが生じ難くなる。
したがって、本実施の形態では残部はパーライトとする。
また、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径は2μm以上25μm以下とする。フェライトの平均結晶粒径が2μm未満であると、鋼板が硬質となり過ぎて平坦矯正が困難となって鋼板の平坦度が劣化し、焼きの入り方が不均一となり、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなる。
一方、フェライトの平均結晶粒径が25μm超であると、残部であるベイナイトおよびパーライトが微細に分散することが困難になり、残部がマルテンサイト、残留オーステナイトである場合と同様に熱間プレス前の加熱において鋼板全体をオーステナイト変態させるのに比較的長い時間を要することになる。鋼板の平坦確保と熱間プレス成形部材内における硬度のバラツキ抑制との観点から、フェライトの平均結晶粒径は4μm以上15μm以下であることがさらに好ましい。
また、このポリゴナルフェライトは、粒内に0.2μm以上の粒径を有するセメンタイトを2個以上含有する結晶粒の個数割合が0.6以上1以下であることが一層望ましい。粒内に0.2μm以上の粒径を有するセメンタイトを2個以上含有する結晶粒の個数割合が0.6以上1以下であると、熱間プレス前の加熱においてオーステナイト変態が促進されるため、オーステナイト中の固溶Cの濃度が非常に短時間で均一化して、熱間プレス成形部材内における硬度のバラツキがより一層生じ難くなる。
粒内に0.2μm以上の粒径を有するセメンタイトを2個以上含有する結晶粒の個数割合が0.6未満であると、上述したオーステナイト変態促進効果を十分に得ることが困難になる。
ポリゴナルフェライトの粒内に含有されるセメンタイトは、C含有量の観点より粒径0.2μm以上のものが2個以上であることが好ましい。個数の上限は特に規定しないが、過剰に含有すると鋼板の硬質化を招き平坦矯正を困難とするので200個以下とすることが好ましい。特に好ましくは、粒径0.2μm以上のセメンタイトを5個以上80個以下含有する場合である。
なお、ここでいうセメンタイトには、TiC、NbC、VCなどの析出強化型微細炭化物は含まない。析出強化型微細炭化物はその大きさが数〜数十nmと非常に小さいためにAc点以上の加熱により短時間で固溶してしまうためである。
(c)めっき層
本実施の形態にかかる熱間プレス用めっき鋼板におけるめっきは、耐食性の向上の目的に適うものであればよく、公知の溶融金属めっきや電気めっき等を施すことができる。溶融金属めっきとしては、例えば、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、さらには溶融アルミニウム−亜鉛めっき等を例示することができる。
溶融金属めっき層が硬質であると、熱間プレス時にめっき層にクラックが生じて熱間プレス成形部材の耐食性が劣化するおそれがある。このため、溶融金属めっきとしては、めっき層が軟質である溶融亜鉛めっきや合金化溶融亜鉛めっきが好適である。
溶融金属めっきが溶融亜鉛めっきや合金化溶融亜鉛めっきである場合、鋼板表面に施すめっきの付着量は、片面当たり3g/m以上200g/m以下とすることが好ましい。めっき付着量が片面あたり3g/m未満であると、耐食性の向上効果を確実に得ることが難しい。一方、めっき付着量が片面当たり200g/mを超えると、溶接時にブローホール等の欠陥を生じ易くなる。
したがって、めっき付着量は片面当たり3g/m以上200g/m以下が好ましい。さらに、耐食性の向上とコスト上昇の抑制との観点から、めっき付着量は片面当たり40g/m以上150g/m以下がさらに好ましい。
また、熱間プレス前のめっき被膜の蒸発を抑制して熱間プレス成形部材の耐食性を向上させる観点からは、めっきが合金化溶融亜鉛めっきであることが好ましい。合金化溶融亜鉛めっきの合金化度としては、めっき被膜中のFe含有量を5%以上25%以下とすることが好ましい。めっき被膜中のFe含有量が5%未満であると、熱間プレス時のめっき被膜の蒸発の抑制作用が十分でなく、一方、めっき被膜中のFe含有量が25%超では、熱間プレス後の熱間プレス成形部材のパウダリング性が劣化し、加工中に剥がれためっき粉により表面疵が発生する場合がある。めっき被膜の蒸発抑制ならびにパウダリング性の確保の観点から、めっき被膜中のFe含有量は7%以上18%以下とすることがさらに好ましい。なお、亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層の表面にさらに有機系あるいは無機系の被膜を施した場合にも本発明の効果は損なわれない。
(d)鋼板の表面粗さ
本実施の形態にかかる熱間プレス用めっき鋼板における表面粗さRaは0.4μm以上2.2μm以下である。表面粗さRaが0.4μm未満であると、熱間プレス時に、鋼板と金型との摩擦が大きくなり、熱間プレス成形部材に表面疵が発生する場合がある。一方、表面粗さRaが2.2μm超であると、鋼板と金型との接触ムラが発生し、熱間プレス成形部材内において硬度のバラツキを生じ易くなる。そのため、鋼板表面粗さRaは0.4μm以上2.2μm以下とする。
本実施の形態の熱間プレス用めっき鋼板は、以上のように構成される。次に、この熱間プレス用めっき鋼板の好適な製造方法を、(1)スラブの中心偏析処理、(2)熱間圧延工程、(3)めっき工程の順に説明する。
(1)スラブの中心偏析処理
本実施の形態にかかる熱間プレス用めっき鋼板の好適な製造方法は、上記(a)項に示す鋼組成を有する溶鋼を連続鋳造によりスラブとなすにあたり、中心偏析処理を施す連続鋳造工程を備えるものである。
溶鋼を連続鋳造によりスラブとする際にスラブ厚中心部の偏析処理を実施し、得られたスラブを鋼板とすることで、熱間プレス成形部材の靱性を更に向上させることができる。連続鋳造されたスラブの中心部には、Fe以外の元素、特にMn、P、S、Nb、Ti、N等の元素が濃化されており、その元素濃化により、粗大なMnS、NbN、Ti−N、Ti−Nb−N等の介在物、析出物が存在し、熱間プレス成形部材の靱性を劣化させる要因になる。スラブ段階で析出したこれらの粗大なMnS、NbN、Ti−Nb−N等は、その後の熱間圧延前における加熱やめっき前の焼鈍の段階でも完全には再固溶せず、最終的な熱間プレス成形部材においても残存する。
したがって、スラブ段階で中心偏析処理を実施することで靱性を向上させることができる。具体的には、スラブ最終凝固部において連続鋳造機内の上下対のロール間隔を狭めて濃化溶鋼を吐き出させる方法や電磁攪拌等によるスラブの中心偏析処理が効果的である。
なお、このスラブの中心偏析処理工程は、必ず行わなければならないものではなく、鋼種や、予想される偏析の程度に応じて、適宜選択して行えばよい。
(2)熱間圧延工程
本実施の形態にかかる熱間プレス用めっき鋼板の好適な製造方法は、上記(1)項に示すスラブに熱間圧延を施し、Ar点以上で熱間圧延を完了し、その後2℃/秒以上の平均冷却速度で700℃以下まで冷却してから巻取りを行う熱間圧延工程を備えるものである。
そこで、この熱間圧延工程の特徴(i)〜(iii)を詳細に説明する。
(i)熱間圧延完了温度:Ar点以上
本実施の形態では、熱間圧延を完了する温度(以下、「仕上温度」ともいう)を、Ar点以上とする。
仕上温度がAr点未満であると、ポリゴナルフェライトの生成が促進されて、その後の冷間圧延工程および焼鈍工程を経てもポリゴナルフェライトの面積率が97%超となる場合がある。また、フェライト変態に伴う体積膨張に起因して鋼板の平坦度が劣化する。このため、本実施の形態では、仕上温度を、Ar点以上1000℃以下とする。
一方、本発明では仕上温度の上限は特に限定する必要はないが、1000℃以下が好ましい。仕上温度が1000℃超になると、熱間圧延後におけるスケール生成が顕著となり、スケールに起因する表面疵が生じやすくなるからである。
なお、熱間圧延を開始する前のスラブの温度は熱間圧延時の温度をAr点以上に確保することができる温度であればよく、例えば連続鋳造ままのスラブの温度が(Ar+50℃)以上の場合には加熱を施さなくてもよい。スラブの温度が(Ar+50℃)未満の場合には、熱間圧延中の温度降下により仕上温度をAr点以上とすることができない場合があるので、このような場合には加熱を施すことが好ましい。
熱間圧延を開始する前のスラブの温度の上限は特に規定しないが、1350℃超であるとスラブが自重で変形してしまい熱間圧延を行うことができなくなる場合があるので、1350℃以下とすることが好ましい。
(ii)熱間圧延後巻取りまでの平均冷却速度:2℃/秒以上
熱間圧延後巻取りまでの平均冷却速度は2℃/秒以上とする。
この平均冷却速度が2℃/秒未満であると、ポリゴナルフェライトの生成が促進されて、その後の冷間圧延工程および焼鈍工程を経てもポリゴナルフェライトの面積率が97%超となる場合がある。平均冷却速度の上限は特に限定しないが、200℃/秒を超えると、熱間圧延鋼板が硬質化して後続する冷間圧延が困難となる場合があるので、200℃/秒以下とすることが好ましい。
(iii)巻取温度:700℃以下
巻取温度が700℃超であると、ポリゴナルフェライトの生成が促進され、ポリゴナルフェライトの面積率が97%超となる場合がある。巻取温度の下限は特に限定しないが、350℃未満であるとマルテンサイトが生成して鋼板が硬質化し、上述したように冷間圧延が困難になる場合がある。また、後述するように、本発明鋼は、フェライトの面積率30%以上を確保するためにAc点未満のフェライト域での焼鈍を実施するため、熱間圧延時に生成されたフェライトは、その後の冷間圧延工程・焼鈍工程を経ても所望するフェライト面積率に影響を及ぼす。このため、巻取温度は350℃以上とすることが好ましい。
(3)めっき工程
めっきは、熱間プレス後の熱間プレス成形部材の耐食性の向上を目的として、上述した熱間圧延工程により得られる熱間圧延鋼板に慣用の方法で冷間圧延を行って得られる冷間圧延鋼板の表面に施すものであるから、耐食性の向上の目的に適うものであればよく、公知の溶融金属めっきや電気めっきなどを公知の方法により施すことができる。化学めっきや蒸着めっき等であっても構わない。
ただし、本実施の形態にかかる熱間プレス用めっき鋼板は、目的とする鋼組織を具備することも必要であるから、電気めっき等のように鋼板を鋼組織に影響を及ぼす程度の高温域まで昇温することがない場合には特段注意を払う必要はないが、焼鈍設備とめっき設備とが連結された連続溶融金属めっき装置を用いた溶融金属めっきのように、通常の操業において鋼板を鋼組織に影響を及ぼしかねない程度の高温域まで昇温しなければならない場合には注意が必要である。
加工後の耐食性およびコストの観点から連続溶融亜鉛めっき装置を用いた溶融亜鉛めっきを行うことが好ましいので、連続溶融金属めっき装置を用いた溶融金属めっきとして連続溶融亜鉛めっき装置を用いた溶融亜鉛めっきを例にとって、説明する。
本実施の形態では、連続溶融亜鉛めっき装置を用いて行う溶融亜鉛めっき工程において、上述した工程を経て製造された冷間圧延鋼板を表面温度が(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度に5秒間以上保持してから、2℃/秒以上70℃/秒以下の平均冷却速度で400℃以上の温度まで冷却し、その後溶融亜鉛めっき浴に浸漬して溶融亜鉛めっきを行う。
冷間圧延鋼板の温度がAc点以上になると、ポリゴナルフェライトの面積率を30%以上とすることが困難になる。一方、冷間圧延鋼板の温度が(Ac点−50℃)未満であると、圧延未再結晶フェライトが残存し、鋼板が硬質化して平坦矯正が困難となり、熱間プレス鋼板部材内の硬度バラツキをもたらす場合がある。
同様に、保持時間が5秒間未満の場合にも、圧延未再結晶フェライトが残存し、鋼板が硬質化して平坦矯正が困難となり、熱間プレス鋼板部材内の硬度バラツキをもたらす場合がある。
さらに、本実施の形態では、冷間圧延鋼板を(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度に5秒間以上保持した後に、2℃/秒以上70℃/秒以下の平均冷却速度で400℃以上の温度まで冷却することにより、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径を2μm以上25μm以下、ベイナイトの面積率を20%未満、残部をパーライトに容易にすることができる。
平均冷却速度が70℃/秒超であると、ポリゴナルフェライトの粒成長が抑制されポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が2μm未満となる場合があり、一方、平均冷却速度が2℃/秒未満であると、フェライトの粒成長が促進されフェライトの平均結晶粒径が25μm超となる場合がある。
また、冷却停止温度が400℃未満では、ベイナイトの面積率が20%以上となり鋼板が硬質となって平坦矯正が困難となり、熱間プレス成形部材内における硬度のバラツキを生じ易くなる。
特に、平均冷却速度を2℃/秒以上20℃/秒以下とすれば、ポリゴナルフェライト粒内に粒径0.2μm以上のセメンタイトを2個以上含有するポリゴナルフェライトの個数割合を0.6以上1以下とすることが容易になるので、焼入れ性の均質化に一層効果的である。
この冷却を行った後、溶融亜鉛めっき浴中にて溶融亜鉛めっきを行い、必要に応じて合金化処理を行う。溶融亜鉛めっき浴の温度は、特に規定しないが、生産性の観点から融点以上(融点+200℃)以下とすることが好ましい。
合金化処理を実施する場合には、めっきを施した後、鋼板の表面温度が470℃以上(Ac点+50℃)以下となった状態で1秒間以上30秒間以下保持することが望ましい。鋼板の表面温度が470℃未満では、温度が低すぎて合金化処理に長い時間を要するので好ましくない。生産性の観点からは合金化処理時の鋼板の表面温度は500℃以上が望ましい。一方、鋼板の表面温度が(Ac点+50℃)超では、鋼組織が変化し、所望の鋼組織を得ることが困難となる。合金化処理時間を1秒間以上30秒間以下とすることで、めっき被膜中のFe含有量を5質量%以上25質量%以下とすることができる。
本実施の形態では、めっきを施した鋼板に、表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにて伸び率0.05%以上1.0%以下の調質圧延を施す。
表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにてめっき後の鋼板の伸び率を0.05%以上1.0%以下で調質圧延を施すことにより、容易にめっき後の鋼板の表面粗さRaを0.4μm以上2.2μm以下にすることができるので好ましい。
調質圧延ロールの表面粗さRaが3.0μm超では、調質圧延ロールの表面の凹凸が大きいために鋼板の表面粗さを2.2μm以下に制御することが困難となる。調質圧延ロールの表面粗さRaを精度良く制御するためには、調質圧延ロールの表面粗さは2.5μm以下とすることが好ましい。調質圧延ロールの表面粗さRaの下限は特に規定しないが、調質圧延ロールの表面粗さRaが小さすぎると調質圧延ロールと鋼板との間で焼き付きが発生する場合がある。調質圧延ロールの加工に要するコストの増加なども踏まえると調質圧延ロールの表面粗さRaは0.5μm以上が好ましい。
調質圧延時の伸び率は0.05%以上1.0%以下とすることが好ましい。伸び率が1.0%超では、圧下率が高すぎて鋼板の表面粗さRaが0.4μm未満となる場合がある。また、伸び率が0.05%未満では、鋼板の表面粗さRaが2.2μm超となる場合がある。
本実施の形態では、このようにして熱間プレス用めっき鋼板を製造する。次に、こうして得られた熱間プレス用めっき鋼板を素材として、熱間プレス成形部材を製造する方法を説明する。
本実施の形態では、この熱間プレス用めっき鋼板をAc点超に加熱し、金型を用いて熱間成形を施すことによって、熱間成形と同時に焼入れを施して、成形品である熱間プレス成形部材とする。
熱間成形前の加熱温度がAc点以下であると、熱間プレス用めっき鋼板中にフェライト、パーライト、ベイナイトが残存してしまい、熱間プレス成形部材がマルテンサイト単相組織にならないため、所望の硬度が得られない。また、熱間プレス成形部材内における硬度のバラツキが大きくなる。熱間プレス前の加熱温度の上限は特に規定しないが、加熱温度を1100℃超とすると、オーステナイトが粗大化し熱間プレス成形部材の靱性を劣化させる場合がある。したがって、加熱温度の上限は1100℃とすることが好ましい。
また、加熱時間は、1分間以上10分間以下とすることが好ましい。加熱時間が1分間未満では、加熱してもオーステナイト単相にすることが困難であり、一方、加熱時間が10分間超であると、オーステナイトが粗大化してしまい、上述した問題が発生する。生産性の向上ならびにオーステナイト粗大化の抑制の観点からは、加熱時間を7分間以下とすることがさらに好ましい。
熱間成形の開始温度はAr点以上が望ましい。Ar点未満であると、フェライト変態が始まるために、その後に強制冷却を行ってもマルテンサイト単一組織にならないからである。
熱間成形後の冷却速度は、10℃/秒以上、さらに好ましくは20℃/秒以上とすることが好ましい。冷却速度の上限は特に規定しない。冷却開始後、熱間プレス成形部材の温度を一気に350℃以下の温度まで下げる。100℃以下まで下げることが好ましく、室温まで下げることがさらに好ましい。熱間プレス成形部材の温度を一気に350℃以下の温度まで下げることにより、熱間プレス成形部材内の硬度バラツキの小さいマルテンサイト単相組織の熱間プレス成形部材を得ることができる。
このように、熱間プレス成形部材の金属組織は、1000MPa超の引張強度を達成するためにマルテンサイト単相組織であることが必要であるが、マルテンサイト単相とするのは、熱間プレス成形部材において強度を求められる部位であり、例えば、熱間プレス成形部材に後加工を施すために軟質な部位を形成させる場合、意図的に相対的に強度を低下させた部位を形成させる場合、さらには強度を要しない部位が存在する場合などは、これらの部位をマルテンサイト単相とする必要がないことはいうまでもない。
部材の靱性を向上させるためには、熱間プレス成形部材の引張強度が1000MPa以上の場合にはマルテンサイトの平均粒径を15μm以下とし、熱間プレス成形部材の引張強度が1500MPa以上の場合にはマルテンサイトの平均粒径を12μm以下とし、熱間プレス成形部材の引張強度が1800MPa以上の場合にはマルテンサイトの平均粒径を10μm以下とすることが、好ましい。
また、熱間プレス成形部材のマルテンサイトの粒径は、熱間プレス前の加熱時におけるオーステナイト粒径と同等なので、それぞれの加熱時のオーステナイト平均粒径を15μm以下、12μm以下、10μm以下にすることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態により、熱間プレス後の熱間プレス成形部材の硬度バラツキを小さくすることができ、耐食性に優れ、さらに、強度1000MPa以上の熱間プレス成形部材の成形材料として好適な熱間プレス用めっき鋼板を、低コストで安価に提供できる。
このため、例えば自動車や各種の産業機械に用いられる構造部材の素材、特に自動車のボデーや足廻り部品に代表される構造部材の素材として特に好適な熱間プレス用めっき鋼板を提供できる。
本発明を、実施例を参照しながらより具体的に説明する。
表1に示す鋼組成を備える鋼を転炉試験機で溶製し、連続鋳造試験機で連続鋳造を行ってスラブとした。表2に示すように、一部については、スラブ最終凝固部において連続鋳造試験機内の上下対のロール間隔を狭める中心偏析処理を実施し、一部については、中心偏析処理を実施しなかった。
また、表2に示す条件でスラブを加熱し、熱間圧延試験機にて熱間圧延を行った。熱間圧延後の板厚は4.0mmとし、その後、酸洗を行い、圧下率50%の冷間圧延を施して板厚2.0mmの冷間圧延鋼板とした。その後、連続溶融めっき試験機にて溶融めっきを施した後、一部については合金化処理を行った。めっきについては、亜鉛めっきならびにAlめっきを実施した。その後、表面粗さRa1.7μmの調質圧延ロールを備える調質圧延機を用いて調質圧延を施した。連続溶融めっきの試験条件ならびに調質圧延の条件を表3に示す。
Figure 2007211276
Figure 2007211276
Figure 2007211276
熱間プレス試験装置を用いて、得られ熱間プレス用めっき鋼板を図1に示す断面形状を有する熱間プレス成形部材に熱間成形した。熱間成形は、熱間プレス用めっき鋼板を加熱炉内で表面温度900℃に到達させ、その温度で4分間保持し、加熱炉より取り出し、直ちに冷却装置付きの金型にて熱間成形を行って焼入れ処理を行った。
この熱間プレス成形部材の形状は、M型の形状(ブランクサイズ:厚み2.0mm×巾900mm×長さ460mm)とした。このときの熱間プレス成形条件は、成形高さ85mmとした。
そして、以下に列記する内容で、熱間プレス用めっき鋼板の金属組織、機械特性および表面性状と、熱間プレス成形部材の表面性状および硬度バラツキとを評価した。
(I)熱間プレス用めっき鋼板の金属組織
熱間プレス用めっき鋼板の圧延方向に平行な断面について、走査型電子顕微鏡を用いて、金属組織を観察した。
測定は、板厚(1/4)t部について倍率2000倍で実施し、各供試材について20視野ずつ測定した。得られた画像をもとに各組織の面積率、ポリゴナルフェライトの結晶粒径、ポリゴナルフェライト粒内における粒径0.2μm以上のセメンタイトの個数を画像処理により調査し、ポリゴナルフェライトの面積率、ベイナイトの面積率、パーライトの面積率、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径、ポリゴナルフェライトの全個数(α)に対するポリゴナルフェライト粒内にセメンタイトが2個以上存在しているフェライトの個数(α)比を算術計算にて求めた。ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径は、JIS G 0552に準拠して測定した。
(II)熱間プレス用めっき鋼板の機械特性評価
各熱間プレス用めっき鋼板の圧延直角方向からJIS 5号引張試験を採取して引張試験を行い、降伏点YP、引張強さTSおよび伸びElを測定した。試験方法はJIS Z2241に準じた。
(III)熱間プレス用めっき鋼板の表面粗さ
各熱間プレス用めっき鋼板における表面粗さを2元粗さ計により求めた。圧延方向ならびに圧延直角方向の平均粗さRaを求め算術計算にて平均値とした。
(IV)熱間プレス成形部材の硬度バラツキ
得られた熱間プレス成形部材を図1の切断位置1、2、3、4、5の5箇所で切断した。各々の切断位置において、断面硬度測定箇所A〜Kの11箇所の断面硬度を測定した。硬度測定は、ビッカース硬度計を用い9.8Nの荷重で測定した。測定方法はJIS Z 2244に準拠した。断面の測定位置は板厚の中心部とした。得られた硬度値の最大値ならびに最小値から、硬度ばらつき(偏差)を求めた。
(V)熱間プレス成形部材の靱性
得られた熱間プレス成形部材からシャルピー試験片を切り出し、シャルピー衝撃試験を実施した。切り出し位置は、図1の切断位置1、2、3、4、5の5箇所について、断面硬度測定箇所A、C、F、I、Kから各1個ずつ切り出し、5枚を重ね合わせてビス止めをし、板厚10mmの試験片とした。試験片形状は、JIS Z 2202に記載されているVノッチシャルピ−試験片とした。試験方法は、JIS Z 2242に記載されている方法に準じ、−120℃温度における吸収エネルギーを調査した。
(VI)熱間プレス成形部材の塗装耐食性
得られた熱間プレス成形部材の切断位置3近傍から試験部材を切り出した。その後、日本パーカライジング(株)製PBL−3080で通常の化成処理条件により燐酸亜鉛処理を行った後、関西ペイント(株)製電着塗料GT−10を電圧200Vのスロープ通電で電着塗装し、焼き付け温度150℃で20分焼き付け塗装した。塗膜厚みは20μmとした。試験片の塗膜にカッターナイフで素地に達するスクラッチ傷を入れた後、JIS Z 2371に規定された塩水噴霧試験を480時間行った。傷部からの塗膜膨れ幅もしくは錆幅を測定し、塗装後耐食性を評価した。評価基準は錆幅、塗膜膨れ幅のいずれか大きい方の値で◎:0〜2mm、○:2.1〜4.0mm、×:4.1mm以上とした。
(VII)熱間プレス成形部材の表面疵の発生調査
部材表裏面を目視で観察した。
熱間プレス用めっき鋼板、およびこの熱間プレス用めっき鋼板を素材とする熱間プレス成形部材の試験結果を表4、5にまとめて示す。
以下、表1〜5を参照しながら試験結果を簡単に説明する。
Figure 2007211276
Figure 2007211276
表4、5に示すように、本発明例である供試材A1〜A18は、熱間プレス成形部材の硬度差12Hv以下とバラツキも少なく、シャルピー衝撃試験において−120℃での吸収エネルギーが42〜60J/cmで靱性にも優れていた。
これに対し、供試材A19は、熱間圧延時の仕上げ圧延温度が740℃とAr点以下で本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの面積率が98%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が34Hvと悪い結果になった。
供試材A20は、仕上げ圧延後の冷却速度が1℃/秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの面積率が98%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が27Hvと悪い結果になった。
供試材A21は、巻き取り温度が720℃と本発明外であった。巻き取り温度が高いため、ポリゴナルフェライトの面積率が98%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が29Hvと悪い結果になった。
供試材A22は、めっき前の加熱温度が600℃とAc点−50℃未満の温度で、本発明外であった。ポリゴナルフェライトの面積率が10%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が22Hvと悪い結果になった。
供試材A23は、めっき前の加熱温度が840℃とAc点以上の温度で、本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの面積率が25%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が39Hvと悪い結果になった。
供試材A24は、めっき前の加熱時間が4秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの面積率が5%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が36Hvと悪い結果になった。
供試材A25は、めっき前加熱後の冷却速度が1℃/秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの平均粒径が26μmと本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が20Hvと悪い結果になった。
供試材A26は、めっき前加熱後の冷却速度が72℃/秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの平均粒径が1μmと本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が46Hvと悪い結果になった。
供試材A27は、めっき前加熱後の冷却停止温度が380℃と本発明外であった。冷却停止温度が低いため、ベイナイト面積率が38%と本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が45Hvと悪い結果になった。
供試材A28は、めっき後の調質圧延時の鋼板伸び率が0.03%と本発明外であった。そのため、めっき後の鋼板表面粗さが2.3μmと本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材の硬度差が21Hvと悪い結果になった。
供試材A29は、めっき後の調質圧延時の鋼板伸び率が1.20%と本発明外であった。そのため、めっき後の鋼板表面粗さが0.3μmと本発明外となった。したがって、熱間プレス成形部材に表面疵が発生した。
供試材A30は、供試材成分のうちNbが0.001%と外れた。そのため熱間プレス成形部材のシャルピー衝撃試験において−120℃での吸収エネルギーが10J/cmとなり、靱性が悪くなった。
さらに、供試材A31は、供試材成分のうちNbが0.210%と外れた。そのため熱間プレス成形部材のシャルピー衝撃試験において−120℃での吸収エネルギーが15J/cmとなり、靱性が悪くなった。
熱間プレス部材の形状と試験片の切り出し位置とを示す説明図である。

Claims (12)

  1. 鋼板の表面にめっき被膜を備えるめっき鋼板であって、前記鋼板が、質量%で、C:0.09〜0.50%、Si:2.0%以下、Mn:0.8〜3.5%、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.1%以下、N:0.01%以下およびNb:0.005〜0.20%を含有し、残部がFeおよび不純物である鋼組成を有するとともに、面積率で、ポリゴナルフェライト:30〜97%、ベイナイト:0〜20%未満、残部がパーライトである鋼組織を有し、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が2〜25μmであり、さらに、前記めっき鋼板の表面粗さRaが0.4〜2.2μmであることを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板。
  2. 前記鋼組成が、質量%で、Ti:0.20%以下およびV:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  3. 前記鋼組成が、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  4. 前記鋼組成が、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.1%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  5. 前記鋼組成が、質量%で、Ca:0.0005〜0.01%を含有し、かつ、下記式(1)を満足するものであることを特徴とする請求項4に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
    0.05≦Nb+Ti+5×Ca≦0.3 ・・・・・・・(1)
    ここで、式(1)における元素記号は前記鋼組成における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
  6. 前記めっき被膜の片面当りの目付量が40〜150g/mであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  7. 前記ポリゴナルフェライトに占める、粒内に0.2μm以上の粒径を有するセメンタイトを2個以上含有する結晶粒の個数割合が0.6〜1であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  8. 前記めっき被膜は、Feを5〜25質量%含有する合金化溶融亜鉛めっき被膜であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
  9. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された鋼組成を有する溶鋼に中心偏析処理を施す連続鋳造法によりスラブとし、該スラブにAr点以上の温度域で熱間圧延を施し、その後2℃/秒以上の平均冷却速度で700℃以下まで冷却してから巻取りを行って熱間圧延鋼板とし、該熱間圧延鋼板に冷間圧延を施して冷間圧延鋼板とし、該冷間圧延鋼板を(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度域に5秒間以上保持した後に2〜70℃/秒の平均冷却速度で400℃以上の所定の温度まで冷却した後にめっき処理を施し、その後表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにて伸び率0.05〜1.00%の調質圧延を施すことを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
  10. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された鋼組成を有する溶鋼に中心偏析処理を施す連続鋳造法によりスラブとし、該スラブにAr点以上の温度域で熱間圧延を施し、その後2℃/秒以上の平均冷却速度で700℃以下まで冷却してから巻取りを行って熱間圧延鋼板とし、該熱間圧延鋼板に冷間圧延を施して冷間圧延鋼板とし、該冷間圧延鋼板を(Ac点−50℃)以上Ac点未満の温度域に5秒間以上保持したのちに2〜20℃/秒の平均冷却速度で400℃以上の所定の温度まで冷却した後にめっき処理を施し、その後表面粗さRaで3.0μm以下の調質圧延ロールにて伸び率0.05〜1.00%の調質圧延を施すことを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
  11. 前記めっき処理が亜鉛めっき処理であって、めっき処理後かつ調質圧延前の鋼板に470℃以上(Ac+50℃)以下の表面温度で2〜30秒間保持する合金化処理を施すことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の熱間プレス用めっき鋼板の製造方法。
  12. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された熱間プレス用めっき鋼板を、Ac点超に加熱し、金型を用いて熱間成形を行うことによって、熱間成形と同時に焼入れを行って成形品とすることを特徴とする熱間プレス成形部材の製造方法。
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