JP2007195717A - 渦巻ばねアセンブリ - Google Patents

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Abstract

【課題】中心軸に発生する横力を抑制可能な渦巻ばねアセンブリを提供することを課題とする。
【解決手段】渦巻ばねアセンブリ1は、中心軸2と、中心軸2の周囲に配置され、外端3aと、内端3bと、外端3aと内端3bとを渦巻状に連結する渦巻部3cと、を持つ渦巻ばね3と、内端3bがトルク伝達可能に固定された内端固定部材4と、外端3aが固定され、第一状態から第二状態までの所定区間内において、内端固定部材4に対して移動可能な外端固定部材5と、を備える。外端3aは、外端固定部材5に対して、トルク伝達可能に、かつ所定区間内における所定状態において中心軸2に発生する横力を抑制可能に、固定されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、例えば自動車のリクライニングシートやウィンドウレギュレータなどに用いられる渦巻ばねアセンブリに関する。
例えば、特許文献1、2には、リクライニングシートのシートバック付勢用として用いられる渦巻ばねアセンブリが紹介されている。図34に、渦巻ばねアセンブリの模式図を示す。
図34に示すように、渦巻ばねアセンブリ900は、非接触形渦巻ばね901と中心軸902とピン903とを備えている。中心軸902は、シートクッション(図略)とシートバック(図略)とを連結している。シートバックは、中心軸902を中心に、シートクッションに対して、前後方向に傾動可能である。
ピン903は、シートバックに固定されている。非接触形渦巻ばね901は、中心軸902の軸方向両端に配置されている。非接触形渦巻ばね901は、外端901aと内端901bとを備えている。外端901aは、ピン903に引っかけられている。内端901bは、中心軸902に固定されている。
シートバックを後傾させると、ピン903も一緒に後傾する。このため、非接触形渦巻ばね901は、巻き締められる。巻き締めにより、非接触形渦巻ばね901に弾性エネルギが蓄積される。当該弾性エネルギは、シートバックを前傾させる際の付勢エネルギとして利用される。
特開平6−296526号公報 特開2004−97257号公報
ところで、非接触形渦巻ばね901の外端901aは、ピン903に引っかけられているに過ぎない。このため、シートバックを後傾あるいは前傾させる際、ピン903に対する外端の回転は、何等拘束されていない(以下、適宜、「外端自由」と称す)。したがって、渦巻ばねアセンブリ900における荷重の釣り合いは、図34のようになる。すなわち、外端901aには荷重Foutが、内端901bには荷重Finが、それぞれ発生する。また、これら二つの荷重Fout、Finによる非接触形渦巻ばね901の回転を抑制する方向に、内端901bにトルクMinが発生する。
このように、外端自由の場合、内端901bに、荷重Finが不可避的に発生してしまう。このため、中心軸902の円滑な回転が、荷重Finにより阻害されてしまう。具体的には、シートバックを前傾させる際の応答性が悪くなる。
また、中心軸902には、シートバックの自重、シートバックとシートクッションとの摩擦などにより、軸直方向に作用する荷重が発生する。この荷重と荷重Finとが同方向に作用すると、さらにシートバックを前傾させる際の応答性が悪くなる。
ここで、中心軸902に対するピン903の位置を調整することにより、横力を抑制することも考えられる。つまり、横力の作用する方向に対して、荷重Foutを反対方向に作用させることにより、横力を抑制することも考えられる。しかしながら、外端自由の場合、荷重Foutの緻密な制御は困難である。
本発明の渦巻ばねアセンブリは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、中心軸に発生する横力(軸直方向に作用する荷重)を抑制可能な渦巻ばねアセンブリを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の渦巻ばねアセンブリは、中心軸と、該中心軸の周囲に配置され、外端と、内端と、該外端と該内端とを渦巻状に連結する渦巻部と、を持つ渦巻ばねと、該内端がトルク伝達可能に固定された内端固定部材と、該外端が固定され、第一状態から第二状態までの所定区間内において、該内端固定部材に対して移動可能な外端固定部材と、を備えてなる渦巻ばねアセンブリであって、前記外端は、前記外端固定部材に対して、トルク伝達可能に、かつ前記所定区間内における所定状態において前記中心軸に発生する横力を抑制可能に、固定されていることを特徴とする。
ここで、外端固定部材が「内端固定部材に対して移動可能」とは、例えば、不動の内端固定部材に対して外端固定部材が動く場合や、不動の外端固定部材に対して内端固定部材が動く(自転を含む)場合などを含む。
外端と外端固定部材とは、トルク伝達可能に接続されている(以下、適宜、「外端固定」と称す)。外端固定の場合、所定状態において、渦巻ばねの巻き締まり分を広げるように、外端および内端に荷重が発生する。本発明の渦巻ばねアセンブリは、この外端および内端に発生する荷重のうち少なくとも一方(以下、適宜、「外内端荷重」と称す)の大きさ(0を含む)や方向などを制御することにより、中心軸に発生する横力を抑制するものである。
本発明の渦巻ばねアセンブリによると、例えば、中心軸の周囲の部材(たとえば軸受など)が中心軸に横力を及ぼしている場合は、外内端荷重を制御することにより、当該横力を抑制することができる。また、例えば、外内端荷重自体が中心軸の回転を阻害している場合(つまり外端あるいは内端が中心軸に横力を及ぼしている場合)は、外内端荷重を抑制することにより、当該横力を抑制することができる。
(2)好ましくは、前記第一状態は、前記所定区間内において、前記渦巻ばねに蓄積される弾性エネルギが最小となる最小負荷状態であり、前記第二状態は、該所定区間内において、該弾性エネルギが最大となる最大負荷状態である構成とする方がよい。
つまり、本構成は、内端固定部材と外端固定部材との相対的移動区間(つまり所定区間)を、最小負荷状態から最大負荷状態までの区間とするものである。本構成によると、内端固定部材と外端固定部材との相対的な移動を、スムーズに行うことができる。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記最小負荷状態において、前記外端は、前記外端固定部材に、径方向および接線方向のうち少なくとも一方向の荷重を印加している構成とする方がよい。
外端に発生しうる二つの荷重の方向(径方向と接線方向)は、互いに略90°に交差している。これらの二つの荷重の大きさを調整することにより、二つの荷重の合力の方向、大きさを制御することができる。一方、内端には、外端に発生する合力と反対方向に合力が発生する。このように、外端に発生しうる二つの荷重の大きさを調整することにより、外端に発生する合力の方向、大きさ、および内端に発生する合力の方向、大きさ(つまり外内端荷重の方向、大きさ)を自在に制御することができる。
(4)好ましくは、上記(3)の構成において、前記最小負荷状態において、前記外端と前記外端固定部材とは、略同径位置に配置されており、該外端と該外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、該外端と該外端固定部材とは、径方向にずれて配置されている構成とする方がよい。
セット前状態において、外端と外端固定部材とは、径方向にずれて配置されている。一方、最小負荷状態において、外端と外端固定部材とは、略同径位置に配置されている。このため、内端固定部材および外端固定部材に渦巻ばねをセットする場合、外端固定部材の位置まで、外端を径方向に弾性的に変位させる必要がある。この径方向変位量に応じて、外端に径方向の荷重が発生する。また、内端に、当該荷重と反対方向の荷重が発生する。本構成によると、セット前状態において、渦巻ばねの外端を、外端固定部材に対して、予め径方向に変形させておくという比較的簡単な作業により、外内端荷重を発生させることができる。
(5)好ましくは、上記(3)の構成において、前記最小負荷状態において、前記外端と前記外端固定部材とは、互いの延在方向同士が略平行になるように配置されており、該外端と該外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、該外端と該外端固定部材とは、互いの延在方向同士が交差するように配置されている構成とする方がよい。
セット前状態において、外端と外端固定部材とは、互いの延在方向同士が交差するように配置されている。一方、最小負荷状態において、外端と外端固定部材とは、互いの延在方向同士が略平行になるように配置されている。このため、内端固定部材および外端固定部材に渦巻ばねをセットする場合、外端固定部材の位置まで、外端を弾性的に湾曲させる必要がある。この湾曲量に応じて、外端にトルクが発生する。また、このトルクに応じて、外端に接線方向の荷重が発生する。また、内端に、当該荷重と反対方向の荷重が発生する。本構成によると、セット前状態において、渦巻ばねの外端を、外端固定部材に対して、予め湾曲させておくという比較的簡単な作業により、外内端荷重を発生させることができる。
(6)好ましくは、前記渦巻ばねは、前記外端と前記外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、径方向に隣り合う部分同士が接触していない非接触形渦巻ばねである構成とする方がよい。
本構成によると、所定状態において、径方向に隣り合う部分同士の摩擦を考慮する必要が小さくなる(所定状態において径方向に隣り合う部分同士が接触する場合も本構成に含まれる)。このため、より緻密に外内端荷重を制御することができる。
(7)好ましくは、上記(6)の構成において、前記所定状態において、前記外端固定部材が前記外端に印加する荷重の方向に対して略垂直方向に延びかつ前記中心軸の軸心を通る境界線に対して、前記渦巻部は、前記荷重の方向に位置する荷重側区間と、該境界線を挟んで該荷重側区間の反対側に位置する反荷重側区間と、に区画され、該外端に連なる部分を除いて、前記セット前状態において、該反荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチは、該荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチよりも、大きく設定されている構成とする方がよい。
ここで、「外端に連なる部分」とは、渦巻部において外端に隣接する部分である。セット前状態において、外端は、外端固定部材に対して、例えば径方向、あるいは互いの延在方向同士が交差する方向などに、変位している。渦巻部において、当該変位を設定するために敢えて変形された部分が、「外端に連なる部分」に相当する。
所定状態において、渦巻ばねの渦巻部は、荷重側区間と反荷重側区間とに区画される。荷重側区間と反荷重側区間とは、境界線により仕切られる。境界線は、外端固定部材が外端に印加する荷重の方向に対して、略垂直方向に延びている。並びに、境界線は、中心軸の軸心を通っている。
仮に、渦巻部が等ピッチの場合、所定状態においては、セット前状態と比較して、当該反荷重側区間を構成する部分同士のピッチ(線間距離)が小さくなる。ここで、仮に、渦巻部に線間接触が発生すると、最大負荷状態を解除する際、線間摩擦により、解除当初のトルクが急落してしまう。このため、渦巻ばねアセンブリの応答性が悪くなるおそれがある。
この点、本構成によると、セット前状態において、反荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチは、荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチよりも、予め大きく設定されている。このため、最大負荷状態において、反荷重側区間を構成する部分同士が、接触するおそれが小さい。したがって、最大負荷状態を解除する際、線間摩擦により、解除当初のトルクが急落してしまうおそれが小さい。
(8)好ましくは、前記所定状態は、前記所定区間内において、前記渦巻ばねに蓄積される弾性エネルギが最大となる最大負荷状態である構成とする方がよい。本構成によると、最大負荷状態において中心軸に発生する横力を抑制することができる。
本発明の渦巻ばねアセンブリによると、中心軸に発生する横力を抑制することができる。
以下、本発明の渦巻ばねアセンブリの実施の形態について説明する。まず、渦巻ばねアセンブリにおける外内端荷重の制御方法について説明する。当該外内端荷重の制御方法の原理は、各実施形態に共通するものである。
<外内端荷重の制御方法>
以下、外内端荷重の制御方法の一例を、模式図を用いながら説明する。説明の便宜上、内端固定部材が中心軸に連結されている構成について説明する。つまり、内端および外端のうち、内端に発生する荷重により、中心軸に発生する横力を抑制する場合について説明する。また、渦巻ばねとして非接触形渦巻ばね(上記(6)の構成に含まれる)を用いる。また、外端を不動とし、内端を回転させる(つまり中心軸を自転させる)。また、第一状態を最小負荷状態とし、第二状態を最大負荷状態とする(上記(2)の構成に含まれる)。また、所定状態を最大負荷状態とする(上記(8)の構成に含まれる)。また、以下に示す模式図の符号は統一して示す。
なお、以下に示す模式図は、外内端荷重の制御方法を説明するためだけに用いられるものであり、本発明の内容(例えば、渦巻ばね、中心軸、内端固定部材、外端固定部材の形状、大きさなど)を何等限定するものではない。
以下、(1)最大負荷状態において内端に荷重を発生させない方法、(2)最大負荷状態において内端に径方向に荷重を発生させる方法、(3)最大負荷状態において内端に(2)と略直交する方向(以下、適宜、「直交方向」と称す)に荷重を発生させる方法、に分けてそれぞれ説明する。
(1)最大負荷状態において内端に荷重を発生させない方法
本方法は、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる際の非接触形渦巻ばねの巻き締まり量だけ、セット前状態において、予め外端を外径方向にシフトしておくものである。まず、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる場合の巻き締まり量について説明する。図1に、渦巻ばねアセンブリの模式図を示す。図1に示すように、最小負荷状態の非接触形渦巻ばね101(図中、実線で示す)の外端101aは、中心軸(内端固定部材)102の軸心から、半径r1だけ離間している。この状態から、中心軸102(つまり内端101b)を、図中、白抜き矢印で示す方向に回転させ、かつ外端101aを径方向に固定していないと、非接触形渦巻ばね101が巻き締まり、最大負荷状態となる。最大負荷状態の非接触形渦巻ばね101(図中、点線で示す)の外端101aは、中心軸102の軸心から、半径r2だけ離間している。半径差δ0(=r1−r2)が巻き締まり量に相当する。
次に、巻き締まり量に応じて発生する外内端荷重について説明する。最大負荷状態において、外端101aを外端固定部材103に固定すると、巻き締まり量δ0に応じた荷重が、外端101aおよび内端101bに、それぞれ発生する。図2に、図1の最大負荷状態において、外端101aを外端固定部材103に固定した場合の模式図を示す。図中、荷重Foutは外端101aが外端固定部材103に印加する荷重を、Moutは外端101aが外端固定部材103に印加するトルクを、荷重Finは内端101bが中心軸102に印加する荷重を、Minは内端101bが中心軸102に印加するトルクを、それぞれ示す。
図2に示すように、外端101aを外端固定部材103に固定すると、前出図1の巻き締まり量δ0に応じた荷重Fout(外端101aが内径方向に移動しようとする荷重)、荷重Fin(内端101bが外径方向に移動しようとする荷重)が、発生する。したがって、これら荷重Fout、Finを無くすことができれば、最大負荷状態において、内端に荷重Finが発生しないことになる。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリのセット前状態について説明する。図3に、内端に荷重を発生させない場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図を示す。図3に示すように、外端101aは、合計シフト量δ1(=δ0(最小負荷状態から最大負荷状態に移行する際の巻き締まり量)+δ2(セット前状態から最小負荷状態に移行する際の巻きシフト量))だけ、外径方向に略平行にシフトしている。つまり、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる際の非接触形渦巻ばね101の巻き締まりを想定して、予め外端101aをシフトしている。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態について説明する。図4に、図3の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図を示す。図4に示すように、内端101bは、前出図3のセット前状態と比較して、所定角度だけ反時計回り方向に回転している。この回転により、非接触形渦巻ばね101は、前出図3の巻きシフト量δ2を消費して巻き締まる。このため、外端101aは、前出図3のセット前状態と比較して、巻き締まり量δ0だけ内径方向に弾性変形した状態で、外端固定部材103に固定されていることになる。したがって、外端101aには、外径方向の荷重Foutが発生している。また、内端101bには、荷重Foutと反対方向の荷重Finが発生している。また、内端101bには、時計回り方向のトルクMinが発生している。また、外端101aには、反時計回り方向のトルクMoutが発生している。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態について説明する。図5に、図4の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図を示す。前出図4中、白抜き矢印で示す方向に、中心軸102(つまり内端101b)を回転させると、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる。
図5に示すように、最大負荷状態においては、内端101bに、中心軸102の回転に伴うトルクMinが発生する。並びに、外端101aに、トルクMinに対して反対方向のトルクMoutが発生する。ただし、内端101bに、荷重は発生しない。その理由は、最小負荷状態における荷重Fin(前出図4参照)により、巻き締まり量δ0に応じた荷重Fin(前出図2参照)が、相殺されるからである。並びに、最小負荷状態における荷重Fout(前出図4参照)により、巻き締まり量δ0に応じた荷重Fout(前出図2参照)が、相殺されるからである。このように、外端の径方向変位量(巻きシフト量δ2を除く)を外端の巻き締まり量とすると、最大負荷状態において、内端に荷重が発生しなくなる。
(2)最大負荷状態において内端に径方向に荷重を発生させる方法
本方法は、上記(1)の方法を基準に、外端の径方向変位量を調整するものである。まず、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリのセット前状態について説明する。図6に、内端に径方向に荷重を発生させる場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図を示す。図6に示すように、外端101aは、合計シフト量δ1だけ外径方向に略平行にシフトした位置(前出図3参照)に対して、補正量δだけ内径方向に略平行にシフトしている。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態について説明する。図7に、図6の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図を示す。図7に示すように、外端101aは、巻き締まり量δ0−δだけ内径方向に弾性変形した状態で、外端固定部材103に固定されている。このため、外端101aには、外径方向の荷重Fout−v(ただし前出図4に示す荷重Foutより小さい)が発生している。また、内端101bには、荷重Fout−vと反対方向の荷重Fin−v(ただし前出図4に示す荷重Finより小さい)が発生している。また、内端101bには、時計回り方向のトルクMinが発生している。また、外端101aには、反時計回り方向のトルクMoutが発生している。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態について説明する。図8に、図7の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図を示す。前出図7中、白抜き矢印で示す方向に、中心軸102(つまり内端101b)を回転させると、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる。
図8に示すように、最大負荷状態においては、内端101bに、トルクMinが発生する。並びに、外端101aに、トルクMinに対して反対方向のトルクMoutが発生する。また、外端101aに、荷重Fout−v(前出図7参照)と荷重Fout(前出図4参照)との較差に起因する荷重Fout−vが発生する。並びに、内端101bに、荷重Fin−v(前出図7参照)と荷重Fin(前出図4参照)との較差に起因する荷重Fin−vが発生する。
このように、セット前状態における外端の径方向変位量(巻きシフト量δ2を除く)を外端の巻き締まり量未満とすると、最大負荷状態において、内端に、外端方向の荷重が発生する。一方、セット前状態における外端の径方向変位量(巻きシフト量δ2を除く)を外端の巻き締まり量超過とすると、最大負荷状態において、内端に、外端方向に対して反対方向の荷重が発生する。
(3)最大負荷状態において内端に直交方向に荷重を発生させる方法
本方法は、上記(1)の方法を基準に、外端の角度を調整するものである。まず、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリのセット前状態について説明する。図9に、内端に直交方向に荷重を発生させる場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図を示す。図9に示すように、外端101aは、合計シフト量δ1だけ外径方向に略平行にシフトした位置(前出図3参照)に対して、外端101aの延在方向の中心Aを中心として、角度θだけ内径方向に湾曲(回転)している。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態について説明する。図10に、図9の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図を示す。図10に示すように、外端101aは、角度θだけ外径方向に、巻き締まり量δ0だけ内径方向に、それぞれ弾性変形した状態で、外端固定部材103に固定されている。セット前状態から最小負荷状態に移行する際の内端101bの回転、および前出図9の角度θにより、外端101aには、湾曲トルクMoutが発生している。湾曲トルクMoutは、前出図9の角度θにより発生する時計回り方向のトルクと、内端101bの回転により発生する反時計回り方向のトルク(前出図7参照)と、の差に相当する。また、内端101bには、回転によりトルクMinが発生している。また、外端101aには荷重Fout−hが、内端101bには荷重Fin−hが、それぞれ発生している。
加えて、巻き締まり量δ0により、外端101aには、外径方向の荷重Fout−v(前出図4に示す荷重Foutに相当)が発生している。また、内端101bには、荷重Fout−vと反対方向の荷重Fin−v(前出図4に示す荷重Finに相当)が発生している。
次に、本方法に用いる渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態について説明する。図11に、図10の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図を示す。前出図10中、白抜き矢印で示す方向に、中心軸102(つまり内端101b)を回転させると、最小負荷状態から最大負荷状態に切り替わる。
図11に示すように、最大負荷状態においては、外端101aには、トルクMout(前出図5参照)と湾曲トルクMout(前出図10参照)との較差に起因するトルクMoutが発生している。ここで、トルクMoutの大きさは、湾曲トルクMout(前出図10参照)の分だけ、トルクMout(前出図5参照)よりも、小さい。このため、内端101bには、外端101aにかかる荷重Fout−hとトルクMoutに釣り合うように、トルクMinが発生している。また、内端101bには、荷重Fin−hが発生している。
最小負荷状態における荷重Fout−v(前出図10参照)は、巻き締まり量δ0に応じた荷重Fout(前出図2参照)を、相殺する。並びに、最小負荷状態における荷重Fin−v(前出図10参照)は、巻き締まり量δ0に応じた荷重Fin(前出図2参照)を、相殺する。このため、外端101aには、荷重Fout−hに直交する方向の荷重が発生しない。並びに、内端101bには、荷重Fin−hに直交する方向の荷重が発生しない。
このように、セット前状態において外端を内径方向に湾曲(回転)させると、最大負荷状態において、内端に、外端の延在方向に対して略平行方向(つまり直交方向)であって、かつ外端に発生する荷重と反対方向の荷重が発生する。なお、セット前状態において外端を外径方向に湾曲(回転)させると、内端に、図11の荷重Fin−hの方向に対して、反対方向の荷重が発生する。以下、上述した外内端荷重の制御方法を用いた渦巻ばねアセンブリの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
まず、本実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの構成について説明する。図12に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの透過斜視図を示す。なお、図中、左右は車両後方から車両前方に向かう方向を基準に定義している。
図12に示すように、シート8は、シートクッション80(説明の便宜上、一点鎖線で示す)とシートバック81(説明の便宜上、一点鎖線で示す)とを備えている。シートクッション80は、鋼製であって板状のクッションフレーム800を備えている。クッションフレーム800は、左右一対配置されている。クッションフレーム800は、シートスライド機構(図略)を介して、車両フロア(図略)に固定されている。
シートバック81は、鋼製のバックフレーム810を備えている。バックフレーム810は、左右一対配置されている。一対のバックフレーム間は、鋼製の連結ロッド(図略)により連結されている。バックフレーム810下端とクッションフレーム800後端とは、後述するシャフト2により揺動可能に連結されている。つまり、シートバック81は、シートクッション80に対して、シャフト2を中心に、前後方向に揺動可能である。
次に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの構成について説明する。本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1は、シート8の左右両側に、合計二つ配置されている。二つの渦巻ばねアセンブリ1の構成は同じである。したがって、ここでは左側の渦巻ばねアセンブリ1の構成についてのみ説明し、右側の渦巻ばねアセンブリ1の説明は割愛する。渦巻ばねアセンブリ1は、シャフト2と非接触形渦巻ばね3と内端固定部材4と外端固定部材5とを備えている。
シャフト2は、鋼製であって丸棒状を呈している。シャフト2は、本発明の中心軸に含まれる。シャフト2は、バックフレーム810下端とクッションフレーム800後端とを、相対的に揺動可能に連結している。シャフト2の左右両端(軸方向両端)は、クッションフレーム800外面から突出している。
内端固定部材4は、シャフト2の左右両端に配置されている。図13に、図12の円XII内の拡大図を示す。図14に、図13の分解斜視図を示す。これらの図に示すように、内端固定部材4は、鋼製であって、内側円板部40と外側円板部41と架橋部42とを備えている。内側円板部40の中央には、ピン孔400が穿設されている。一方、シャフト2の軸方向左端からは、ピン20が突設されている。ピン20はピン孔400に挿入され、固定されている。外側円板部41は、内側円板部40の左側に配置されている。架橋部42は、C字状を呈している。架橋部42のC字両端は、各々、外側円板部41と内側円板部40とに接続されている。つまり、架橋部42は、外側円板部41と内側円板部40とを連結している。
外端固定部材5は、鋼製であってL字板状を呈している。つまり、外端固定部材5は、基部50と外端固定部51とを備えている。基部50は、板状であってバックフレーム810に溶接されている。外端固定部51は、板状であって、基部50から左方向に突設されている。
非接触形渦巻ばね3は、ばね鋼製であって、外端3aと内端3bと渦巻部3cとを備えている。外端3aは、内径方向に湾曲したU字状を呈している。外端3aは、外端固定部材5の外端固定部51に、固定されている。詳しく説明すると、板状の外端固定部51が、外端3aのU字内部に、所定のクリアランスを確保した状態で、挿入されている。このため、非接触形渦巻ばね3が巻き締まっても、外端3aは、外端固定部材5に対して、当該クリアランス分しか、相対的に動くことができない。したがって、外端3aは、外端固定部材5に対して、トルク伝達可能である。
内端3bは、渦巻中心方向に湾曲したL字状を呈している。内端3bは、内端固定部材4の架橋部42に係止されている。内端3bは、内端固定部材4に対して、言い換えるとシャフト2に対して、トルク伝達可能である。
渦巻部3cは、外端3aと内端3bとを渦巻状に連結している。セット前状態において、渦巻部3cにおける外端3aから所定区間以外の部分は、略アルキメデス渦巻線状を呈している。
操作者がシートバック81を後傾させると、バックフレーム810に固定された外端固定部材5も後傾する。一方、シャフト2つまり内端固定部材4は自転しない。このため、非接触形渦巻ばね3の外端3aは、内端3bに対して、後方に移動する。つまり、非接触形渦巻ばね3が巻き締められる。巻き締めにより、非接触形渦巻ばね3に弾性エネルギが蓄積される。当該弾性エネルギにより、シートバック81は前傾方向に付勢されている。
なお、シート8右側におけるバックフレーム810下端とクッションフレーム800後端との間には、ラチェット機構(図略)が介装されている。ラチェット機構は、ラチェットとポールと操作レバーとを備えている。操作者が操作レバーを引くと、ポールがラチェットから解除される。このため、操作者は、非接触形渦巻ばね3の弾性エネルギを利用しながら、シートバック81の角度を変更することができる。反対に、操作者が操作レバーを戻すと、ポールがラチェットに係止される。このため、操作者は、シートバック81の角度を固定することができる。
次に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリのシート操作時における動きについて説明する。非接触形渦巻ばね3の付勢力により、シートバック81は、前方に付勢されている。シートバック81は、操作区間の範囲内において、シートクッション80との挟角が最も小さい最小負荷状態から、当該挟角が最も大きい最大負荷状態まで、シャフト2を中心に揺動可能である。
まず、最小負荷状態について説明する。図15に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの最小負荷状態における透過側面図を示す。図16に、図15の円XV内の拡大図を示す。なお、これらの図において、シートクッション80およびシートバック81は一点鎖線で示す。
これらの図に示すように、最小負荷状態におけるクッションフレーム800とバックフレーム810との挟角は、略90°である。また、外端固定部材5は、内端固定部材4つまりシャフト2の略直上に配置されている。言い換えると、外端3aは内端3bの略直上に配置されている。最小負荷状態においては、非接触形渦巻ばね3に若干弾性エネルギが確保された状態で、前出のラチェット機構により、クッションフレーム800とバックフレーム810との挟角が保持されている。つまり、バックフレーム810は、非接触形渦巻ばね3の付勢力により若干前方に付勢された状態で、固定されている。
次に、最大負荷状態について説明する。最小負荷状態から最大負荷状態に切り替えるには、操作者が、操作レバーを引きながら、シートバック81を、非接触形渦巻ばね3の付勢力に抗して、後傾させる。図17に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの最大負荷状態における透過側面図を示す。図18に、図17の円XVII内の拡大図を示す。なお、これらの図において、シートクッション80およびシートバック81は一点鎖線で示す。
これらの図に示すように、最大負荷状態におけるクッションフレーム800とバックフレーム810との挟角は、略165°である。また、外端固定部材5は、内端固定部材4つまりシャフト2の後方に移動している。言い換えると、外端3aは内端3bの後方に移動している。最大負荷状態においては、非接触形渦巻ばね3に、最大量、弾性エネルギが蓄積された状態で、前出のラチェット機構により、クッションフレーム800とバックフレーム810との挟角が保持されている。
ところで、最大負荷状態においては、シートバック81の自重により、バックフレーム810からシャフト2に、下方向の横力F’が加わる。一方、外端3aは、外端固定部材5およびバックフレーム810を介して、シャフト2に、後述する外端3aと外端固定部材5との固定機構により、上方向の荷重Foutを印加する。ここで、荷重Foutの大きさは、横力F’を相殺可能に設定されている。このため、最大負荷状態においては、シャフト2に加わる横力(荷重Foutと横力F’との合力)は略0になる。
次に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端3aと外端固定部材5との固定機構について説明する。図19に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリのセット前状態の模式図を示す。なお、説明の便宜上、シャフト2および外端固定部材5にハッチングを施す。また、図19中、一点鎖線は、外端3aの延在方向(外端3aの接線方向)を示す。
図19に示すように、外端3aは、非接触形渦巻ばね3を内端固定部材(シャフト2)および外端固定部材5に組み付けたセット状態(つまり最小負荷状態)と比較して、補正量δ’だけ外径方向に、略平行にシフトしている。補正量δ’により、外端3aに発生する径方向の荷重が調整されている(前出図6〜図8参照)。並びに、外端3aは、セット状態と比較して、外端3aの延在方向(接線方向)の中心A’を中心として、角度θ’だけ、内径方向に、湾曲(回転)している。角度θ’により、外端3aに発生する接線方向の荷重が調整されている(前出図9〜図11参照)。
なお、非接触形渦巻ばね3は、まず所定長さのばね鋼帯の長手方向一端(外端3aとなる方の端)に上記形状を付与し、次に長手方向他端(内端3bとなる方の端)をマンドレル(図略)のスリットに挿入し、この状態のままマンドレルを回転させることにより作製される。
非接触形渦巻ばね3を内端固定部材(シャフト2)および外端固定部材5に組み付ける場合は、まず内端固定部材に内端3bを固定する。それから、外端3aを、ちょうど内径方向に押し込むように、外端固定部材5に固定する。このようにして、非接触形渦巻ばね3の組み付けが行われる。また、当該組み付けにより、最大負荷状態において、前出図18に示す荷重Foutが発生する。
次に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの作用効果について説明する。本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、外端3aが、外端固定部材5に対して、トルク伝達可能に固定されている。また、最小負荷状態と比較すると、セット前状態において、外端3aは、外径方向に補正量δ’だけ略平行にシフトしており、かつ内径方向に中心A’を中心として角度θ’だけ湾曲している。このため、最大負荷状態において、外端3aに荷重Foutが発生する。当該荷重Foutにより、シャフト2に発生する横力F’を相殺することができる。
また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、補正量δ’および角度θ’を調整することにより、外端3aに発生する荷重(径方向荷重と接線方向荷重との合力)の大きさ、方向を自在に制御することができる。このため、例えば、横力F’の方向が下方向以外の場合(例えば、シートバック81自重の他、シートバック81とシートクッション80との接触などによる荷重がシャフト2に横力として作用する場合)であっても、自在に対応することができる。
また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、本発明の渦巻ばねとして非接触形渦巻ばね3が用いられている。このため、荷重Foutの設定の際(外端3aの補正量δ’、角度θ’を決定する際)、線間接触の影響を考慮する必要が小さい。したがって、より緻密に荷重Foutを制御することができる。
また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、外端固定部51が、外端3aのU字内部に、所定のクリアランスを確保した状態で、挿入されている。このため、組み付け作業が簡単である。
<第二実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第一実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、外端固定部材が一対のピンにより構成されている点である。また、内端固定部材とシャフトとが一体に構成されている点である。また、セット前状態において、渦巻部のピッチが不等ピッチとなっている点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
図20に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図を示す。なお、図14と対応する部位については、同じ符号で示す。図20に示すように、外端固定部材5は、一対の外端固定ピン5a、5bからなる。外端固定ピン5a、5bは、鋼製であって、各々、丸棒状を呈している。外端固定ピン5a、5bは、所定間隔離間した状態で、バックフレーム810に溶接されている。外端固定ピン5aには外端3aのU字底部が、外端固定ピン5bには外端3aのU字一端部(渦巻部3cに連なる方の端部)が、各々、固定されている。
シャフト2の、クッションフレーム800突出端には、内端固定部43が形成されている。内端固定部43は、本発明の内端固定部材に含まれる。内端固定部43端面には、直径方向に延在するスリット430が凹設されている。スリット430には、板状の内端3bが挿入、固定されている。
図21に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図を示す。図21に示すように、最大負荷状態においては、外端固定部材5から外端3aに、下向きの荷重F’’が発生する。境界線L2は、当該荷重F’’方向L1に対して、略垂直方向に延在している。並びに、境界線L2は、シャフト2の軸心Oを通っている。境界線L2により、渦巻部3cは、荷重側区間3ca(境界線L2の下方部分)と、反荷重側区間3cb(境界線L2の上方部分。説明の便宜上、ハッチングを施す)と、に上下方向に区画されている。
図22に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における側面図を示す。図22に示すように、セット前状態においては、最大負荷状態において巻き締められていた渦巻部3cが、自然長状態に復元している。このため、荷重側区間3caおよび反荷重側区間3cbの位置も変化している。ピッチP2は、反荷重側区間3cbを構成するばね線材同士(詳しくは、ばね線材の径方向中央同士)の線間距離を示す。ピッチP1は、荷重側区間3caを構成するばね線材同士(詳しくは、ばね線材の径方向中央同士)の線間距離を示す。外端連結部分Eを除いて、ピッチP2平均値は、ピッチP1平均値よりも、大きく設定されている。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1は、第一実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、最大負荷状態においては、外端3aに印加される荷重F’’により、反荷重側区間3cbの線間距離の方が、荷重側区間3caの線間距離よりも、小さくなりやすい。
仮に、渦巻部3cに線間接触が発生すると、最大負荷状態を解除する際、線間摩擦により、解除当初のトルクが急落してしまう。このため、渦巻ばねアセンブリ1の応答性が悪くなる。
この点、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、セット前状態において、反荷重側区間3cbを構成する部分同士のピッチP2平均値は、荷重側区間3caを構成する部分同士のピッチP1平均値よりも、予め、大きく設定されている。このため、最大負荷状態において、反荷重側区間3cbを構成する部分同士が、接触するおそれが小さい。したがって、最大負荷状態を解除する際、線間摩擦により、解除当初のトルクが急落してしまうおそれが小さい。
また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、外端固定部材5が一対の外端固定ピン5a、5bにより構成されている。このため、外端固定部材5の設置コスト延いては渦巻ばねアセンブリ1の製造コストを削減できる。
<第三実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第一実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、外端の形状のみである。したがって、ここでは相違点について説明する。図23に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式側面図を示す。なお、図16と対応する部位については、同じ符号で示す。
図23に示すように、外端3aは、内径側壁部3aaと外径側壁部3abとを有するU字状を呈している。内径側壁部3aaは渦巻部3cと連なっている。一方、外径側壁部3abは開放されている。外径側壁部3abは、固定部3abaと導入部3abbとを有している。導入部3abbは、固定部3abaの延在方向に対して、外径方向に湾曲している。最小負荷状態においては、外端固定部材5が、外径側壁部3abの固定部3abaと、内径側壁部3aaと、により挟持、固定されている。
外端固定部材5および内端固定部材4に対する非接触形渦巻ばね3の組み付け方法について説明する。組み付け方法は、第一工程と第二工程とからなる。第一工程においては、内端3bを内端固定部材4に固定する。図24に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの組み付け方法の第一工程における模式側面図を示す。図24に示すように、第一工程においては、まず内端3bを内端固定部材4に係止する。次いで、外端3aのU字開口が外端固定部材5方向を向くように、外端3aを外端固定部材5の後方に配置する。
第二工程においては、内端3b固定済みの非接触形渦巻ばね3を、内端固定部材4(つまりシャフト2)を中心に回転させることにより、外端3aを外端固定部材5に固定する。図25に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの組み付け方法の第二工程における模式側面図を示す。本工程においては、非接触形渦巻ばね3を、図中、反時計回り方向に回転させる。当該回転により、外端3aは前方に移動し、外端固定部材5に接近する。
ここで、前出図24に示すように、渦巻部3cにおける外端3aに連なる部分、および外端3aの半径は、外端固定部材5とシャフト2との間の距離よりも、大きい。このため、図25に示すように、非接触形渦巻ばね3を回転させると、外端固定部材5に、渦巻部3cにおける外端3aに連なる部分が、内径側から摺接する。すなわち、外径方向に張り出した渦巻部3cは、外端固定部材5により規制され、縮径しながら回転する。さらに、非接触形渦巻ばね3を回転させると、外端固定部材5が、導入部3abbと内径側壁部3aaとの間に形成された開口に、挿入される。さらに、非接触形渦巻ばね3を回転させ、外端固定部材5の後端部が、外端3aのU字底部にまで到達すると、非接触形渦巻ばね3の組み付けが完了する(前出図23の最小負荷状態となる)。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1は、第一実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、まず内端固定部材4に内端3bを係止し、次いで非接触形渦巻ばね3を回転させるという比較的簡単な作業により、外端固定部材5および内端固定部材4に非接触形渦巻ばね3を組み付けることができる。このため、外径方向に張り出した渦巻部3cおよび外端3aを、弾性力に抗しながら、手作業や特別な組み付け機を用いて、内径方向に押し込む必要がない。したがって、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1は、組み付け作業性に優れている。
また、非接触形渦巻ばね3の外端3aには、導入部3abbが配置されている。すなわち、導入部3abbにより、外端3aのU字開口の開口幅が広げられている。このため、より簡単に、外端3a内に外端固定部材5を誘導することができる。
なお、仮に、渦巻部3cにおける外端3aに連なる部分、および外端3aの半径が、外端固定部材5とシャフト2との間の距離よりも小さい場合であっても、導入部3abbの長さ、角度を適宜調整することにより、導入部3abbで外端固定部材5を誘導することができる。この場合、渦巻部3cにおける外端3aに連なる部分、および外端3aは、外径方向から外端固定部材5に規制される(引っ張られる)ことにより、拡径しながら回転する。
<第四実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第一実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、内端固定部材とシャフトとが連結されていない点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
図26に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図を示す。なお、図14と対応する部位については、同じ符号で示す。図に示すように、内端固定部材7は、鋼製であって、内側円板部70と外側円板部71と架橋部72と上方翼部73と後方翼部74とを備えている。
内側円板部70の中央には、ピン孔700が穿設されている。一方、シャフト2の軸方向左端からは、ピン20が突設されている。ピン20はピン孔700に挿入されている。ピン20は、ピン孔700内を、回転(自転)可能である。
上方翼部73は、内側円板部70の上方に配置されている。上方翼部73の上縁には、段差730が形成されている。後方翼部74は、内側円板部70の後方に配置されている。後方翼部74の後縁には、段差740が形成されている。バックフレーム810は、外端固定部材5が段差730と当接する最小負荷状態と、外端固定部材5が段差740と当接する最大負荷状態と、の間で、シャフト2を中心に揺動可能である。
外側円板部71は、内側円板部70の左側に配置されている。架橋部72は、C字状を呈している。架橋部72のC字両端は、各々、外側円板部71と内側円板部70とに接続されている。つまり、架橋部72は、外側円板部71と内側円板部70とを連結している。架橋部72には、非接触形渦巻ばね3の内端3bが固定される。内側円板部70および上方翼部73および後方翼部74は、図中、ハッチングで示すように、クッションフレーム800に、ボルト(図略)により固定されている。
図27に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図を示す。図27に示すように、ピン20(つまりシャフト)には、シートバック81の自重により、下方向の横力F’が加わる。一方、外端3aは、外端固定部材5に、上方向の荷重Foutを印加する。荷重Foutは、外端固定部材5およびバックフレーム810を介して、シャフト2に伝達される。本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1は、第一実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。
<第五実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第二実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、外端固定ピンに対する外端の固定方法だけである。したがって、ここでは相違点について説明する。
図28に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図を示す。なお、図20と対応する部位については、同じ符号で示す。図28に示すように、外端3aは、外端固定ピン5a、5bにS字状に固定されている。すなわち、外端3aは、外端固定ピン5bの外径側を通過し、外端固定ピン5aに対して内径側から巻き付けられている。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリは、第二実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリによると、外端固定ピン5aに引っかけるための鉤部3acの長さが、比較的短くて済む。このため、非接触形渦巻ばね全長において、ばねとして機能しない無駄な部分を節約することができる。
<第六実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第二実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、外端固定ピンの本数および外端固定ピンに対する外端の固定方法である。したがって、ここでは相違点について説明する。
図29に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図を示す。なお、図20と対応する部位については、同じ符号で示す。図29に示すように、外端固定部材5は、合計三本の外端固定ピン5a、5b、5cを備えている。外端固定ピン5a、5b、5cは、シャフト(図略)を中心とする円周上に配置されている。ここで、外端固定ピン5cは、外端固定ピン5a、5bに対して、外径方向に、所定間隔だけずれて配置されている。外端固定ピン5cと、外端固定ピン5a、5bとの径方向隙間には、外端3aが圧入されている。外端3aの先端は、外端固定ピン5aに巻き付けられ、内径方向に湾曲している。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリは、第二実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリによると、外端固定ピン5aに引っかけるための鉤部3acの長さが、比較的短くて済む。このため、非接触形渦巻ばね全長において、ばねとして機能しない無駄な部分を節約することができる。また、鉤部3acの湾曲角度が小さくて済む(本実施形態では略90°)。このため、鉤部3acの成形が比較的容易である。
<第七実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第二実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、外端固定ピンの代わりに一対の外端固定片が配置されている点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
図30に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図を示す。なお、図20と対応する部位については、同じ符号で示す。図30に示すように、外端固定部材5は、合計二つの外端固定片5d、5eを備えている。外端固定片5d、5eは、各々、鋼製であって直方体状を呈している。外端固定片5d、5eは、所定間隔だけ離間して、シャフト(図略)を中心とする円周上に配置されている。外端固定片5dと外端固定片5eとの周方向隙間には、L字状の外端3aの先端が、内径方向から外径方向に、挿入されている。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリは、第二実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリによると、外端3aを固定するのに必要なのは、外端固定片5dと外端固定片5eとの周方向隙間だけである。ここで、外端3aは、当該隙間に挿入される。このため、当該隙間の幅は、外端3aの板厚以下でよい。したがって、本実施形態の渦巻ばねアセンブリによると、外端固定部材5の設置スペースが小さくて済む。
<第八実施形態>
本実施形態の渦巻ばねアセンブリと第一実施形態の渦巻ばねアセンブリとの相違点は、内端に発生する荷重によりシャフトに発生する横力を抑制している点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
図31に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図を示す。なお、図14と対応する部位については、同じ符号で示す。図32に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における側面図を示す。なお、図16と対応する部位については、同じ符号で示す。
図31、図32に示すように、外端固定部材52は、鋼製であってL字板状を呈している。つまり、外端固定部材52は、基部520と外端固定部521とを備えている。基部520は、板状であってクッションフレーム800上端に溶接されている。外端固定部521は、板状であって、基部520から左方向に突設されている。
シャフト21は、鋼製であって短軸円柱状を呈している。シャフト21は、本発明の中心軸に含まれる。シャフト21は、バックフレーム810下端から左方向に突設されている。このため、シャフト21は、バックフレーム810が前後方向に揺動する際、共に回転(自転)する。シャフト21の軸方向左端には、ピン210が突設されている。ピン210は、クッションフレーム800外面から突出している。
非接触形渦巻ばね3の外端3aは、外端固定部材52の外端固定部521に、固定されている。一方、内端3bは、内端固定部材4の架橋部42に係止されている。なお、非接触形渦巻ばね3の渦巻き方向は、前出図14、図16の非接触形渦巻ばね3に対して、逆方向に設定されている。
図33に、本実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図を示す。なお、図18と対応する部位については、同じ符号で示す。図33に示すように、最大負荷状態においては、バックフレーム810の後傾に応じて、シャフト21つまり内端固定部材4が回転(自転)する。内端3bは、内端固定部材4に対して、上向きの荷重Finを加える。当該荷重Finにより、シャフト21がクッションフレーム800に加える下向きの横力F’を、抑制することができる。
本実施形態の渦巻ばねアセンブリは、第一実施形態の渦巻ばねアセンブリと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばねアセンブリ1によると、内端3bに発生する荷重Finにより、シャフト21に発生する横力F’を抑制することができる。
<その他>
以上、本発明の渦巻ばねアセンブリの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、横力F’の方向は、下方向に限定しない。例えば、シートバック81の自重、シートバック81下端とシートクッション80後端との接触などにより、横力F’の方向は変わる。
また、上記実施形態においては、車両のシート8のリクライニング機構用として本発明の渦巻ばねアセンブリを用いたが、例えばトランクオープナー用、ウィンドウレギュレータ用として用いてもよい。
また、外端固定部材5に対する外端3aの固定方法も特に限定しない。外端固定部材5に対して外径方向から固定しても、あるいは内径方向から固定してもよい。すなわち、巻き締めの際、外端3aが外端固定部材5から脱落しなければよい。また、外端3aが外端固定部材5に対してトルク伝達可能であればよい。
また、シャフト2は、丸棒状でなくてもよい。角材状などであってもよい。また、シャフト2は、シート8の左右方向全体に亘って配置されていなくてもよい。クッションフレーム800に対するバックフレーム810の揺動中心であればよい。したがって、例えば、クッションフレーム800後端に凸部を形成し、バックフレーム810下端に凹部を形成し、これら凸部と凹部とによりバックフレーム810を揺動させてもよい。この場合、凸部が本発明の中心軸となる。また、上記実施形態においては、最小負荷状態をセット状態としたが、最小負荷状態とセット状態とが異なっていてもよい。
また、第一実施形態においては、外端固定部51が、外端3aのU字内部に、所定のクリアランスを確保した状態で、挿入されている。しかしながら、外端固定部51を、外端3aのU字内部に、圧入してもよい。こうすると、クリアランスが0になるため、外端3aと外端固定部51との間のトルク伝達ロスが0になる。
また、シート8に対する渦巻ばねアセンブリ1の配置数も特に限定しない。例えば、シート8の左右いずれか片側だけに、渦巻ばねアセンブリ1を配置してもよい。また、最小負荷状態におけるクッションフレーム800とバックフレーム810との挟角も特に限定しない。例えば、略60°、略70°、略80°などであってもよい。また、クッションフレーム800に対するバックフレーム810の可動域(最小負荷状態から最大負荷状態までの領域)も特に限定しない。
また、上記実施形態においては、本発明の「所定状態」(横力の抑制対象となる状態)を最大負荷状態としたが、例えばシートバック81が立っている状態(運転状態)を所定状態としてもよい。この場合であっても、上記実施形態同様に横力を制御することができる。
また、上記実施形態においては、本発明の「第一状態」を最小負荷状態、「第二状態」を最大負荷状態としたが、第一状態、第二状態は特に限定しない。例えば、第一状態と第二状態との間に、最小負荷状態が介在してもよい。
また、セット前状態から最小負荷状態に切り替える場合、敢えて渦巻ばねを巻かなくてもよい。例えば、巻き代が0でもよい。あるいは、渦巻ばねを撓ませてもよい(前出図3を用いて説明すると、巻きシフト量δ2は、+でも−でも0でもよい)。
本発明の一実施形態となる渦巻ばねアセンブリの模式図である。 図1の最大負荷状態において外端を外端固定部材に固定した場合の模式図である。 内端に荷重を発生させない場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図である。 図3の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図である。 図4の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図である。 内端に径方向に荷重を発生させる場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図である。 図6の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図である。 図7の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図である。 内端に直交方向に荷重を発生させる場合の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における模式図である。 図9の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式図である。 図10の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における模式図である。 第一実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの透過斜視図である。 図12の円XII内の拡大図である。 図13の分解斜視図である。 第一実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの最小負荷状態における透過側面図である。 図15の円XV内の拡大図である。 第一実施形態の渦巻ばねアセンブリが組み付けられているシートの最大負荷状態における透過側面図である。 図17の円XVII内の拡大図である。 第一実施形態の渦巻ばねアセンブリのセット前状態の模式図である。 第二実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図である。 第二実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図である。 第二実施形態の渦巻ばねアセンブリのセット前状態における側面図である。 第三実施形態の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における模式側面図である。 第三実施形態の渦巻ばねアセンブリの組み付け方法の第一工程における模式側面図である。 第三実施形態の渦巻ばねアセンブリの組み付け方法の第二工程における模式側面図である。 第四実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図である。 第四実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図である。 第五実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図である。 第六実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図である。 第七実施形態の渦巻ばねアセンブリの外端付近の拡大図である。 第八実施形態の渦巻ばねアセンブリの分解斜視図である。 第八実施形態の渦巻ばねアセンブリの最小負荷状態における側面図である。 第八実施形態の渦巻ばねアセンブリの最大負荷状態における側面図である。 従来の渦巻ばねアセンブリの模式図である。
符号の説明
1:渦巻ばねアセンブリ、101:非接触形渦巻ばね、101a:外端、101b:内端、102:中心軸、103:外端固定部材、2:シャフト(中心軸)、20:ピン、21:シャフト(中心軸)、210:ピン、3:非接触形渦巻ばね、3a:外端、3aa:内径側壁部、3ab:外径側壁部、3aba:固定部、3abb:導入部、3ac:鉤部、3b:内端、3c:渦巻部、3ca:荷重側区間、3cb:反荷重側区間、4:内端固定部材、40:内側円板部、400:ピン孔、41:外側円板部、42:架橋部、43:内端固定部(内端固定部材)、430:スリット、5:外端固定部材、5a:外端固定ピン、5b:外端固定ピン、5c:外端固定ピン、5d:外端固定片、5e:外端固定片、50:基部、51:外端固定部、52:外端固定部材、520:基部、521:外端固定部、7:内端固定部材、70:内側円板部、700:ピン孔、71:外側円板部、72:架橋部、73:上方翼部、730:段差、74:後方翼部、740:段差、8:シート、80:シートクッション、800:クッションフレーム、81:シートバック、810:バックフレーム、900:渦巻ばねアセンブリ、901:非接触形渦巻ばね、901a:外端、901b:内端、902:中心軸、903:ピン。
A:中心、A’:中心、E:外端連結部分、F:荷重、F’:横力、F’’:荷重、Fin:荷重、Fout:荷重、L1:荷重方向、L2:境界線、Min:トルク、Mout:トルク、O:軸心、P1:ピッチ、P2:ピッチ、r1:半径、r2:半径、δ:補正量、δ’:補正量、δ0:巻き締まり量(最小負荷状態から最大負荷状態)、δ1:合計シフト量、δ2:巻きシフト量(セット前状態から最小負荷状態)、θ:角度、θ’:角度。

Claims (8)

  1. 中心軸と、
    該中心軸の周囲に配置され、外端と、内端と、該外端と該内端とを渦巻状に連結する渦巻部と、を持つ渦巻ばねと、
    該内端がトルク伝達可能に固定された内端固定部材と、
    該外端が固定され、第一状態から第二状態までの所定区間内において、該内端固定部材に対して移動可能な外端固定部材と、を備えてなる渦巻ばねアセンブリであって、
    前記外端は、前記外端固定部材に対して、トルク伝達可能に、かつ前記所定区間内における所定状態において前記中心軸に発生する横力を抑制可能に、固定されていることを特徴とする渦巻ばねアセンブリ。
  2. 前記第一状態は、前記所定区間内において、前記渦巻ばねに蓄積される弾性エネルギが最小となる最小負荷状態であり、
    前記第二状態は、該所定区間内において、該弾性エネルギが最大となる最大負荷状態である請求項1に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  3. 前記最小負荷状態において、前記外端は、前記外端固定部材に、径方向および接線方向のうち少なくとも一方向の荷重を印加している請求項2に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  4. 前記最小負荷状態において、前記外端と前記外端固定部材とは、略同径位置に配置されており、
    該外端と該外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、該外端と該外端固定部材とは、径方向にずれて配置されている請求項3に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  5. 前記最小負荷状態において、前記外端と前記外端固定部材とは、互いの延在方向同士が略平行になるように配置されており、
    該外端と該外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、該外端と該外端固定部材とは、互いの延在方向同士が交差するように配置されている請求項3に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  6. 前記渦巻ばねは、前記外端と前記外端固定部材とが固定されていないセット前状態において、径方向に隣り合う部分同士が接触していない非接触形渦巻ばねである請求項1に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  7. 前記所定状態において、前記外端固定部材が前記外端に印加する荷重の方向に対して略垂直方向に延びかつ前記中心軸の軸心を通る境界線に対して、前記渦巻部は、前記荷重の方向に位置する荷重側区間と、該境界線を挟んで該荷重側区間の反対側に位置する反荷重側区間と、に区画され、
    該外端に連なる部分を除いて、前記セット前状態において、該反荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチは、該荷重側区間を構成する部分同士の平均ピッチよりも、大きく設定されている請求項6に記載の渦巻ばねアセンブリ。
  8. 前記所定状態は、前記所定区間内において、前記渦巻ばねに蓄積される弾性エネルギが最大となる最大負荷状態である請求項1に記載の渦巻ばねアセンブリ。
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