JP2019048585A - 乗物用シート - Google Patents

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Kazunori Tahashi
和典 田橋
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Abstract

【課題】シートの跳上げ速度を抑制するロータリダンパに捩れの負荷を生じさせにくくすること。【解決手段】シートクッション3をフロアFに対して跳上げ可能に連結するヒンジ10と、シートクッション3のトーションバネ14の付勢による跳上げ速度を抑制するロータリダンパ16と、を有するシート1である。ヒンジ10が、フロアF上に固定される固定体11と、固定体11にヒンジ連結されてシートクッション3に固定される可動体12と、固定体11から軸方向に延びてロータリダンパ16のシャフト16Bに形成された挿通孔16B1が軸方向に挿通されることでシャフト16Bに一体嵌合される角軸部13Cと、可動体12にロータリダンパ16のハウジング16Aを締結する締結部12Eとを有する。上記シート1は更に、挿通孔16B1から角軸部13Cに螺合接続されてロータリダンパ16の挿通方向とは反対側への移動を規制する規制ボルト15を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げ回転可能に連結するヒンジと、シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げの回転方向に付勢するバネと、バネの付勢によるシートクッションの跳ね上げの回転速度を抑制するロータリダンパと、を有する乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、シートバックを前倒しした状態でシート全体を前方へ跳ね上げることで荷室と乗降スペースを拡大できる構成とされたものが知られている(特許文献1)。上述したシート全体の跳ね上げは、乗物用シートとフロアとをヒンジ連結する回転軸まわりのバネ付勢力を伴った回動により行われるようになっている。上述した回転軸には、上述したバネ付勢力を伴うシート全体の跳ね上げ回転に弾みが付き過ぎないよう回転速度を抑制するロータリダンパが取り付けられている。
上記ロータリダンパは、そのハウジングに対して回転する中央の軸部分が角孔状に貫通した筒形状とされて上述した回転軸から延びる角軸部分に軸方向に差し込まれることで同回転軸に回転方向に一体的な状態に組み付けられるようになっている。そして、上記組み付けの後、ロータリダンパのハウジングをシート側の取付部に締結することで、ロータリダンパを回転軸と乗物用シートとの間に組み付けられるようになっている。
特開2005−186642号公報
上記従来技術では、ヒンジ構造の建て付けにより、ロータリダンパが回転軸に対して軸方向に動いてしまい、ロータリダンパの軸部分とハウジングとの間に荷重入力点のずれに伴う捩れが生じるおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物用シートの跳ね上げの回転速度を抑制するロータリダンパに捩れの負荷を生じさせにくくすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げ回転可能に連結するヒンジと、シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げの回転方向に付勢するバネと、バネの付勢によるシートクッションの跳ね上げの回転速度を抑制するロータリダンパと、を有する乗物用シートである。ヒンジが、乗物本体に組み付けられる固定体と、固定体にヒンジ連結されてシートクッションに組み付けられる可動体と、固定体から軸方向に一体的に延びてロータリダンパのシャフトの中心部に形成された挿通孔が軸方向に挿通されることによりシャフトと回転方向に一体的に嵌合される挿通軸と、可動体にロータリダンパのハウジングを一体的に締結する締結部と、を有する。上記乗物用シートは、更に、挿通孔から挿通軸の軸方向の先端に螺合接続されて挿通軸に挿通されたロータリダンパの挿通方向とは反対側への移動を軸方向の当接により規制可能な張出し部を備えた規制部材を有する。
この第1の発明によれば、挿通軸に螺合接続される規制部材により、挿通軸に挿通されたロータリダンパの軸方向の移動を強く規制することができる。したがって、ヒンジの建て付けにより可動体が固定体に対して軸方向にガタ付き得る構成となっていても、ロータリダンパのハウジングの可動体に対する締結位置とシャフトの挿通軸に対する挿通位置との間の軸方向の位置関係を崩しにくくすることができ、両者の間にバネの付勢力に伴う捩れの負荷を生じさせにくくすることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 インナヒンジの拡大斜視図である。 インナヒンジからロータリダンパを外した分解斜視図である。 インナヒンジの正面図である。 インナヒンジの左側面図である。 図5のVI-VI線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《シート1の概略構成について》
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、シート1の左右方向を指し、「シート高さ方向」と示す場合には、シート1の上下方向を指し、「シート前後方向」と示す場合には、シート1の前後方向を指すものとする。
本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の左側の前部座席として構成されており、着座者の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成とされている。上述したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、不図示のリクライナを介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されている。また、シートクッション3は、その左右両サイドの前端部が、それぞれ、ヒンジ10(インナヒンジ10A、アウタヒンジ10B)を介してフロアF(乗物本体)上に起倒回転可能に連結され、左右両サイドの後端部が、それぞれ、クッションロック3Aを介してフロアF上にロック可能に構成されている。
上記構成により、シート1は、その着座使用される通常時には、上述したシートクッション3がフロアF上に落とし込まれて各クッションロック3AがフロアF上の各ストライカ(不図示)にロックされて位置固定されると共に、シートバック2がシートクッション3の後端部から後側に起こし上げられた起立姿勢に固定された状態として保持されるようになっている。
そして、上記シート1は、その着座使用されない不使用時には、不図示のレバー操作を行うことにより、上述した不図示のリクライナが解除されてシートバック2がシートクッション3の上面部に重ね合わされる形に折り畳まれると共に、上述した各クッションロック3Aが解除されて、上述した左右一対の各ヒンジ10(インナヒンジ10A、アウタヒンジ10B)のまわりにフロアF上から前方に所定の跳ね上げ位置(図1の実線で示す位置)まで跳ね上げられるようになっている。
上述したシート1の前方への跳ね上げは、上述した各ヒンジ10に設定されたトーションバネ14の付勢力により行われるようになっている。その際、各トーションバネ14の付勢によるシート1の跳ね上げは、シート1がフロアF上から跳ね上げられる初期の回転領域では、シート1の重心が各ヒンジ10から後側に離間した低位置にあるために、比較的低い速度で行われるようになっている。しかし、上記付勢によるシート1の跳ね上げは、シート1の跳ね上げの進行に伴ってシート1の重心が各ヒンジ10へと後側から近付けられていくために、漸次高くなっていくように弾みが付けられる態様で行われるようになっている。ここで、上述したトーションバネ14が本発明の「バネ」に相当する。
そこで、上記シート1の付勢による跳ね上げ回転の速度に弾みが付き過ぎないように、一方側のヒンジ10(インナヒンジ10A)には、粘性抵抗型のロータリダンパ16が組み付けられている。上記ロータリダンパ16は、図2〜図3に示すように、インナヒンジ10Aの跳ね上げ回転の中心軸となる回転軸13と、同回転軸13のまわりにシート1と一体的となって回転する可動体12と、の間に組み付けられて、シート1の跳ね上げ回転に粘性抵抗による抑制力を作用させるようになっている。
上記ロータリダンパ16は、インナヒンジ10Aが建て付けにより軸方向にガタ付いたとしても、回転軸13に螺合接続された後述する規制ボルト15による軸方向の押さえによって、回転軸13に対する軸方向の組み付け位置がずれにくい状態に設けられている。ここで、上述した規制ボルト15が本発明の「規制部材」に相当する。
《ヒンジ10の構成について》
以下、上述した各ヒンジ10の具体的な構成、及びロータリダンパ16のインナヒンジ10Aに対する組み付け構造について、詳しく説明していく。先ず、各ヒンジ10の具体的な構成について説明する。すなわち、各ヒンジ10は、フロアF上に固定された固定体11と、固定体11に対してシート幅方向に延びる回転軸13を介して回転可能に軸連結された可動体12と、上記回転軸13に巻装されて固定体11と可動体12との間に掛着されたトーションバネ14と、を有する構成とされている。
上記固定体11は、フロアF上にボルト締結される底板部11Aと、底板部11Aからシート幅方向に面を向ける形となって立ち上がる立板部11Bと、を有する略L字板状の形に形成されている。上記固定体11の立板部11Bの右側面部(シート幅方向の外側面部)には、図2に示すように、シート1を上述した所定の跳ね上げ位置へと跳ね上げた際に、可動体12に設けられたロックピン12Cに弾性的に引掛けられて回転ロックするフック11Cが連結されている。上記フック11Cは、シート幅方向に延びる支軸11C1により上記固定体11の立板部11Bに回転可能に軸連結されて設けられている。
上記フック11Cは、不図示のバネにより上記固定体11の立板部11Bに対する回転姿勢が弾性的に保持された状態とされており、シート1の跳ね上げに伴って移動してくるロックピン12Cにより弾性的に押し退けられた後、ロックピン12Cに引掛けられるように回されて、シート1を跳ね上げた位置にロックして保持するようになっている。上記フック11Cは、上記ロック状態から不図示のレバー操作が行われることにより、ロックピン12Cから外されるように操作されて、シート1の回転ロック状態を解除するようになっている。上記解除により、シート1をトーションバネ14の付勢に抗してフロアF上に落とし込める状態となる。
可動体12は、シートクッション3の底面部にボルト締結される支持板部12Aと、支持板部12Aからシート幅方向に面を向ける形となって垂下する垂下板部12Bと、を有する略L字板状の形に形成されている。上記可動体12は、図4〜図6に示すように、上述した垂下板部12Bが上述した固定体11の立板部11Bの右側(シート幅方向の外側)に対向配置されて、これらにシート幅方向に貫通して回転軸13が挿通されることにより、固定体11の立板部11Bに対して回転軸13のまわりに回転可能に軸連結された状態とされている。詳しくは、図6に示すように、上述した可動体12は、その垂下板部12Bと上述した固定体11の立板部11Bとの間に、上述した回転軸13の部分的に大径化された頭部13Bが介在する構成とされていることにより、その垂下板部12Bと上述した固定体11の立板部11Bとの間に軸方向の隙間が形成された構成とされている。
そして、上述した可動体12の垂下板部12Bの左側面部(シート幅方向の内側面部)には、図2で前述した固定体11の立板部11Bの右側面部(シート幅方向の外側面部)に設けられたフック11Cに引掛けられてロックされるロックピン12Cが左側(シート幅方向の内側)に向かって突出した形となって設けられている。上述したロックピン12Cとフック11Cとは、図6で前述した可動体12の垂下板部12Bと固定体11の立板部11Bとの間に形成された軸方向の隙間に配置されている。
回転軸13は、図6に示すように、軸方向に丸ピン状に延びる丸軸部13Aと、丸軸部13Aの軸方向の中間箇所に部分的に大径化された形となって形成された頭部13Bと、を有する段付き丸軸形状に形成されている。上記回転軸13は、その丸軸部13Aの頭部13Bから左側(シート幅方向の内側)へ延出する部分が、上述した固定体11の立板部11Bに右側(シート幅方向の外側)から頭部13Bが突き当たる位置まで軸方向に挿通されて、同頭部13Bと立板部11Bとの突き当たり部分がアーク溶接されることで、固定体11の立板部11Bに一体的に結合されている。
そして、上記回転軸13は、その丸軸部13Aの頭部13Bから右側(シート幅方向の外側)へ延出する部分に上述した可動体12の垂下板部12Bが右側(シート幅方向の外側)から頭部13Bに突き当たる位置まで軸方向に挿通されて抜け止めされることで、上記可動体12を固定体11に対して頭部13Bの長さ分の幅を空けて回転可能に軸連結した状態とされている。
そして、上記回転軸13には、更に、その頭部13Bから固定体11の立板部11Bを突き抜けて左側(シート幅方向の内側)へ延出する丸軸部13Aの外周部に円筒形状のスペーサ13A1が左側(シート幅方向の内側)から軸方向に挿通されると共に、同スペーサ13A1の外周側にトーションバネ14のコイル状に巻かれた巻部14Aが左側(シート幅方向の内側)から軸方向に挿通されて、同トーションバネ14の一端14Bと他端14Cとがそれぞれ固定体11と可動体12とに掛け合わされている。
具体的には、上記トーションバネ14は、図5に示すようにその巻部14Aの右側(シート幅方向の外側)の端から半径方向の外側に延び出る一端14Bが、右側(シート幅方向の外側)に折り曲げられた形状とされて、固定体11の立板部11Bに左側(シート幅方向の内側)から挿通されて固定された状態とされている。
また、図4に示すように、上記トーションバネ14の巻部14Aの左側(シート幅方向の内側)の端から半径方向の外側に延び出る他端14Cも、右側(シート幅方向の外側)に折り曲げられた形状とされて、トーションバネ14の捩り込まれた付勢力により、上述した可動体12の支持板部12Aに底側から押し当てられた状態としてセットされている。上記組み付けにより、トーションバネ14の捩り込みに伴う付勢力が、常時、固定体11と可動体12との間に掛けられて、可動体12が固定体11に対して前回り方向に付勢された状態とされている。
《ロータリダンパ16及びその組み付け構造について》
以上が、図1で前述した左右一対で設けられた各側のヒンジ10に共通する基本構造となっている。しかし、上述した各ヒンジ10のうち、インナヒンジ10Aには、更に、図2〜図6に示すように、前述したロータリダンパ16及びロータリダンパ16を固定体11に一体的に組み付けられた回転軸13と可動体12との間に組み付けるための構成が設けられている。
具体的には、ロータリダンパ16は、内部に粘性流体が充填された円筒形状のハウジング16Aと、ハウジング16Aの中心部にて相対回転可能に設けられたシャフト16Bと、を有する構成とされている。上述したロータリダンパ16は、上述したハウジング16Aに対してシャフト16Bが相対回転するような駆動力が外部から入力されることにより、これらの間に充填された粘性流体により発揮される粘性抵抗により両者の相対回転に抑止力を作用させる構成となっている。
上記構成のロータリダンパ16は、次のように固定体11に一体的に組み付けられた回転軸13と可動体12との間に組み付けられている。すなわち、図3及び図6に示すように、先ず、上述したシャフト16Bの中心部に形成された軸方向に貫通する挿通孔16B1を、前述した回転軸13の頭部13Bから左側(シート幅方向の内側)へ延出する丸軸部13Aの先から更に軸方向に延出するように形成された角軸部13Cに左側から挿通する。
そして、次に、図2〜図3に示すように、ハウジング16Aの外周面上から半径方向の外側に一体的に延出する形に形成されたアーム16A1を、前述した可動体12の支持板部12Aの左側(シート幅方向の内側)の縁から垂下板部12Bと対向する形に折り曲げられた張出板部12Dに対して締結部12Eにより締結する。ここで、上述した角軸部13Cが本発明の「挿通軸」に相当する。
上記組み付けにより、ロータリダンパ16は、シャフト16Bが回転軸13(固定体11)に回転方向に一体化された状態に組み付けられると共に、ハウジング16Aが可動体12に一体的に組み付けられて、可動体12が固定体11に対してトーションバネ14の付勢力により跳ね上げられる動きに伴って、ハウジング16Aとシャフト16Bとの間に相対回転を生じる駆動力が入力されるようになっている。
詳しくは、図6に示すように、上述したシャフト16Bの挿通孔16B1が挿通される回転軸13の角軸部13Cは、丸軸部13Aより外径の小さな六角軸となっており、同角軸部13Cに挿通される挿通孔16B1は同角軸部13Cの六角形状に嵌合する六角孔の形状とされている。上記構成により、シャフト16Bは、その挿通孔16B1を回転軸13の角軸部13Cに挿通することにより、互いの六角形状が嵌合されて角軸部13Cに対して回転方向に一体化された状態に組み付けられるようになっている。
上述した回転軸13の角軸部13Cは、回転軸13が固定体11の立板部11Bに溶接結合された箇所から軸方向に片持ち状に延び出す構成であると共に丸軸部13Aの先から更に延び出す形状とされた強度上の理由から、上述したシャフト16Bの挿通孔16B1に対して、軸方向の途中箇所までしか挿通されない短尺な軸長形状とされている。
上記構成の回転軸13の角軸部13Cに対して、上述したシャフト16Bは、その挿通孔16B1内に角軸部13Cを挿通して回転軸13の丸軸部13Aとの境界の段差部分に軸方向に突き当てられることで、角軸部13Cに対する軸方向(挿通方向)の挿通位置が規制されるようになっている。図2〜図3に示すように、ハウジング16Aは、その外周面上から延出するアーム16A1が、上述した可動体12の張出板部12Dに対して、差込み式の締結構造から成る締結部12Eにより一体的に締結されている。上記締結部12Eは、張出板部12Dに右側から挿通されて左側へ軸部を突出させるように組み付けられる段付きボルト12E1と、同段付きボルト12E1の軸部に螺合締結されるナット12E2と、の組み合わせにより構成されている。
上述したハウジング16Aは、図3及び図6に示すように、その外周面上から延出するアーム16A1に貫通形成された通し孔16A2を、上述した張出板部12Dに右側から挿通された段付きボルト12E1の軸部に左側から挿通した後、同通し孔16A2に通された段付きボルト12E1の軸部にナット12E2を螺合締結することにより、張出板部12Dに一体的に取り付けられている。詳しくは、上述したハウジング16Aのアーム16A1は、図6に示すように、概ね、ハウジング16Aの軸方向における上述したシャフト16Bの挿通孔16B1内に回転軸13の角軸部13Cが挿通される挿通領域と軸方向の配置が重なる外周面上の位置から半径方向の外側に延出した形状となって形成されている。
上述したロータリダンパ16は、上記のようにシャフト16Bの挿通孔16B1を回転軸13の角軸部13Cに挿通し、ハウジング16Aのアーム16A1を可動体12の張出板部12Dに締結部12Eにより締結する、という簡便な作業により、インナヒンジ10Aの固定体11と可動体12との間に適切に動力伝達を受けられる状態に組み付けることができるようになっている。
しかし、上述したロータリダンパ16は、上述したようにシャフト16Bの挿通孔16B1に挿通されている回転軸13の角軸部13Cが短尺な軸長形状とされているために、インナヒンジ10Aの建て付けによって上記角軸部13Cに対して左側に外れる方向に動いてしまうことがあると、上記角軸部13Cとアーム16A1との軸方向の重なり代の減少によりこれらの間に入力される回転駆動力が捩れの負荷として作用してしまうおそれがある。
しかし、上記のような建て付けによる軸方向のガタ付きが生じても、上述したロータリダンパ16は、上述した角軸部13Cに対して左側に外れる方向に動いてしまうことがないように適切に押さえられた状態として保持されるようになっている。具体的には、上述したロータリダンパ16は、上述したシャフト16Bの挿通孔16B1を回転軸13の角軸部13Cに左側から挿通した後、同挿通孔16B1に対して左側から挿通孔16B1よりも大径となる円板状のフランジ部15Aの付いた規制ボルト15の軸部15Bを挿通して、同規制ボルト15の軸部15Bの先端に形成されたネジ軸部15Cを回転軸13の角軸部13Cの左端面に形成されたネジ孔13C1に螺合締結して一体的に接続することにより、上記規制ボルト15のフランジ部15Aによって左側への移動が規制された状態として保持されるようになっている。ここで、上述したフランジ部15Aが本発明の「張出し部」に相当する。
詳しくは、上述した規制ボルト15は、そのフランジ部15Aが上述したロータリダンパ16のシャフト16Bの挿通孔16B1よりも半径方向の外側に張り出す大径の円板形状とされていることにより、同フランジ部15Aがシャフト16Bの左面或いはハウジング16Aの左面との当たりによってロータリダンパ16全体が回転軸13の角軸部13Cに対して左側に外れる方向に移動することを適切に規制することができるようになっている。したがって、上記規制ボルト15による軸方向の移動規制により、ロータリダンパ16に軸方向のズレ移動に伴う捩れの負荷が入力されることを適切に防止することができる。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成となっている。すなわち、シートクッション(3)を乗物本体(F)に対して跳ね上げ回転可能に連結するヒンジ(10A)と、シートクッション(3)を乗物本体(F)に対して跳ね上げの回転方向に付勢するバネ(14)と、バネ(14)の付勢によるシートクッション(3)の跳ね上げの回転速度を抑制するロータリダンパ(16)と、を有する乗物用シート(1)である。
ヒンジ(10A)が、乗物本体(F)に組み付けられる固定体(11)と、固定体(11)にヒンジ連結されてシートクッション(3)に組み付けられる可動体(12)と、固定体(11)から軸方向に一体的に延びてロータリダンパ(16)のシャフト(16B)の中心部に形成された挿通孔(16B1)が軸方向に挿通されることによりシャフト(16B)と回転方向に一体的に嵌合される挿通軸(13C)と、可動体(12)にロータリダンパ(16)のハウジング(16A)を一体的に締結する締結部(12E)と、を有する。上記乗物用シート(1)は、更に、挿通孔(16B1)から挿通軸(13C)の軸方向の先端に螺合接続されて挿通軸(13C)に挿通されたロータリダンパ(16)の挿通方向とは反対側への移動を軸方向の当接により規制可能な張出し部(15A)を備える規制部材(15)を有する。
このような構成とされていることにより、挿通軸(13C)に螺合接続される規制部材(15)により、挿通軸(13C)に挿通されたロータリダンパ(16)の軸方向の移動を強く規制することができる。したがって、ヒンジ(10A)の建て付けにより可動体(12)が固定体(11)に対して軸方向にガタ付き得る構成となっていても、ロータリダンパ(16)のハウジング(16A)の可動体(12)に対する締結位置とシャフト(16B)の挿通軸(13C)に対する挿通位置との間の軸方向の位置関係を崩しにくくする(軸方向の重なり代を維持する)ことができ、両者の間にバネ(14)の付勢力に伴う捩れの負荷を生じさせにくくすることができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートは、自動車の左側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、ロータリダンパの設定されるヒンジは、インナヒンジの他、アウタヒンジであってもよく、その両方であってもよい。また、上記ヒンジは、シートクッションを乗物本体に対して前方に跳ね上げるものの他、後方や側方に跳ね上げるものであってもよい。また、上記ヒンジは、シートバックが重ね合わせ状に前倒しされた状態のシートクッションをシートバックと共に跳ね上げるものの他、シートクッション単体を乗物本体に対して跳ね上げる構成であってもよい。また、ヒンジは、シートクッションを乗物のフロア(乗物本体)に対して跳ね上げ可能に連結するものの他、シートクッションを乗物の側壁(乗物本体)に対して跳ね上げ可能に連結するものであってもよい。
また、上記シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げの回転方向に付勢するバネは、スパイラルバネや引張バネ等のトーションバネ以外のバネであってもよい。また、ロータリダンパのシャフトの中心部に形成された挿通孔が挿通される挿通軸は、固定体から軸方向に一体的に延びて設けられるものであればよく、必ずしもヒンジの回転軸と同一部品で構成されたものでなくてもよい。また、上記挿通軸に対してシャフトの挿通孔を軸方向に挿通することで同挿通軸にシャフトを一体的に嵌合させられるようにする構成は、両者の嵌合形状を六角等の多角形状とするものの他、両者の嵌合形状にキーとキー溝等の回転方向に一体的に嵌合する嵌合形状を設定するものであってもよい。
また、規制部材に形成される張出し部は、円板形状の張出し形状とされたものの他、周方向の少なくとも一部に挿通孔よりも半径方向の外側に張り出す形状を備えたものであればよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3A クッションロック
10 ヒンジ
10A インナヒンジ
10B アウタヒンジ
11 固定体
11A 底板部
11B 立板部
11C フック
11C1 支軸
12 可動体
12A 支持板部
12B 垂下板部
12C ロックピン
12D 張出板部
12E 締結部
12E1 段付きボルト
12E2 ナット
13 回転軸
13A 丸軸部
13A1 スペーサ
13B 頭部
13C 角軸部(挿通軸)
13C1 ネジ孔
14 トーションバネ(バネ)
14A 巻部
14B 一端
14C 他端
15 規制ボルト(規制部材)
15A フランジ部(張出し部)
15B 軸部
15C ネジ軸部
16 ロータリダンパ
16A ハウジング
16A1 アーム
16A2 通し孔
16B シャフト
16B1 挿通孔
F フロア(乗物本体)

Claims (1)

  1. シートクッションを乗物本体に対して跳ね上げ回転可能に連結するヒンジと、前記シートクッションを前記乗物本体に対して跳ね上げの回転方向に付勢するバネと、該バネの付勢による前記シートクッションの跳ね上げの回転速度を抑制するロータリダンパと、を有する乗物用シートであって、
    前記ヒンジが、前記乗物本体に組み付けられる固定体と、該固定体にヒンジ連結されて前記シートクッションに組み付けられる可動体と、前記固定体から軸方向に一体的に延びて前記ロータリダンパのシャフトの中心部に形成された挿通孔が軸方向に挿通されることにより前記シャフトと回転方向に一体的に嵌合される挿通軸と、前記可動体に前記ロータリダンパのハウジングを一体的に締結する締結部と、を有し、
    更に、前記挿通孔から前記挿通軸の軸方向の先端に螺合接続されて前記挿通軸に挿通された前記ロータリダンパの挿通方向とは反対側への移動を軸方向の当接により規制可能な張出し部を備えた規制部材を有する乗物用シート。
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