JP2007194484A - 液浸露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光工程のスループット向上を図ることができるとともに被露光基板上に液体が残留するおそれが殆ど無い液浸露光方法を提供する。
【解決手段】液浸移動露光ならびに第一および第二の液浸移動の各工程を含む液浸露光方法とする。液浸移動露光では、被露光基板5と露光装置1の投影光学系4との間に液体11を介在させて基板5を光学系4に対して相対的に移動させつつ基板表面5a上の複数の露光領域10に対して露光処理を行う。第一液浸移動では、隣接する各露光領域10間において基板5と光学系4との間に液体11を介在させつつ露光処理を行わずに基板5を光学系4に対して相対的に移動させる。第二液浸移動では、第一液浸移動よりも長い距離において基板5と光学系4との間に液体11を介在させつつ露光処理を行わずに第一液浸移動での移動速度よりも遅い速度で基板5を光学系4に対して相対的に移動させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体装置の製造工程に用いられるリソグラフィー技術のうちの露光技術に係り、特に露光装置の投影光学系と露光処理が施される被処理基板との間に液体を介在させつつ露光工程を行う、いわゆる液浸露光方法に関する。
最近、液浸露光方法と呼ばれる露光方法が注目されている。この液浸露光方法とは、露光装置の投影光学系(投影レンズ)と露光処理が施される被露光基板上に形成されているレジスト膜との間を液体(液浸液)で満たしつつ、レジスト膜の表面にパターンを露光する露光方法である。この液浸露光方法に用いられる露光装置は、液浸型露光装置と呼ばれている。液浸型露光装置の一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1には、液浸液である水を供給可能なステージの中で、被露光基板全体を水没させた状態でステージを露光装置に対して相対的に移動させつつ露光を行う液浸型露光装置が開示されている。このような形態の液浸型露光装置では、ステージ全体に液体が供給されるので、ステージを高速で移動させる際にステージから液浸液が溢れ易いなどの問題がある。このため、ステージを高速駆動できないという問題がある。
このようなステージ移動による液体の乱れへの対策として、被露光基板上の露光を行う部分に対して局所的に液浸液を供給しつつステージを駆動する手法が、例えば非特許文献1に開示されている。この方式によれば、ステージを高速で移動させる際にステージから液浸液が溢れるおそれが殆どないので、ステージの高速移動が可能となる。ただし、このような手法を用いる場合、レジスト膜の表面上に局所的に介在させた液浸露光用の液膜を高速で移動させるためには、例えばレジスト膜の表面を撥水性にする必要がある。あるいは、レジスト膜の表面上に他の撥水性の膜を設ける必要がある。これらの撥水処理により、露光装置の光学系に対するステージの高速な相対移動が可能になる。ひいては、露光工程のスループット向上を図ることができる。
また、他の液浸露光工程では、レジスト膜に露光されるパターンの像質に影響を与えない単なる被露光基板の移動工程におけるステージの移動速度を、パターンの像質に影響を与える液浸移動露光工程におけるステージの移動速度よりも早くする。すなわち、レジスト膜にパターンを露光せずにステージを移動させる移動工程の移動速度を、レジスト膜にパターンを露光しつつステージを移動させる液浸移動露光工程の移動速度よりも早くする。これにより、露光工程のスループット向上を図ることができる。この際、レジスト膜にパターンを露光せずに移動する移動工程においては、ステージを最高速度で移動させることが望ましいのはもちろんである。
ところが、ただ単純にステージを高速で移動させると、被露光基板に対する露光装置の投影光学系および液浸液の相対的な移動軌跡に沿って、被露光基板上に液浸液の液滴が残留し易い。被露光基板上に液浸液の液滴が残留すると、レジスト膜に形成されるレジストパターンが劣化して欠陥が発生し易くなるという問題が生じる。ひいては、このような欠陥を有するレジストパターンに基づいて製造される半導体装置は、その性能、品質、あるいは信頼性などが低下するおそれが高くなる。
特開平10−303114号公報 Soichi Owa and Hiroyuki Nagasaka, Immersion lithography; its potential performance and issues, Proc. of SPIE Vol. 5040, pp.724-733
本発明においては、露光処理が施される被露光基板と露光装置の投影光学系との間の局所的な領域に液体を介在させて露光処理を行う液浸露光方法において、露光工程のスループット向上を図ることができるとともに被露光基板上に液体が残留するおそれが殆ど無い液浸露光方法を提供する。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る液浸露光方法は、露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程と、前記各露光領域のうち隣接する前記各露光領域間において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第一の液浸移動工程と、この第一の液浸移動工程における移動距離よりも長い距離において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに、前記第一の液浸移動工程における移動速度よりも遅い速度で前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第二の液浸移動工程と、を含むことを特徴とするものである。
また、前記課題を解決するために、本発明の他の態様に係る液浸露光方法は、露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程と、前記各露光領域のうち隣接する前記各露光領域間において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第一の液浸移動工程と、前記第一の液浸移動工程における移動距離よりも長い距離において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させるとともに、前記被露光基板上に前記液体の残留が生じる前に前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度および移動方向のうちの少なくとも一方を変更する第二の液浸移動工程と、を含むことを特徴とするものである。
さらに、前記課題を解決するために、本発明のさらに他の態様に係る液浸露光方法は、露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程を含むとともに、前記液体が前記被露光基板の周縁部上に位置する場合の前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度を、前記液体が前記被露光基板の周縁部以外の上に位置する場合の前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度よりも遅く設定することを特徴とするものである。
本発明によれば、露光処理が施される被露光基板と露光装置の投影光学系との間の局所的な領域に液体を介在させて露光処理を行う液浸露光方法において、露光工程のスループット向上を図ることができるとともに被露光基板上に液体が残留するおそれが殆ど無い液浸露光方法を提供することができる。
以下、本発明に係る各実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明に係る第1実施形態について図1〜図11を参照しつつ説明する。本実施形態では、基板上の局所的な領域に液膜を介してパターン露光する液浸露光技術において、レジストパターンに欠陥が発生するおそれを抑制もしくは低減し得るレジストパターン形成方法について説明する。以下、詳しく説明する。
先ず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る露光装置1について説明する。図1は、本実施形態に係る露光処理を行う露光装置1の構成の概略を模式的に示す図である。図1に示す露光装置1は、露光処理が施される被露光基板5と露光装置1の投影光学系4との間に液体を介在させた状態で露光を行う、いわゆる液浸露光を行うための液浸型の露光装置である。特に、本実施形態の液浸型露光装置1は、スキャン型(走査型)と称される液浸型露光装置の一種である。
図1に示すように、液浸型露光装置1は、レチクル(マスク)2を支持するためのレチクル支持具(マスク支持具)としてのレチクルステージ(マスクステージ)3を具備している。また、図示は省略するが、液浸型露光装置1は、露光光(照明光)を発生させる露光光源(照明光源)、およびこの照明光源が発生させた照明光をレチクル2に導くための照明レンズ系(照明光学系)を備えている。レチクルステージ3は、照明光源および照明レンズ系の光路の下方に配置されている。それとともに、レチクルステージ3は、液浸型露光装置1の光軸に直交する方向に沿って平行順方向または平行逆方向に移動可能に設定されている。レチクル2は、レチクルステージ3の照明光源および照明レンズ系と対向する側の主面(表面、上面)上に設けられている。また、図示は省略するが、レチクル2には、被露光基板5の表面5aに露光して形成する所定の形状からなるパターン(マスクパターン)が少なくとも1個形成されている。
また、液浸型露光装置1は、レチクル2を通過(透過)した露光光を被露光基板5の表面5aに導くための投影レンズ系(投影光学系)4を具備している。投影レンズ系4は、レチクルステージ3の光路の下方に配置されている。
また、液浸型露光装置1は、露光処理が施される被露光基板(ウェーハ、半導体基板)5を支持するための被露光基板支持具(ウェーハ支持具)としての被露光基板ステージ(ウェーハステージ)6を具備している。ウェーハステージ6は、投影レンズ系4の光路の下方に配置されている。また、ウェーハステージ6は、レチクルステージ3と同様に、液浸型露光装置1の光軸に直交する方向に沿ってウェーハ5とともに平行順方向または平行逆方向に移動可能に設定されている。これにより、ウェーハステージ6およびウェーハステージ6上に載置(搭載)されたウェーハ5は、投影レンズ系4に対して相対的に移動することができる。また、逆の視点から見ると、投影レンズ系4は、ウェーハステージ6およびウェーハステージ6上に載置されたウェーハ5に対して相対的に移動することができる。ウェーハ5は、ウェーハステージ6の投影レンズ系4と対向する側の主面(表面、上面)上に載置されている。
また、ウェーハステージ6の表面上には、ウェーハ5がウェーハステージ6とともに移動する際にウェーハ5がずれないように保持するための被露光基板保持具(ウェーハ保持具)としてのサポート板(サポート部材)7が設けられている。サポート板7は、ウェーハ5の周縁部(外縁部)5bを囲んで設けられている。
また、投影レンズ系4の先端部4aには、投影レンズ系4とウェーハ5との間に供給される露光処理用の液体(液浸液)を、ウェーハ5の表面5a上において所望の領域内に保持するための液体保持具(液浸液保持具)としてのフェンス8が設けられている。それととともに、投影レンズ系4の側方には、フェンス8内に液体を供給する液体供給装置9aと、液体をフェンス8内から排出する液体排出装置9bとからなる液体給排装置(液浸液給排装置)9が設けられている。本実施形態においては、図1中投影レンズ系4の右側に配置されている液体供給装置9aからフェンス8内に液体を供給する設定とする。それとともに、投影レンズ系4の左側に配置されている液体排出装置9bにより液体をフェンス8内から排出する設定とする。本実施形態においては、液浸液(第1の薬液)としては、一般的な液浸露光工程と同様に、純水を用いることとする。したがって、液体給排装置9は、単に水供給・排出器とも称される。同様に、液体供給装置9aおよび液体排出装置9bは、それぞれ単に給水器9aおよび排水器9bとも称される。
このような設定により、少なくとも液浸露光を行う際には、投影レンズ系4の先端部4aとウェーハ5の表面5aとの間のフェンス8で囲まれた空間は、純水からなる液膜(水膜)11で満たされる。この投影レンズ系4とウェーハ5との間の水膜11で満たされる領域は、液浸領域12とも称される。これに伴って、投影レンズ系4の先端部4aを液浸ヘッドとも称することとする。なお、図1においては、図面を見易くするために液浸液の図示を省略した。
さらに、図示は省略するが、投影レンズ系4の脇には、アライメントマークの検出を行うためのアライメントマークの検出装置が設けられている。このアライメントマーク検出装置も、投影レンズ系4と同様に、ウェーハステージ6が投影レンズ系4に対して相対的に動くことにより、ウェーハステージ6およびウェーハ5に対して相対的に移動することができる。アライメントマークの検出は、露光精度を高めるためにウェーハ5に液浸露光処理を施すのに先立って行われる。
図示は省略するが、照明光源から発せられた照明光は照明レンズ系を経てレチクル2に到達する。レチクル2に到達した照明光は、レチクル2に形成されているマスクパターンを通過することにより所定のパターン形状に成形される。そして、所定のパターン形状に成形された照明光(露光光)は投影レンズ系4に入射する。投影レンズ系4に入射した露光光は、投影レンズ系4の先端部(液浸ヘッド)4aから射出された後、液浸領域12を通過してウェーハ5の表面5a上に設定された所望の照射領域(露光領域)に到達する。より詳しくは、ウェーハ5の表面5a上に設けられている図示しないフォトレジストの表面にマスクパターンの像が露光および投影されて、マスクパターンの潜像が形成される。すなわち、ウェーハ5の表面5aに液浸露光処理が施される。
次に、主に図2を参照しつつ、本実施形態に係る液浸露光方法について説明する。図2は、本実施形態に係る液浸露光方法をフローチャートにして示す図である。
先ず、図2中最上段に示すように、露光処理が施される被露光基板としてのウェーハ(半導体基板)5を用意する。
次に、露光処理を施すのに先立って、図示しない反射防止膜をウェーハ5の表面5a上に予め設ける。この反射防止膜は、例えば図示しない塗布装置を用いてスピンコート法により成膜される。すなわち、回転しているウェーハ5の表面5aの中心部に反射防止膜用の塗布材料を滴下して表面5a全体に広げた後、加熱処理を行う。これにより、ウェーハ5の表面5a上に反射防止膜が形成される。本実施形態では、膜厚が約50nmの反射防止膜をウェーハ5の表面5a上に設ける。この工程をステップ101(ST101)とする。
次に、反射防止膜の表面上に図示しないレジスト膜を設ける。本実施形態においては、レジスト膜として、酸発生材を含むArF化学増幅型レジスト膜を採用する。このレジスト膜は、反射防止膜と同様の方法により成膜される。すなわち、スピンコート法により反射防止膜上に化学増幅型レジストの塗布材料を広げる。続けて、この化学増幅型レジスト用の塗布材料が設けられたウェーハ5に加熱処理を施すことにより、塗布材料中に含まれる溶剤を気化させて除去する。これにより、反射防止膜の表面上にArF化学増幅型レジスト膜が形成される。この工程をステップ102(ST102)とする。
なお、本実施形態においては、表面の親水性が比較的高いArF化学増幅型レジスト膜を採用する。背景技術において説明したように、一般的な液浸露光では、ウェーハ5上に設けられている液浸液と直接接する部材は、疎水性(撥水性)が高い方が好ましいとされている。したがって、本実施形態においては、レジスト膜上にアルカリ現像液に対して溶解性を有する疎水性の膜を設ける。この膜は、液浸液からレジスト膜内へ水分が浸透したり、あるいはレジスト膜から液浸液内へレジスト膜構成物質が溶出したりするのを抑制するために設けられる。このため、この膜は、液浸露光用保護膜とも称される。この工程をステップ103(ST103)とする。
また、本実施形態と異なり、疎水性(撥水性)が高いレジスト膜を採用する場合には、前述したステップ103を省いても構わないのはもちろんである。この場合、図2中破線矢印で示すように、前述したステップ102から後述するステップ104に直接進めばよい。
次に、ArF化学増幅型レジスト膜が設けられたウェーハ5を、塗布装置から前述した液浸型露光装置1まで搬送する。この工程をステップ104(ST104)とする。
次に、塗布装置から搬送されたウェーハ5を、露光装置1のウェーハステージ(露光ステージ)6上に載置する。続けて、ウェーハ5をサポート板7により保持する。この工程をステップ105(ST105)とする。
次に、ウェーハステージ6上に載置されたウェーハ5に液浸露光処理を施すのに先立って、ウェーハ5上に設定されているアライメントマークの検出を行う。このアライメントマークの検出は、前述した露光装置1が備えるアライメントマーク検出装置を用いて行われる。アライメントマークの検出は、ウェーハ表面5a(レジスト膜表面)に投影されるレチクルパターンの位置精度、すなわち露光精度を高めるために行われる。
アライメントマークを検出する場合においても、ウェーハ5に液浸露光処理を施す場合と同様に、投影レンズ系4とウェーハ5との間の空間に液浸領域12が形成されている。したがって、アライメントマーク検出工程においても、液浸露光処理工程と同様に、投影レンズ系4に対してウェーハステージ6が相対的に移動するのに伴って、液浸領域12がウェーハ5の表面5a上を移動する。このような投影レンズ系4および液浸領域12に対するウェーハステージ6の相対的な移動を繰り返し行うとともに、マーク位置にアライメントマーク検出機能を配置して計測することにより、アライメントマークの検出を行う。この結果、チップ位置情報を得る。この工程をステップ106(ST106)とする。
次に、得られたチップ位置情報に基づいて、マスクパターンに対するウェーハ5の合わせ露光を行う。そして、レジスト膜にマスクパターンの潜像を形成する。この工程をステップ107(ST107)とする。
次に、マスクパターンの潜像が形成されたウェーハ5をステージ6上から取り外して、露光装置1から図示しない加熱器(ベーカー)の処理室内に搬送する。この工程をステップ108(ST108)とする。
次に、加熱器を用いてウェーハ5に対して加熱処理(焼き締め処理、PEB)を施す。この加熱処理により、液浸露光工程(液浸露光段階)においてレジスト膜内に発生した酸の拡散反応および増幅反応を促進させる。この工程をステップ109A(ST109A)とする。
次に、PEBが施されたウェーハ5を加熱器から取り出す。この後、液浸露光用保護膜をレジスト膜上から剥離させて除去する。この工程をステップ110A(ST110A)とする。
次に、液浸露光用保護膜が除去されたウェーハ5を図示しない現像処理装置(現像ユニット)に搬送して現像処理を行う。これにより、レジスト膜上の保護膜を除去しつつレジスト膜に図示しないArFレジストパターンが形成される。この工程をステップ111A(ST111A)とする
この後、図示を伴う詳細かつ具体的な説明は省略するが、ArFレジストパターンが形成されたウェーハ5を、所定の加工工程に流す。すなわち、ArFレジストパターンが形成されたウェーハ5を、トランジスタ製造工程や配線形成工程などの他の前工程( Front End Of the Line:FEOL)に流す。続けて、前工程を経たウェーハ5を、さらにダイシング、チップマウンティング、ボンディング、およびモールディング等の後工程( Back End Of the Line:BEOL)に流す。この工程をステップ112(ST112)とする。
ステップ112を経ることにより、本実施形態に係る図示しない所望の半導体装置を得る。すなわち、本実施形態の液浸型露光装置1を用いる液浸露光方法によりパターン形成されたウェーハ5を具備する半導体装置を得る。
なお、溶剤非可溶性の液浸露光用保護膜を用いる場合には、前述したST108からST109A、ST110A、およびST111Aを経てST112に至る工程(形態、ルート)を経る必要はない。図2中破線矢印で示すように、ST109A、ST110A、およびST111Aを経ずに、ST108からST109B、ST110B、およびST111Bを経てST112に至る工程を選択することもできる。
具体的には、先ず、ST108を経たウェーハ5を、液浸露光用保護膜の剥離および除去工程に回す。この工程をステップ109B(ST109B)とする。
次に、液浸露光用保護膜が除去されたウェーハ5をPEB工程に回す。この工程をステップ110B(ST110B)とする。
次に、PEB工程を経たウェーハ5を現像工程に回して、レジスト膜にArFレジストパターンを形成する。この工程をステップ111B(ST111B)とする。
この後、ArFレジストパターンが形成されたウェーハ5を加工工程(ST112)に流す。このような工程によっても、前述した前述したST108からST109A、ST110A、およびST111Aを経てST112に至る工程を選択する場合と同様に、本実施形態の液浸型露光装置1を用いる液浸露光方法によりパターン形成されたウェーハ5を具備する半導体装置を得ることができる。
すなわち、前述したように、溶剤可溶性の液浸露光用保護膜を用いる場合には、先ずPEB工程(ST109A)を行う。続けて、溶剤で液浸露光用保護膜を剥離する(ST110A)。この後、アルカリ性の現像液でレジスト膜の現像(ST111A)を行うとよい。ただし、必ずしもこの順番で工程を進める必要はない。場合によっては、先ず、溶剤で液浸露光用保護膜を剥離する(ST109B)。続けて、PEB工程(ST110B)を行う。この後、アルカリ性の現像液でレジスト膜の現像(ST111B)を行っても構わない。
また、液浸露光用保護膜を用いずに、レジスト膜に対して直接液浸領域12を接触させて露光を行っても構わない。この場合には、液浸露光用保護膜の剥離工程(ST110A、ST109B)を省略しても構わないのは勿論である。
また、図示を伴う詳細かつ具体的な説明は省略するが、本発明者らは、前述したST101〜ST108の各工程、およびST109A〜ST111AもしくはST109B〜ST111Bの各工程を経たウェーハ5に対して配線を形成する試作実験を行った。すなわち、前記各工程を経て作製されたウェーハ5に対して、レジスト膜をマスクとして配線パターンを形成した。この結果によれば、パターンショートなどの液浸移動工程に伴う欠陥は発見されなかった。また、残留液滴がレジスト膜に染み込まないため、従来の液浸露光を用いた場合に比べて寸法精度の良い配線パターンを得ることができた。すなわち、本実施形態によれば、デバイスとしての信頼性、品質、および性能等が従来技術に係る半導体装置に比較して高い半導体装置を得ることができることが分かった。それとともに、そのような半導体装置を高い歩留まりで効率よく、かつ容易に製造することができることが分かった。
次に、図3〜図12を参照しつつ、本実施形態における投影レンズ系4および液浸領域12とウェーハステージ6およびウェーハ5との相対的な移動について詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係るウェーハ5に対する液浸ヘッド4aの相対的な移動軌跡を、移動の形態ごとに分類して示す平面図である。すなわち、図3には、ウェーハ5上における投影レンズ系4の先端部4aに設定された液浸領域12の移動軌跡を、移動の形態ごとに分類して示す。ただし、図3においては、ウェーハ5の表面5aのうち、中心部Cおよび外周の約1/4を含む扇形状の領域のみを示す。また、図3に示す複数の矩形状(長方形状)の枠は、ウェーハ5の表面5aに設定された複数の露光領域10を示す。一般的な露光工程と同様に、本実施形態においても、ウェーハ5(レジスト膜)に対する露光工程は各露光領域10ごとに行われる。また、図3中黒塗りの丸は、ウェーハ5の表面5a上に設定されている複数個のアライメントマークの位置Pを示している。図3には、各アライメントマークPのうちP1〜P3までの3個のアライメントマークの位置を示す。さらに、図3中実線で示す複数の矢印、破線で示す複数の矢印、および一点鎖線で示す複数の矢印は、それぞれ投影レンズ系4の中心(第一の液膜の中心)がウェーハ5に対して相対的に移動する際の軌跡を示している。以下、具体的に説明する。
図3中実線で示す複数の矢印は、ウェーハ5を投影レンズ系4に対して相対的に移動させつつ各露光領域10に対して液浸露光処理を行う際の、ウェーハ5上における液浸ヘッド4a(液浸領域12)の中心部の移動の軌跡を表す。以下の説明において、このような液浸露光処理を行う際の液浸ヘッド4aの移動工程を、液浸移動露光工程と称することとする。また、図3中破線で示す複数の矢印は、各露光領域10のうち隣接する各露光領域10間において、ウェーハ5と投影レンズ系4との間に液浸液を介在させつつ、露光処理を行わずにウェーハ5を投影レンズ系4に対して相対的に移動させる際の、ウェーハ5上における液浸ヘッド4aの中心部の移動の軌跡を表す。以下の説明において、このような隣接する各露光領域10間における液浸露光処理を伴わない液浸ヘッド4aの移動工程を、第一の液浸移動工程と称することとする。
また、図3中細い一点鎖線で示す複数の矢印は、第一の液浸移動工程における液浸ヘッド4aの移動距離よりも長い距離において、ウェーハ5と投影レンズ系4との間に液浸液を介在させつつ、露光処理を行わずにウェーハ5を投影レンズ系4に対して相対的に移動させる際の、ウェーハ5上における液浸ヘッド4aの中心部の移動の軌跡を表す。具体的には、図3中細い一点鎖線で示す複数の矢印は、少なくとも1つの露光領域10を跨ぐ液浸ヘッド4aの中心部の移動の軌跡を表す。以下の説明において、このような第一の液浸移動工程の移動距離より長い距離の移動における液浸露光処理を伴わない液浸ヘッド4aの移動工程を、第二の液浸移動工程と称することとする。
また、図3中太い一点鎖線で示す複数の矢印は、各アライメントマークP1、P2、P3をチェックする際のウェーハ5上における液浸ヘッド4aの中心部の移動の軌跡を表す。図3に示すように、各アライメントマークP1〜P3は、ウェーハ5の表面5a上において互いに複数の露光領域10を隔てた位置に設定されている。したがって、アライメントマーク検出工程における液浸ヘッド4aの移動工程も、第二の液浸移動工程の一種に分類される。
次に、図4を参照しつつ、第一および第二の各液浸移動工程の定義についてより具体的かつ詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る第一および第二の各液浸移動工程を示す平面図である。具体的には、図4(a)には、第一の液浸移動工程における液浸ヘッド4a(液浸領域12)の移動方向および移動距離の一例を示す。また、図4(b)には、第二の液浸移動工程における液浸ヘッド4aの移動方向および移動距離の一例を示す。また、図4(a)、(b)において、複数の矩形状(長方形状)の枠で囲まれた部分は、それぞれウェーハ5の表面5aに設定された複数の露光領域(液浸移動露光領域)10を示す。
図4(a)に示すように、第一の液浸移動工程では、液浸ヘッド4aは、基準点(始点)Sが設けられている液浸移動露光領域10内で移動する。あるいは、液浸ヘッド4aは、基準点Sから基準点Sが設けられている液浸移動露光領域10に隣接する液浸移動露光領域10内に移動する。この際、液浸ヘッド4aは、基準点Sに対して図4(a)中縦方向(上下方向)、横(左右方向)、および斜め方向のいずれかの方向に移動する。
また、図4(b)に示すように、第二の液浸移動工程では、液浸ヘッド4aは、基準点Sから少なくとも基準点Sが設けられている液浸移動露光領域10に隣接する液浸移動露光領域10を跨いで移動する。すなわち、第一の液浸移動工程と異なり、この第二の液浸移動工程では、液浸ヘッド4aは、基準点Sから少なくとも一つの液浸移動露光領域10を隔てた位置まで移動する。ただし、第一の液浸移動工程と同様に、この第二の液浸移動工程においても、液浸ヘッド4aは、基準点Sに対して図4(b)中縦方向(上下方向)、横(左右方向)、および斜め方向のいずれかの方向に移動する。
次に、図5を参照しつつ、アライメントマーク検出時における液浸ヘッド4aの移動工程について説明する。図5は、本実施形態に係るウェーハ5に対する液浸ヘッド4aのアライメントマーク検出時における移動軌跡を示す平面図である。図5には、ウェーハ5の表面5a内に設定された各アライメントマークP1〜P8をチェックする際の、ウェーハ5に対する液浸領域12(液浸ヘッド4a)の中心の相対的な移動の軌跡を模式的に示す。図5中一点鎖線で示す複数の矢印が、それぞれアライメントマーク検出時における液浸ヘッド4aの中心の各回ごとの移動軌跡を表す。
図5に示すように、アライメントマーク検出を開始すると、液浸ヘッド4aは、先ず第1のアライメントマークP1を検出するために、ウェーハ5の外側に設定されている図示しない液浸ヘッド待機場所(液浸ヘッド待機位置)から第1のアライメントマークP1に向かって移動する。第1のアライメントマークP1を検出した後、液浸ヘッド4aは、第2のアライメントマークP2〜第8のアライメントマークP8について同様の工程を繰り返す。第8のアライメントマークP8を検出した後、液浸ヘッド4aは液浸ヘッド待機場所に戻る。図5に示す各一点鎖線矢印の長さから明らかなように、本実施形態においては、これらの液浸ヘッド4aの移動は、全ての少なくとも一つの液浸移動露光領域10を跨ぐ移動である。したがって、アライメントマーク検出時における液浸ヘッド4aの移動工程は、前述したように全て第二の液浸移動工程とみなすことができる。
背景技術において説明したように、非露光時の液浸移動工程においては、ステージ(ウェーハ)の移動速度はレジスト潜像の質に影響を殆ど与えない。このため、従来では、露光工程のスループットを上げるためにステージを最大速度で移動させていた。ところが、その場合、液浸領域12の移動軌跡に沿ってウェーハ上に液滴が残留する問題が生じていた。これに対して、非露光時の液浸移動工程よりも遅い速度でステージを移動させる露光領域内の液浸移動露光工程では、液滴残留が殆ど認められなかった。以下、このメカニズムについて図6〜図11を参照しつつ具体的かつ詳細に説明する。
先ず、図6を参照しつつ、ウェーハ5と液浸液11との動的接触角の定義について説明する。図6は、本実施形態に係るステージ6の移動方向とウェーハ5に対する液体11の接触角との関係を示す断面図である。具体的には、図6(a)はウェーハ5と液浸液11との後退接触角θ1を説明するための図面である。また、図6(b)はウェーハ5と液浸液11との前進接触角θ2を説明するための図面である。
図6(a)中白抜き矢印で示すように、ステージ6上に載置されたウェーハ5を図6(a)中左方向に移動させる。すると、液浸ヘッド4aとウェーハ5との間の液浸領域12に設けられた液浸液11のうちステージ移動方向前方に位置する部分は、このステージ移動の開始時に図6(a)に示すような形状となる。このような状態において、図6(a)中θ1で示す角度をウェーハ5と液浸液11との動的後退接触角と定義する。また、図6(b)中白抜き矢印で示すように、ステージ6上に載置されたウェーハ5を図6(b)中右方向に移動させる。すると、液浸ヘッド4aとウェーハ5との間の液浸領域12に設けられた液浸液11のうちステージ移動方向後方に位置する部分は、このステージ移動の開始時に図6(b)に示すような形状となる。このような状態において、図6(b)中θ2で示す角度をウェーハ5と液浸液11との動的前進接触角と定義する。一般に、後退接触角θ1および前進接触角θ2の2つの動的接触角のうち、後退接触角θ1が小さい程、液浸液11がウェーハ5に馴染み易く、液滴残留が生じ易いと言われている。
次に、図7を参照しつつ、アライメントマーク検出工程(評価工程)における後退接触角θ1の変化について説明する。より具体的には、アライメントマーク評価時において、ステージ6の移動速度を最大速度に設定した場合の、液浸液11の後退接触角θ1の変化を本発明者らが調べた結果について説明する。図7は、本実施形態に係るステージ6の移動速度を最大にした場合の、ウェーハ5に対する液浸液11の後退接触角θ1とウェーハ5に対する液浸液11の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図である。この図7には、先に参照した図5に示す第1〜第8の各アライメントマークP1〜P8間における移動工程のうち、第2〜第7までの各アライメントマークP2〜P7間の移動工程における後退接触角θ1とウェーハ5に対する液浸液11の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す。
この図7に示すグラフによれば、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までのいずれの移動区間においても、移動工程の後半で後退接触角θ1がウェーハ5の表面5a上に液滴残留が生じる閾値を下回ることが分かった。すなわち、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までのいずれの移動区間においても、移動工程の後半でウェーハ5の表面5a上に液滴が残存することが分かった。
次に、図8を参照しつつ、液浸液11(液浸領域12)とウェーハ5との間の相対移動速度に対する残留液滴発生距離および後退接触角θ1の関係について、本発明者らが調べた結果について説明する。図8は、本実施形態に係る液浸領域12とウェーハ5との間の相対的な移動速度に対する残留液滴発生距離およびウェーハ5に対する液浸液11の後退接触角θ1の関係をグラフにして示す図である。より具体的には、図8には、ウェーハ5の表面5a上に設けられたArF化学増幅型レジスト膜上に設けた液浸露光用保護膜と液浸領域12との間における相対速度と、ウェーハ5が等速移動状態に入り角度が安定した後の動的後退接触角θ1との関係を細い実線でグラフにして示す。それとともに、図8には、液浸露光用保護膜と液浸領域12との間における相対速度と、残留液滴が生じるまでの移動距離の逆数との関係を太い実線でグラフにして示す。
図8中太い実線で示すグラフによれば、液浸露光用保護膜と液浸領域12との間における相対速度がステージ6の最大移動速度(a)である場合には、前述したアライメントマーク評価工程における液浸ヘッド4aの移動距離(第二の液浸移動距離)の最大値以下で残留液滴が生じることが分かった。それとともに、図8中太い実線で示すグラフによれば、液浸露光用保護膜と液浸領域12との間における相対速度がステージ6の最大移動速度(a)である場合には、前述した第一の液浸移動工程における液浸ヘッド4aの移動距離よりも短い距離で残留液滴が発生することが分かった。
これらの結果を鑑みて、本発明者らは、液浸移動露光工程における液浸ヘッド4aの移動速度(b)で第二の液浸移動工程を行った場合においても、残留液滴が生じると予想した。この予想に対して本発明者らが行った検証実験によれば、実際にアライメントマーク評価時の液浸ヘッド4aの移動速度を液浸移動露光工程における移動速度に設定したところ、例えばP4〜P5のように移動距離が比較的短い区間では残留液滴はなくなるものの、例えばP2〜P3のように移動距離が比較的長い区間では残留液滴が観測された。
次に、図9を参照しつつ、ステージ6の移動速度を液浸移動露光工程における速度に設定した場合の後退接触角θ1の変化について、本発明者らが調べた結果について説明する。すなわち、液浸移動露光工程と同じ速度で第二の液浸移動工程を行った場合の後退接触角θ1の変化について、本発明者らが調べた結果について説明する。図9は、本実施形態に係るステージ6の移動速度を最大速度よりも小さくした場合で、具体的には図8における移動速度(b)とした場合のウェーハ5に対する液浸液11の後退接触角θ1と液浸液11に対するウェーハ5の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図である。また、この図9には、先に参照した図7と同様に、第1〜第8の各アライメントマークP1〜P8間における移動工程のうち、第2〜第7までの各アライメントマークP2〜P7間の移動工程における後退接触角θ1とウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す。
この図9に示すグラフによれば、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までの各移動区間のうち移動距離が比較的小さい(短い)区間では、後退接触角θ1は残留液滴が生じる下限(閾値)を終始上回っていることが分かった。具体的には、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までの各移動区間のうち、第4アライメントマークP4〜第5アライメントマークP5まで、および第5アライメントマークP5〜第6アライメントマークP6までの各移動区間では、後退接触角θ1は残留液滴が生じる閾値を終始上回っていることが分かった。
これに対して、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までの各移動区間のうち移動距離が比較的大きい(長い)区間では、各移動工程の終盤で後退接触角θ1が残留液滴が生じる閾値を下回ることが分かった。具体的には、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までの各移動区間のうち、第2アライメントマークP2〜第3アライメントマークP3まで、第3アライメントマークP3〜第4アライメントマークP4まで、および第6アライメントマークP6〜第7アライメントマークP7までの各移動区間では、各移動工程の終盤で後退接触角θ1が残留液滴が生じる閾値を下回ることが分かった。また、図示を伴った詳しい説明は省略するが、本発明者らが行った欠陥評価実験によっても、これら第2アライメントマークP2〜第3アライメントマークP3、第3アライメントマークP3〜第4アライメントマークP4、および第6アライメントマークP6〜第7アライメントマークP7の各移動区間において、各露光領域10上に液滴が残存したと思われる痕跡が確認された。
一般的に、動的後退接触角θ1の値は、ステージ6(ウェーハ5)が加速する際に図示しない静的接触角の値から急激に変化して減少する。それだけでなく、動的後退接触角θ1の値は、ステージ6の加速移動が終わって等速移動に移っても、液浸液11自体の粘性や液浸液11とウェーハ5の表面5aとの摩擦などにより緩やかに変化し続ける。前述した液浸移動露光工程においては、図3および図4(a)に示すように、ステージ6の等速移動区間が第二の液浸移動工程に比べて短い。このため、動的後退接触角θ1が緩やかに変化する途中の過程で、ステージ6が次の動作である減速移動に移る。このような理由により、ステージ6の移動速度を同一の大きさに設定した場合、液浸移動露光工程よりも長距離移動となる第二の液浸移動工程に比較して、液浸移動露光工程では、動的後退接触角θ1の大きさを残留液滴が生じる閾値を上回る高い値に維持し易い。
この結果から、ステージ6(ウェーハ5)と液浸液11(液浸領域12)との間で長距離の相対的な移動を実行する場合には、動的後退接触角θ1が液浸液11自体の粘性や液浸液11とウェーハ5の表面5aとの摩擦などにより緩やかに変化し続けることを考慮して、ステージ6の移動速度を決定することが好ましいことが分かった。具体的には、ウェーハ5と液浸領域12との間で長距離の相対的な移動を実行する場合には、ステージ6の移動速度を液浸移動露光工程におけるステージ6の移動速度よりも小さい値に設定することが好ましいことが分かった。これにより、液浸移動露光工程よりも長距離移動となる第二の液浸移動工程中においても、動的後退接触角θ1の大きさを液滴が残留する接触角の下限を下回らない大きさに維持することができる。すなわち、本実施形態によれば、従来では非露光時の液浸移動工程において殆ど必ず発生していた液滴残留を殆どなくすことができる。
例えば、アライメントマーク評価工程において、図5に示す第1アライメントマークP1〜第8アライメントマークP8までの各移動区間のうち比較的移動距離が長い区間におけるステージ6の移動速度を、図8中太い実線のグラフで示す関係を考慮して移動速度(c)に設定する。具体的には、アライメントマーク評価工程において、第1アライメントマークP1〜第8アライメントマークP8までの各移動区間のうち、比較的移動距離が短い第1アライメントマークP1〜第2アライメントマークP2まで、第4アライメントマークP4〜第5アライメントマークP5まで、および第5アライメントマークP5〜第6アライメントマークP6までの3区間を除く他の移動区間におけるステージ6の移動速度を、移動速度(c)に設定する。
このような設定の下で本発明者らが実験を行った結果、図10に示すように、アライメントマーク評価工程においても液浸移動露光工程と同様に、第2アライメントマークP2〜第7アライメントマークP7までの各移動区間における動的後退接触角θ1の値を、液滴残留下限以上の値に終始維持することができることが分かった。すなわち、長距離の液浸移動における残留液滴を、略0にすることができることが分かった。図10は、本実施形態に係るステージ6の移動速度を最大移動速度よりもさらに小さくした場合のウェーハ5に対する液浸液11の後退接触角θ1と液浸領域12に対するウェーハ5の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図である。すなわち、図10には、ステージ6と液浸領域12との間の相対的な移動距離を考慮して第二の液浸移動工程(アライメントマーク評価工程)におけるステージ6の移動速度を決定した場合の、動的後退接触角θ1の値の変化の様子をグラフで示す。
このように、第二の液浸移動工程においては、ウェーハ5と液浸領域12との間の相対的な移動距離が長くなるに連れてウェーハ5(ステージ6)の移動速度を小さくすることにより、パターン欠陥の原因となる残留液滴を大幅に低減することができる。望ましくは、図11に示すように、液浸移動露光工程ならびに第一および第二の各液浸移動工程を行うのに先立って、ウェーハ5と液浸領域12との間の相対的な移動速度に対する残留液滴発生距離の関係をウェーハ5の表面5a上の物質に対して予め取得する。そして、各種の第二の液浸移動工程における移動距離(x1,x2,x3)に対して、残留液滴が生じない相対移動速度(v1,v2,v3 < v0:第一の液浸移動速度)をそれぞれ決定する。この後、各第二の液浸移動工程の処理を実行する。これにより、ウェーハ5の表面5a上に設定されている各液浸露光領域10間の液浸移動を、残留液滴が殆どない良好かつ適正な状態で行うことができる。
図11は、本実施形態に係る第二の液浸移動の移動速度の決定方法をグラフにして示す図である。すなわち、図11には、ウェーハ5と液浸領域12との間の相対的な移動距離を考慮した上での、第二の液浸移動工程におけるステージ6の移動速度決定方法をグラフにして示す。なお、第二の液浸移動工程においてウェーハ5と液浸領域12との間の相対的な移動速度を残留液滴が殆ど発生しない所望の値以上に保持する場合には、実際の液浸露光工程に先立って、実験やシミュレーションなどにより所望の速度に対する液滴発生距離を予め算出しておくことが好ましい。そして、この算出された液滴発生距離に基づいて、液浸ヘッド4a(液浸領域12)に対するウェーハ5(ステージ6)の移動方向を、液滴発生距離内で所定の方向に変化させることが好ましい。このような方法によれば、残留液滴をより確実に殆どなくすことができる。
このように、本実施形態においては、ウェーハ5の表面5a上に設定された複数の露光領域10上に設けられたレジスト膜の表面、またはこのレジスト膜上に形成された疎水膜の表面と露光装置1の投影レンズ系4との間に選択的に液膜11を形成する。そして、この液膜11を介してパターン露光を行う。この際、露光装置1の投影レンズ系4とレジスト膜または疎水膜とをそれらの間に液膜11を介在させつつ相対的に移動させる液浸移動工程において、ウェーハ5が載置されたステージ6の移動速度を、その移動区間の距離に応じてレジスト膜または疎水膜の表面に液滴が残留しない速度に調節する。これにより、レジスト膜または疎水膜の表面に液膜(液体)11を殆ど残存させずに液浸露光を行うことができる。この結果、残存液体によりレジストパターンの寸法精度が劣化したり、あるいはレジストパターン中に欠陥が発生したりするおそれを、殆ど防止することが可能になる。
具体的には、前述したように、露光を行わない液浸移動工程におけるステージ6(ウェーハ5)の移動速度を、液浸部11の後退接触角θ1の大きさが、液滴が残留する接触角の下限値以上に保つ。すなわち、第二の液浸移動工程におけるステージ6の移動速度を、液浸移動露光工程におけるステージ6の移動速度や、第一の液浸移動工程におけるステージ6の移動速度より小さくする。これにより、レジストパターンの寸法精度が劣化したり、あるいはレジストパターン中に欠陥が発生したりする原因となる残留液滴が、ウェーハ5の表面5a上に発生するのを殆ど防止することができる。
また、ウェーハ5(ステージ6)と液浸領域12(投影レンズ系4)との間における相対的な移動距離が、残留液滴が生じ易い長距離となる場合は、必ずしもアライメントマーク評価時の移動には限られない。例えば、ウェーハ5の外側に設定されているステージ6上の液浸ヘッド4aの待機位置からウェーハ5の表面5a上に設定されている最初の露光領域10への液浸領域12の移動、ウェーハ5の表面5a上の最後の露光領域10から液浸ヘッド4aの待機位置への液浸領域12の移動、あるいはウェーハ5の表面5a上の所定の露光領域10から次ぎの露光領域10への液浸領域12の移動であって液浸移動露光工程よりも距離が長い移動などの場合にも、ウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動は残留液滴が生じ易い長距離移動となる。
これらの場合においても、前述した残留液滴の発生を防止するステージ6の移動速度の調節技術を適用可能であるのは勿論である。また、ステージ6の移動速度は、全ての液浸移動工程について最長移動距離で残留液滴が生じない速度にする必要はない。最長移動距離より短い移動区間に対しては、ステージ6の移動速度を最長移動距離において残留液滴が生じない速度より速く設定しても構わないのは勿論である。これにより、残留液滴が生じるおそれが殆どなく、かつスループットが高い液浸露光プロセスを実現することができる。ひいては、性能、品質、および信頼性などが向上された半導体装置を、高い歩留まりで効率よく、かつ容易に製造できる半導体装置の製造工程を実現することができる。
さらに、本実施形態ではアルカリ現像液に対して溶解性を有する疎水性の膜をレジスト膜上に形成する場合について説明したが、ウェーハ5上の膜構成はこれに限定されるものではない。本実施形態に係る技術は、溶剤に対して溶解性を有する疎水性の膜をレジスト膜上に形成する場合や、レジスト膜上に他の膜を設けない場合にも適用可能であるのは勿論である。これらの場合においても、隣接する各液浸移動露光領域10間より長い距離の移動における液浸領域12(ステージ6)の移動速度を、隣接する各液浸移動露光領域10間における液浸領域12の移動速度より低速に設定すればよい。これにより、レジスト膜上に他の膜を設けない場合においても、ウェーハ5上に残留液滴が生じるおそれを大幅に低減することができる。
以上説明したように、この第1実施形態によれば、露光処理が施される被露光基板5と露光装置1の投影光学系4との間の領域に局所的(選択的)に液体11を介在させて露光処理を行う液浸露光方法において、露光工程のスループット向上を図ることができるとともに被露光基板5上に液浸液11が残留するおそれが殆ど無い液浸露光方法を提供することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図12を参照しつつ説明する。図12は、本実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドの相対的な移動軌跡を移動の形態ごとに分類して示す平面図である。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態とは異なる方法で残留液滴の発生を抑制する技術について説明する。具体的には、第二の液浸移動工程において、液浸領域12(ステージ6)の移動速度を考慮しつつ同一方向における最長の移動距離を算出して、その最長移動距離以下で液浸領域12(ステージ6)をジグザグ移動させる。これにより、残留液滴の発生を抑制する。以下、具体的に説明する。
第二の液浸移動工程における液浸領域12の移動速度を前述した残留液滴が発生しない値以上に保持するためには、例えば1つの残留液滴発生距離の間で液浸領域12の移動方向を少なくとも1回変更するとよい。この際、液浸領域12の移動方向は、次に述べる3通りの方法のうち少なくとも一方の方法を用いて行うのが好ましい。一つは、液浸領域12の移動方向を、以前の移動方向に対して90°〜270°の範囲で変更する方法である。また、他の一つは、液浸領域12の移動方向を、液浸領域12の移動軌跡が連続する折れ線形状(ジグザグ鎖状)となるように、ジグザグに変更する方法である。さらにまた、他の一つは、液浸領域12の移動方向を、液浸領域12の移動方向を緩やかに変更する蛇行方法である。
図12には、第一の液浸移動工程における液浸領域12の移動速度と同じ速度で液浸領域12を移動させるとともに、1つの移動区間で液浸領域12の移動方向を少なくとも1回変更させて第二の液浸移動工程を行う場合の液浸領域12の移動軌跡を示す。より具体的には、本実施形態では、第一の液浸移動工程における液浸領域12の移動速度と同じ速度で液浸領域12を移動させつつ、液浸領域12が概ね第一の液浸移動距離だけ移動した段階でウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動方向を以前の移動方向に対して±90°で瞬時および緩やかに変化させて第二の液浸移動工程を行う。本発明者らが行ったジグザグ移動および蛇行移動実験によれば、このような設定においても残留液滴が殆ど生じない良好な結果を得ることができた。
なお、図11に示す関係を用いる第二の液浸移動工程における液浸領域12(ステージ6)の移動速度の決定方法は、第一の液浸移動工程における液浸領域12の移動速度の決定に対しても同様に用いることができるのは勿論である。
以上説明したように、この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第二の液浸移動工程における液浸領域12の移動方向を、液浸部12の動的後退接触角θ1が液滴が残留する接触角の下限値に達する前に変更する。これにより、ウェーハ5の表面5a上に残留液滴が生じるおそれを大幅に低減することができる。ひいては、レジストパターンの寸法精度が劣化したり、あるいはレジストパターン中に欠陥が発生したりするおそれを大幅に低減することができる。さらには、本実施形態の技術を適用してレジストパターンが形成されたウェーハ5を用いることにより、半導体装置の性能、品質、および信頼性などを向上させることができる。それとともに、そのような半導体装置を、より高い歩留まりでより効率よく、かつ容易に製造することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について図13を参照しつつ説明する。図13は、本実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドの相対的な移動軌跡を移動の形態ごとに分類して示す平面図である。なお、前述した第1および第2の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態では、液浸領域12が各露光領域10上を通過する場合のみならず、露光領域10が設定されていないウェーハ5の周縁部(外縁部、エッジ部)5bを液浸領域12が通過する場合にも残留液滴の発生を抑制することができる技術について説明する。具体的には、ウェーハ5のエッジ部5bを液浸領域12が通過する際に、ウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度を減速させる。以下、具体的に説明する。
先ず、ステップ101(ST101)〜ステップ107(ST107)までは第1実施形態と同様に実行する。ただし、ステップ108(ST108)は、一部第1実施形態とは異なる方法で実行する。以下、本実施形態に掛かる露光工程(ST108)について説明する。
図13には、第1実施形態において参照した図3と同様に、ウェーハ5の表面5aのうち、中心部Cおよび外周の約1/4を含む扇形状の領域のみを示す。それとともに、図13には、ウェーハ5の表面5a上に設定された各露光領域10、およびウェーハ5に対する液浸領域12の中心の相対的な移動軌跡を示す。さらに、図13には、本実施形態における液浸領域12のウェーハ5の表面5a上での移動軌跡のうち、液浸領域12の移動速度の制限を行う軌跡の一例を示す。
本発明者らが行った実験によれば、ウェーハ5の表面5a上の各露光領域10のうち少なくとも最も外側の各露光領域10を液浸露光する際には、露光領域10が設定されていないウェーハ5の外縁部(周縁部、エッジ部)5bを液浸領域12が通過することが分かっている。より具体的には、液浸領域12の中心部が図13中2点鎖線より外側の領域に位置する場合には、少なくとも液浸領域12の一部がウェーハ5のエッジ部5bに掛かることが分かっている。
従来では、露光領域10が設定されていないウェーハ5のエッジ部5bを液浸領域12が通過すると、エッジ形状に起因する液体の乱れが生じて残留液滴が容易に生じていた。このような従来の問題点を回避するために、本実施形態では、液浸領域12の中心部が図13中2点鎖線より外側の領域を移動する際のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度を、液浸領域12の中心部が図13中2点鎖線より内側の領域を移動する際のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度よりも遅くする。すなわち、少なくとも液浸領域12の一部がウェーハ5のエッジ部5bに掛かる場合のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度を、液浸領域12がウェーハ5のエッジ部5bに掛からない場合のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度に比べて小さくする。
本発明者らが行った実験によれば、ウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度を前述した設定に基づいて制御することにより、露光領域10の有無に拘らず、ウェーハ5の表面5a上のあらゆる領域において残留液滴を殆ど発生させなくすることができることが分かった。それとともに、ウェーハ5の表面5aのうち、各露光領域10上においては、液浸液11(液浸領域12)中に気泡が介入しない良好かつ適正な状態で液浸露光を行うことができることが分かった。
これに対して、液浸領域12がウェーハ5のエッジ部5bに掛かる場合のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度を、液浸領域12がウェーハ5のエッジ部5bに掛からない場合のウェーハ5に対する液浸領域12の相対的な移動速度と同じ速度に設定した場合、液膜11に乱れが生じてウェーハ5の表面5a上に液滴が残留することが分かった。そして、この残留液滴に起因して、ウェーハ5の表面5a上に水跡(water-mark)が形成されるなどの表面荒れが生じることが分かった。また、残留液滴が生じることにより液膜11中に気泡が取り込まれて、パターン転写時においてパターンの像質が劣化するなどの問題が生じることが分かった。ひいては、レジストパターンの寸法精度が劣化したり、あるいはレジストパターン中に欠陥が発生したりするなどの問題が多発することが分かった。
すなわち、従来の液浸露光技術によれば、半導体装置の性能、品質、あるいは信頼性などが著しく低下するおそれがあることが分かった。それとともに、半導体装置の製造歩留まりおよび生産効率が著しく低下するおそれがあることも分かった。
なお、図13中二重の実線矢印で示す液浸領域12の移動軌跡は、第1実施形態において説明した液浸移動露光工程のうち本実施形態に係る速度制御が必要な区間を示す。同様に、図13中二重の破線矢印で示す液浸領域12の移動軌跡は、第一の液浸移動工程のうち本実施形態に係る速度制御が必要な区間を示す。また同様に、図13中二重の一点鎖線矢印で示す液浸領域12の移動軌跡は、第二の液浸移動工程のうち本実施形態に係る速度制御が必要な区間を示す。
以上説明した設定でステップ108(ST108)を行った後、ステップ109A(ST109A)もしくはステップ109B(ST109B)に進む。以後、ステップ109A(ステップ109B)からステップ112(ST112)までは、第1実施形態と同様である。
図示を伴う詳細かつ具体的な説明は省略するが、第1実施形態と同様に、本発明者らは、前述した各工程を経て作成されたウェーハ5に対して配線パターンを形成するなどの加工を施した。この結果によれば、第1実施形態と同様に、パターンショートなどの液浸移動工程に伴う欠陥は発見されなかった。また、残留液滴がレジスト膜に染み込まないため、従来の液浸露光を用いた場合に比べて寸法精度の良い配線パターンを得ることができた。すなわち、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、デバイスとしての信頼性、品質、および性能等が従来技術に係る半導体装置に比較して高い半導体装置を得ることができることが分かった。また、そのような半導体装置を高い歩留まりで効率よく、かつ容易に製造することができることが分かった。すなわち、前述したように、液浸露光のためにウェーハ5の表面5a上に選択的に設ける液膜11の一部がウェーハ5のエッジ部5bを通過する際に、ウェーハ5(ステージ6)の移動速度を減速させることにより、低欠陥の液浸露光プロセス(半導体製造プロセス)を実現することができることが分かった。
以上説明したように、この第3実施形態によれば、液浸領域12がウェーハ5のエッジ部5b上に位置する場合の投影レンズ系4に対するウェーハ5の移動速度を、液浸領域12がウェーハ5のエッジ部5b以外に位置する場合の投影レンズ系4に対するウェーハ5の移動速度よりも遅く設定することにより、前述した第1および第2の各実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明に係る液浸露光方法は、前述した第1〜第3の各実施形態には制約されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、それらの構成、あるいは製造工程などの一部を種々様々な設定に変更したり、あるいは各種設定を適宜、適当に組み合わせて用いたりして実施することができる。
例えば、第1〜第3の各実施形態においては、ウェーハ(被露光基板)5の一方の主面であるウェーハ5の表面5a上にレジスト膜を設ける場合について説明したが、必ずしもウェーハ5の表面5a上にレジスト膜を設ける必要はない。ウェーハ5の表面5aに直接前述した液浸露光処理を施しても構わない。このような方法でも、第1〜第3の各実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論である。
また、第1〜第3の各実施形態においては、ウェーハ5の表面5a上にレジスト膜を設けるとともに、このレジスト膜を覆ってさらに疎水性の液浸露光保護膜を設ける場合について説明したが、必ずしもウェーハ5の表面5a上にレジスト膜を設ける必要はない。すなわち、レジスト膜に疎水性(撥水性)の強いレジスト膜を採用する場合、レジスト膜上に疎水性の液浸露光保護膜を設ける必要はない。この場合、レジスト膜の表面に直接前述した液浸露光処理を施しても構わない。このような方法でも、第1〜第3の各実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論である。
第1実施形態に係る露光装置の構成の概略を模式的に示す図。 第1実施形態に係る液浸露光方法をフローチャートにして示す図。 第1実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドの相対的な移動軌跡を移動の形態ごとに分類して示す平面図。 第1実施形態に係る第一および第二の各液浸移動工程を示す平面図。 第1実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドのアライメントマーク検出時における移動軌跡を示す平面図。 第1実施形態に係るステージの移動方向とウェーハに対する液体の接触角との関係を示す断面図。 第1実施形態に係るステージの移動速度を最大にした場合のウェーハに対する液体の接触角とウェーハに対する液浸領域の相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図。 第1実施形態に係る液浸領域とウェーハとの間の相対的な移動速度に対する残留液滴発生距離およびウェーハに対する液体の接触角の関係をグラフにして示す図。 第1実施形態に係るステージの移動速度を最大移動速度よりも小さくした場合のウェーハに対する液体の接触角と液浸領域に対するウェーハの相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図。 第1実施形態に係るステージの移動速度を最大移動速度よりもさらに小さくした場合のウェーハに対する液体の接触角と液浸領域に対するウェーハの相対的な移動距離との関係をグラフにして示す図。 第1実施形態に係る第二の液浸移動の移動速度の決定方法をグラフにして示す図。 第2実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドの相対的な移動軌跡を移動の形態ごとに分類して示す平面図。 第3実施形態に係るウェーハに対する液浸ヘッドの相対的な移動軌跡を移動の形態ごとに分類して示す平面図。
符号の説明
1…スキャン型液浸露光装置、4…投影レンズ系(投影光学系)、5…ウェーハ(半導体基板、被露光基板)、5a…ウェーハの表面(半導体基板の表面、被露光基板の表面)、5b…ウェーハのエッジ部(半導体基板の外縁部、被露光基板の周縁部)、10…液浸露光領域(露光領域)、11…液浸液(純水、水膜、第1の薬液、液膜、液体)、12…液浸領域(液浸液で満たされる領域、液体で満たされる領域)

Claims (5)

  1. 露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程と、
    前記各露光領域のうち隣接する前記各露光領域間において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第一の液浸移動工程と、
    この第一の液浸移動工程における移動距離よりも長い距離において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに、前記第一の液浸移動工程における移動速度よりも遅い速度で前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第二の液浸移動工程と、
    を含むことを特徴とする液浸露光方法。
  2. 前記液浸移動露光工程における前記投影光学系に対する前記被露光基板の相対的な移動速度、および前記第二の液浸移動工程における前記投影光学系に対する前記被露光基板の相対的な移動速度を、前記被露光基板の移動の際に前記被露光基板上に前記液体が残留する速度より小さくすることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  3. 露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程と、
    前記各露光領域のうち隣接する前記各露光領域間において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させる第一の液浸移動工程と、
    前記第一の液浸移動工程における移動距離よりも長い距離において、前記被露光基板と前記投影光学系との間に前記液体を介在させつつ前記露光処理を行わずに前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させるとともに、前記被露光基板上に前記液体の残留が生じる前に前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度および移動方向のうちの少なくとも一方を変更する第二の液浸移動工程と、
    を含むことを特徴とする液浸露光方法。
  4. 前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動方向の変更を、前記被露光基板の以前の移動方向に対して90°〜270°の範囲で変更する方法、および前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動軌跡を折れ線形状または蛇行形状に設定する方法の少なくとも一方の方法で行うことを特徴とする請求項3記載の液浸露光方法。
  5. 露光処理が施される被露光基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間に液体を介在させるとともに、前記被露光基板を前記投影光学系に対して相対的に移動させつつ前記被露光基板の表面上に設定された複数の露光領域に対して前記露光処理を行う液浸移動露光工程を含むとともに、
    前記液体が前記被露光基板の周縁部上に位置する場合の前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度を、前記液体が前記被露光基板の周縁部以外に位置する場合の前記投影光学系に対する前記被露光基板の移動速度よりも遅く設定することを特徴とする液浸露光方法。
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