JP2010040748A - 液浸露光方法および液浸露光装置 - Google Patents

液浸露光方法および液浸露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部分液浸露光法を用いた液浸リソグラフィ処理において、基板エッジ部での液浸液のウェハステージの移動に対する追従性を確保することができる液浸露光方法を提供する。
【解決手段】素子が形成される領域である中央部と、中央部の周囲に形成され、端部に向かって厚さが減少する領域であるエッジ部と、を有し、上面に被加工膜が形成された基板の中央部を含む領域上に下層膜を形成する工程と、下層膜を形成した基板上の中央部と、エッジ部の中央部との境界から端部までの範囲であるベベル部に、基板と下層膜よりも疎水性の高い被処理膜を形成する工程と、部分液浸露光方法によって露光を行い、被処理膜に潜像を形成する工程と、被処理膜を現像する工程と、を含む。
【選択図】 図4

Description

本発明は、被処理基板上に液浸露光によってレジストパターンを形成する前に行われる液浸露光方法および液浸露光装置に関するものである。
近年、さらなる半導体装置の微細化に対応するために、様々なリソグラフィ技術が検討されている。その中のひとつに、液浸露光法が挙げられる。液浸露光法は、投影レンズと露光対象であるレジスト膜との間の光路を空気に比べて屈折率の大きな液浸液で満たすことで、光路媒質が空気の場合に比べて、限界解像以下での微細パターンの形成を可能にするものである。現在、主流とされている液浸露光装置は、投影レンズとレジスト膜との間に位置する光路周辺部のみに光路媒質を占める方式(部分液浸露光装置)である(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、部分液浸露光装置を用いた液浸リソグラフィ工程においては、以下の問題が発生することが懸念される。一つは、液浸液が基板と直接接触するため、レジスト膜の含有成分または吸着成分が液浸液に溶出してしまう場合があるという問題である。レジスト膜中のPAG(Photo Acid Generator)などは光学系を劣化させ、所望のレジストパターンの精度を得られなくしてしまう。このため、レジスト膜の樹脂の種類または溶出する添加物であるPAG自身の種類、レジスト薬液の溶剤の変更などが検討されている。また、レジスト膜の上層に保護膜を形成し、レジスト膜からの溶出を抑制することも検討されている。
もう一つは、基板エッジ部の単位露光領域を露光する際に、液浸液のウェハステージへの回り込みが生じてしまうという問題である。これは、エッジ部で厚さが薄くなる構造を有する基板のエッジ部を液浸露光装置のシャワーヘッドおよび内部に保持された液浸液は通過するが、このとき、シャワーヘッドと基板間に表面張力によって保持された液浸液が、ウェハステージの移動に追従できなくなることによる。その結果、液浸液は基板エッジ部からウェハステージに廻り込むことによって、ウェハステージ温度および液浸液の温度が低下し、線幅異常が生じ、レジストパターン寸法精度が劣化してしまうという問題点があった。
特開2007−194503号公報
本発明は、部分液浸露光法を用いた液浸リソグラフィ処理において、基板エッジ部での液浸液のウェハステージの移動に対する追従性を確保することができる液浸露光方法および液浸露光装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、素子が形成される領域である中央部と、前記中央部の周囲に形成され、端部に向かって厚さが減少する領域であるエッジ部と、を有し、上面に被加工膜が形成された基板の前記中央部を含む領域上に下層膜を形成する下層膜形成工程と、前記下層膜を形成した前記基板上の中央部と、前記エッジ部の前記中央部との境界から前記端部までの範囲であるベベル部に、前記基板と前記下層膜よりも疎水性の高い被処理膜を形成する被処理膜形成工程と、部分液浸露光方法によって露光を行い、前記被処理膜に潜像を形成する露光工程と、前記被処理膜を現像する現像工程と、を含むことを特徴とする液浸露光方法が提供される。
また、本発明の一態様によれば、素子が形成される領域である中央部と、前記中央部の周囲に形成され、端部に向かって厚さが減少する領域であるエッジ部と、を有し、上面に被加工膜と下層膜が順に形成された基板の上面の前記中央部と、前記エッジ部の前記中央部との境界から前記端部までの範囲であるベベル部とに、前記基板と前記下層膜よりも疎水性の高い被処理膜を形成する被処理膜形成手段と、部分液浸露光方法によって露光を行い、前記被処理膜に潜像を形成する露光手段と、前記被処理膜が、前記エッジ部の表面側のベベル部にのみ形成されているか否かを判定し、前記エッジ部の表面側のベベル部にのみ前記被処理膜が形成されている基板のみを前記露光手段に送る判定手段と、を備えることを特徴とする液浸露光装置が提供される。
本発明によれば、部分液浸露光法を用いた液浸リソグラフィ処理において、レジスト膜の成分の液浸液への混入や溶出を防ぎ、基板エッジ部での液浸液のウェハステージの移動に対する追従性を確保することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる液浸露光方法および液浸露光装置を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。
まず、実施の形態を説明する前に、この明細書で使用される用語について定義する。図1は、シリコン基板を含む半導体基板などの一般的な基板の断面形状を示す図である。この図に示される基板10において、素子形成領域であって、厚さが均一で平坦とみなせる領域を中央部101といい、この中央部101を囲む基板10の外周部をエッジ部102というものとする。このエッジ部102は、搬送中のダストやウェハ割れを防止するために基板10の終端部(周縁部)を面取り加工したベベル部103と、基板面に平行な方向の基板10の最外周部分を形成する端部104と、を有する。ベベル部103は、中央部101との境界から端部104に向かって薄くなるように傾斜を有しているが、この傾斜は直線的なものであってもよいし、曲率を持ったものであってもよい。また、被膜を形成する側を表側111といい、その対向する側を裏側112という。
さらに、以下では、エッジ部102への化学増幅型レジストの形成の度合いとして、被覆高さを用いる。図2は、被覆高さを説明するための図である。この被覆高さとは、化学増幅型レジスト膜または保護膜などの疎水性の高い被処理膜15の周端部のエッジ部102上での位置Tを、表側の中央部101を構成する表面を基準として、その平面に垂直な方向に測った距離hをいう。
(第1の実施の形態)
図3は、第1の実施の形態にかかる液浸露光処理を行う液浸露光装置の概要の一例を模式的に示す図である。この液浸露光装置20は、下層膜やレジスト膜などの被処理膜を塗布する塗布室30と、基板10に塗布した被処理膜が後述するように適切に塗布されたかを検査判定する検査判定室40と、適切に被処理膜が塗布された基板10を部分液浸露光法によって露光する露光室50と、露光された基板10を現像する現像室60とを備え、これらの塗布室30、検査判定室40、露光室50および現像室60の間を基板10が搬送機構によって搬送され、インラインで処理可能な構成となっている。
塗布室30は、基板10の中央部101に形成された炭素からなる反射防止膜である下層膜11上に、酸発生剤を含むArF化学増幅型レジスト膜(以下、単にレジスト膜ともいう)12を形成する回転塗布装置を含む。この塗布室30では、後述するように、ArF化学増幅型レジスト膜12が、下層膜11上と基板10の端部104付近を含むエッジ部102に形成される。
検査判定室40では、レジスト膜12が基板10のエッジ部102の端部104付近まで形成されているか否かが検査される。エッジ部102の端部104付近までレジスト膜12が形成されていない場合には、以後の工程で使用できない基板10であると判定され、その基板10はラインから排出される。一方、エッジ部102の端部104付近までレジスト膜12が形成されている場合には、以後の工程で使用可能な基板10であると判定され、露光室50に基板10が搬送される。
露光室50では、部分液浸露光法を用いて、ArF化学増幅型レジスト膜12が露光される。現像室60では、露光されたレジスト膜が現像される。この露光室50および現像室60で用いられる部分液浸露光装置として、従来知られている装置を用いることができる。
つぎに、第1の実施の形態にかかる液浸露光方法について説明する。図4は、第1の実施の形態による液浸露光方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。また、図5は、基板の被処理膜を形成する手順の一例を示す断面図である。
まず、液浸露光装置20の塗布室30に素子形成に用いる被加工膜が形成された基板10を搬送し、図5(a)に示すように、図示しない被加工膜が形成された基板10の中央部101上に下層膜11を形成する(ステップS101)。この下層膜11は、たとえば炭素含有量の高い有機膜を回転塗布によって形成した後、加熱処理を行うことによって形成することができる。このときの加熱処理条件として、200℃の温度で60秒間の加熱処理を例示することができる。なお、加熱処理は、2段階の温度で行ってもよく、その工程は同一ユニットまたは別々のユニットで行ってもよい。また、下層膜11の形成方法の他の例としては、スパッタ法によって炭素膜層を形成することもできる。
ついで、下層膜11に酸発生材を含むArF化学増幅型レジスト膜12を回転塗布法によって形成する(ステップS102)。通常の回転塗布においては、基板10の表側(表側のベベル部103を含む)の他にも、基板10の端部104および裏側(裏側のベベル部103を含む)にも塗膜が形成される。基板10の端部104や裏側の塗膜は、基板搬送過程においてダスト源になるなどの問題を引き起こす場合があるので、第1の実施の形態では、基板10の端部104と裏側に塗膜が形成されないように回転塗布を行う。
そこで、図5(b)に示されるように、レジスト膜12の回転塗布中において、基板10の裏側のエッジ部102に設けられた基板端部洗浄ノズル31からリンス液32を吐出し、基板10の裏側のエッジ部102と端部104にリンス液32を供給するバックリンスを実施する。この際、基板10の表側の中央部101とベベル部103の全面にのみレジスト膜12が被覆されるように、リンス液32の供給量や供給角度、基板10の回転数などのバックリンス条件を制御する。また、基板10の端部104および裏側の表面状態やベベル部103の形状よって、バックリンス時における基板10表側のベベル部103でのレジスト膜12の被覆のされ方は異なる。そのため、バックリンス時の基板10の回転数として適宜適切な値を選択することで、レジスト膜12が基板10表側のベベル部103全体を被覆し、端部104以下には被覆されないようにする。
たとえば、リンス液32の吐出時には、基板10を回転させながら、基板10の裏側から端部104に向けてリンス液32が吐出される。リンス液32は基板端部洗浄ノズル31から基板10の回転方向に沿うような方向に吐出される。また、リンス液32は供給位置が基板10上に描く円軌跡の当該供給位置における接線よりも基板10の外側に向けて吐出される。これによって、エッジ部102に供給されたリンス液32が基板10の中央部101に向けて流れることを防止しつつ、エッジ部102のレジスト膜12にむらなくリンス液32を供給することができ、基板10の搬送時に搬送アームと接触する領域(基板10のエッジ部102の裏側と端部104)に含まれるレジスト膜12を取り除くことができる。なお、図5(b)での基板端部洗浄ノズル31の向きは模式的なものであり、実際の配置状態を示すものではない。
図6は、回転塗布装置の他の構成例を示す図である。この回転塗布装置33は、基板10を保持し、水平回転させる回転保持手段であるスピンチャック34と、保持される基板10のエッジ部の裏側にリンス液32を供給する基板端部洗浄ノズル31と、基板端部洗浄ノズル31よりもスピンチャック34側に配置される裏面洗浄ノズル35と、を備える。
上記したように、基板端部洗浄ノズル31は、基板10のエッジ部の裏面と端部に塗布されるレジスト膜12を除去するように、エッジ部の裏側からリンス液32を供給する。また、裏面洗浄ノズル35は、基板端部洗浄ノズル31からエッジ部に供給されたリンス液32が基板10裏側の中央部に向けて流れることを防止する。なお、この図6における基板端部洗浄ノズル31と裏面洗浄ノズル35の向きは模式的なものであり、実際の配置状態を示すものではない。
このような構成の回転塗布装置33でも、基板10のエッジ部に供給されたリンス液32が、裏側の中央部に向けて流れることを防止しつつ、レジスト膜12が基板10の表側の中央部とベベル部のみを被覆するように制御することができる。
以上のような回転塗布を行うことによって、図5(c)に示されるように、基板10のエッジ部102において、表面のベベル部103にのみArF化学増幅型レジスト膜12が形成され、エッジ部102の裏面と端部104にはArF化学増幅型レジスト膜12が形成されない基板10が得られる。
レジスト膜12を回転塗布形成工程で基板10の表側にのみ形成した後、レジスト膜12の加熱処理を行う(ステップS103)。レジスト膜12の加熱処理は、レジスト樹脂のガラス転移温度以下で行うことが多く、一般的に90〜150℃の範囲で行われる。以上のステップS101〜S103の処理が、塗布工程であり、図1の塗布室30で行われる。
ついで、塗布工程でArF化学増幅型レジスト膜12が塗布された基板10を、検査判定室40に搬送する。図7は、検査判定装置の構成の一例を模式的に示す図である。この検査判定装置41は、基板10を保持し、水平回転させる回転保持手段であるスピンチャック42と、スピンチャック42に保持され、回転される基板10の端部を撮像する撮像手段であるカメラ43と、カメラ43で撮像された画像からレジスト膜12が基板10の表側の端部より上のエッジ部(ベベル部)の全面に形成されているか否かを判定する基板エッジ部判定部44と、を備える。
カメラ43では、スピンチャック42で基板10を1周させる間に、基板10の端部104を撮影する。また、基板エッジ部判定部44では、基板10表側のベベル部の全面にレジスト膜12が被覆されているか否かを判定する。判定の一例として、レジスト膜12の端部の被覆高さの平均値が所定の範囲内に存在するか否かを判定する方法が挙げられる。表側のベベル部のみに化学増幅型レジスト膜12が形成されていることが望ましいが、被覆高さの平均値が、ベベル部103と端部104との境界付近にあってもよい。そして、被覆高さが許容される所定の範囲内に存在する場合には、露光室50へと基板10を搬送するが、被覆高さが許容される所定の範囲内に存在しない場合には、その基板10を使用しない。
このような検査判定装置41での検査判定工程での処理手順について説明する。検査判定室40内の検査判定装置41のスピンチャック42上に基板10がセットされると、スピンチャック42によって基板10を回転させながら、検査判定装置41内のカメラ43によってエッジ部102が観察される(ステップS104)。そして、回転していた基板10が再び観察開始点に戻ってきた時点で基板10の回転は停止し、エッジ部102の観察は終了する。このとき、カメラ43で観察したデータは随時、基板エッジ部判定部44に転送される。
ついで、基板エッジ部判定部44は、観察されたデータから、エッジ部102でのレジスト膜12の被覆高さを計測し、つぎの露光現像処理で使用可能な基板10か否かを判定する(ステップS105)。つぎの露光現像処理で使用できない基板10の場合(ステップS105でNoの場合)、具体的には、レジスト膜12の被覆高さが十分でなかった場合や、基板10の端部104または裏側までレジスト膜12が被覆されていた場合には、つぎの潜像を形成する工程に被処理基板10を搬送しないように指示を出し、基板10が払い出される(ステップS106)。そして、この基板10は、つぎの工程で使用されず、処理が終了する。
一方、つぎの露光現像処理で使用できる基板10の場合(ステップS105でYesの場合)、具体的には、レジスト膜12の被覆高さが、表面のベベル部103全体を覆うのに十分であり、かつ基板10の端部104および裏側まで被覆されていない場合には、基板10を露光室50へと搬送し、部分液浸露光装置に設置する。
その後、部分液浸露光装置を用いてレチクルに形成された半導体素子パターンをArF化学増幅型レジスト膜12に転写し、潜像を形成する(ステップS107)。パターン露光後の基板10に対しては、必要に応じて、レジスト種に応じた加熱工程(PEB)を実施する(ステップS108)。ArF化学増幅型レジスト膜12において典型的なPEB条件は90〜150℃の範囲であり、PEB時間は60秒である。
ついで、基板10を現像室60へと搬送し、化学増幅型レジスト膜12に対して、所定の現像液による現像工程を行う(ステップS109)。レジスト膜12がポジ型レジストであれば、所定の露光量以上が照射された部位が現像液に溶解する。現像液は典型的には2.38%のTMAH(Tetramethyl Ammonium Hydroxide)水溶液であるが、これに界面活性剤を添加する場合もある。現像後の化学増幅型レジスト膜12に対してさらにリンス工程を実施し、溶解したレジスト膜、現像液およびリンス液を除去し、所望のレジストパターンを得る。以上によって、この第1の実施の形態による液浸露光方法の処理が終了する。これ以降は、形成したレジストパターンを加工マスクにして、下層膜11を加工し、さらに、下層膜11を加工マスクにして、基板10上の被加工膜を加工する。
ここで、この第1の実施の形態によるレジスト膜12の形成方法と、従来例によるレジスト膜の形成方法と比較した場合の効果について説明する。
(比較例1)
図8は、比較例1における基板端部のレジスト膜形成時のリンス処理の様子を模式的に示す断面図である。なお、これらの図において、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付している。
この比較例1では、図8(a)に示されるように、レジスト膜12形成時のリンス処理時において、基板10の裏側の基板端部洗浄ノズル31からエッジ部102にリンス液32を供給するとともに、表側の基板端部洗浄ノズル36からもエッジ部102にリンス液32を供給する。この工程以外は、上述した第1の実施の形態と同様にして処理を行う。
その結果、図8(b)に示されるように、レジスト膜12は、基板10の裏面と表面のエッジ部102には被覆されないようになる。すなわち、エッジ部102は、疎水性の低い下層膜11または基板10自身が最表面になる。
このため、このような基板10に対して部分液浸露光を行うと、シャワーヘッドが基板10のエッジ部102を通過する際には、シャワーヘッドと基板10または下層膜11との間に表面張力によって保持された液浸液はウェハステージの移動に追従できない可能性がある。その結果、液浸液のエッジ部102からウェハステージへの廻り込みが生じ、ウェハステージおよび液浸液の温度が低下し、ウェハステージの高さ制御(フォーカス制御)が狂い、線幅異常が生じてしまう。
(比較例2)
図9は、比較例2における基板端部のレジスト膜形成時のリンス処理の様子を模式的に示す断面図である。なお、これらの図において、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付している。
この比較例2では、図9(a)に示されるように、レジスト膜12形成時のリンス処理時において、基板10の裏側のエッジ部102からリンス液32が表面のベベル部103にまで到達するような条件でリンス処理を行っている場合が示されている。この工程以外は、上述した第1の実施の形態と同様にして処理を行う。
その結果、図9(b)に示されるように、レジスト膜12は、基板10の表側のベベル部103の一部には被覆されているが、一部には被覆されていないという状態になる。つまり、ベベル部103の中央部101の周囲にはレジスト膜12が形成されているが、ベベル部103の周縁部付近には、レジスト膜12が形成されていない状態になる。そのため、レジスト膜12の下に形成されている下層膜11または基板10が一部では最表面に露出している状態となっている。
このため、このような基板10に対して部分液浸露光を行うと、レジスト膜12が基板10の表側のベベル部103を十分に被覆していない部分では、比較例1同様にシャワーヘッドと基板10または下層膜11との間を表面張力によって保持された液浸液はウェハステージの移動に追従できない可能性がある。その結果、液浸液はエッジ部102からウェハステージへの廻り込みが生じ、ウェハステージと液浸液の温度が低下し、ウェハステージの高さ制御(フォーカス制御が)狂い、線幅異常が生じてしまう。
このように第1の実施の形態によれば、レジスト膜12を基板10表面の中央部101とベベル部103全体を覆い、端部104と基板10裏面には形成しないようにしたので、部分液浸露光を行っても、エッジ部102での液浸液の追従性が劣化することなく、良好な液浸露光を行うことができる。そのため、比較例1,2で示したように、液浸液がエッジ部102からウェハステージや基板10裏側に回りこむことがなく、ウェハステージと液浸液の温度が低下せず、ウェハステージの高さ制御(フォーカス制御)が狂ってしまうことがないので、線幅異常も生じない。その結果、比較例1,2で示したエッジ部102の段差起因の問題は改善され、上記の問題を未然に防止することができるという効果を有する。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、下層膜を形成した基板表面の中央部とエッジ部の全面にレジスト膜を形成した場合を示したが、この第2の実施の形態では、下層膜上にレジスト膜を形成した基板表面の中央部とエッジ部の全面にレジスト膜から液浸液への溶出を抑制するための保護膜を形成する場合について説明する。
図10は、第2の実施の形態による液浸露光方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。第1の実施の形態の図4のステップS101〜103と同様に、素子形成に用いる被加工膜が形成された基板10上に下層膜11を形成し、下層膜11上に酸発生材を含むArF化学増幅型レジスト膜12を回転塗布によって形成した後、レジスト膜12を加熱処理する(ステップS201〜S202)。なお、このレジスト膜12は、第1の実施の形態の場合とは異なり、基板10表面のベベル部103上の全面に塗布する必要はない。
ついで、レジスト膜12上に現像液に可溶な保護膜を形成する(ステップS203)。図11は、第2の実施の形態による保護膜の形成処理の一例を模式的に示す図である。保護膜の形成方法の典型例は回転塗布法である。回転塗布においては、基板10表側(表側のベベル部103含む)の他にも、基板10の端部104および基板10裏側(裏側のベベル部103を含む)にも塗膜が形成される。端部104や裏側の塗膜は、基板搬送過程においてダスト源になるなどの問題を引き起こす場合がある。そこで、第1の実施の形態でも説明したように、回転塗布工程中において、基板10裏側からリンス液32を供給するバックリンスを実施し、基板10の搬送時に搬送アームと接触する端部104および裏側の膜を除去する。この際、基板10の周縁部において、表側のベベル部103の全面のみに保護膜13が被覆されるようにバックリンス条件を制御する。また、基板10の端部104および裏側の表面状態やベベル部103の形状よって、リンス時における基板10表側のベベル部103への保護膜13の被覆のされ方は異なる。そのため、リンス時のウェハの回転数を適宜適切な値を選択することで、保護膜13が基板10表側のベベル部103を被覆するように制御する。
具体的には、図11(a)に示されるように、リンス液32の吐出時には、基板10を回転させながら、端部104に向けてリンス液32が吐出される。リンス液32は基板端部洗浄ノズル31から基板10の回転方向に沿うような方向に吐出される。また、リンス液32は供給位置が基板10上に描く円軌跡の当該供給位置における接線よりも基板10の外側に向けて吐出される。これにより、基板10のエッジ部102に供給されたリンス液32が中央部101に向けて流れることを防止しつつ、裏側のエッジ部102の保護膜13にむらなくリンス液32を供給することができ、この領域に含まれる保護膜13を取り除くことができる。これによって、エッジ部102に供給されたリンス液32が基板10の中央部101に向けて流れることを防止しつつ、保護膜13が基板10表側のベベル部103を被覆するように制御することができる。なお、この図11における基板端部洗浄ノズル31の向きは模式的なものであり、実際の配置状態を示すものではない。また、第1の実施の形態の図6で示したように、裏面洗浄ノズル35からもリンス液32を吐出させることで、基板端部洗浄ノズル31から吐出されたリンス液32の被処理基板10の裏面への廻りこみを抑制し、基板10を保持しているスピンチャック34の汚染を防止できる。この処理によって、図11(b)に示されるように、端部104以下の基板10の裏側に保護膜13が形成されずに、基板10の表側の中央部101とベベル部103のみに保護膜13を形成することができる。
保護膜13を回転塗布法によって形成した後、加熱処理を行う(ステップS204)。保護膜13の加熱処理は、保護膜樹脂のガラス転移温度以下で行うことが多く、一般的に90〜150℃の範囲で行う。
その後は、第1の実施の形態の図4のフローチャートのステップS105〜S109で示したように、保護膜13が形成された基板10のエッジ部102をカメラで観察し、保護膜13が基板10表面のベベル部103の全面にのみ形成されているか否かを判定し、保護膜13が基板10表面のベベル部103の全面にのみ形成されていない状態の場合には、その基板10を後の工程で使用せず、保護膜13が基板10表面のベベル部103の全面にのみ形成されている場合には、露光室50で液浸露光を行い、現像室60で現像を行ってレジストパターンを形成する(ステップS205〜S210)。そして、レジストパターンを加工マスクにして、下層膜11を加工する。続いて、下層膜11を加工マスクにして、基板10上の被加工膜を加工する。
この第2の実施の形態によれば、保護膜13を基板10表面の中央部101とベベル部103全体を覆うように形成し、端部104と基板10裏面には形成しないようにしたので、部分露光を行っても、エッジ部102での液浸液の追従性が劣化することなく、良好な液浸露光を行うことができる。そのため、比較例1,2で示したように、液浸液がエッジ部102からウェハステージや基板10裏側に回りこむことがなく、ウェハステージと液浸液の温度が低下せず、ウェハステージの高さ制御(フォーカス制御)が狂ってしまうことがないので、線幅異常も生じない。その結果、比較例1,2で示したエッジ部102の段差起因の問題は改善され、上記の問題を未然に防止することができるという効果を有する。
なお、上述した説明では、塗布室30、検査判定室40、露光室50および現像室60をそれぞれ別々のユニットとして構成した場合を説明したが、これに限定されるものではなく、液浸露光装置において、上記のフローチャートで示した塗布工程と、検査判定工程と、露光現像工程を行うことができれば、どのような構成であってもよい。たとえば、塗布室30と検査判定室40を同じユニット内に設けるようにしてもよいし、検査判定室40と露光室50を同じユニット内に設けるようにしてもよい。
シリコン基板などの一般的な半導体基板の断面形状を示す図である。 被覆高さを説明するための図である。 第1の実施の形態にかかる液浸露光処理を行う液浸露光装置の概要の一例を模式的に示す図である。 第1の実施の形態による液浸露光方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 基板の被処理膜を形成する手順の一例を示す断面図である。 回転塗布装置の他の構成例を示す図である。 検査判定装置の構成の一例を模式的に示す図である。 比較例1における基板端部のレジスト膜形成時のリンス処理の様子を模式的に示す断面図である。 比較例2における基板端部のレジスト膜形成時のリンス処理の様子を模式的に示す断面図である。 第2の実施の形態による液浸露光方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による保護膜の形成処理の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
10…基板、11…下層膜、12…ArF化学増幅型レジスト膜、20…液浸露光装置、30…塗布室、40…検査判定室、50…露光室、60…現像室、101…中央部、102…エッジ部、103…ベベル部、104…端部。

Claims (5)

  1. 素子が形成される領域である中央部と、前記中央部の周囲に形成され、端部に向かって厚さが減少する領域であるエッジ部と、を有し、上面に被加工膜が形成された基板の前記中央部を含む領域上に下層膜を形成する下層膜形成工程と、
    前記下層膜を形成した前記基板上の中央部と、前記エッジ部の前記中央部との境界から前記端部までの範囲であるベベル部に、前記基板と前記下層膜よりも疎水性の高い被処理膜を形成する被処理膜形成工程と、
    部分液浸露光方法によって露光を行い、前記被処理膜に潜像を形成する露光工程と、
    前記被処理膜を現像する現像工程と、
    を含むことを特徴とする液浸露光方法。
  2. 前記被処理膜は、化学増幅型レジスト膜または前記化学増幅型レジスト膜上に形成される保護膜であることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  3. 前記被処理膜形成工程の後で前記露光工程の前に、前記被処理膜が、前記エッジ部の表面側の前記ベベル部にのみ形成されているか否かを判定し、前記エッジ部の表面側の前記ベベル部にのみ前記被処理膜が形成されている基板のみを前記露光工程に送る検査判定工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の液浸露光方法。
  4. 前記被処理膜形成工程では、前記基板上に回転塗布法によって前記被処理膜を塗布しながら、前記基板の裏面と前記端部に付着した前記被処理膜を除去するリンス液を前記基板の裏面側から供給して、前記基板上の中央部とベベル部にのみ前記被処理膜を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の液浸露光方法。
  5. 素子が形成される領域である中央部と、前記中央部の周囲に形成され、端部に向かって厚さが減少する領域であるエッジ部と、を有し、上面に被加工膜と下層膜が順に形成された基板の上面の前記中央部と、前記エッジ部の前記中央部との境界から前記端部までの範囲であるベベル部とに、前記基板と前記下層膜よりも疎水性の高い被処理膜を形成する被処理膜形成手段と、
    部分液浸露光方法によって露光を行い、前記被処理膜に潜像を形成する露光手段と、
    前記被処理膜が、前記エッジ部の表面側のベベル部にのみ形成されているか否かを判定し、前記エッジ部の表面側のベベル部にのみ前記被処理膜が形成されている基板のみを前記露光手段に送る判定手段と、
    を備えることを特徴とする液浸露光装置。
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