JP2007194203A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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剛 畑中
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Abstract

【課題】高出力用途の電池に求められる基本的な性能を犠牲にすることなく、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃に対して電池単体で電池の安全性を確保する。
【解決手段】銅を主成分とするシート状の負極集電体401の両面に負極合剤層404を形成した負極板406と、アルミニウムを主成分とするシート状の正極集電体402の両面に正極合剤層405を形成した正極板407と、電解液を保持するセパレータ403とを捲回又は積層してなるリチウムイオン二次電池用極板群を備えたリチウムイオン二次電池であって、正極集電体402の厚みは負極集電体401の厚みよりも小さい。
【選択図】図6

Description

本発明は、ハイブリッド電気自動車(HEV)用電池などの高出力用途のリチウムイオン二次電池に関し、特に、内部短絡時の電池の安全性を向上させる極板群構造に関するものである。
リチウムイオン二次電池はエネルギー密度の高い蓄電池として、各種ポータブル機器の主電源に用いられている。さらに近年では、電極構造又は集電構造の工夫により、リチウムイオン二次電池の高出力化が図られ、リチウムイオン二次電池は、その小型および軽量という特徴を活かしてハイブリッド電気自動車(HEV)用電源としての展開が期待されている。これらリチウムイオン二次電池は、合剤層および集電体からなる帯状の正負極板と、これら極板を電気的に絶縁しつつ電解液を保持するセパレータとを捲回してなる電極群により構成される。ここでセパレータには主にポリエチレンからなる厚み数十μmの微多孔性薄膜シートが使われる。
リチウムイオン二次電池の高出力化のためには、部品抵抗および反応抵抗の低減が必要である。ここで、部品抵抗の低減方法としては、例えばリードの厚型化又は溶接条件の最適化の他に、各極板において、各集電体における長辺側の一端に合剤層が存在しない露出部を設け、正極集電体の露出部が電極群の一端に位置する一方、負極集電体の露出部が電極群の他端に位置するように各極板を配置し、双方の集電体の露出部を集合溶接することによって、帯状の電極に対して均一に電子の伝達経路を確保するという方法などが考えられる。
またここで、反応抵抗の低減方法としては、活物質の高比表面積化又は導電材使用量の最適化の他に、正負極板の面積を大きくし電流密度を下げ、放電反応時の電圧降下を低く抑えるという方法などが考えられる。事実、開発が進められている高出力用途のリチウムイオン二次電池の極板は、各種ポータブル機器用途のリチウムイオン二次電池の極板に対して、同一容量で比較すると約2倍以上の面積を有する。
このような高出力用途に特化したリチウムイオン二次電池において内部短絡が発生した場合、その高出力特性が優れるが故に短絡電流が大きくなる。すなわち、高出力用途のリチウムイオン二次電池では、高出力化を目的に反応抵抗Rrの低減が図られており、短絡電流Iを律速する反応抵抗Rrが小さく、そのため、短絡電流(I=V/Rr,ここでVは規格化された電圧)が大きくなる。このように高出力用途のリチウムイオン二次電池では、内部短絡が発生したときに流れる短絡電流が比較的大きいため、ジュール熱によってリチウムイオン二次電池内の温度が急激に上昇するので、電池が発煙に至る可能性が考えられる。
一般的にリチウムイオン二次電池の安全性に関しては、過充電および過放電などの電気的な異常状態を模擬した試験と、圧壊および釘刺しなどの外部からの物理的な衝撃を模擬した試験とが実施され、電池が破裂、発火および発煙に至らないような安全機構が取り入れられている。
具体的には例えば、リチウムイオン二次電池を数十セル直列に接続して使用されるHEV用のパック電池の場合、過充電および過放電などの電気的な異常状態に関しては、電池制御システムによって充放電の電流が強制的に停止されるなどの安全機構が確立されている。一方、釘刺しなどの外部からの物理的な衝撃に関しては、電池制御システムなどでは対応できないため、外部からの物理的な衝撃に耐え得る強固な外装ケースにパック電池を収めるなどの安全機構を確立する必要がある。
例えば、特許文献1には、負極板をプレスして負極合剤のかさ密度を所定値としたときに、単位面積当りの面積増加率が0.5%以上、かつ、2%以下の範囲となる負極集電体を用いることにより、高容量・高出力、かつ、時経によっても正極・負極間に短絡等の不具合のない長寿命なリチウムイオン二次電池を得ることができ、さらには、このような高容量・高出力、かつ、長寿命のリチウムイオン二次電池を得るには、負極集電体として、厚さ9μm以上、かつ、表面粗さ(Ra)0.10以上の銅箔を用いることが好ましいことが開示されている。
特開2001−210330号公報
しかしながら、従来技術では、電池内部からの物理的な衝撃に対してリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」と称す)の安全性を確保することができない、すなわち、電池内部からの物理的な衝撃により、電池に内部短絡が発生し、電池が発煙に至るおそれがあるという課題が存在する。
また、電池外部からの物理的な衝撃に対して電池の安全性を確保するために、パック電池を収める外装ケースとして強固な外装ケースを用いることが必要であるのに加えて、電池外部又は電池内部からの物理的な衝撃時に電池が発煙に至った場合を想定して、車両室内にガスが流入しないような排煙構造をパック電池に取り入れることが必要となり、小型・軽量というリチウムイオン二次電池の特徴が無くなるうえ、パック電池が大型化するため車両への搭載性が悪くなるという課題も存在する。
特に、釘刺しなどの外部からの物理的な衝撃は短絡箇所の面積が小さいため、短絡電流が短絡箇所に集中して電池が発煙に至る可能性が大きく、電池が発煙に至った場合を想定して、排煙構造をパック電池に取り入れざるを得ない。
本発明は、前記の課題を解決するものであり、高出力用途の電池に求められる基本的な性能、つまり10年以上の長寿命と高出力特性とを犠牲にすることなく、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃に対して電池単体で電池の安全性を確保することを目的とし、具体的には、釘刺し時においても電池が発煙に至ることのない高安全な電池を開発することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、銅を主成分とするシート状の負極集電体の両面に負極合剤層を形成した負極板と、アルミニウムを主成分とするシート状の正極集電体の両面に正極合剤層を形成した正極板と、電解液を保持するセパレータとを捲回又は積層してなるリチウムイオン二次電池であって、正極集電体の厚みは負極集電体の厚みよりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るリチウムイオン二次電池によると、正極集電体の厚みが負極集電体の厚みよりも小さくなるように設計されている。これにより、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃により電池に内部短絡が発生することがあっても、ジュール熱を利用して、負極集電体(銅芯材)の温度が負極合剤層と電解液との反応開始温度に到達する前に、正極集電体(アルミニウム芯材)の温度をアルミニウムの溶融温度にまで上昇させて正極集電体における短絡部分を瞬時に溶断させることができる。このため、負極合剤層と電解液との発熱反応による反応熱が発生する前に、短絡抵抗の増大により短絡電流を減少させてジュール熱を小さくすることができるので、電池全体の温度上昇を抑えることができる。従って、電池が発煙に至ることを防止することができるので、電池の安全性の向上を図ることができる。
このように、本発明に係るリチウムイオン二次電池によると、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃に対して電池単体で電池の安全性を確保することができるため、小型・軽量というリチウムイオン二次電池の特徴を充分に活かすことができるので、車両への搭載性を向上させることができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、正極集電体の厚みDaと負極集電体の厚みDcとは1.2≦Dc/Da≦2の関係を満たしていることが好ましい。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、1700W/kg以上の重量出力密度を有することが好ましい。
このようにすると、1700W/kg以上の重量出力密度を有する電池、すなわち、高出力用途のリチウムイオン二次電池では、内部短絡の発生時に流れる短絡電流が比較的大きいため、比較的大きなジュール熱によって正極集電体(アルミニウム芯材)の温度を効果的に上昇させることができるので、内部短絡が発生してから瞬時に正極集電体を溶断させることができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、正極集電体の厚みは8μm以上であって且つ30μm以下であることが好ましい。
このようにすると、正極集電体の厚みを30μm以下に調整することにより、内部短絡が発生してから瞬時に正極集電体を溶断させることができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、正極板と負極板との間に少なくとも一層の多孔質耐熱層を備えていることが好ましい。
このようにすると、釘刺しなどの電池外部からの物理的な衝撃により各極板における衝撃部分にバリが生じることがあっても、多孔質耐熱層により、正極板と負極板とが直接接触することを回避することができるため、電池の安全性の向上をさらに図ることができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、多孔質耐熱層は無機酸化物フィラーを含むことが好ましい。
本発明によると、長寿命と高出力特性とを維持しながら、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃により電池が破壊されることがあっても、電池が発煙に至ることを防止することができるので、安全性に優れた高出力用途のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下に、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、以降の説明については、釘刺し試験を行ったときの電池の状況を具体例に挙げて説明する。ここで、釘刺し試験とは、電池外部からの物理的な衝撃によって電池が破壊される状況をシミュレートするために行うものである。
釘刺し時の電池内の状況について、図1を参照しながら説明する。図1は電池に釘が刺さったときの様子を示す模式断面図である。図1に示すように、負極板106と、正極板107と、電解液を保持するセパレータ103とを捲回してなるリチウムイオン二次電池用極板群が、電池ケース112に収容されている。各負極板106は、各負極板106と接続するリード108を介して負電極110と電気的に接続している。一方、各正極板107は、各正極板107と接続するリード109を介して正電極111と電気的に接続している。図1に示す電池に金属製の釘Nが刺さり、電池が短絡した場合、その釘Nを通して電流が流れる。ここで、図1に示す矢印は電流の流れを示すものである。また、正極板107は、正極集電体と、その両面に形成された正極合剤層とを有し、一方、負極板106は、負極集電体と、その両面に形成された負極合剤層とを有している。
まず、電池が短絡した瞬間には、短絡電流は主に抵抗の低い釘Nおよび正負極集電体に流れると考えられる。このとき、短絡電流が流れる釘Nおよび正負極集電体における釘Nの周辺部はジュール熱によって温度が上昇する。
その後、短絡電流が流れ続けることにより、ジュール熱によって負極集電体(銅芯材)および正極集電体(アルミニウム芯材)の温度が急激に上昇する。ここで一般に、釘N自身は、正負極集電体に比べて熱容量が大きいため温度上昇が比較的小さい。また正負極合剤層は、それぞれの集電体に比べて抵抗が大きいため流れる短絡電流が小さく温度上昇が比較的小さい。一方、正負極集電体は、釘Nに比べて断面積が小さいため温度上昇が比較的大きい。
ここで、電池に釘Nが刺さった場合に電池が発煙に至るメカニズムは以下のように考えられる。ジュール熱によって負極集電体の温度が250℃近くにまで上昇すると、負極合剤層と電解液との反応が開始する。この反応は発熱反応であるため、負極合剤層と電解液との反応開始部の周辺部において負極合剤層と電解液との反応が誘発されて、負極合剤層と電解液との連鎖的な発熱反応に至り、電池内の温度が上昇する。電池内の温度が上昇し、正極活物質の温度が410℃近くにまで上昇すると、正極活物質の熱分解反応が開始する。この反応は発熱反応であるため、正極活物質の熱分解反応開始部の周辺部において正極活物質の熱分解反応が誘発されて、正極活物質の連鎖的な熱分解反応に至り、多量のガスが発生する。すなわち、電池が発煙に至る。
そこで、本発明は、電池に内部短絡が発生した場合に流れる短絡電流によるジュール熱を利用して、負極合剤層と電解液との連鎖的な発熱反応に至る前に(さらに好ましくは、負極集電体の温度が負極合剤層と電解液との反応開始温度に到達する前に)、正極集電体の温度を溶融温度にまで上昇させて正極集電体における短絡部分を瞬時に溶断させる。これにより、負極合剤層と電解液との連鎖的な発熱反応による反応熱が発生する前に、短絡抵抗の増大により短絡電流を減少させてジュール熱を小さくすることができるので、電池全体の温度上昇を収めて、電池が発煙に至ることを防止するものである。
ここで、負極集電体の温度が電解液と負極合剤層との反応開始温度に到達する前に、正極集電体の温度を溶融温度にまで上昇させるには、正極集電体の厚みDaと負極集電体の厚みDcとがDa<Dcの関係を満たす必要がある。
以下に、本発明に係るリチウムイオン二次電池において、Da,DcがDa<Dcの関係を満たさなければならない理由について、図2(a) および(b) 並びに図3を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、簡単に説明するために、放熱過程を考慮せずに行う。
図2(a) および(b) は、本発明に係るリチウムイオン二次電池における釘刺し部分を示す拡大模式図である。具体的には、図2(a) は図2(b) に示すIIa−IIa線における断面図であって、図2(b) は正極側方向から見た平面図である。図3は、アルミニウム芯材および銅芯材の各々の厚みとその温度上昇との関係を示す図である。
図2(a) および(b) に示すように、負極芯材(負極集電体)201に負極合剤層204が形成された負極板と、正極芯材(正極集電体)202に正極合剤層205が形成された正極板と、セパレータ203とを捲回してなる電池に釘刺しを行うと、図2(a) および(b) に示すように、短絡電流が釘Nを通して正極集電体(アルミニウム芯材)202から負極集電体(銅芯材)201に流れる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、内部短絡が発生した場合に流れる短絡電流Iは、リチウムイオン二次電池の電圧をV,抵抗をRとするとI=V/Rで表される。この時、抵抗Rの成分としては、反応抵抗、正極芯材抵抗、負極芯材抵抗、正極合剤層の抵抗、負極合剤層の抵抗、釘の抵抗が考えられるが、この中で最も大きなものは反応抵抗である。なお、電解液中のリチウムイオンの移動抵抗も考えられるが、以下の説明では釘を刺した瞬間の極短い時間(例えば数m秒)の場合について考えるのでイオン移動抵抗は無視できるものとした。
そこで反応抵抗をRrとすると、短絡時に流れる電流は下記に示す[式1]で近似できると考えられる。
I=V/Rr ・・・ [式1]
ここで、図2(a) および(b) に示すように、各芯材201,202に流れる短絡電流は、各芯材201,202の厚み方向に対して垂直方向に流れる(図2(a) および(b) に示す矢印を参照)。
電池に図2(a) および(b) のように釘Nが刺さり内部短絡が起こった場合、放電反応によって正極から負極に向かって釘Nを介して電流が流れる。この時の反応は放電反応であり、電池の電極全面で進行する。すると正極では大部分の電流がアルミニウム芯材202を通して釘Nに向かって流れ込むことになる。つまり正極芯材202の中で電流が集中し最も電流密度の高くなる部分は、釘N表面と接している部分になる。すなわち、図2(b) に示すように、釘Nを中心として同心円状に正極芯材202を区分した場合、各々が所定の幅を有する区分P1,P2,P3のうち中心に近い区分(具体的には例えば区分P3から区分P1に向かう)ほど電流密度が高くなり、ジュール熱が大きくなる。
しかし、実際には、正極芯材202の中で芯材温度の最も高くなる部分は、釘N表面よりも少し外側の部分(図2(b) に示す区分P1部分参照)である。これは、一般に内部短絡の原因となる釘Nは放熱特性が高く釘N自身が放熱体となり、正極芯材202の中で釘N表面と接している部分の温度が下がるからと考えている。
アルミニウム芯材202における着目部分(すなわち、釘Nを中心として釘Nから任意の距離にある円状の部分)の抵抗Raは断面積Aa,長さΔLa,固有抵抗ρaとすると、
Ra=(ΔLa・ρa)/Aa ・・・ [式2]
で表される。[式1]の電流が[式2]の抵抗を持つ芯材を流れたときの発熱量Waは、
Wa=I2Ra=(V2・ΔLa・ρa)/(Rr2・Aa) ・・・ [式3]
発熱Qaは電流の流れる時間をtとすると
Qa=Wa・t=(V2・ΔLa・ρa・t)/(Rr2・Aa) ・・・ [式4]
となる。
芯材の比重をdaとすると芯材の重量はΔLa・Aa・daで表され、芯材の熱容量係数をCa(J/g・K)とすると、アルミニウム芯材における着目部分の熱容量はCa・ΔLa・Aa・daとなる。この時、芯材の温度変化をΔTaとすると、
ΔTa=(V2・ρa・t)/(Rr2・Aa2・Ca・da) ・・・ [式5a]
となる。ここでAaは芯材の断面積を表すが、断面積は芯材の厚みに比例するので、芯材の温度変化は厚みの2乗に反比例することになる。
負極芯材の場合は、電流の流れる方向が正極芯材の場合とは逆向きであるが、正極芯材の場合と同様の考え方になり、銅芯材の温度変化ΔTcは、
ΔTc=(V2・ρc・t)/(Rr2・Ac2・Cc・dc) ・・・ [式5b]
ρc:銅の固有抵抗,Cc:銅の熱容量係数,dc:銅の比重
で表される。
アルミニウム芯材において、[式5a]に基づいて、縦軸に温度変化ΔTaをプロットし、横軸に厚みDaをプロットすると、図3に示す曲線Aを得ることができる。
一方、銅芯材において、[式5b]に基づいて、縦軸に温度変化ΔTcをプロットし、横軸に厚みDcをプロットすると、図3に示す曲線Bを得ることができる。
尚、[式5a]および[式5b]において、電圧V,時間t,反応抵抗Rrについては互いに共通するため考慮せず、一方、固有抵抗ρa,ρc,熱容量係数Ca,Cc,比重da,dcについては互いに異なるため考慮し、何れも物理定数である。
[式5a]を構成する各物理定数ρa,Ca,da、および[式5b]を構成する各物理定数ρc,Cc,dcは以下に示す通りである。
ρa = 2.75×10-8Ωm
Ca = 905J/kg℃
da = 2688kg/m3
ρc = 1.694×10-8Ωm
Cc = 387J/kg℃
dc = 8800kg/m3
ここで、銅芯材の温度が電解液と負極合剤層との反応開始温度Trbに到達する前に、アルミニウム芯材の温度を溶融温度Tmpにまで上昇させるには、図3に示すように、銅芯材の厚みは、銅芯材の温度が反応開始温度Trbに到達する時点での銅芯材の厚みDcmin よりも大きくなければならず、一方、アルミニウム芯材の厚みは、アルミニウム芯材の温度が溶融温度Tmpに到達する時点でのアルミニウム芯材の厚みDamax よりも小さくなければならない。すなわち、アルミニウム芯材の厚みDaと銅芯材の厚みDcとがDa<Dcの関係を満たす必要がある。
なお、アルミニウム芯材の厚みDaが通常使用される範囲、例えば10〜50μmの範囲内にある場合、アルミニウム芯材の厚みDaと銅芯材の厚みDcとが1.2≦Dc/Da≦2の範囲内にあることが好ましい。Dc/Daが1.2以上であれば、アルミニウム芯材の温度を銅芯材の温度と比較して急激に上昇させて、アルミニウム芯材を確実に焼き切ることができる。また、Dc/Daが2以下であれば、言い換えれば、銅芯材の厚みがアルミニウム芯材の厚みの2倍以下であれば、銅芯材も箔状に形成されるため、電池の捲回工程において支障(例えば捲回し難い等の不具合)が生じることがない。
一方、従来の高出力用途のリチウムイオン二次電池では、以下のような理由から正極集電体の厚みDaは負極集電体の厚みDcよりも大きくなるように設計されていた。
第1の理由として、アルミニウムは銅と比べて固有抵抗が大きいため、正極集電体と負極集電体とが同じ抵抗を確保するにはDa>Dcの関係を満たすことが好ましい。また第2の理由として、アルミニウムは銅と比べて強度が弱いため、工程上の設計強度を考慮するとDaはDcよりも大きく設計することが好ましい。また第3の理由として、アルミニウムは銅と比べて密度が小さいため、電池の軽量化を考慮するとDcはDaよりも小さく設計することが好ましい。加えて、アルミニウムは銅と比べてコストが安いため、DcをDaよりも小さく設計することは、製造コスト低減の要求にも合致する。このような理由により、従来のリチウムイオン二次電池では、正極集電体の厚みDaは負極集電体の厚みDcよりも大きくなるように設計されている。
このようなDa>Dcを満たす従来のリチウムイオン二次電池において、内部短絡が発生した場合、負極集電体の温度が電解液と負極合剤層との反応開始温度に到達する前に、正極集電体の温度を溶融温度にまで上昇させて正極集電体を瞬時に溶断させることができない。そのため、電解液と負極合剤層との連鎖的な発熱反応が起こり、電池内の温度が上昇し、最終的には、正極活物質の連鎖的な熱分解反応が起こり、電池が発煙に至る可能性が考えられる。
以下に、本発明に係るリチウムイオン二次電池、すなわちDa,DcがDa<Dcの関係を満たす電池に釘を刺した場合の、釘刺し発生からの経過時間と各芯材の温度変化との関係について、図4を参照しながら説明する。図4は、釘刺し発生からの時間経過に伴うアルミニウム芯材の温度変化、および銅芯材の温度変化について示す図である。ここで、釘自身の放熱を考慮すると、各芯材における温度が最も上昇する部分は釘の周辺部分であるため、図4に示す各芯材の温度とは、詳細には各芯材における釘の周辺部分の温度をいう。
本発明に係るリチウムイオン二次電池では、正極集電体の厚みDaを負極集電体の厚みDcよりも小さくなるように設計する。
このようにDa,DcがDa<Dcを満たすことにより、釘刺し時に、正極集電体の温度が負極集電体の温度に比べて非常に高くなるように設定することができる。具体的には、図4に示すように、正極集電体の温度がアルミニウムの熔融温度である約650℃に到達した時点での負極集電体の温度は約180℃であり、電解液と負極合剤層(負極にインターカレートしたリチウム)との反応開始温度である250℃よりも低い温度である。
このように、本発明に係るリチウムイオン二次電池では、正極集電体が溶断する時点での負極集電体の温度が約250℃以下であるので、電解液と負極合剤層との発熱反応が開始する前に、正極集電体における短絡部分を瞬時に溶断させることができる。
以上のように、本発明に係るリチウムイオン二次電池によると、アルミニウムを主成分とする正極集電体の厚みDaを銅を主成分とする負極集電体の厚みDcよりも小さくなるように設計する。これにより、電池内部又は電池外部からの物理的な衝撃により電池に内部短絡が発生することがあっても、ジュール熱を利用して、負極集電体(銅芯材)の温度が電解液と負極合剤層との反応開始温度に到達する前に、正極集電体(アルミニウム芯材)の温度を溶融温度にまで上昇させて正極集電体における短絡部分を瞬時に溶断させることができる。このため、電解液と負極合剤層との発熱反応による反応熱が発生する前に、短絡抵抗の増大により短絡電流を減少させてジュール熱を小さくすることができるので、電池全体の温度上昇を抑えることができる。従って、電池が発煙に至ることを防止することができるので、電池の安全性の向上を図ることができる。
上記の説明では、正極板と、負極板と、セパレータとを備えたリチウムイオン二次電池を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、正極と、負極と、非水電解液と、正極板と負極板との間に設けた多孔質耐熱層とを備えたリチウムイオン二次電池であっても良い。ここで、通常、釘刺し時の突き刺し速度が遅いと、正負極板への釘の進入に伴ってバリが生じるため、正極板と負極板とが直接短絡しやすくなる。そこで、正極板と負極板との間に多孔質耐熱層を設けることによって、正極板と負極板とが直接短絡することを回避することができるため、電池の安全性の向上をさらに図ることができる。また、多孔質耐熱層は無機酸化物フィラー又は熱変形温度200℃以上の耐熱樹脂を含むことが耐熱性の観点から好ましい。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5(a) 〜(d) は、本発明に係るリチウムイオン二次電池を構成する正極板又は負極板について示す模式図であって、具体的には、図5(a) は正極板について示す模式断面図であって、図5(b) は模式上面図である。一方、図5(c) は負極板について示す模式断面図であって、図5(d) は模式上面図である。
図5(a) に示すように、正極板307は、正極集電体302と、正極集電体302の両面に形成された正極合剤層305とを有している。一方、図5(c) に示すように、負極板306は、負極集電体301と、負極集電体301の両面に形成された負極合剤層304とを有している。何れの極板においても、電極群構成後の集合溶接を鑑みて、図5(b) および図5(d) に示すように、各集電体における長辺側の一端に合剤層305,304が存在しない集電体の露出部302a,301cが設けられている。
図6は、本発明に係るリチウムイオン二次電池用極板群について示す模式縦断面図である。図6に示すように、正極板407と負極板406とが、セパレータ403を介して対向するように捲回されている。ここでは容量規制極である正極板407に対し負極板406の面積を大きくするため負極合剤層404は正極合剤層405の全てと対向するように形成されている。
正極板407について以下に説明する。正極活物質としては、例えばニッケル酸リチウム又はコバルト酸リチウムなどのリチウム複合酸化物を用いることができる。正極活物質は導電材およびバインダーと混錬され、正極ペーストとして正極集電体402に塗布乾燥され、所定厚に圧延された後、所定寸法に切断されて正極板407となる。ここで、導電材としては、正極電位下において安定な金属粉末、例えばアセチレンブラック(以下、ABと略記)などのカーボンブラック又は黒鉛材料を用いることができる。また、バインダーとしては、正極電位下において安定な材料、例えばPVDF、変性アクリルゴム、又はポリテトラフルオロエチレンなどを用いることができる。さらには正極ペーストを安定化させる増粘剤として、例えばカルボキシメチルセルロース(以下N、CMCと略記)などのセルロース樹脂を用いても良い。ここで、正極集電体402としては、正極電位下において安定な材料であるアルミニウム箔が用いられる。
負極板406について以下に説明する。負極活物質としてはリチウムを吸蔵できる材料を用いることができる。具体的には例えば、黒鉛、シリサイド、およびチタン合金材料などから少なくとも一種類を選択することができる。また、非水電解質二次電池の負極活物質としては、例えば金属、金属繊維、炭素材料、酸化物、窒化物、珪素化合物、錫化合物、又は各種合金材料等を用いることができる。特に、珪素(Si)若しくは錫(Sn)などの単体、又は合金,化合物,固溶体などの珪素化合物若しくは錫化合物が容量密度の大きい点から好ましい。更に詳細には、炭素材料としては、例えば各種天然黒鉛、コークス、黒鉛化途上炭素、炭素繊維、球状炭素、各種人造黒鉛、および非晶質炭素などが挙げられる。また珪素化合物としては、例えばSiOx (0.05<x<1.95)、およびSiOx (0.05<x<1.95)の一部のSiがB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、N、Snからなる群から選択された少なくとも1つの元素に置換された合金、化合物、又は固溶体などが挙げられる。また錫化合物としては、例えばNi2 Sn4 、Mg2 Sn、SnOx (0<x<2)、SnO2 、およびSnSiO3 などが挙げられる。負極活物質は、上記材料のうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極活物質はバインダーと混錬され、負極ペーストとして負極集電体401に塗布乾燥され、所定厚に圧延された後、所定寸法に切断されて負極板406となる。ここで、バインダーとしては、負極電位下において安定な材料、例えばPVDF又はスチレン−ブタジエンゴム共重合体(以下、SBRと略記)などを用いることができる。さらには負極ペーストを安定化させる増粘剤として、例えばCMCなどのセルロース樹脂を用いても良い。ここで、負極集電体401としては、負極電位下において安定な材料である銅箔が用いられる。
セパレータ403について以下に説明する。セパレータは電解液の保持力を有し、セパレータとしては、正負極いずれの電位下においても安定な微多孔性フィルム、具体的には例えばポリプロピレン(以下、PPと略記)、ポリエチレン、ポリイミド、又はポリアミドなどを用いることができる。
正極板407と負極板406との間に配置される多孔質耐熱層について以下に説明する。多孔質耐熱層としては、例えば絶縁性フィラーを用いることができ、その中でも無機酸化物フィラーを用いると良い。ここで、無機酸化物フィラーとしては、電池使用時の有機電解液による浸漬下および酸化還元電位下においても、電池特性に悪影響を及ぼす副反応を起こさない、化学的に安定で高純度のものを選択することが好ましい。このような無機酸化物フィラーの具体例としては、例えばアルミナ、ゼオライト、窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、および二酸化ケイ素などの無機多孔質材料が挙げられる。
他に、多孔質耐熱層としては、例えば耐熱樹脂を用いることができ、この耐熱樹脂の熱変形温度(試験法ASTM−D648、1.82MPaでの荷重たわみ温度)は200℃以上であることが好ましい。このような耐熱樹脂の具体例としては、例えばポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、およびポリベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
また、多孔性耐熱層に無機酸化物フィラーを添加することで、多孔質耐熱層の耐熱性をより向上させることができる。無機酸化物フィラーとしては、電池使用時の有機電解液による浸漬下および酸化還元電位下においても、電池特性に悪影響を及ぼす副反応を起こさない、化学的に安定で高純度のものを選択することが好ましい。このような無機酸化物フィラーの具体例としては、例えばアルミナ、ゼオライト、窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、および二酸化ケイ素などの無機多孔質材料が挙げられる。
以下に、本発明の各実施例について詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1の電池の作製方法について以下に詳細に説明する。
人造黒鉛100重量部に対し、SBRを固形分で1重量部、CMCを固形分で1重量部加え、適量の水と共に双腕式錬合機にて攪拌し、負極ペーストを作製した。この負極ペースト(乾燥されて負極合剤層となる)を、厚みが12μmの銅箔(負極集電体)の両面に塗布乾燥し、長辺方向の一端に連続して5mm幅の銅箔露出部ができるように作製した。その後、総厚が105μmになるように圧延し、幅55mm(合剤層幅50mm)、長さ1400mmに切断して負極板を作製した。なお負極合剤層が塗布された銅箔の両面のうち、各面の面積に対する合剤塗布量は6mg/cm2 である。
一方、組成式LiNi0.78 Co0.17 Al0.05 2 で表されるリチウムニッケル複合酸化物100重量部に対し、CMCを固形分で0.5重量部、アセチレンブラックを2.5重量部加え、適量の水と共に双腕式錬合機にて攪拌し、正極ペーストを作製した。この正極ペースト(乾燥されて正極合剤層となる)を、厚みが10μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面に塗布乾燥し、長辺方向の一端に連続して5mm幅のアルミニウム箔露出部ができるように作製した。その後、総厚が100μmとなるように圧延し、幅53mm(合剤層幅48mm)、長さ1300mmに切断して正極板を作製した。なお正極合剤層が塗布されたアルミニウム箔の両面のうち、各面の面積に対する合剤塗布量は9mg/cm2 である。
その後、負極板と正極板とを、厚みが20μmのPP製微多孔性フィルムからなるセパレータを介して捲回することにより極板群を得た。
その後、この極板群の上端に正極集電端子を、下端に負極集電端子を各々抵抗溶接した。続いて、この極板群を、直径22mm、高さ65mmの円筒形有底金属ケース内に挿入すると共に、EC:DEC:DMC=20:40:40(体積%)の溶媒中に濃度が1モル/リットルとなるようにLiPF6 を溶解させた電解液を、金属ケース内に注入する。その後、金属ケースの開口部を封口し、容量1.8Ahのリチウムイオン二次電池を作製した。これを実施例1の電池とする。
(実施例2)
銅箔の厚みを14μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例2の電池とした。
(実施例3)
銅箔の厚みを16μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例3の電池とした。
(実施例4)
アルミニウム箔の厚みを20μm、銅箔の厚みを24μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例4の電池とした。
(実施例5)
アルミニウム箔の厚みを25μm、銅箔の厚みを30μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例5の電池とした。
(実施例6)
アルミニウム箔の厚みを30μm、銅箔の厚みを36μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例6の電池とした。
(実施例7)
銅箔の厚みを11μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を実施例7の電池とした。
(比較例1)
銅箔の厚みを8μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を比較例1の電池とした。
(比較例2)
銅箔の厚みを10μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を比較例2の電池とした。
(比較例3)
アルミニウム箔の厚みを35μm、銅箔の厚みを42μmとした以外は実施例1と同様にして作製した電池を比較例3の電池とした。
−釘刺し試験1−
各実施例の電池に対して釘刺し試験を実施した。釘刺し試験の条件について以下に簡単に説明する。径3mmの鉄製の釘を用い、円筒形金属ケースの円周面中央部を直径方向に完全に貫通するように釘刺しを行った。
実施例1,2,3,7および比較例1,2の各電池をそれぞれ40セルずつ用意し、各電池を360mAの電流値で4.2Vまで充電させる。そして、釘刺し速度が50mm/s、25℃の環境の下、40セルのうち20セルの各電池に対して釘刺し試験を実施すると共に、釘刺し速度が50mm/s、65℃の環境の下、残りの20セルの各電池に対して釘刺し試験を実施した。その結果を以下に示す表1に記す。
また、実施例4,5,6および比較例3の各電池をそれぞれ20セルずつ用意し、各電池を360mAの電流値で4.2Vまで充電させる。そして、釘刺し速度が50mm/s、65℃の環境の下、各電池に対して釘刺し試験を実施した。その結果を以下に示す表2に記す。ここで、65℃という温度は、電池が曝される可能性のある温度であり、具体的には例えば、HEV車両が砂漠地方で炎天下に放置された場合などの温度に相当する。また、表1および表2に示すDaとはアルミニウム箔(アルミニウム芯材)の厚みを示し、Dcとは銅箔(銅芯材)の厚みを示す。
Figure 2007194203
Figure 2007194203
表1および表2に示すように、比較例1,2の電池の中には、熱暴走は起こさないものの、65℃の環境下での釘刺し試験において発煙に至る電池が存在するのに対し、実施例1,2,3,7の電池の中には、熱暴走および発煙に至る電池が全く存在せず、高い安全性が確保されている。この理由としては、短絡が発生したときに(すなわち、電池に釘が刺さったときに)流れる短絡電流によるジュール熱によって、短絡が発生してから瞬時にアルミニウム芯材における短絡部分が溶断したため、短絡抵抗が増加し短絡電流が低下したことによるものと考えられる。
一方、比較例1,2の電池の中には、65℃の環境下での釘刺し試験において発煙に至る電池が観測された。この原因としては、比較例1,2の電池は実施例1,2,3,7の電池に比べて銅芯材の厚みが薄いため、ジュール熱による銅芯材の温度上昇が大きくなるのに加えて、銅芯材の放熱性の低下により銅芯材の温度上昇がさらに大きくなる。このため、銅芯材の温度が負極合剤層と電解液との反応開始温度に到達し、負極合剤と電解液との反応が開始され、最終的には電池が発煙に至ったものと考えられる。
ここで、アルミニウム芯材が溶断されるには、アルミニウム芯材の温度がアルミニウムの溶融温度(650℃)以上の高温に到達していることが予想される。アルミニウム芯材がこのような高温になっても、実施例1,2,3,7の電池では、表1に示すように、正極活物質の熱分解反応が連鎖的に進行しない(すなわち、電池が発煙に至らない)ことが分かる。この理由としては、短絡してから非常に短時間でアルミニウム芯材が溶断されるため、正極合剤層自身の温度が正極活物質の熱分解温度にまで上昇することがない、又は上昇することがあっても一部の正極活物質の熱分解反応が開始されるに留まるからと考えている。
表1の結果からアルミニウム芯材(アルミニウム箔)の厚みDaと銅芯材(銅箔)の厚みDcとの関係がDa<Dcとなる場合に、釘刺し時での電池の発煙防止に効果があることが分かる。
しかしながら、表2に示すように、比較例3の電池、すなわち、厚みが35μmのアルミニウム箔を用いた電池の中には、少数ではあるが発煙に至る電池が観測された。このように、Da,DcがDa<Dcの関係にあってもアルミニウム箔の厚みが30μmを超えると電池の安全性向上の効果が低下することが分かる。この理由としては、アルミニウム芯材の厚みが厚くなると、短絡が発生してからアルミニウム芯材の溶断までにかかる時間が長くなるため、アルミニウム芯材が溶断されるまでの間に正極合剤層又は負極合剤層の温度が上昇して、正極活物質の連鎖的な熱分解反応又は負極合剤層と電解液との連鎖的な発熱反応が進行するものと考えられる。
以上の結果から、1700W/kg以上の重量出力密度を有する電池において、負極合剤層と電解液との連鎖的な発熱反応に至る前に、負極集電体における短絡部分を瞬時に溶断させるには、アルミニウム芯材(アルミニウム箔)の厚みDaと銅芯材(銅箔)の厚みDcとの関係がDa<Dcを満たすことが必要であり、さらにDaが30μm以下であることが好ましいと考えられる。しかしながら、アルミニウム芯材の厚みが8μmを下回ると、アルミニウム芯材自身の機械的強度が弱くなるめ、アルミニウム芯材に正極合剤層を塗布する工程において、この芯材の破断による不具合が発生し、製造歩留まりが極端に低下することから、アルミニウム芯材の厚みDaは8μm以上であって且つ30μm以下が妥当であるといえる。
次に、正極板と、負極板と、非水電解液と、正極板と負極板との間に配置された多孔質耐熱層とを備えた電池の釘刺し試験を行い、電池の安全性向上の効果について確認した。
(実施例8)
多孔質耐熱層として無機酸化物フィラーを用いた場合について例示する。ここで、無機酸化物フィラーは、α−アルミナを含む塩基性固体微粒子と、複数種の樹脂材料からなる複合結着剤とを含んでいる。さらに詳細には、複合結着剤は、ポリエーテルサルフォンからなる主結着剤と、ポリビニルピロリドンからなる副結着剤とを含んでいる。実施例8では、塩基性固体微粒子と複合結着剤との重量比率が97:3となる多孔膜ペーストを、実施例1の負極集電体の両面の各々に負極合剤層を挟んで20μmずつ塗布乾燥した。このようにして、両面に無機酸化物フィラーからなる多孔質耐熱層を設けた負極板を得た。この負極板を使用した以外は実施例1と同様の方法で作製した電池を実施例8の電池とした。
(実施例9)
実施例8で用いた多孔膜ペーストを、実施例1の正極集電体の両面の各々に正極合剤層を挟んで20μmずつ塗布乾燥した。このようにして、両面に無機酸化物フィラーからなる多孔質耐熱層を設けた正極板を得た。この正極板を使用した以外は実施例1と同様の方法で作製した電池を実施例9の電池とした。
(実施例10)
実施例8又は9のように、負極合剤層又は正極合剤層上に多孔質耐熱層を設けず、実施例8で用いた多孔膜ペーストを、厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300)上に塗布乾燥した。このようにして、厚さ5μmの無機酸化物フィラーからなる多孔質耐熱層を含む多孔質フィルムを得た(すなわち、多孔質耐熱層を設けたセパレータを得た)。このセパレータを使用した以外は実施例1と同様の方法で作製した電池を実施例10の電池とした。
(実施例11)
多孔質耐熱層として、耐熱樹脂であるアラミド樹脂を用いた場合について例示する。アラミド樹脂(東レ・デュポン(株)製KEVLAR(3mmカット・ファイバー、試験法ASTM−D648(1.82MPa)での荷重たわみ温度(熱変形温度)>320℃))を、N−メチルピロリドン(以下「NMP」と称す)に80℃で均一に溶解させた。その後、アラミド樹脂のNMP溶解液に塩化リチウム粉末(関東化学(株)製)を十分に攪拌させながら溶解させて、アラミド・塩化リチウムNMP混合溶液を調整した。ここで、アラミド樹脂とNMPと塩化リチウム粉末との重量比率は20:80:1とした。その後、60℃に加熱された厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300)上にアラミド・塩化リチウムNMP混合溶液をバーコーターにてギャップ100μm厚で塗布し、110℃の乾燥炉中で3時間乾燥処理を行い白色膜を得た。この白色膜を60℃の蒸留水の湯浴に2時間浸漬し、乾燥凝固した塩化リチウムを溶解除去した。その後、純水洗浄を行って厚さ25μmの多孔質フィルムを得た(すなわち、熱変形温度200℃以上の耐熱樹脂からなる多孔質耐熱層を設けたセパレータを得た)。このセパレータを使用した以外は実施例1と同様の方法で作製した電池を実施例11の電池とした。
(実施例12)
多孔質耐熱層として、無機酸化物フィラーを添加したアラミド樹脂を用いた場合について例示する。実施例11のアラミド樹脂のNMP溶解液100重量部(固形分)に対して微粒子アルミナを200重量部加えて攪拌し、分散液を調整した。その後、この分散液を厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300)上に塗布し、厚さ25μmの多孔質フィルムを得た(すなわち、無機酸化物フィラーが添加された多孔質耐熱層を設けたセパレータを得た)。このセパレータを使用した以外は実施例1と同様の方法で作製した電池を実施例12の電池とした。
(実施例13)
多孔質耐熱層として、熱変形温度200℃以下の耐熱樹脂を用いた場合について例示する。実施例11の多孔質フィルム(アラミド樹脂からなる多孔膜+ポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム)において、アラミド樹脂の代わりに、熱変形温度が200℃以下の耐熱樹脂であるトリフルオロクロルエチレンとフッ化ビニリデンとの共重合体を用いて、厚さ25μmの多孔質フィルムを得た(すなわち、熱変形温度が200℃以下の耐熱樹脂からなる多孔質耐熱層を設けたセパレータを得た)。このセパレータを使用した以外は実施例11と同様にして作製した電池を実施例13の電池とした。
(比較例4)
厚さ8μmの銅箔を使用した以外は実施例8と同様の方法で作製した電池を比較例4の電池とした。
(比較例5)
厚さ8μmの銅箔を使用した以外は実施例9と同様の方法で作製した電池を比較例5の電池とした。
(比較例6)
厚さ8μmの銅箔を使用した以外は実施例10と同様の方法で作製した電池を比較例6の電池とした。
(比較例7)
厚さ8μmの銅箔を使用した以外は実施例11と同様の方法で作製した電池を比較例7の電池とした。
−釘刺し試験2−
各実施例の電池に対して釘刺し試験を実施した。釘刺し試験の条件について以下に簡単に説明する。径3mmの鉄製の釘を用い、円筒形金属ケースの円周面中央部を直径方向に完全に貫通するように釘刺しを行った。
比較例1,実施例1,実施例8〜実施例13,および比較例4〜比較例7の各電池をそれぞれ120セルずつ用意し、各電池を360mAの電流値で4.2Vまで充電させる。そして、25℃の環境、釘刺し速度が10mm/s,30mm/s,および50mm/sの各速度の下、各電池に対して20セルずつ釘刺し試験を実施した。一方、65℃の環境、釘刺し速度が10mm/s,30mm/s,および50mm/sの各速度の下、各電池に対して20セルずつ釘刺し試験を実施した。その結果を以下に示す表3に記す。
Figure 2007194203
表3に示すように、いずれの電池においても25℃の環境下での釘刺し試験において発煙に至る電池は存在しないが、比較例1、実施例1、比較例4〜7の電池の中には、65℃の環境下での釘刺し試験において発煙に至る電池が存在する。発煙に至る電池は釘刺し速度が遅くなると増加する傾向にあるが、この理由は、釘刺し速度が遅くなると釘が貫いた部分の極板のバリが大きくなって、負極板と正極板とが直接短絡する部分が発生するためと考えられる。しかしながら、実施例8から実施例13の電池では、釘刺し速度が遅い条件下においても、発煙に至る電池が存在しない。
この理由としては、正極板と負極板との間に多孔質耐熱層を備えることによって、釘刺し速度が遅いために極板における釘が貫通した部分にバリが生じることがあっても、絶縁層として働く多孔質耐熱層により、正極板と負極板とが直接接触することを防止する、又は正極板と負極板との接触部分を極めて僅かな部分に留めることができるものと考えられる。
表3の結果から、Da<Dcを満たす本発明に係るリチウムイオン二次電池において、正極板と負極板との間に多孔質耐熱層を備えることによって、電池の安全性がさらに向上することが分かる。すなわち、実施例1の電池の中には、釘刺し速度が10mm/s,30mm/sでの釘刺し試験において発煙に至る電池が極僅かに存在するのに対し、実施例8〜13の電池の中には、発煙に至る電池が全く存在しないことが分かる。一方、正極板と負極板との間に多孔質耐熱層を備えていても、Da≧Dcを満たす比較例4〜7の電池(言い換えれば、Da<Dcを満たさない電池)の場合、発煙に至る電池が存在することが分かる。
以上のように、本発明の構成を取り入れることで、安全性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
なお、上記各実施例では、負極活物質として人造黒鉛を用いた電池を具体例に挙げて説明したが、各実施例ではこれに限定されるものではない。例えば人造黒鉛の代わりに、コークス、黒鉛化途上炭素、炭素繊維、球状炭素、および非晶質炭素などの炭素材料、珪素(Si)若しくは錫(Sn)などの単体、珪素化合物(SiOx (0.05<x<1.95))、(SiOx (0.05<x<1.95))の一部のSiがB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、N、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素に置換された合金、化合物、若しくは固溶体、又は錫化合物(Ni2 Sn4 、Mg2 Sn、SnOx (0<x<2)、SnO2 、SnSiO3 )を用いる、あるいは人造黒鉛の代わりに、上記材料を2種以上組み合わせて用いた場合においても、電池の安全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、電池外部からの物理的な衝撃(具体的には釘刺し)により電池に内部短絡が発生した場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば電池内部からの物理的な衝撃、具体的には、電池の製造過程において混入される金属異物により、電池に内部短絡が発生した場合においても、電池の安全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、負極板と、正極板と、セパレータとを捲回してなるリチウムイオン二次電池用極板群を備えたリチウムイオン二次電池を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、負極板と、正極板と、セパレータとを積層してなるリチウムイオン二次電池用極板群を備えたリチウムイオン二次電池においても、電池の安全性の向上を図ることができる。
以上説明したように、本発明は、捲回状および積層状の電極群からなる高出力型リチウムイオン二次電池全般の安全性を高める技術として、その利用可能性および有用性は高い。
電池に釘が刺さったときの様子を示す模式断面図である。 (a) および(b) は、本発明に係るリチウムイオン二次電池における釘刺し部分を示す拡大模式図である。 アルミニウム芯材および銅芯材の各々の厚みとその温度上昇との関係を示す図である。 釘刺し発生からの経過時間に伴うアルミニウム芯材の温度変化、および銅芯材の温度変化について示す図である。 (a) は正極板について示す模式断面図であり、(b) は正極板について示す模式上面図である一方、(c) は負極板について示す模式断面図であり、(d) は負極板について示す模式上面図である。 本発明に係るリチウムイオン二次電池用極板群について示す模式縦断面図である。
符号の説明
103 セパレータ
106 負極板
107 正極板
108 リード
109 リード
110 負電極
111 正電極
112 電池ケース
N 釘
201 負極集電体
202 正極集電体
203 セパレータ
204 負極合剤層
205 正極合剤層
Ac 銅芯材の断面積
Aa アルミニウム芯材の断面積
ΔLc,ΔLa 長さ
P1,P2,P3 区分
301 負極集電体
302 正極集電体
304 負極合剤層
305 正極合剤層
306 負極板
307 正極板
301c 負極集電体の露出部
302a 正極集電体の露出部
401 負極集電体
402 正極集電体
403 セパレータ
404 負極合剤層
405 正極合剤層
406 負極板
407 正極板

Claims (6)

  1. 銅を主成分とするシート状の負極集電体の両面に負極合剤層を形成した負極板と、アルミニウムを主成分とするシート状の正極集電体の両面に正極合剤層を形成した正極板と、電解液を保持するセパレータとを捲回又は積層してなるリチウムイオン二次電池用極板群を備えたリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極集電体の厚みは前記負極集電体の厚みよりも小さいことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記正極集電体の厚みDaと前記負極集電体の厚みDcとは1.2≦Dc/Da≦2の関係を満たしていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    1700W/kg以上の重量出力密度を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  4. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記正極集電体の厚みが8μm以上であって且つ30μm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記正極板と前記負極板との間に少なくとも一層の多孔質耐熱層を備えたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  6. 請求項5に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記多孔質耐熱層は無機酸化物フィラーを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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