JP2007178993A - 異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び偏光素子 - Google Patents

異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び偏光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高二色性を示すと共に塗膜均一性も高い異方性色素膜を生産性よく形成する。
【解決手段】色素を含有し、リオトロピック液晶相を形成可能な異方性色素膜用組成物であって、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下である異方性色素膜用組成物。好ましくは、色素の酸性基に対して、カチオンを0.9当量以上0.99当量以下、強酸性アニオンを0.02当量以上0.1当量以下含む。この異方性色素膜用組成物を用いて形成された異方性色素膜。この異方性色素膜を用いた偏光素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、調光素子や液晶素子(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)の表示素子に具備される偏光膜等に有用な、高い二色性を示す異方性色素膜を形成することができる異方性色素膜用組成物と、この異方性色素膜用組成物を用いて形成された異方性色素膜、及びこの異方性色素膜を用いた偏光素子に関するものである。
LCDでは、表示における旋光性や複屈折性を制御するために、直線偏光板や円偏光板が用いられている。OLEDにおいても、外光の反射防止のために、円偏光板が使用されている。従来、これらの偏光板(偏光素子)には、ヨウ素が二色性物質として広く使用されてきた。しかしながら、ヨウ素は昇華性が大きいために、偏光板に使用した場合、その耐熱性と耐光性が十分ではなく、また偏光特性が経時劣化するという欠点があった。
そのため、例えば特許文献1や非特許文献1,2に記載されるように、有機系の色素を二色性物質(二色性色素)として使用した偏光膜としての異方性色素膜が検討されている。
これら文献に記載された二色性色素は、水やアルコールなどの溶媒中でリオトロピック液晶相を形成し、配向基板や流動場、電場、磁場などの外場により容易に配向させることが可能である。例えば、Brilliant Yellow(C.I.Direct Yellow 4)を用いると正の二色性色素膜、Methylene Blue(C.I.Basic Blue 9)やAmaranth(C.I.Food Red 9)を用いると負の二色性色素膜を得られることが知られている。
しかし、これらの二色性色素膜は二色性が低いという欠点があった。これは、これらの文献にも記載されているような液晶特有のシュリーレン欠陥も問題であるが、湿式成膜法による色素膜の成膜工程において、塗布膜の乾燥時に生じる乾燥歪による膜の欠陥や亀裂により光漏れを起こすことも原因し、この結果二色性が低下するという問題があった。
一方で、湿式成膜法による異方性色素膜の成膜にあたり、塗布膜の膜厚一様性を高め、かつ生産性を高めるためには、異方性色素膜用組成物中の色素の固形分濃度を下げることが好ましいが、固形分濃度を下げると上記の乾燥歪が大きくなる傾向にあり、むしろ二色性を下げてしまう結果となる。
このようなことから、異方性色素膜の成膜において、従来、高い塗膜均一性及び生産性と高二色性とを両立させることは困難であった。
米国特許第2,400,877号明細書 Dreyer,J.F., Phys. And Colloid Chem., 1948, 52, 808., "The Fixing of Molecular Orientation" Dreyer,J.F., Journal de Physique, 1969, 4, 114., "Light Polarization From Films of Lyotropic Nematic Liquid Crystals"
本発明は、高二色性を示すと共に塗膜均一性も高い異方性色素膜を生産性良く形成することができる異方性色素膜用組成物と、この異方性色素膜用組成物を用いて形成された高二色性異方性色素膜及びこの異方性色素膜を用いた偏光素子を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、色素を含有し、リオトロピック液晶相を形成可能な異方性色素膜用組成物であって、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下である異方性色素膜用組成物を用いることにより、塗膜均一性が高く、二色性も高い異方性色素膜を高効率に形成することができることを見出し、本発明に到達した。
従って、本発明の異方性色素膜用組成物は、色素を含有し、リオトロピック液晶相を形成可能な異方性色素膜用組成物であって、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下であることを特徴とする。
このような本発明の異方性色素膜用組成物を用いて湿式成膜法により成膜して得られる塗膜は均一であり、しかも、その生産性に優れる。このため、高二色性を示すと共に塗膜均一性も高い異方性色素膜を生産性良く形成することができる。この理由は次の通りであると推測される。
色素を含有するリオトロピック液晶の薄膜を塗布乾燥すると、色素濃度が高まり、色素会合体間の相互作用が強くなるため、溶液中の会合体の相対位置に秩序性を生じる。こうした秩序性は、例えば非特許文献3に示されているようにX線回折パターンを見ることで観測できる。このような会合体相対位置に秩序性を有する液体に歪を加えると、相対位置が変化し、元の状態に戻そうとする弾性応力を生じるとともに、平衡位置に戻ろうと会合体全体が流動してこの応力を緩和していく。こうした液晶の緩和過程は1つの会合体の並進及び回転緩和時間に比べ長い時間を要することが非特許文献4などに示されている。
外場により配向したリオトロピック液晶薄膜を塗布乾燥すると、膜面内に歪を生じ、非特許文献5に示される欠陥と類似した欠陥や膜の亀裂を生じて、塗膜性状を著しく損ねる場合があるが、会合体の位置を平衡状態に戻す緩和時間が、塗膜の乾燥時間に比べて十分短ければ、こうした欠陥を生じないことが推測される。
この緩和時間を短くするためには、会合体の相対位置の秩序性は低いことが望ましい。会合体の相対位置の秩序性は非特許文献3に示されているX線回折ピークの半値幅で評価される。会合体の相対位置の秩序性を低くするためには、塩を添加してイオン強度を高めたり、色素の中和度を下げたりして、会合体間の電気的な斥力を適度に抑制することが重要である。過度に色素の中和度を下げると色素が析出してしまう。また、過度に塩を添加すると塗布膜に塩が析出して色素の配向度を低下させる。
このような理論に基いて、本発明者らは、乾燥により濃度が高くなった時の上記緩和時間が短いものとして、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下である異方性色素膜用組成物を用いることを試みたところ、塗膜の欠陥や亀裂を抑制できることを確認し、塗膜均一性が高く、二色性も高い異方性色素膜を高効率に形成することができることを見出した。
J.Lydon, "Chromonics" in "Handbook of Liquid Crystals vol.2B: Low Molecular Weight Liquid Crystals II", p.981, edited by D.Demus, J.Goodby, G.W.Gray, H.-W.Spiess and V.Vill, Wiley-VCH, (1998). P.G.de Gennes and J.Prost, "Dynamical Properties of Smectics and Columnar Phases" in "The Physics of Liquid Crystals "p.408, Clarendon Press. Oxford, (1993) M.Gharbia, M.Cagnon and G.Durand, "Column undulation instability in a discotic liquid crystal", J.Physique Lett., 46(1985), L683.
本発明の異方性色素膜用組成物に含まれる色素はアゾ系色素であることが好ましく、このような本発明の異方性色素膜用組成物は、特に湿式成膜法による異方性色素膜の成膜に有用である。
また、本発明の異方性色素膜用組成物は、色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含むことが好ましい。
本発明の異方性色素膜は、このような本発明の異方性色素膜用組成物を用いて形成されたものである。
本発明の異方性色素膜はまた、色素と、該色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含むものである。
本発明の偏光素子は、このような本発明の異方性色素膜を用いたものである。
本発明によれば、塗膜均一性が高く、欠陥の少ない、高い二色性を示す異方性色素膜を高い生産性で形成することができ、この異方性色素膜により、耐熱性、耐光性に優れ、しかも偏光性能に優れた偏光素子が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定はされない。
なお、本発明でいう異方性色素膜とは、色素膜の厚み方向及び任意の直交する面内2方向の立体座標系における合計3方向から選ばれる任意の2方向における電磁気学的性質に異方性を有する色素膜である。電磁気学的性質としては、吸収、屈折などの光学的性質、抵抗、容量などの電気的性質などが挙げられる。吸収、屈折などの光学的異方性を有する膜としては、例えば、直線偏光膜、円偏光膜、位相差膜、導電異方性膜などがある。
本発明の異方性色素膜は、偏光膜、位相差膜、導電異方性膜に用いられることが好ましく、偏光膜に用いられることがより好ましい。
[異方性色素膜用組成物]
まず、本発明の異方性色素膜用組成物について説明する。
〈温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間〉
本発明の異方性色素膜用組成物は、色素を含有し、リオトロピック液晶相を形成可能な異方性色素膜用組成物であって、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間(以下「緩和弾性率低下時間」と称す場合がある。)が0.1秒以下であることを特徴とする。
本発明において、異方性色素膜用組成物の緩和弾性率とは、粘弾性測定装置ARES粘弾性測定システム(Rheometric Scientific社製)のStress Relaxationモードを用いて、以下の条件で測定した緩和弾性率をいう。また、本装置と同等の装置で測定されたものであってもよい。
(緩和弾性率の測定方法)
測定治具には、試料(異方性色素膜用組成物)の緩和弾性率が100dyn/cm以下であれば直径50mmのコーンプレートを使用し、100dyn/cmを超える場合は直径25mmのコーンプレートを使用する。試料温度を5℃に保ち、試料をセットする際の履歴をなくすために、測定開始前に剪断速度1000s-1のプレシェアーを10秒与え、1分間静置後、歪10%で測定を行う。
本発明の異方性色素膜用組成物は、このようにして歪印加してから0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下する時間が0.1秒以下である組成物である。この緩和弾性率低下時間は短い方が好ましく、より好ましくは0.07秒以下、更に好ましくは0.05秒以下である。緩和弾性率低下時間が0.1秒を超えるものであると、塗膜均一性が高く、二色性も高い異方性色素膜を高生産効率で得ることはできない。
本発明の異方性色素膜用組成物は、具体的には色素及び溶剤を少なくとも含有し、非特許文献3に記載されているような、具体的には、色素が水やアルコールなどの極性溶媒中で会合体を形成し、この会合体の形状異方性からリオトロピック液晶相を形成できる組成物である。
〈色素〉
本発明で用いる色素は、後述の湿式成膜法に供するために、水や有機溶剤に可溶であることが好ましく、特に水溶性であることが好ましい。色素の選択により、本発明の組成物を得ることができる。
また、本発明で用いる色素は塩型をとらない遊離の状態で、その分子量が200以上、特に300以上で、1500以下、特に1200以下であることが好ましい。
具体的な色素としては、縮合多環系及びアゾ系色素等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。例えば、米国特許第2,400,877号明細書、Dreyer,J.F., Phys. And Colloid Chem., 1948, 52, 808., “The Fixing of Molecular Orientation”、Dreyer,J.F., Journal de Physique, 1969, 4, 114., “Light Polarization From Films of Lyotropic Nematic Liquid Crystals”、及びJ.Lydon, “Chromonics” in “Handbook of Liquid Crystals Vol.2B: Low Molecular Weight Liquid Crystals II”, D.Demus, J.Goodby, G.W.Gray, H.W.Spiessm V.Vill ed., Willey-VCH, P.981-1007, (1998)などに記載の色素を使用することが出来る。
中でも好ましくはアゾ系色素である。アゾ系色素の中では、ジスアゾ色素或いはトリスアゾ色素が好ましく、偏光膜用途に関しては、γ酸系またはRR酸系のアゾ色素が、可視光全域に均等に吸収を有する点で好ましい。
本発明では、特に、遊離酸の形が下記式で表される色素が好ましい。
Figure 2007178993
上記式中、Xは、水素原子またはスルホ基を表す。Aは、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。Bは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。nは、1または2を表す。
が芳香族複素環基である場合、芳香族複素環基のヘテロ原子としては、窒素原子、硫黄原子等が挙げられるが、窒素原子を有する芳香族複素環基が液晶性発現濃度低下のため好ましい。芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基などが挙げられ、好ましくは、ピリジル基である。
が芳香族炭化水素基である場合、具体的にはフェニレン基或いはナフチレン基が挙げられる。フェニレン基としては1,4−フェニレン基であることが好ましく、ナフチレン基としては1,4−ナフチレン基であることが、前記相互作用を示すために好ましい。Bが芳香族複素環基である場合、上記Aが芳香族複素環基である場合の例の2価基が挙げられる。
としてのフェニル基、ナフチル基または芳香族複素環基或いはBとしての芳香族炭化水素基または芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、カルバモイル基、カルボキシ基、スルホ基、水酸基及びシアノ基が挙げられる。
本発明で用いる色素は、特に下記構造式(I−1)で表される色素(以下、「色素No.(I−1)」と称す場合がある。)、下記構造式(I−2)で表される色素(以下、「色素No.(I−2)」と称す場合がある。)、下記構造式(II−1)で表される色素(以下、「色素No.(II−1)」と称す場合がある。)、下記構造式(III−1)で表される色素(以下、「色素No.(III−1)」と称す場合がある。)、下記構造式(III−2)で表される色素(以下、「色素No.(III−2)」と称す場合がある。)、下記構造式(IV−1)で表される色素(以下、「色素No.(IV−1)」と称す場合がある。)などが好ましい。これらの色素は、後述の如く、塩型であってもよい。
Figure 2007178993
これらの色素は、それ自体周知の方法に従って製造することができる。
例えば、上記色素No.(I−1)は、下記(A),(B)の工程で製造することができる。
(A)4−アミノベンゾニトリルと8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸(1,7−Cleves酸)とから常法(例えば、細田豊著「新染料化学」(昭和48年12月21日、技報堂発行)第396頁第409頁参照)に従って、ジアゾ化、カップリング工程を経てモノアゾ化合物を製造する。
(B)得られたモノアゾ化合物を同様に、常法によりジアゾ化し、7−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(RR酸)とカップリング反応を行い、塩化ナトリウムで塩析することにより、目的の色素No.(I−1)が得られる。
本発明の異方性色素膜用組成物において、上述のような色素は単独で使用することができるが、これらの2種以上を併用してもよく、また、配向を低下させない程度に上記例示色素以外の色素と混合して用いることもでき、これにより、各種の色相を有する異方性色素膜を製造することができる。
他の色素を配合する場合、配合用として好ましい色素の例としては、例えばC.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 34、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Yellow 132、C.I.Acid Yellow 25、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 79、C.I.Acid Orange 28、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Violet 9、C.I.Direct Violet 35、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 57、C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 83、C.I.Direct Blue 90、C.I.Direct Green 42、C.I.Direct Green 51、C.I.Direct Green 59、Alizarin Red S Monohydrate, Acid Blue 45, Acid Green 25, Alizarin Blue Black B, Acid Blue 25, Anthraquinone−2−sulfonic acid, Quinalizarin, Anthraquinone−1,5−disulfonic acid sodium salt, Acid Violet 34, Acid Green 27, Acid Blue 40, Acid Blue 80, Alizarin Safirol SE, Alizarin Astrol, Reacive Blue 5, Reactive Blue 19, Reactive Blue 114, Acid Violet 42, Fast Violet B等が挙げられる。
これらの色素のうち、酸性基を有する色素は、その遊離酸型のまま使用してもよく、酸性基の一部が塩型を取っているものであってもよい。また、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。また、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
1)塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を添加し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2)塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3)塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
前記例示色素の塩型の例としては、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、炭素数1〜6の低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン等が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
本発明において、異方性色素膜用組成物中の色素会合長を十分に長くすることができれば、得られる異方性膜の配向性が低下することを防止することが出来、さらに好ましい。異方性色素膜の配向を高めるためには、本発明の異方性色素膜用組成物中の色素会合体長は5nm以上であることが好ましい。また、外場で配向させる際に十分な配向を与えることにより、得られる異方性色素膜の配向性を高めることが出来、好ましい。
なお、異方性色素膜用組成物中の色素会合体長は、例えばD.J.Edwards et.al.,“Aggregation and lyotropic liquid crystal formation of anionic azo dyes for textile fibers”,in“Physico-Chemical Principles of Color Chemistry”p.83,edited by A.T.Peters and H.S.Freeman,Blackie Academic&Professional,(1996)に記載されているX線回折ピーク解析で得ることができる。
〈溶剤〉
本発明の異方性色素膜用組成物に使用される溶剤としては、水、水混和性のある有機溶剤、或いはこれらの混合物が適している。有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等の単独又は2種以上の混合溶剤が挙げられる。
〈色素濃度〉
本発明の異方性色素膜用組成物が上述のような溶剤を含む溶液である場合、異方性色素膜用組成物中の色素の濃度としては、後述の成膜法にもよるが、通常0.01重量%以上、特に0.1重量%以上で、通常50重量%以下、特に30重量%以下であることが好ましい。色素濃度が低過ぎると異方性色素膜において十分な二色性を得ることができず、高すぎると色素が析出する恐れがある。
〈カチオン、アニオン〉
本発明の異方性色素膜用組成物は、組成物中において、色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含むことが好ましい。
カチオン及びアニオンをこの範囲で含むことによっても、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下の、本発明の異方性色素膜用組成物を得ることができる。
カチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属イオン、アンモニア、アルキルアミン、塩基性アミノ酸、ヒドロキシアミンなどのアミン系イオンまたはピリジニウムイオンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのカチオンは、色素の酸性基と塩型を形成しているものも含める。
強酸性アニオンとしては、塩酸、硝酸、過塩素酸などの1価イオン、硫酸などの2価イオン、燐酸などの3価イオンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の異方性色素膜用組成物中のカチオン含有量と強酸性アニオン含有量の差は、色素の酸性基に対して0.9当量以上0.95当量以下であることが好ましい。
上記範囲よりカチオンが多いと乾燥歪による欠陥や亀裂を生じる恐れがある。また、強酸性アニオンが多いとカチオンと強酸性アニオンの塩が析出して配向を乱したり、更に多い場合では色素の溶解性を阻害する恐れがある。
具体的には、色素の塩+を作製する際に、50〜80%程度の中和度の色素と100%の中和度の色素を作製するなどして、適宜、これらの色素と強酸もしくは強酸塩と水とを配合することにより、このようなカチオンと強酸性アニオンを含有する組成物を得ることができる。
〈添加剤〉
本発明の異方性色素膜用組成物は、基材への濡れ性、塗布性等を向上させるため、必要に応じて、界面活性剤等の添加剤が配合されていてもよい。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性いずれも使用可能である。その添加濃度は、目的の効果を得るために十分であって、かつ色素分子の配向を阻害しない量として、異方性色素膜用組成物中の濃度として通常0.05重量%以上、0.5重量%以下が好ましい。
また、本発明の異方性色素膜用組成物中での色素の造塩や凝集などの不安定性を抑制する等の目的のために、通常公知の酸、アルカリ等のpH調整剤などを、構成成分の混合の前後いずれかで添加してpH調整を行ってもよい。
更に、上記以外の添加物として、”Additive for Coating”, Edited by J.Bieleman,Willey-VCH(2000)記載の公知の添加物を用いることもできる。
また、添加剤として、酸性基、塩基性基及び中性基よりなる群から選ばれる基を2つ以上有し、該2つ以上の基のうちの少なくとも1つは塩基性基である化合物を加えることも好ましい。
酸性基及び塩基性基とは不活性支持電解質を0.1〜3mol/dm加えた水溶液中で、それぞれ7未満、7以上のpkaを有する官能基のことである。また、中性基とは解離乗数を持たないもののことである。なお、化学便覧基礎編II、p.331(日本化学会編、丸善)に記載されているように、pkaとは濃度酸解離定数kaの逆数の対数値、すなわち−log kaである。
酸性基としては、例えば、スルホ基、カルボキシル基、リン酸基などが挙げられる。塩基性基としては、アミノ基、スルホニウム基、ピロール基、3−ピロリン基、ピロリジン基、ピラゾール基、2−ピラゾリン基、ピラゾリジン基、イミダゾール基、1,2,3−トリアゾール基、1,2,4−トリアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピペリジン基、ピラジン基、ピペラジン基、ピリミジン基、トリアジン基などが挙げられる。中性基としては、水酸基、アミンオキシド基、スルホキシド基、ホスフィンオキシド基などが挙げられる。上記の基は、本発明の異方性色素膜用組成物の特性を大きく変化させない程度のものであれば、更に置換基を有していてもよい。
上記酸性基と塩基性基は、その一部又は全部が塩型をとっていてもよい。塩基性基の塩型としては、例えば、塩酸や硫酸等の無機酸の塩、酢酸やギ酸等の有機酸の塩が挙げられる。また、酸性基の塩型としては、例えば、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、或いは有機アミンの塩が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
該化合物の分子量としては、通常60以上、75以上が好ましく、100以上が更に好ましく、140以上が特に好ましく、300以下が好ましく、250以下が更に好ましく、200以下が特に好ましい。
該化合物は、炭素数1以上の化合物であることが好ましく、更に好ましくは3以上、特に好ましくは6以上、好ましくは15以下、更に好ましくは12以下、特に好ましくは10以下である。
分子配向性、凝集性等の点から、該化合物が有する塩基性基は1以上であればよいが、好ましくは2以上で、5以下、更に好ましくは4以下である。尚、該化合物が、中性基、酸性基を有さず、塩基性基のみを有する場合には、塩基性基の数が3以上が好ましく、5以下が好ましく、更に好ましくは4以下である。
該化合物が酸性基を有する場合、酸性基は1以上であればよいが、好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である。なお、該化合物中の塩基性基と酸性基の数の相対比は、1.3以上が好ましく、4以下が好ましい。
該化合物が中性基を有する場合、中性基は1以上であればよく、その数には特に制限はないが、通常8以下、好ましくは6以下である。
該化合物が塩基性基、酸性基、中性基を2以上有する場合、2以上の基は同一の基であっても異なる基であってもよい。
該化合物としては、鎖状化合物或いは環式化合物のいずれでもよい。
該化合物としては、アミン類が好ましく、特にアミノ酸類、ベタイン類、ヒドロキシアミン類、塩基性基を有する環式化合物が好ましい。
アミノ酸類は、酸性基及び塩基性基の数と性質から、中性アミノ酸、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸に分類される。
中性アミノ酸の具体例として、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、セリン、トレオニン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、システイン、シスチン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、β−アラニン、シトルリン、クレアチン、キヌレニン等が挙げられ、これらのうち、特にフェニルアラニン、アスパラギン、4−ヒドロキシプロリン、β−アラニンが好ましい。
また、酸性アミノ酸の具体例として、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられ、これらのうち、特にアスパラギン酸、グルタミン酸が好ましい。
また、塩基性アミノ酸の具体例として、リジン、アルギニン、ヒスチジンなどが挙げられる。
アミノ酸の分子量としては通常60以上、好ましくは75以上で、通常300以下、好ましくは250以下である。アミノ酸の分子量が大き過ぎると分子サイズが大きいために色素分子の配向を乱すことがあり、逆に小さ過ぎると色素分子の配向固定効果が十分発揮されないおそれがある。
ベタイン類としては、カルボキシアルキルトリアルキルアンモニウム水酸化物、カルボキシアルキルピリジニウム水酸化物、スルホアルキルトリアルキルアンモニウム水酸化物、スルホアルキルピリジニウム水酸化物、ホスホアルキルトリアルキルアンモニウム水酸化物、ホスホアルキルピリジニウム水酸化物等、及びこれら化合物の誘導体が挙げられ、これらのうちカルボキシメチルトリメチルアンモニウム水酸化物、スルホプロピルピリジニウム水酸化物が好ましい。
ベタイン類の分子量としては通常60以上、好ましくは75以上で、通常300以下、好ましくは250以下である。ベタイン類の分子量が大き過ぎると分子サイズが大きいために色素分子の配向を乱すことがあり、逆に小さ過ぎると色素分子の配向固定効果が十分発揮されないおそれがある。
ヒドロキシアミン類としては、アミノアルキルアルコール、ジアミノアルキルアルコール、アミノアルキルジオール、ジアミノアルキルジオール等が挙げられ、これらのうち、アミノプロパンジオールが好ましい。
ヒドロキシアミン類の分子量としては通常60以上、好ましくは75以上で、通常300以下、好ましくは250以下である。ヒドロキシアミン類の分子量が大き過ぎると分子サイズが大きいために色素分子の配向を乱すことがあり、逆に小さ過ぎると色素分子の配向固定効果が十分発揮されないおそれがある。
塩基性を有する環式化合物としては、アミノピリジン、ジアミノピリジン、トリアミノピリジン、アミノピリダジン、ジアミノピリダジン、トリアミノピリダジン、アミノピリミジン、ジアミノピリミジン、トリアミノピリミジン、アミノピラジン、ジアミノピラジン、トリアミノピラジン、アミノトリアジン、ジアミノトリアジン、トリアミノトリアジン、等が挙げられ、これらのうち、トリアミノピリミジンが好ましい。
塩基性基を有する環式化合物の分子量としては通常60以上、好ましくは75以上で、通常300以下、好ましくは250以下である。塩基性基を有する環式化合物の分子量が大き過ぎると分子サイズが大きいために色素分子の配向を乱すことがあり、逆に小さ過ぎると色素分子の配向固定効果が十分発揮されないおそれがある。
上述のような該化合物は、1種を単独で用いてもよく、同種の化合物或いは異種の化合物の各々の2種以上を組合わせて用いてもよい。また、例えばアミノ酸に存在する光学異性体は、それぞれを単独で用いてもよく、両方を含んでいてもよい。また、塩型の化合物と遊離の化合物とを含んでいてもよく、異なる塩型の化合物を含んでいてもよい。
上記添加剤を組成物に加えることによっても、本発明の組成物を得ることができる。例えば、色素及び溶剤のみでは本発明で特定する組成物とならなくても、上記添加剤を更に加えることによって本発明の組成物を得ることができる。
[異方性色素膜]
次に、このような本発明の異方性色素膜用組成物を用いて形成される本発明の異方性色素膜について説明する。
本発明の異方性色素膜用組成物によれば、高二色性を示すと共に塗膜均一性が高い異方性色素膜を高い生産性で形成することができ、従って、このような本発明の異方性色素膜用組成物を用いて形成された本発明の異方性色素膜は、高い二色性を示すと共にその安定に優れた工業的に有用な色素膜である。
本発明の異方性色素膜は高い二色比を示すが、その二色比は5以上のものが好ましく、より好ましくは10以上、特に好ましくは15以上である。
このような本発明の異方性色素膜は、本発明の異方性色素膜用組成物を用いて乾式成膜法もしくは湿式成膜法により作製される。本発明においては、色素を含む異方性色素膜用組成物が液晶性を示すので、湿式成膜法を採用することが好ましい。
乾式成膜法としては、高分子重合体を成膜してフィルムとした後に本発明の異方性色素膜用組成物で染色する方法、又は高分子重合体の溶液に本発明の異方性色素膜用組成物を添加し原液染色後成膜する方法等により得られた未延伸フィルムを延伸する方法などを挙げることができる。上記染色及び成膜並びに延伸は、一般的な下記の方法で行うことができる。
本発明の異方性色素膜用組成物及び必要に応じて塩化ナトリウム、ボウ硝等の無機塩、界面活性剤等の染色助剤を加えた染浴中に、通常20℃以上、好ましくは30℃以上、通常80℃以下、好ましくは50℃以下で、通常1分以上、好ましくは3分以上、通常60分以下、好ましくは20分以下、高分子フィルムを浸漬して染色し、次いで必要に応じてホウ酸処理し、乾燥する。あるいは、高分子重合体を水及び/又はアルコール、グリセリン、ジメチルホルムアミド等の親水性有機溶媒に溶解し、本発明の異方性色素膜用組成物を添加して原液染色を行い、この染色原液を流延法、溶液塗布法、押出法等により成膜して染色フィルムを作成する。溶媒に溶解させる高分子重合体の濃度としては、高分子重合体の種類によっても異なるが、通常5重量%以上、好ましくは10重量%以上程度で、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下程度である。また、溶媒に溶解する色素の濃度としては、高分子重合体に対して通常0.1重量%以上、好ましくは0.8重量%以上程度で、通常5重量%以下、好ましくは2.5重量%以下程度である。
上記のようにして染色及び成膜して得られた未延伸フィルムは、適当な方法によって一軸方向に延伸する。延伸処理することによって色素分子が配向し、二色性が発現する。一軸に延伸する方法としては、湿式法にて引っ張り延伸を行う方法、乾式法にて引っ張り延伸を行う方法、乾式法にてロール間圧縮延伸を行う方法等があり、いずれの方法を用いて行ってもよい。延伸倍率は2倍以上、9倍以下にて行われるが、高分子重合体としてポリビニルアルコール及びその誘導体を用いた場合は2.5倍以上、6倍以下の範囲が好ましい。延伸配向処理したあとで、該延伸フィルムの耐水性向上と偏光度向上の目的でホウ酸処理を実施する。ホウ酸処理により、異方性色素膜の光線透過率と偏光度が向上する。ホウ酸処理の条件としては、用いる親水性高分子重合体及び色素の種類によって異なるが、一般的にはホウ酸濃度としては、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上程度で、通常15重量%以下、好ましくは10重量%以下程度である。また、処理温度としては通常30℃以上、好ましくは50℃以上で、通常80℃以下の範囲にあることが望ましい。ホウ酸濃度が1重量%未満であるか、処理温度が30℃未満の場合は、処理効果が小さく、また、ホウ酸濃度が15重量%を超えるか、処理温度が80℃以上を超える場合は異方性色素膜がもろくなり好ましくない。
このような乾式成膜法により得られる異方性色素膜の膜厚は10μm以上、特に30μm以上で、200μm以下、特に100μm以下であることが好ましい。
一方、湿式成膜法としては、本発明の異方性色素膜用組成物を塗布液として調製後、ガラス板などの各種基材に塗布、乾燥し、色素を配向、積層して得る方法など公知の方法が挙げられる。塗布法としては、原崎勇次著「コーティング工学」(株式会社朝倉書店、1971年3月20日発行)253頁〜277頁や市村國宏監修「分子協調材料の創製と応用」(株式会社シーエムシー出版、1998年3月3日発行)118頁〜149頁などに記載の公知の方法や、例えば、予め配向処理を施した基材上に、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ロールコート法、ブレードコート法などで塗布することが挙げられる。この場合、異方性色素膜用組成物中の色素濃度は、低すぎると十分な二色性を得ることができず、高すぎると成膜が困難になる。湿式成膜法における異方性色素膜用組成物中の色素濃度は、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは1重量%以上で、好ましくは50重量%以下、特に好ましくは30重量%以下である。塗布時の温度は好ましくは0℃以上、80℃以下、湿度は好ましくは10%RH以上、80%RH以下程度である。
また、塗膜の乾燥時の温度は好ましくは0℃以上、120℃以下、湿度は好ましくは10%RH以上、80%RH以下程度である。
湿式成膜法で基材上に異方性色素膜を形成する場合、異方性色素膜は、通常乾燥後の膜厚で、好ましくは50nm以上、更に好ましくは100nm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは1μm以下である。
なお、湿式成膜法に使用される基材としては、ガラスやトリアセテート、アクリル、ポリエステル、トリアセチルセルロース又はウレタン系のフィルム等が挙げられる。また、この基材表面には、二色性色素の配向方向を制御するために、「液晶便覧」(丸善株式会社、平成12年10月30日発行)226頁〜239頁などに記載の公知の方法により、配向処理層を施しておいてもよい。
乾式成膜法もしくは湿式成膜法により得られた二色性色素の異方性色素膜は、必要に応じ、保護層を設けて使用する。この保護層は、例えば、トリアセテート、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、トリアセチルセルロース又はウレタン系のフィルム等の透明な高分子膜によりラミネーションして形成され、実用に供される。
また、本発明の異方性色素膜用組成物をLCDやOLEDなどの各種の表示素子に偏光フィルター等として用いる場合には、これらの表示素子を構成する電極基板などに直接本発明の異方性色素膜を形成したり、本発明の異方性色素膜を形成した基材をこれら表示素子の構成部材として用いればよい。
また、本発明の異方性色素膜は、異方性色素膜中の色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含むことが好ましい。
カチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属イオン、アンモニア、アルキルアミン、塩基性アミノ酸、ヒドロキシアミンなどのアミン系イオンまたはピリジニウムイオンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのカチオンは、色素の酸性基と塩型を形成しているものも含める。
強酸性アニオンとしては、塩酸、硝酸、過塩素酸などの1価イオン、硫酸などの2価イオン、燐酸などの3価イオンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の異方性色素膜中のカチオン含有量と強酸性アニオン含有量の差は、色素の酸性基に対して0.9当量以上0.95当量以下であることが好ましい。
上記範囲よりカチオンが多いと乾燥歪による欠陥や亀裂を生じる恐れがある。また、強酸性アニオンが多いとカチオンと強酸性アニオンの塩が析出して配向を乱したり、更に多い場合では色素の溶解性を阻害する恐れがある。
このような異方性色素膜は、色素の酸性基に対して、カチオンが0.9当量以上0.99当量以下、強酸性アニオンが0.02当量以上0.1当量以下含まれている異方性色素膜用組成物を用いて形成されたものであってもよいし、他の方法により得られたものであってもよい。
本発明の異方性色素膜は、光吸収の異方性を利用し直線偏光、円偏光、楕円偏光等を得る偏光膜として機能する他、膜形成プロセスと基材や色素を含有する組成物の選択により、屈折異方性や伝導異方性などの各種異方性膜として機能化が可能となり、様々な種類の、多様な用途に使用可能な偏光素子とすることができる。
[偏光素子]
本発明の偏光素子は、上述した本発明の異方性色素膜を用いたものであるが、異方性色素膜のみからなる偏光素子であってもよいし、基板上に異方性色素膜を有する偏光素子であってもよい。基板上に異方性色素膜を有する偏光素子は、基材も含めて偏光素子とよぶ。
本発明の異方性色素膜を基板上に形成して偏光素子として使用する場合、形成された異方性色素膜そのものを使用してもよく、また上記の様な保護層のほか、粘着層或いは反射防止層、配向膜、位相差フィルムとしての機能、輝度向上フィルムとしての機能、反射フィルムとしての機能、半透過反射フィルムとしての機能、拡散フィルムとしての機能などの光学機能をもつ層など、様々な機能をもつ層を湿式成膜法などにより積層形成し、積層体として使用してもよい。
これら光学機能を有する層は、例えば以下の様な方法により形成することが出来る。
位相差フィルムとしての機能を有する層は、例えば特許第2841377号公報、特許第3094113号公報などに記載の延伸処理を施したり、特許第3168850号公報などに記載された処理を施したりすることにより形成することができる。
また、輝度向上フィルムとしての機能を有する層は、例えば特開2002−169025号公報や特開2003−29030号公報に記載されるような方法で微細孔を形成すること、或いは、選択反射の中心波長が異なる2層以上のコレステリック液晶層を重畳することにより形成することができる。
反射フィルム又は半透過反射フィルムとしての機能を有する層は、蒸着やスパッタリングなどで得られた金属薄膜を用いて形成することができる。
拡散フィルムとしての機能を有する層は、上記の保護層に微粒子を含む樹脂溶液をコーティングすることにより、形成することができる。
また、位相差フィルムや光学補償フィルムとしての機能を有する層は、ディスコティック液晶性化合物、ネマティック液晶性化合物などの液晶性化合物を塗布して配向させることにより形成することができる。
本発明の異方性色素膜は、ガラスなどの高耐熱性基板上に直接形成することが可能であり、高耐熱性の偏光素子を得ることができるという点から、液晶ディスプレーや有機ELディスプレーだけでなく液晶プロジェクタや車載用表示パネル等、高耐熱性が求められる用途に好適に使用することができる。
次に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。以下において「部」は「重量部」を示す。
なお、以下において、形成した色素膜の各種評価は次のようにして行った。
(1) 二色比
ヨウ素系偏光素子を入射光学系に配した分光光度計で異方性色素膜の透過率を測定した後、次式により計算した。
二色比(D)=Az/Ay
Az=−log(Tz)
Ay=−log(Ty)
Tz:色素膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty:色素膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率
(2) 欠陥,亀裂
偏光顕微鏡Nikon Optiphot−POLを用い、100倍の対物レンズ及び10倍の接眼レンズを用いて消光位にて観察した。
(実施例1)
水80部に前記例示色素No.(I−1)のリチウム塩20部を撹拌溶解後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは9.2×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.04秒であり、0.1秒より短かった。
ガラス製基板(75mm×25mm、厚さ1mm)上にシルク印刷法によりポリイミドの配向膜(膜厚約800Å)が形成された基板を、予め布でラビング処理を施したものを用意しておき、これに上記異方性色素膜用組成物をギャップ2μmのアプリケータ(井元製作所社製四面アプリケータ)で塗布した後、真空乾燥することにより膜厚0.4μmの異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜に、欠陥及び亀裂は観察されなかった。また、波長550nmにおける二色比は27であった。
(実施例2)
水69部に前記例示色素No.(II−1)のリチウム塩30部と4,5,6−トリアミノピリミジン硫酸塩(東京化成社製)1部を撹拌溶解後濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは1.8×10dyn/cmであり、緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.05秒であり、0.1秒より短かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜に、欠陥及び亀裂は観察されず、波長550nmにおける二色比は30であった。
(実施例3)
水78.94部に、脱塩精製した前記例示色素No.(I−1)のリチウム塩15部、前記例示色素No.(I−1)のリチウム80mol%中和塩5部、脱塩精製したアルドリッチ製アリザリンレッドS 1部、及び塩化リチウム0.06部を撹拌溶解後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは9.9×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.04秒であり、0.1秒より短かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜に、欠陥及び亀裂は観察されなかった。また、波長550nmにおける二色比は28であった。
異方性色素膜の元素分析をしたところ、色素No.(I−1)とアリザリンレッドSの酸性基に対して、カチオンであるリチウム及びナトリウムの濃度の合計は0.95当量、強酸性アニオンである塩素濃度は0.06当量であった。
(実施例4)
水78.94部に、脱塩精製した前記例示色素No.(I−1)のリチウム塩16部、前記例示色素No.(I−1)のリチウム80mol%中和塩4部、脱塩精製したアルドリッチ製アリザリンレッドS 1部、及び塩化リチウム0.08部を撹拌溶解後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは9.2×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.04秒であり、0.1秒より短かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜に、欠陥及び亀裂は観察されなかった。また、波長550nmにおける二色比は29であった。
異方性色素膜の元素分析をしたところ、色素No.(I−1)とアリザリンレッドSの酸性基に対して、カチオンであるリチウム及びナトリウムの濃度の合計は0.99当量、強酸性アニオンである塩素濃度は0.08当量であった。
(実施例5)
水58.4部に脱塩精製した前記例示色素No.(III−1)のリチウム塩15.8部、前記例示色素No.(III−1)のリチウム80mol%中和塩9.2部、脱塩精製した前記例示色素No.(III−2)のナトリウム塩1.5部、及び塩化リチウム1重量%水溶液15.1部を撹拌して溶解させた後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは9.4×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.04秒であり、0.1秒より短かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜に、欠陥及び亀裂は観察されなかった。また、波長550nmにおける二色比は28であった。
この異方性色素膜の元素分析をしたところ、色素No.(III−1)と(III−2)の酸性基に対して、カチオンであるリチウム及びナトリウムの濃度の合計は0.98当量、強酸性アニオンである塩素濃度は0.04当量であった。
(比較例1)
水70部に、上記構造式(II−1)で表される色素化合物のリチウム塩30部を撹拌溶解後、濾過してpH7の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは2.0×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.5秒であり、0.1秒より長かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜を偏光顕微鏡の消光位で観察すると、塗布方向に垂直な周期的な筋状欠陥があり塗布方向に平行な亀裂ができていた。また、波長550nmにおける二色比は20であり、実施例1及び2の異方性色素膜に比べ、低かった。
(比較例2)
水76.9部に、脱塩精製した前記例示色素No.(I−1)のリチウム塩22部、及び脱塩精製したアルドリッチ製アリザリンレッドS 1.1部を撹拌溶解後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは2.1×10dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は0.15秒であり、0.1秒より長かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜を偏光顕微鏡の消光位で観察すると、塗布方向に垂直な周期的な筋状欠陥があり、塗布方向に平行な亀裂ができていた。また、波長550nmにおける二色比は20であり、実施例3及び4の異方性色素膜に比べ、低かった。
異方性色素膜の元素分析をしたところ、色素No.(I−1)とアリザリンレッドSの酸性基に対して、カチオンであるリチウム及びナトリウムの濃度の合計は1.01当量、強酸性アニオンである塩素濃度は0.0001当量であった。
(比較例3)
水73.5部に脱塩精製した前記例示色素No.(III−1)のリチウム塩25部、及び脱塩精製した前記例示色素No.(III−2)のナトリウム塩1.5部を撹拌して溶解させた後、濾過して異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物について、前述の方法で測定した温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gは1.7×104dyn/cmであり、この緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間は9.4秒であり、0.1秒より長かった。
この異方性色素膜用組成物を実施例1と同様の基板に同様の方法で塗布して異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜を偏光顕微鏡の消光位で観察すると、塗布方向に垂直な周期的な筋状欠陥があり、塗布方向に平行な亀裂ができていた。また、波長550nmにおける二色比は20であり、実施例5の異方性色素膜に比べ、低かった。
この異方性色素膜の元素分析をしたところ、色素No.(III−1)と(III−2)の酸性基に対して、カチオンであるリチウム及びナトリウムの濃度の合計は1.01当量、強酸性アニオンである塩素濃度は0当量であった。
上記実施例1〜5及び比較例1〜3の結果から、温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下である異方性色素膜用組成物を用いることにより、塗膜均一性が高く、二色性も高い異方性色素膜を形成することができることが分かる。
本発明の異方性色素膜は、調光素子や液晶素子(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)の表示素子に具備される偏光板等、各種の偏光素子に有用である。

Claims (7)

  1. 色素を含有し、リオトロピック液晶相を形成可能な異方性色素膜用組成物であって、
    温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間が0.1秒以下であることを特徴とする異方性色素膜用組成物。
  2. 前記色素がアゾ系色素であることを特徴とする請求項1に記載の異方性色素膜用組成物。
  3. 湿式成膜法による異方性色素膜の成膜に使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の異方性色素膜用組成物。
  4. 前記色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の異方性色素膜用組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の異方性色素膜用組成物を用いて形成された異方性色素膜。
  6. 色素と、該色素の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含むことを特徴とする、異方性色素膜。
  7. 請求項5または6に記載の異方性色素膜を用いた偏光素子。
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