JP2007176741A - セラミック焼結体及び配線基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アノーサイト(CaO・Al2O3・2SiO2)を結晶相中に含むセラミック焼結体において、該アノーサイトは、表面領域のみアスペクト比5以上の針状晶に成長していることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明の他の目的は、上記セラミック焼結体により形成された絶縁基板を備え、該絶縁基板の表面にメタライズ配線層が形成された構造を有する配線基板及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明によれば、アノーサイト若しくは焼成によりアノーサイトを析出する成分を含むセラミック粉末を用いて作製された成形体を、1%/秒以上の流量(炉内容積比)で不活性ガスを流通させながら1000℃以下の焼成温度で、好ましくは焼成時間(焼成温度領域での保持時間)を0.2時間以上5時間以下として焼成することを特徴とする上記セラミック焼結体の製造方法が提供される。
(1)前記アノーサイトの針状晶が存在する表面領域が、焼結体表面から深さ20μm以内であること、
(2)前記アノーサイトがガラスから析出したものであること、
が好ましい。
(3)前記メタライズ配線層が金、銀または銅により形成されていること、
が好ましい。
本発明のセラミック焼結体は、結晶相としてアノーサイト(CaO・Al2O3・2SiO2)を含むものであるが、特にアノーサイトとともに、ディオプサイド(CaO・MgO・2SiO2)、ゲーレナイト(2CaO・Al2O3・SiO2)及びアルミナ(Al2O3)の少なくとも1種を含有していることが、高誘電率化の点で好ましい。また、これらの結晶は、後述するメタライズ配線層を形成するCu等の低抵抗導体との同時焼成を可能とするため、ガラスから析出したものであることが好ましい。このような結晶化ガラスを用いることにより、アノーサイトと共に、ディオプサイド、ゲーレナイト或いはアルミナを析出させることができ、また、表面領域のみアノーサイトを確実に針状晶に成長させることができる。
上述した本発明のセラミック焼結体は、表面領域のみ所定のアスペクト比を有するアノーサイトの針状晶が分布しているため、表面にメタライズ配線層が形成される配線基板用の絶縁基板として有用であり、図1には、このような配線基板(半導体収納用パッケージ)の代表的な構造を示した。
本発明の配線基板は、前述したセラミック焼結体の製造法に準拠して行われるメタライズ配線層との同時焼成によって、絶縁基板1を作製することにより製造される。
アノーサイト析出可能な結晶化ガラス粉末として以下の組成の結晶化ガラス粉末を用いた。
結晶化ガラス粉末(平均粒径3μm):
軟化点:850℃
結晶化開始温度:875℃
SiO2:50.2質量%
Al2O3:5.0質量%
CaO:15.1質量%
MgO:16.1質量%
SrO:13.6質量%
この結晶化ガラス粉末をセラミック原料粉末Aとして使用し、この原料粉末AをA100重量部に、有機バインダとしてメタクリル酸イソブチル樹脂を固形分で11重量部、可塑剤としてフタル酸ジブチルを5重量部添加し、トルエンを溶媒としてボールミルにより36時間混合しスラリーを調製した。このスラリーを用いて、ドクターブレード法により厚さ0.2mmのグリーンシートを作製した。
実験例1の表面領域のみアスペクト比5以上の針状晶(アノーサイト)が分布している各試料について、結晶化開始温度から焼成温度(900℃)までの昇温速度を100℃/時間に変更した以外は、各試料と全く同様にして評価用基板を作製し、反りを測定した(試料No.17〜25)。その結果を表2に示す。
B:外部回路基板
1:絶縁基板
1a〜1d:絶縁層
2a,2b:メタライズ配線層
3:内部導体層
4:ビアホール導体
5:デバイス
Claims (9)
- アノーサイト(CaO・Al2O3・2SiO2)を結晶相中に含むセラミック焼結体において、該アノーサイトは、表面領域のみアスペクト比5以上の針状晶に成長していることを特徴とするセラミック焼結体。
- 前記アノーサイトの針状晶が存在する表面領域が、焼結体表面から深さ20μm以内である請求項1に記載のセラミック焼結体。
- 前記アノーサイトがガラスから析出したものである請求項1または2に記載のセラミック焼結体。
- アノーサイト若しくは焼成によりアノーサイトを析出する成分を含むセラミック粉末を用いて作製された成形体を、1%/秒以上の流量(炉内容積比)で不活性ガスを流通させながら1000℃以下の温度で焼成することを特徴とする請求項1記載のセラミック焼結体を製造する方法。
- 前記セラミックス焼結体を製造する方法において、焼成時間が、0.2時間以上5時間以下である請求項4記載のセラミック焼結体を製造する方法
- 請求項1に記載のセラミック焼結体の表面に同時焼成により形成されたメタライズ配線層が形成されていることを特徴とする配線基板。
- 前記メタライズ配線層が金、銀または銅により形成されている請求項5に記載の配線基板。
- アノーサイト若しくは焼成によりアノーサイトを析出する成分を含むセラミック粉末を用いて作製されたセラミックグリーンシートの表面に、導体ペーストを配線パターン形状に塗布し、次いで該グリーンシートを、1%/秒以上の流量(炉内容積比)で不活性ガスを流しながら1000℃以下の温度で焼成することを特徴とする請求項5に記載の配線基板を製造する方法。
- 前記配線基板を製造する方法において、焼成時間(焼成温度領域での保持時間)が、0.2時間以上5時間以下である請求項8記載の配線基板を製造する方法。
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