JP2003238249A - ガラスセラミックス並びに配線基板 - Google Patents
ガラスセラミックス並びに配線基板Info
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Abstract
て多層化が可能な800〜1050℃での焼成で焼成可
能であり、抗折強度が高いガラスセラミックスおよびそ
れを用いた配線基板を提供する。 【解決手段】非晶質相および結晶相からなるマトリック
ス中に、平均粒径が3μm以上のセラミック粒子を10
〜70質量%の割合で分散含有してなるガラスセラミッ
クスであって、セラミックス中における前記非晶質相が
1〜10%の割合で存在するとともに、セラミック粒子
の周囲の40%以上が非晶質相と接していることを特徴
とし、さらに、開気孔率が1%以下であることによっ
て、抗折強度が350MPa以上のセラミックスを得る
ことができる。
Description
パッケージや多層配線基板等の配線基板用の絶縁基板と
して好適であり、特に、銅や銀と同時焼成が可能であ
り、特に誘電率および熱膨張係数の調整が容易であり、
かつ高強度化が図れるガラスセラミックス並びに前記ガ
ラスセラミックスを絶縁基板とする配線基板に関するも
のである。
アルミナ質焼結体からなる絶縁基板の表面または内部に
タングステンやモリブデンなどの高融点金属からなる配
線層が形成されたものが最も普及している。
え、使用される周波数帯域はますます高周波化に移行し
つつある。このような、高周波の信号の伝送を必要とす
る高周波配線基板においては、高周波信号を損失なく伝
送する上で、配線層を形成する導体の抵抗が小さいこ
と、また絶縁基板の高周波領域での誘電損失が小さいこ
とが要求される。
モリブデン(Mo)などの高融点金属は導体抵抗が大き
く、信号の伝搬速度が遅く、また、1GHz以上の高周
波領域の信号伝搬も困難であることから、W、Moなど
の金属に代えて、銅、銀などの低抵抗金属を使用するこ
とが必要となっている。
配線層は、融点が低く、アルミナと同時焼成することが
不可能であるため、最近では、ガラス、またはガラスと
セラミックスとの複合材料からなる、いわゆるガラスセ
ラミックスを絶縁基板として用いた配線基板が開発され
つつある。
は磁器強度が低いために、機械的信頼性が低く、また、
これを絶縁基板として用いると、該絶縁基板表面に形成
した配線層に引張応力がかかって配線層が絶縁基板ごと
剥がれてしまいメタライズ強度を高めることができない
という問題があった。
特開平11−49531号公報では、ディオプサイド結
晶相を析出可能なガラス粉末70〜100%に対して、
アルミナ、ムライト等のセラミック粉末0〜30%を添
加、混合して焼成した磁器が提案され、マイクロ波帯で
の誘電損失を低減でき、磁器強度を2200kg/cm
2まで高めることができることが開示されている。
10−120436号公報、特開平11−49531号
公報では、磁器強度がせいぜい2200kg/cm2以
下であり、配線層のメタライズ強度を高める観点から磁
器強度のさらなる向上が求められていた。また、フィラ
ーとしてアルミナやムライトを添加した磁器では高周波
帯での誘電率および誘電損失が高く、誘電率および誘電
損失を低下させることも求められていた。
なガラス粉末に対して、フィラーとしてコージェライト
を添加する方法では、両者間の濡れ性が悪いために磁器
密度を高めることができず、開気孔率が大きくなるため
に磁器強度は低下してしまうという問題があった。
する導体として多層化が可能な800〜1050℃での
焼成で焼成可能であり、抗折強度が高いガラスセラミッ
クス並びに配線基板を提供することを目的とする。
を鋭意検討した結果、非晶質相および結晶相からなるマ
トリックス中に、平均粒径が2μm以上のセラミック粒
子を10〜70質量%の割合で分散含有してなり、前記
非晶質相が全量中に1〜10%の割合で存在するととも
に、前記セラミック粒子の周囲の40%以上が前記非晶
質相と接していることを特徴とするものであり、特に、
前記セラミック粒子の周囲に存在する前記非晶質相の厚
みが500nm以下であることが強度を高める上で望ま
しい。
て、ディオプサイド型結晶相を含み、また、前記セラミ
ック粒子がアルミナからなることが好適であり、さらに
は開気孔率が1%以下であることが望ましく、さらに抗
折強度が350MPa以上であることが望ましい。
面および/または内部に、CuまたはAgを含むメタラ
イズ配線層が配設されたものであり、絶縁基板を上記の
ガラスセラミックスによって形成することによって、メ
タライズ強度が高く信頼性の高い配線基板を得ることが
できる。
非晶質相および結晶相からなるマトリックス中に、平均
粒径が2μm以上のセラミック粒子を10〜70質量%
の割合で分散含有してなるものである。
ラミック粒子は、ガラスセラミックスの高強度化を図る
上では、平均粒径が2μm以上、特に3μm以上、さら
には3.2μm以上であることが望ましく、この平均粒
径が2μmよりも小さいと高強度化を図ることが困難と
なる。なお、この平均粒径は、ガラスセラミックスの断
面において、観察されるセラミック粒子の短径の平均値
である。
は、結晶化ガラスが焼結過程で結晶化したものであるこ
とが望ましいが、このマトリックス中には非晶質相が1
〜10%、特に2〜8%の割合で存在することが重要で
ある。これは、マトリックス中における非晶質相の割合
が1%よりも少ないと、セラミックスを構成している結
晶相間の相互作用によってクラックが発生しやすくな
り、その結果、セラミックス全体としての強度を低下さ
せてしまうためである。また、逆に非晶質相の割合が1
0%を超えると、非晶質相自体の強度が弱いためにセラ
ミックス全体としての強度が低下してしまう。
ックスの断面における非晶質相の面積比率であり、画像
解析などによって容易に測定することができる。
粒子の周囲の40%以上、特に60%以上、さらには8
0%以上が上記の非晶質相と接していることが重要であ
る。ガラスセラミックス中において、様々な結晶相が隣
接して存在するが、本発明のようなガラスセラミックス
において、マトリックス中に析出した結晶相やマトリッ
クス中に分散されたセラミック粒子の結晶相などが密に
隣接して存在すると、隣接する結晶相同士が相互に作用
し複雑なひずみによる応力の発生によってマトリックス
中の結晶相層や分散するセラミック粒子内にミクロ的な
クラックが形成されてしまうためにマトリックス中の結
晶相やセラミック粒子自体の強度が低下し、セラミック
ス全体の強度が低下してしまう。それに対して、マトリ
ックス中に分散するセラミック粒子の周囲に非晶質相が
存在し、セラミック粒子とそれに隣接するマトリックス
中の結晶相や他のセラミック粒子との間に非晶質相が存
在すると、この非晶質相自体がひずみによる応力を吸収
する緩和層として機能する結果、ミクロ的なクラックの
発生が抑制され、セラミック粒子や結晶相の強度が保た
れ、セラミックス全体の強度を高めることができる。
は、ガラスセラミックスからの断面観察において、マト
リックス中に分散している平均粒径が2μm以上の個々
のセラミック粒子の全周長に対する非晶質相と接してい
る部分の総長さの比率であって、20個のセラミック粒
子における平均値である。
る非晶質相の厚みは500nm以下、特に300nm以
下、さらには200nm以下であることが高強度化に対
してさらに望ましい。この非晶質相の厚みは、非晶質相
が接する結晶相の界面に対して直交する方向に伸ばした
ときに隣接する結晶相との界面までの距離の平均値をい
う。
由から結晶相が析出していることが必要であるが、非晶
質相が残存していることも必要である。このマトリック
ス中に析出する結晶相としては、高強度や種々の電気的
特性の改善を図る上で種々の結晶相が析出してもよい
が、特に、セラミックスの高周波での誘電損失を低減し
基板の伝送損失を低減する上で、マトリックス中の析出
結晶相は、ディオプサイド、MgAl2O4、ZnAl2
O4、コージェライト、ムライト、エンスタタイト、ウ
イレマイト、CaAl2Si2O8、SrAl2Si2O8、
(Sr,Ca)Al 2Si2O8、フォルステライト、セ
ルシアン、ヘキサセルシアン、モンティセライト、メリ
ライト、アケーマナイトの群から選ばれる少なくとも1
種が好適である。特に強度向上の点からディオプサイド
型結晶相が析出することが最も望ましい。なお、ディオ
プサイド型結晶相としては、Ca(Mg,Al)(S
i,Al)2O6のディオプサイドや、これと類似するC
a2MgSi2O7(akermanite)、CaMg
SiO4(monticellite)、Ca3MgSi
2O8(merwinite)の群から選ばれる少なくと
も1種が析出してもよく、また、前記ディオプサイド型
結晶相中にはSrOが固溶していてもよい。
開気孔率が1%以下、特に0.5%以下であることがさ
らに高強度化とともに低誘電損失化を図る上で望まし
い。
ラミック粒子としては、アルミナ、ムライト、フォルス
テライト、エンスタタイト、ディオプサイド、コージェ
ライト、アノーサイト、スラウソナイト、セルシアン、
ヘキサセルシアン、スピネル、ガーナイト、シリカ、ジ
ルコニア、チタニア、MgTiO3、(Mg,Zn)T
iO3、Mg2TiO4、Zn2TiO4、CaTiO3、S
rTiO3、Si3N4、SiCおよびAlNの群から選
ばれる少なくとも1種から選ばれることが望ましい。
ノーサイト、スラウソナイト、セルシアン、ヘキサセル
シアン、スピネル、ガーナイト、ジルコニア、AlN,
SiCの群から選ばれる少なくとも1種が望ましく、こ
れらの中でもアルミナが最も望ましい。
成に伴って、室温での抗折強度(3点曲げ)が350M
Pa以上、特に400MPa以上であることが望まし
い。
スセラミックスを配線基板の絶縁基板として用いること
によって、半導体素子等の電子部品の実装に伴い発生す
る熱応力によるクラックの発生を防止するとともに、絶
縁基板表面あるいは内部に形成されたメタライズ配線層
の絶縁基板への密着性を高めることができ、配線基板の
機械的信頼性を高めることができる。さらには、半田実
装時や半導体素子の作動停止による繰り返し温度サイク
ルによって両者間の熱応力に起因するクラックや剥離の
発生を防止し、両者間を接続する配線の電気的信頼性を
向上させることができる。
する方法について説明する。
相を析出可能な結晶化ガラス粉末を30〜90質量%、
特に40〜70質量%と、セラミック粉末を10〜70
質量%、特に30〜60質量%の割合で混合する。
を上記のように限定したのは、ガラス粉末量が30質量
%よりも少ないと、1050℃以下の温度で緻密化でき
ず、ガラス量が90質量%よりも多いと、強度の向上が
望めないためである。
(短径)が2μm以上、特に3μm以上、さらには3.
2μm以上であることが望ましい。このような平均粒径
の比較的大きい粉末を用いることによって抗折強度を高
めることができる。
性および結晶化度を高めるために、ガラスの軟化点が5
50〜950℃、特に650〜950℃、さらに700
〜950℃となることが望ましい。
ラス粉末としては、具体的には、SiO2−Al2O3−
MgO−CaOを主とするものである。さらにはこれに
SrOやBaOなどを添加した系を主成分として含まれ
てもよい。具体的には、SiO2を30〜55質量%、
Al2O3を3〜15質量%、MgOを13〜30質量
%、CaO、SrO、BaOを15〜40質量%で含む
ことが望ましい。
レード法やカレンダーロール法、あるいは圧延法、プレ
ス成形法の周知の成型法により所定形状の成形体を作製
した後、該成形体を500〜750℃で脱バインダ処理
し、800〜1050℃の酸化性雰囲気または不活性雰
囲気中で焼成することにより作製することができる。
由は、焼成温度が800℃より低いと、磁器を緻密化で
きないとともに結晶化度が低く磁器中のガラス相の割合
を5質量%以下とすることができず、高周波領域での誘
電損失が増大するためであり、逆に1050℃を越える
と、CuやAg等の低抵抗金属との同時焼成ができない
ためである。
1050℃以下での焼成で磁器を緻密化させ、また適度
の結晶化を図るためには、焼成時の脱バインダ温度から
最高温度までの昇温速度を200℃/hr以上、特に3
00℃/hr以上で、かつ最高温度での保持時間を10
分以上、特に30分以上とし、さらには最高温度から室
温までの降温速度を300℃/hr以上とすることが望
ましい。これは、室温から最高温度までの昇温速度を2
00℃/hr以上とすることによって、ボイドを低減す
ることにより緻密化することができ、また、最高温度か
ら室温までの昇温速度を300℃/hr以上とすること
によって、最高温度状態において残量するガラス質を急
速冷却により凍結させ、セラミック粒子の周囲に非晶質
を残留させることができるためである。
作製されたガラスセラミックスは、配線基板の絶縁基板
として用いるのが好適である。このような高強度のガラ
スセラミックス、特に強度が350MPa以上、特に4
00MPa以上のガラスセラミックスを用いることによ
って、半導体素子等の電子部品の実装に伴い発生する熱
応力による絶縁基板へのクラックの発生を防止するとと
もに、メタライズ配線層の絶縁基板への密着強度を高
め、配線基板の機械的信頼性を高めることができる。ま
た、半田実装時や半導体素子の作動停止による繰り返し
温度サイクルによって両者間の熱応力に起因するクラッ
クや剥離の発生を防止し、両者間を接続する配線の電気
的信頼性を向上させることができる。
基板を作製するには、前記ガラス粉末とセラミック粉末
との混合粉末に、適当な有機溶剤、溶媒を用い混合して
スラリーを調製し、これを従来周知のドクターブレード
法やカレンダーロール法、あるいは圧延法、プレス成形
法により、シート状に成形する。そして、このシート状
成形体に所望によりスルーホールを形成した後、スルー
ホール内に、銅、金、銀のうちの少なくとも1種を含む
導体ペーストを充填する。そして、シート状成形体表面
には、高周波信号が伝送可能な高周波線路パターン等に
前記導体ペーストを用いてスクリーン印刷法、グラビア
印刷法などによって印刷するか、または銅箔などの金属
箔をパターン加工して貼りつけるなどの方法によって、
厚みが5〜30μmの配線パターンを形成する。
せして積層圧着し、窒素ガスや窒素−酸素混合ガス等の
非酸化性雰囲気中、上述した条件で焼成することによ
り、高周波用配線基板を作製することができる。具体的
に、例えば、導体として銅等の焼成により酸化する恐れ
もあるものを用いる場合には、脱バインダ処理を水蒸気
含有雰囲気等の弱酸化性雰囲気、焼成を窒素、窒素−水
素あるいは窒素−不活性ガス等の非酸化性雰囲気中にて
焼成することが望ましい。
体素子等のチップ部品が搭載され配線層と信号の伝達が
可能なように接続される。接続方法としては、配線層上
に直接搭載させて接続したり、あるいは樹脂、Ag−エ
ポキシ、Ag−ガラス、Au−Si等の樹脂、金属、セ
ラミックス等の厚み50μm程度の接着剤によりチップ
部品を絶縁基板表面に固着し、ワイヤーボンディング、
TABテープなどにより配線層と半導体素子とを接続す
る。なお、半導体素子としては、Si系やGa−As系
等のチップ部品の実装に有効である。
表面に、絶縁基板と同種の絶縁材料や、その他の絶縁材
料、あるいは放熱性が良好な金属等からなり、電磁波遮
蔽性を有するキャップをガラス、樹脂、ロウ材等の接着
剤により接合してもよく、これにより半導体素子を気密
に封止することができる。
(A、B)と、ガラスCを準備した。そして、上記ガラ
スに対して表1のセラミックフィラー(純度99%)を
添加した。
剤、トルエンを添加し、スラリーを調製した後、このス
ラリーを用いてドクターブレード法により厚さ300μ
mのグリーンシートを作製した。そして、このグリーン
シートを10〜15枚積層し、50℃の温度で10MP
aの圧力を加えて熱圧着した。得られた積層体を水蒸気
含有/窒素雰囲気中、750℃で脱バインダ処理を行っ
た後、乾燥窒素中で表1の条件で焼成し絶縁基板用ガラ
スセラミックスを得た。なお、750℃から焼成温度ま
での昇温速度、焼成温度、焼成温度での保持時間、焼成
温度から室温までの降温速度を表1に示した。
クスに対して以下の評価を行い、その結果を表2に示し
た。まず、得られたガラスセラミックスについて誘電
率、誘電損失を以下の方法で評価した。測定は形状、直
径2〜7mm、厚み1.5〜2.5mmの形状に切り出
し、60GHzにてネットワークアナライザー、シンセ
サイズドスイーパーを用いて誘電体円柱共振器法により
測定した。測定では、NRDガイド(非放射性誘電体線
路)で、誘電体共振器の励起を行い、TE021、TE031
モードの共振特性より、誘電率、誘電損失(tanδ)
を算出した。
定した。さらに、焼結体中における結晶相をX線回折チ
ャートから同定した。
ら、観察されるセラミック粒子(50個)の短径の平均
値を求めた。さらに、ガラスセラミックスの断面写真か
ら断面平面内における非晶質相の面積比率を求め非晶質
相の比率とした。
おいて、マトリックス中に分散している平均粒径(短
径)が2μm以上のセラミック粒子(50個)の全周長
に対する非晶質相と接している部分の総長さの比率を求
めた。
る非晶質相の厚みを測定した。非晶質相の厚みは、非晶
質相が接する結晶相の界面に対して直交する方向に伸ば
したときに隣接する結晶相との界面までの距離の最大値
を測定し、そのセラミック粒子50個における平均値を
示した。また、JIS−R1601に準拠して、3点曲
げ抗折強度を測定した。
て、ドクターブレード法により厚み500μmのグリー
ンシートを作製し、このシート表面に厚み10μmのC
uメタライズペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布
しメタライズ配線層を形成した。また、グリーンシート
の所定箇所にスルーホールを形成しその中にもCuメタ
ライズペーストを充填した。そして、メタライズペース
トが塗布されたグリーンシートをスルーホール間で位置
合わせしながら6枚積層し圧着した。この積層体を上述
した焼成条件でメタライズ配線層と絶縁基板とを同時焼
成し、表面にメタライズ配線層が形成された配線基板を
作製した。
イズ配線層の表面にニッケルメッキおよび金メッキを施
し、該メッキ膜上に銅リード線を半田付けした後、該リ
ード線をメタライズ配線層と垂直に10mm/秒の速度
で引っ張ってメタライズ配線層が剥がれまたは破損する
引張荷重(F)を測定し、メタライズ配線層の形成面積
(S)との比であるF/S(MPa)をメタライズ強度
として算出した。
明品は、いずれもあマトリックス中に分散されたセラミ
ック粒子の平均粒径が2μmよりも小さい試料No.
9、12では抗折強度が低く、メタライズ強度も低いも
のであった。また、セラミック粒子量が10質量%より
も少ない試料No.1、2では、セラミック粒子添加に
よる強度向上がみられず、さらには非晶質の平均厚みも
500nm以上となり強度が低いものであり、70質量
%よりも多い試料No.17、18、19、27では、
ガラス量は少ないため緻密化せず、開気孔率も1%を超
え強度が低いものであった。さらに焼成時の昇温速度、
降温速度の関係から非晶質相の存在割合が1面積%より
も小さく、結晶化度の高い試料No.12、および10
面積%よりも多い試料No.1はいずれも強度が低いも
のであった。
との接触比率が40%よりも小さい試料No.12、2
8も抗折強度が低いものであった。
以下、抗折強度が350MPa以上、メタライズ強度が
35MPa以上の優れた特性を有するものであった。
ミックスによれば、抗折強度が350MPa以上と高い
ために、このセラミックスをパッケージなどの配線基板
における絶縁基板として用いた場合において、配線回路
層を形成するメタライズ層の絶縁基板への密着強度が3
5MPa以上と高く、しかも1050℃以下で焼成可能
であることから、銅や銀と同時焼成によってメタライズ
層を形成することができ、多層化した信頼性の高い配線
基板を容易に形成することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】非晶質相および結晶相からなるマトリック
ス中に、平均粒径が3μm以上のセラミック粒子を10
〜70質量%の割合で分散含有してなるガラスセラミッ
クスであって、前記セラミックス中における前記非晶質
相が1〜10%の割合で存在するとともに、前記セラミ
ック粒子の周囲の40%以上が非晶質相と接しているこ
とを特徴とするガラスセラミックス。 - 【請求項2】前記セラミック粒子の周囲に存在する非晶
質相の厚みが500nm以下であることを特徴とする請
求項1記載のガラスセラミックス。 - 【請求項3】開気孔率が1%以下であることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載のガラスセラミックス。 - 【請求項4】抗折強度が350MPa以上であることを
特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載のガラ
スセラミックス。 - 【請求項5】前記マトリックス中の結晶相として、ディ
オプサイド型結晶相を含むことを特徴とする請求項1乃
至請求項4のいずれか記載のガラスセラミックス。 - 【請求項6】前記セラミック粒子がアルミナからなるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか記載の
ガラスセラミックス。 - 【請求項7】絶縁基板の表面および/または内部に、C
uまたはAgを含むメタライズ配線層が配設された配線
基板において、前記絶縁基板が請求項1乃至請求項6の
いずれか記載のガラスセラミックスからなることを特徴
とする配線基板。
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