JP5057607B2 - ガラスセラミックスおよびその製造方法並びにそれを用いた配線基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体素子収納用パッケージなど配線基板用の絶縁基板、フェルール等のコネクタ部品あるいは磁気ディスク保持部材等のスペーサ部品等に好適に使用されるガラスセラミックスに関するものであり、特に、低温での焼成が可能で、高周波帯で低い誘電損失を有し、高強度、誘電率および熱膨張係数の調整が容易にできるガラスセラミックスおよびその製造方法並びにそれを用いた配線基板に関する。
【0002】
【従来技術】
ガラスセラミックスは、一般に、ガラス粉末とセラミックフィラー粉末とを混合し、成形、焼成して作製されるが、低温焼成が可能であること、平滑な表面を有すること、ガラスとフィラーの種類を変えることによって多様な特性を得ることが可能である等の優れた特性を有することから、最近種々の用途に用いられている。
【0003】
一方、高集積化が進むICやLSI等の半導体素子を搭載する半導体素子収納用パッケージや、各種電子部品が搭載される混成集積回路装置等に適用される配線基板においては、高密度化、低抵抗化、小型軽量化が要求されており、アルミナ系セラミック材料に比較して低温での焼成が可能で、低抵抗金属との同時焼成が可能なガラスセラミックスを絶縁基板として用いた配線基板が一層注目されている。
【0004】
かかるガラスセラミックスを絶縁基板として用いた配線基板として、例えば、特開平9−71472号公報では、ガラス粉末と扁平なセラミックフィラー粉末とを混合し、ドクターブレード法や押出成形法等により成形してグリーンシートを作製し、該グリーンシートの面方向に平行にセラミックフィラーを配向させ、これを焼成することによって、焼成時のグリーンシートの面方向への焼成収縮を小さくでき、寸法精度の高い配線基板を作製できることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−71472号公報の扁平なセラミックフィラー粉末を用いてドクターブレード法や押出成形法等により成形し焼成した絶縁基板では、扁平なセラミックフィラー粉末同士が絡まったり球状のガラス粉末が共存するために、フィラー粉末をグリーンシート中に均一に分散させることが困難であり、また、厚み方向でフィラー粉末の配向度が変化してグリーンシートの表面付近での配向度は高いものの中央部では配向度が低下するという問題があった。
【0006】
一方、上記ガラスセラミックスを特に高周波信号を伝送する配線基板の絶縁基板材料として用いる場合、信号の伝送特性を高めるために高周波帯での誘電損失を低減することが求められ、また、基板強度および熱伝導率の向上、誘電率および熱膨張係数が容易に調整できることが求められていた。
【0007】
したがって、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、特に高周波帯での誘電損失が低く、高強度、高熱伝導率で、誘電率および熱膨張係数の調整が容易にできるガラスセラミックスおよびその製造方法並びにそれを用いた配線基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、ガラス粉末とアルミナ粉末とを含有するスラリーを用いて成形時に1テスラ(T)以上の高い磁場を印加することにより、アルミナ粉末が磁場の印加方向に対して特定の向きに配向する結果、厚み方向等によらずセアルミナ粉末を均一に配向させることができ、特に高周波帯での誘電損失が低く、高強度、高熱伝導率で、誘電率および熱膨張係数の調整が容易にできるガラスセラミックスが得られることを知見した。
【0009】
すなわち、本発明のガラスセラミックスは、ガラスおよび/またはそれが結晶化したマトリックス中に、平均アスペクト比が3以下、平均粒径が0.5〜5μmのアルミナを30〜80重量%含有するガラスセラミックスであって、該ガラスセラミックス中の前記アルミナが特定の結晶面方向に配向し、該配向方向と垂直な面で測定されるX線回折ピークと前記配向方向と平行な面で測定されるX線回折ピークとを比較したとき、前記アルミナに基づく(hk0)結晶面および(00l)結晶面(ただし、h≧0、k≧0で、hまたはkのいずれか一方が1以上の整数、lは1以上の整数)のピークのうち、前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(hk0)結晶面のピーク強度I(hk0)、および前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(00l)結晶面のピーク強度I(00l)から、以下の式により求められる前記2つの測定面でのp値、p1、p2
p=I(00l)/(I(hk0)+I(00l))
の比(p1/p2、但しp1>p2)が52以上であり、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.8以上であることを特徴とするものである。
【0010】
ここで、前記ガラスセラミックスは、開気孔率が5%以下であることが望ましい。
【0011】
また、60GHzにおける誘電損失が10×10−4以下、熱伝導率が3W/m・K以上、強度250MPa以上であること、前記アルミナの配向方向と、該配向方向と垂直な方向における誘電率および/または熱膨張係数が異なることが望ましい。
【0013】
また、本発明のガラスセラミックスの製造方法は、ガラス粉末と、平均粒径が0.5〜5μm、平均アスペクト比が3以下のアルミナ粉末とを含有し、ガラスセラミックス中に前記アルミナ粉末を30〜80重量%の割合で含むようにスラリーを作製した後、該スラリーに1テスラ以上の磁場を印加しつつ成形体を作製し、焼成することを特徴とするものである。
【0014】
ここで、前記成形体を特に厚み200μm以下の板状体とし、該成形体の少なくとも一方の表面に前記成形体の焼結温度では焼結しない無機組成物グリーンシートを積層して、該積層物を焼成することが望ましく、前記板状の成形体の焼成による厚み方向の収縮率が35%以上であることが望ましい。
【0015】
また、本発明の配線基板は、絶縁基板の表面および/または内部に配線層を形成した配線基板であって、前記絶縁基板が上記ガラスセラミックスからなることを特徴とするものである。
【0016】
ここで、前記絶縁基板の厚みが1mm以下であること、前記絶縁基板の表面および/または内部に、前記セラミックフィラーの配向面と直交する方向にサーマルビアを形成すること、前記配線層が純度99%以上の高純度金属からなることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のガラスセラミックスは、ガラスおよび/またはそれが結晶化したマトリックス中に、平均アスペクト比が3以下、平均粒径が0.5〜5μmのアルミナを30〜80重量%含有するガラスセラミックスであって、該ガラスセラミックス中の前記アルミナが特定の結晶方向に配向し、該配向方向と垂直な面で測定されるX線回折ピークと前記配向方向と平行な面で測定されるX線回折ピークとを比較したとき、前記アルミナに基づく(hk0)結晶面および(00l)結晶面(ただし、h≧0、k≧0で、hまたはkのいずれか一方が1以上の整数、l(エル)は1以上の整数)のピークのうち、前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(hk0)結晶面のピーク強度I(hk0)、および前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(00l)結晶面のピーク強度I(00l)から、以下の式により求められる前記2つの測定面でのp値、p1、p2
p=I(00l)/(I(hk0)+I(00l))
の比(p1/p2、但しp1>p2)が52以上であり、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.8以上、特に0.90以上、さらに0.95以上であることが大きな特徴である。
【0018】
これによって、焼結体全体としてアルミナ粒子を規則的に配列させることができることから、高周波帯での誘電損失の低減、強度、熱伝導率の向上、誘電率および熱膨張係数の容易な調整等を図ることができる。
【0019】
ガラスとしては、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラス、アルカリ系ガラス、アルカリ土類系ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等が使用でき、特に、銅や銀等の低抵抗金属との同時焼成性の点で、アルミノケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、アルカリ系ガラス、アルカリ土類系ガラス等のガラスが望ましい。
【0020】
さらに、高周波帯での誘電損失、低誘電率の点で、Al2O3とSiO2とMO(M:アルカリ土類元素)とを含有するアルミノケイ酸ガラスまたはアルミノホウケイ酸ガラスを含有することが望ましい。中でも、各成分の望ましい範囲は、Al2O3が2.5〜40重量%、SiO2が35〜60重量%、MO(M:アルカリ土類元素)が総量で5〜55重量%との比率からなることが望ましい。なお、上記アルカリ土類元素としては、Mg、Ca、SrおよびBaの群から選ばれる少なくとも1種を指す。
【0021】
さらに、ガラス中にZnO、TiO2、B2O3等の他の成分を総量で20重量%以下の割合で含有してもよいが、特に、B2O3の含有量は誘電損失の低減の点から、B2O3換算量で7重量%以下、特に3重量%以下であることが望ましく、また、PbO、B2O3以外にも高周波帯での誘電損失を増大させるLi、Na、Kなどのアルカリ金属元素、ZrO2、Mn2O3、Cr2O3、NiO成分はガラスに対して、酸化物換算による総量で3重量%以下であることが望ましい。
【0022】
なお、上記ガラスから析出可能な結晶相としては、SiO2結晶相、MgAl2O4等のスピネル結晶相、ZnAl2O4等のガーナイト結晶相、Ca(Mg,Al)(Si,Al)2O6等のディオプサイド型結晶相、CaMgSi2O7(akermanite)、CaMgSiO4(monticellite)、Ca3MgSi2O8(merwinite)、MgSiO3、3Al2O3・2SiO2、Mg2Al4Si5O18、SrAl2Si2O8、(Sr,Ca)Al2Si2O8(スラウソナイト)、CaAl2Si2O8(アノーサイト)、BaAl2Si2O8(セルジアン)、(Ca,Sr)SiO3、SrSiO3等が好適に使用できるが、中でも低誘電損失化、高強度化の点では、ディオプサイド型結晶相、MgAl2O4、ZnAl2O4、コージェライト、ムライト、エンスタタイト、ウイレマイト、CaAl2Si2O8、SrAl2Si2O8、(Sr,Ca)Al2Si2O8、フォルステライト、特に、ディオプサイド型結晶相、ガーナイト、TiO2、(Zn,Mg)TiO3、(Zn,Mg)2TiO4、nZnO・B2O3等の結晶相が析出してもよい。
【0023】
さらに、上記ディオプサイド型結晶相を析出可能なガラスの組成は、上記のガラスからのディオプサイド型結晶相の析出割合を高める上では、ガラス中におけるCaOとMgOの合計量が35〜50重量%であることが望ましく、さらにはSiO230〜55重量%、Al2O34.5〜15重量%、MgO16〜35重量%、CaO24〜40重量%の割合であることが望ましい。
【0024】
また、上記ディオプサイド型結晶相を析出可能なガラス中には磁器の低温焼成化を促進する上ではSrOを含有してもよく、この場合、ガラスの組成としては、SiO230〜55重量%、Al2O34〜15重量%、MgO14〜30重量%、CaO5〜20重量%、SrO10〜25重量%の割合であることが望ましい。
【0025】
さらに、ガラスの軟化点が低下すると低温での緻密化が促進されるが、脱バインダ特性が悪化し、磁器中に多量の気孔や残留炭素が残存して変色、絶縁特性、誘電損失、磁器強度の低下等を引き起こす。特に、Cuメタライズとの同時焼成を行う場合、Cuの酸化を抑制するために非酸化性雰囲気中にて焼成する必要があるために脱バインダ特性はさらに低下する点で、上記ガラスの軟化点は、(Pbガラスより高く)700〜850℃、特に800〜830℃であることが望ましい。
【0027】
また、高周波帯での誘電損失の低減、強度向上、低温焼結性、誘電率、熱膨張係数等の点で、前記アルミナの含有量は30〜80重量%であるのが良く、また、アルミナの平均粒径は0.5〜5μmが良く、特に0.5〜3μmであることが望ましい。
【0028】
さらに、本発明によれば、アルミナ粉末同士が絡み合ったり凝集したりすることを防止するためには、アルミナ粉末の平均アスペクト比は3以下であるものが良く、特に2以下であることが望ましい。また、強度、熱伝導率および耐湿性等を向上させるためには、ガラスセラミックスの開気孔率が5%以下、特に3%以下、さらに1%以下であることが望ましい。
【0029】
また、上記態様のガラスセラミックスは、特に、60GHzにおける誘電損失が10×10-4以下、特に、9×10-4以下、熱伝導率が3W/m・K以上、特に4W/m・K以上、さらに5W/m・K以上の優れた特性を有するものとなる。
【0030】
なお、上記磁器は、配線基板の絶縁基板、コネクタ部材、スペーサ部材等として用いることができ、中でも、1GHz以上、特に20GHz以上、さらには50GHz以上、またさらには70GHz以上の高周波信号を伝送する配線基板の絶縁層を形成するのに好適な磁器である。
【0031】
ここで、磁器の室温から400℃における熱膨張係数は、5×10-6/℃以上、特に6×10-6/℃以上、さらに8×10-6/℃以上、さらには10×10-6/℃以上であることが望ましく、例えば、配線基板の絶縁基板として用いる場合、基板の面方向の熱膨張係数を実装するチップ部品等やプリント基板等の熱膨張係数に近似するように適宜調整することが望ましい。これは、上記の磁器の熱膨張係数が実装されるチップ部品等やプリント基板のそれと差がある場合、半田実装時や半導体素子の作動停止による繰り返し温度サイクルによって、チップ部品等やプリント基板と配線基板(パッケージ)との実装部に熱膨張差に起因する応力が発生し、実装部にクラック等が発生し、実装構造の信頼性を損ねてしまうためである。
【0032】
また、本発明によれば、ガラスセラミックスの前記配向面と該配向面と垂直な面における熱膨張係数が異なるように形成することが可能であることから、例えば、絶縁基板の主平面方向の熱膨張係数を厚み方向の熱膨張係数よりも大きくすることにより、少ないアルミナ量で磁器の熱膨張係数を容易に調整でき、低温で磁器を緻密化できるとともに、プリント基板と配線基板との熱膨張係数差を小さくすることができる。
【0033】
また、磁器強度を250MPa以上、特に300MPa以上、さらに350MPa以上と高いために、例えば、配線基板の絶縁基板として用いる場合、半導体素子等の電子部品の実装時、または入出力端子部に施すリード接続時に磁器にかかる応力による破損やはがれ等を防止することができる。
【0034】
さらに、磁器の熱伝導率が3W/m・K以上と高く、配線基板、またはこれに実装される半導体素子等の電子部品から発生した熱を効率よく放熱して電子部品の温度上昇による誤作動を防止することができる。なお、本発明によれば、例えば、主平面方向の熱伝導率が厚み方向の熱伝導率よりも高い場合、絶縁基板に対してその厚み方向にサーマルビアを形成することが望ましい。
【0035】
また、本発明によれば、結晶面(結晶軸)によって誘電率を異ならせることが可能であり、例えば、配線基板の絶縁基板として用いる場合、配線基板の小型化、伝送特性の向上等用途に応じて誘電率を調整することができ、また、配向面および誘電率が異なる2つの部材の積層体を作製することも可能である。
【0036】
(製造方法)
次に、本発明におけるガラスセラミックスを製造する方法について説明する。まず、出発原料として、上述したガラス粉末、特に結晶化ガラス粉末とアルミナ粉末とを所定の割合で秤量し、これに、溶媒を添加、混合してスラリーを調整する。溶媒としては、水、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール類、アセトン等が使用可能であり、特に安全性、対環境面では水が望ましい。また、溶媒とともにポリビニルアルコール(PVA)等の有機バインダや可塑剤、分散剤を加えてもよく、PVAは分散剤としての機能をも有し、後述するアルミナ粉末の配向性を高める働きをなす。
【0037】
さらに、アルミナ粉末の凝集を抑制するとともに、アルミナ粉末のスラリー中の分散性を高め、かつアルミナ粉末を後述する磁場中で容易に配列させるために、アルミナ粉末の平均粒径は0.5〜5μm、特に0.5〜3μm、さらに0.5〜1.5μm、さらに0.5〜1.0μmであることが望ましい。
なお、アルミナ粉末の平均粒径とはマイクロトラック法によって求められるd50値の意である。また、後述する磁場中でのアルミナ粉末の配向度を高める上で、アルミナ粉末のアスペクト比は3以下、特に2以下であることが望ましい。
【0038】
次に、上記スラリーに一方向から特定の平行磁場Hを印加しつつ成形を行う。ここで、印加する磁場Hの強さは、アルミナ粉末を所望の向きに配向させるためには、1テスラ(T)以上、特に9テスラ(T)以上であることが重要である。かかる磁場を発生させる装置としては、例えば高磁場を発生できる超伝導磁石を備えた磁場発生装置を使用することが望ましい。印加する磁場が1テスラ(T)より小さいとアルミナ粉末が所定の方向に配向しない。
【0039】
また、成形方法は、鋳込成形法、射出成形法、押出成形法やドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成形法が採用できる。このとき得られる成形体は、磁場の印加方向に対して特定面が垂直となるように配向する。
【0040】
また、磁場中における粒子の配向は極めて短時間で完了するが、成形体中のアルミナ粉末の配向度を維持するためには、スラリー中の溶媒が揮発してスラリーが固化する、あるいは鋳込成形等にて成形する場合には、石膏等の多孔質体からなる成形型を用いてスラリー中の溶媒が成形型の細孔を通して除去されることにより着肉し、粉末が流動せず固定される硬さまで磁場を印加することが望ましい。このために、成形体をなすスラリーの固化を早めるために、スラリー中に紫外線硬化性樹脂を含有して磁場を印加してから紫外線を照射させることによりスラリーの固化を早めたり、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を添加して磁場を印加してから温度を変化させることでスラリーの固化を早めることができる。
【0041】
また、磁場の印加によってアルミナ粉末を配向させた後、すばやく溶媒等の液体成分を除去してアルミナ粉末の配向度を維持できるテープ成形法を用い、特に厚み200μm以下の板状の成形体を作製することが望ましい。なお、スラリーの100sec−1での粘度は0.3〜0.7Pa・s、特に0.4〜0.6Pa・sであることが望ましい。
【0042】
さらに、上述した磁場を印加した結晶配向法では、表面のみならず成形体の内部にまでわたって容易にアルミナ粉末の配向度を高めることができ、アルミナ粉末が特定面に均一に配向した成形体を作製できる。
【0043】
その後、該成形体を、例えば、800〜1050℃の酸化性雰囲気または不活性雰囲気中で、特に30分以上焼成することによりガラスセラミックスを作製することができる。
【0044】
また、本発明によれば、前記成形体が特に板状体の場合、アルミナ粉末を板状の成形体の主平面に対して配向させるとともに、該成形体の少なくとも一方の表面に前記成形体の焼結温度では焼結しない無機組成物グリーンシートを積層して、該積層物を焼成することにより、焼成時に無機組成物の拘束力によって成形体の焼成時における特定方向の収縮を抑制できる。
【0045】
これによって、板状の成形体の厚み方向への収縮率を特に35%以上、さらに40%以上に高めてガラスセラミックスの密度を高めることができるとともに、焼成中にガラスセラミックス中のガラス粉末が軟化する際、成形体の面方向への拘束力および厚み方向への収縮率によってアルミナの配向度を高めることができる。特に成形体が200μm以下の板状体の場合、さらに配向度を高めることができる。なお、前記無機組成物は、所望により、焼成後研磨や超音波洗浄によって容易に除去することができる。
【0046】
(配線基板)
本発明のガラスセラミックスの好適例であるこれを絶縁基板として用いた配線基板の一例について、その概略断面図である図1を基に説明する。
図1によれば、配線基板1は、複数枚の絶縁層2a、2bの積層体からなる絶縁基板2の表面および内部に配線層3が形成された構成からなる。
【0047】
本発明によれば、絶縁基板2、すなわち絶縁層2a、2bが上述したガラスセラミックスからなることが大きな特徴であり、これによって、絶縁基板2の高周波帯における誘電損失の低減、強度および熱伝導率の向上、誘電率および熱膨張係数の調整が容易に行える。
【0048】
なお、絶縁基板2の放熱性を高めるためには、絶縁基板2の厚みが1mm以下、特に500μm以下、さらに200μm以下であることが望ましく、また、それぞれの絶縁層2a、2bの厚みは、200μm以下、特に150μm以下、さらに120μm以下であることが望ましい。
【0049】
ここで、本発明における絶縁基板2の厚みとは、配線層3等の他の部材を含まない実質的に絶縁基板2のみの厚みを指し、具体的には、配線基板1の断面写真にて測定される絶縁基板の断面積(幅w×厚みt1)S1から配線層3等の他の部材の面積の総和S2を差し引いた断面積(S1−S2)を幅wで割ったものt=(S1−S2)/wで求められる。また、配線基板1内に凹部を形成するような場合には、該凹部底面から絶縁基板底面までの厚みを指す。
【0050】
また、配線層3は、金属等の導電性材料を主成分としてなるが、信号の伝送速度を高め、特に高周波信号の伝送損失を低減するために、銅、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種の低抵抗金属を主成分とし、特に純度が99%以上の高純度金属、さらには金属箔からなることが望ましい。さらに、図1によれば、絶縁層2aおよび絶縁層2bの上下面に形成される配線層3、3間がビアホール導体4によって電気的に接続されている。
【0051】
また、図1によれば、絶縁基板2表面には、Si、Si−Ge、Ga−As等の半導体素子等の素子5が搭載されており、本発明によれば、素子5の動作によって発生した発熱を絶縁基板2を介して絶縁基板2の外部に放熱することができる。
【0052】
なお、配線基板1の厚み方向の放熱性を高めるためには、絶縁基板2をなす上述したガラスセラミックス中のアルミナが特定の結晶面に配向して、特に面方向と厚み方向で熱伝導率が異なる場合、熱伝導率の低い方向にサーマルビア6等の放熱用導体層を形成することが望ましい。また、サーマルビア6は絶縁基板2の表面および/または内部に形成され、図1によれば、サーマルビア6は絶縁基板2の厚み方向で素子5搭載部の直下に形成されている。
【0053】
なお、素子5および配線層3に高周波信号、特に1GHz以上、さらに20GHz以上の高周波信号を伝送する場合には、高周波信号の伝送損失を低減するために、配線層3がストリップ線路、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路および誘電体導波管のうちの1種から構成されることが望ましい。
【0054】
(配線基板の製造方法)
また、上述した配線層を具備する配線基板を作製するには、前記混合粉末に、適当な有機溶剤、溶媒を用い混合してスラリーを調製し、これに上述した平行磁場を印加しつつ、従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法、あるいは押出成形法、鋳込成形法によりシート状の成形体、いわゆるグリーンシートを作製する。
【0055】
なお、この成形法によれば特にスラリー中の溶媒を素早く除去してアルミナを成形体中で固定し、アルミナの配向度を向上させるために、グリーンシートの厚みが200μm以下、特に150μm以下、さらに120μm以下であることが望ましい。
【0056】
また、磁場の印加方向は添加したアルミナ粉末の磁場に対する配向性に応じて決定され、アルミナは磁場の印加方向に対してc軸が向くように配列することから、グリーンシートの主平面に対して垂直な方向、すなわちグリーンシートの厚み方向に磁場を印加することによって、アルミナ粉末を主平面に対してc軸が配向させることができる。
【0057】
そして、このシート状成形体に所望によりスルーホールを形成した後、スルーホール内に、銅、金、銀のうちの少なくとも1種を主成分とする金属ペーストを充填する。そして、シート状成形体表面には、高周波信号が伝送可能な高周波線路パターン等に前記金属ペーストを用いてスクリーン印刷法、グラビア印刷法などによって配線層の厚みが5〜30μmとなるように、印刷塗布する。
【0058】
上記配線層を形成したグリーンシートを、所望により、複数枚積層して、例えば、40〜120℃、5〜40MPaにて加熱圧着する。そして、上記積層体を酸化性雰囲気または弱酸化性雰囲気中、500〜750℃にて脱バインダ処理した後、酸化性雰囲気または非酸化性雰囲気中、例えば、800〜1050℃、特に850〜950℃にて0.2〜10時間、特に0.5〜2時間焼成することによって配線基板を作製することができる。
【0059】
そして、この配線基板の表面には、適宜半導体素子等の素子が搭載され配線層と信号の伝達が可能なように接続される。接続方法としては、配線層上に直接搭載させて接続させたり、あるいは樹脂、Ag−エポキシ、Ag−ガラス、Au−Si等の樹脂、金属、セラミックス等の厚み50μm程度の接着剤によりチップ部品を絶縁基板表面に固着し、ワイヤーボンディング、TABテープなどにより配線層と半導体素子等とを接続させたりする。
【0060】
さらに、半導体素子が搭載された配線基板表面に、絶縁基板と同種の絶縁材料や、その他の絶縁材料、あるいは放熱性が良好な金属等からなり、電磁波遮蔽性を有するキャップをガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤により接合してもよく、これにより半導体素子を気密に封止することができる。
【0061】
また、本発明によれば、配線層を形成する方法として、上述したように金属ペーストを用い印刷法等にてグリーンシート表面に塗布する方法に代えて、微細で高精度の配線層が形成可能である高純度金属導体、特に金属箔にて配線層を形成する方法も好適に採用できる。
【0062】
金属箔からなる配線層を形成する具体的な方法は、例えば、スパッタ法や蒸着法等の薄膜形成法によって所定パターンの配線層を形成することもできるが、樹脂フィルム上に金属箔を貼り付け、メッキ法等によって金属箔を所定パターンに加工した後、この金属箔付の樹脂フィルムをグリーンシート表面に位置合わせして転写することによってグリーンシート表面に配線層を形成する方法によって容易に形成することができる。
【0063】
また、上述したグリーンシートを積層する際に、前記配線回路層を形成した絶縁基板用グリーンシートの少なくとも一方の表面、望ましくは両面に前記絶縁基板用グリーンシートの焼結温度では焼結しない無機組成物のグリーンシートを積層して、該積層物を焼成することにより、絶縁基板用グリーンシートの焼成時に無機組成物の拘束力によって絶縁基板の焼成時における面方向の収縮を抑制できるとともに、厚み方向への収縮率を特に35%以上、さらに40%以上に高めてガラスセラミックスの密度を高めることができるとともに、ガラスセラミックス中のアルミナの配向度を高めることができる。
【0064】
なお、前記無機組成物は、焼成後、研磨や超音波洗浄によって容易に除去することができる。
【0065】
【実施例】
(実施例1)
平均粒径2μmのディオプサイド結晶を析出可能なガラス70重量%と、Al2O3粉末30重量%との比率で混合し、有機バインダ、可塑剤、トルエンを添加、混合して、スラリーを調製した。なお、Al2O3粉末の平均粒径は1.8μm、平均アスペクト比は1.3、スラリーの粘度は100sec−1において0.4Pa・sであった。
【0066】
このスラリーを内径50mmの多孔質の石膏型に10cc(厚み5mm)注ぎ、ボア径100mm、10Tの磁場が発生可能な冷凍機型磁場装置中に入れて、スラリーの厚み方向が磁場の印加方向に対して平行となるように磁場を印加した状態でスラリー中の溶媒を除去して鋳込み成形を行った。磁場の大きさは超伝導磁石に通電させる電流値を変化させることにより変化させた。
【0067】
得られた成形体は石膏から脱型し、水蒸気含有/窒素雰囲気中、700℃で脱バインダ処理を行った後、乾燥窒素中で950℃で1時間焼成しガラスセラミックスを作製した。なお、焼成に際しては昇温速度、降温速度を300℃/hとした。
【0068】
得られた焼結体に対して、アルキメデス法により焼結体の開気孔率を測定したところ0.5%であった。また、焼結体表面(主平面)および厚み方向(側面)の任意の5カ所にてX線回折測定(2θ=10〜80°)を行い、そのチャートから、前記Al 2 O 3 に基づく2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい(300)結晶面と(006)結晶面のピーク強度I(300)、I(600)から、p=I(600)/(I(300)+I(600))より求められる2つの測定面でのp値を算出したところ、p1(主平面)=0.31、p2(側面)=0.006であり、その比(p1/p2)は52であり、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.95以上であった。
【0069】
さらに、p1測定面と直交する断面、すなわち厚み方向でのSEM測定により、一視野内に存在するAl 2 O 3 の長径d1および短径d2の比(d1/d2)の平均値であるアスペクト比を測定したところ1.2であった。
【0070】
また、60GHzにてネットワークアナライザー、シンセサイズドスイーパーを用いて誘電体円柱共振器法により、(1)配向度f1測定面を表面とする方向すなわち磁場の印加方向が表面方向となるもの、および(2)配向度f1測定面と垂直な面を表面とする方向すなわち磁場の印加方向が厚み方向となるものの2種の試料を表面が直径2〜7mmの円形、厚み1.5〜2.5mmの形状に切り出し、誘電率および誘電損失を測定したところ、(1)の試料の誘電率7.0、誘電損失5×10-4、(2)の試料の誘電率8.5、誘電損失5×10-4であった。
【0071】
さらに、レーザーフラッシュ法により、厚み方向が磁場の印加方向をなす1mm厚みの試料について熱伝導率を測定したところ5W/m・K、JISR1601に基づいて配向度f1測定面が引っ張り面となるように磁器の4点曲げ強度を測定したところ350MPaであった。また、20〜400℃における平均熱膨張係数を測定したところ、(1)の試料が7.0×10-6/℃、(2)の試料が8.5×10-6/℃であった。
【0072】
(比較例)
実施例1のガラスセラミックスに対して、磁場を印加しない以外は実施例1と同様にガラスセラミックスを作製した。
【0073】
得られたガラスセラミックスについて、実施例1と同様に評価した結果、開気孔率1%、p1(主平面)=0.017、p2(側面)=0.016であり、その比(p1/p2)は1.06であり、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.90、(1)の試料の60GHzでの誘電率8.0、誘電損失17×10-4、(2)の試料の誘電率8.0、誘電損失18×10-4、熱伝導率3.2w/m・K、強度210MPaであった。
【0074】
(実施例2)
実施例1のスラリーを用いて、ドクターブレード法によりテープ状にスラリーを成形しつつ、実施例1の超伝導マグネットを用いて該テープ状のスラリーの厚み方向に平行に10Tの平行磁場を印加して成形を行い、厚み250μmのグリーンシートを作製した。該グリーンシートの所定位置にビアホールを形成し、該ビアホール内にスクリーン印刷法により銅粉末を主成分とする導体ペーストを充填した。
【0075】
一方、樹脂フィルムに銅箔を貼り付けてエッチングにより所定の配線層のパターンに加工した後、前記ビアホール導体に位置合わせしながら前記グリーンシート表面に転写して配線層を形成し、実施例1と同様に積層した後、アルミナ粉末を主成分としてガラス粉末と有機バインダと可塑剤と溶剤とを含有する無機組成物グリーンシートを前記積層体の両面に積層し、圧着して、実施例1と同様に焼成した後、絶縁基板の両面のアルミナ粉末を除去して配線基板を作製した。
【0076】
その結果、焼成による面方向の収縮率は0.1%であり、厚み方向の収縮率は40%であり、また、絶縁基板の厚みは180μmであった。また、ビアホール導体を介して導体層間の導通を確認したところ、良好な導通を示した。
【0077】
さらに、上記配線基板に対して、配線を設けない以外は同様に基板(ガラスセラミックス)を作製し、実施例1と同様に評価したところ、開気孔率0.5%、p1(主平面)=0.70、p2(側面)<0.001であり、その比(p1/p2)は700を越え、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.98、(1)の試料の60GHzでの誘電率6.9、誘電損失4.5×10-4、(2)の試料の誘電率8.7、誘電損失4.4×10-4、熱伝導率5.3w/m・K、強度370MPaであった。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のガラスセラミックスによれば、ガラス粉末とアルミナ粉末とを含有するスラリーを用いて成形時に1テスラ以上の高い磁場を印加することにより、アルミナ粉末が磁場の印加方向に対して特定の向きに配向する結果、厚み方向等によらずアルミナ粉末を均一に配向させることができ、特に高周波帯での誘電損失が低く、高強度、高熱伝導率で、誘電率および熱膨張係数の調整が容易にできるガラスセラミックスが得られる。
【0079】
また、本発明のガラスセラミックスの製造方法によれば、板状の成形体に対して、少なくとも一方の表面に前記成形体の焼結温度では焼結しない無機組成物グリーンシートを積層して、該積層物を焼成することにより、アルミナ粉末を焼成時にさらに配向させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の好適例である半導体素子収納用パッケージの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 配線基板(半導体素子収納用パッケージ)
2 絶縁基板
2a、2b 絶縁層
3 配線層
4 ビアホール導体
5 素子
6 サーマルビア
Claims (12)
- ガラスおよび/またはそれが結晶化したマトリックス中に、平均アスペクト比が3以下、平均粒径が0.5〜5μmのアルミナを30〜80重量%含有するガラスセラミックスであって、該ガラスセラミックス中の前記アルミナが特定の結晶面方向に配向し、該配向方向と垂直な面で測定されるX線回折ピークと前記配向方向と平行な面で測定されるX線回折ピークとを比較したとき、前記アルミナに基づく(hk0)結晶面および(00l)結晶面(ただし、h≧0、k≧0で、hまたはkのいずれか一方が1以上の整数、lは1以上の整数)のピークのうち、前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(hk0)結晶面のピーク強度I(hk0)、および前記2つの測定面でのピーク強度の変化が最も大きい特定の(00l)結晶面のピーク強度I(00l)から、以下の式により求められる前記2つの測定面でのp値、p1、p2
p=I(00l)/(I(hk0)+I(00l))
の比(p1/p2、但しp1>p2)が52以上であり、かつ前記2つの測定面のうちの一方の測定面から0.1mm研磨した研磨面におけるX線回折ピークから求められるp’値との比(p’/p)が0.8以上であることを特徴とするガラスセラミックス。 - 開気孔率が5%以下であることを特徴とする請求項1記載のガラスセラミックス。
- 60GHzにおける誘電損失が10×10−4以下、熱伝導率が3W/m・K以上、強度250MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスセラミックス。
- 前記アルミナの配向方向と、該配向方向と垂直な方向における誘電率および/または熱膨張係数が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のガラスセラミックス。
- ガラス粉末と、平均粒径が0.5〜5μm、平均アスペクト比が3以下のアルミナ粉末とを含有し、ガラスセラミックス中に前記アルミナ粉末を30〜80重量%の割合で含むようにスラリーを作製した後、該スラリーに1テスラ以上の磁場を印加しつつ成形体を作製し、焼成することを特徴とするガラスセラミックスの製造方法。
- 前記成形体を厚み200μm以下の板状体とすることを特徴とする請求項5記載のガラスセラミックスの製造方法。
- 前記成形体が板状体からなり、該成形体の少なくとも一方の表面に前記成形体の焼結温度では焼結しない無機組成物グリーンシートを積層して、該積層物を焼成することを特徴とする請求項5または6に記載のガラスセラミックスの製造方法。
- 前記板状の成形体の焼成による厚み方向の収縮率が35%以上であることを特徴とする請求項7記載のガラスセラミックスの製造方法。
- 絶縁基板の表面および/または内部に配線層を形成した配線基板であって、前記絶縁基板が請求項1乃至4のいずれか記載のガラスセラミックスからなることを特徴とする配線基板。
- 前記絶縁基板の厚みが1mm以下であることを特徴とする請求項9記載の配線基板。
- 前記絶縁基板の表面および/または内部に、前記アルミナの配向面と直交する方向にサーマルビアを形成することを特徴とする請求項9または10記載の配線基板。
- 前記配線層が純度99%以上の高純度金属からなることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか記載の配線基板。
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