次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本発明の第1の実施例にかかる画像形成装置について、図1を参照して説明する。本実施例においては、一例としてスキャナ機能およびプロッタ機能を備える画像形成装置について説明するが、他の機能、例えば複写機能、印刷機能、ファクシミリ機能などを備えるようにしてもよい。
本実施例にかかる画像形成装置100は、スキャナ102と、プロッタ104と、スキャナ102およびプロッタ104と接続されたエンジンユニット106と、エンジンユニット106と、例えば高速バスにより接続されたコントローラ114と、コントローラ114と、例えば高速バスにより接続された操作部132とを備える。
エンジンユニット106は、スキャナ102の出力信号が入力される読み取り信号処理部108と、読み取り信号処理部108と接続されたプロセス制御部110および書き込み信号処理部112とを備える。プロセス制御部110は、書き込み信号処理部112と接続される。また、書き込み信号処理部112の出力信号はプロッタ104に入力される。
コントローラ114は、読み取り信号処理部108および書き込み信号処理部112と、例えば高速バスにより信号の入出力を行う信号調停部116と、信号調停部116と接続された符号化部118、復号部120、記憶手段としての格納部122、および複製手段および実画像編集手段としてのシステム制御部124と、システム制御部124と接続されたメモリ126、接続制御部128およびネットワーク制御部130とを備える。ネットワーク制御部130は、接続制御部128と接続される。また、ネットワーク制御部130は、ネットワーク200と接続される。
操作部132は、拡張操作部134と基本操作部148とを備える。
拡張操作部134は、接続制御部128と、例えば高速バスにより信号の入出力を行う接続制御部136と、外部メディア、例えば、SDカード(SD)(登録商標)138と、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)140と、メモリスティック(MS)(登録商標)142と、DVD144と、外部接続部146とを備える。
基本操作部148は、接続制御部136と、例えば高速バスにより信号の入出力を行うメモリ150と、記憶部152と、複製画像編集手段としての編集・加工制御部154と、アクセラレータ156と、キー入力制御部162と、タッチパネル制御部160と、表示制御部158と、表示パネル164とを備える。
スキャナ102は、原稿画像を読み込み、RGBデータを生成し、該RGBデータを読み取り信号処理部108に入力する。読み取り信号処理部108は、入力されたRGBデータの信号処理を行い、信号処理後のRGBデータを、高速バスを介して、信号調停部116に入力する。信号調停部116は、信号処理後のRGBデータを符号化部118に入力する。符号化部118は、信号処理後のRGBデータを、符号化データに変換し、信号調停部116を介して格納部122に入力する。格納部122は、符号化データを格納する。システム制御部124は、メモリ126に記憶されたファイル管理ソフトウエアで、格納部122に蓄積された符号化データの蓄積情報を管理する。
システム制御部124は、信号調停部116を介して格納部122に格納された符号化データを複製して取り出し、接続制御部128を介して、接続制御部136に転送する。接続制御部136は、入力された符号化データをメモリ150に転送する。このように、画像を符号化データに変換することにより、データ量が圧縮され、画像データを転送する場合よりも転送データ量を少なくできるため、高速なデータ転送を行うことができる。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号し、サムネイル用画像を生成する。また、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、そのサムネイル用画像を表示パネル164に表示する。編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を使用して、符号化データを復号し、サムネイル用画像を生成するようにしてもよい。
また、編集・加工制御部154は、符号化データを復号し、縮小、位置決めを行うことにより、プレビュー用画像を生成する。編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、そのプレビュー用画像を表示パネル164に表示する。この場合、編集・加工制御部154は、メモリ150に符号化データが残っている場合には、該符号化データを復号し、メモリ150に符号化データが残っていない場合には、コントローラ114に符号化データの要求を行い、転送された符号化データを復号する。転送された符号化データは、メモリ150に記憶される。
また、編集・加工制御部154は、表示パネル164に表示されたプレビュー用画像に対し、編集・加工処理を行う。例えば、編集・加工制御部154は、ユーザの指示にしたがって、スタンプ、集約、パンチ穴などの編集・加工処理を、プレビュー用画像に対して行う。表示されているプレビュー用画像の画像データは、メモリ150に記憶されている。編集・加工制御部154は、この画像データに対して、編集・加工処理を行い、編集・加工が行われたプレビュー用画像を、表示パネル164に再表示する。また、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理の内容を示す編集履歴情報を管理する。編集・加工制御部154は、実画像、すなわち格納部122に格納されている実画像に、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理を反映させるために、編集履歴情報をシステム制御部124に転送する。
システム制御部124は、編集履歴情報にしたがって、実画像に対して、編集・加工処理を反映する。システム制御部124は、編集・加工処理が行われた実画像のデータを書き込み信号処理部112に入力する。その結果、プロッタ104から、編集・加工処理が行われた実画像が出力される。
また、システム制御部124は、編集・加工処理が行われた実画像のデータをネットワーク制御部130に入力するようにしてもよい。その結果、ネットワーク制御部130からネットワーク200へ、編集・加工処理が行われた実画像のデータが出力される。
ここで、本実施例にかかる画像形成装置は組み込み機器で実現することができる。この組み込み機器は、プログラムにしたがって演算処理を行うCPUと、ROM(リードオンリメモリ)と、RAM(ランダムアクセスメモリ)と、フレキシブルディスク装置等の補助記憶装置と、ハードディスク装置等の大容量の外部記憶装置を備える。
コンピュータをコントローラ114および操作部132として機能させるためのプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、媒体に記録されたプログラムが読み取られる。そして、CPUは、読み込んだプログラムをRAMあるいは外部記憶装置に書き込み、このプログラムにしたがって上述した本実施例で説明したような処理を実行する。また、プログラムを、ネットワーク200を介してダウンロードするようにしてもよい。
この場合、コントローラ114において実行されるプログラムは、例えば、メモリ126に格納され、コンピュータを、画像データを記憶する記憶手段と、画像データを複製する画像データ複製手段と、複製された画像データに対して行われた編集処理にしたがって、記憶手段に記憶された画像データに対して編集処理を行う実画像編集手段として機能させる。
さらに、プログラムは、コンピュータを実画像編集手段として機能させる場合に、操作部132から通知された編集履歴情報にしたがって、記憶手段に記憶された画像データに対して編集処理を行うように機能させるようにしてもよい。
また、操作部132において実行されるプログラムは、例えば、記憶部152に格納され、コンピュータを、複製された画像データに対して、編集処理を行い、該編集処理後の画像を表示する複製画像編集手段として機能させる。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、複製された画像データからサムネイル用画像を生成するように機能させるようにしてもよい。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、サムネイル用画像に対応するプレビュー用画像を作成し、該プレビュー用画像に対して、編集処理を行うように機能させるようにしてもよい。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、編集処理の内容を示す編集履歴情報を、実画像編集手段に通知するように機能させるようにしてもよい。
このように、コントローラ114と、操作部132に、それぞれ対応する機能を実現させるプログラムを格納することにより、各部独立に動作させることができ、消費電力を減少させることができる。
また、コントローラ114に、コントローラ114および操作部132の機能を実現させるためのプログラムを格納するようにしてもよい。
次に、本実施例にかかる画像形成装置100の動作について、図2を参照して説明する。
スキャナ102は、原稿画像を読み込み、RGBデータを生成する(ステップS202)。
次に、RGBデータに対して信号処理が行われ、該信号処理後のRGBデータは、符号化部118に入力される。符号化部118は、信号処理後のRGBデータを、符号化データに変換し(ステップS204)、格納部122に蓄積する(ステップS206)。
次に、システム制御部124は、格納部122に蓄積された符号化データを複製して取り出し、操作部132に高速転送する(ステップS208)。その結果、符号化データは、メモリ150に格納される(ステップS210)。
次に、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像を表示する命令が行われたか否かを判断する(ステップS212)。例えば、操作部132の表示パネル164には、蓄積画像の概要、例えばインデックス情報が表示される。例えば、表示させたいサムネイル画像のインデックス情報が選択される。
サムネイル用画像を表示する命令が行われた場合(ステップS212:YES)、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号(デコード)し、復号データ(画像データ)を生成する(ステップS214)。この場合、編集・加工制御部154は、システム制御部124によりファイル管理される符号化データの蓄積情報に基づいて、選択されたサムネイル画像を検索する。次に、編集・加工制御部154は、復号データより、サムネイル用画像を作成する(ステップS216)。次に、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像を表示パネル164に表示する(ステップS218)。表示パネル164には、各画像の概要、例えば画像の各ページの情報が表示される。
一方、サムネイル用画像を表示する命令が行われない場合(ステップS212:NO)、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像を表示する命令が行われたか否かを判断する(ステップS220)。
プレビュー用画像を表示する命令が行われない場合(ステップS220:NO)、終了する。
一方、プレビュー用画像を表示する命令が行われた場合(ステップS220:YES)、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号(デコード)し、復号データを生成する(ステップS222)。次に、編集・加工制御部154は、復号データより、プレビュー用画像を作成する(ステップS224)。
次に、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対する編集処理を行う命令が行われたか否かを判断する(ステップS226)。
プレビュー用画像に対して、編集処理を行う命令が行われない場合(ステップS226:NO)、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、プレビュー用画像を表示する(ステップS228)。
一方、プレビュー用画像に対して、編集処理を行う命令が行われた場合(ステップS226:YES)、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対して、編集・加工処理を実施する(ステップS230)。
次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、編集・加工処理が行われたプレビュー用画像を表示パネルに表示する(ステップS232)。
次に、編集・加工制御部154は、編集履歴情報をシステム制御部124に転送する(ステップS234)。
システム制御部124は、受信した編集履歴情報にしたがって、格納部122に蓄積された符号化データのうち、受信した編集履歴情報に対応するオリジナル画像(実画像)に対して、処理の反映を行う(ステップS236)。例えば、システム制御部124は、受信した編集履歴情報に対応するオリジナル画像の符号化データを、復号部120において復号し、編集処理の反映を行う。その後、システム制御部124は、編集処理の反映が行われた復号データを書き込み信号処理部112に入力する。書き込み信号処理部112は、入力された復号データをプロッタ104に入力する。その結果、プロッタ104から、編集処理が行われた画像が出力される。
このように、本実施例にかかる画像形成装置100では、コントローラ114は、オリジナル画像を、例えば符号化データの状態で蓄積し、操作部132からの編集履歴情報にしたがって、オリジナル画像に対する編集処理を行う。また、操作部132は、オリジナル画像の符号化データを複製した符号化データを記憶し、この複製された符号化データを使用して、サムネイル用画像、プレビュー用画像を作成し、さらに、プレビュー用画像に対して編集・加工処理を行い、編集履歴情報をコントローラ114に通知する。
このようにすることにより、コントローラ114における処理と、操作部132における処理とを並行して行うことができる。すなわち、画像表示処理と、他のコントローラ114における機能、例えば複写処理とを並行して行わせることができる。
また、プロッタ104に出力する前に、表示パネル164に、編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示させることにより、仕上がりを確認させることができる。このため、仕上がりの失敗を減少させることができる。すなわち印刷前プレビューを行う機能を備えるようにすることにより、プロッタに出力された後に自分の意図していたものと異なることをなくすことができる。これまでは、蓄積された符号化データがどのような画像であるかを確認するためのプレビュー用画像を表示する機能はあるが、その画像に対して編集・加工処理が行われる場合に、その編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示させる機能はない。
このような印刷前プレビューを行う処理をコントローラ114で行うようにした場合、コントローラ114における他の処理のパフォーマンスが低下する。
そこで、本実施例にかかる画像形成装置100においては、印刷前プレビューに関する処理は、操作部132において行われる。このようにすることにより、画像表示処理を行っている間における他の機能のパフォーマンス低下を低減できる。
次に、エンジンユニット106、コントローラ114および操作部132において行われる処理について、図3を参照して説明する。本実施例にかかる画像形成装置100では、エンジンユニット106、コントローラ114および操作部132は、異なるCPUで動作する。
エンジンユニット106における制御はプロセス制御部110により行われる。プロセス制御部110は、システム制御部124の管理下で独立に機能する。例えば、プロセス制御部110は、読み取り機構の制御を行い、原稿画像を読み取る。また、プロセス制御部110は、読み取り信号の機構に依存するデータ劣化の補正処理(画像読み取り信号制御)を行う。また、プロセス制御部110は、読み取りデータのコントローラ114への転送制御を行う。
コントローラ114における制御はシステム制御部124により行われる。システム制御部124は構成要素の全体の制御を行う。例えば、システム制御部124は、データフロー制御を行う。また、システム制御部124は、画像処理およびその処理手順の制御を行う。また、システム制御部124は、符号化処理の制御を行う。また、システム制御部124は、格納部122、例えばHDDの制御および該格納部122へのデータアクセスの制御を行う。また、システム制御部124は、格納部122へ格納されたデータのファイル管理を行う。
操作部132における制御は、編集・加工制御部154により行われる。編集・加工制御部154は、システム制御部124の管理下で独立に機能する。例えば、編集・加工制御部154は、符号化データの復号制御を行う。また、編集・加工制御部154は、アクセラレータの制御を行う。また、編集・加工制御部154は、ウインドウ生成および表示パネル164の画面の制御を行う。また、編集・加工制御部154は、描画処理を行う。また、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像生成処理を行う。また、編集・加工制御部154は、画像編集制御を行う。また、編集・加工制御部154は、編集履歴の管理と、編集履歴情報のシステム制御部124へのフィードバックを行う。
ここで、操作部132の編集・加工制御部154における処理について、図4−図6を参照して詳細に説明する。
編集・加工制御部154は、操作部132内にあるメモリ150にアクセスし、該メモリ150に格納された符号化データ150を読み出す。また、編集・加工制御部154は、読み出した符号化データの復号処理を行う。この復号化処理を行う場合に、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用するようにしてもよい。
また、編集・加工制御部154は、復号化処理が行われた復号データからサムネイル用画像を作成する。ここで、サムネイル用画像作成処理について、図5を参照して説明する。
システム制御部124は、格納部122に蓄積された符号化データを検索し、対象となる画像、例えばスキャナ102により読み込まれた原稿画像に対応する符号化データを参照する(ステップS502)。
次に、システム制御部124は、操作部132へ対象となる画像に対応する符号化データを転送する(ステップS504)。その結果、転送された符号化データは、メモリ150に記憶される。
次に、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号する(ステップS506)。
次に、編集・加工制御部154は、復号された符号化データからサムネイル用画像を生成する(ステップS508)。
次に、編集・加工制御部154は、表示パネル164のフォームへのマッピングを行う(ステップS510)。ここで、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像を表示するためのウインドウ生成処理を行う。
また、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像の生成処理を行う。ここで、プレビュー用画像の生成処理について、図6を参照して説明する。
編集・加工制御部154は、操作部側に該当する画像の符号化データがあるか否かを判断する(ステップS602)。格納部122の方がメモリ150よりも容量が大きいため、格納部122に格納されている符号化データ全てをメモリ150に記憶することはできない。したがって、編集・加工制御部154は、必要なサムネイル用画像を作成した後、コントローラ114から新たに符号化データが転送されると、サムネイル用画像に対応する符号化データが書き込まれている領域に転送された符号化データを書き込む場合がある。よって、サムネイル用画像のデータは残っているが、テンポラリとしての情報はなくなっている場合がある。
操作部側に該当する画像の符号化データがある場合(ステップS602:YES)、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶されている符号化データを検索し、参照する(ステップS604)。このように、操作部132のメモリ150に符号化データがある場合には、その符号化データを使用することができる。この場合、操作部132とコントローラ114との間のデータのやり取りはないので、互いの割り込み処理も発生することなく、快適なパフォーマンス性能を継続できる。
一方、操作部側に該当する画像の符号化データがない場合(ステップS602:NO)、編集・加工制御部154は、システム制御部124に対し、該当する画像の符号化データの要求を行う。
システム制御部124は、格納部122に蓄積された符号化データを検索し、該当する符号化データ参照し(ステップS606)、該当する符号化データを複製し操作部132に転送する(ステップS608)。その結果、符号化データは、メモリ150に記憶される。
次に、編集・加工制御部154は、符号化データを復号し(ステップS610)、プレビュー用画像を生成する(ステップS612)。
次に、編集・加工制御部154は、表示パネル164のフォームへのマッピングを行う(ステップS614)。ここで、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像を表示するためのウインドウ生成処理を行う。
次に、編集・加工制御部154は、表示パネル164に表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理であるか否かを判断する(ステップS616)。
表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理である場合(ステップS616:YES)、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用して、回転・ズーム処理を行う(ステップ618)。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、回転・ズーム処理が行われたプレビュー用画像を表示する(ステップS620)。
一方、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理でない場合(ステップS616:NO)、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理であるか否かを判断する(ステップS622)。
表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理である場合(ステップS622:YES)、編集・加工制御部154は、他の画像との合成処理を行う(ステップS624)。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、他の画像との合成処理が行われたプレビュー用画像を表示する(ステップS620)。
一方、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理でない場合(ステップS622:NO)、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理であるか否かを判断する(ステップS626)。
表示された画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理である場合(ステップS626:YES)、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用して印刷前プレビュー用画像の作成を行う。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、印刷前プレビュー用画像を表示する(ステップS620)。
一方、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理でない場合(ステップS626:NO)、終了する。
次に、コントローラ114と操作部132における処理について、図7を参照して具体的に説明する。
RGBデータは、符号化部118において符号化データに変換され(ステップS702)、格納部122に格納される(ステップS704)。システム制御部124は、格納部122に蓄積された符号化データのファイル管理を行う(ステップS704)。
例えば、図8に示すように、オリジナル画像1およびオリジナル画像2として、符号化データが蓄積される。
次に、システム制御部124は、蓄積された符号化データを複製し操作部132に転送する(ステップS706)。例えば、システム制御部124は、オリジナル画像1の符号化データを操作部132に転送する。その結果、コントローラ114から操作部132に、符号化データが転送され(ステップS708)、該符号化データは、メモリ150に記憶される。
次に、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データのうち、該当する符号化データを復号する(ステップS710)。例えば、オリジナル画像1に対応する符号化データを復号する。
次に、編集・加工制御部154は、復号された符号化データからサムネイル用画像を作成する(ステップS712)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことによりサムネイル用画像を表示する(ステップS714)。例えば、表示制御部154は、表示パネル164に、複数のサムネイル用画像を表示するためのウインドウを設定する。図9に示すように、自画像形成装置100に格納されたオリジナル画像に対応するサムネイル用画像を表示するウインドウ(サムネイル1、2、3、4、5および6)と、自画像形成装置以外の他の装置に格納された画像のサムネイル用画像を表示するウインドウ(サムネイル10、20、30および40)とが設定される。
編集・加工制御部154は、設定されたウインドウにしたがって、例えば、図8に示すように、表示パネル164に、複数のサムネイル用画像、例えば、サムネイル1〜4を表示する。ここで、自画像形成装置以外の他の装置に格納された画像のサムネイル用画像を表示するようにしてもよい。例えば、ネットワーク制御部130を介して接続されたネットワーク200に接続された他の装置、例えば、プリンタ、他のMFP、サーバ、インターネットから符号化データを収集し、該符号化データに基づいてサムネイル用画像を作成する。
また、拡張操作部134に備えられたSDカード138と、コンパクトフラッシュ(登録商標)140と、メモリスティック142と、DVD144と、外部接続部146から、符号化データを収集し、該符号化データに基づいてサムネイル用画像を作成するようにしてもよい。
次に、複数のサムネイル用画像のうち、少なくとも1つの画像が選択される(ステップS716)。この選択は、キー入力により行うようにしてもよいし、タッチパネルにより行うようにしてもよい。キー入力により選択が行なわれた場合には、キー入力制御部162は、選択されたサムネイル用画像を示す情報を編集・加工制御部154に通知する。また、タッチパネルにより選択が行なわれた場合には、タッチパネル制御部160は、選択されたサムネイル用画像を示す情報を編集・加工制御部154に通知する。
次に、編集・加工制御部154は、選択されたサムネイル用画像に対応する符号化データを復号し(ステップS718)、プレビュー用画像を作成する(ステップS720)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことによりプレビュー用画像を表示する(ステップS722)。
例えば、サムネイル用画像1が選択された場合、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像1に対応するオリジナル画像1の符号化データを復号化し、プレビュー用画像を作成する。また、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより作成したプレビュー用画像を表示する。その結果、図8に示すように、サムネイル用画像1に対応するプレビュー用画像が表示される。
次に、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集・加工要求の受付を行う(ステップS724)。
次に、編集・加工制御部154は、受け付けた編集・加工処理を行う(ステップS726)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことにより編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示する(ステップS728)。その結果、図8に示すように、プレビュー用画像に対して編集・加工および描画変更のうち少なくとも一つが実施されたプレビュー用画像が表示される。
次に、編集・加工制御部154は、実施された編集・加工の履歴を示す編集履歴情報を作成し、コントローラ114に転送する(ステップS730)。その結果、編集履歴情報が、コントローラ114のシステム制御部124に入力される(ステップS732)。
次に、システム制御部124は、格納部114に格納されたオリジナル画像と入力された編集履歴情報とに基づいて、該オリジナル画像に、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理を反映させる(ステップS734)。その結果、操作部132において行われた編集・加工処理が反映されたオリジナル画像が出力される。
このようにすることにより、コントローラ114は、符号化データを操作部132に転送した後、編集履歴情報が入力されるまで、他の処理、例えば、ネットワーク200を介して入力された画像データの印刷処理、スキャナ102から画像を取り込む処理などを行うことができる。すなわち、コントローラ114への負荷を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施例にかかる画像形成装置について説明する。
本実施例にかかる画像形成装置100の構成は、図1を参照して説明した画像形成装置の構成と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例にかかる画像形成装置100は、図1を参照して説明した画像形成装置とシステム制御部124と、編集・加工制御部154の機能が異なる。
スキャナ102は、原稿画像を読み込み、RGBデータを生成し、該RGBデータを読み取り信号処理部108に入力する。読み取り信号処理部108は、入力されたRGBデータの信号処理を行い、信号処理後のRGBデータを、高速バスを介して、信号調停部116に入力する。信号調停部116は、信号処理後のRGBデータを、複製手段、実画像編集手段および階層画像データ作成手段としてのシステム制御部124に入力する。システム制御部124は、入力されたRGBデータを階層データに変換する。ここで、階層データとは、オリジナル画像データ、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データである。例えば、システム制御部124は、オリジナル画像データを複製し、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データを生成する。
システム制御部124は、階層データを、信号調停部116を介して符号化部118に入力する。符号化部118は、階層データ、すなわちオリジナル画像データ、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データを、符号化データに変換し、互いに関連付けて、信号調停部116を介して、記憶手段としての格納部122に入力する。格納部122は、符号化データを格納する。システム制御部124は、メモリ126に記憶されたファイル管理ソフトウエアで、格納部122に蓄積された符号化データの蓄積情報を管理する。
システム制御部124は、操作部132における要求に応じて、格納部122に格納された符号化データの中で、サムネイル用画像に対応する符号化データを、接続制御部128を介して接続制御部136に転送する。接続制御部136は、入力された符号化データをメモリ150に転送する。転送されたサムネイル用画像の符号化データは、メモリ150に記憶される。このように、操作部132において処理が必要となった場合に、サムネイル用画像の符号化データを送信するようにすることにより、サムネイル用画像の符号化データのデータ量は、オリジナル画像のデータ量と比較して軽量であるため、データ転送効率を向上させることができる。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶されたサムネイル用画像の符号化データを復号し、描画処理を行うことにより、サムネイル用画像を表示パネル164に表示する。編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を使用して、符号化データを復号するようにしてもよい。
また、サムネイル用画像が選択された場合に、システム制御部124は、格納部122に格納された符号化データの中で、選択されたサムネイル用画像に関連付けられたプレビュー用画像の符号化データを、接続制御部128を介して、接続制御部136に転送する。接続制御部136は、入力された符号化データをメモリ150に転送する。このように、操作部132において処理が必要となった場合に、プレビュー用画像の符号化データを送信するようにすることにより、プレビュー用画像の符号化データのデータ量は、オリジナル画像のデータ量と比較して軽量であるため、データ転送効率を向上させることができる。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶されたプレビュー用画像の符号化データを復号し、プレビュー位置の算出を行い、描画処理を行うことにより、プレビュー用画像を表示パネル164に表示する。編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を使用して、符号化データを復号するようにしてもよい。
また、編集・加工制御部154は、表示パネル164に表示されたプレビュー用画像に編集・加工処理を行う。例えば、編集・加工制御部154は、ユーザの指示にしたがって、スタンプ、集約、パンチ穴などの編集・加工処理を行う。表示されているプレビュー用画像の画像データは、メモリ150に記憶されている。編集・加工制御部154は、この画像データに対して、編集・加工処理を行い、編集・加工が行われたプレビュー用画像を、表示パネル164に再表示する。編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理の内容を示す編集履歴情報を管理する。編集・加工制御部154は、実画像、すなわち格納部122に格納されている実画像に、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理を反映させるために、編集履歴情報をシステム制御部124に転送する。
システム制御部124は、編集履歴情報にしたがって、実画像に対して反映する。システム制御部124は、編集・加工処理が行われた実画像のデータを書き込み信号処理部112に入力する。その結果、プロッタ104から、編集・加工処理が行われた実画像が出力される。
また、システム制御部124は、編集・加工処理が行われた実画像のデータをネットワーク制御部130に入力するようにしてもよい。その結果、ネットワーク制御部130からネットワーク200へ、編集・加工処理が行われた実画像のデータが出力される。
ここで、本実施例にかかる画像形成装置は、第1の実施例において説明した画像形成装置と同様に、組み込み機器で実現することができる。この組み込み機器は、プログラムにしたがって演算処理を行うCPUと、ROM(リードオンリメモリ)と、RAM(ランダムアクセスメモリ)と、フレキシブルディスク装置等の補助記憶装置と、ハードディスク装置等の大容量の外部記憶装置を備える。
コンピュータをコントローラ114および操作部132として機能させるためのプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、媒体に記録されたプログラムが読み取られる。そして、CPUは、読み込んだプログラムをRAMあるいは外部記憶装置に書き込み、このプログラムにしたがって上述した本実施例で説明したような処理を実行する。また、プログラムを、ネットワーク200を介してダウンロードするようにしてもよい。
この場合、コントローラ114において実行されるプログラムは、例えば、メモリ126に格納され、コンピュータを、画像データを記憶する記憶手段と、画像データを複製する画像データ複製手段と、複製された画像データに対して行われた編集処理にしたがって、記憶手段に記憶された画像データに対して編集処理を行う実画像編集手段として機能させる。
さらに、プログラムは、コンピュータを画像データからプレビュー用画像データと、サムネイル用画像データとを作成する階層画像データ作成手段として機能させ、記憶手段として機能させる場合に、画像データとして、画像データ、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データを関連付けて記憶するように機能させるようにしてもよい。
さらに、プログラムは、コンピュータを実画像編集手段として機能させる場合に、操作部132から通知された編集処理の内容を示す編集履歴情報に応じて、記憶手段に記憶された画像データに対して編集処理を行うように機能させるようにしてもよい。
また、操作部132において実行されるプログラムは、例えば、記憶部152に格納され、コンピュータを、複製された画像データに対して、編集処理を行い、該編集処理後の画像を表示する複製画像編集手段として機能させる。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、記憶手段からサムネイル用画像を取得するように機能させるようにしてもよい。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、サムネイル用画像に対応するプレビュー用画像を記憶手段から取得し、該プレビュー用画像に対して、編集処理を行うように機能させるようにしてもよい。
さらに、プログラムは、コンピュータを複製画像編集手段として機能させる場合に、編集処理の内容を示す編集履歴情報を、実画像編集手段に通知するように機能させるようにしてもよい。
このように、コントローラ114と、操作部132に、それぞれ対応する機能を実現させるプログラムを格納することにより、各部独立に動作させることができ、消費電力を減少させることができる。
また、コントローラ114に、コントローラ114および操作部132の機能を実現させるためのプログラムを格納するようにしてもよい。
次に、本実施例にかかる画像形成装置100の動作について、図10を参照して説明する。
スキャナ102は、原稿画像を読み込み、RGBデータを生成する(ステップS1002)。
次に、システム制御部124は、RGBデータから、蓄積画像を生成する。例えば、システム制御部124は、オリジナル画像、プレビュー用画像、サムネイル用画像を生成する。例えば、システム制御部124は、オリジナル画像として600dpi、プレビュー用画像として100dpi、サムネイル用画像として75dpi程度の解像度の画像を生成する。また、システム制御部124は、オリジナル画像、プレビュー用画像およびサムネイル用画像に対応して、RGBデータからオリジナル画像データ、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データからなる階層データを生成する(ステップS1004)。
次に、システム制御部124は、階層データを符号化部118に入力し、符号化する(ステップS1006)。システム制御部124は、オリジナル画像の符号化データと、プレビュー用画像の符号化データと、サムネイル用画像の符号化データとを互いに関連付け、索引情報とともに格納部122に蓄積する(ステップS1008)。例えば、符号化部118は、JPEG方式のデータに変換する。
次に、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像を表示する命令が行われたか否かを判断する(ステップS1010)。例えば、操作部132の表示パネル164には、蓄積画像の概要、例えばインデックス情報が表示される。
サムネイル用画像を表示する命令が行われた場合(ステップS1010:YES)、システム制御部124は、格納部122に蓄積されたサムネイル用画像の符号化データを取り出し、操作部132に高速転送する(ステップS1012)。その結果、符号化データは、メモリ150に格納される。この場合、システム制御部124は、ファイル管理している符号化データの蓄積情報を検索することにより、該当するサムネイル用画像の符号化データを取り出す。
次に、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号(デコード)し、復号データを生成する(ステップS1014)。次に、編集・加工制御部154は、サムネイル用画像を表示パネル164に表示する(ステップS1016)。表示パネル164には、各画像の概要、例えば画像の各ページの情報が表示される。
一方、サムネイル用画像を表示する命令が行われない場合(ステップS1010:NO)、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像を表示する命令が行われたか否かを判断する(ステップS1018)。
プレビュー用画像を表示する命令が行われない場合(ステップS1018:NO)、終了する。
一方、プレビュー用画像を表示する命令が行われた場合(ステップS1018:YES)、システム制御部124は、格納部122に蓄積されたサムネイル用画像に関連付けられるプレビュー用画像の符号化データを取り出し、操作部132に高速転送する(ステップS1020)。その結果、符号化データは、メモリ150に格納される。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号(デコード)し、復号データを生成する(ステップS1022)。次に、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対して編集処理を行う命令が行われたか否かを判断する(ステップS1024)。
プレビュー用画像に対する編集処理を行う命令が行われない場合(ステップS1024:NO)、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、プレビュー用画像を表示する(ステップS1026)。
一方、プレビュー用画像に対する編集処理を行う命令が行われた場合(ステップS1024:YES)、編集・加工制御部154は、プレビュー用画像に対して、編集・加工処理を実施する(ステップS1028)。
次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより、編集・加工処理が行われたプレビュー用画像を表示パネルに表示する(ステップS1030)。
次に、編集・加工制御部154は、編集履歴情報をシステム制御部124に転送する(ステップS1032)。
システム制御部124は、受信した編集履歴情報にしたがって、格納部122に蓄積された符号化データのうち、受信した編集履歴情報に対応するオリジナル画像に対して、処理の反映を行う(ステップS1034)。例えば、システム制御部124は、受信した編集履歴情報に対応するオリジナル画像の符号化データを、復号部120において復号し、編集処理の反映を行う。その後、システム制御部124は、編集処理の反映が行われた復号データを書き込み信号処理部112に入力する。書き込み信号処理部112は、入力された復号データをプロッタ104に入力する。その結果、プロッタ104から、編集処理が行われた画像が出力される。
このように、本実施例にかかる画像形成装置100では、コントローラ114は、オリジナル画像、サムネイル用画像およびプレビュー用画像を、例えば符号化データの状態で蓄積し、操作部132からの編集履歴情報にしたがって、オリジナル画像に対する編集処理を行う。また、操作部132は、サムネイル用画像、プレビュー用画像を復号し、さらに、プレビュー用画像に対して編集・加工処理を行い、編集履歴情報をコントローラに通知する。
このようにすることにより、コントローラ114における処理と、操作部132における処理とを並行して行うことができる。すなわち、画像表示処理と、他のコントローラにおける機能、例えば複写処理とを並行して行わせることができる。
また、プロッタ104に出力する前に、表示パネル164に、編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示させることにより、仕上がりを確認させることができる。このため、仕上がりの失敗を減少させることができる。すなわち印刷前プレビューを行う機能を備えるようにすることにより、プロッタ104に出力された後に自分の意図していたものと異なることをなくすことができる。これまでは、蓄積された符号化データがどのような画像であるかを確認するためのプレビュー用画像を表示する機能はあるが、その画像に対して編集・加工処理が行われる場合に、その編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示させる機能はない。
このような印刷前プレビューを行う処理をコントローラ114で行うようにした場合、コントローラ114における他の処理のパフォーマンスが低下する。
そこで、本実施例にかかる画像形成装置100においては、印刷前プレビューに関する処理は、操作部132において行われる。このようにすることにより、画像表示処理を行っている間における他の機能のパフォーマンス低下を低減できる。
次に、本実施例にかかる画像形成装置100では、階層データをコントローラ側で生成するため、第1の実施例と比較して操作部における処理は軽減される。このようにすることにより、操作部132に、他の処理、例えばアニメーション表示処理、WEBブラウザへの表示処理を行わせることができる。
次に、エンジンユニット106、コントローラ114および操作部132において行われる処理について、図11を参照して説明する。本実施例にかかる画像形成装置100では、エンジンユニット106、コントローラ114および操作部132は、異なるCPUで動作する。
エンジンユニット106における制御はプロセス制御部110により行われる。プロセス制御部110は、システム制御部124の管理下で独立に機能する。例えば、プロセス制御部110は、読み取り機構の制御を行い、原稿画像を読み取る。また、プロセス制御部110は、読み取り信号の機構に依存するデータ劣化の補正処理(画像読み取り信号制御)を行う。また、プロセス制御部110は、読み取りデータのコントローラ114への転送制御を行う。
コントローラ114における制御はシステム制御部124により行われる。システム制御部124は構成要素の全体の制御を行う。例えば、システム制御部124は、データフロー制御を行う。また、システム制御部124は、画像処理およびその処理手順の制御を行う。また、システム制御部124は、階層データ、例えばプレビュー用画像、サムネイル用画像の生成処理を制御する。また、システム制御部124は、符号化処理の制御を行う。また、システム制御部124は、格納部122、例えばHDDの制御および格納部122へのデータアクセスの制御を行う。また、システム制御部124は、格納部122へ格納されたデータのファイル管理を行う。
操作部132における制御は、編集・加工制御部154により行われる。編集・加工制御部154は、システム制御部124の管理下で独立に機能する。例えば、編集・加工制御部154は、符号化データの復号制御を行う。また、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156の制御を行う。また、編集・加工制御部154は、ウインドウ生成および画面の制御を行う。また、編集・加工制御部154は、描画処理を行う。また、編集・加工制御部154は、画像編集制御を行う。また、編集・加工制御部154は、編集履歴の管理と、編集履歴情報のシステム制御部124へのフィードバックを行う。
ここで、操作部132の編集・加工制御部154における処理について、図12を参照して詳細に説明する。
サムネイル用画像を表示する場合について、図13を参照して説明する。
編集・加工制御部154は、高速バスを介して接続されたコントローラ114にアクセスし、システム制御部124に対して、格納部122に格納されたサムネイル用画像の符号化データを参照する指示を行う(ステップS1302)。
システム制御部124は、編集・加工制御部154からの指示に応じて、格納部122に格納されたサムネイル用画像の符号化データ読み出し、操作部132に転送する(ステップS1304)。その結果、サムネイル用画像の符号化データがメモリ150に記憶される。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データの復号処理を行う(ステップS1306)。その結果、サムネイル用画像が復号される。この復号化処理を行う場合に、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用するようにしてもよい。
次に、編集・加工制御部154は、表示パネル164のフォームへのマッピングを行う(ステップS1308)。ここで、編集・加工制御部154は、ウインドウ生成、描画処理、パネルへのデータの転送制御を行う。
次に、プレビュー用画像を表示する場合について、図14を参照して説明する。
編集・加工制御部154は、高速バスを介して接続されたコントローラ114にアクセスし、システム制御部124に対して、格納部122に格納されたプレビュー用画像の符号化データを参照する指示を行う(ステップS1402)。
システム制御部124は、編集・加工制御部154からの指示に応じて、格納部122からプレビュー用画像の符号化データ読み出し、操作部132に転送する(ステップS1404)。その結果、プレビュー用画像の符号化データがメモリ150に記憶される。
編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データの復号処理を行う(ステップS1406)。その結果、プレビュー用画像が復号される。この復号化処理を行う場合に、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用するようにしてもよい。
次に、編集・加工制御部154は、表示パネル164のフォームへのマッピングを行う(ステップS1408)。ここで、編集・加工制御部154は、ウインドウ生成、描画処理、パネルへのデータの転送制御を行う。
次に、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理であるか否かを判断する(ステップS1410)。
表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理である場合(ステップS1410:YES),編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用して、回転・ズーム処理を行う(ステップ1412)。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、回転・ズーム処理が行われたプレビュー用画像を表示する(ステップS1414)。
一方、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が回転・ズーム処理でない場合(ステップS1410:NO)、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理であるか否かを判断する(ステップS1416)。
表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理である場合(ステップS1416:YES)、編集・加工制御部154は、他の画像との合成処理を行う(ステップS1418)。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、他の画像との合成処理が行われたプレビュー用画像を表示する(ステップS1414)。
一方、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が合成処理でない場合(ステップS1416:NO)、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理であるか否かを判断する(ステップS1420)。
表示された画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理である場合(ステップS1420:YES)、編集・加工制御部154は、アクセラレータ156を利用して印刷前プレビュー用画像の作成を行う。次に、編集・加工制御部154は、描画処理を行うことにより表示パネル164へ、印刷前プレビュー用画像を表示する(ステップS1414)。
一方、表示された画像に対する編集処理が印刷前プレビュー用画像の作成処理でない場合(ステップS1420:NO)、終了する。
次に、コントローラ114と操作部132における処理について、図15を参照して具体的に説明する。
システム制御部124は、RGBデータから各階層データ、例えば、オリジナル画像データ、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データを生成する(ステップS1502)。例えば、システム制御部124は、オリジナル画像データを複製し、プレビュー用画像データおよびサムネイル用画像データを生成する。階層データは、符号化部118において符号化され(ステップS1504)、互いに関連付けられて格納部122に格納される(ステップS1504)。システム制御部124は、格納部122に蓄積された符号化データのファイル管理を行う(ステップS1506)。
例えば、図16に示すように、オリジナル画像1、プレビュー用画像1およびサムネイル用画像1が関連付けられて格納され、オリジナル画像2、プレビュー用画像2およびサムネイル用画像2が関連付けられ格納される。
次に、システム制御部124は、サムネイル用画像の符号化データを操作部132に転送する(ステップS1508)。例えば、システム制御部124は、サムネイル用画像1の符号化データと、サムネイル用画像2の符号化データを操作部132に転送する。その結果、サムネイル用画像の符号化データは、高速バスを介してメモリ150に記憶される(ステップS1510)。
次に、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶された符号化データを復号する(ステップS1512)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことによりサムネイル用画像を表示する(ステップS1514)。例えば、表示制御部154は、表示パネル164において、複数のサムネイル用画像を表示するためのウインドウを設定する。図17に示すように、自画像形成装置100に格納されたオリジナル画像に対応するサムネイル用画像を表示するウインドウ(サムネイル1、2、3、4、5および6)と、自画像形成装置以外の他の装置に格納された画像のサムネイル用画像を表示するウインドウ(サムネイル10、20、30および40)とが設定される。
編集・加工制御部154は、設定されたウインドウにしたがって、例えば、図16に示すように、表示パネル164に、複数のサムネイル用画像、例えば、サムネイル1〜4を表示する。ここで、自画像形成装置以外の他の装置に格納された画像のサムネイル用画像を表示するようにしてもよい。例えば、ネットワーク制御部130を介して接続されたネットワーク200に接続された他の装置、例えば、プリンタ、他のMFP、サーバ、インターネットから符号化データを収集し、該符号化データに基づいてサムネイル用画像を作成する。
また、拡張操作部134に備えられたSDカード138と、コンパクトフラッシュ(登録商標)140と、メモリスティック142と、DVD144と、外部接続部146から、符号化データを収集し、該符号化データに基づいてサムネイル用画像を作成するようにしてもよい。
次に、複数のサムネイル用画像のうち、少なくとも1つの画像が選択される(ステップS1516)。この選択は、キー入力により行うようにしてもよいし、タッチパネルにより行うようにしてもよい。キー入力により選択が行なわれた場合には、キー入力制御部162は、選択されたサムネイル用画像を示す情報を編集・加工制御部154に通知する。また、タッチパネルにより選択が行なわれた場合には、タッチパネル制御部160は、選択されたサムネイル用画像を示す情報を編集・加工制御部154に通知する。
次に、編集・加工制御部154は、選択画像の判断結果を示す情報をシステム制御部124に通知する。この選択画像の判断結果を示す情報は、高速バスを介して、システム制御部124に通知される(ステップS1518)。
次に、システム制御部124は、選択されたサムネイル用画像のプレビュー用画像の符号化データの検索を行う(ステップS1520)。例えば、サムネイル用画像1が選択された場合、図16に示すように、システム制御部124は、格納部122を参照し、サムネイル用画像1に関連付けられて記憶されたプレビュー用画像の符号化データを検索する。
次に、システム制御部124は、該当するプレビュー用画像の符号化データを操作部132に転送する(ステップS1522)。その結果、プレビュー用画像の符号化データは、高速バスを介して、操作部132に送信され(ステップS1524)、メモリ150に記憶される。
次に、編集・加工制御部154は、メモリ150に記憶されたプレビュー用画像の符号化データを復号する(ステップS1526)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことによりプレビュー用画像を表示する(ステップS1528)。その結果、図16に示すように、サムネイル用画像1に対応するプレビュー用画像1が表示される。
次に、編集・加工制御部154は、表示されたプレビュー用画像に対する編集・加工要求の受付を行う(ステップS1530)。
次に、編集・加工制御部154は、受け付けた編集・加工処理を行う(ステップS1532)。
次に、編集・加工制御部154は、表示制御部158により設定されたウインドウにしたがって、描画処理を行うことにより編集・加工処理後のプレビュー用画像を表示する(ステップS1534)。その結果、図16に示すように、プレビュー用画像に対して編集・加工および描画変更のうち少なくとも一つが実施されたプレビュー用画像が表示される。
次に、編集・加工制御部154は、実施された編集・加工の履歴を示す編集履歴情報を作成し、コントローラ114に転送する(ステップS1536)。その結果、編集履歴情報が、高速バスを介してコントローラ114のシステム制御部124に入力される(ステップS1538)。
次に、システム制御部124は、格納部114に格納されたオリジナル画像と入力された編集履歴情報とに基づいて、該オリジナル画像に、プレビュー用画像に対して行われた編集・加工処理を反映させる(ステップS1540)。その結果、操作部132において行われた編集・加工処理が反映されたオリジナル画像が出力される。
このようにすることにより、コントローラ114は、サムネイル用画像の符号化データを操作部132に転送した後選択画像の判断結果を示す情報が入力されるまで、また、プレビュー用画像の符号化データを操作部132に転送した後編集履歴情報が入力されるまで、他の処理、例えば、ネットワーク200を介して入力された画像データの印刷処理、スキャナ102から画像を取り込む処理などを行うことができる。また、コントローラ側で、サムネイル用画像の符号化データ、プレビュー用画像の符号化データを作成し、必要に応じて操作部132に転送するようにすることにより、操作部側へのデータ転送を高速に行うことができる。また、操作部側の負荷を、第1の実施例と比較して低減することができる。