JP4197097B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像蓄積機能を備えた画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像蓄積機能を備えたファクシミリ装置が実用されている。この画像蓄積機能は、例えば、記録紙切れの場合の代行受信や、親展受信などの種々の機能を実現されるためにに利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、記録紙として普通紙を使用する画像記録装置を備えたファクシミリ装置では、A4やB4といった定型のカット紙が主に用いられるが、様々な幅や長さの受信を行うには、できるだけ多くの種類の記録紙が必要になる。
【0004】
そこで、極力装着するカセットを少なくしながら、できるだけ様々なサイズの記録を無駄なく、また分割などして見難くならないように、「縮小」や「回転」等といった機能が用いられている。
【0005】
この場合、例えば、その縮小や回転等の機能がONされていて、それらの機能を実行するために必要な記録紙がなくなった場合、それ以降のページは該当記録紙が補充されるまで画像蓄積機能に残され、出力ができなくなってしまうという事態を生じる。
【0006】
これは一例であるが、画像蓄積機能を備えて高機能化されたファクシミリ装置では、その他にも様々な理由により、画像蓄積機能に画情報が残される場合が考えられ、使用者にとっても、なぜ出力されないのか、どうすれば出力できるのかが、簡単にわからなくなってきている。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、画像蓄積機能に画情報が残されている場合の対処をユーザが簡単に処理することができるようにして画像処理装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像蓄積手段を備えた画像処理装置において、画像蓄積手段に受信した画像が蓄積されているか否かを判断する第1の判断手段と、前記第1の判断手段によって受信した画像が蓄積されていると判断された場合、前記受信した画像の出力を優先する設定が成されているか否かを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段によって前記設定が成されていると判断された場合、前記受信した画像を出力する一方、前記第2の判断手段によって前記設定が成されていないと判断された場合、代行受信ファイルに理由を記録する制御手段と、を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施例にかかるグループ3ファクシミリ装置を示している。
【0011】
同図において、システム制御部1は、このグループ3ファクシミリ装置の各部の制御処理、および、所定のグループ3ファクシミリ伝送制御手順処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このグループ3ファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するためのものである。
【0012】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、記録紙として普通紙を用い、また、給紙手段として複数の給紙カセット(多段カセット)を備えたものである。また、操作表示部7は、このグループ3ファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0013】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0014】
グループ3ファクシミリモデム10は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0015】
網制御装置11は、このグループ3ファクシミリ装置をアナログ公衆網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0016】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、グループ3ファクシミリモデム10、および、網制御装置11は、内部バス12に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス12を介して行われている。
【0017】
また、網制御装置11とグループ3ファクシミリモデム10との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0018】
さて、このグループ3ファクシミリ装置では、種々の理由により画像蓄積機能に画情報が蓄積される。
【0019】
例えば、給紙カセットにA4判とB5判の記録紙がセットされており、受信能力としてA幅およびB幅が設定されて、さらに、受信側縮小機能が設定されている場合、以下のような状況により、画情報が蓄積される。
【0020】
まず、受信側縮小機能について説明する。
【0021】
例えば、A4やB5といった設定記録紙にぴったりのサイズでの受信はそのまま、各々のサイズの記録紙に出力が可能である。しかし、設定サイズにB5がある為、受信時の自機能力はB幅受信可能として送信側に伝えられるため、例えば、B4を受信する場合がある。
【0022】
このまま幅を優先して記録した場合はB5に2枚に分割出力され見難くなったりする。そこでこのような時にB4を受信した場合は、B5に分割せず、自機でB4→A4縮小して、A4の記録紙の1枚に出力する。
【0023】
このような機能を受信側縮小と呼ぶ。
【0024】
そして、上述したような状況の際に、A4記録紙が切れている場合、画像を記録出力できないので、受信画情報を画像蓄積装置9に蓄積する。このような動作を代行受信という。
【0025】
また、この場合、図2に示したような代行受信ファイルテーブルを作成し、受信終了後、ユーザに対して代行受信された画情報がある旨を通知するとともに、ユーザが代行受信した画情報を引き出せるような操作ガイダンスを表示し、ユーザが適切に受信原稿を取得できるようにしている。
【0026】
また、この場合、受信側縮小機能にかかる画情報であるので、操作ガイダンスは、例えば、「B4原稿です。受信側縮小にてA4出力します。A4記録紙を補充してください。」というように、必要な記録紙をセットできるようにする内容となる。
【0027】
このようにすることで、ユーザに対して、代行受信ファイルが記録出力されない原因や、代行受信ファイルの記録出力方法を明確に指示することができるので、ユーザの使い勝手が大幅に向上する。
【0028】
図3は、受信画情報の記録時の処理の一例を示している。
【0029】
まず、記録対象となっている受信画情報がB幅であるかどうかを調べ(判断101)、判断101の結果がYESになるときには、受信画情報の長さが、所定のB5長スレッシュ以下であるかどうかを調べる(判断102)。ここで、B5長スレッシュとは、B5判の記録紙に分割しないで出力できる長さを規定するライン数である。
【0030】
判断102の結果がNOになるときには、受信側縮小機能がオンにされているかどうかを調べ(判断103)、判断103の結果がYESになるときには、A4判記録紙がセットされているかどうかを調べる(判断104)。判断104の結果がYESになるときには、上述したような受信側縮小機能を適用し、受信画情報の画像を縮小してA4判記録紙に記録出力する(処理105)。
【0031】
このようにして、1ページ分の画像記録を終了すると、受信画情報に次のページがあるかどうかを調べ(判断106)、判断106の結果がYESになるときには判断101へ戻り、次のページについて記録動作を行う。また、判断106の結果がNOになるときには、この動作を終了する。
【0032】
また、判断104の結果がNOになるときには、代行受信ファイルに理由を記録し(処理107)、そのページ以下の全てのページを、代行受信ファイルとして保存し(処理108)、この動作を終了する。
【0033】
また、判断102の結果がYESになるとき、または、判断103の結果がNOになるときには、B5判記録紙があるかどうかを調べ(判断109)、判断109の結果がYESになるときには、そのページの受信画像をB5判記録紙に記録する(処理110)。なお、処理110では、分割記録する場合もある。そして、判断106へ移行する。
【0034】
また、判断109の結果がNOになるときには、処理107へ進み、当該ページを含むそれ以降のページの画情報を代行受信ファイルとして保存する。
【0035】
また、判断101の結果がNOになるときには、A4判記録紙があるかどうかを調べ(判断111)、判断111の結果がYESになるときには、そのページの受信画像をA4判記録紙に記録し(処理112)、判断106へ移行する。
【0036】
また、判断111の結果がNOになるときには、処理107へ移行し、代行受信ファイルに理由を記録し、そのページ以下の全てのページを、代行受信ファイルとして保存し、この動作を終了する。
【0037】
図4は、代行受信ファイルを蓄積している場合の処理の一例を示す。
【0038】
まず、ユーザに代行受信ファイルを蓄積している旨を表示しているので、ユーザが代行受信ファイルキー(図示略)を押下するまで待つ(判断201)。判断201の結果がYESになるときには、代行受信ファイルが1つ以上蓄積されているかどうかを調べ(判断202)、判断202の結果がNOになるときには、この動作を終了する。
【0039】
また、判断202の結果がYESになるときには、代行受信ファイルテーブルを検索して1つ代行受信ファイルを選択し(処理203)、当該代行受信ファイルの代行受信理由に基づいて、適切な操作ガイダンスを表示する(処理204)。
【0040】
次いで、次の検索が指示されたかどうかを調べ(判断205)、判断205の結果がYESになるときには、処理203へ戻り、別の代行受信ファイルを検索する。
【0041】
図5は、受信画情報の記録時の処理の他の例を示している。
【0042】
まず、記録対象となっている受信画情報がB幅であるかどうかを調べ(判断301)、判断301の結果がYESになるときには、受信画情報の長さが、所定のB5長スレッシュ以下であるかどうかを調べる(判断302)。ここで、B5長スレッシュとは、B5判の記録紙に分割しないで出力できる長さを規定するライン数である。
【0043】
判断302の結果がNOになるときには、受信側縮小機能がオンにされているかどうかを調べ(判断303)、判断303の結果がYESになるときには、A4判記録紙がセットされているかどうかを調べる(判断304)。判断304の結果がYESになるときには、上述したような受信側縮小機能を適用し、受信画情報の画像を縮小してA4判記録紙に記録出力する(処理305)。
【0044】
このようにして、1ページ分の画像記録を終了すると、受信画情報に次のページがあるかどうかを調べ(判断306)、判断306の結果がYESになるときには判断301へ戻り、次のページについて記録動作を行う。また、判断306の結果がNOになるときには、この動作を終了する。
【0045】
また、判断304の結果がNOになるときには、受信画情報の出力を優先するように設定されているかどうかを調べる(判断307)。判断307の結果がNOになるときには、代行受信ファイルに理由を記録し(処理308)、そのページ以下の全てのページを、代行受信ファイルとして保存し(処理309)、この動作を終了する。
【0046】
また、判断302の結果がYESになるとき、または、判断303の結果がNOになるとき、または、判断307の結果がYESになるときには、B5判記録紙があるかどうかを調べ(判断310)、判断310の結果がYESになるときには、そのページの受信画像をB5判記録紙に記録する(処理311)。なお、処理311では、分割記録する場合もある。そして、判断306へ移行する。
【0047】
また、判断310の結果がNOになるときには、処理308へ進み、当該ページを含むそれ以降のページの画情報を代行受信ファイルとして保存する。
【0048】
また、判断301の結果がNOになるときには、A4判記録紙があるかどうかを調べ(判断312)、判断312の結果がYESになるときには、そのページの受信画像をA4判記録紙に記録し(処理313)、判断306へ移行する。
【0049】
また、判断312の結果がNOになるときには、判断307へ移行し、それ以降の処理を行う。
【0050】
このようにして、この場合には、出力優先が設定されていれば、等倍出力可能な記録紙に分割記録するようにできるので、代行受信ファイルが不要に増えるような事態を回避することができる。
【0051】
なお、上述した実施例では、本発明をグループ3ファクシミリ装置に適用した場合について説明したが、本発明は、それ以外の種々の装置についても、同様にして適用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、受信した画像を蓄積すると共に、出力優先設定が成されている場合は出力されるので、例えば、等倍出力可能な記録紙に分割記録するようにできるので、代行受信ファイルが不要に増えるような事態を回避することができるといった、装置内のメモリを効率的に使用できるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるグループ3ファクシミリ装置の構成例を示したブロック図。
【図2】代行受信ファイルテーブルの一例を示した概略図。
【図3】受信画情報の記録時の処理の一例を示したフローチャート。
【図4】代行受信ファイルを蓄積している場合の処理例を示したフローチャート。
【図5】受信画情報の記録時の処理の他の例を示したフローチャート。
【符号の説明】
1 システム制御部
2 システムメモリ

Claims (1)

  1. 画像蓄積手段を備えた画像処理装置において、
    画像蓄積手段に受信した画像が蓄積されているか否かを判断する第1の判断手段と、
    前記第1の判断手段によって受信した画像が蓄積されていると判断された場合、前記受信した画像の出力を優先する設定が成されているか否かを判断する第2の判断手段と、
    前記第2の判断手段によって前記設定が成されていると判断された場合、前記受信した画像を出力する一方、前記第2の判断手段によって前記設定が成されていないと判断された場合、代行受信ファイルに理由を記録する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
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