JP2007161901A - 台所用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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しかしながら、消費者は、洗浄力とマイルド性とは相反する性能ととらえており、洗浄剤のもつ手肌のやさしさを消費者にうまく伝える手段、あるいは、洗浄剤使用後のマイルド性実感が強く望まれているのが現状である。
(1) 下記(a)、(b)、(c)、(d)の成分を含有することを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。
(a)アニオン界面活性剤
(b)半極性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤
(c)非イオン界面活性剤
(d)(d−1)下記一般式(1)(2)(3)のいずれかで示される単量体と、(d−2)下記一般式(4)で示されるポリオキシエチレン基を含有する単量体と、(d−3)上記(d−1)、(d−2)以外の重合性単量体との共重合体であり、上記単量体全量に対して(d−1)単量体1〜99質量%、(d−2)単量体1〜99質量%、(d−3)単量体0〜90%を共重合してなる高分子化合物
(2) 上記(1)記載の台所用液体洗浄剤組成物を用いて被洗物を手洗いすることを特徴とする手肌へのしっとり感付与方法。
本第1発明の台所用液体洗浄剤組成物は、(a)アニオン界面活性剤、(b)半極性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤、(c)非イオン界面活性剤、(d)(d−1)下記一般式(1)(2)(3)のいずれかで示される単量体と、(d−2)下記一般式(4)で示されるポリオキシエチレン基を含有する単量体と、(d−3)上記(d−1)、(d−2)以外の重合性単量体との共重合体であり、上記単量体全量に対して(d−1)単量体1〜99質量%、(d−2)単量体1〜99質量%、(d−3)単量体0〜90%を共重合してなる高分子化合物を含有することを特徴とするものである。
また、本発明方法である手肌へのしっとり感付与方法は、上記構成の台所用液体洗浄剤組成物を用いて被洗物を手洗いすることを特徴とするものである。
好ましくは、洗浄力の観点から、サルフェート型、スルホネート型アニオン界面活性剤、更に好ましくは、泡質の点からポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩が望ましい。
これらのアニオン界面活性剤の構造、製造法および対イオンなどは特に限定されるものではない。
この(a)成分の含有量が3%未満であると、泡の持続力に劣り、一方、30%を超えると、高粘度化してしまい、流動性がなくなることとなり、好ましくない。
用いる半極性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(5)で示される半極性界面活性剤を挙げることができ、具体的には、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシドの少なくとも1種(これらの単独、或いは2種以上組み合わせ、以下同様)が挙げられる。
これらの(b)成分は、半極性界面活性剤単独で、または、両性界面活性剤と併用等2種以上を組み合わせて含有することができる。
これらの(b)成分の中で、好ましくは、洗浄力及び使用後の手肌のしっとり感の点から、半極性界面活性剤を用いることが望ましく、更に好ましくは、アルキルジメチルアミンオキシドが望ましい。
この(b)成分の含有量が1%未満であると、洗浄力が低下し、一方、10%を超えると、高粘度化してしまい、流動性がなくなることとなり、好ましくない。
この(c)成分の含有量が3%未満であると、低温安定性の悪化や洗浄力の低下をひきおこすこととなり、一方、60%を超えると、粘性が大幅に上がるため、製品として好ましくない。
この重合体の含有量が0.001%未満より少なすぎると、その含有効果が充分に発揮されない場合があり、一方、10%を超えて多すぎると、洗浄力の低下を引き起こしたり、べたつき等の不快な皮膚感触を引き起こすことがあり、好ましくない。
これらのうち、好ましくは、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドであり、より好ましくは(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルである。
式(4)中、R10は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R11は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基である。nは2〜4の整数であり、mは2〜50の整数である。
なお、この単量体(d−3)は、その含有量が0%も含むので、本発明の共重合体は、i)上記単量体(d−1)及び(d−2)からなる共重合体と、ii)単量体(d−3)が0%超過のものでは、上記単量体(d−1)、(d−2)及び(d−3)からなる共重合体とに分けられる。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のパーオキシド、クメンハイドロパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。重合開始剤濃度は、通常、使用する各単量体の合計量に対して0.1〜10モル%が好ましい。
更に、分子量を規制するためにアルキルメルカプタンのような連鎖移動剤、ルイス酸化合物などの重合促進剤、リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸などのpH調整剤を使用してもよい。重合温度は、用いられる溶媒、重合開始剤により適宜定められるが、通常、室温〜150℃が良い。
この原液pHが3.0未満及び9.0超過であると、手肌マイルド性に悪い影響を与えると共に、安全性の点などより好ましくない。
高分子化合物(共重合体)は、下記調製例1〜4により得た高分子化合物を用いた。
(調製例1)
冷却還流管、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けたセパラブルフラスコにエタノール120gを仕込み、撹拌しながら窒素ガスを導入して内温を78℃に加熱し、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(以下DMAPAA−Qと略す)7.2g、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(平均付加モル数m=9)(以下M−90Gと略す)15.3g、VP45.0g、MMA22.5g(全単量体中のDMAPAA−Q分=8質量%、全単量体中のM−90G=17質量%、全単量体中のVP分=50質量%、全単量体中のMMA分=25質量%)、エタノール41gの混合溶液と、2,2−(アゾビス(2−メチルブチロニトリル))0.71g、エタノール49.1gの混合溶液とを連続的に2時間かけて加え、さらに4時間加熱し続けて重合反応後、共重合体の固形分が2質量%になるようにイオン交換水を加えると同時に1mol/Lの塩酸水溶液を加えてpHを6に調整し、再生セルロース製透析チューブに入れ、イオン交換水を取り替えながら1週間透析を行なった。得られた水溶液を凍結乾燥機を使って乾燥し、表2に示す組成の調製例1の高分子化合物(精製共重合体)を得た。この凍結乾燥したポリマーを、10mM臭化リチウムを含むN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、同溶媒を溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(カラム:TSK−GEL α−M(東ソー社製)を2本直列につないだもの、流速:1ml/分、温度:40℃)で、既知
分子量のポリスチレンを標準として、ポリマーの分子量を決定した。
上記調製例1において、単量体(A)(B)(C)のモノマー比(質量%)が表2のようになるように単量体の種類、配合割合を代えた以外は、上記調製例1と同様の方法によって、調製例2〜4の高分子化合物を得た。ただし、分子量の決定においては、条件を以下のように代えて、ゲル浸透クロマトグラフィーを行った。溶解液および溶離液:0.3モル/リットル‐トリエチルアミンをリン酸にてpHを2.9に調整したもの。使用カラム:TSK−GEL α5000およびα3000およびα2500を直列につないだもの(東ソー社製)。流速:1ml/分。温度:40℃。標準物質:プルラン。
下記表2に示す各組成の台所用液体洗浄剤組成物を調製した。
得られた台所用液体洗浄剤組成物について、原液pH(25℃)をpHメーター(東亜電波工業社製、HM−30G)にて測定すると共に、下記評価方法により、洗浄力、使用後の手肌のしっとり感について評価した。
これらの結果を下記表2に併記する。
牛脂1gを10cm×15cmのタッパ容器に均一になるように塗布し、激しく汚れた疎水表面汚垢とした。11.5cm×7.5cm×3cmの食器洗い用スポンジに38gの水と2gの各液体洗浄剤組成物をとり、数回手で揉んだ後、この汚染させたタッパを25℃で通常家庭で行われるのと同様にして洗浄した。洗浄後、水でよくすすぎ、その時のタッパ容器の汚染されていた表面を手で触った時の触感で、洗浄力を下記評価基準に基づき評価した。
評価基準:
◎:タッパ容器のいずれの部位を触っても、キュッキュッと音がするような摩擦感があ
り、油の残留によるぬるつきは全く感じられない。
○:タッパ容器の平滑な表面を触ると、摩擦感があり、油の残留は認められないが、端
や角の部位には僅かにぬるつきが感じられる。
△:タッパ容器の底面を触ると、摩擦感があり、油の残留は認められないが、側面や角
の部位にぬるつきが残っている。
×:タッパ容器全体にぬるつきが感じられ、明らかに油が残留していることがわかる。
各液体洗浄剤組成物を家庭にて3週間使用し、その使用後の手肌感触を下記の判定基準に従い評価してもらった。10家庭の平均をスコアとした。
評価基準:
5:非常に手肌のしっとり感を感じた。
4:かなり手肌のしっとり感を感じた。
3:やや手肌のしっとり感を感じた。
2:ほとんど手肌のしっとり感を感じなかった。
1:まったく手肌のしっとり感を感じなかった。
LAS :C10〜14直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
AOS :C14αオレフィンスルホン酸ナトリウム
AES(2) :直鎖率80質量%のC12−13アルキルエトキシ硫酸エステルナトリウム
(平均EO付加モル数2モル)
EO付加モル数1〜3モルの分子種の占める割合が65質量%
AX :C12アルキルジメチルアミンオキシド
LPB :C12アルキルアミドプロピルベタイン
AE(15):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(平均EO付加モル数15モル)
APG :C12〜14アルキルポリグリコシド(平均重合度1.2)
LME(2):ポリオキシエチレンラウリン酸モノエタノールアミド(平均EO付加モル数2モル)
香料 :特開2002―327194号公報、表4〜11に記載の香料組成物A
水 :東京都江戸川区平井の水道水
カチオン化セルロース:ライオン化学製XM−503LN、またはレオガードGP
Claims (2)
- 下記(a)、(b)、(c)、(d)の成分を含有することを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。
(a)アニオン界面活性剤
(b)半極性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤
(c)非イオン界面活性剤
(d)(d−1)下記一般式(1)(2)(3)のいずれかで示される単量体と、(d−2)下記一般式(4)で示されるポリオキシエチレン基を含有する単量体と、(d−3)上記(d−1)、(d−2)以外の重合性単量体との共重合体であり、上記単量体全量に対して(d−1)単量体1〜99質量%、(d−2)単量体1〜99質量%、(d−3)単量体0〜90%を共重合してなる高分子化合物
- 請求項1記載の台所用液体洗浄剤組成物を用いて被洗物を手洗いすることを特徴とする手肌へのしっとり感付与方法。
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