JP2007160999A - 自動車の小物収納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲料容器の保持性を維持しながら小物入れの利便性を向上させつつ、見映えも向上させる小物収納装置を提供する。
【解決手段】第2収容部2に取り付けられたフタ部材4のブラケット41、41に形成された円弧状のスライド部47、47に、仕切板3が配設される。フタ部材4を回動する際、スライド部47、47が、仕切板3の耳軸部31、31との当接を回避しながら回動されるので、フタ部材4の開閉によって、仕切板3が連動することを防止できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、飲料容器等を保持するカップホルダ付きの自動車用小物収納装置に関するものである。
従来、この種の小物収納装置としては、特許文献1のように、自動車室内用に設けられ上向きに開口した略立方体の収納空間を有する収納部と、上記収納部の上方を覆う蓋体と、カップ、缶、ビン等の飲料容器をその外形に合わせて移動しないように保持するカップホルダ部材とを有し、上記カップホルダ部材を上記蓋体に収納可能とすることによって、単一の収納部でカップホルダ機能と小物を収納する小物収納機能とのニつの機能を可能とした構造が知られている。
実開平5−65687号公報
また、自動車用シートの側方のセンターコンソールに設けられる比較的深い形状の小物収納装置として、飲料容器の下部が挿入される凹部が形成されたカップホルダ部と、上記カップホルダ部の上方に位置し上向きに開口した略立方体の収納空間を有する収納部とを備える構造が知られている。この小物収納装置のカップホルダ機能を使用する際は、上記カップホルダ部に飲料容器を挿入し、小物入れ機能を利用する際は、上記カップホルダ部の上方に上記凹部を覆うと共に上記カップホルダ部と上記収納部とを仕切る仕切部材が配設される。なお、上記仕切板の上面部には、筆記用具などの小物を保持するための長溝部が形成されている場合もある。
しかしながら、上記従来技術の小物収納装置では、飲料容器を収納する場合は、上記収納部材から上記仕切部材を取り外す必要があり、取り外した上記仕切部材を収納する場所がなく、収納場所の確保が望まれていた。
本発明は、このような問題に勘案してなされたもので、その目的とするところは、車両の小物収納装置において、飲料容器の保持性を維持しながら小物入れの利便性を向上させることにある。
第1の発明は、車両の内装部材に上向きに開口するように設けられた凹部を備え、該凹部は挿入された飲料容器を保持する第1収容部と、上記第1収容部の上方に連続して形成される第2収容部と、上記第2収容部の上方部を開閉可能に覆うフタ部材を備えた自動車の小物収納装置において、上記第1収容部と上記第2収容部を仕切る仕切板を備え、上記仕切板は、上記フタ部材に収納されることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記第1収容部にカップやボトルを載置しない時は、上記仕切板を敷いて上記第1収容部に形成されたカップホルダ穴を覆うため、小物がカップホルダ部材の凹部に落下することを防止でき、小物入れとして使用する際の利便性が向上する。
第2の発明は、第1の発明において、上記フタ部材の下面部に、上記仕切板を収納して固定する仕切板収納部が形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記仕切板は、上記フタ部材の裏面に収納されるため、小物収納装置をカップホルダとして使用する時に、効率よく上記仕切板を収納できる。
第3の発明は、第1又は第2のいずれかの発明において、上記フタ部材は、上記第2収容部の側面部に軸支されると共に、上記仕切板は、上記第1収容部と上記第2収容部とを仕切る仕切位置と、上記仕切板収納部に収納される収納位置との間を揺動変位するように上記フタ部材に回動可能に支持されることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記仕切板が上記フタ部材に連係されているため、上記仕切板を仕切位置と収納位置との間の揺動変位を容易に行うことができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか一つの発明において、上記仕切板は、上記フタ部材の開閉動作とは独立して、上記第1収容部と上記第2収容部とを仕切る仕切位置に維持されるように、上記フタ部材に対して相対変位手段を介して連係されたことを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、上記フタ部材の当該両端部には、上記フタ部材の下面部側に突出しかつ上記フタ部材を回動可能に支持する軸支部を有するブラケットがそれぞれ形成され、上記相対変位手段は、上記ブラケットに形成された略円弧状のスライド部と、該スライド部に揺動可能に係合する上記仕切板の一対の耳軸部を中心に回転可能とされたことを特徴とする。
これらの構成によれば、上記フタ部材の開閉に関わらず、上記仕切板が載置位置に残るため、単にフタ部材をヒンジによって支持した場合のように、フタ閉時に仕切板が斜めに引き上げられて収納部の容積が小さくなり収納性を阻害するというこの問題を解決できる。
第6の発明は、第1の発明に記載の自動車の小物収納装置において、上記仕切板は、上記仕切位置において上記第2収容部の底部に当接載置されたことを特徴とする。
これらの構成によれば、上記仕切板を仕切位置に配設した場合、上記仕切板に作用する荷重を支持するための底部を新たに配設する必要がなく、簡単な構造にて上記第1収容部と第2収容部とを仕切ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、小物収納装置100の外観を示す斜視図、図2は、小物収納装置100の分解斜視図、図3は、実施例の車両に適用した小物収納装置を示す斜視図、図4は、図3のA−A面の断面図である。図1に示す通り、小物収納装置100は、互いに独立した左右のシート51、52の間のセンターコンソール53に配設されている。
図2に示すように、小物収納装置100は、内部に小物を収納する収納部10と、収納部10の上部を覆うフタ部材4を備えている。収納部10は、飲料のカップやボトルを保持する2つの円柱が連続した形状の凹部を有するホルダ部11とホルダ部の周囲を包囲する壁部とを有する第1収容部1と、第1収容部1の上方に連続して略矩形の箱状に形成される第2収容部2とを備えている。
より具体的に説明すると、第1収容部1の壁部は、左右1対の側壁13、13と、1対の側壁13、13の前端部に位置する前壁14と、1対の側壁13、13の後端部に位置する後壁15とを有する。ホルダ部材11は、この壁部によって包囲されて形成される第1収容部1の開放面にはまり合う大きさを有している。これによって、第1収容部1は、ホルダ部11とは別に設ける前壁14等の壁部から構成されるので、ホルダ部11の飲料容器の保持性を低下させることなく、センターコンソール53に配設しやすい構造を形成することができ、小物収納装置100の取付性が向上する。なお、ホルダ部11の飲料容器保持性を低下させない範囲であれば、第1収容部1の周囲の壁部とホルダ部11は、一体成形でも別部材を接合したものでも良い。
また、図4に示す通り、ホルダ部11と前壁14、側壁13、13、後壁15は、それぞれ離間され空間Sを形成している。この空間Sによって、小物収納装置100の下方に位置するフロアトンネル部の排気管から伝わる熱が、ホルダ部11に直接伝わることを遮断できるので、ホルダ部11に挿入した飲料の温度上昇を防止でき、飲料の保温性が向上する。なお、ホルダ部11は、一般的な大きさの飲料容器の下部を収容可能な寸法形状を有している。
第2収容部2は、左右1対の側壁23、23と、1対の側壁23、23の前端部に位置する前壁24と、1対の側壁23、23の後端部に位置する後壁25とを有する。後壁25は、後方に向かって略円弧状に突出した形状を有する。この形状を有することによって、後壁25が、後述するフタ部材4の開閉作動を阻害しない。側壁23、23には、通孔21、21が形成されている。なお、側壁13と23、前壁14と24、後壁15と25は、それぞれ連続していれば、一体成形でも別部材を接合したものでも良い。
フタ部材4は、平板部40と、この平板部40の左右両端部43、43の一部より下方に突出したブラケット41、41が設けられている。このブラケット41、41は、略扇形状を有しており、この略扇形状の中央部には、軸支部45、45が形成されている。そして、ブラケット41、41には、円弧状のスライド部47、47が形成されている。フタ部材4は、この軸支部45、45が、第2収容部2の通孔21、21に挿入されることによって、第2収容部2に揺動可能に軸支される。このように軸支されることによって、フタ部材4は、収納部10の上方において軸支部45、45を中心として、開位置と閉位置との間を移動することができる。こうして、フタ部材4は、収納部10の上方を開閉することができる。
更に、小物収納装置100は、フタ部材4に仕切板3を備えている。この仕切板3は、収容部10の開放面にほぼはまり合う大きさを有している平板部30と、平板部30の左右の両側面部に耳軸部31、31を有している。この耳軸部31、31が、フタ部材4のスライド部47、47に挿入されることにより、仕切板3がフタ部材4に相対変位手段を介して取り付けられる。相対変位手段とは、仕切板3が、フタ部材4の動作に連動することなく、フタ部材4と仕切板3とが互いに独立して変動することである。仕切板3は、フタ部材4の平板部40に形成された仕切板収納部49に収納可能である。このとき、仕切板3の側面に形成された凸部34が、仕切板収納部49の側面部に形成された溝44に嵌合することによって、仕切板3が、フタ部材4に保持される。このように、仕切板3は、仕切板4の収納部10の開放部を覆う面側に有する仕切板収容部49に収納されるので、仕切板3を使用しない時は、その収納場所に困ることなく、仕切板収納部49に効率よく収納することができる。
次に、図3乃至図7に沿って、小物収納装置100の作動を説明する。図5は、変形例の小物収納装置の斜視図、図6は、変形例を示すA−A断面の小物収納装置の断面図、図7は、変形例の小物収納装置の斜視図である。
小物収納装置100をカップホルダとして使用する場合について説明する。まず、フタ部材4を図4に示す閉位置から開位置まで移動させる。フタ部材4は、通孔21、21に軸支されている軸支部45、45を中心に閉位置から開位置に向かって回転する。このように、軸支部45、45が、前壁23の上端部より低い位置に設定された通孔21、21に軸支されるため、フタ部材4を開いた時であっても、その突出量を抑制することができ、フタ部材4の開いた側(図4の場合、後壁側)のシートからホルダ部11に手を伸ばした際に、フタ部材4が邪魔にならない。
この時、仕切板3は、仕切板収納部49に収納されており、仕切板3は、フタ部材4の開閉に伴ってフタ部材4と一体になって移動するため、第1収容部1を覆うことがない。つまり、フタ部材4の操作者は、仕切板3の存在を気にすることなくカップホルダを利用できる。
小物入れの状態から、カップホルダの状態への移行は、次の通りである。図5のように、仕切板3が、仕切板収納装置49に収納されていない場合は、仕切板3を図6に示す第1収容部と第2収容部とを仕切る仕切位置から、該仕切板3が仕切板収納部49に収納される収納位置に移動させる。この時、仕切板3は、スライド部47に挿入された耳軸部31を中心とし、その位置で上方に回転させればよい。収納位置に移動された仕切板3は、仕切板収納部49内に挿入され、仕切板3の凸部34とフタ部材4の溝部44とが嵌合されることによって固定される。こうして、ホルダ部11は、図7のように上方を開放されるので、飲料容器をホルダ部11に挿入して、飲料容器を固定することができる。
続いて、このカップホルダの状態から小物入れの状態への移行は、次の通りである。仕切板3を図6に示すように、収納位置から仕切位置まで、耳軸部31、31を中心に回動させればよい。ホルダ部11は、仕切板3によって覆われると共に、仕切板3は第2収容部の底部となる。この時、仕切板3は、第2収容部2の底部に当接している。これによって、第2収容部2の底部は、仕切板3に作用する荷重を支持する。
こうして、第2収容部2は、平らな底部を持つ箱状の小物入れとして使用できる。つまり、仕切板3の平板部30が、平面状を有しているので、収納する小物がカップホルダ部の凹部に落下することを防止でき、利便性が向上する。また、ホルダ部11の円柱形状が視界に入るのを回避できるので、見映えが向上する。更に、仕切板3がホルダ部11の上面を覆うことを利用して、ホルダ部材11に例えば財布等の人目に触れたくないものを収納し、その上方を仕切板3を仕切位置に位置させてシークレットボックスとして利用することもできる。
次に、小物収納装置100を小物入れとして利用している状態において、フタ部材4を開閉時の仕切板3の動作を説明する。フタ部材4を図4に示す開位置から、閉位置まで、軸支部45を中心に回動させる。このとき、ブラケット41は、軸支部45を中心として矢印A方向に動くが、スライド部47と係合している耳軸部31は、仕切板3が、自身にかかる重力によって仕切位置(図4の状態)から動かないので、フタ部材4の回転に関わらずスライド部47に対して摺動し、仕切位置を保ったままとなる。つまり、スライド部47は、軸支部45を中心とした円弧状の孔である。
なお、スライド部47は、フタ部材4が開位置から閉位置に位置するまでの間に行き止まり耳軸部31を連なって持ち上げない充分な長さを有している。これによって、仕切板3が、フタ部材4の回転に伴って移動されることが回避されるので、仕切板3が、フタ部材4の開閉に連動することなく仕切位置を維持することが可能となる。
同様に、フタ部材4を図4に示す閉位置から、開位置まで、軸支部45を中心に回動させる。このとき、ブラケット41は、軸支部45を中心として矢印B方向に動くが、スライド部47と係合している耳軸部31は、仕切板3が、該仕切板3にかかる重力によって仕切位置(図4の状態)から動かないので、フタ部材4の回転に関わらずスライド部47に対して摺動し、仕切位置を保ったままとなる。
なお、スライド部47は、フタ部材4が閉位置から開位置に位置するまでの間に行き止まり耳軸部31を連なって持ち上げない充分な長さを有している。これによって、仕切板3が、フタ部材4の回転に伴って移動されることが回避されるので、仕切板3が、フタ部材4の開閉に連動することなく仕切位置を維持することが可能となる。
以上のように、フタ部材4を開閉する際、仕切板3の耳軸部31、31が、係止されたスライド部47、47に対して摺動して仕切板3を仕切位置に維持することが本実施例における最も特徴的な部分であるが、これはフタ部材4の裏面に単純に仕切板3を軸支した構造と対比するとその利点が明らかになる。つまり、フタ部材が、スライド部を有しておらず、耳軸部が、フタ部材の特定の1点、例えば図5における耳軸部の位置に軸支される構成を有するものにおいて、フタ部材を回転させると、仕切板の一方がフタ部材の開閉に連動して吊り上げられ、傾斜を有する。この構造では、フタ部材の開時には略水平な仕切板の上に小物が載置されるものの、フタ部材を閉めたときにはこの仕切板が傾斜するため、小物が、収容部の底に滑り落ちたり、仕切板の一方が立ち上がってフタ部材に近接することにより、収納容積が減少する惧れがある。本発明は、仕切板をフタ部材に単に軸支した場合に生ずるこのような問題を解決したものなのである。
なお、仕切板3を複数枚に分割してもよい。例えば、図8のように仕切板3を2分割にしてもよい。こうすることによって、一方では、仕切板3bを収納位置に収納することによってホルダ部材11の上方が開放されるので、飲料容器を保持することができる。もう一方では、仕切板3aを仕切位置に位置させることにより、ホルダ部11が閉じられるので、第2収容部2を小物入れとして使用することができる。こうして、カップホルダ機能と小物入れ機能の両方を同時に使用することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更、変形が可能である。小物入れの材質は、樹脂製が望ましい。
本発明を適用した車両の概要を説明するための側面図である。 本発明を説明するための分解斜視図である。 実施例の車両に適用した小物収納装置の斜視図である。 変形例を示すA−A断面の小物収納装置の断面図である。 変形例の小物収納装置の斜視図である。 変形例を示すA−A断面の小物収納装置の断面図である。 変形例の小物収納装置の斜視図である。 別の実施例の小物収納装置の斜視図である。
符号の説明
1 第1収容部
2 第2収容部
3 仕切板
4 フタ部材
11 ホルダ部
31 耳軸部
41 ブラケット
45 軸支部
47 スライド部
49 仕切板収納部

Claims (6)

  1. 車両の内装部材に上向きに開口するように設けられた凹部を備え、該凹部は挿入された飲料容器を保持する第1収容部と、
    上記第1収容部の上方に連続して形成される第2収容部と、
    上記第2収容部の上方部を開閉可能に覆うフタ部材を備えた自動車の小物収納装置において、
    上記第1収容部と上記第2収容部を仕切る仕切板を備え、
    上記仕切板は、上記フタ部材に収納されることを特徴とする自動車の小物収納装置。
  2. 請求項1に記載の自動車の小物収納装置において、
    上記フタ部材の下面部に、上記仕切板を収納して固定する仕切板収納部が形成されることを特徴とする自動車の小物収納装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動車の小物収納装置において、
    上記フタ部材は、上記第2収容部の側面部に軸支されると共に、
    上記仕切板は、上記第1収容部と上記第2収容部とを仕切る仕切位置と、
    上記仕切板収納部に収納される収納位置との間を揺動変位するように上記フタ部材に回動可能に支持されることを特徴とする自動車の小物収納装置。
  4. 請求項1〜3に記載の自動車の小物収納装置において、
    上記仕切板は、上記フタ部材の開閉動作とは独立して、上記第1収容部と上記第2収容部とを仕切る仕切位置に維持されるように、上記フタ部材に対して相対変位手段を介して連係されたことを特徴とする自動車の小物収納装置。
  5. 請求項4に記載の自動車の小物収納装置において、
    上記フタ部材の当該両端部には、上記フタ部材の下面部側に突出しかつ上記フタ部材を回動可能に支持する軸支部を有するブラケットがそれぞれ形成され、
    上記相対変位手段は、上記ブラケットに形成された略円弧状のスライド部と、該スライド部に揺動可能に係合する上記仕切板の一対の耳軸部を有し、上記仕切板は、該耳軸部を中心に回転可能とされたことを特徴とする自動車の小物収納装置。
  6. 請求項1に記載の自動車の小物収納装置において、
    上記仕切板は、上記仕切位置において上記第2収容部の底部に当接載置されたことを特徴とする自動車の小物収納装置。
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