JP2007145216A - 物品ホルダー - Google Patents

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Chikafumi Takeichi
親史 竹市
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Abstract

【課題】収納部の底面の位置を一定に保ったまま、アッパサポートを物品のサイズに応じた高さに変化させることができる物品ホルダーを提供する。
【解決手段】ホルダー本体10の収納部12に各種サイズの物品を入れて保持するための物品ホルダーであって、収納部12内において先端部が底面12bに向かう方向へスプリング28の付勢力に抗して傾倒回転できるように支持されたロアサポート20と、収納部の上面開口12aよりも上方の位置まで移動可能に設けられたアッパサポート30と、両サポートを連動させるように連結したリンク部材40とを備えている。ロアサポート20は収納部12に入れた物品の一部が接触することで傾倒回転する。リンク部材40はロアサポートが傾倒回転することに連動してアッパサポート30を収納部の開口12aよりも上方の位置に移動させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両室内のコンソールボックス上面などに設けられるホルダー本体の収納部に、その上面の開口部から飲料容器などの物品を入れて保持するための物品ホルダーに関する。
この種の物品ホルダーについては、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では飲料容器を上方から収納する受け部材(ロアサポート)と、容器の胴部を外側から保持する環状の保持枠(アッパサポート)とが個々にラックを備え、これらのラックがピニオンを通じて相互に噛み合っている。そこでロアサポートに容器を入れ、かつ、使用者が容器を通じてロアサポートを押し下げると、ロアサポートが下方に移動するのに伴い、ラックとピニオンの噛み合いを通じてアッパサポートが上方に移動する。これにより、ロアサポートの底面からアッパサポートまでの寸法が大きくなり、高さの大きい容器に対応した保持が可能となる。
特開2005−145384号公報
このように容器のサイズに応じてロアサポートを上下に移動させたのでは、それによって容器を受ける収納部の底面の高さが変化することとなり、使用する者に違和感を与える場合がある。またロアサポートを上下に移動させるためのスペースを確保することが必要であり、その分、ホルダーが設置されるコンソールボックスなどのスペースが犠牲となってしまう。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その一つの目的は、収納部の底面の位置を一定に保ったまま、アッパサポートを飲料容器などの物品のサイズに応じた高さに変化させることができる物品ホルダーを提供することである。
本発明における他の一つの目的は、小サイズの物品の取り出しが容易で、かつ、設置スペースが小さくて済む物品ホルダーを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、ホルダー本体に設けられている収納部に、その上面の開口から各種サイズの物品を入れて保持するための物品ホルダーであって、ホルダー本体に対し、収納部に突出しているとともに、先端部が収納部の底面に向かう方向へスプリングの付勢力に抗して傾倒回転できるように支持されたロアサポートと、ホルダー本体に対し、収納部に収まった位置から開口よりも上方の位置まで移動するように設けられたアッパサポートと、両サポートを連動させるように連結したリンク部材とを備えている。ロアサポートは収納部に入れた物品の一部が接触することで傾倒回転する。リンク部材はロアサポートが傾倒回転することに連動してアッパサポートを収納部の開口よりも上方の位置に移動させるように構成されている。
この構成によれば、ホルダー本体の収納部に入れる物品によってロアサポートが傾倒回転し、これに連動してアッパサポートが収納部の開口よりも上方の位置に移動する。すなわち物品を受け止める収納部の底面の位置は一定に保ったまま、アッパサポートを物品のサイズに応じた高さに変化させることができる。したがって飲料ボトルなどのように高さの大きい物品であっても安定した保持が可能になるとともに、収納部の底面は変化することなく常に定位置にあるので、収納部に物品を入れたときの違和感がなく、使いやすい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された物品ホルダーであって、収納部の開口から底面までの寸法が、比較的小さいサイズの物品の高さに合わせて設定されている。
このように収納部の深さそのものは小さめに設定することにより、小サイズの物品が取り出しやすく、またホルダーの設置に必要なスペースが小さくて済む。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図1は車両室内に設けられる飲料容器用ホルダーを表した平面図である。図2は図1のII−II矢視方向の断面図である。これらの図面で示すように容器用ホルダーの構造は、ホルダー本体10と、ロアサポート20と、アッパサポート30と、リンク部材40とに大別される。なお、これらの各部材は個々に樹脂材による一体成形品である。
ホルダー本体10はボックス形状をしており、その中央に各種サイズの容器を入れるための収納部12を備えている。つまり収納部12の上面は開口12aになっているとともに、内部の底面12bで容器を受けるようになっている。またホルダー本体10は、収納部12における外周部の三箇所に位置する取付けスペース14を備えている。これらの取付けスペース14は等間隔(120°間隔)に配置されているとともに、個々に収納部12内と連通した凹形状に設定されている。
各取付けスペース14内には、収納部12の開口12aと底面12bとのほぼ中間の高さにおいてストッパ面16が位置している(図2)。また各取付けスペース14内における両サイドの壁面には、図2および次に説明する図3からも明らかなように、収納部12の内周面の傾きと平行に上下方向へ延びるガイド溝18がそれぞれ設けられている。そして各取付けスペース14に、ロアサポート20、アッパサポート30およびリンク部材40が、これらを一組としてそれぞれ組み付けられる。
図3はホルダー本体10の一部とアッパサポート30とを分離状態で表した斜視図である。図4はロアサポート20とリンク部材40とを分離状態で表した斜視図である。図4からも明らかなようにロアサポート20は平面形状が板状であり、その表面が容器と接触する当接面20aになっているとともに、先端面が容器の胴部を受ける円弧形状の受け面20bになっている。ロアサポート20における受け面20bと反対側の端部は、リンク部材40と連結するための連結部22となっている。この連結部22は、所定の間隔をもって対向させた一対の連結片22aと、これらの両連結片22aにそれぞれ開けられた孔22bとによって構成されている。
ロアサポート20は、その両側面から突出した一対の支持突起24を備えている。またロアサポート20は、上下面で開放したスプリング用の取付け空間26を備え、この取付け空間26内には両支持突起24と同軸線上において取付け軸27が位置している。この取付け軸27の一端は取付け空間26の内壁面から所定の間隔をもって離れており、その間隔を利用して取付け軸27の軸上にコイル状のスプリング28が組み付けられる。
ロアサポート20の両支持突起24は、ホルダー本体10における取付けスペース14の両サイドの壁面に対して回転可能に支持される(図2)。この回転により、ロアサポート20の当接面20a側の部分が収納部12内に突出し、あるいは取付けスペース14の下部に収められる。またスプリング28の一端部は取付けスペース14内の一部(ストッパ面16の一部)に引っ掛けられ、他端部はロアサポート20の裏面に引っ掛けられている。つまり、スプリング28は、両支持突起24の軸線上において捩りバネとして機能する。これによって両支持突起24を回転支点とするロアサポート20は、その受け面20b側を収納部12内に突出させる回転方向(図2の反時計回り方向)へ付勢されている。なおスプリング28の付勢力によるロアサポート20の回転は、連結部22の両連結片22a下端が取付けスペース14内のストッパ面16に受け止められることで規制される。
アッパサポート30は、図3からも明らかなように下面が開放された中空ブロック形状の本体32と、本体32の両側下部から下方へ延びる一対の脚部34とを備えている。本体32の前面側(収納部12に対向する側)は、容器の胴部を受ける円弧形状の受け面32aとなっている。また本体32の両側壁には、リンク部材40と連結するための孔32bがそれぞれ開けられている。一方、両脚部34は個々の外側の上下二箇所において係合突起36をそれぞれ備えている。これらの各係合突起36は、ホルダー本体10における取付けスペース14の両ガイド溝18に対して上下方向へ移動可能に係合することができる。
リンク部材40は、その下部40aに比べて上部40bが左右に開いたフォーク状になっている(図4)。そして下部40aおよび上部40bの外側には、それぞれ連結突起42,44が設けられている。リンク部材40の下部40a先端は、ロアサポート20における連結部22の両連結片22aの間に挿入可能であり、そのときに両連結突起42を両連結片22aの孔22bにそれぞれ係合させることができる。リンク部材40の上部40bは、アッパサポート30における本体32の開放下面から内部に挿入され、それによって両連結突起44を本体32の両孔32bにそれぞれ係合させることができる。
ホルダー本体10の取付けスペース14にロアサポート20およびアッパサポート30を組み付けるには、まず両サポート20,30をリンク部材40によって上記のように連結する。つぎに取付け空間26にスプリング28が組み付けられたロアサポート20の両支持突起24を取付けスペース14の両サイド壁に対して回転可能に支持する。また、これと併行してアッパサポート30における両脚部34の各係合突起36を取付けスペース14の両ガイド溝18に対して上下方向へ移動可能に係合させる。
このようにしてホルダー本体10における三箇所の取付けスペース14に両サポート20,30がそれぞれ組み付けられる。そしてロアサポート20は、既に述べたようにスプリング28の付勢力と、ストッパ面16による回転規制とによって受け面20b側を収納部12内に突出させた水平状態に保持されている(図2)。一方、アッパサポート30については、ロアサポート20の回転位置に基づき、リンク部材40を通じて取付けスペース14内で最も下方へ移動した状態に保持されている。このとき、アッパサポート30の本体32上面とホルダー本体10上面とはほぼ同一面になっており、容器ホルダーの意匠性が配慮されている。
図5〜7はホルダー本体10の収納部12に各種サイズの容器を入れたときの両サポート20,30の作動状態を図2の一部と対応させて表した断面図である。なお、これらの図面ではスプリング28を省略している。図5はホルダー本体10の収納部12内に図2の実線で示す缶容器A1のような小サイズの容器を入れた場合を示し、両サポート20,30は元の規制位置に保持されたままである。この場合、缶容器A1の胴部はロアサポート20の受け面20bで受け止められて安定している。
ホルダー本体10の収納部12に、図2の仮想線で示すカップ容器A2のような大サイズの容器を開口12aから入れ始めると、このカップ容器A2の底などがロアサポート20の当接面20aに干渉する。これにより、ロアサポート20が支持突起24を支点としてスプリング28の付勢力に抗して回転する。すなわちロアサポート20は、その先端部の受け面20bが収納部12の底面12bに向かう方向へ傾倒回転する(図6)。このロアサポート20の回転に伴い、リンク部材40を通じてアッパサポート30がガイド溝18に案内されて押し上げられ、アッパサポート30の本体32が収納部12の開口12aよりも上方に移動する。
カップ容器A2を収納部12内に入れ終えた状態では、図7で示すようにロアサポート20は取付けスペース14内の下部に収まっている。そしてアッパサポート30は最も上方へ移動し、その本体32が開口12aの上部に位置している。このアッパサポート30の受け面32aによってカップ容器A2の胴部が受けられ、高さのある大サイズの容器であっても安定した保持が可能となる。
また本実施の形態の容器ホルダーは、容器のサイズにかかわらず収納部12の底面12bは一定の位置に保たれているので、容器のサイズが変わる度に開口12aの高さが変化するのと異なり、収納部12に容器を入れたときの違和感がない。そして収納部12の深さは缶容器A1のような小サイズの容器に合わせているので、小サイズの容器が取り出しやすく、かつ、ホルダー本体10の高さも小さく設定できる。このため容器ホルダーを設置するコンソールボックスなどのスペースの犠牲も小さくて済む。
なお以上は好適な実施の形態として容器用ホルダーを例示したが、ホルダーに収納する物は容器に限らず様々な物品を対象とすることが可能である。
車両室内に設けられる容器用ホルダーを表した平面図 図1のII−II矢視方向の断面図 ホルダー本体の一部とアッパサポートとを分離状態で表した斜視図 ロアサポートとリンク部材とを分離状態で表した斜視図 収納部に小サイズの容器を入れた状態を図2の一部と対応させて表した断面図 収納部に大サイズの容器を入れている状態を図2の一部と対応させて表した断面図 収納部に大サイズの容器を入れ終えた状態を図2の一部と対応させて表した断面図
符号の説明
10 ホルダー本体
12 収納部
12a 開口
12b 底面
20 ロアサポート
28 スプリング
30 アッパサポート
40 リンク部材

Claims (2)

  1. ホルダー本体に設けられている収納部に、その上面の開口から各種サイズの物品を入れて保持するための物品ホルダーであって、
    ホルダー本体に対し、収納部に突出しているとともに、先端部が収納部の底面に向かう方向へスプリングの付勢力に抗して傾倒回転できるように支持されたロアサポートと、ホルダー本体に対し、収納部に収まった位置から開口よりも上方の位置まで移動するように設けられたアッパサポートと、両サポートを連動させるように連結したリンク部材とを備え、ロアサポートは収納部に入れた物品の一部が接触することで傾倒回転し、リンク部材はロアサポートが傾倒回転することに連動してアッパサポートを収納部の開口よりも上方の位置に移動させるように構成されている物品ホルダー。
  2. 請求項1に記載された物品ホルダーであって、
    収納部の開口から底面までの寸法が、比較的小さいサイズの物品の高さに合わせて設定されている物品ホルダー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008000404A1 (de) * 2006-06-28 2008-01-03 Fischer Automotive Systems Gmbh & Co. Kg Halter für einen getränkebehälter
DE102009022889B4 (de) * 2009-05-27 2012-05-16 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug

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