JP6378283B2 - カップホルダ構造 - Google Patents
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Description
また、別のカップホルダ構造としては、スライダを収納する扁平な箱状のケーシングを有して、スライド移動可能なスライダをスライドガイドするものが知られている(たとえば、特許文献2参照)。
このようなものでは、ケーシング内のスライダを引き出してペットボトルなどの収容物を保持するように構成されている。
本発明は、様々な飲料の容器を保持可能なカップホルダ構造を提供することを目的とする。
そして、トレー3は、レール部70,70をレールガイド60,60にスライド移動可能に係合させて、開口部4aから収納方向Lへスライド移動可能としている(図1等参照)。
また、インストルメントパネル2のホルダ開口2aの周縁部には、座面部2bが設けられている。座面部2bには、取付孔5a,5aに対応する位置に、複数の固定孔2cが開口形成されている。
これにより、ケーシング4は、収納方向Lに位置決めされて固定される(図7参照)。なお、この際、ケーシング4の下部から突設している係合ピンをホルダ開口2aの下縁に係合させて、上,下側で位置決めおよび支持するようにしてもよい。
ケーシング4の前端部4dには、第2の係合部としての受圧部7が一体に形成されている。受圧部7は、平面視長方形形状で、面延設方向が略水平となるように形成されている。この受圧部7には、下方から車体部品に係合する押圧面17が、受圧部7の車幅方向略全域に設けられている。
この実施形態では、取付片5,5を座面部2bに固定することにより、ケーシング4の位置決めが行われる。このため、車体の奥側に配置されている車体部品としての横断部材14の下側空間に受圧部7を挿入すると、押圧面17は、横断部材14の下方の位置に対向して停止する。
このうち、ステアリングハンガー16は、円筒形状を呈していて、車幅方向に長手方向を沿わせて車両略全幅に亘り設けられている。そして、ステアリングハンガー16は、図示しないステアリングコラムシャフトを支持するように構成されている。
ステアリングハンガー16の中央付近から車両下方に向けてそれぞれ左,右ブラケット18,19が延設されている。左,右ブラケット18,19は、車幅方向に一定の間隔を置いて固定されていて、ステアリングハンガー16の下方位置で、離し置きされたパイプ部材15を支持している。このため、パイプ部材15は、ステアリングハンガー16,および左,右ブラケット18,19とともに正面視で枠状となるように連結されている。
したがって、トレー3に収容された収容物の重量は、取付片5,5を支点として、受圧部7からパイプ部材15に加わる上向きの荷重となる。この荷重は、左,右ブラケット18,19を介してステアリングハンガー16に伝達されて分散される。
このため、押圧面17は、パイプ部材15の外側面15aに直線状に接触するため、上向きの荷重を伝達する際、点状に受圧する場合に比して受圧面積を大きく設定することができる。しかも、所定の車幅方向の寸法Wで接触しているため、振動によるケーシング4のぐらつきが抑制される。
しかしながら、比較的小さなペットボトル11は、丸型であるのに対して箱形容器12は、四角型であり、平面視の形状および大きさが相違している。さらに、たとえば1リットルサイズ等の内容量の多い箱形容器12では、外形寸法がペットボトル11とは大きく相違して、上下方向の寸法も相違する。特に、500ミリリットル〜1リットル等の内容量の多い紙パックなどの箱形容器12では、高さ方向の寸法が大きく、重心位置が高い。このため、このような箱形容器12が転倒しないように収容部30の形状を適合させて、深受皿状とする必要がある。
特に、一部のペットボトル11の下部11a近傍には、径方向の寸法が小さくなるように絞られた括れ部11bが形成されている(図15,図16参照)。このようなペットボトル11を箱形容器12が転倒しないように大きさが形成された収容部30に収容しようとすると、内側面とペットボトル11の外側面との隙間がさらに大きくなって、直立状態のペットボトル11を支持できない。
そして、この収容部30には、比較的小さな円形形状のペットボトル11も隙間なく収容できるように、開口31の大きさを狭めるフラップ20が設けられている。フラップ20は、図4に示すように、収容部30の開口31の周縁のうち、車両前方に位置する前側縁部32に設けられた回動軸34を回動中心として回動可能に軸支されている。
この実施形態のフラップ20は、図3に示すように、回動軸34が配置されている辺とは反対側の辺に平面視半月形状の凹部36が設けられている。
この凹部36の湾曲形状は、左,右両側に位置する左,右延長部36a,36aを回動軸34から離れる方向に有している。左,右延長部36a,36aは、ペットボトル11の左,右両側面に廻り込む位置まで延設されている。
そして、収容物としてペットボトル11が収容部30に収容される際には、展開された状態におけるフラップ20の凹部36がペットボトル11の外側面形状に適合して、ペットボトル11を傾きすぎないようにペットボトル11の側面を支持することができる(図15,図16参照)。
この実施形態のフラップ20は、凹部36の中央部分の厚さ寸法h1が最も厚く(寸法h0に対して、h1≧h0×約1/2)、左,右延長部36a,36aの厚さ寸法h2が最も薄く(寸法h0に対して、h2≧h0×約1/4)なるように設定されている。
そして、図4中に二点鎖線で示すフラップ20が屈曲状態となる屈曲位置では、フラップ20の上面部22が略垂直になる位置まで干渉することなく、回動可能となるようにフラップ収容部40の凹状部分の容積が設定されている。
そして、トレー3の前端部には、延設部80が突設されている。延設部80は、ケーシング4の収納状態(図5〜図7参照)では、受圧部7の下側から前方へ向けて突出するように構成されている。この延設部80の下面側には、レール部70,70間を連結する方向に複数の補強リブ81,81が設けられている。そして、トレー3とケーシング4とが収納方向Lで重複する寸法がこの延設部80によって長くなるように設定されている。このため、トレー3がケーシング4から引き出された状態で、収容物の重量に耐えられる強度を得られる。
収容部30に収納された収容物の重量は、収容部30を構成するトレー3に下向きに加わり、取付片5,5を支点として受圧部7を上方に付勢する荷重となる。また、収容部30が力点、パイプ部材15に対して下方から当接している押圧面17が作用点となるので、カップホルダ1は安定して支持される。
そして、この上向きの荷重は、受圧部7から車体強度部材として比較的高い剛性を有するステアリングハンガー16に伝達されて分散されるため、一か所に応力集中する虞がない。
しかも、支点から力点までの距離よりも、支点から作用点までの距離の方が長く設定されているため、収容部30に重量を有する収容物を収容しても、支えることができる。
従って、収容部30には、トレー3が引き出された状態で、収容物として、たとえば、紙コップ、缶ジュースの缶容器、ペットボトル11(図15,図16参照)などに加えて、箱形容器12(図17,図18参照)などの比較的重量の重い収納物を収容することができる。
このため、車両の振動により収容部30内の収容物が傾いたり、転倒する虞をさらに減少させることができる。
しかも、受圧部7をパイプ部材15の下側に挿入する際、取付片5,5が座面部2bに突き当てられて、収納方向Lに位置決めされて、確実に押圧面17をパイプ部材15の外側面15aに対して係合させることができる。
したがって、この実施形態のカップホルダ1は、インストルメントパネル2への装着性が良好である。
このため、延設部80の挿抜方向の寸法の設定の自由度が大きくなる。よって、トレー3とケーシング4との重複部分の寸法を増大させるように、延設部80の車両前後方向の寸法を大きく設定することができる。
このため、一定の重量を有する収容物が引き出された状態の収容部3に収容されても、トレー3が支点の近傍で座屈等、変形してしまう虞がない。したがって、収容部30内の収容物の荷重による負荷をカップホルダ1全体に分散させて支持することが出来、様々な飲料の容器を保持可能である。
このため、下端縁21の何れかの部分をペットボトル11の下部11aで括れている部分よりも下方の側面に当接させることができる。特に、凹部36の中央部分から左,右延長部36a,36aまで延設されたフラップ20により、車両前後方向だけでなく車幅方向にも、ペットボトル11の下部11aが移動しないように支持することができる。
このため、凹部36は、下端縁21の何れかの一部分をペットボトル11の下部11aの外側面のうち、括れている部分よりも下方の側面に当接させることができる。
従って、収容部30内におけるペットボトル11の下部11aの水平方向への移動が抑制されて、ペットボトル11が傾いたりあるいは、収容部30から抜け落ちたりする虞を減少させることができる。
この実施形態のトレー3には、図4に示すように、回動軸34が配置される辺の下方にフラップ収容部40が凹状に設けられている。このため、フラップ20は、収容部30の内側面と干渉することがなく、屈曲位置まで円滑に回動できる。
従って、さらに、収容部30内に収容されている箱形容器12の安定性を向上させることができる。
2 インストルメントパネル
3 トレー
3a 後端縁
4 ケーシング
4a 開口部
4b 上部
4c 後縁
4e 前端部
5 取付片(第1の係合部)
7 受圧部(第2の係合部)
11 ペットボトル(収容物の一つ)
11a 下部
12 箱形容器(収容物の一つ)
14 横断部材(車体部品)
15 パイプ部材(車体部品)
15a 外側面
17 押圧面
20 フラップ
21 下端縁
30 収容部
31 開口
36 凹部
40 フラップ収容部
50 別物収納部
80 延設部
Claims (6)
- 車両のインストルメントパネル内に取り付けられたケーシングと、該ケーシング内に収納され、前記インストルメントパネルの面外方向に出し入れ自在とするトレーとを設けたカップホルダ構造であって、
前記ケーシングの上部で後縁に設けられて、前記インストルメントパネルと係合することにより、前記インストルメントパネルと前記トレーの収納方向で前記ケーシングの位置を位置決めする第1の係合部と、
前記ケーシングの前端部に位置して、前記トレーに収容された収容物の重量に対抗して、車幅方向に沿って配置された横断部材に下方から係合する第2の係合部と、を有し、
前記横断部材は、前記インストルメントパネルの内側に設けられたステアリングハンガー、または、前記ステアリングハンガーから延出する一対のブラケットに両端を支持されたパイプ部材、であり、
第2の係合部は、前記横断部材の外側面が所定の車幅方向の寸法で接触する押圧面を有していることを特徴とするカップホルダ構造。 - 前記トレーは、前記収容物を収容する収容部の開口周縁に、平面視半月形状の凹部を有するフラップを設け、該フラップの上下方向の厚さは、該フラップの下端縁の何れか一部分を前記収容物の下方の側面に当接させるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のカップホルダ構造。
- 前記フラップは、前記収容部の深さ方向の寸法に対して1/4以上1/2以下の上下方向厚さ寸法を有して屈曲自在としていることを特徴とする請求項2に記載のカップホルダ構造。
- 前記トレーは、前記フラップを屈曲状態で収容するフラップ収容部を設けた請求項2または3に記載のカップホルダ構造。
- 前記トレーの後端縁には、該トレーが引出された状態で上部を開放する別物収納部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項に記載のカップホルダ構造。
- 前記トレーは、前記ケーシングへの収納状態で、前記第2の係合部の下側から前方へ向けて突設される延設部を有していることを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一項に記載のカップホルダ構造。
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