JP2007154566A - 防火区画貫通部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工が短時間で行なえ、火災時等に火炎や煙の進入を確実に防ぐことができ、音や振動の伝達を防止できると共にコストを低減できる防火区画貫通部構造を提供する。
【解決手段】建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り壁10に形成された貫通孔11をケーブルや配管等の貫通物が貫通する防火区画貫通部構造は、貫通孔11の内周面と貫通物であるパイプ1の外周面との間に、熱膨張性耐火材料のシート材2aと発泡体2bとが積層されたテープ状成形体2を巻回した耐火積層体3が巻回挿着されている。パイプ1の外周面に熱膨張性耐火材で形成されたテープ状膨張体4が巻回され、このテープ状膨張体と貫通孔の内周面との間に耐火積層体3が巻回装着されていることが好ましい。また、貫通孔に挿着された耐火積層体をシーリング材13や蓋体15で被覆するとより好ましい。
【選択図】 図3
【解決手段】建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り壁10に形成された貫通孔11をケーブルや配管等の貫通物が貫通する防火区画貫通部構造は、貫通孔11の内周面と貫通物であるパイプ1の外周面との間に、熱膨張性耐火材料のシート材2aと発泡体2bとが積層されたテープ状成形体2を巻回した耐火積層体3が巻回挿着されている。パイプ1の外周面に熱膨張性耐火材で形成されたテープ状膨張体4が巻回され、このテープ状膨張体と貫通孔の内周面との間に耐火積層体3が巻回装着されていることが好ましい。また、貫通孔に挿着された耐火積層体をシーリング材13や蓋体15で被覆するとより好ましい。
【選択図】 図3
Description
本発明は、建築物等の防火区画を画成する防火壁等の仕切り部をケーブルや配管等が貫通する構造に係り、特に、貫通孔と貫通物との隙間を埋める低コストの充填材を使用し、低コストで防火性能が安定している防火区画貫通部構造、および施工が容易な防火区画貫通部構造に関する。
従来、建築物等において、建築物の床、壁、間仕切り壁等の防火区画を画成する仕切り部に配管等を配設する場合、仕切り部に貫通孔をあけてケーブルや配管等を貫通させる。配管等としては、給排水管、ケーブル、電線管、冷媒管、ダクト管等がある。中空の構造からなる仕切り部としては、中空押出セメント板(ECP)や、中空コンクリート、木材や金属等の支持部材と面材で組合わされた構造がある。中空でない仕切り部としては、例えばコンクリート壁、ALC壁等の構造がある。
中空の構造、あるいは中空でない構造からなる仕切り部に配管を貫通させる場合は、市販されている区画貫通キットや電線管、不燃材のスリーブ等を用い、その後配管等を貫通させ、さらにスリーブ等と配管の隙間を耐火パテ、モルタル、ロックウール等で充填している。
この種の防火区画貫通部構造として、貫通管の外周に熱膨張性材料からなるテープ状膨張体を巻きつけ、テープ状膨張体の外周と貫通孔との隙間に充填材を充填させる防火措置工法がある。この工法において仕切り部が中空構造の場合は中空部から充填材がはみ出さない様にスリーブや不燃性の筒上体を貫通孔の内周に予め挿着し、配管とスリーブの隙間にモルタル等の不燃材を充填している(例えば、特許文献1参照)。
防火区画を画成する仕切り部に配管等を貫通させるために使用する区画貫通キットはコストが高く、配管の種類に応じた形状のものを用意する必要がある上、施工が煩雑である問題点があった。また、貫通孔と貫通物との間の隙間を耐火パテで充填して塞ぐ場合、隙間部分に耐火パテを押し込む作業が手間取るため、施工に多大な時間を要する問題点があった。さらに、押し込みが不完全であると隙間を確実に塞ぐことができず、火災時等に火炎や煙の進入を防ぐことができない虞があった。
電線管を使用してケーブルを貫通させる場合、電線管の長さは防火区画壁の表面から両側へ1m以上必要であり、電線管の全長は2m以上プラス防火区画壁の厚さ分が必要で施工が煩雑となっていた。さらに、耐火パテやモルタル等で隙間を充填した場合、これらが硬化することにより、例えば配管内を水等が通る際の音や振動が防火仕切り部に伝達され、騒音や振動の問題があった。
前記した特許文献1に記載の施工方法では、中空の構造からなる仕切り部の貫通孔内周に不燃材の筒状体を予め挿着するため、部材点数が多くなりコストがかかる。また貫通孔のサイズに合わせた筒状体を各々作製する場合がある。さらに、筒状体を設置する際、貫通孔の形状が施工誤差により歪みや若干のサイズが異なっていると、貫通孔と筒状体間に隙間が生じ、仕切り部の一方の側で発熱した際、火炎、煙等が他方側へ到達するのを防止し難い。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、施工が短時間で容易に行なえ、熟練した技術を必要とせず施工でき、施工後の品質も安定している防火区画貫通部構造を提供することにある。また、仕切り部を貫通する配管からの騒音や振動の伝達を防止でき、火災時等に火炎や煙の進入を確実に防ぐことができる防火区画貫通部構造を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る防火区画貫通部構造は、建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、前記貫通孔の内周面と前記貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されていることを特徴としている。巻回挿着された耐火積層体は貫通孔の内周に圧接することが好ましい。発泡体としては樹脂発泡体が好ましいが、無機発泡体等を用いることもできる。熱膨張性耐火材料は、加熱によって膨張して耐火断熱層を形成できるものである。
前記のごとく構成された本発明の防火区画貫通部構造は、貫通物の外周に熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された成形体を巻回して形成した耐火積層体を貫通孔の内部に移動させて挿着することで施工が完了し、構成が簡単で施工が容易な防火区画貫通部構造とすることができる。また、この防火区画貫通部構造は熟練した技術を必要とせず施工でき、施工後の品質も安定している。巻回された耐火積層体を貫通孔内に挿着させた後は、耐火積層体が膨張するため、あらゆる形状の貫通孔に追従することができるため、仕切り部の中空部や、耐火積層体と貫通管および仕切り部の内周に隙間が発生しにくく、安定した状態で施工することができる。
そして、仕切り部が中空の構造からなる場合でも、ケーブルや配管等の貫通物の外周面に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体を巻回し、巻回された耐火積層体を貫通物に沿わせて貫通孔内に移動させて貫通孔の内周面と貫通物の外周面との間に耐火積層体を挿着するだけの作業で中空部を塞ぐことができ、防火区画貫通部を施工できる。また、防火区画を画成する仕切り部と貫通管の間に発泡体を有する耐火積層体を巻回するため、貫通物が配管の場合、配管内の音や振動が仕切り部へ伝達されるのを低減することができる。
すなわち、仕切り部が中空の場合でも、火災時に耐火積層体の熱膨張性耐火材料が熱膨張して耐火断熱層を形成し、発泡体の焼失部および貫通孔との隙間を塞ぐとともに、貫通物が焼失しても耐火断熱層が焼失部分を塞いで防火性能を発揮させることができる。すなわち、仕切り部が中空の構造からなり、スリーブ等が無い場合でも中空部を塞ぐことができ、また熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層されているため、ロックウール等の充填材を兼ねることができ、施工が容易になるとともに、部品点数を削減することができる。これにより、一方の区画側で火災が発生しても、他方の区画側への火炎や煙の進入を防止し、延焼を防止することができる。
本発明に係る防火区画貫通部構造の他の態様としては、建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、前記貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、該テープ状膨張体と前記貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されていることを特徴としている。テープ状膨張体は、熱膨張性耐火材料から形成され、加熱によって膨張して耐火断熱層を形成できるものである。
このように構成された防火区画貫通部構造は、仕切り部の貫通孔を貫通するケーブルや配管等の貫通物の外周面に、先ず熱膨張性材料からなるテープ状膨張体を巻回し、巻回されたテープ状膨張体と貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着することにより、火災時において、貫通物に巻回されたテープ状膨張体が熱膨張して耐火断熱層を形成し、その外周に巻回された耐火積層体と共に、より安定した耐火断熱層を形成して貫通孔を塞ぐことができるため、より断面の大きな貫通管や貫通孔に対しても、火炎や煙の進入を確実に遮蔽する性能を得ることができる。
また、本発明に係る防火区画貫通部構造のさらに他の態様としては、建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、前記貫通孔の内周面と前記貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、巻回挿着された耐火積層体は、前記貫通孔内において前記仕切り部の少なくとも一方の表面より窪んで配置され、該少なくとも一方の表面側に段差部が形成されており、該段差部にシーリング材等の充填材が充填されていることを特徴としている。特に、耐火積層体の幅を仕切り部の厚さより小さく設定し、耐火積層体を貫通孔に挿着したとき、貫通孔の両方の開口部分に段差部が形成されるように構成し、段差部の少なくとも一方に充填材を充填することが好ましい。また、段差部に充填される充填材は表面が平坦で仕切り部の表面と同一面に形成されることが好ましい。
このように構成された防火区画貫通部構造は、耐火積層体の側面の片側あるいは両面と、貫通物表面、仕切り部表面の間に充填材を充填することで、施工仕上げ上の見栄えもよくなり、さらに火災時には貫通孔を塞ぎ、火炎を遮蔽し、煙の進入を防ぎ、裏面側の温度上昇を防止することができる。そして、耐火積層体の幅を仕切り部の厚さより小さく設定し、中空部を塞ぐことができるだけの最低限の幅に設定すると、材料コストを削減することができ、貫通部構造のコストダウンを達成できる。
本発明に係る防火区画貫通部構造の好ましいさらに他の態様としては、建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、該テープ状膨張体と貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、巻回挿着された耐火積層体は、貫通孔内において仕切り部の少なくとも一方の表面より窪んで配置され、該少なくとも一方の表面側に段差部が形成されており、該段差部の少なくとも一方に充填材が充填されていることを特徴としている。充填材としては、シーリング材やモルタル等を使用できる。
このように構成された防火区画貫通部構造では、貫通物が配管で断面積が大きい場合や、貫通孔と貫通物との間の空間が大きい場合で、配管が焼失してできた空隙が大きい場合でも空隙を確実に塞いで、反対側の区画に火炎や煙が進入するのを防止できると共に、熱の移動を防止して延焼を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る防火区画貫通部構造の好ましい具体的な態様としては、前記仕切り部の少なくとも一方の表面に、前記貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定したことを特徴としている。蓋体としては、塩化ビニル系、ポリエチレン系等の有機系蓋の他、金属等の不燃系薄板材、または薄板材と発泡体の積層板が挙げられるが、金属箔等の薄板材で形成すると好適である。この構成によれば、貫通孔の段差部を埋めるように充填された充填材を蓋体で被覆しているため、蓋体で充填材を保護し、充填材で耐火積層体を保護している構造となって、耐火性能をより向上させることができる。
本発明に係る防火区画貫通部構造のさらに他の態様としては、建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、貫通孔の内周面と貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、仕切り面の少なくとも一方の表面に、貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定し、貫通孔内に挿着された耐火積層体を被覆したことを特徴としている。この蓋体も、金属箔等の金属薄板材で形成することが好ましい。
このように構成された防火区画貫通部構造によれば、耐火積層体を巻回したあと貫通孔内に挿着し、仕切り部の少なくとも一方の表面に、貫通孔の直径より大きい形状の蓋体で貫通孔の開口を塞いで内部に挿着された耐火積層体を被覆するため、施工仕上げ上の見栄えもよくなり、さらに火災時には蓋体が貫通孔の開口を塞ぎ、火炎を遮蔽し、煙の進入を防ぎ、裏面側の温度上昇を防止することができる。
さらに他の態様としては、建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通し、貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、該テープ状膨張体と貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、仕切り面の少なくとも一方の表面に、貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定し、貫通孔内に挿着された耐火積層体を被覆したことを特徴としている。この構成によれば、火災等で加熱されると、耐火積層体の熱膨張性耐火材料と、テープ状膨張体の熱膨張性耐火材料とが熱膨張して耐火断熱層を形成するため、焼失による空隙が大きくても確実に空隙を塞いで防火性能を発揮することができる。
本発明の防火区画貫通部構造は、構成が簡単で施工が容易であり、熟練した技術を必要とせず施工でき、施工後の品質も安定している。また、仕切り部が中空の構造であっても、スリーブ等を使用せずに中空部を塞いで所望の防火性能を達成することができる。さらに、貫通孔の開口を充填剤で充填し、あるいは貫通孔の開口を蓋体で覆い、内部に挿着された耐火積層体を被覆することで、施工後の見栄えを向上させることができると共に、耐火性能を向上させることができる。
以下、本発明に係る防火区画貫通部構造の第1の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1aは、本実施形態に係る防火区画貫通部構造の仕切り壁とパイプとの関係を示す要部断面図、図1bはその側面図、図1cは図1bの水平方向断面図、図2は図1のパイプに巻回される耐火積層体としてのテープ状成形体の要部斜視図、図3は図1の防火区画貫通部構造の分解した状態を示す要部斜視図であり、施工動作も示している。
図1〜3において、防火区画A,Bを画成する仕切り部としての仕切り壁10は、押出成形セメント板で形成された防火壁であり、厚さは60mm程度となっており、図の例では上下方向に断面形状が矩形の空洞の中空部10aが並設されている。仕切り壁10は前記の空洞により中空の構造となっており、断熱性に優れた防火壁を形成している。仕切り壁10は例えば一方の面は10数mm厚、他方の面が10数mm厚、両方の面を接続する連結部が10数mm厚に設定され、連結部が60mm程度のピッチで形成されている。仕切り壁10には、隣接する防火区画A,Bを水平方向に貫通する貫通孔11が形成されている。貫通孔11は隣接する防火区画A,Bを連通するものであり、貫通物としてパイプ1やケーブル等が挿入できる直径を有している。したがって、仕切り壁10内部の中空部10aと貫通孔10とは連通している。
この貫通孔11の直径は、貫通物の断面積の大きさによって適宜設定され、本実施形態では貫通物は直径が100mm程度の塩ビVP管等のパイプ1であり、貫通孔11の直径は150〜200mm程度に設定されている。仕切り壁10を貫通する貫通物としては、防火区画A,Bを接続する電線、両区画を接続する水道管等の配管、電線類を支持する配線ラック等の貫通物がある。貫通孔11は、これらの貫通物が接触することなく挿通できる程度の大きさに設定されている。
図2は貫通物であるパイプ1に巻回される耐火積層体としてのテープ状成形体2を示しており、熱膨張性耐火材料からなるシート体2aの表面側にアルミガラスクロス2cを積層し、裏面側に発泡体として樹脂発泡体であるウレタンフォーム2bを積層して構成されている。テープ状成形体2は貫通孔11に対応してパイプ1の外周に巻回され、貫通孔11と略同じ直径の円柱状に巻回された耐火積層体3が形成され、貫通孔11とパイプ1との間に挿着され隙間を塞いでいる。テープ状成形体2の一方を構成するシート体2aは熱膨張性耐火材料から構成される厚さが0.2〜数mm程度の耐火シートであり、このシート体の一方の面に前記アルミガラスクロス2cを貼り付けてある。テープ状成形体2の他方を構成する樹脂発泡体はウレタンフォーム2bに限らずポリエチエンフォーム等の発泡体でもよく、厚さは5〜20mm程度が好ましい。発泡体は樹脂発泡体に限られるものでなく、無機発泡体等、適宜の発泡体を使用することができる。テープ状成形体2のシート体2aの表面にアルミガラスクロス2cを積層すると、シート体2aが熱膨張し耐火断熱層が形成されたとき、この耐火断熱層の一方の面を支持できて強度を向上させることができる。
テープ状成形体2は圧縮可能な樹脂発泡体としてウレタンフォーム2bを備えており、この樹脂発泡体を潰すことでパイプ1等の貫通物に凹凸がある場合、あるいは複数のパイプを貫通させる場合でも凹部に進入して隙間が殆んど無い状態とすることができる。テープ状成形体2は巻回された状態でウレタンフォーム2bを潰して縮径させる、すなわち細くすることができ、縮径させて貫通孔11に挿入すると復元して貫通孔内周面に密着して挿着される。テープ状成形体2を巻回する際、熱膨張性耐火材料あるいは発泡体側のいずれを内側にしてもよい。しかし、巻回された耐火積層体3をパイプ1等に沿わせて移動させる場合は、耐火積層体がパイプに粘着しないようにする必要がある。
熱膨張性耐火材料であるシート体2aは、加熱によって膨張して耐火断熱層を形成できるものであり、例えば50kW/m2の加熱条件下で30分程度加熱したあとの体積膨張倍率が1.1〜100倍であるものが好適に使用できる。2〜50倍程度がより好ましい。すなわち、貫通物としてパイプ1が大径で、貫通孔11との間隙が小さい場合は、体積膨張倍率が小さいシート体2aを使用でき、反対にパイプ1が小径で貫通孔11とパイプとの間隙が大きい場合や、パイプが大径の場合は、体積膨張倍率の大きいシート体2aでないと、火災等で可燃物が焼失して生じた空隙を確実に塞ぐことはできない。このように、貫通物であるパイプ1、ケーブルや配管等の直径と貫通孔の内径に応じて体積膨張率を選択することが好ましい。また、テープ状成形体の巻き数を増やすことや、発泡体の厚さを変更することでも、焼失時の隙間を確実に塞ぐことができる。
パイプ1や配管等に巻回されるテープ状成形体2のシート体2aは熱膨張性耐火材料から形成され、巻回するときの厚みが0.3〜6mmのシート状をしているものが好ましい。熱膨張性耐火材料としては、エポキシ樹脂、リン化合物、熱膨張性無機化合物、及び無機充填剤を含有する樹脂組成物(M1)や、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質、リン化合物、熱膨張性無機化合物、及び無機充填剤を含有する樹脂組成物(M2)を用いることができる。熱膨張性無機化合物としては中和処理された熱膨張性黒鉛が好ましい。
樹脂組成物(M1)に使用されるエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、基本的にはエポキシ基をもつモノマーと硬化剤とを反応させることにより得られる。エポキシ樹脂の硬化方法は、特に限定されず、公知の方法によって行うことができる。エポキシ基をもつモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型、2官能のグリシジルエステル型、多官能のグリシジルエーテル型等のモノマーが用いられる。2官能のグリシジルエーテル型のモノマーとしては、例えば、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコール型等が好ましく、グリシジルエーテル型のモノマーとしては、例えば、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水フタル酸型等が好ましく、多官能のグリシジルエーテル型のモノマーとしては、例えば、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型等が好ましい。これらのエポキシ基をもつモノマーは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、重付加型または触媒型のものが用いられ、重付加型の硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、等が好ましく、触媒型の硬化剤としては、例えば、第3級アミン、イミダゾール類、等が好ましい。エポキシ樹脂は、加熱時に形成された炭化層(燃焼残渣)が耐火断熱層として機能する上に、架橋構造をとるため熱膨張後の形状保全性に優れている。
前記の樹脂組成物(M2)としては、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛並びに無機充填剤を含有するものが用いられる。熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質としては特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂や、ポリブテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の各種樹脂、ブチルゴム、ニトリルゴム、水素添加石油樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質の溶融粘度、柔軟性、粘着性等を調整するため、2種以上をブレンドしたものをベース樹脂として使用してもよい。
リン化合物としては特に限定されず、例えば、赤リンや、トリフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル、リン酸ナトリウム等のリン酸金属塩、ポリリン酸アンモニウム類等の化合物等が用いられる。これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。赤リンは少量の添加で難燃効果を向上する。赤リンとしては、市販の赤リンを用いることもできるが、耐湿性、混錬時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたもの等が好適に用いられる。
前記の熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸等の強酸化剤とで処理することにより生成するグラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。前記のように酸処理された熱膨張性黒鉛は、更に、アンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和することによって、中和処理された熱膨張性黒鉛となる。中和処理された熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、樹脂分と混練する際に分散性が悪くなり、物性の低下が避けられない。
前記の無機充填剤としては特に限定されず、例えば、アルミナ、酸化亜鉛等の金属酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、硫酸カルシウム等のカルシウム塩、シリカ、珪藻土等を使用することができる。前記の無機充填剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。前記の無機充填剤のうち、特に含水無機物と金属炭酸塩の併用が好ましい。含水無機物と金属炭酸塩は、骨材的な働きをするところから、燃焼残渣の強度向上や熱容量の増大に寄与するものと考えられる。無機充填剤の粒径としては、0.5〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜50μmである。
前記の如く構成された本実施形態の防火区画貫通部構造の施工方法について以下に説明する。仕切り壁10に形成された貫通孔11にはパイプ1や配管等の貫通物が挿通されている。図3に示すように、貫通孔11の近傍で、パイプ1の外周にテープ状成形体2を巻回する。すなわち、パイプ1の外周にウレタンフォーム2bが内側となるようにして複数回巻回し、パイプ1との間やテープ状成形体同士の重なり部分に空間ができないようにして巻回された耐火積層体3を形成する。パイプが複数本貫通する場合や、貫通物の凹凸がある場合は、パイプ同士の接触する部分に形成される凹部等にウレタンフォーム2bが隙間無く埋まるようにウレタンフォームを潰すように巻回する。
この実施形態では熱膨張性耐火材料からなるシート体2aの厚さが0.25mmで、ウレタンフォーム2bの厚さが10mmのテープ状成形体2を用意してパイプ1の外周に複数回巻回し、巻回された耐火積層体3の直径が貫通孔11の内径より僅かに大きい直径とした。この後、巻回された耐火積層体3を、僅かに縮径してパイプ1に沿って移動させ、貫通孔11の内周面と巻回された耐火積層体3の外周面とを対向させると、ウレタンフォーム2bの復元力により巻回された耐火積層体3は膨らみ、貫通孔11の内周面に密着して挿着される。このように、防火区画貫通部の施工方法は極めて容易であり、熟練した技術を必要としないため、施工不良の発生する恐れがなくなり、品質が安定する。巻回された耐火積層体3の幅は特に限定されないが、仕切り壁10の厚さと同じが好ましい。
このようにして施工された本実施形態の防火区画貫通部構造では、テープ状成形体2が巻回されたパイプ1等の貫通物は、火災時の加熱によって発泡樹脂体2bが焼失し、パイプ1の外皮部分が熱変形を起こしたり、焼失して貫通孔11内に空隙が生じても、テープ状成形体2のシート体2aが火災の熱により膨張して耐火断熱層を形成し、貫通孔11内の空隙を閉塞するため、仕切り壁10の一方の側で発生した熱が他方の側へ到達するのを防止でき、火炎、煙等が他方の側へ進入するのを防止する。また、出火側の区画から他方の区画への温度上昇を防止でき、延焼を防止できる。
また、テープ状成形体2を巻回するパイプ1等の貫通物の表面に凹凸があっても、テープ状成形体2のウレタンフォーム2b部分が凸部に対応して収縮し凹部を埋めるように巻回させることができるため施工が容易となり、貫通物の凹部の隙間を殆んど埋めることができる。なお、僅かな隙間があっても、火災時等には熱膨張性耐火材料からなるシート体2aが膨張して、僅かな隙間を完全に閉塞することができるので、煙や火炎の進入を確実に防止でき、他方の区画への延焼を防止できる。さらに、貫通物であるパイプ1は貫通孔11内に挿着されたウレタンフォーム等の発泡体を有する耐火積層体3に支持されるため、パイプ内の音や振動が仕切り部へ伝達されるのを低減することができる。
つぎに、本発明の第2の実施形態を図4に基づき詳細に説明する。図4は本発明に係る防火区画貫通部構造の第2の実施形態の要部断面図である。なお、この実施形態は請求項2に対応するものであり、前記した実施形態に対し、貫通物の外周に熱膨張性耐火材で形成されたテープ状膨張体が巻回され、このテープ状膨張体と貫通孔の内周面との間にテープ状成形体を巻回した耐火積層体が巻回挿着されていることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図4において、仕切り壁10の貫通孔11内に挿着された耐火積層体3の幅H1は、仕切り壁10の厚さT1と同じに設定されている。テープ状膨張体4は、パイプ1の外周に少なくとも1周分巻回されており、パイプの軸方向に僅かにずらして巻回されている。そして、テープ状膨張体4の外周にテープ状成形体2は巻回され、耐火積層体3を構成する。したがって、パイプ1と耐火積層体3との間にテープ状膨張体4が挿着された構成となっている。テープ状膨張体4は、耐火積層体を形成するテープ状成形体2の熱膨張性耐火材料から形成されるシート体2aと同じ材料から形成されている。すなわち、加熱によって膨張して耐火断熱層を形成できるものであり、例えば50kW/m2の加熱条件下で30分程度加熱したあとの体積膨張倍率が1.1〜100倍であるもの、好ましくは2〜50倍程度のものが用いられている。
このテープ状膨張体4は厚さが4mm以下のものが好ましく、本実施形態では0.2〜0.5mm程度の厚さのものが用いられている。このテープ状膨張体4は仕切り壁10の厚さT1に合わせた幅H1に、あるいはそれより僅かに広い幅のテープ状に切断されて形成される。テープ状膨張体4は例えば一方の面に粘着剤が付与されていると、貫通物への巻回、装着作業が容易に行える。なお、テープ状膨張体4を軸方向にずらす場合でも、仕切り壁の中空部10aを覆う程度にずらすことが好ましい。したがって、第2の実施形態の防火区画貫通部構造は、貫通物であるパイプ1と、パイプ1の外周に巻回されたテープ状膨張体4と、テープ状膨張体4と貫通孔11との間に挿着された耐火積層体3とから構成され、耐火積層体3はテープ状積層体2を巻回して形成され、貫通孔11の内周面に密着している。
このように、熱膨張性耐火材料と発泡体とを積層したテープ状成形体2を巻回して耐火積層体3を形成する前に、パイプ1の外周に熱膨張性材料からなるテープ状膨張体4を巻きつけることにより、火災等が発生して加熱されたとき、耐火積層体3のシート体2aと、テープ状膨張体4の熱膨張性耐火材が共に熱膨張して耐火断熱層を形成するため、より安定した耐火断熱層を形成して貫通孔を塞ぐことができ、より断面の大きな貫通管においても焼失した空隙を確実に閉塞して火炎を確実に遮蔽することができる。
本発明の第3の実施形態を図5に基づき詳細に説明する。図5は本発明に係る防火区画貫通部構造の第3の実施形態の要部断面図と、耐火積層体を貫通孔に挿着し充填材を充填する前の状態の要部斜視図である。なお、この実施形態は請求項3に対応するものであり、前記した実施形態に対し、巻回挿着された耐火積層体は、貫通孔内において仕切り部の少なくとも一方の表面より窪んで配置され、少なくとも一方の表面側に段差部が形成されており、段差部の少なくとも一方に充填材が充填されていることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、この実施形態では、中空の構造からなる仕切り部に限らず、中空部のない仕切り部にも適用することができる。
図5において、テープ状成形体2を巻回して貫通孔11内に挿着された耐火積層体3は、その巻回幅が仕切り壁10の厚さより小さく設定され、耐火積層体3は仕切り壁10の両方の表面より窪んだ状態で貫通孔11内に配置されている。例えば、仕切り壁10の厚さはT1に、中空部の厚さはT2に設定され、巻回された耐火積層体3の壁厚方向の幅H2はT1より小さくT2より大きく設定されており、耐火積層体3は仕切り壁10の両方の表面からd、dだけ窪んだ位置に配置され、両表面から凹んだ円形の段差部12,12が形成されている。耐火積層体3の幅H2は仕切り壁10の中空部分の厚さT2より僅かに大きく設定されている。
そして、本実施形態では、仕切り壁10の一方の表面から窪んだ段差部12にシリコーンゴム等のシーリング材13が充填されている。段差部12にシーリング材13を注入し、ヘラ等で均して仕切り壁10の表面と同一面にしており、仕切り壁10の境界面までシーリング材を充填している。このため、シーリング材13が充填された側では、巻回積層され貫通孔に挿着された耐火積層体3が見えず、表面が平坦となって見栄えが向上する。また、耐火積層体3の幅を小さくして、中空部10aを塞ぐことができるだけの幅に設定すると、熱膨張性耐火材の材料コストを削減することができるため、貫通部構造のコストダウンを達成できる。
この第3の実施形態では、火災等が発生して貫通孔11内に挿着された耐火積層体3が加熱されると、発泡体部分が焼失すると共にパイプ1も焼失して空隙ができるが、熱膨張性耐火材からなる耐火積層体3のシート体2aが熱膨張して耐火断熱層を形成し、貫通孔11内の空隙部分を確実に塞ぐため、防火性能を発揮して火炎や煙が他方の区画へ進入するのを防止する。また、出火側の区画から他方の区画への温度上昇を防止でき、延焼を防止できる。さらに、耐火積層体3はシーリング材13で被覆されているため、耐火積層体が熱膨張し耐火断熱層が形成されたとき、この耐火断熱層が爆風等で破壊されるのを防止できる。
この実施形態においては、巻回された耐火積層体3の幅を小さく設定しているため、使用されるテープ状成形体2のコストを低減できると共に、必要最小限の熱膨張性耐火材で防火性能を発揮させることができ、防火区画貫通部構造のコストダウンを達成できる。なお、図示の例では一方の段差部12にシーリング材13を充填しているが、仕切り壁の両方の表面の段差部にシーリング材を充填してもよいことは勿論である。また、充填材としてモルタル等の無機充填材を用いることもできる。さらに、充填材として耐熱シール材、漆喰や珪藻土を用いることもできる。第3の実施形態で、パイプ1の外周面に、第2の実施形態で用いたテープ状膨張体4を巻回し、このテープ状膨張体の外周面と貫通孔の内周面との間にテープ状成形体を巻回した耐火積層体3を挿着するように構成してもよい。この構成が請求項4に対応する構成であり、このように構成すると防火性能をさらに向上させることができる。
本発明の第4の実施形態を図6に基づき詳細に説明する。図6は本発明に係る防火区画貫通部構造の第4の実施形態の要部断面図と、施工の動作状態を示す要部斜視図である。なお、この実施形態は請求項5に対応するものであり、前記した第3の実施形態に対し、充填材を段差部に充填したあと、充填材を蓋体で覆うように仕切り壁の表面に密着させて固定したことを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、この実施形態では、中空の構造からなる仕切り部に限らず、中空部のない仕切り部にも適用することができる。
図6において、仕切り壁10の貫通孔11に挿着されている耐火積層体3は、仕切り壁10の厚さT1より小さく中空部10aの厚さT2より大きい幅H2で巻回されており、耐火積層体3とパイプ1との間に同幅のテープ状膨張体4が挿着されている。したがって、小さい幅H2の耐火積層体3を貫通孔11内に挿着すると、仕切り壁10の表面から耐火積層体3が窪んだ状態で配置され、各々の表面から凹んだ段差部12,12が形成される。この段差部内には、前記の第3の実施例と同様にシーリング材13が充填され、このシーリング材の表面と仕切り壁10の表面が同一面となっており、仕切り壁10の境界面を形成している。そして、第4の実施形態では、表面が平坦なシーリング材13を覆うように、貫通孔11の面積より大きい形状の蓋体15が仕切り壁10の表面に密着して固定されている。
蓋体15は金属薄板で形成されており、例えば厚さが0.05〜0.1mm程度のアルミ箔を用いることができる。アルミ箔は一方の面に粘着層が形成されていると、仕切り壁10への固定が容易となり好適である。貫通孔11の段差部12に平坦に充填されたシーリング材13の表面に密着するようにアルミ箔の蓋体15が固定されていると好適である。なお、蓋体の仕切り壁10への固定は、接着剤を用いて固定してもよく、両面テープ等で固定してもよい。なお、蓋体の厚さは前記の範囲に限られるものでない。また、テープ状膨張体4は必ずしも必要でなく、パイプの直径や貫通孔の直径等に合わせて挿着されることが好ましい。
この実施形態の蓋体15は、貫通孔11の直径より大きい1辺を有する正方形に形成され、中央部に貫通孔15aが形成されている。そして、蓋体15の外周辺から貫通孔15aにいたる切込み16が形成されている。この切込みは必ずしも必要でないが、パイプ1等の貫通物を、その端部から挿通することができない場合に、この切込み16を通してパイプ1を貫通孔15a内に位置させることができる。貫通孔15aの直径はパイプ1の直径と同等に形成されることが好ましいが、僅かに大きくても小さくてもよい。
この第4の実施形態においては、仕切り壁10の貫通孔11内に位置するパイプ1に、貫通孔の近傍でテープ状成形体2を巻回し、巻回積層された耐火積層体3を移動させて貫通孔11内に挿着する。この耐火積層体3の幅H2が仕切り壁10の厚さT1より小さいため貫通孔11の開口には段差部12,12が形成される。そして、この段差部の少なくとも一方にはシーリング材13が充填され、表面が平坦で仕切り壁10の表面と同一面となっている。充填されたシーリング材13が硬化した後、その表面を覆うようにアルミ箔製の蓋体15が粘着固定される。
この実施形態では、貫通孔11の段差部12,12の少なくとも一方にシーリング材13が充填されており、このシーリング材の表面の片側または両側に、貫通孔の径より大きい形状の蓋体15を貫通孔の表面に備えることで、さらに施工仕上げ上の見栄えもよくなり、火災時には貫通孔11を塞ぎ、火炎を遮蔽し、煙の進入を防ぎ、裏面側の温度上昇を防止することができる。また、耐火積層体3はシーリング材13と蓋体15により被覆されているため、耐火積層体が熱膨張し耐火断熱層が形成されたとき、この耐火断熱層が爆風等で破壊されるのを防止できる。
本発明の第5の実施形態を図7に基づき詳細に説明する。図7は本発明に係る防火区画貫通部構造の第5の実施形態の要部断面図である。なお、この実施形態は請求項7に対応するものであり、前記した第1の実施形態に対し、貫通孔の開口を覆うように、貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を仕切り壁の表面に密着させて固定したことを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、この実施形態では、中空の構造からなる仕切り部に限らず、中空部のない仕切り部にも適用することができる。
図7において、第5の実施形態の防火区画貫通部構造は、図1〜3で示される第1の実施形態と同様に、パイプ1が貫通している仕切り壁10の貫通孔11内に、テープ状成形体2を巻回して貫通孔の直径程度の耐火積層体3を形成し、この耐火積層体を貫通孔11内に移動させて挿着している。そして、耐火積層体3とパイプ1との間に同幅のテープ状膨張体4が挿着されている。耐火積層体3の幅H3は仕切り壁10の厚さT1より小さく、中空部の厚さT2より大きく、第3,4の実施形態の耐火積層体の幅H2より大きく設定されている。また、貫通孔11内に挿着される耐火積層体3は、仕切り壁10の一方の表面と耐火積層体3の表面とが略同一面となっており、仕切り壁10の一方の境界面まで耐火積層体3が挿着されている。仕切り壁10の他方の表面側では、耐火積層体3は窪んで段差部が形成されている。
この第5の実施形態では、略同一面の耐火積層体3と仕切り壁10とに連続して、貫通孔11より大きい形状の蓋体15Aが固定されている。蓋体としては、前記の実施形態と同様に貫通孔の面積より大きく、貫通孔の開口を確実に覆うことができる金属板材が好ましい。特に、一方の面に粘着層を有するアルミニウム箔等の金属箔が好ましい。蓋体の形状は特に限定されず、貫通孔の開口を塞ぐ形状であればよい。例えば貫通孔の直径が150mmである場合、蓋体は一辺が200mm程度の正方形、あるいは直径が200mm程度の円形が好適である。そして、耐火積層体3とパイプ1との間にテープ状膨張体4が同じ幅H3で巻回されている。
この実施形態においては、テープ状成形体2を巻回した耐火積層体3の幅H3は、仕切り壁10の厚さT1より小さく、中空部の厚さT2より大きくに設定されており、仕切り壁10の他方(図では下方)の表面側には段差部が形成されているので、この段差部に前記した第3の実施形態と同様に充填材を充填してもよい。さらに、充填材の表面に蓋体を密着させて固定してもよい。なお、テープ状膨張体4は必ずしも必要でなく、テープ状膨張体の無い構成は請求項6に対応する構成であり、テープ状膨張体はパイプの直径や貫通孔の直径等に合わせて適宜挿着される。
この第5の実施形態においても、前記の第1の実施形態と同様の防火性能を発揮できると共に、貫通孔11に挿着された耐火積層体3が蓋体15Aで覆われて見えないため、見栄えを向上させることができる。また、貫通孔内に挿着された耐火積層体3を金属板等で形成した蓋体15Aで覆うことにより、火炎の貫通孔11への進入を防ぐことができ、耐火性能をより向上させることができる。さらに、耐火積層体3は蓋体15Aで被覆されているため、耐火積層体が熱膨張し耐火断熱層が形成されたとき、この耐火断熱層が爆風等で破壊されるのを防止できる。
この実施例1は請求項1に記載の発明に対応しており、中空の構造からなる仕切り壁10は、押出成形セメント板で、厚さ60mmのものを使用している。耐火積層体3を形成するテープ状成形体2は、熱膨張性耐火材料から形成した厚さ0.25mmのシート体2aと、厚さ10mmのウレタンフォーム2bとを積層させたものを使用した。貫通物として塩ビVP管100Aのパイプ1を使用した。
耐火積層体3を形成するテープ状成形体2の幅は、押出成形セメント板の仕切り壁10と同じ幅で、幅60mmのものを使用した。また、テープ状成形体2を、貫通物であるパイプ1の外周から貫通孔11の内周まで隙間の無いように巻きつける。パイプ1の外周にテープ状成形体2を巻きつけ、貫通孔11の内径より僅かに大きくなるように耐火積層体3を形成し、この耐火積層体を僅かにつぼめた状態で貫通孔11内に移動させると、ウレタンフォーム2bの復元力で外径が大きくなって、貫通孔11の内周面に耐火積層体3が密着する。
この実施例2は請求項2に記載の発明に対応しており、中空の構造からなる仕切り壁10は、押出成形セメント板で、厚さ60mmのものを使用している。貫通物として塩ビVP管100Aのパイプ1を使用した。耐火積層体3を形成するテープ状成形体2は、熱膨張性耐火材料から形成した厚さ0.25mmのシート体2aと、厚さ10mmのウレタンフォーム2bとを積層させたものを使用した。
耐火積層体3を形成するテープ状成形体2の幅は、押出成形セメント板の仕切り壁10と同じ幅で、幅60mmのものを使用した。テープ状膨張体4は厚さ0.25mm、幅60mmをパイプ1に1周巻きつける。テープ状成形体2を、パイプ1の外周から貫通孔11の内周まで隙間の無いように巻きつけ、耐火積層体3を形成し、貫通孔11内へ移動して挿着する。
この実施例は請求項3に記載の発明に対応しており、中空の構造からなる仕切り部は、押出成形セメント板で、厚さ60mmのものを使用している。貫通物として塩ビVP管100Aのパイプ1を使用した。耐火積層体3を形成するテープ状成形体2は、熱膨張性耐火材料から形成した厚さ0.25mmのシート体2aと、厚さ10mmのウレタンフォーム2bとを積層させたものを使用した。
耐火積層体3を形成するテープ状成形体2の幅は、押出成形セメント板の仕切り壁10の中空部を塞ぐ、幅40mmのものを使用した。テープ状成形体2を、パイプ1の外周から貫通孔の内周まで隙間の無いように巻きつけ、耐火積層体3を形成し、貫通孔11内へ移動して挿着する。仕切り壁10の表面から窪んで配置された耐火積層体3の段差部12に側面から仕切り壁の表面までシーリング材としてアクリル系コーキングで充填し、仕切り壁の表面に沿って平坦に均す。
この実施例は請求項5に記載の発明に対応しており、中空の構造からなる仕切り部は、押出成形セメント板で、厚さ60mmのものを使用している。貫通物として塩ビVP管100Aのパイプ1を使用した。耐火積層体3を形成するテープ状成形体2は、熱膨張性耐火材料から形成した厚さ0.25mmのシート体2aと、厚さ10mmのウレタンフォーム2bとを積層させたものを使用した。
耐火積層体3を形成するテープ状成形体2の幅は、押出成形セメント板の仕切り壁10の中空部を塞ぐ、幅40mmのものを使用した。テープ状膨張体4は厚さ0.25mm、幅60mmをパイプ1に1周巻きつける。テープ状成形体2を、パイプ1の外周から貫通孔の内周まで隙間の無いように巻きつけ、耐火積層体3を形成し、貫通孔11内へ移動して挿着する。耐火積層体3の側面から仕切り壁10の表面まで形成された段差部12に、境界表面までシーリング材13を充填する。シーリング材の表面に蓋体15で蓋をする。蓋体はアルミニウム箔粘着テープで、アルミニウム箔0.08mm厚で200×200mmの正方形状で貫通孔より大きい形状を使用した。
この実施例は請求項7に記載の発明に対応しており、中空の構造からなる仕切り壁10は、押出成形セメント板で、厚さ60mmのものを使用している。貫通物として塩ビVP管100Aのパイプ1を使用した。耐火積層体3を形成するテープ状成形体2は、熱膨張性耐火材料から形成した厚さ0.25mmのシート体2aと、厚さ10mmのウレタンフォーム2bとを積層させたものを使用した。
耐火積層体3を形成するテープ状成形体2の幅は、幅50mmのものを使用した。一方の側面を押出成形セメント板の仕切り壁10の境界面に合わせる。テープ状膨張体4は厚さ0.25mm、幅60mmのものをパイプ1に1周巻きつける。テープ状成形体2を、パイプ1の外周から貫通孔の内周まで隙間の無いように巻きつけ、耐火積層体3を形成し、貫通孔11内へ移動して挿着する。耐火積層体3の表面に蓋体15Aで蓋をして内部に装着された耐火積層体3を被覆する。蓋体15Aはアルミニウム箔粘着テープで、アルミニウム箔0.08mm厚で200×200mmの正方形状で貫通孔より大きい形状を使用した。
実施例1〜5に対して、ISO834の加熱条件に従い、1時間の耐火試験を実施したところ、貫通物であるパイプ1に巻回された耐火積層体3を貫通孔11に挿着させて施工した試験体は裏面への火炎の噴出は確認されなかった。すなわち、簡単な構成のテープ状成形体2をパイプ1等の貫通物の外周に巻回し、移動して貫通孔内に耐火積層体を挿着するだけの容易な施工で、防火区画貫通部の施工を完了することができ、遮炎性や断熱性等の防火性能を安定させることができる。また、防火区画貫通部構造のコストダウンを達成することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、中空の構造からなる仕切り部として、押出成形セメント板の例を示したが、ALC板や石膏ボードとの積層構造で中空部を有する壁構造や、2枚の石膏ボードを間柱で挟んで結合した壁構造等、適宜の構造を用いてもよいことは勿論である。
また、仕切り部として中空の構造からなる例を示したが、中空でなく中実なコンクリート壁やALC壁の仕切り部にも本発明を適用できることは勿論である。貫通物として塩化ビニルのパイプの例を示したが、これに限られるものでなく、CVTケーブル等の電線類や水道配管、空調機の冷媒配管、電線類を支持するケーブルラック等でもよい。貫通孔の形状は円形に限らず、長方形や貫通物に合わせた形状でもよい。
本発明の活用例として、防火区画を画成する仕切り部として、折板鋼板で形成されたデッキ床板上にコンクリートを打設して形成したスラブ床にも適用することができ、スラブ床に上下方向に貫通孔を貫通させることによってケーブルや配管等の貫通物を垂直方向に貫通し、上下の空間を連通させる用途にも適用できる。また、住宅や建物の他に、倉庫や他の建造物にも適用できる。
1:パイプ(貫通物)、2:テープ状成形体(耐火積層体)、2a:シート体(熱膨張性耐火材料)、2b:ウレタンフォーム(樹脂発泡体)、2c:アルミガラスクロス、3:巻回された耐火積層体、4:テープ状膨張体(熱膨張性耐火材料)、10:仕切り壁(仕切り部)、10a:中空部、11:貫通孔、12:段差部、13:シーリング材(充填材)、15,15A:蓋体、A,B:防火区画、T1:仕切り壁の厚さ、T2:仕切り壁の中空部の厚さ、H1,H2,H3:テープ状成形体(耐火積層体)の幅
Claims (7)
- 建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されていることを特徴とする防火区画貫通部構造。 - 建築物等の防火区画を画成する中空の構造からなる仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、
該テープ状膨張体と前記貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されていることを特徴とする防火区画貫通部構造。 - 建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、
前記巻回挿着された耐火積層体は、前記貫通孔内において前記仕切り部の少なくとも一方の表面より窪んで配置され、該少なくとも一方の表面側に段差部が形成されており、
該段差部の少なくとも一方に充填材が充填されていることを特徴とする防火区画貫通部構造。 - 建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、
該テープ状膨張体と前記貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、
前記巻回挿着された耐火積層体は、前記貫通孔内において前記仕切り部の少なくとも一方の表面より窪んで配置され、該少なくとも一方の表面側に段差部が形成されており、
該段差部の少なくとも一方に充填材が充填されていることを特徴とする防火区画貫通部構造。 - 前記仕切り部の少なくとも一方の表面に、前記貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定したことを特徴とする請求項3または4に記載の防火区画貫通部構造。
- 建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記貫通物の外周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、
前記仕切り面の少なくとも一方の表面に、前記貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定し、貫通孔内に挿着された前記耐火積層体を被覆したことを特徴とする防火区画貫通部構造。 - 建築物等の防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔をケーブルや配管等の貫通物が貫通する構造であって、
前記貫通物の外周面に熱膨張性耐火材料で形成されたテープ状膨張体が巻回され、
該テープ状膨張体と前記貫通孔の内周面との間に、熱膨張性耐火材料と発泡体とが積層された耐火積層体が巻回挿着されており、
前記仕切り面の少なくとも一方の表面に、前記貫通孔の直径より大きい形状の蓋体を密着させて固定し、貫通孔内に挿着された前記耐火積層体を被覆したことを特徴とする防火区画貫通部構造。
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