JP2015212471A - 断熱耐火被覆構造、及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物の鉄骨部材に形成された貫通孔と、当該貫通孔に通される配管との間に設けられる断熱耐火被覆構造である。前記断熱耐火被覆構造は、密封且つ所定の真空度まで減圧された収容体内に多孔質状の耐火材料が圧縮状態で収容されてなる断熱耐火部材を有する。火災時には、前記収容体の密封状態が解けて、前記圧縮状態の前記耐火材料が弾性の復元力に基づいて前記貫通孔の内周面の方へ膨張しようとする。
【選択図】図2
Description
建物の鉄骨部材に形成された貫通孔と、当該貫通孔に通される配管との間に設けられる断熱耐火被覆構造であって、
前記断熱耐火被覆構造は、密封され且つ所定の真空度まで減圧された収容体内に多孔質状の耐火材料が圧縮状態で収容されてなる断熱耐火部材を有し、
火災時には、前記収容体の密封状態が解けて、前記圧縮状態の前記耐火材料が弾性の復元力に基づいて前記貫通孔の内周面の方へ膨張しようとすることを特徴とする。
一方、火災時には、密封状態が解けた耐火材料が、鉄骨部材の貫通孔の内周面の方へと膨張しようとして、当該内周面を被覆した状態となる。そして、これにより、かかる耐火材料は、その耐火性に基づいて、鉄骨部材の貫通孔の内周面を火炎から保護することができる。
そして、以上から、上記の断熱耐火部材の耐火材料は、非火災時には断熱層の役割を果たし、また火災時には耐火層の役割を果たし得る。よって、断熱層と耐火層とをそれぞれ独立に積層して設けずに済んで、当該断熱耐火部材の厚さを小さくすることができる。そして、これにより、鉄骨部材の貫通孔と配管との間に速やかに断熱耐火被覆構造を配置可能となる。
また、施工対象の鉄骨部材の貫通孔と配管との間に、少なくとも上記の単一の断熱耐火部材を設けさえすれば、断熱耐火被覆構造を形成することができるので、同構造は施工性に優れる。
前記鉄骨部材のうちで前記貫通孔の周囲の部分は、耐火被覆材で被覆されており、
前記断熱耐火部材は、前記耐火被覆材よりも前記配管の管軸方向の両側に飛び出すように設けられていることを特徴とする。
前記耐火材料は、弾性と耐火性とを有した繊維状材料であることを特徴とする。
一方、圧縮力が解放されれば、上記耐火材料は弾性の復元力でもって元の寸法へ復元しようとするが、火災時には同圧縮力は解放される。よって、耐火材料は速やかに元の寸法又はその近傍値まで復元して、これにより、同材料は、鉄骨部材の貫通孔の内周面を火炎から保護することができる。
前記断熱耐火部材は、シート状部材であり、
前記断熱耐火部材は、前記配管の外周面に当接するように当該外周面に巻き付けられていることを特徴とする。
また、配管の外周面に巻き付いていることから、配管から脱落し難く、結果、当該断熱耐火部材は、長期に亘って断熱耐火被覆構造として安定して機能することができる。
前記配管の前記外周面に前記断熱耐火部材を巻き付けた状態で、前記配管を前記鉄骨部材の前記貫通孔に通すことを特徴とする。
また、かかる単一の断熱耐火部材を配管と貫通孔との間に配置すれば、断熱耐火被覆構造が形成される。よって、断熱層となる部材と、耐火層となる部材とを別々に設けずに済んで、このことも施工性の向上に寄与する。
筒状に曲げた前記断熱耐火部材の外周面が前記貫通孔の内周面に対向するように前記筒状の前記断熱耐火部材を前記鉄骨部材に配置した後に、前記配管を前記筒状の前記断熱耐火部材の内周側に通すことを特徴とする。
また、かかる単一の断熱耐火部材を配管と貫通孔との間に配置すれば、断熱耐火被覆構造が形成される。よって、断熱層となる部材と、耐火層となる部材とを別々に設けずに済んで、このことも施工性の向上に寄与する。
図2A及び図2Bは、本実施形態の断熱耐火被覆構造の説明図である。図2Aには、火災前等の非火災時の状態を示しており、図2Bには、火災時又は火災後の状態を示している。なお、図2A及び図2Bのどちらの図も、断熱耐火被覆構造が設けられた鉄骨部材1を長手方向と交差する断面で示す概略断面図である。
図3Aに示すように、貫通孔1Whに配置前の断熱耐火部材31は、平面視矩形状の平坦なシート状部材31である。かかる断熱耐火部材31には、耐火材料31aを芯材とする真空断熱材31が使用されている。真空断熱材31は、柔軟に変形可能な気密性の収容体31cと、かかる収容体31c内に収容された多孔質状且つ弾性を具備した耐火材料31aと、を有し、同収容体31c内に区画された密閉空間SP31cを所定の真空度まで減圧したものである。そして、真空度は、例えば1Pa〜200Paにまで高められていて、これに基づき、同断熱耐火部材31は、厚さ方向に高い断熱性を奏する。
なお、このとき、望ましくは、図4Aに示すように、ウエブ1Wにおける貫通孔1Whの周囲の部分1Wpに積層されたロックウール51pよりも、上記の断熱耐火部材31の方が配管21の管軸方向C21の両側に飛び出していると良い。
また、これと同時並行又は相前後して、適宜な工場で或いは建物の建設現場で、配管21の外周面21sに断熱耐火部材31を当接させながら少なくとも外周面21sの周方向の一周分巻き付ける。そして、粘着テープ又は番線等の適宜な固定部材(不図示)を用いて、この巻き付け状態に固定する。
また、かかる施工方法によれば、図5Aに示すように、断熱耐火部材31と配管21の外周面21sとを隙間無く当接した状態にすることができる。よって、高い断熱性を奏し得て、結露を有効に抑制可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
1Wh 貫通孔、1Whs 内周面、1Wp 貫通孔の周囲の部分、
3 床スラブ、
21 配管、21s 外周面、
31 真空断熱材(断熱耐火部材)、31s 外周面、
31a セラミックブランケット(耐火材料)、
31c 収容体、31cf 気密性フィルム、31cfe 外周縁部(部分)、
51 耐火被覆材、51p ロックウール、
As 領域、SP31c 密閉空間、
G 隙間、S 隙間、
Claims (6)
- 建物の鉄骨部材に形成された貫通孔と、当該貫通孔に通される配管との間に設けられる断熱耐火被覆構造であって、
前記断熱耐火被覆構造は、密封され且つ所定の真空度まで減圧された収容体内に多孔質状の耐火材料が圧縮状態で収容されてなる断熱耐火部材を有し、
火災時には、前記収容体の密封状態が解けて、前記圧縮状態の前記耐火材料が弾性の復元力に基づいて前記貫通孔の内周面の方へ膨張しようとすることを特徴とする断熱耐火被覆構造。 - 請求項1に記載の断熱耐火被覆構造であって、
前記鉄骨部材のうちで前記貫通孔の周囲の部分は、耐火被覆材で被覆されており、
前記断熱耐火部材は、前記耐火被覆材よりも前記配管の管軸方向の両側に飛び出すように設けられていることを特徴とする断熱耐火被覆構造。 - 請求項1又は2に記載の断熱耐火被覆構造であって、
前記耐火材料は、弾性と耐火性とを有した繊維状材料であることを特徴とする断熱耐被覆構造。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の断熱耐火被覆構造であって、
前記断熱耐火部材は、シート状部材であり、
前記断熱耐火部材は、前記配管の外周面に当接するように当該外周面に巻き付けられていることを特徴とする断熱耐火被覆構造。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の断熱耐火被覆構造を、前記貫通孔の前記内周面と、前記配管の前記外周面との間に設ける施工方法であって、
前記配管の前記外周面に前記断熱耐火部材を巻き付けた状態で、前記配管を前記鉄骨部材の前記貫通孔に通すことを特徴とする断熱耐火被覆構造の施工方法。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の断熱耐火被覆構造を、前記貫通孔の前記内周面と、前記配管の前記外周面との間に設ける施工方法であって、
筒状に曲げた前記断熱耐火部材の外周面が前記貫通孔の内周面に対向するように前記筒状の前記断熱耐火部材を前記鉄骨部材に配置した後に、前記配管を前記筒状の前記断熱耐火部材の内周側に通すことを特徴とする断熱耐火被覆構造の施工方法。
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JP2018204359A (ja) * | 2017-06-07 | 2018-12-27 | 未来工業株式会社 | 充填補助具、貫通路形成装置、防火区画構造、及び、防火区画構造を構築する方法 |
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