JP5427782B2 - 防火区画貫通部構造およびその施工方法 - Google Patents

防火区画貫通部構造およびその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物や船舶構造物等の構造物の仕切り部に設けられた防火区画貫通部構造およびその施工方法に関する。
建築物等の構造物の仕切り部の一方で火災が発生した場合でも、炎や煙等が他方へ広がることを防ぐために、建築物等の仕切部には通常区画が設けられている。
この建築物内部に電気配線等の工事を施す場合には、この区画を貫通する孔を設け、この貫通孔に電線ケーブル等を挿通する必要がある。
この場合、単に電線ケーブル等を前記の孔に挿通させただけでは、火災等の発生時には前記貫通孔を伝わって、炎や煙等が一つの区画から他の区画へ拡散する危険性がある。
これらの炎や煙等の拡散を防止する構造として、前記貫通孔と電線ケーブル等との隙間を耐火充填材により閉塞させる構造が知られている。
しかし前記貫通孔と電線ケーブル等との隙間を耐火充填材により閉塞させると、前記電線ケーブル等の交換作業や増設作業が煩雑になるとの問題が生じる。
この問題に対応するために、区画を貫通する孔にスリーブと呼ばれる中空管を設け、このスリーブ内部に前記電線ケーブル等を挿通させる構造が通常採用される。
この構造の場合には前記電線ケーブル等の交換作業や増設作業が容易になるが、前記スリーブ内部に前記電線ケーブル等を挿通させただけでは、前記スリーブと前記電線ケーブル等との隙間を通して一方の区画から他方の区画へ火災等により発生した炎や煙等が拡散する。これを防止するために前記スリーブと前記電線ケーブル等との隙間を閉塞させる様々な構造が提案されている。
具体的には、前記電線ケーブル等の外径とほぼ同じ大きさの内径を有すると共に前記スリーブの内径とほぼ同じ大きさの外径を有する円筒形状部材を準備しておき、この円筒形状部材を前記スリーブ内部に設置してから、前記円筒形状部材内部に前記電線ケーブル等を挿通させた構造が挙げられる。この円筒形状部材はポリ塩化ビニル等を素材とするため取扱性に優れ、容易に前記スリーブと前記電線ケーブル等との隙間をほぼ全て閉塞させることができる。
しかしこの円筒形状部材を使用した構造の場合には、前記スリーブ内部に前記電線ケーブル等が既に挿通している構造に対して、後から前記円筒形状部材を追加することが容易ではない等の施工性の問題があった。
この一方、前記スリーブの両端に設置して前記スリーブの両端開口部をそれぞれ閉塞させるための短い部材を使用した構造も提案されている。この部材は前記円筒形状部材と比較して短い構造を有するため前記円筒形状部材とは区別され、一般にプラグと呼ばれる。
具体的には前記電線ケーブル等の外径とほぼ同じ大きさの挿通孔を有すると共に前記スリーブの内径とほぼ同じ大きさの外径を有するプラグを前記スリーブの開口部両端にそれぞれ設置し、このプラグの挿通孔に前記電線ケーブル等を挿通させた構造が採用されている。
このプラグをスリーブの両端に設置することにより、スリーブの開口部を容易に閉塞させることができる。このプラグは前記電線ケーブルを両側から挟むことのできる二つの部材に分割することができる構造を有するため、前記スリーブ内部に前記電線ケーブル等が既に挿通している構造に対しても、後から前記プラグを前記スリーブの両端に設置することが可能となる。
しかし、このプラグも前記円筒形状部材と同様、前記スリーブの口径や前記電線ケーブル等のサイズ毎に合わせて多くの種類のプラグを準備しておく必要があり、施工現場で施工に適したサイズのプラグが不足した場合には施工作業が中断する等、施工性に問題があった。
また、前記円筒形状部材も前記プラグも、前記スリーブ内部の中心に前記電線ケーブル等が挿通している場合には問題なく使用できるが、前記スリーブ内部の中心と異なる位置に前記電線ケーブル等が挿通している場合には前記プラグや前記円筒形状部材を使用することができない等の施工性の問題もあった。
この施工性の問題に対応するため、区画を貫通する孔に設置されたスリーブの内部に熱膨張性材料からなるシート状成形体を貼付し、このスリーブ内部を挿通する前記電線ケーブル等と前記熱膨張性材料からなるシート状成形体との間に空間を設けた防火区画貫通部構造が提案されている。
この防火区画貫通部構造であれば施工作業性および保守作業性が優れるとされるものの、火災による煙の侵入等を防止するためにシール材としてコーキング材やパテ材等のパテ状シール材を使用することや、バックアップ材を使用する点についての開示はない(特許文献1)。
この一方、区画を貫通する防耐火パイプ内部に熱膨張性のゴム材料からなる内筒体が設置された防火区画貫通部構造が提案されている。
この構造の場合、シール材としてコーキング材やパテ材のパテ状シール材を使用できることや、バックアップ材を使用できることが知られている(特許文献2)。
特開2006−29023号公報 特開平11−19242号公報
ところが本発明者らが検討したところ、コーキング材やパテ材等のパテ状シール材を用いてスリーブの両端開口部を単に閉塞させるだけでは防火区画貫通部構造の気密性を保つことが容易ではないことを見出した。
構造物の中でも特に振動や大きな揺れが生じる船舶内部等の区画では、電線ケーブル等に常時振動が伝わるため、スリーブの両端開口部を前記パテ状シール材により単に閉塞させるだけではシール部分が簡単に破れてしまい気密性を保つことが困難となる。
この気密性を高めるために前記スリーブ内部にバックアップ材を固定して、バックアップ材の外側にある前記スリーブ内部にパテ状シール材を配置する構造も考えられる。
しかしながら、前記スリーブ内部に対するバックアップ材の固定が十分でない場合には電線ケーブル等の挿通等の際にバックアップ材が前記スリーブ内部の奥へ移動してしまうこと等があり、バックアップ材を前記スリーブ内部に設置してもパテ状シール材を支持する機能を果たさないことがあった。
また逆に前記スリーブ内部に対するバックアップ材の固定を十分にするためにバックアップ材自体の粘着性を高めると、前記バックアップ材を前記スリーブ内部に取り付ける際に前記バックアップ材が前記スリーブの開口部付近で固着してしまい、前記バックアップ材を前記スリーブ内部の適切な位置に設置することが困難になる等、従来提案されている構造では施工性に問題があることが判明した。
本発明の目的は、耐火性、気密性に優れ、特に施工性に優れた防火区画貫通部構造およびその施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討した結果、バックアップ材が固定された熱膨張性耐火材シートを丸めて筒状として区画を貫通するスリーブ内部に設置し、前記パテ状シール材が、前記バックアップ材に接して設置されると共に、前記スリーブ内部を挿通するケーブル配線管類と前記スリーブ内部との隙間がパテ状シール材により閉塞されている防火区画貫通部構造が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定された、両端に開口部を有するスリーブと、
前記スリーブ内部に挿通されたケーブル配線管類と、
前記スリーブ内部に接して設置された熱膨張性耐火材シートと、
前記熱膨張性耐火材シートの一方の面の両端に平行に固定されたバックアップ材と、
前記スリーブの両端開口部に設置されたパテ状シール材と、
を備え、
前記熱膨張性耐火材シートは、前記バックアップ材を内側にして丸めて筒状として前記スリーブ内に挿入されていると共に、前記バックアップ材が前記スリーブの開口部両端又は開口部両端近傍に配置され、前記スリーブ内部においてケーブル配線管類と熱膨張性耐火材シートとの間に空間が設けられてあり、
前記パテ状シール材が、前記バックアップ材より外側にあるスリーブの両端開口部の内部に充填されていて前記バックアップ材に接していると共に前記ケーブル配線管類と前記スリーブとの隙間を閉塞していることを特徴とする、防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明は、
前記スリーブが、円筒形状であり、
前記バックアップ材の厚みが、前記スリーブの開口部の半径に対して20%〜50%の範囲である、上記請求項1に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明は、
両端に開口部を有するスリーブを、構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定する工程(1)と、
ケーブル配線管類を、前記スリーブ内部に挿入する工程(2)と、
一方の面の両端に平行にバックアップ材が固定された熱膨張性耐火材シートを、前記バックアップ材を内側にして丸めて筒状として前記スリーブ内部に挿入し、前記バックアップ材を前記スリーブの開口部両端又は開口部両端近傍に配置させる工程(3)と、
前記スリーブ両端開口部から前記バックアップ材より外側のスリーブ内部にパテ状シール材を充填することにより、前記ケーブル配線管類と前記スリーブ内部との隙間を閉塞する工程(4)と、を有し、
前記工程(2)の後に前記工程(3)が実施されるか、
または
前記工程(3)の後に前記工程(2)が実施されることを特徴とする、防火区画貫通部構造の施工方法を提供するものである。
本発明の防火区画貫通部構造では、バックアップ材が固定された熱膨張性耐火材シートを、前記バックアップ材を内側としてに丸めてスリーブ内部に挿入することにより熱膨張性耐火材シートとバックアップ材とを設置することができることから施工性に優れる。
従来のバックアップ材を使用した防火区画貫通部構造の場合はバックアップ材をスリーブ内部に固定する必要があったが、本発明の場合にはあらかじめバックアップ材が熱膨張性耐火材シートに固定されているため、バックアップ材をスリーブ内部に直接固定する必要がなく施工性に優れる。
また従来のバックアップ材を使用した防火区画貫通部構造の場合には、スリーブ内部に電線ケーブル管類を挿通した際の摩擦力等によりバックアップ材が本来設置されるべき位置からずれて固定される可能性がある。これまでバックアップ材の固定位置が本来設置されるべき位置からずれていないかどうかを調べるためには実際に目視により確認する必要があった。
ところが本発明に使用するバックアップ材は熱膨張性耐火材シートに固定されているため、スリーブ内部に電線ケーブル管類を挿通した際の摩擦力等によりバックアップ材が本来設置されるべき位置から大きなずれが生じた場合、例えばバックアップ材がスリーブの奥に押し込まれた場合には、スリーブの反対側開口部から熱膨張性耐火材シートが突出してくるため、バックアップ材に位置ずれが生じたことを直ちに知ることができる。
この場合にはスリーブの反対側開口部から突出した熱膨張性耐火材シートをスリーブ内部に押し戻すことによりスリーブ内部におけるバックアップ材の位置合わせを簡単に行うことが可能となる効果を有していて、特に施工性に優れる。
また本発明の防火区画貫通部構造は、スリーブ内部にケーブル配線管類が挿通していても挿通していなくても施工が可能であり、施工性に優れる。
またスリーブ形状、ケーブル配線管類の種類毎にスリーブ内部を閉塞させるためのプラグ等を準備する必要がなく、バックアップ材が固定された熱膨張性耐火材シートを施工現場で適切な大きさに切断し、丸めるだけで施工が可能であり施工性に優れる。
またスリーブ内部を閉塞させるためのプラグ等を使用した場合には、プラグ等に設けられた挿通孔の位置にしか電線ケーブル管類を挿通させることができないが、本発明の防火区画貫通部構造はバックアップ材が電線ケーブル管類を柔軟に包む構造を有することから、スリーブ内部を挿通する電線ケーブル管類の位置に依存せず施工することが可能であり、施工性に優れる。
また本発明の防火区画貫通部構造は、パテ状シール材が、ケーブル配線管類とスリーブ内部との隙間を閉塞していることから、電線ケーブル配線管類に振動や揺れ等が伝わった場合でもパテ状シール材によるシール部が容易に破れず高い気密性を保つことができる。これにより区画の一方で発生した火災等に伴う煙や有毒ガス等が他の区画へ広がることを防止することができる。
また本発明の防火区画貫通部構造が火災等の熱にさらされた場合には、スリーブ内部の熱膨張性耐火材シートが膨張してスリーブ内部を閉塞させるため、一方の区画で発生した火災や煙等が他の区画へ広がることを防止することができる。
また本発明の防火区画貫通部構造は、前記スリーブが円筒形状の場合、前記バックアップ材の厚みを前記スリーブの開口部の半径に対して20%〜50%の範囲とすることにより、パテ状シール材の使用量を抑えることができることから単位時間当たりの施工性に優れる。
本発明に使用する熱膨張性耐火材シートとバックアップ材との関係を説明するための模式斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。 区画の貫通孔に熱膨張性耐火材シートが設置された状態を例示した模式要部断面図である。 スリーブの両端開口部にパテ状シール材が設置された状態を説明するための模式要部断面図である。 バックアップ材のスリーブに対する設置位置の変形例を例示した断面図である。 バックアップ材のスリーブに対する設置位置の変形例を例示した断面図である。 スリーブの両端開口部にパテ状シール材が設置された状態を説明するための模式要部断面図である。 実施例1の防火区画貫通部構造の施工方法を説明するための模式要部断面図である。 実施例2の防火区画貫通部構造の施工方法を説明するための模式要部断面図である。
本発明は防火区画貫通部構造に関するものであるが、最初に本発明に使用するスリーブについて説明する。
前記スリーブは、建築物、船舶構造物等の構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定されるものである。
このスリーブは、例えば、金属材料、無機材料、有機材料等の材料からなるものであるが、火災発生時にもその形状を保つことから、金属材料、無機材料等の材料からなるものが好ましい。前記スリーブは一種もしくは二種以上の材料からなるものであってもよい。
前記スリーブの形状については特に限定はないが、例えば、前記スリーブの長軸方向に対し垂直方向の断面形状が三角形、四角形等の多角形、長方形等の互いの辺の長さが異なる形状、平行四辺形等の互いの内角が異なる形状、楕円形、円形等の形状が挙げられる。これらの中でも、断面形状が円形であるものが施工性に優れることから好ましい。
前記スリーブの断面形状の大きさは、この断面形状の重心からこの断面形状の外郭線までの距離が最も大きい辺の長さを基準として、通常、構造物の仕切り部に設けられた区画の厚みに対して、3〜500%の範囲であり、好ましくは3〜150%の範囲である。
前記スリーブの長さは、通常、構造物の仕切り部に設けられた区画の厚みに対して、100〜1000%の範囲であり、好ましくは150〜500%の範囲である。また、前記スリーブの厚みは、通常、その外径に対して、1〜20%の範囲である。
前記スリーブを区画を貫通する孔に固定する方法としては、例えば、建築物等の床、天井、壁等の区画を形成するスラブ等の場合は、前記スラブ等に形成された貫通孔に前記スリーブを挿入し、型枠等により前記スリーブを固定した後、前記スリーブと前記貫通孔との隙間をモルタル等の耐火材料により固定固化させた後、型枠を除去する方法等が挙げられる。
また例えば、船舶等の床、天井、壁等の区画を形成する鋼板等の場合は、前記鋼板等に形成された貫通孔に前記スリーブを挿入し、前記鋼板と前記スリーブとを溶接一体化等する方法等が挙げられる。
次に本発明に使用する配線ケーブル管類について説明する。
本発明では、この配線ケーブル管類は前記スリーブを挿通するものである。
この様な配線ケーブル管類の具体例としては、例えば、電線ケーブル、光ファイバーケーブル等のケーブル類、水道管、下水管、注排水管、燃料移送管、油圧配管等の液体移送用管類、ガス管、暖冷房用媒体移送管、通気管等の気体移送用管類等が挙げられる。これらの中でも延焼防止の観点から電線ケーブル、光ファイバーケーブル等のケーブル類が好ましく、電線ケーブルであれば、火災発生時等に前記スリーブに熱が伝わり、前記熱膨張性耐火材シートの膨張を促進することからさらに好ましい。
前記配線ケーブル管類は一種もしくは二種以上を用いることができる。
前記配線ケーブル管類は、金属材料、無機材料、有機材料等の一種もしくは二種以上からなるものであるが、取り扱い性の面からその外周部は樹脂等の有機材料等により被覆されているものが好ましい。 この様な有機材料の具体例としては、例えば、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂類等が挙げられる。
前記配線ケーブル管類の形状については特に限定はないが、例えば、前記配線ケーブル管類の長軸方向に対し垂直方向の断面形状が三角形、四角形等の多角形、長方形等の互いの辺の長さが異なる形状、平行四辺形等の互いの内角が異なる形状、楕円形、円形等のものが挙げられる。これらの中でも、断面形状が円形であるものが施工作業性に優れることから好ましい。
前記配線ケーブル管類の断面形状の大きさは、この断面形状の重心からこの断面形状の外郭線までの最も大きい辺の長さを基準として、通常、0.5mm〜10cmの範囲であり、好ましくは1mm〜5cmの範囲である。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火材シートについて説明する。
本発明に使用する熱膨張性耐火材シートは熱膨張性耐火材をシート状に成形したものであるが、この様な熱膨張性耐火材としては、例えば、樹脂、熱膨張性無機物および無機充填材を含有する樹脂組成物や、樹脂、熱膨張性無機物、リン化合物および無機充填材を含有する樹脂組成物等が挙げられる。
この様な熱膨張性耐火材は市販品として入手可能であり、例えば、住友スリ―エム社製のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物からなる熱膨張性耐火材、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなる熱膨張性耐火材、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)、積水化学工業社製フィブロック(エポキシ系熱膨張性耐火材、ブチルゴム系熱膨張性耐火材等)等を使用することができる。
本発明に使用する熱膨張性耐火材シートは、熱膨張性耐火材からなるものの他、前記熱膨張性耐火材と無機繊維シート、金属箔、不織布等の一種もしくは二種以上と積層したものを使用することができる。
前記無機繊維シートに使用される無機繊維としては、例えば、ロックウール、ガラスウール、シリカ繊維、アルミナ繊維等の無機繊維が挙げられる。
また金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、銅箔等が挙げられる。
本発明に使用される前記熱膨張性耐火材シートの厚みは、本発明に使用する前記熱膨張性耐火材シートの膨張率とスリーブの内径との関係により適宜設定されるが、通常は0.5〜20mmの範囲である。取扱性の面から前記熱膨張性耐火材シートの厚みは範囲は1〜5mmの範囲であれば好ましい。
本発明に使用する熱膨張性耐火材シートは、バックアップ材が固定されているものである。
前記バックアップ材は,前記熱膨張性耐火材シートの一部に固定することができる。
例えば、二以上のバックアップ材を前記熱膨張性耐火材シートに固定した構造を挙げることができる。
また、前記バックアップ材は取り扱い性の面から前記熱膨張性耐火材シートの片面に固定することが好ましい。
次に図面を参照しつつ実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
最初に本発明の第一の実施形態について説明する。
図1は本発明の第一の実施形態に使用する熱膨張性耐火材シートとバックアップ材との関係を説明するための模式斜視図である。
本発明に使用する熱膨張性耐火材シート1はバックアップ材2が固定されたものであるが、このバックアップ材2は多角柱形状の他、多角柱や円柱が長手方向に切断された形状等のものを使用することができる。
中でも取り扱い性の面から図1に例示される様に、直方体形状のものを使用することが好ましい。
またバックアップ材2は二本以上が前記熱膨張性耐火材シート1に固定されていてもよいが、電線ケーブル管類との摩擦を軽減し取り扱い性を向上させる観点から前記熱膨張性耐火材シート1に対して二本のバックアップ材2が平行に固定されていることが好ましく、さらには図1に例示される様に、熱膨張性耐火材シート1の両端にバックアップ材2が固定されていればさらに好ましい。
前記バックアップ材2は、前記熱膨張性耐火材シート1を丸めて前記スリーブ内部に挿入した際に電線ケーブル管類を周囲から包む様に接する柔軟性のある樹脂発泡体等であることが好ましい。
前記樹脂発泡体としては、樹脂の内部に空隙を内包するもの等を挙げることができる。
樹脂内部に空隙を設ける方法に限定はないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、イソシアヌレート系樹脂等の樹脂類と、発泡成分とを溶融混練し発泡させる方法、前記樹脂類と、塩化ナトリウム等の水溶性無機塩等とを溶融混練した後、水洗等の操作によりその水溶性無機塩等を除去する方法等により形成することができる。
前記空隙を備えた樹脂発泡体は公知であり、市販品等を適宜選択して使用することが可能である。
図2〜7は、本発明に使用するバックアップ材の変形例を例示した斜視図である。
本発明に使用するバックアップ材は図1に例示される直方体形状のものに限定されず、例えば図2に例示される様に切り込み60が設けられているもの、図3〜図7にそれぞれ例示される様にV字状の切り欠き62を有するもの、U字の切り欠き64等を有するもの等の様に切り欠きを有するもの、複数の直方体形状のバックアップ材片66が一方向に整列したもの、複数の台形状のバックアップ材片68が一方向に整列したもの等の様にバックアップ材片とバックアップ材片とに隙間が設けられているもの、円筒状等の貫通孔70を有するもの等を挙げることができる。これらのバックアップ材は本発明の防火区画貫通部構造の目的や用途に応じて適宜選択することができる。
図1に例示されたバックアップ材は、前記熱膨張性耐火材シート1を丸める際の反発力が大きいことから内径の半径が40mm〜1000mmのスリーブに対して使用することが好ましく、図2〜7に例示されたバックアップ材は、前記熱膨張性耐火材シート1を丸める際の反発力が低減されることから内径の半径が10〜40mmのスリーブに対して使用することが好ましい。
図8は、本発明の第一の実施形態に関するものであり、区画の貫通孔に熱膨張性耐火材シートが設置された状態を例示した模式要部断面図である。
建築物等のコンクリート壁3にスリーブ4が挿通されていて、前記スリーブ4の周囲がモルタル5等の不燃材により埋め戻されている。このスリーブ4の内部を電線ケーブル管類6が挿通している。
図1に例示された、両端にバックアップ材2が固定された熱膨張性耐火材シート1を、前記バックアップ材2が内側となる様に丸めてスリーブ4内部に挿入することにより、前記スリーブ4内部に熱膨張性耐火材シート1を設置する。
図1に例示されたバックアップ材2の長手方向に対して垂直方向に前記熱膨張性耐火材シート1を切断することにより、前記熱膨張性耐火材シート1の外径を調整することができる。この様に、バックアップ材2の長手方向の長さを調整することにより、前記スリーブ4の内径が変化した場合であっても前記スリーブ4の内径にほぼ合致する外径を有する前記熱膨張性耐火材シート1が得られる。
前記熱膨張性耐火材シート1は、前記バックアップ材2の反発性により前記スリーブ4内部に押しつけられるため、前記バックアップ材2の反発性を適宜調整することにより、前記スリーブ4内部に固定することができる。
なお、前記バックアップ材2が装着された反対側の熱膨張性耐火材シート1表面に粘着性を持たせたり、接着剤を塗布したりすることにより、前記熱膨張性耐火材シート1を前記スリーブ4内部に固定することも可能である。
図8では配線ケーブル管類6が前記スリーブ4内部に挿通されてから前記熱膨張性耐火材シート1が前記スリーブ4内部に設置されているが、前記熱膨張性耐火材シート1を前記スリーブ4内部に設置してから、前記配線ケーブル管類6を前記スリーブ4内部に挿通することもできる。
前記バックアップ材2は前記配線ケーブル管類6に接して配置されていて、前記スリーブ4の両端開口部からパテ状シール材を前記スリーブ4内部に充填することにより、前記スリーブ4内部を閉塞させることができる。
図9は第一の実施形態に関するものであり、スリーブの両端開口部にパテ状シール材が設置された状態を説明するための模式要部断面図である。
図9に例示する様に、パテ状シール材7がケーブル配線管類6と前記バックアップ材2より外側にあるスリーブ4内部との隙間を閉塞している。
本発明に使用するパテ状シール材7としては、例えば、例えば、JISA5758により規定されている建築用シーリング材、JIS A6024により規定されている建築補修用注入エポキシ樹脂シーリング材、JISA6914により規定されている石膏ボード用目地処理材、モルタル、パテ、コーキング等を挙げることができる。前記耐熱シール材は、施工性の観点からクロロプレンゴム等のゴム物質やシリコーン等に充填材、難燃剤等を配合してなるパテ、コーキング等であれば好ましい。
図10および図11はバックアップ材2のスリーブ4に対する設置位置の変形例を例示した断面図である。
前記バックアップ材2は、前記スリーブ4の開口部両端または前記スリーブ4の開口部両端近傍に配置されることが好ましい。
バックアップ材2のスリーブ4に対する設置位置としては、例えば、図10に例示される様に、前記バックアップ材2の最外面が前記スリーブ4の開口部から外に出ている場合、図11に例示される様に、前記バックアップ材2の最外面が前記スリーブ4の開口部と一致している場合、図12に例示される様に、前記バックアップ材2の最外面が前記スリーブ4の内部にある場合が挙げられる。
前記バックアップ材2は、前記バックアップ材2の最外面が前記スリーブ4の開口部を基準として、前記スリーブの全長の30%前後の範囲となるように設置することがより好ましく、前記バックアップ材2の最外面が前記スリーブ4の開口部からスリーブ内部へ、スリーブ4の全長の15%以内の範囲となるように設置することがさらに好ましい。この関係は本発明の異なる実施形態の場合も同様である。
前記スリーブ4の開口部から前記バックアップ材2までの距離を調整することにより、前記スリーブ4内部に充填するパテ状シール材7の量を調整することができる。特に船舶等、振動や揺れが大きく、前記ケーブル配線管類6に張力が掛かる場合でも、前記スリーブ4内部に充填するパテ状シール材7の量を調整することにより、パテ状シール材7によるシール部分が破れることを防止することができる。
これにより、より気密性の高い防火区画貫通部構造を形成することができる。
図9に例示されるように、本発明の防火区画貫通部構造の場合は、前記スリーブ4内部においてケーブル配線管類6と熱膨張性耐火材シート1との間に空間8が設けられている。前記スリーブ4が火災の熱等にさらされた場合には、前記熱膨張性耐火材シート1が膨張して前記空間8を閉塞するため、一方の区画から他方の区画へ火災の炎や煙が広がることを防止することができる。
また本発明の防火区画貫通部構造は、極めて高い施工性を有するため、従来のパテ状シール材を使用した防火区画貫通部構造と比較しても短時間で施工することが可能であり、単位時間当たりの生産性にも優れる。
次に本発明の第二の実施形態について説明する。
図12は本発明の第二の実施形態に関するものであり、スリーブ4の両端開口部にパテ状シール材7が設置された状態を説明するための模式要部断面図である。
先に説明した第一の実施形態の場合にはバックアップ材2と配線ケーブル管6とが接していたが、第二の実施形態は、バックアップ材2と配線ケーブル管6との間に隙間がある点が異なる。
図12の第二の実施形態に例示される様に、スリーブ4が円筒形状の場合、前記バックアップ材2の厚みが前記スリーブ4の開口部の半径に対して20%〜50%の範囲であることが好ましい。
前記バックアップ材が存在しない場合、前記スリーブの開口部から注入したパテ状シール材7は前記スリーブ4内部に向かって流動する。このため前記スリーブ4の開口部を閉塞させるためには多量のパテ状シール材が必要になることから経済性、施工性が低下する場合がある。
これに対し、前記バックアップ材2の厚みが前記スリーブ4の開口部の半径に対して20%〜50%の範囲であればパテ状シール材7の消費量を抑えることができ、短時間で施工を完了させることができることから経済性、施工性に優れる。
次に本発明の防火区画貫通部構造およびその施工方法について図面を参照しつつ、実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、本発明はこの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図13は、実施例1の防火区画貫通部構造の施工方法を説明するための模式要部断面図である。
船舶の喫水線より上にある、船室、操舵室等の仕切り部に設けられた区画を形成する鋼板10に孔を開ける。この孔にスリーブとして長さ200mm、内径80.7mmのSGP20(炭素鋼管、ガス管用途)を溶接することにより、両端に開口部を有するSGP20を、鋼板10の孔に固定した。
前記鋼板10には断熱材12が貼付されていて、船室、操舵室等の内部の冷暖房効率が高められている。またSGP20の外周には防熱材としてロックウール14が貼付されている。
次にケーブル配線管類として、信号ケーブル30とパイプ32とを前記SGP20に挿通させた。
次に図1に例示された熱膨張性耐火材シートと同様の形状を有する、厚さ1mmのエポキシ樹脂系熱膨張性耐火材(商品名フィブロック、積水化学工業社製)の両面を不織布で積層した熱膨張性耐火材シート40の一方の面の両端に、断面が20mm(幅)×20mm(厚み)のウレタンフォーム42を二本接着剤により固定した。
両端にウレタンフォーム42が固定された熱膨張性耐火材シート40を、前記ウレタンフォーム42が前記信号ケーブル30およびパイプ32側となるように丸めて前記SGP20内部に挿入した。
次にコーキング材50により、前記SGP20のそれぞれの両端開口部から前記SGP20内部にコーキング材50を充填することにより、前記信号ケーブル30およびパイプ32ならびと、前記ウレタンフォーム42より外側にあるSGP20内部との隙間を閉塞することにより、防火区画貫通部構造を得た。
本実施例1において、前記熱膨張性耐火材シート40をSGP20内に挿入してからコーキング材50による隙間閉塞を完了するまでに要した時間は3分35秒であり、SGP20内部に熱膨張性耐火材シートを直接貼付固定した場合や、バックアップ材を直接貼付固定した場合等に比較して極めて短時間に施工を終了することができた。
(実施例2)
図14は、実施例2の防火区画貫通部構造の施工方法を説明するための模式要部断面図である。
船舶の喫水線より上にある、船室、操舵室等の仕切り部に設けられた区画を形成する鋼板10に孔を開ける。この孔にスリーブとして長さ200mm、内径80.7mm(半径40.35mm)のSGP20(炭素鋼管、ガス管用途)を溶接することにより、両端に開口部を有するSGP20を、鋼板10の孔に固定した。
実施例1の場合と同様、前記鋼板10には断熱材12が貼付されていて、船室、操舵室等の内部の冷暖房効率が高められている。またSGP20の外周には防熱材としてロックウール14が貼付されている。
次にケーブル配線管類として、パイプ32を前記SGP20に挿通させた。
次に図1に例示された熱膨張性耐火材シートと同様の形状を有する、厚さ1mmのエポキシ樹脂系熱膨張性耐火材(商品名フィブロック、積水化学工業社製)の両面を不織布で積層した熱膨張性耐火材シート40の一方の面の両端に、断面が20mm(幅)×20mm(厚み)のウレタンフォーム42を二本接着剤により固定した。このウレタンフォームの厚み20mmは前記SGP20の内径の半径40.35mmに対して49.6%である。
両端にウレタンフォーム44が固定された熱膨張性耐火材シート40を、前記ウレタンフォーム42が前記パイプ32側となるように丸めて前記SGP20内部に挿入した。前記SGP20の開口部から前記ウレタンフォーム42までの距離は10mmである。
次にコーキング材50により、前記SGP20のそれぞれの両端開口部から前記SGP20内部にコーキング材50を充填することにより、前記パイプ32と、前記SGP20内部との隙間を閉塞させて、防火区画貫通部構造を得た。
実施例2に使用したコ―キング材50は、セキスイシリコーンシーラント(積水フーラー社製、JIS A1439の規格に適合する。21〜25℃、45〜55%の湿度により20分以内に硬化するものである。)である。一方の開口部を閉塞させるために実際に使用したコ―キング材50は79.5gであった。
(実施例3)
実施例2の場合において、断面が20mm(幅)×10mm(厚み)のウレタンフォームを使用した他は、実施例2の場合と全く同様である。
このウレタンフォームの厚み10mmは前記SGP20の内径の半径40.35mmに対して24.8%である。また一方の開口部を閉塞させるために実際に使用したコ―キング材50は80.4gであった。
(比較例1)
実施例2の場合において、断面が20mm(幅)×5mm(厚み)のウレタンフォームを使用した他は、実施例2の場合と全く同様である。
このウレタンフォームの厚み5mmは前記SGP20の内径の半径40.35mmに対して12.4%である。また一方の開口部を閉塞させるために実際に使用したコ―キング材50は107.5gであった。
(比較例2)
実施例2の場合において、ウレタンフォーム44を使用しなかった他は、実施例2の場合と全く同様である。
一方の開口部を閉塞させるために実際に使用したコ―キング材50は109.5gであった。
本出願は平成20年12月11日に日本国に特許出願された出願番号特願2008−316172に基づくものであり、その出願の全体は参照することにより本出願に含まれ、本明細書の一部を構成する。
本発明の防火区画貫通部構造は、建築物や船舶構造物等の構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定されたスリーブ内部に、ケーブル配線管類が挿通している場合でも挿通していない場合でも容易に施工が可能である。また本発明の防火区画貫通部構造は気密性にも優れることから、特に船舶関係の防火区画貫通部構造として広く利用することができる。
1、40 熱膨張性耐火材シート
2 バックアップ材
3 コンクリート壁
4 スリーブ
5 モルタル
6 配線ケーブル管類
7 パテ状シール材
8 空間
10 鋼板
12 断熱材
14 ロックウール
20 SGP
30 信号ケーブル
32 パイプ
42 ウレタンフォーム
50 コーキング材
60 切り込み
62、64 切り欠き
66、68 バックアップ材片
70 貫通孔

Claims (3)

  1. 構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定された、両端に開口部を有するスリーブと、
    前記スリーブ内部に挿通されたケーブル配線管類と、
    前記スリーブ内部に接して設置された熱膨張性耐火材シートと、
    前記熱膨張性耐火材シートの一方の面の両端に平行に固定されたバックアップ材と、
    前記スリーブの両端開口部に設置されたパテ状シール材と、
    を備え、
    前記熱膨張性耐火材シートは、前記バックアップ材を内側にして丸めて筒状として前記スリーブ内に挿入されていると共に、前記バックアップ材が前記スリーブの開口部両端又は開口部両端近傍に配置され、前記スリーブ内部においてケーブル配線管類と熱膨張性耐火材シートとの間に空間が設けられてあり、
    前記パテ状シール材が、前記バックアップ材より外側にあるスリーブの両端開口部の内部に充填されていて前記バックアップ材に接していると共に前記ケーブル配線管類と前記スリーブとの隙間を閉塞していることを特徴とする、防火区画貫通部構造。
  2. 前記スリーブが、円筒形状であり、
    前記バックアップ材の厚みが、前記スリーブの開口部の半径に対して20%〜50%の範囲である、請求項1に記載の防火区画貫通部構造。
  3. 両端に開口部を有するスリーブを、構造物の仕切り部に設けられた区画を貫通する孔に固定する工程(1)と、
    ケーブル配線管類を、前記スリーブ内部に挿入する工程(2)と、
    一方の面の両端に平行にバックアップ材が固定された熱膨張性耐火材シートを、前記バックアップ材を内側にして丸めて筒状として前記スリーブ内部に挿入し、前記バックアップ材を前記スリーブの開口部両端又は開口部両端近傍に配置させる工程(3)と、
    前記スリーブ両端開口部から前記バックアップ材より外側のスリーブ内部にパテ状シール材を充填することにより、前記ケーブル配線管類と前記スリーブ内部との隙間を閉塞する工程(4)と、を有し、
    前記工程(2)の後に前記工程(3)が実施されるか、
    または
    前記工程(3)の後に前記工程(2)が実施されることを特徴とする、防火区画貫通部構造の施工方法。
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