JP2007154311A - 新規な含フッ素化合物の製造方法および新規化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】含フッ素化合物の製造方法と、フルオロスルホニル基を有する新規含フッ素化合物を提供する。
【解決手段】CFX=CHYとRCOOHまたはその塩とを電極反応させる、下記化合物(11)、下記化合物(12)、および下記化合物(13)から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法(ただし、XおよびYはそれぞれ独立に、特定の有機基、COOH、CN、Cl、F、もしくはHを、Rは特定の含フッ素有機基を、示す。)、下記化合物(11c)、下記化合物(12c)、または下記化合物(13c)(ただし、ZはHまたはCHを、RはFまたはCFを、示す。)。
【化1】
Figure 2007154311

【選択図】なし

Description

本発明は、新規な含フッ素化合物の製造方法とおよび新規化合物に関する。
エチレン性化合物とペルフルオロアルキルカルボン酸との電極反応として、非特許文献1および非特許文献2には、式CHW=CHで表される化合物と式RCOOHで表される化合物とを電極反応させて下式(P1)で表される化合物、下式(P2)で表される化合物、または下式(P3)で表される化合物を得たと記載されている(ただし、Wはメトキシカルボニル基、プロピル基またはシアノ基を、RはCF、C、CまたはC15を、示す。)。
Figure 2007154311
また非特許文献3には、CH(CONH)=CHとCFCOOHを電極反応させて下式(P4)で表される化合物を得たと記載されている。
Figure 2007154311
J.Chem.Soc.,Chem.Comm.,1974,323−324 J.Chem.Soc.,Perkin Trans.I,1978,202−209 Tetrahedron,Vol.47,1991,555−562
エチレン性化合物とペルフルオロアルキルカルボン酸との電極反応による反応生成物の種類は、エチレン性化合物の構造により変化するため該反応生成物の予測は困難である。またフッ素原子を有するエチレン性化合物とポリフルオロカルボン酸を電極反応させる試みは、その成否を含めて全く未知である。
本発明者らは、α−フルオロエチレン類とポリフルオロカルボン酸またはその塩とが電極反応することを見出した。さらにフルオロスルホニル基を有する新規含フッ素化合物を見出した。
すなわち、本発明は下記発明を提供する。
<1>;式CFX=CHYで表される化合物(3)と、式RCOOHで表される化合物(2)またはその塩とを電極反応させる、下式(11)で表される化合物、下式(12)で表される化合物、および下式(13)で表される化合物から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法。
Figure 2007154311
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
X、Y:それぞれ独立に、アルキル基、クロロアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、フルオロアルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、またはフルオロアルキルカルボニルオキシ基であって、炭素数1〜10の基(A)、カルボキシル基、シアノ基、塩素原子、フッ素原子、もしくは水素原子。
ただし、基(A)中にフッ素原子を含んでいてもよい炭素数2以上のアルキル基部分が存在する場合、該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基、式−C(O)−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されていてもよい。
:フルオロアルキル基または1〜4個のフルオロスルホニル基が置換したフルオロアルキル基であって、炭素数1〜10の基。
ただし、R中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基が挿入されていてもよい。
<2>;化合物(2)が、下式(2a)で表される化合物である<1>に記載の製造方法。
Q(SOF)(COOH) (2a)
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
Q:炭素数1〜10の(m+1)価ポリフルオロ飽和炭化水素基。
ただし、Q中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基が挿入されていてもよい。
m:1、2、または3。
<3>;化合物(3)が、下式(3a)で表される化合物である<1>または<2>に記載の製造方法。
CFX=CHY (3a)
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
:アルキル基、アルコキシカルボニル基、またはアルキルカルボニルオキシ基であって、炭素数1〜10の基(A1)もしくはカルボキシル基。
ただし、基(A1)中に炭素数2以上のアルキル基部分が存在する場合、該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されていてもよい。
:水素原子またはフッ素原子。
<4>;下式(11c)で表される化合物、下式(12c)で表される化合物、または下式(13c)で表される化合物(ただし、Zは水素原子またはメチル基を、Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を、示す。以下同様。)。
Figure 2007154311
本発明の製造方法によれば、種々の含フッ素化合物、特にフルオロスルホニル基を有する含フッ素化合物を効率的に製造できる。また本発明によれば、フルオロモノマーの原料、界面活性剤等の機能性材料として有用なフルオロスルホニル基を有する新規含フッ素化合物が提供される。
本明細書において、式(1)で表される化合物を化合物(1)と、式(1)で表されるラジカルをラジカル(1)と、記すことがある。他の化合物と他のラジカルも同様に記す。
本発明の製造方法においては、式CFX=CHYで表される化合物(3)と、式RCOOHで表される化合物(2)またはその塩とを電極反応させる。本発明の製造方法においては、化合物(2)および化合物(2)の塩を用いてもよく、化合物(2)のみを用いてもよく、化合物(2)の塩のみを用いてもよい。化合物(2)の塩は、化合物(2)のナトリウム塩または化合物(2)のカリウム塩が好ましい。
化合物(3)におけるXは、反応収率の観点から、基(A)またはカルボキシル基が好ましく、アルキル基、アルコキシカルボニル基、またはアルキルカルボニルオキシ基であって、炭素数1〜10の基(A1)もしくはカルボキシル基が特に好ましい。
基(A)中にフッ素原子を含んでいてもよい炭素数2以上のアルキル基部分が存在し該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間に、式−O−で表される基、式−C(O)−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されている場合、挿入される基の数は、1〜4個が好ましく、1個が特に好ましい。前記アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間にこれらの基が挿入された場合、基(A)の炭素数は、2〜14が好ましく、2〜11が特に好ましい。
また基(A1)中に炭素数2以上のアルキル基部分が存在し該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間に、式−O−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されている場合、挿入される基の数は、1〜4個が好ましく、1個が特に好ましい。前記アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間にこれらの基が挿入された場合、基(A1)の炭素数は、2〜14が好ましく、2〜11が特に好ましい。
Xの好ましい態様としては、−C(O)OCH、−CHOH、−CHOC(O)CH、−C(O)OH等が挙げられる。
化合物(3)におけるYは、水素原子またはフッ素原子が好ましい。
化合物(3)は、式CFX=CHYで表される化合物(3a)が好ましい。
化合物(3)の具体例としては、CF(COOH)=CH、CF(COOCH)=CH、CF(CHOH)=CHF、CF(CHOC(O)CH)=CHF、CF(CHC(O)OCH)=CHF等が挙げられる。
化合物(3)は、α−フルオロエチレン類であって化合物(3)中の炭素原子−炭素原子2重結合は低活性であることから電極反応しないと考えられた。したがって、化合物(3)が電極反応することは予想外の効果であり、さらに該電極反応において化合物(11)が高選択率に生成することは特に予想外の効果であった。
化合物(2)におけるRは、1〜4個のフルオロスルホニル基が置換したフルオロアルキル基であって、炭素数1〜10の基が好ましい。フルオロスルホニル基を有する化合物(2)中のフルオロスルホニル基は電極反応においては不安定な基と考えられており、本発明の製造方法においてもフルオロスルホニル基の脱離が考えられた。したがって、該化合物(2)を用いた電極反応においてフルオロスルホニル基が保持された反応生成物が得られるのは予想外の効果であった。
化合物(2)は、式Q(SOF)(COOH)で表される化合物(2a)が好ましく、式CR3−n(SOF)(COOH)で表される化合物(2b)(ただし、Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を、nは1または2を、示す。)がより好ましく、式CFR(SOF)(COOH)で表される化合物(2c)が特に好ましい。
mは、1が好ましい。Qは、炭素数1〜3のペルフルオロアルキレン基が好ましく、ジフルオロメチレン基が特に好ましい。RおよびRは、フッ素原子が好ましい。nは、1が好ましい。nが1である場合のRは、同一であっても異なっていてもよい。
化合物(2b)は、それぞれ、カルボキシル基のα位にフルオロスルホニル基を有する含フッ素カルボン酸であり、電極反応においてα位のフルオロスルホニル基が保持された反応生成物が得られるのは特に予想外の効果であった。
化合物(2)の具体例としては、CFCOOH、CF(SOF)(COOH)、CF(CF)(SOF)(COOH)、CF(SOF)(COOH)、C(CF)(SOF)(COOH)、C(SOF)(COOH)、(FSO)CFCF(COOH)、(FSO)CFCFCF(COOH)、(FSO)CFCFOCF(CF)(COOH)等が挙げられる。
本発明の製造方法においては、化合物(3)と化合物(2)またはその塩とを電極反応させて、下記化合物(11)、下記化合物(12)、および下記化合物(13)から選ばれるいずれか1種の化合物を得る。化合物(12)の立体配置はシス型であってもトランス型であってもよい。
Figure 2007154311
本発明の製造方法においては、化合物(11)が高選択率に得られるため化合物(11)を得るのが好ましい。
電極反応における、化合物(2)と化合物(2)との塩の総量に対する化合物(3)の量は、0.25〜0.5倍モルが好ましく、0.3〜0.4倍モルが特に好ましい。
電極反応における電流密度は、反応制御と反応効率の観点から、0.01〜5.0A/cmが好ましく、0.1〜1.0A/cmが特に好ましい。電極反応における電流の総通電量は、化合物(2)、化合物(2)の塩、および化合物(3)の総量に対して、0.1〜5.0F/molが好ましく、0.2〜2.5F/molがより好ましく、0.3〜1.0F/molが特に好ましい。
電極反応における反応温度は、−20℃〜+100℃が好ましく、−20℃〜+60℃が特に好ましい。電極反応における反応圧力は、大気圧、減圧、加圧のいずれであってもよく、大気圧が好ましい。
電極反応は、無溶媒下で行ってもよく、溶媒の存在下で行ってもよく、溶媒の存在下で行うのが好ましい。溶媒は、化合物(3)ならびに化合物(2)またはその塩を溶解する溶媒であれば特に限定されない。溶媒は、非プロトン性溶媒が好ましい。非プロトン性溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等が挙げられる。また電極反応は、支持電解質の存在下に行うのが好ましい。支持電解質は、プロトン性溶媒が好ましく、アルコール(メタノール、エタノール等。)または水が特に好ましい。
電極反応に用いる反応容器は、公知の電解装置の電槽を用いるのが好ましい。電槽は絶縁性が良好である観点から、ガラス製電槽またはフッ素樹脂製電槽が好ましい。また電槽本体を陽極または陰極として機能させてもよい。
電槽における陽極と陰極は、それぞれ、酸化還元電位の高い電極が好ましい。該電極は、マグネシウム、銅、アルミニウム、白金、および炭素材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の電極材料からなる電極が好ましく、白金または炭素材料からなる電極が特に好ましい。
本発明の製造方法においては、目的に応じた純度の化合物(11)、化合物(12)、または化合物(13)を得るために後処理を行うのが好ましい。後処理の方法としては、水洗、抽出、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等による方法が挙げられる。これらの2種以上の方法を組み合わせて後処理を行ってもよい。また電極反応は、反応基質を電槽に一括供給した後に行うバッチ方式で実施してもよく、反応基質を電槽に連続供給しながら行う連続反応方式で実施してもよい。
本発明の製造方法において、化合物(11)、化合物(12)、または化合物(13)が生成する理由は、必ずしも明確ではないが、それぞれ下記の理由によると考えられる。
化合物(11)が生成する理由としては、電極反応により、化合物(2)またはその塩から下記ラジカル(2)が生成(ラジカル(2)中のラジカルの生成部位は、カルボキシル基が結合していた炭素原子である。)し、つぎにラジカル(2)が化合物(3)にラジカル付加反応して下記ラジカル(1)が生成し、さらにラジカル(2)とラジカル(1)がラジカルカップリング反応したためと考えられる。
Figure 2007154311
化合物(12)が生成する理由としては、ラジカル(1)のプロトンが脱離したためと考えられる。化合物(13)が生成する理由としては、2個のラジカル(1)がラジカルカップリング反応したためと考えられる。
本発明の好ましい態様としては、式CFX=CHYで表される化合物(3a)と、式Q(SOF)(COOH)で表される化合物(2a)またはその塩とを電極反応させる下記化合物(11a)、下記化合物(12a)、および下記化合物(13a)から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法が挙げられる。化合物(12a)の立体配置はシス型であってもトランス型であってもよい。該製造方法においては化合物(11a)が高選択率に得られるため、化合物(11a)を得るのが好ましい。
Figure 2007154311
本発明のより好ましい態様としては、式CFX=CHYで表される化合物(3a)と、式CR3−n(SOF)(COOH)で表される化合物(2b)またはその塩とを電極反応させる下記化合物(11b)、下記化合物(12b)、および下記化合物(13b)から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法が挙げられる。化合物(12b)の立体配置はシス型であってもトランス型であってもよい。該製造方法においては化合物(11b)が高選択率に得られるため化合物(11b)を得るのが好ましい。
Figure 2007154311
本発明の特に好ましい態様としては、式CF(COOZ)=CHで表される化合物(3b)と、式CFR(SOF)(COOH)で表される化合物(2c)またはその塩とを電極反応させる下記化合物(11c)、下記化合物(12c)、および下記化合物(13c)から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法が挙げられる。化合物(12c)の立体配置はシス型であってもトランス型であってもよい。該製造方法においては化合物(11c)が高選択率に得られるため、化合物(11c)を得るのが好ましい。
Figure 2007154311
化合物(11c)は、2個のフルオロスルホニル基と1個の式−COOZで表される基を有する特徴ある新規化合物である。化合物(11c)は、フルオロモノマーの原料、界面活性剤等の機能性材料として有用である。化合物(11c)の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2007154311
化合物(12c)は、フルオロスルホニル基と式−COOZで表される基を有する特徴ある構造の新規なエチレン性の含フッ素化合物である。化合物(12c)は、フルオロモノマー、界面活性剤等の機能性材料等として有用である。化合物(12c)の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2007154311
化合物(13c)は、フルオロスルホニル基と式−COOZで表される基を有する特徴ある構造の新規な含フッ素化合物である。化合物(13c)は、フルオロモノマーの原料、界面活性剤等の機能性材料として有用である。化合物(13c)の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2007154311
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されない。ガスクロマトグラフィはGCと、ガスクロマトグラフィ質量分析法はGC−MSと、電子イオン化質量分析法はEI−MSと、化学イオン化質量分析法はCI−MSと、GCのピーク面積比より求めた収率はGC収率と、ミリファラデーはmFと、記す。
[例1]化合物(11−1)、化合物(12−1)および化合物(13−1)の製造例
冷媒流通用ジャケットと底部に抜出バルブを備えた電槽(ガラス製、内容積50mL)に撹拌翼を設置し、0℃の冷媒を流通させた。また撹拌翼に干渉しないように、2個の白金網(縦3cm×横3cm、80メッシュ)を陽極および負極として電槽内に設置した。白金網は短絡を防止するためにポリエチレンメッシュの袋に入れて用いた。CH=CF(COOCH)(10mmol)、CF(SOF)(COOH)(60mmol)、非プロトン性溶媒としてアセトニトリル(30mL)、および支持電解質としてイオン交換水(5mL)を電槽に入れた。
つぎに撹拌翼を毎分500回転させながら、0.8Aの電流を総通電量が60mFになるまで電槽に通電して電極反応を行った。抜出バルブから電槽内溶液を全量回収し、GC、EI−MS、およびCI−MSにより分析した結果、下記化合物(11−1)(GC収率30.6%)、下記化合物(12−1)(GC収率4.8%)および下記化合物(13−1)(GC収率63.3%)の生成を確認した。
化合物(11−1)のNMRデータを以下に示す。
H−NMR(300.4MHz,CDCl,Si(CH)δ(ppm):3.4〜3.5(m,2H),4.0(s,3H)。
19F−NMR(282.7MHz,CDCl,CFCl)δ(ppm):+45.9(1F),+34.4(1F),−95.5〜−100.2(2F),−103.6〜−105.6(2F),−175.5(1F)。
化合物(13−1)のNMRデータを以下に示す。
H−NMR(300.4MHz,CDCl,Si(CH)δ(ppm):3.0〜3.5(m,4H),3.9(bs,6H)。
19F−NMR(282.7MHz,CDCl,CFCl)δ(ppm):+34.0(2F),−93.7〜−99.8(4F),−171.6〜−173.0(2F)。
Figure 2007154311
本発明の製造方法によれば、種々の構造の含フッ素化合物、特にフルオロスルホニル基を有する化合物を容易に製造できる。本発明の化合物は、フルオロモノマーの原料、界面活性剤等の機能性材料として有用である。

Claims (6)

  1. 式CFX=CHYで表される化合物(3)と、式RCOOHで表される化合物(2)またはその塩とを電極反応させる、下式(11)で表される化合物、下式(12)で表される化合物、および下式(13)で表される化合物から選ばれるいずれか1種の化合物の製造方法。
    Figure 2007154311
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    X、Y:それぞれ独立に、アルキル基、クロロアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、フルオロアルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、またはフルオロアルキルカルボニルオキシ基であって、炭素数1〜10の基(A)、カルボキシル基、シアノ基、塩素原子、フッ素原子、もしくは水素原子。
    ただし、基(A)中にフッ素原子を含んでいてもよい炭素数2以上のアルキル基部分が存在する場合、該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基、式−C(O)−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されていてもよい。
    :フルオロアルキル基または1〜4個のフルオロスルホニル基が置換したフルオロアルキル基であって、炭素数1〜10の基。
    ただし、R中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基が挿入されていてもよい。
  2. 化合物(2)が、下式(2a)で表される化合物である請求項1に記載の製造方法。
    Q(SOF)(COOH) (2a)
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    Q:炭素数1〜10の(m+1)価のポリフルオロ飽和炭化水素基。
    ただし、Q中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基が挿入されていてもよい。
    m:1、2、または3。
  3. 化合物(3)が、下式(3a)で表される化合物である請求項1または2に記載の製造方法。
    CFX=CHY (3a)
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :アルキル基、アルコキシカルボニル基、またはアルキルカルボニルオキシ基であって、炭素数1〜10の基(A1)もしくはカルボキシル基。
    ただし、基(A1)中に炭素数2以上のアルキル基部分が存在する場合、該アルキル基中の炭素原子−炭素原子結合間には、式−O−で表される基、式−C(O)O−で表される基、または式−OC(O)−で表される基が挿入されていてもよい。
    :水素原子またはフッ素原子。
  4. 下式(11c)で表される化合物(ただし、Zは水素原子またはメチル基を、Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を、示す。)。
    Figure 2007154311
  5. 下式(12c)で表される化合物(ただし、Zは水素原子またはメチル基を、Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を、示す。)。
    Figure 2007154311
  6. 下式(13c)で表される化合物(ただし、Zは水素原子またはメチル基を、Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を、示す。)。
    Figure 2007154311
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