JP2007144801A - 液体吐出装置の駆動方法 - Google Patents

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真一 半田
Shuzo Iwashita
修三 岩下
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Abstract

【課題】複数の加圧室を覆う大きさを有する圧電セラミック層を含む圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置の、圧電アクチュエータの圧電変形領域の、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを防止して、液滴(インク滴)の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる液体吐出装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】圧電アクチュエータ7の任意の圧電変形領域8に、圧電セラミック層6の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧−VH1を印加して、前記圧電変形領域8を、厚み方向に撓み変形させて、対応する液滴吐出部4の、加圧室2の容積を変化させることによって、連通するノズル3を通して液滴を吐出させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置の駆動方法に関するものである。
図2は、オンデマンド型のインクジェットプリンタ等において、圧電インクジェットヘッドとして用いられる、ユニモルフ型の圧電アクチュエータ7を備えた液体吐出装置1の一例を示す断面図である。また、図6は、前記液体吐出装置1の一例の、要部を拡大した断面図である。図2、図6を参照して、この例の液体吐出装置1は、インクが充てんされる加圧室2と、前記加圧室2に連通し、加圧室2内のインクを、インク滴として吐出させるためのノズル3とを有する複数の液滴吐出部4を、面方向に配列させて形成した基板5と、前記基板5の、複数の加圧室2を覆う大きさを有する、1層の圧電セラミック層6を含み、前記基板5上に積層された、板状の圧電アクチュエータ7とを備えている。
圧電アクチュエータ7は、個々の加圧室2に対応して配設され、個別に電圧が印加されることによって、個別に、厚み方向に撓み変形する複数の圧電変形領域8と、前記圧電変形領域8を囲んで配設され、前記基板5に固定されることで変形が防止された拘束領域9とに区画されている。また、図の例の圧電アクチュエータ7は、圧電セラミック層6の、両図において上面に、加圧室2ごとに個別に形成されて、圧電変形領域8を区画する個別電極10と、前記圧電セラミック層6の下面に、順に積層された、共に、複数の加圧室2を覆う大きさを有する、共通電極11と振動板12とを備えた、いわゆるユニモルフ型の構成を有している。各個別電極10と、共通電極11とは、それぞれ別個に、駆動回路13に接続されており、駆動回路13は、制御手段14に接続されている。
圧電セラミック層6は、例えば、PZT等の圧電材料によって形成されていると共に、層の厚み方向に、あらかじめ分極されて、いわゆる横振動モードの圧電変形特性が付与されており、制御手段14からの制御信号によって、駆動回路13が駆動されて、任意の個別電極10と、共通電極11との間に、前記分極方向と同方向の電圧が印加されると、両電極10、11間に挟まれた、圧電変形領域8に対応する活性領域15が、図6に横向きの白矢印で示すように、層の面方向に収縮される。
しかし、圧電セラミック層6の下面は、共通電極11を介して振動板12に固定されているため、活性領域15が収縮すると、それに伴って、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8が、図6に下向きの白矢印で示すように、加圧室2の方向に突出するように撓み変形して、加圧室2内に充てんされたインクを振動させ、この振動によって加圧されたインクが、ノズル3を通して、インク滴として吐出される。
特許文献1に記載されているように、液体吐出装置においては、いわゆる引き打ち式の駆動方法が、広く一般に採用される。図7は、図2の液体吐出装置1を、従来の、引き打ち式の駆動方法によって駆動する際に、圧電セラミック層6の活性領域15に印加される駆動電圧VPの駆動電圧波形(太線の一点鎖線で示す)の一例と、この駆動電圧波形が印加された際の、ノズル3内における、インクの体積速度の変化〔太線の実線で示す、(+)がノズル3の先端側、つまりインク滴の吐出側、(−)が加圧室2側〕との関係を簡略化して示すグラフである。
図2、図6、図7を参照して、まず、図7中のt1より左側の、ノズル3からインク滴を吐出させない待機時には、駆動電圧VPをVHに維持(VP=VH)して、活性領域15を面方向に収縮させ続けることによって、圧電変形領域8を、加圧室2の方向に突出するように撓み変形させて、前記加圧室2の容積を減少させた状態を維持しており、この間、インクは静止状態、すなわち、ノズル3におけるインクの体積速度は0を維持し、前記ノズル3内に、インクの表面張力によって形成されるインクメニスカスは静止している。
ノズル3からインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成するには、まず、その直前のt1の時点で、活性領域15に印加していた駆動電圧VPを放電(VP=0)して、前記活性領域15の、面方向の収縮を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。そうすると、加圧室2の容積が一定量だけ増加するため、ノズル3内のインクメニスカスは、その容積の増加分だけ、前記加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図7のt1とt2との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、太線の実線で示す、インクの体積速度の固有振動周期T1の、ほぼ半周期分に相当する。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt2の時点で、駆動電圧VPを、再びVHまで充電(VP=VH)して、活性領域15を、面方向に収縮させることによって、圧電変形領域8を撓み変形させる。そうすると、ノズル3内のインクは、インクメニスカスが、加圧室2の側に最も大きく引き込まれた状態(t2の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、ノズル3の先端方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8を撓み変形させて、加圧室2の容積を減少させることによって、前記加圧室2から押し出されたインクの圧力が加わることになるため、ノズル3の先端側の方向へ加速されて、前記ノズル3の外方へ大きく突出する。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図7のt2とt3との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。ノズル3の外方へ突出したインクが略円柱状に見えることから、この突出状態のインクを、一般に、インク柱と称する。
次に、ノズル3の外方に突出したインクの体積速度が限りなく0に近づいた時点(図7のt3の時点)で、駆動電圧VPを、再び、放電(VP=0)して、活性領域15の面方向の収縮を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。そうすると、インクが、ノズル3の外方に最も大きく突出した状態(t3の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、加圧室2の方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8の撓み変形を解除させて、加圧室2の容積を再び増加させたことによる、マイナスの圧力が加わることによって、ノズル3の外方へ伸びきったインク柱が切り離されて、1滴目のインク滴が生成される。
インク柱が切り離されたノズル3内のインクは、再び、加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図7のt3とt4との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、先に説明したように、インクの体積速度の固有振動周期T1の、ほぼ半周期分に相当する。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt4の時点で、駆動電圧VPを、再びVHまで充電(VP=VH)して、活性領域15を面方向に収縮させることによって、圧電変形領域8を撓み変形させる。そうすると、先の、t2からt3の間でのインクの挙動と同じメカニズムによって、インクが、再び、ノズル3の外方へ大きく突出して、インク柱が形成される。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図7のt4とt5との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。
そして、ノズル3でのインクの体積速度が0になった時点(図7のt5の時点)以降、インクの振動の速度が、加圧室2の側に向かうことによって、ノズル3の外方へ伸びきったインク柱が切り離されて、2滴目のインク滴が生成される。生成された1滴目および2滴目のインク滴は、それぞれ、ノズル3の先端に対向させて配設した紙面まで飛翔して、1つのドットを形成する。
前記一連の動作は、図7に太線の一点鎖線で示すように、パルス幅T2が固有振動周期T1の約1/2倍であるパルスを2回、含む駆動電圧波形を有する駆動電圧VPを、活性領域15に印加していることに相当する。1つのドットを、1滴のみのインク滴で形成する場合は、前記パルスを、1回のみとすればよい。また、1つのドットを、3滴以上のインク滴で形成する場合は、パルスを、インク滴の数に応じた回数、発生させればよい。
特開平2−192947号公報(第3頁左上欄第19行〜同頁右上欄第6行、第3頁右上欄第14行〜同頁左下欄第2行、第16図(b))
引き打ち式の駆動方法によって、図2、図6に示したユニモルフ型の圧電アクチュエータ7を有する液体吐出装置1を駆動させる際には、先に説明したように、ノズル3からインク滴を吐出させない待機時に、圧電セラミック層6の活性領域15を、面方向に収縮させた状態を維持し続ける必要があり、圧電セラミック層6の、活性領域15を囲む非活性領域16が、待機時に、前記活性領域15の面方向の収縮によって、図6に黒矢印で示す方向に、長時間に亘って、引張応力を受けて伸び続けることになる。
そして、非活性領域16は、引張応力を受けて伸びている時間が長くなるほど、その内部で、応力を緩和するようにドメインが回転することによって、前記引張方向に、徐々にクリープ変形して行き、それに伴って、活性領域15が、クリープ変形した非活性領域16からの圧縮応力を受けて、収縮を解除させても、もとの静止状態まで伸びきることができなくなる度合いが大きくなる。
そのため、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8は、撓みを解除させた静止状態において、図6に示したように、十分に、まっすぐに伸びきることが、徐々にできなくなり、同図に下向きの白矢印で示した方向に撓み変形させた状態と、この撓み変形を解除させた静止状態との間での、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなって行く結果、インク滴の吐出性能が低下するという問題を生じる。
なお、非活性領域が徐々にクリープ変形して、インク滴の吐出性能が低下するという問題は、ユニモルフ型の圧電アクチュエータに限って発生するものではなく、横振動モードの圧電変形特性が付与された2層の圧電セラミック層を、互いに、逆方向に伸縮させることで、全体を厚み方向に撓み変形させるバイモルフ型の圧電アクチュエータにおいても、圧電セラミック層を、複数の加圧室を覆う大きさに一体形成している以上、同様に発生する。
しかも、圧電セラミック層を、複数の加圧室を覆う大きさに一体形成することは、インクジェットプリンタの高画質化に伴う、ドットピッチの高精細化に対応して、液体吐出装置を、現状よりも、さらに微細化し、しかも、できるだけ少ない工程で、生産性よく製造する上で、どうしても、欠かせない構成であり、圧電アクチュエータの圧電変形領域の、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを防止して、インク滴の吐出性能が低下するのを防止する技術が求められている。
本発明の目的は、複数の加圧室を覆う大きさを有する圧電セラミック層を含む圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置の、圧電アクチュエータの圧電変形領域の、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを防止して、液滴(インク滴)の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる液体吐出装置の駆動方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、
(A) 液体が充てんされる加圧室と、前記加圧室に連通し、加圧室内の液体を、液滴として吐出させるためのノズルとを有する液滴吐出部を、面方向に複数個、配列させて形成した基板と、
(B) 前記基板の、複数個の加圧室を覆う大きさを有すると共に、厚み方向に一定の電界を印加しながら分極処理された、少なくとも1層の圧電セラミック層を含み、前記基板に積層された板状の圧電アクチュエータと、
を備えると共に、前記圧電アクチュエータが、個々の加圧室に対応して配設され、個別に電圧が印加されることによって、個別に、厚み方向に撓み変形する複数の圧電変形領域と、前記圧電変形領域を囲む拘束領域とに区画された液体吐出装置の、前記圧電アクチュエータの任意の圧電変形領域に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧を印加して、前記圧電変形領域を、厚み方向に撓み変形させて、振動させることで、対応する液滴吐出部の、加圧室の容積を変化させて、前記加圧室内の液滴を、連通するノズルを通して、液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置の駆動方法である。
請求項2記載の発明は、圧電セラミック層は、PZT系の圧電セラミック材料によって形成されていると共に、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画されており、前記両領域は、共に、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピークの強度I(200)と、[002]面の回折ピークの強度I(002)とから、式(1):
C=I(002)/(I(002)+I(200)) (1)
によって求められる、セラミック材料のC軸配向度ICが、駆動後に、駆動前の初期状態の1〜1.1倍の範囲内を維持する請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法である。
請求項3記載の発明は、圧電アクチュエータの圧電変形領域に、前記駆動電圧を印加して駆動させる際の、電界の強さE(kV/cm)を、圧電セラミック層の抗電界の強さEc(kV/cm)の0.9倍以下に設定する請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法である。
請求項4記載の発明は、待機時には、駆動電圧をオフにして、圧電変形領域の撓み変形を解除した状態を維持することで、加圧室の容積を一定に維持しておき、液滴の吐出時には、前記圧電変形領域に、
(1) 圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧を印加して、前記圧電セラミック層を、面方向に伸長させることで、圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させて、対応する液滴吐出部の、加圧室の容積を増加させた後、
(2) 再び駆動電圧をオフにして、圧電変形領域の撓み変形を解除させて、加圧室の容積を減少させて待機状態に戻す、
駆動電圧波形を印加して、前記圧電変形領域を、厚み方向に振動させることで、前記加圧室内の液体を、連通するノズルを通して、液滴として吐出させる請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法である。
請求項5記載の発明は、圧電アクチュエータは、
(i) 厚み方向に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の電圧が印加されることで面方向に伸長する、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画された1層の圧電セラミック層と、
(ii) 前記圧電セラミック層の、加圧室側の面に積層されて、前記活性領域の、面方向の伸長によって厚み方向に撓み変形する振動板と、
を備えており、前記圧電セラミック層の活性領域に駆動電圧を印加して面方向に伸長させることで、前記圧電アクチュエータの圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させる請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置の駆動方法である。
請求項6記載の発明は、圧電アクチュエータは、
(I) 厚み方向に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の電圧が印加されることで面方向に伸長する、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画された第1の圧電セラミック層と、
(II) 前記第1の圧電セラミック層の、加圧室側の面に積層されて、厚み方向に電圧が印加されることで、面方向に収縮する第2の圧電セラミック層と、
を備えており、前記第1の圧電セラミック層の活性領域に駆動電圧波形を印加して面方向に伸長させるのと同期させて、前記第2の圧電セラミック層を面方向に収縮させることで、前記圧電アクチュエータの圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させる請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置の駆動方法である。
請求項1記載の発明においては、ノズルから液滴を吐出させるために、圧電アクチュエータの任意の圧電変形領域に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧を印加して、前記圧電セラミック層の、圧電変形領域に対応する活性領域を、面方向に伸長させることで、前記圧電変形領域を、厚み方向に撓み変形させている。そのため、圧電セラミック層の非活性領域は、活性領域が面方向に伸長した際に、圧縮応力を受けて圧縮されるが、引張応力を受けて、引張方向にクリープ変形することはないため、前記非活性領域が、活性領域の伸長を阻害するのを防止することができる。
また、非活性領域は、活性領域の、面方向への伸長によって、圧縮方向に、徐々にクリープ変形する可能性があるが、そのクリープ変形の度合いは、引張方向へのクリープ変形に比べて著しく小さい。これは、引張方向へは、無制限にクリープ変形することができるが、圧縮方向へのクリープ変形は、圧電セラミック層を形成する圧電材料の、密度の上昇を伴い、自ずと限界があるためである。
その上、前記圧縮方向にクリープ変形した非活性領域は、駆動電圧をオフにして、活性領域の、面方向への伸長を解除した状態において、前記活性領域を周囲から引っ張って、圧電アクチュエータの圧電変形領域を、まっすぐに引き伸ばすために作用する。そのため、前記圧縮方向へのクリープ変形が発生しても、圧電アクチュエータの圧電変形領域は、撓み変形を解除した静止状態において、十分に、まっすぐに伸びきることができる。
一方、圧電変形領域に駆動電圧を印加して撓み変形させた状態における、前記圧電変形領域の、厚み方向の変位量は、非活性領域が圧縮方向にクリープ変形するほど、徐々に少なくなって行くおそれがあるが、前記変位量は、圧電変形領域に印加する駆動電圧の、電界の強さを調整する等して、補正することが可能である。そのため、非活性領域が圧縮方向にクリープ変形した場合でも、圧電アクチュエータの圧電変形領域を、厚み方向に撓み変形させた状態と、撓み変形を解除させた静止状態との間での、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを、防止または修正することができる。したがって、請求項1記載の発明の、液体吐出装置の駆動方法によれば、液滴(インク滴)の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することが可能となる。
また、請求項1記載の発明の駆動方法によれば、先に説明したように、圧電セラミック層の、非活性領域のクリープ変形を著しく小さくできることから、前記非活性領域の結晶状態が変化するのを防止することができる。それと共に、活性領域が、クリープ変形した非活性領域から応力を受けて、その結晶状態が変化することもない。そのため、圧電セラミック層の、両領域の結晶状態を、共に、初期状態に維持することができる。
例えば、圧電セラミック層が、PZT系の圧電セラミック材料からなる場合は、請求項2に記載したように、活性領域と非活性領域を、共に、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピークの強度I(200)と、[002]面の回折ピークの強度I(002)とから、式(1):
C=I(002)/(I(002)+I(200)) (1)
によって求められる、セラミック材料の結晶状態を示すC軸配向度ICを、駆動後に、駆動前の初期状態の、1〜1.1倍の範囲内に維持することができる。
請求項3記載の発明によれば、圧電アクチュエータの圧電変形領域に、前記駆動電圧波形を印加して駆動させる際の、電界の強さE(kV/cm)を、圧電セラミック層の抗電界の強さEc(kV/cm)の0.9倍以下に設定して、ヒステリシス損失を小さくしているため、前記圧電セラミック層が自己発熱して脱分極を生じることで、圧電変形特性が低下するのを防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、圧電アクチュエータの圧電変形領域を、引き打ち式の駆動方法によって駆動させることができると共に、待機時には、駆動電圧をオフにして、圧電変形領域の撓み変形を解除した状態を維持し続けることができる。そのため、圧電セラミック層の非活性領域が応力を受ける時間を、できるだけ短くして、前記非活性領域がクリープ変形するのを極力抑制して、インク適等の液滴の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
本発明の駆動方法は、ユニモルフ型(請求項5)、およびバイモルフ型(請求項6)の、いずれのタイプの圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置にも適用することもできる。そして、そのいずれの場合においても、インク滴等の液滴の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
図2は、オンデマンド型のインクジェットプリンタ等において、圧電インクジェットヘッドとして用いられる、ユニモルフ型の圧電アクチュエータ7を備えた液体吐出装置1の一例を示す断面図である。図3は、前記液体吐出装置1の一例の、要部を拡大した断面図である。
図2、図3を参照して、この例の液体吐出装置1は、先に説明したように、インクが充てんされる加圧室2と、前記加圧室2に連通し、加圧室2内のインクを、インク滴として吐出させるためのノズル3とを有する複数の液滴吐出部4を、面方向に配列させて形成した基板5と、前記基板5の、複数の加圧室2を覆う大きさを有する1層の圧電セラミック層6を含み、前記基板5上に積層された、板状の圧電アクチュエータ7とを備えている。
圧電アクチュエータ7は、個々の加圧室2に対応して配設され、個別に電圧が印加されることによって、個別に、厚み方向に撓み変形する複数の圧電変形領域8と、前記圧電変形領域8を囲んで配設され、前記基板5に固定されることで変形が抑制された拘束領域9とに区画されている。
また、図の例の圧電アクチュエータ7は、圧電セラミック層6の、両図において上面に、加圧室2ごとに個別に形成されて、圧電変形領域8を区画する個別電極10と、前記圧電セラミック層6の下面に、順に積層された、共に、複数の加圧室2を覆う大きさを有する、共通電極11と振動板12とを備えた、いわゆるユニモルフ型の構成を有している。
各個別電極10と、共通電極11とは、それぞれ別個に、駆動回路13に接続されており、駆動回路13は、制御手段14に接続されている。圧電セラミック層6は、例えば、PZT等の圧電材料によって形成されていると共に、層の厚み方向に、あらかじめ分極されて、いわゆる横振動モードの圧電変形特性が付与されている。
本発明の駆動方法では、制御手段14からの制御信号によって、駆動回路13を駆動させて、任意の個別電極10と、共通電極11との間に、前記分極方向と逆方向(図1において(−)方向)の電圧が印加されて、両電極10、11間に挟まれた、圧電変形領域8に対応する活性領域15が、図3に横向きの白矢印で示すように、層の面方向に伸長される。
そうすると、圧電セラミック層6の下面が、共通電極11を介して振動板12に固定されていることから、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8が、図3に上向きの白矢印で示すように、加圧室2の方向と反対方向に突出するように、厚み方向に撓み変形することで、前記加圧室2内に充てんされたインクを振動させ、この振動によって加圧されたインクが、ノズル3を通して、インク滴として吐出される。
前記駆動方法によれば、圧電セラミック層6の非活性領域16に、引張応力が加えられることがないため、先に説明したように、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8を、厚み方向に撓み変形させた状態と、撓み変形を解除させた静止状態との間での、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを防止または補正して、インク滴の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
図1は、図2の液体吐出装置1を、本発明の駆動方法によって駆動する際に、圧電セラミック層6の活性領域15に印加される駆動電圧VPの駆動電圧波形(太線の一点鎖線で示す)の一例と、この駆動電圧波形が印加された際の、ノズル3内における、インクの体積速度の変化〔太線の実線で示す、(+)がノズル3の先端側、つまりインク滴の吐出側、(−)が加圧室2側〕との関係を簡略化して示すグラフである。
本発明の駆動方法の、より好ましい例としては、前記図1に示す引き打ち式の駆動方法が挙げられる。すなわち、図1〜図3を参照して、図1中のt1より左側の、ノズル3からインク滴を吐出させない待機時には、駆動電圧VPを印加せず(VP=0)、圧電変形領域8の撓み変形を解除した状態を維持する。この間、インクは静止状態、つまり、ノズル3におけるインクの体積速度は0を維持し、前記ノズル3内に、インクの表面張力によって形成されるインクメニスカスは静止している。
ノズル3からインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成するには、まず、その直前のt1の時点で、駆動電圧VPを、分極方向と逆方向の、所定の電圧−VH1まで充電(VP=−VH1)して、活性領域15を、面方向に伸長させることで、圧電変形領域8を、加圧室2の方向と反対方向に突出するように、厚み方向に撓み変形させる。
そうすると、加圧室2の容積が一定量だけ増加するため、ノズル3内のインクメニスカスは、その容積の増加分だけ、前記加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図1のt1とt2との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、太線の実線で示す、インクの体積速度の固有振動周期T1の、ほぼ半周期分に相当する。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt2の時点で、駆動電圧VPを放電(VP=0)させて、活性領域15の、面方向の伸長を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。
そうすると、ノズル3内のインクは、インクメニスカスが、加圧室2の側に最も大きく引き込まれた状態(t2の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、ノズル3の先端方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8の撓み変形を解除させて、加圧室2の容積を減少させることによって、前記加圧室2から押し出されたインクの圧力が加わることになるため、ノズル3の先端側の方向へ加速されて、前記ノズル3の外方へ大きく突出する。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図1のt2とt3との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これにより、先に説明したインク柱が形成される。
次に、ノズル3の外方へ突出したインクの体積速度が限りなく0に近づいた時点(図1のt3の時点)で、駆動電圧VPを、再び、−VH1まで充電(VP=−VH1)して、活性領域15を、面方向に伸長させることによって、圧電変形領域8を、加圧室2の方向と反対方向に撓み変形させる。
そうすると、インクが、ノズル3の外方へ最も大きく突出した状態(t3の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、加圧室2の方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8を加圧室2の方向と反対方向に撓み変形させて、加圧室2の容積を再び増加させたことによる、マイナスの圧力が加わることによって、ノズル3の外方へ伸び切ったインク柱が切り離されて、1滴目のインク滴が生成される。
インク柱が切り離されたノズル3内のインクは、再び、加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図1のt3とt4との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、先に説明したように、インクの体積速度の固有振動周期T1の、ほぼ半周期分に相当する。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt4の時点で、駆動電圧VPを、再び放電(VP=0)させて、活性領域15の、面方向の伸長を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。
そうすると、先の、t2からt3の間でのインクの挙動と同じメカニズムによって、インクが、再び、ノズルの外方へ大きく突出して、インク柱が形成される。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図1のt4とt5との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。
そして、ノズル3でのインクの体積速度が0になった時点(図1のt5の時点)以降、インクの振動の速度が加圧室2の側に向かうことによって、ノズル3の外方へ伸びきったインク柱が切り離されて、2滴目のインク滴が生成される。生成された1滴目および2滴目のインク滴は、それぞれ、ノズル3の先端に対向させて配設した紙面まで飛翔して、1つのドットを形成する。
前記一連の動作は、図1に太線の一点鎖線で示すように、パルス幅T2が固有振動周期T1の約1/2であるパルスを2回、含む駆動電圧波形を有する駆動電圧VPを、活性領域15に印加していることに相当する。1つのドットを、1滴のみのインク滴で形成する場合は、前記パルスを、1回のみとすればよい。また、1つのドットを、3滴以上のインク滴で形成する場合は、パルスを、インク滴の数に応じた回数、発生させればよい。一連の動作が終了後、引き続いて、次のドットを形成する場合は、再び、t1から始まる操作が繰り返し行われる。また、次のドットを形成しない場合は、駆動電圧VPを印加しない(VP=0)待機状態とされる。
前記引き打ち式の駆動方法によれば、先に説明したように、待機時には、駆動電圧をオフにして、圧電変形領域8の撓み変形を解除した状態を維持し続けることができるため、圧電セラミック層6の非活性領域16が応力を受ける時間を、できるだけ短くして、前記非活性領域16がクリープ変形するのを極力抑制して、インク適の吐出性能を、より長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
また、前記駆動方法によれば、先に説明したように、圧電セラミック層6の非活性領域16がクリープ変形するのを抑制できることから、前記非活性領域16の結晶状態が変化するのを防止できると共に、活性領域15が、クリープ変形した非活性領域16から応力を受けることで、結晶状態が変化するのを防止することもできる。そのため、圧電セラミック層6の、両領域15、16の結晶状態を、共に、初期状態に維持することができる。
例えば、圧電セラミック層6が、PZT系の圧電セラミック材料からなる場合は、活性領域15と非活性領域16とを、共に、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピークの強度I(200)と、[002]面の回折ピークの強度I(002)とから、式(1):
C=I(002)/(I(002)+I(200)) (1)
によって求められる、セラミック材料の結晶状態を示すC軸配向度ICが、駆動後に、駆動前の初期状態の1〜1.1倍の範囲内となるように、維持することができる。
また、前記電圧−VH1の電界の強さE(kV/cm)を、抗電界の強さEc(kV/cm)の0.9倍以下、特に、0.5〜0.7倍に設定すると、圧電セラミック層6が自己発熱して脱分極を生じることで、圧電変形特性が低下するのを防止することができる。そのため、インク滴の吐出性能を、さらに長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
図5は、バイモルフ型の圧電アクチュエータ7を備えた液体吐出装置1の一例を示す断面図である。図5を参照して、この例の液体吐出装置1は、圧電アクチュエータ7以外の構成は、先の、図2の液体吐出装置1と同一であるので、同一箇所に同一符号を付して、説明を省略する。
圧電アクチュエータ7は、個々の加圧室2に対応して配設され、個別に電圧が印加されることによって、個別に、厚み方向に撓み変形する複数の圧電変形領域8と、前記圧電変形領域8を囲んで配設され、前記基板5に固定されることで変形が抑制された拘束領域9とに区画されている。
また、圧電アクチュエータ7は、基板5に配設した複数の加圧室2を覆う大きさを有する第1の圧電セラミック層6と、前記第1の圧電セラミック層6の上面に、加圧室2ごとに個別に形成されて、圧電変形領域8を区画する個別電極10と、前記第1の圧電セラミック層6の下面に、順に積層された、いずれも、複数の加圧室2を覆う大きさを有する、第1の共通電極11と、第2の圧電セラミック層17と、第2の共通電極18とを備え、先に説明したように、バイモルフ型の構成を有している。各個別電極10と、第1および第2の共通電極11、18とは、それぞれ別個に、駆動回路13に接続されており、駆動回路13は、制御手段14に接続されている。
第1の圧電セラミック層6は、例えば、PZT等の圧電材料によって形成されていると共に、層の厚み方向に、あらかじめ分極されて、横振動モードの圧電変形特性が付与されており、制御手段14からの制御信号によって、駆動回路13が駆動されて、任意の個別電極10と、第1の共通電極11との間に、前記分極方向と逆方向の電圧が印加されると、両電極10、11間に挟まれた、圧電変形領域8に対応する活性領域15が、層の面方向に伸長される。
一方、第2の圧電セラミック層17は、同様に、PZT等の圧電材料によって形成されていると共に、層の厚み方向に、あらかじめ分極されて、いわゆる横振動モードの圧電変形特性が付与されている。また、第2の圧電セラミック層17は、制御手段14からの制御信号によって、駆動回路13が駆動されて、第1および第2の共通電極11、18間に、前記分極方向と同方向の電圧が印加された際に、層の面方向に収縮される、圧電変形領域8に対応する活性領域19と、前記両共通電極11、18から電圧が印加されるものの、基板5に固定されて伸縮が規制された非活性領域20とに区画されている。
本発明の駆動方法では、前記バイモルフ型の圧電アクチュエータ7のうち、第1の圧電セラミック層6の、任意の個別電極10と、第1の共通電極11との間に、その分極方向と逆方向の電圧を印加して、活性領域15を面方向に伸長させるのと同期させて、第2の圧電セラミック層17の全体に、その分極方向と同方向の電圧を印加して、活性領域19を面方向に収縮させる。
そうすると、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8が、加圧室2の方向と反対方向に突出するように、厚み方向に撓み変形することで、前記加圧室2内に充てんされたインクを振動させ、この振動によって加圧されたインクが、ノズル3を通して、インク滴として吐出される。
前記駆動方法によれば、第2の圧電セラミック層17の非活性領域20には、活性領域19の、面方向への収縮時に、引張応力が加えられる。しかし、前記収縮時に、非活性領域20には、活性領域19に印加しているのと同じ、分極方向と同方向の電圧が印加されることから、前記非活性領域20が、引張方向にクリープ変形することが防止される。そのため、前記非活性領域20がクリープ変形して、撓み変形を解除した静止状態の圧電変形領域8が、十分に、まっすぐに伸びきるのを妨げるおそれがない。
したがって、先に説明した、第1の圧電セラミック層6の非活性領域16に、引張応力が加えられないことによる効果と相まって、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8を、厚み方向に撓み変形させた状態と、撓み変形を解除させた静止状態との間での、厚み方向の変位量の差が徐々に小さくなるのを防止または補正して、インク滴の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
図4は、図5の例の液体吐出装置1を、本発明の駆動方法によって駆動する際に、第1の圧電セラミック層6の活性領域15に印加される駆動電圧VP1の駆動電圧波形(図中上段に、太線の一点鎖線で示す)、および第2の圧電セラミック層17に印加される駆動電圧VP2の駆動電圧波形(図中下段に、太線の一点鎖線で示す)の一例と、これらの駆動電圧波形が印加された際の、ノズル3内における、インクの体積速度の変化との関係を簡略化して示すグラフである。
本発明の駆動方法の、より好ましい例としては、前記図4に示す引き打ち式の駆動方法が挙げられる。図4、図5を参照して、まず、図4の中のt1より左側の、ノズル3からインク滴を吐出させない待機時には、駆動電圧VP1、VP2を共に印加せず(VP1=0、VP2=0)、圧電変形領域8の撓み変形を解除した状態を維持しており、この間、インクは静止状態、すなわち、ノズル3におけるインクの体積速度は0を維持し、前記ノズル3内に、インクの表面張力によって形成されるインクメニスカスは静止している。
ノズル3からインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成するには、まず、その直前のt1の時点で、駆動電圧VP1を、分極方向と逆方向の所定の電圧−VH1まで充電(VP1=−VH1)して、活性領域15を面方向に伸長させると共に、駆動電圧VP2を、分極方向と同方向の所定の電圧+VH2まで充電(VP2=+VH2)して、活性領域19を面方向に収縮させることで、圧電変形領域8を、加圧室2の方向と反対方向に撓み変形させる。
そうすると、加圧室2の容積が一定量だけ増加するため、ノズル3内のインクメニスカスは、その容積の増加分だけ、前記加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図4のt1とt2との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt2の時点で、駆動電圧VP1を放電(VP1=0)して、活性領域15の、面方向の伸長を解除させると共に、駆動電圧VP2を放電(VP2=0)して、活性領域19の、面方向の収縮を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。
そうすると、ノズル3内のインクは、インクメニスカスが加圧室2の側に最も大きく引き込まれた状態(t2の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、ノズル3の先端方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8の撓み変形を解除させて、加圧室2の容積を減少させることによって、前記加圧室2から押し出されたインクの圧力が加わることになるため、ノズル3の先端側の方向へ加速されて、前記ノズル3の外方へ大きく突出する。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図4のt2とt3との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これにより、先に説明したインク柱が形成される。
次に、ノズル3の外方へ突出したインクの体積速度が限りなく0に近づいた時点(図4のt3の時点)で、駆動電圧VP1を、再び、所定の電圧−VH1まで充電(VP1=−VH1)して、活性領域15を面方向に伸長させると共に、駆動電圧VP2を、再び、所定の電圧+VH2まで充電(VP2=+VH2)して、活性領域19を面方向に収縮させることによって、圧電変形領域8を、加圧室2の方向と反対方向に撓み変形させる。
そうすると、インクが、ノズル3の外方へ最も大きく突出した状態(t3の時点の、体積速度が0の状態)から、逆に、加圧室2の方向へ戻ろうとしているところに、圧電変形領域8を加圧室2の方向と反対方向に撓み変形させて、加圧室2の容積を再び増加させたことによる、マイナスの圧力が加わることによって、ノズル3の外方へ伸び切ったインク柱が切り離されて、1滴目のインク滴が生成される。
インク柱が切り離されたノズル3内のインクは、再び、加圧室2の方向に引き込まれる。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図4のt3とt4との間の部分に示すように、一旦、(−)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、先に説明したように、インクの体積速度の固有振動周期T1の、ほぼ半周期分に相当する。
次に、ノズル3でのインクの体積速度が限りなく0に近づいたt4の時点で、駆動電圧VP1を、再び放電(VP1=0)して、活性領域15の、面方向の伸長を解除させると共に、駆動電圧VP2を、再び放電(VP2=0)して、活性領域19の、面方向の収縮を解除させることによって、圧電変形領域8の撓み変形を解除させる。
そうすると、先の、t2からt3の間でのインクの挙動と同じメカニズムによって、インクが、再び、ノズルの外方へ大きく突出して、インク柱が形成される。その際の、ノズル3内でのインクの体積速度は、図4のt4とt5との間の部分に示すように、一旦、(+)側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。
そして、ノズル3でのインクの体積速度が0になった時点(図4のt5の時点)以降、インクの振動の速度が加圧室2の側に向かうことによって、ノズル3の外方へ伸びきったインク柱が切り離されて、2滴目のインク滴が生成される。生成された1滴目および2滴目のインク滴は、それぞれ、ノズル3の先端に対向させて配設した紙面まで飛翔して、1つのドットを形成する。
前記一連の動作は、図4に太線の一点鎖線で示すように、パルス幅T2が固有振動周期T1の約1/2であるパルスを2回、含む駆動電圧波形を有する駆動電圧VP1を、活性領域15に印加すると共に、それと同期する逆位相の駆動電圧波形を有する駆動電圧VP2を、第2の圧電セラミック層17に印加していることに相当する。1つのドットを、1滴のみのインク滴で形成する場合は、前記パルスを、1回のみとすればよい。また、1つのドットを、3滴以上のインク滴で形成する場合は、パルスを、インク滴の数に応じた回数、発生させればよい。一連の動作が終了後、引き続いて、次のドットを形成する場合は、再び、t1から始まる操作が繰り返し行われる。また、次のドットを形成しない場合は、駆動電圧VP1、VP2を共に印加しない(VP1=0、VP2=0)待機状態とされる。
前記引き打ち式の駆動方法によれば、先に説明したように、待機時には、駆動電圧をオフにして、圧電変形領域8の撓み変形を解除した状態を維持し続けることができるため、第1および第2の圧電セラミック層6、17の非活性領域16、20が応力を受ける時間を、できるだけ短くして、前記両非活性領域16、20がクリープ変形するのを極力抑制して、インク適の吐出性能を、長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
また、この例の駆動方法によれば、例えば、第1および第2の圧電セラミック層6、17が、いずれも、PZT系の圧電セラミック材料からなる場合は、活性領域15、19と非活性領域16、20とを、共に、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピークの強度I(200)と、[002]面の回折ピークの強度I(002)とから、式(1):
C=I(002)/(I(002)+I(200)) (1)
によって求められる、セラミック材料の結晶状態を示すC軸配向度ICが、駆動後に、駆動前の初期状態の1〜1.1倍の範囲内となるように、その結晶状態を維持することができる。
また、前記電圧−VH1、+VH2の電界の強さE(kV/cm)を、それぞれ、抗電界の強さEc(kV/cm)の0.9倍以下、特に、0.5〜0.7倍に設定すると、第1および第2の圧電セラミック層6、17が自己発熱して脱分極を生じることで、圧電変形特性が低下するのを防止することができる。そのため、インク滴の吐出性能を、さらに長期間に亘って、良好なレベルに維持することができる。
本発明の構成は、以上で説明した各図の例に限定されるものではない。例えば、本発明の駆動方法が適用される液体吐出装置は、圧電インクジェットヘッドには限定されず、ポンプその他にも適用することができる。
〈実施例1〉
(圧電アクチュエータの作製)
粒径0.5〜3.0μmのチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミック粉体に対して、アクリル系樹脂エマルションと、純水とを配合し、平均粒径10mmのナイロンボールと共に、ボールミルを用いて30時間、混合してスラリーを調製した。次に、前記スラリーを用いて、引き上げ法によって、厚み30μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、圧電セラミック層6、振動板12のもとになる、厚み35〜37μmのグリーンシートを形成した。
次に、前記グリーンシートを、PETフィルムと共に、縦50mm×横50mmの正方形に裁断したものを2枚、用意し、そのうち1枚のグリーンシートの、露出した表面のほぼ全面に、共通電極11のもとになる金属ペーストを、スクリーン印刷法によって印刷した後、2枚のグリーンシートを、防爆型の乾燥機を用いて、50℃で20分間、乾燥させた。なお、金属ペーストとしては、共に平均粒径が2〜4μmである銀粉末とパラジウム粉末とを、重量比で7:3の割合で配合したものを用いた。また、もう1枚のグリーンシートには、共通電極11への配線のためのスルーホールを形成した。
次に、乾燥させた1枚目のグリーンシートの、金属ペーストを印刷した面に、もう1枚のグリーンシートを位置合わせしながら重ね合わせた後、その厚み方向に5MPaの圧力をかけながら、60℃で60秒間、保持して熱圧着させ、次いで、両グリーンシートからPETフィルムを剥離すると共に、スルーホールに、前記と同じ金属ペーストを充てんして積層体を作製した。
次に、前記積層体を、乾燥機中で、100℃から昇温を開始して、毎時8℃の昇温速度で、25時間かけて300℃まで昇温させて脱脂した後、室温まで冷却した。そして、さらに焼成炉中で、ピーク温度1100℃で2時間、焼成して、圧電セラミック層6と、共通電極11と、振動板12との積層体を得た。圧電セラミック層6、振動板12の厚みは、共に20μmであった。また、圧電セラミック層6の抗電界の強さは、17kV/cmであった。
次に、前記積層体のうち、圧電セラミック層6の、露出した表面に、スクリーン印刷法によって、前記と同じ金属ペーストを用いて、複数個の個別電極10に対応するパターンを印刷し、ピーク温度850℃で30分間かけて連続炉中を通過させることで、金属ペーストを焼き付けて、複数個の個別電極10を形成した後、積層体を、ダイシングソーを用いて周辺をカットして、外形を、縦33mm×横12mmの長方形に揃えた。個別電極層25のパターンは、254μmピッチで1列あたり90個の個別電極層25を、前記長方形の長さ方向に沿って2列、配列して、ユニモルフ型の圧電アクチュエータ7を作製した。
(液体吐出装置の製造)
厚み100μmのステンレス箔を、金型プレスを用いて打ち抜き加工して、長さ2mm×幅0.18mmの加圧室2が、前記個別電極10の形成ピッチに合わせて、90個ずつ2列に配列された第1基板を作製した。また、厚み100μmのステンレス箔を、同じく金型プレスを用いて打ち抜き加工して、インクジェットプリンタのインク補給部から、各加圧室にインクを供給するための共通供給路と、加圧室2とノズル3とを繋ぐ流路とが、加圧室2の配列に対応させて配列された第2基板を作製した。さらに、厚み40μmのステンレス箔をエッチング加工して、ノズル3が、加圧室2の配列に対応させて配列された第3基板を作製した。
そして、前記第1〜第3基板を、接着剤を用いて貼り合わせて基板5を作製し、この基板5と、先に作製した圧電アクチュエータ7とを、接着剤を用いて貼り合わせた後、圧電アクチュエータ7の表面側において、各個別電極10と、スルーホール内に充てんされ、共通電極11と接続された電極層剤の露出部とを、フレキシブル基板を用いて、駆動回路13に接続して液体吐出装置1を製造した。
(結晶状態の測定)
実施例で製造した液体吐出装置1の、圧電アクチュエータ7の圧電変形領域8に、本発明のうち、引き打ち式の駆動方法における電圧のモデルとしての、周波数100Hz、振幅0〜−20Vの三角波、または、従来の、引き打ち式の駆動方法における電圧のモデルとしての、周波数100Hz、振幅0〜+20Vの三角波を印加して、10×108サイクル駆動させた後、装置から圧電セラミック層6を取り出し、個別電極10を除去して露出させた活性領域15と非活性領域16の表面に、直径100μmの円形X線ビームをスポット照射して、ブラッグ角2θ=43〜46°の間のX線回折スペクトルを測定した。
そして、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピーク強度と、[002]面の回折ピーク強度とから、前記式(1)によって、C軸配向度ICを求めると共に、このC軸配向度ICが、圧電アクチュエータを組み立てる前の圧電セラミック層について、前記と同様にして、あらかじめ測定しておいたC軸配向度ICの初期値の何倍になるかを求めた。
その結果、従来の、引き打ち式の駆動方法で駆動させた際には、活性領域15のC軸配向度ICが、初期値の1.5倍、非活性領域16のC軸配向度ICが、初期値の0.7倍と、いずれも、初期値に対して大きく変化しており、結晶状態が変化していることが判った。これに対し、本発明の、引き打ち式の駆動方法で駆動させた際には、活性領域15のC軸配向度ICが、初期値の1.07倍、非活性領域16のC軸配向度ICが、初期値の1.05倍であってほとんど変化しておらず、初期の結晶状態が維持されていることが確認された。
図1は、図2の液体吐出装置を、本発明の駆動方法によって駆動する際に、圧電セラミック層の活性領域に印加される駆動電圧VPの駆動電圧波形の一例と、この駆動電圧波形が印加された際の、ノズル内における、インクの体積速度の変化との関係を簡略化して示すグラフである。 図2は、オンデマンド型のインクジェットプリンタ等において、圧電インクジェットヘッドとして用いられる、ユニモルフ型の圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置の一例を示す断面図である。 図3は、図2の液体吐出装置の一例の、要部を拡大した断面図である。 図4は、図5の例の液体吐出装置を、本発明の駆動方法によって駆動する際に、第1の圧電セラミック層の活性領域に印加される駆動電圧VP1の駆動電圧波形、および第2の圧電セラミック層に印加される駆動電圧VP2の駆動電圧波形の一例と、これらの駆動電圧波形が印加された際の、ノズル内における、インクの体積速度の変化との関係を簡略化して示すグラフである。 図5は、バイモルフ型の圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置の一例を示す断面図である。 図6は、図2の前記液体吐出装置の一例の、要部を拡大した断面図である。 図7は、図2の液体吐出装置を、従来の、引き打ち式の駆動方法によって駆動する際に、圧電セラミック層の活性領域に印加される駆動電圧VPの駆動電圧波形の一例と、この駆動電圧波形が印加された際の、ノズル内における、インクの体積速度の変化との関係を簡略化して示すグラフである。
符号の説明
−VH1 逆極性の駆動電圧
1 液体吐出装置
2 加圧室
3 ノズル
4 液滴吐出部
5 基板
6 (第1の)圧電セラミック層
7 圧電アクチュエータ
8 圧電変形領域
9 拘束領域
12 振動板
15 活性領域
16 非活性領域
17 第2の圧電セラミック層

Claims (6)

  1. (A) 液体が充てんされる加圧室と、前記加圧室に連通し、加圧室内の液体を、液滴として吐出させるためのノズルとを有する液滴吐出部を、面方向に複数個、配列させて形成した基板と、
    (B) 前記基板の、複数個の加圧室を覆う大きさを有すると共に、厚み方向に一定の電界を印加しながら分極処理された、少なくとも1層の圧電セラミック層を含み、前記基板に積層された板状の圧電アクチュエータと、
    を備えると共に、前記圧電アクチュエータが、個々の加圧室に対応して配設され、個別に電圧が印加されることによって、個別に、厚み方向に撓み変形する複数の圧電変形領域と、前記圧電変形領域を囲む拘束領域とに区画された液体吐出装置の、前記圧電アクチュエータの任意の圧電変形領域に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧を印加して、前記圧電変形領域を、厚み方向に撓み変形させて、振動させることで、対応する液滴吐出部の、加圧室の容積を変化させて、前記加圧室内の液滴を、連通するノズルを通して、液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。
  2. 圧電セラミック層は、PZT系の圧電セラミック材料によって形成されていると共に、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画されており、前記両領域は、共に、X線回折スペクトルのうち[200]面の回折ピークの強度I(200)と、[002]面の回折ピークの強度I(002)とから、式(1):
    C=I(002)/(I(002)+I(200)) (1)
    によって求められる、セラミック材料のC軸配向度ICが、駆動後に、駆動前の初期状態の1〜1.1倍の範囲内を維持する請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法。
  3. 圧電アクチュエータの圧電変形領域に、前記駆動電圧を印加して駆動させる際の、電界の強さE(kV/cm)を、圧電セラミック層の抗電界の強さEc(kV/cm)の0.9倍以下に設定する請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法。
  4. 待機時には、駆動電圧をオフにして、圧電変形領域の撓み変形を解除した状態を維持することで、加圧室の容積を一定に維持しておき、液滴の吐出時には、前記圧電変形領域に、
    (1) 圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の駆動電圧を印加して、前記圧電セラミック層を、面方向に伸長させることで、圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させて、対応する液滴吐出部の、加圧室の容積を増加させた後、
    (2) 再び駆動電圧をオフにして、圧電変形領域の撓み変形を解除させて、加圧室の容積を減少させて待機状態に戻す、
    駆動電圧波形を印加して、前記圧電変形領域を、厚み方向に振動させることで、前記加圧室内の液体を、連通するノズルを通して、液滴として吐出させる請求項1記載の液体吐出装置の駆動方法。
  5. 圧電アクチュエータは、
    (i) 厚み方向に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の電圧が印加されることで面方向に伸長する、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画された1層の圧電セラミック層と、
    (ii) 前記圧電セラミック層の、加圧室側の面に積層されて、前記活性領域の、面方向の伸長によって厚み方向に撓み変形する振動板と、
    を備えており、前記圧電セラミック層の活性領域に駆動電圧を印加して面方向に伸長させることで、前記圧電アクチュエータの圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させる請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置の駆動方法。
  6. 圧電アクチュエータは、
    (I) 厚み方向に、圧電セラミック層の分極時に印加された電界と逆極性の電圧が印加されることで面方向に伸長する、圧電変形領域に対応した活性領域と、拘束領域に対応した非活性領域とに区画された第1の圧電セラミック層と、
    (II) 前記第1の圧電セラミック層の、加圧室側の面に積層されて、厚み方向に電圧が印加されることで、面方向に収縮する第2の圧電セラミック層と、
    を備えており、前記第1の圧電セラミック層の活性領域に駆動電圧波形を印加して面方向に伸長させるのと同期させて、前記第2の圧電セラミック層を面方向に収縮させることで、前記圧電アクチュエータの圧電変形領域を、加圧室の方向と反対方向に撓み変形させる請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置の駆動方法。
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