JP2002144606A - 液体噴射装置および液体噴射方法 - Google Patents

液体噴射装置および液体噴射方法

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JP2002144606A
JP2002144606A JP2000345249A JP2000345249A JP2002144606A JP 2002144606 A JP2002144606 A JP 2002144606A JP 2000345249 A JP2000345249 A JP 2000345249A JP 2000345249 A JP2000345249 A JP 2000345249A JP 2002144606 A JP2002144606 A JP 2002144606A
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Japan
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liquid
pressurizing chamber
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liquid ejecting
pressurizing
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JP2000345249A
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English (en)
Inventor
Atsushi Komatsu
敦 小松
Akihiko Nanba
昭彦 南波
Yuko Okano
祐幸 岡野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変調幅の広いドット変調を可能とし、多階調
でより精彩なカラー印刷を実現する液体噴射装置を提供
する。 【解決手段】 液体噴射装置は、液体で満たされた液体
加圧室120と、前記液体加圧室の一部に設けられた液
体噴射口130と、前記液体加圧室120に隣接して配
置された液体加圧部材110と、前記液体加圧室120
と連通している液体流路130とを備え、前記液体加圧
部材110を駆動することにより、前記液体流路130
から前記液体加圧室120に供給された液体を加圧する
ことで、前記液体噴射口140から液体を噴射する。前
記液体流路130内には液体の流動抵抗を調整する流動
抵抗調整手段150が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体噴射装置およ
び液体噴射方法に関するものであり、特に液体の粘度を
制御して吐出を行う液体噴射装置および液体噴射方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー印刷を低価格で実現できる
プリンタとして、インクジェットプリンタの普及が急速
に進んでいる。このインクジェットプリンタの性能を決
めるのがインクの噴射装置であり、微細な液体粒子を間
欠的に噴射する液体噴射装置である。
【0003】ここで、従来の液体噴射装置として、代表
的なインクジェットプリンタ用の液体噴射装置を例に説
明する。インクジェットプリンタ用の液体噴射装置は、
熱式と圧電式の大きく2種類に分類することができる。
【0004】代表的な従来の熱式のインクジェット用プ
リンタ用液体噴射装置について図13を参照しながら説
明する。図13は従来の熱式の液体噴射装置を構成する
インク噴射素子の断面図である。基板801と基板80
2の間に挟まれた空間にインク加圧室803が設けられ
ており、インク加圧室803の間にヒーター804が設
けられている。インクは毛細管現象や外部からの吸引動
作により、インク噴射素子の外部に設けられた図示しな
いインク貯蔵部から供給され、インク流路806を通っ
て、インク加圧室803に供給される。この状態で、ヒ
ーター804に電流を流すと、インクが突沸し、気泡が
発生する。この気泡の成長により、インク加圧室803
内の圧力を上昇させ、インクをインク噴射口806から
噴射する。実際の液体噴射装置は、以上説明したインク
噴射素子が複数連なった構造となっている。
【0005】次に、代表的な従来の圧電式のインクジェ
ットプリンタ用液体噴射装置についてを参照しながら説
明する。図14は従来の圧電式の液体噴射装置を構成す
るインク噴射素子の断面図である。図14に示すよう
に、インク噴射素子は、圧電アクチュエータ813と、
基板805とで構成されている。基板805と圧電アク
チュエータ813とで囲まれた空間にインク加圧室81
9が設けられている。圧電アクチュエータ813は、圧
電作用により駆動し、例えば、2枚の圧電体で構成され
るバイモルフ素子、または圧電体と振動板で構成される
ユニモルフ素子などである。また圧電アクチュエータ8
13の破線部は、圧電アクチュエータ813の変形を模
式的に表したものである。インクは毛細管現象や外部か
らの吸引動作により、インク噴射素子の外部に設けられ
た図示しないインク貯蔵部から供給され、インク流路8
18を通って、インク加圧室819に供給される。イン
ク流路818、インク加圧室819にインクが満たされ
た状態で、圧電アクチュエータ813が破線のように変
形すると、インク加圧室819内の圧力が上昇し、イン
クの噴射口820からインクが噴射される。実際の液体
噴射装置は高速印刷のため、以上説明した素子が複数並
んだ構造となっている。
【0006】近年、より高精彩な色表現ができ、かつ安
価なインクジェットプリンタへの要望が高まっている
が、以上のような液体噴射装置を用いたインクジェット
プリンタによるカラー印刷を、より精彩に行うために
は、単位画素(ピクセル)あたりの階調数を増やすこ
と、つまり、多階調印刷を実現することが必要となって
きている。このような多階調印刷を実現する方法につい
て以下に説明する。
【0007】まず第1に、面積変調方式を用いた多階調
印刷方法が挙げられる。この方法は、複数のドットを重
なりなく打って、濃淡を表現するための単位画素(ピク
セル)を形成し、単位画素当たりのインクの占める割合
を変えることで階調表現を行うものである。
【0008】第2に、ドットの重ね打ち方式を用いた多
階調印刷方法が挙げられる。この方法は、同一の場所
に、複数回インクを噴射し、単位画素の大きさを変え
て、階調表現を行う方法である。
【0009】第3に、濃度変調方式を用いた多階調印刷
方法が挙げられる。この方法は、色素濃度の異なる複数
のインクを用いて階調表現を行う方法である。
【0010】第4に、ドット変調方式を用いた多階調印
刷方法が挙げられる。この方法は、同一の噴射口から異
なった大きさのインク滴を吐出させる方式であり、1回
の噴射でドットの大きさを変えることが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
多階調印刷を実現する方法には、各々以下のような課題
がある。まず第1に、面積変調方式の課題について説明
する。面積変調方式では、記録するドットを間引いて濃
淡を表現するため、濃淡を表現するために必要な単位画
素のサイズが大きくなり、実質的な記録密度を下げるこ
とになる。従って、多階調な濃淡表現をしようとする
と、低濃度部分において、ざらつきの目立つ印刷にな
る。この記録密度の低下を軽減するためには、単位画素
のサイズを極力小さくする、つまりは、最小ドット径を
より小さくすることが必要となる。最小ドット径を小さ
くするために、小さなインク滴を吐出するには、噴射口
径を小さくするか、または、吐出方法を工夫する必要が
ある。しかしながら、従来のインクジェットヘッドの噴
射口径は20〜30μm程度まで小さくなっており、こ
れ以上に小径の噴射口を開けることは、より困難な製造
工程を必要とし、製造コストの増大を招く。また、小径
噴射口ではインク中に混入したゴミなどによるインクの
目詰まりや吐出不良が起こる、といった製品上の信頼性
の低下を引き起こすことになる。また、仮に、前記の課
題を解決し、小さなドット径のインク滴を噴射させるこ
とができたとしても、印刷速度が低下するという課題が
発生する。これは、同じ面積を塗りつぶすためには、よ
り多くのインク滴を吐出させなければならないために発
生する課題であり、この課題を解決するには、(1)吐
出の繰り返し時間を短くする(液体噴射装置の高速駆
動)、(2)素子数(噴射口数)を増やす等の工夫が必
要となる。(1)は、熱式の液体噴射装置の場合、熱伝
達時間の限界により困難である。圧電式の液体噴射装置
の場合、熱式と比較して、高速駆動ができる可能性はあ
るが、液体の圧電アクチュエータに対する追従性等によ
り、限界がある。また、(2)は、装置の複雑化、製造
上の歩留まりの悪化といった問題を引き起こし、コスト
の上昇を招く。
【0012】第2に、ドットの重ね打ち方式の課題であ
るが、これは、単位画素内に単位画素よりも小さな多数
のドットを打ち出さなくてはならないので、概ね面積変
調方式における課題と同様の課題が発生する。更に、加
えて同一箇所に集中的に液体が着弾するため、粒状化現
象が発生しやすく、ざらつき感のある印刷になりやす
い。
【0013】第3に、濃度変調方式の課題について説明
する。濃度変調方式では、異なった色素濃度のインクを
複数個装備する必要があり、装置が複雑化、大型化した
り、コストが増大したりするといった課題が発生する。
また、インクの種類の増加に伴って、実質的に使用でき
る素子数も減り(素子数/インクの種類)、 印刷速度
が低下するといった課題が発生する。
【0014】第4に、ドット変調方式の課題について説
明する。ドット変調方式は、一回に噴射される噴射量を
直接変えることによりドット径の変調を行うため、前記
した3種の変調方式における課題は大幅に軽減される。
例えば、単位画素を1ドットで構成するため、単位画素
サイズの増大を招かずに濃淡表現を行うことができる。
また、単位画素に多数のドットを打つ必要がないため、
噴射口数を増やす必要がなく高速に印刷を行うことがで
きる。
【0015】以上、従来の多階調印刷を実現する手法の
中で、第4のドット変調方式が最も優れている。しかし
ながら、従来の液体噴射装置において、ドット変調方式
はその実現自体、つまり、同一の液体噴射装置から異な
った径の液滴を噴射し、ドット変調すること自体が非常
に困難である。
【0016】従来の熱式の液体噴射装置では、突沸現象
を用いてインクを噴射しているため、制御が極めて難し
く、これを用いたプリンタでは、インクを噴射するか、
または噴射しないかの二値制御である。従って、通常、
面積変調方式、または、濃度変調方式、または、両者を
組み合わせることにより濃淡表現を行っており、前記し
たような課題がある。
【0017】従来の圧電式の液体噴射装置では、熱式と
異なり、圧電アクチュエータの変位量を制御すること
で、噴射するインクの量をある程度制御することは可能
である。しかしながら、現状では、階調数2から6程
度、変調幅は2程度と不十分である。ただし、変調幅と
は、最小のインク噴射量(体積)と最大のインク噴射量
(体積)との比として定義する。本来なら、記録された
ドット径の比で定義するべきであるが、ドット径はイン
ク、および、紙の物性により大きく変化するため、前記
のように定義した。従って、従来の圧電式の液体噴射装
置でも、階調表現を行うのに、通常、面積変調方式、ま
たは、濃度変調方式、または、両者を組み合わせること
により濃淡表現を行っており、前記したような課題があ
る。
【0018】液体噴射装置で、ドット変調を実現する際
の条件、および現状での課題について更に詳細に説明す
る。ドット変調を実現するには、まず、噴射する液体に
供給できるエネルギー量の幅を変化させる必要がある。
これは、噴射する液滴の量により必要なエネルギー量が
異なるため、変調の幅を大きくとるために要求される条
件である。従来の液体噴射装置では、この条件を満足す
ることが困難である。
【0019】図14を用いて、さらに説明する。圧電ア
クチュエータ813が下側に変位すると(破線状態)、
インク加圧室819内の圧力が上昇するが、同時に、イ
ンク流路818内の圧力も上昇する。ここで、圧電アク
チュエータ813が変位することによってインクに作用
した仕事量、つまり、インクに供給された仕事量のう
ち、インク加圧室819の圧力上昇に使用されるのは半
分以下である。残りのエネルギーは、インク流路818
の圧力上昇や損失によって消費される。これは、インク
流路815とインク加圧室818の境界付近の形状を工
夫すること(例えば、逆流防止弁をつける)である程度
改善される。しかしながら逆流防止弁などの機械的な構
造を用いることにより圧力上昇に使用できるエネルギー
量を大きくすることは可能であるが、そのエネルギー量
を任意に変化させて、変調を行うには、その逆流防止弁
を液中で精密に制御しなくてはならないなどの問題があ
る。また、液体加圧室内の全ての液体の粘度を変化させ
るなどの方法もあるが、この方法を用いた場合には、液
体加圧室全体の粘度を変化させるのに時間を要するた
め、噴射の繰返し速度が遅くなり、印刷時間が長くなる
などの問題がある。また、この問題は熱式の液体噴射装
置を用いた場合も同様である。
【0020】本発明の液体噴射装置および液体噴射方法
は、以上説明した課題を解決するものであり、液体流路
内を流れる流動抵抗を調整することにより、液体噴射口
とは別の開口部である液体流路側に逆流する液体の量を
調整することによって、噴射する液滴の量を変動させる
ことを可能とし、つまり変調幅の広いドット変調を可能
とし、多階調でより精彩なカラー印刷を実現することを
目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、本発明の請求項1記載の液体噴射装置は、液体で満
たされた液体加圧室と、前記液体加圧室の一部に設けら
れた液体噴射口と、前記液体加圧室に隣接して配置され
た液体加圧部材と、前記液体加圧室と連通している液体
流路とを備え、前記液体加圧部材を駆動することによ
り、前記液体流路から前記液体加圧室に供給された液体
を加圧することで、前記液体噴射口から液体を噴射する
液体噴射装置において、前記液体流路内に液体の流動抵
抗を調整する流動抵抗調整手段が設けられていることを
特徴とするものである。
【0022】本発明の請求項2記載の液体噴射装置は、
開口部を有する、液体で満たされた液体加圧室と、前記
液体加圧室の一部に設けられた液体噴射口と、前記液体
加圧室に隣接して配置された液体加圧部材と、前記液体
加圧室に隣接しており、かつ前記液体加圧室と連通して
いる液体流路とを備え、前記液体加圧部材を駆動するこ
とにより、前記液体流路から前記液体加圧室に供給され
た液体を加圧することで、前記液体噴射口から液体を噴
射する液体噴射装置において、前記開口部と前記液体加
圧部材とは所定の大きさの間隙で隔離して配置されてお
り、前記開口部に液体の流動抵抗を調整する流動抵抗調
整手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】本発明の請求項3記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項2記載の液体噴射装置において、前記液
体加圧部材が、前記液体加圧室の開口部を構成する液体
加圧室隔壁部分以外の部材と前記液体加圧部材の端部で
固定されていることを特徴とするものである。
【0024】本発明の請求項4記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項2記載の液体噴射装置において、前記液
体加圧部材と前記液体加圧室との間に、前記液体加圧部
材を構成する材料よりも低剛性な材料で構成される低剛
性部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0025】本発明の請求項5記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項1または2記載の液体噴射装置におい
て、前記液体加圧手段が電気熱変換素子であることを特
徴とするものである。
【0026】本発明の請求項6記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項1または2記載の液体噴射装置におい
て、前記液体加圧手段が圧電アクチュエータであること
を特徴とするものである。
【0027】本発明の請求項7記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項6記載の液体噴射装置において、前記圧
電アクチュエータが、屈曲振動を行うバイモルフアクチ
ュエータまたはユニモルフアクチュエータまたはマルチ
モルフアクチュエータであることを特徴とするものであ
る。
【0028】本発明の請求項8記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項6記載の液体噴射装置において、前記圧
電アクチュエータを構成する圧電基板が、電圧が印加さ
れる方向に対して垂直方向に伸縮することを特徴とする
ものである。
【0029】本発明の請求項9記載の液体噴射装置は、
本発明の請求項6記載の液体噴射装置において、前記圧
電アクチュエータを構成する圧電材料が圧電セラミック
材であることを特徴とするものである。
【0030】本発明の請求項10記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項6記載の液体噴射装置において、前
記圧電アクチュエータを構成する圧電材料が圧電単結晶
材料であることを特徴とするものである。
【0031】本発明の請求項11記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項10記載の液体噴射装置において、
前記圧電アクチュエータが、前記圧電単結晶材料で構成
される圧電単結晶基板と、前記圧電単結晶基板の所定方
向に伸縮する振動を、前記所定方向に対して垂直な方向
の屈曲振動にするための振動板とで構成されるユニモル
フ圧電アクチュエータであり、前記圧電単結晶基板と前
記振動板が直接接合されていることを特徴とするもので
ある。
【0032】本発明の請求項12記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項10記載の液体噴射装置において、
前記圧電アクチュエータが、前記圧電単結晶材料で構成
される圧電単結晶基板を少なくとも2枚用いて構成され
るバイモルフアクチュエータであり、前記圧電単結晶基
板は分極方向が互いに逆方向になるように直接接合され
ていることを特徴とするものである。
【0033】本発明の請求項13記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項1または2記載の液体噴射装置にお
いて、前記流動抵抗調整手段として電気熱変換素子を設
け、液体として温度により粘性が変化する流体を用いる
ことを特徴とするものである。
【0034】本発明の請求項14記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項1または2記載の液体噴射装置にお
いて、前記流動抵抗調整手段として電極を設け、液体と
して電気粘性流体を用いることを特徴とするものであ
る。
【0035】本発明の請求項15記載の液体噴射装置
は、本発明の請求項1または2記載の液体噴射装置にお
いて、前記流動抵抗調整手段としてコイルを設け、液体
として磁性流体を用いることを特徴とするものである。
【0036】本発明の請求項16記載の液体噴射方法
は、液体で満たされた液体加圧室と、前記液体加圧室の
一部に設けられた液体噴射口と、前記液体加圧室に隣接
して配置された液体加圧部材と、前記液体加圧室と連通
している液体流路と、前記液体流路内に流動抵抗調整手
段とを備え、前記液体加圧部材を駆動することにより、
前記液体流路から前記液体加圧室に供給された液体を加
圧することで、前記液体噴射口から液体を噴射する液体
噴射装置を用いる液体噴射方法において、前記流動抵抗
調整手段により、前記液体流路から前記液体加圧室方向
に流れる液体の量または前記液体加圧室から前記液体流
路に流れる液体の量を変化させることによって、前記液
体噴射口から噴射される液体の体積を変化させることを
特徴とするものである。
【0037】本発明の請求項17記載の液体噴射方法
は、開口部を有する、液体で満たされた液体加圧室と、
前記液体加圧室の一部に設けられた液体噴射口と、前記
液体加圧室に隣接して配置された液体加圧部材と、前記
液体加圧室に隣接しており、かつ前記液体加圧室と連通
している液体流路と、前記開口部に設けられた流動抵抗
調整手段とを備え、前記開口部と前記液体加圧部材とは
所定の大きさの間隙で隔離して配置されており、前記液
体加圧部材を駆動することにより、前記液体流路から前
記液体加圧室に供給された液体を加圧することで、前記
液体噴射口から液体を噴射する液体噴射装置を用いる液
体噴射方法において、前記液体加圧部材により構成され
る前記液体加圧手段により、前記液体加圧室内の圧力を
変化させると同時に、前記流動抵抗調整手段により、前
記液体流路から前記液体加圧室方向に流れる液体の量ま
たは前記液体加圧室から前記液体流路に流れる液体の量
を変化させることによって、前記液体噴射口から噴射さ
れる液体の体積を変化させることを特徴とするものであ
る。
【0038】本発明の請求項18記載の液体噴射方法
は、本発明の請求項17記載の液体噴射方法において、
前記液体加圧部材と前記液体加圧室の隙間を変化させる
方向に、前記液体加圧部材を変位させることで液体を加
圧し液体を噴射することを特徴とするものである。
【0039】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1における液体噴射装置および液体噴射方法
について図面を参照しながら説明する。図1は、実施の
形態1における液体噴射装置の一素子の断面図である。
実施の形態1における液体噴射装置は、複数の液体噴射
素子が配列された構造を持った装置である。なお、この
液体噴射素子は単体でも十分機能し、単一の液体噴射素
子で液体噴射装置とすることもできる。図1に示すよう
に、液体噴射装置は、液体加圧部材110と、液体加圧
室120と、液室形成用基板122と、液体流路130
と、液体噴射口140と、液体噴射口形成用基板141
と、流動抵抗調整手段150とで構成されている。液室
形成用基板122と液体噴射口形成用基板141の間に
挟まれた空間に液体加圧室120が設けられている。液
体加圧部材110は、例えば電気熱変換素子114であ
り、半導体装置などの製造プロセスに一般的に用いられ
るCVD法を用いて液体加圧室120内の一部に位置す
る液室形成用基板122(シリコン基板)上に形成され
たタンタル薄膜である。液室形成用基板122は、液体
加圧室120および液体流路130を主として形成して
おり、例えばシリコン製の基板である。液体噴射口形成
用基板141は、液体噴射口140を形成しており、例
えばエキシマレーザーにより開口径30μmに加工され
たポリサルフォン製の基板である。また、液室形成用基
板122と液体噴射口形成用基板141は接着剤により
接着されている。流動抵抗調整手段150は、例えば電
気熱変換素子115であり、液体加圧部材110と同様
にタンタル薄膜により構成されており、液体流路130
内の一部に位置している。液体流路130は、通常、そ
の一部、または全部が液体により満たされている。ま
た、液体流路130は、液体加圧室120の片側に配置
され、液体加圧室120と連通している。液体加圧室1
20は、通常、その大部分は液体により満たされてい
る。液体噴射口140は、直径が20〜30μmであ
り、ここから液体を噴射する。なお、液体噴射装置の開
口部は、実施の形態1の場合、液体加圧室120の左方
の液体噴射口140と右方の液体流路130の二つであ
る。
【0040】次に、実施の形態1における液体噴射装置
の噴射方法について図2、3、4を参照しながら説明す
る。図2、3は、実施の形態1における液体噴射装置の
噴射原理を説明する模式図である。図2(a)〜
(d)、図3(a)〜(c)は、液体噴射の過程を示
す。図4は、液体の温度と粘度の関係を示すグラフであ
る。
【0041】図2(a)は定常状態を示し、液体噴射口
140で液体の表面張力と外圧とが平衡状態にある。こ
のとき、液体加圧部材110である電気熱変換素子11
4は室温であり、流動抵抗調整手段150である電気熱
変換素子115は50°C〜150°Cに加熱されてお
り、液体流路130内のインク粘度は図4に示すように
約2.7〜0.9mPa・sとなっている。
【0042】図2(b)は液体加圧部材110である電
気熱変換素子114が加熱されて、電気熱変換素子11
4の表面温度が急上昇し、隣接する液体層に沸騰現象が
起きるまで加熱され、微小気泡が点在している状態を示
す。
【0043】図2(c)は液体加圧部材110である電
気熱変換素子114の全面で急激に加熱された隣接液体
層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、気泡が成長した状態
を示す。このとき、液体加圧室120内の圧力は、気泡
が成長した分だけ急激に上昇し、液体噴射口140での
外圧とのバランスが崩れ、液体が移動し始めた状態にあ
る。
【0044】図2(d)は気泡が最大に成長した状態で
あり、気泡の体積から液体流路130に逆流する液体の
体積を差し引いた量の液体が液体噴射口140から押し
出される状態を示す。このとき、加圧部材110である
電気熱変換素子114にはすでに電流が流れていない状
態にあり、電気熱変換素子114の表面温度は下降しつ
つある。
【0045】図3(a)は気泡が液体などにより冷却さ
れて収縮し始めた状態を示す。液体噴射口140から押
し出された液体の先端部では速度を保ちつつ前進し、後
端部では気泡の収縮に伴う内圧の減少により、液体噴射
口140から液体加圧室120内へ液体が逆流して、液
体噴射口140から飛び出している液体の柱にくびれが
生じる。
【0046】図3(b)は更に気泡が収縮し、液体加圧
部材110である電気熱変換素子114表面に液体が接
し、電気熱変換素子114表面が更に急激に冷却される
状態を示す。液体噴射口140では、外圧が液体加圧室
120の内圧より高い状態となるため、メニスカスが大
きく液体噴射口140の内部に入り込み、液体噴射口1
40の表面から飛び出していた液体の先端部は液滴とな
り、外部に吐出される。このとき、流動抵抗調整手段1
50である電気熱変換素子115は電流が流れていない
状態となり、電気熱変換素子115の表面温度は下降し
つつある。
【0047】図3(c)は液体加圧室120にインクが
毛細管現象により再び供給されて図2(a)の状態に戻
る過程であり、液体加圧部材110である電気熱変換素
子114の気泡は完全に消滅している。また、流動抵抗
調整手段150である電気熱変換素子115の表面は、
毛細管現象により液体流路内130を通過して液体加圧
室120に導かれる液体により冷却される。
【0048】以上説明した実施の形態1の液体噴射装置
は、制御可能な階調数は5〜8値であり、従来の液体噴
射装置と比較して階調表現能力が大きい。
【0049】次に、以上説明した実施の形態1における
液体噴射装置および液体噴射方法について、特徴および
効果を説明する。実施の形態1における液体噴射装置の
構造上の特徴は、液体流路130内に流動抵抗調整手段
150を設けた点である。また、実施の形態1における
液体噴射装置の液体噴射方法の特徴は、液体流路130
内に設けられた流動抵抗調整手段150を用いて、必要
とする吐出液滴径に応じた抵抗になるように液体流路1
30内の粘度を調整する点である。例えば、大きい液滴
径が必要であれば、液体流路130内の流動抵抗を大き
くし、液体加圧室120で発生した圧力が液体流路13
0に逆流するのを抑制し、結果として液体噴射口140
に流れ込む量を多くする。逆に小さい液滴径が必要であ
れば、液体流路130内の流動抵抗を小さくし、液体加
圧室120で発生した圧力が液体流路130に逆流する
のを妨げず、結果として液体噴射口140に流れ込む量
を少なくする。
【0050】実施の形態1を用いて具体的に説明する
と、図2(a)の段階で、大きい液滴径が必要な場合に
は液体流路130内の流動抵抗調整手段150である電
気熱変換素子115を50°Cに加熱して、電気熱変換
素子114周辺の粘度を約2.7mPa・sとして、図
2(b)から図3(c)の工程を実行し、反対に小さい
液滴径が必要な場合には、液体流路130内の流動抵抗
調整手段150である電気熱変換素子115を150°
Cに加熱して、電気熱変換素子115周辺の粘度を約
0.9mPa・sとして、図2(b)から図3(c)の
工程を実行する。
【0051】以上のような特徴により得られる効果につ
いて説明する。噴射される液滴の量は、液体噴射装置の
構造が一定で、同じ液体を用いると仮定すると、概ね以
下の2つの要素により決定される。それは、体積変化量
(圧力変化量)とその速度、液体噴射口140と液体流
路130の流動抵抗比である。このため、液体噴射装置
の構造と用いる液体が一定であり、液体加圧部材110
に電気熱変換素子114を用いると仮定すると、その値
はほぼ一定となり、吐出する液滴径を変化させることが
困難となり、階調表現を行うことができない。しかしな
がら、実施の形態1のように、液体加圧部材110の他
に液体流路130内に流動抵抗調整手段150を用いる
ことにより、液体加圧部材110により発生する圧力変
化量とその速度を変化させることは困難であるが、液体
噴射口140と液体流路130の流動抵抗比を変化させ
ることが可能であるため、吐出する液滴径を変化させる
ことが可能となる。
【0052】なお、実施の形態1では電気熱変換素子1
14、115の材料としてタンタルを用いたが、発熱抵
抗体であれば、窒化タンタル、ニクロム、銀―パラジウ
ム合金や、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタ
ル、タングステン、モリブデン等の金属の硼化物等でも
同様の効果を得ることができる。
【0053】また、実施の形態1では電気熱変換素子1
14、115上に保護層を形成していないが、電気熱変
換素子114、115の特性を妨げることなく、液体に
熱を伝達することができるもの、例えば酸化シリコン、
窒化シリコン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等
を用いて電気熱変換素子114、115の保護をおこな
っても同様の効果を得ることができる。電気熱変換素子
114、115の保護を行えば、電気熱変換素子11
4、115の耐久性は向上する。
【0054】さらに、実施の形態1では流動抵抗調整手
段150として電気熱変換素子115を用いたが、液体
流路130内の流動抵抗を変化させることができれば、
他の方法を用いても同様の効果を得ることができる。例
えば、流動抵抗調整手段150として、実施の形態3に
おいて記載される電極またはコイルであってもよい。電
極を使用する場合、液体として電気粘性流体を用い、コ
イルを使用する場合、液体として磁性流体を用いる。
【0055】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おける液体噴射装置および液体噴射方法について図5を
参照しながら説明する。図5は、実施の形態2における
液体噴射装置の一素子の断面図である。実施の形態2に
おける液体噴射装置は、複数の液体噴射素子が配列され
た構造を持った装置である。なお、この液体噴射素子は
単体でも十分機能し、単一の液体噴射素子で液体噴射装
置とすることもできる。図5に示すように、液体噴射装
置は、液体加圧部材110と、液体加圧室120と、液
室形成用基板122と、液体流路130と、液体噴射口
140と、流動抵抗調整手段150とで構成されてい
る。実施の形態2における液体噴射装置が実施の形態1
における液体噴射装置と異なる点は、液体加圧部材11
0として圧電アクチュエータ113を用いたことであ
る。実施の形態2における液体噴射装置が、実施の形態
1における液体噴射装置と同一である点については、重
複を避けるために説明を省略する。圧電アクチュエータ
113は、例えば圧電基板111として圧電セラミック
基板を用い、振動板112としてステンレス基板を用い
たものであり、これらを接合することにより形成できる
ユニモルフ圧電アクチュエータである。この圧電アクチ
ュエータ113は、液体加圧室120の上面に位置する
開口部に、例えば接着剤などを用いて接合されている。
【0056】次に、実施の形態2における液体噴射装置
の液体噴射方法について説明する。まず、圧電アクチュ
エータ113の動作原理を説明する。図6(a)から図
6(c)は圧電アクチュエータ113の動作原理を示す
概略図である。図6に示すように、圧電アクチュエータ
113は、圧電基板111と、振動板112と、圧電基
板111に設けられた上面電極201とで構成されてい
る。下面電極は図示しされていないが、圧電基板111
の下面に設けられるか、または振動板112に導電性が
ある場合には振動板112が下面電極として作用する。
圧電基板111は厚み方向(図6では縦方向)に電圧を
印加すると、長さ方向(図6では横方向)に伸縮する特
性をもっている。例えば、プラスの電界が加わった場合
には、圧電基板111は伸びようとするが、振動板11
2は状態を保持しようとし、結果として図6(b)のよ
うに圧電アクチュエータ113は撓む。逆にマイナスの
電界が加わると、圧電基板111は縮もうとするが、振
動板112は状態を保持しようとし、結果として図6
(c)のように圧電アクチュエータ113は先程とは逆
方向に撓む。プラスとマイナスの電界を交互に加えるこ
とによって、圧電アクチュエータ113の屈曲動作を得
ることができる。この圧電アクチュエータ113の動作
を屈曲振動という。
【0057】次に、実施の形態2における液体噴射方法
について図7を参照しながら説明する。図7は、実施の
形態2における液体噴射装置の噴射原理を説明する模式
図である。図7(a)は定常状態を示し、液体噴射口1
40で液体の表面張力と外圧とが平衡状態にある。この
とき、液体加圧部材110である圧電アクチュエータ1
13は定常状態にある。また、流動抵抗調整手段150
である電気熱変換素子115は加熱されている。次に、
図7(b)は、液体加圧部材110である圧電アクチュ
エータ113に電圧を加えて、圧電アクチュエータ11
3を下側に撓ませることにより、液体噴射口140か
ら、液体が押し出される状態を示す。さらに、図7
(c)は、液体加圧部材110である圧電アクチュエー
タ113に加えていた電圧を止めることにより、液体噴
射口140から押し出された液体が、分離して液滴とし
て噴射される状態を示す。
【0058】以上説明した実施の形態2における液体噴
射装置は、制御可能な階調数は6〜16値であり、従来
の液体噴射装置と比較して階調表現能力が大きい。
【0059】次に、以上説明した実施の形態2における
液体噴射装置および液体噴射方法について、特徴および
効果を説明する。実施の形態2における液体噴射装置
は、実施の形態1と同様の特徴および効果をもつが、加
えて以下の点が異なる。液体加圧部材110として、電
気熱変換素子114の代わりに、圧電アクチュエータ1
13を用いており、加える圧力を電圧により任意に変化
できるため、流動抵抗調整手段150を用いなくとも、
2から3値の階調数が実現できる。以上の特徴により、
流動抵抗調整手段150と組み合わせることにより、さ
らに高階調化が実現でき、高解像度印刷が可能となる。
【0060】なお、実施の形態2では振動板112とし
てステンレス基板を用いたが、他の金属基板を用いても
同様の効果を得ることができる。また、金属基板を用い
ない場合でも、圧電基板111と振動板112の間に圧
電基板用の下面電極として導電性の材料を介すことによ
り、同様の効果が得られる構造とすることができる。
【0061】また、実施の形態2では液体加圧部材11
0として圧電アクチュエータ113であるユニモルフア
クチュエータを用いたが、バイモルフアクチュエータ、
またはバイモルフアクチュエータを複数個積み重ねた構
造のマルチモルフアクチュエータを用いても良い。これ
により、同様の外形であれば、得られる変位量がさらに
増し、さらに良好な大変位特性を得ることが可能とな
る。
【0062】また、実施の形態2では圧電基板111と
してセラミック基板を用いたが、単結晶ニオブ酸リチウ
ム、単結晶タンタル酸リチウム、単結晶ニオブ酸カリウ
ムなどの圧電単結晶材料を用いても良い。
【0063】さらに、実施の形態2では流動抵抗調整手
段150として電気熱変換素子115を用いたが、これ
に限定されず、液体流路内の流動抵抗を変化させること
ができるものであれば、他の材料を用いても同様の効果
を得ることができる。
【0064】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
おける液体噴射装置および液体噴射方法について図8を
参照しながら説明する。図8は、実施の形態3における
液体噴射装置の一素子の断面図である。実施の形態3に
おける液体噴射装置が、実施の形態2における液体噴射
装置と異なる点は、次の2点である。まず第1点が、圧
電アクチュエータ113が、圧電基板111として単結
晶タンタル酸リチウム基板を用いており、2枚の圧電基
板111の厚み方向(図8では縦方向)の分極方向が互
いに逆になるように、直接接合を用いて接合したバイモ
ルフアクチュエータであることである。ここで接合に用
いた直接接合とは、鏡面研磨された2枚の圧電基板11
1に親水化処理をして表面にOH基などの親水基を生成
させ、両面を直接的に面接合して加熱処理することによ
り2枚の圧電基板111を接合させることである。さら
に、直接接合とは、この処理により生じる接合表面のO
H基による水素結合や、それぞれの基板表面を構成する
元素間ないしOH基に起因する酸素を介した共有結合や
イオン結合などにより得られる、原子レベルの強固な接
合をいう。
【0065】基板材料によっては直接接合処理中に、接
合界面に酸化膜が形成され、バッファ層となる場合もあ
る。このような材料には、現在のところ、シリコン、石
英ガラス、ガラス、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル
酸リチウム、ホウ酸リチウムなどがある。
【0066】次に、2点目が、流動抵抗調整手段150
として電気粘性流体とその粘度を変化させるための1対
の電極を液体流路130内に対向して配置していること
である。この電気粘性流体は、大きく分類すると均一系
と粒子分散系の2種類がある。均一系とは、グリセリン
やパラフィン等のように電界を印加するとその粘度が変
化するものであり、粒子分散系とは、絶縁性の流体中
に、誘電体粒子を分散させたものである。実施の形態3
では、後者の電気粘性流体を用いた。
【0067】実施の形態3における液体噴射装置の噴射
方法は、実施の形態2と概略同様であるが、液体流路1
30内の流動抵抗を、温度ではなく流動抵抗調整手段1
50である2枚の電極間にかける電圧値(電界)により
変化させている点で異なる。ここでは、実施の形態3に
おける液体噴射装置が、実施の形態2における液体噴射
装置と異なる点のみ説明し、同一である点については、
重複を避けるために説明を省略する。
【0068】以上説明した実施の形態3における液体噴
射装置は、制御可能な階調数は7から20値以上であ
り、実施の形態2における液体噴射装置と比較して階調
表現力が大きい。
【0069】次に、以上説明した実施の形態3における
液体噴射装置および液体噴射方法について、特徴および
効果を説明する。実施の形態3における液体噴射装置
は、実施の形態1および2と同様の特徴および効果をも
つが、加えて以下の点が異なる。実施の形態3における
液体噴射装置では、圧電アクチュエータ113として、
2枚の圧電単結晶基板111を直接接合したバイモルフ
アクチュエータを用い、液体として電気粘性流体を用
い、流動抵抗調整手段として電気粘性流体の粘度を変化
させる電極を設けている。
【0070】以上のように圧電アクチュエータ113と
して圧電単結晶基板111と直接接合を用いることによ
り、アクチュエータの変位量の微小な制御が可能とな
り、より精密な噴射液滴径の制御が可能となる。また、
圧電アクチュエータ113の接合部に、直接接合法を用
いているため、環境変化の影響を受けず、長期間安定し
て使用することが可能となる。また、バイモルフアクチ
ュエータとすることにより、より大きな変位を得ること
が可能となり、より大きな液滴を噴射することが可能と
なり、変調の幅をより大きく取れる。
【0071】また、流動抵抗調整手段150により電界
を発生させ、電気粘性流体の粘度を変化させることによ
り、液体流路130内の抵抗をより大きく変化させるこ
とが可能となり、より大きな変調幅を得ることが可能と
なる。
【0072】なお、実施の形態3では、圧電基板113
としてタンタル酸リチウム基板を用いたが、他の圧電単
結晶基板、例えばニオブ酸リチウム基板などを用いても
同様の効果を得ることができる。
【0073】また、実施の形態3では、流動抵抗調整手
段150として一対の電極を設け、液体として電気粘性
流体を用いたが、液体流路130内の流れの抵抗を変化
できるものであれば、他のものでも同様の効果を得るこ
とができる。例えば、流動抵抗調整手段150としてコ
イルを設け、液体として磁性流体を用いてもよい。この
磁性流体とは、流体中に磁性粒子を分散させたものであ
る。
【0074】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おける液体噴射装置および液体噴射方法について図9、
10を参照しながら説明する。図9は、実施の形態4に
おける液体噴射装置の斜視断面図である。実際の液体噴
射装置は、このように液体噴射素子が複数重なった形態
をとっている。図10(a)は実施の形態4における液
体噴射装置の一素子の断面図であり、図10(b)は、
実施の形態4における液体噴射装置の図10(a)に示
した断面図のX−X’面を表す断面図である。図9、1
0に示されているように、液体噴射装置は、液体加圧部
材110と、液体加圧室120と、液体加圧室隔壁部分
133を含む液室形成用基板122と、液体流路130
と、保持用基板131と、液体噴射口140と、噴射口
形成用基板141と、流動抵抗調整手段150とで構成
されている。保持用基板131と液室形成用基板122
は、液体加圧部材110を挟みこんでいる。実施の形態
4における液体噴射装置が、実施の形態2における液体
噴射装置と異なる点は、大きく分けて3点ある。まず1
点目が、圧電アクチュエータ113は四方で固定されて
いるのではなく、両端のみの二方で固定されていること
である。次に、2点目が、液体加圧部材110を構成す
る材料より低剛性な樹脂シート121を圧電アクチュエ
ータ113と液室形成用基板122との間に設けて圧電
アクチュエータ113と液室形成用基板122との間か
ら液体が漏れないようにしたことである。次に、3点目
が、液体加圧室隔壁部分133を設けることにより、流
体加圧部材110と液体加圧室120の間に間隙132
を設け、液体加圧室120はこの間隙132を介して液
体流路130と連通し、液体加圧室隔壁部分133上の
間隙132内に流動抵抗調整手段150を設けているこ
とである。ここでは、実施の形態4における液体噴射装
置が、実施の形態2における液体噴射装置と異なる点の
み説明し、同一である点については、重複を避けるため
に説明を省略する。
【0075】次に、実施の形態4における液体噴射装置
の液体噴射方法について図11を参照しながら説明す
る。図11は、図10(a)の液体噴射装置の液体加圧
室120付近における拡大断面図である。図11(a)
は圧電アクチュエータに電圧を印加していない状態を示
す。図11(b)は圧電アクチュエータに電圧を印加し
た状態を示す。液体噴射装置の液体タンク(図示せず)
から各素子の液体流路130に供給された液体は、毛細
管現象または、各室間の圧力差により液体加圧室120
に供給される(図11(a))。このとき、間隙132
の長さはg0である。圧力差は、圧電アクチュエータ1
13を動作させること、または液体噴射口140から気
泡を吸引することなどによって生じる。次に、圧電アク
チュエータ113に電圧を印加して、圧電アクチュエー
タ113が下側に屈曲変位すると、低剛性な樹脂シート
121が同様にして下側に撓み、液体加圧室120内の
圧力が上昇し、液体噴射口140から液体が噴射される
(図11(b))。さらに詳しく説明すると、圧電アク
チュエータ113を下側に屈曲変位させると、間隙13
2の長さが初期の値g0よりも小さいgminとなる。この
とき、液体の粘度や隔壁の幅にもよるが、間隙132に
充填されている液体の粘性により、液体加圧室120と
液体流路130の間の抵抗が大きくなり、この薄い液体
層が液体加圧室120から液体流路130への圧力の漏
洩を防ぐ圧力壁の役割を果たす。このため、液体加圧室
120の圧力のみが上昇するようになる。さらに、間隙
132には流動抵抗調整手段150が設けられているた
め、間隙の長さの変化と、粘度の変化の相乗的な効果に
より、その抵抗値をさらに大きく変化することが可能で
ある。噴射後は、液体加圧室120内の圧力が下降する
とともに圧電アクチュエータ113が上側に変位し、液
体流路130から再び液体が供給される。
【0076】以上説明した実施の形態4における液体噴
射装置は、制御可能な階調数は32値以上であり、実施
の形態1、2、3で示したものと比べ、飛躍的に大き
い。
【0077】次に、以上説明した実施の形態4における
液体噴射装置および液体噴射方法について、特徴および
効果を説明する。実施の形態4における液体噴射装置
は、実施の形態1および2と同様の特徴および効果をも
つが、加えて以下の点が異なる。実施の形態4における
液体噴射装置は、圧電アクチュエータ113と、液体加
圧室120が所定の間隙132をもって分離されてお
り、圧電アクチュエータ113の支持は、液体加圧室1
20の内壁を構成する液体加圧室隔壁部分133以外の
部分で固定されている点である。また、圧電アクチュエ
ータ113によって、液体加圧室120内をあらかじめ
密閉状態にする必要がないため、支持方法を通常用いら
れている四方を支持する全周支持ではなく、変位を大き
く取れる両端支持とすることが可能となる。
【0078】以上のような特徴により、エネルギーの利
用効率も上がり、変調幅を大きくとることができる。ま
た、大変位特性を得られることから、大きい液滴の噴射
に有利となり、変調の幅はさらに大きく取れる。また、
圧電アクチュエータ113の剛性が比較的小さいにもか
かわらず、液体加圧室120における低圧状態から高圧
状態への切り替わり速度を速くすることが可能となる。
このことから、圧力の応答性を良くすることが可能とな
り、小さい液滴の噴射も可能となり、変調の幅はさらに
広かる。また、流動抵抗調整手段150と間隙132を
組み合わせることにより、間隙132における流動抵抗
をより精密に制御することが可能となり、流動抵抗調整
手段150を用いない場合と比較して、液体噴射口14
0から噴射する液滴の大きさをより精密に制御すること
が可能となる。さらに、噴射後の液体流路130、およ
び液体加圧室120の圧力差が大きいことと、間隙13
2が狭く毛細管現象による効果が大きいことなどの理由
により、噴射後の液体加圧室120への液体の供給能力
が高くなり、圧電アクチュエータ113を高速駆動して
も液体の供給が十分に間に合い、高速な印刷が可能とな
る。また、液体加圧室120内に気泡が混入した場合で
も、液体噴射を行っているうちに脱泡が可能となるなど
の効果もある。
【0079】なお、実施の形態4では振動板112とし
てステンレス基板を用いたが、他の金属基板を用いても
同様の効果を得ることができる。また、金属基板を用い
ない場合でも、圧電基板111と振動板112の間に圧
電基板用の下面電極として導電性の材料を介すことによ
り、同様の効果が得られる構造とすることができる。
【0080】また、実施の形態4では液体加圧部材11
0として圧電アクチュエータ113であるユニモルフア
クチュエータを用いたが、バイモルフアクチュエータ、
またはバイモルフアクチュエータを複数個積み重ねた構
造のマルチモルフアクチュエータを用いてもよい。これ
により、同様の外形であれば,得られる変位量がさらに
増し、さらに良好な大変位特性を得ることが可能とな
る。
【0081】また、実施の形態4では圧電基板111と
してセラミック基板を用いたが、単結晶ニオブ酸リチウ
ム、単結晶タンタル酸リチウム、単結晶ニオブ酸カリウ
ムなどの圧電単結晶材料を用いてもよい。
【0082】また、実施の形態4では圧電アクチュエー
タ113の両端を支持したが、片端支持、または全周支
持などでも、間隙の効果を用いることにより、階調幅の
違いはあるものの同様の効果を得ることができる。
【0083】さらに、実施の形態4では流動抵抗調整手
段150として電気熱変換素子115を用いたが、液体
流路130内の流動抵抗を変化させることができれば、
他の方法を用いても同様の効果を得ることができる。
【0084】さらに、実施の形態4では、液体加圧部材
110として圧電アクチュエータ113を用いたが、電
気熱変換素子114であってもよい。
【0085】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
おける液体噴射装置および液体噴射方法について図12
を参照しながら説明する。図12(a)は実施の形態5
における液体噴射装置の一素子の断面図であり、図12
(b)は、実施の形態5における液体噴射装置の図12
(a)に示した断面図のX−X’面を表す断面図であ
る。実施の形態5における液体噴射装置が、実施の形態
4における液体噴射装置と異なる点は、次の2点であ
る。まず1点目が、圧電アクチュエータ113を構成す
る圧電基板111として単結晶タンタル酸リチウム基板
を用い、振動板112としてガラス基板を用いて、これ
らを直接接合により接合したことである。
【0086】次に2点目が、間隙132の一部に低剛性
の樹脂シート121を用いていることである。
【0087】実施の形態5における液体噴射装置の噴射
方法は、実施の形態4と概略同様であるが、液体加圧部
材110と液体加圧室120は樹脂シート121を挟ん
で近接しているため、圧電アクチュエータ113の変形
時には、その樹脂シート121も同時に変形している。
【0088】以上説明した実施の形態5における液体噴
射装置は、制御可能な階調数は6から20値以上であ
る。
【0089】次に、以上説明した実施の形態5における
液体噴射装置および液体噴射方法について、特徴および
効果を説明する。実施の形態5における液体噴射装置
は、実施の形態4と同様の特徴および効果をもつが、加
えて以下の点が異なる。実施の形態5における液体噴射
装置は、液体加圧部材110と液体加圧室120の間に
低剛性な樹脂シート121が設けられているため、間隙
132による流動抵抗の変化は小さくなり、階調幅は小
さくなるが、液体加圧室120と液体加圧部材110を
分離させた構造でありながら、非常に製造上作りやすい
構造とすることができる。
【0090】なお、実施の形態5では、圧電基板111
としてタンタル酸リチウム基板を用いたが、他の圧電単
結晶基板、例えばニオブ酸リチウム基板などを用いても
同様の効果を得ることができる。
【0091】また、実施の形態5では、振動板112と
してガラス基板を用いたが、直接接合できる材料であれ
ば、シリコン基板などを用いても同様の効果を得ること
ができる。
【0092】さらに、実施の形態5では、液体加圧部材
110として圧電アクチュエータ113を用いたが、電
気熱変換素子114であってもよい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の液体噴射装置および液体噴射方法は、液体流路
内を流れる流動抵抗を調整することが可能となり、液体
噴射口とは別の開口部である液体流路側に逆流する液体
の量を調整することによって、噴射する液滴の量を変動
させることが可能となり、つまり変調幅の広いドット変
調を実現することが可能となり、多階調でより精彩なカ
ラー印刷を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における液体噴射装置
の一素子の断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における液体噴射装置
の噴射原理を説明する模式図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における液体噴射装置
の噴射原理を説明する模式図である。
【図4】 液体の温度と粘度の関係を示すグラフであ
る。
【図5】 本発明の実施の形態2における液体噴射装置
の一素子の断面図である。
【図6】 圧電アクチュエータの動作原理を示す概略図
である。
【図7】 本発明の実施の形態2における液体噴射装置
の噴射原理を説明する模式図である。
【図8】 本発明の実施の形態3における液体噴射装置
の一素子の断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態4における液体噴射装置
の斜視断面図である。
【図10】 (a)は本発明の実施の形態4における液
体噴射装置の一素子の断面図であり、(b)は、本発明
の実施の形態4における液体噴射装置の図10(a)に
示した断面図のX−X’面を表す断面図である。
【図11】 図10(a)の液体噴射装置の液体加圧室
120付近における拡大断面図である。
【図12】 (a)は本発明の実施の形態5における液
体噴射装置の一素子の断面図であり、(b)は、本発明
の実施の形態5における液体噴射装置の図12(a)に
示した断面図のX−X’面を表す断面図である。
【図13】 従来の熱式の液体噴射装置を構成するイン
ク噴射素子の断面図である。
【図14】 従来の圧電式の液体噴射装置を構成するイ
ンク噴射素子の断面図である。
【符号の説明】
110…液体加圧部材 111…圧電基板 112…振動板 113…圧電アクチュエータ 114…電気熱変換素子 115…電気熱変換素子 120…液体加圧室 121…樹脂シート 122…液室形成用基板 130…液体流路 131…保持用基板 132…間隙 133…液体加圧室隔壁部分 140…液体噴射口 141…噴射口形成用基板 150…流動抵抗調整手段 201…上面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 祐幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF39 AG30 AR18 BA05 BA13 BA14 CA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体で満たされた液体加圧室と、前記液
    体加圧室の一部に設けられた液体噴射口と、前記液体加
    圧室に隣接して配置された液体加圧部材と、前記液体加
    圧室と連通している液体流路とを備え、前記液体加圧部
    材を駆動することにより、前記液体流路から前記液体加
    圧室に供給された液体を加圧することで、前記液体噴射
    口から液体を噴射する液体噴射装置において、 前記液体流路内に液体の流動抵抗を調整する流動抵抗調
    整手段が設けられていることを特徴とする液体噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 開口部を有する、液体で満たされた液体
    加圧室と、前記液体加圧室の一部に設けられた液体噴射
    口と、前記液体加圧室に隣接して配置された液体加圧部
    材と、前記液体加圧室に隣接しており、かつ前記液体加
    圧室と連通している液体流路とを備え、前記液体加圧部
    材を駆動することにより、前記液体流路から前記液体加
    圧室に供給された液体を加圧することで、前記液体噴射
    口から液体を噴射する液体噴射装置において、 前記開口部と前記液体加圧部材とは所定の大きさの間隙
    で隔離して配置されており、前記開口部に液体の流動抵
    抗を調整する流動抵抗調整手段が設けられていることを
    特徴とする液体噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記液体加圧部材が、前記液体加圧室の
    開口部を構成する液体加圧室隔壁部分以外の部材と前記
    液体加圧部材の端部で固定されていることを特徴とする
    請求項2記載の液体噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記液体加圧部材と前記液体加圧室との
    間に、前記液体加圧部材を構成する材料よりも低剛性な
    材料で構成される低剛性部材が配置されていることを特
    徴とする請求項2記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記液体加圧手段が電気熱変換素子であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の液体噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 前記液体加圧手段が圧電アクチュエータ
    であることを特徴とする請求項1または2記載の液体噴
    射装置。
  7. 【請求項7】 前記圧電アクチュエータが、屈曲振動を
    行うバイモルフアクチュエータまたはユニモルフアクチ
    ュエータまたはマルチモルフアクチュエータであること
    を特徴とする請求項6記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記圧電アクチュエータを構成する圧電
    基板が、電圧が印加される方向に対して垂直方向に伸縮
    することを特徴とする請求項6記載の液体噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記圧電アクチュエータを構成する圧電
    材料が圧電セラミック材であることを特徴とする請求項
    6記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記圧電アクチュエータを構成する圧
    電材料が圧電単結晶材料であることを特徴とする請求項
    6記載の液体噴射装置。
  11. 【請求項11】 前記圧電アクチュエータが、前記圧電
    単結晶材料で構成される圧電単結晶基板と、前記圧電単
    結晶基板の所定方向に伸縮する振動を、前記所定方向に
    対して垂直な方向の屈曲振動にするための振動板とで構
    成されるユニモルフ圧電アクチュエータであり、前記圧
    電単結晶基板と前記振動板が直接接合されていることを
    特徴とする請求項10記載の液体噴射装置。
  12. 【請求項12】 前記圧電アクチュエータが、前記圧電
    単結晶材料で構成される圧電単結晶基板を少なくとも2
    枚用いて構成されるバイモルフアクチュエータであり、
    前記圧電単結晶基板は分極方向が互いに逆方向になるよ
    うに直接接合されていることを特徴とする請求項10記
    載の液体噴射装置。
  13. 【請求項13】 前記流動抵抗調整手段として電気熱変
    換素子を設け、液体として温度により粘性が変化する流
    体を用いることを特徴とする請求項1または2記載の液
    体噴射装置。
  14. 【請求項14】 前記流動抵抗調整手段として電極を設
    け、液体として電気粘性流体を用いることを特徴とする
    請求項1または2記載の液体噴射装置。
  15. 【請求項15】 前記流動抵抗調整手段としてコイルを
    設け、液体として磁性流体を用いることを特徴とする請
    求項1または2記載の液体噴射装置。
  16. 【請求項16】 液体で満たされた液体加圧室と、前記
    液体加圧室の一部に設けられた液体噴射口と、前記液体
    加圧室に隣接して配置された液体加圧部材と、前記液体
    加圧室と連通している液体流路と、前記液体流路内に流
    動抵抗調整手段とを備え、前記液体加圧部材を駆動する
    ことにより、前記液体流路から前記液体加圧室に供給さ
    れた液体を加圧することで、前記液体噴射口から液体を
    噴射する液体噴射装置を用いる液体噴射方法において、 前記流動抵抗調整手段により、前記液体流路から前記液
    体加圧室方向に流れる液体の量または前記液体加圧室か
    ら前記液体流路に流れる液体の量を変化させることによ
    って、前記液体噴射口から噴射される液体の体積を変化
    させることを特徴とする液体噴射方法。
  17. 【請求項17】 開口部を有する、液体で満たされた液
    体加圧室と、前記液体加圧室の一部に設けられた液体噴
    射口と、前記液体加圧室に隣接して配置された液体加圧
    部材と、前記液体加圧室に隣接しており、かつ前記液体
    加圧室と連通している液体流路と、前記開口部に設けら
    れた流動抵抗調整手段とを備え、前記開口部と前記液体
    加圧部材とは所定の大きさの間隙で隔離して配置されて
    おり、前記液体加圧部材を駆動することにより、前記液
    体流路から前記液体加圧室に供給された液体を加圧する
    ことで、前記液体噴射口から液体を噴射する液体噴射装
    置を用いる液体噴射方法において、 前記液体加圧部材により構成される前記液体加圧手段に
    より、前記液体加圧室内の圧力を変化させると同時に、
    前記流動抵抗調整手段により、前記液体流路から前記液
    体加圧室方向に流れる液体の量または前記液体加圧室か
    ら前記液体流路に流れる液体の量を変化させることによ
    って、前記液体噴射口から噴射される液体の体積を変化
    させることを特徴とする液体噴射方法。
  18. 【請求項18】 前記液体加圧部材と前記液体加圧室の
    隙間を変化させる方向に、前記液体加圧部材を変位させ
    ることで液体を加圧し液体を噴射することを特徴とする
    請求項17記載の液体噴射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007144801A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Kyocera Corp 液体吐出装置の駆動方法
JP2013067026A (ja) * 2011-09-20 2013-04-18 Toshiba Tec Corp インクジェットへッド

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