JP2002046282A - 液滴吐出ヘッド及びマイクロアクチュエータ - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びマイクロアクチュエータ

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JP2002046282A
JP2002046282A JP2000233812A JP2000233812A JP2002046282A JP 2002046282 A JP2002046282 A JP 2002046282A JP 2000233812 A JP2000233812 A JP 2000233812A JP 2000233812 A JP2000233812 A JP 2000233812A JP 2002046282 A JP2002046282 A JP 2002046282A
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JP
Japan
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electrode
film
discharge head
droplet discharge
diaphragm
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JP2000233812A
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Yoichiro Miyaguchi
耀一郎 宮口
Takeshi Takemoto
武 竹本
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14411Groove in the nozzle plate

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 残留電荷によって低電圧駆動ができない。 【解決手段】 電極15の表面に高抵抗の保護膜18と
低抵抗の保護膜19の二層構造の電極保護膜17を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液滴吐出ヘッド及びマイ
クロアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリンタ、ファクシミリ、複写
装置、プロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)とし
て用いるインクジェット記録装置として、インク滴を吐
出するノズルと、このノズルが連通する液室(インク流
路、加圧室、吐出室、圧力室、加圧液室等とも称され
る。)と、この液室の壁面を形成する振動板と、この振
動板に対向する電極を有し、振動板と電極との間に電圧
を印加することで発生する静電力により振動板を変形さ
せて、液室内の圧力/体積を変化させることによりノズ
ルからインク滴を吐出させる静電型インクジェットヘッ
ドを搭載したものがある。
【0003】従来の静電型インクジェットヘッドとして
は、特開平2−289351号公報に記載されているよ
うに、振動板と電極とを平行に配置したもの(平行な振
動板と電極との間に形成されるギャップを「平行ギャッ
プ」と称する。)、或いは、特開平9−193375号
公報に記載されているように、振動板と電極とを短手方
向又は長手方向で非平行に配置したもの(非平行な振動
板と電極との間に形成されるギャップを「非平行ギャッ
プ」と称する。)が知られている。
【0004】また、このような静電型インクジェットヘ
ッドの駆動方式としては、振動板が電極に当接する(実
際には電極表面の保護膜に当接する)まで変形変位させ
る当接駆動方式と、振動板が電極に当接しない位置まで
変形変位させる当接駆動方式とがある。このうち、当接
駆動方式によれば振動板の変形量(変位量)を一定にす
ることができるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の静電
型インクジェットヘッドにあっては、当接駆動方式で駆
動すると、同一極性の電圧を印加することによって、振
動板と電極との間の絶縁膜(電極保護膜)に電荷が残留
して、時間の経過と共に静電力が低減し、所望の振動板
変位量が得られなくなって滴吐出特性(滴速度、滴体
積)が変化して画質が低下することから、駆動電圧を高
くしなければならなくなる。
【0006】この場合、極性の異なる駆動電圧を交互に
印加すれば、絶縁膜の残留電荷を消去することができ
て、残留電荷の影響を大幅に低減することができる。し
かしながら、このように逆極性の駆動電圧を印加するた
めには、逆極性の電源を必要とするし、また実際の駆動
状態ではインク滴を吐出させるノズルとの関係で同一極
性の電圧が連続して印加されることがあり、有効な解決
手段ではない。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、残留電荷を低減して低電圧駆動が行える液滴
吐出ヘッド及びマイクロアクチュエータを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る液滴吐出ヘッドは、電極の表面に体積
抵抗の異なる複数の膜からなる電極保護膜を設けた構成
としたものである。
【0009】ここで、電極保護膜は最表面側の膜の体積
抵抗が電極界面側の膜の体積抵抗より低い構成とする。
また、電極保護膜の全体の膜厚が500〜6000Åの
範囲内にあることが好ましい。さらに、電極保護膜は、
電極界面側の膜の体積抵抗が10×E12〜10×E1
6の範囲内であり、最表面側の膜の体積抵抗が10×E
3〜10×E12の範囲内であることが好ましい。
【0010】また、電極保護膜は、電極界面側の膜がS
iO2、Si34、SiN、Ta2 5、AlN、BNの
少なくともいずれかの材料からなる膜であることが好ま
しい。さらに、電極保護膜は、最表面側の膜がSiO
N、SiOH:SiON、SiO2:SiON、Si
2:SiOHの複合酸化物の少なくともいずれかの材
料からなる膜であることが好ましい。
【0011】さらに、電極保護膜は、最表面側の膜がS
iON、SiOH:SiON、SiO2:SiON、S
iO2:SiOHの複合酸化物の少なくともいずれかの
材料にP又はBのイオンを打ち込んで低抵抗化した膜と
することができる。また、電極保護膜は、最表面側の膜
がSiON、SiOH、SiO2の少なくともいずれか
の単体膜をイオンドープして低抵抗化した膜とすること
ができる。
【0012】本発明に係るマイクロアクチュエータは、
電極の表面に体積抵抗の異なる複数の膜からなる電極保
護膜を設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係る液滴吐出
ヘッドであるインクジェットヘッドの分解斜視説明図、
図2は同ヘッドの振動板長手方向の断面説明図、図3は
同ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面図である。
【0014】このインクジェットヘッドは、例えば単結
晶シリコン基板を用いた第一基板である流路基板1と、
この流路基板1の下側に設けたシリコン基板又はガラス
基板或いはセラミックス基板等を用いた第二基板である
電極基板2と、流路基板1の上側に設けた第三基板であ
るノズル板3とを備え、インク滴を吐出する複数のノズ
ル4、各ノズル4が連通するインク流路である吐出室
6、各吐出室6にインク供給路を兼ねた流体抵抗部7を
介して連通する共通液室8などを形成している。
【0015】流路基板1にはノズル4が連通する複数の
吐出室6をなす貫通穴を形成し、流路基板1の下面に吐
出室6の壁面である底部をなす振動板10を接合してい
る。ノズル板3にはノズル4となる孔及び流体抵抗部7
を形成する溝を形成し、また流路基板1と電極基板2に
は共通液室8を形成する貫通部を形成している。振動板
10は、例えばMo、W、Ni或いはNi−Crなどの
材料で形成している。
【0016】また、電極基板2にはp型或いはn型の単
結晶シリコン基板を用いて、熱酸化法などで酸化層2a
を形成し、この酸化層2aに凹部14を形成して、この
凹部14底面に振動板10に対向する電極15を設け、
振動板10と電極15との間にギャップ16を形成し、
これらの振動板10と電極15とによってマイクロアク
チュエータを構成している。
【0017】電極15としては、金、或いは、通常半導
体素子の形成プロセスで一般的に用いられるAl、C
r、Ni等の金属材料や、Ti、TiN、W等の高融点
金属、または不純物により低抵抗化した多結晶シリコン
材料などを用いることができる。また、電極基板2とし
てはパイレックス(登録商標)ガラス(硼珪酸ガラス)
などのガラス基板を用いることができ、この場合には絶
縁性を有しているので、そのまま凹部14を形成する。
同様に、電極基板2としてはセラミック基板を用いるこ
ともできる。
【0018】この電極15の表面は電極保護膜17で被
覆している。この電極保護膜17は、図4に示すよう
に、主として電極15と振動板10との間を絶縁して電
極15を保護するための高抵抗(高い体積抵抗)の保護
膜18と、電極保護膜17に残留する電荷の移動を容易
にするための低抵抗(低い体積抵抗)の保護膜19とを
積層した多層膜からなる。
【0019】ここで、電極保護膜17の内の電極界面側
の膜である保護膜18の体積抵抗(Ω・cm2)が10
×E12〜10×E16(1×1012〜1×1016)の
範囲内であり、最表面の膜である保護膜19の体積抵抗
(Ω・cm2)が10×E3〜10×E12(1×103
〜1×1012)の範囲内であることが好ましい。
【0020】保護膜18の体積抵抗が10×E12より
小さく(低く)なると振動板10との接触時の電極15
の絶縁保護に十分でなくなり、保護膜19の体積抵抗が
10×E12より大きく(高く)なると電荷の移動によ
る残留電荷の除去を十分に行えなくなる。
【0021】高抵抗の保護膜18としては、SiO2
Si34、SiN、Ta25、AlN、BNの少なくと
もいずれかの材料からなる膜を用いることができる。ま
た、低抵抗の保護膜19としては、SiON、SiO
H:SiON、SiO2:SiON、SiO2:SiOH
の複合酸化物などの少なくともいずれかの材料からなる
膜を用いることができる。これらの膜を用いることによ
って容易に所望の高抵抗或いは低抵抗の膜を成膜するこ
とができる。
【0022】また、低抵抗の保護膜19としては、Si
ON、SiOH:SiON、SiO 2:SiON、Si
2:SiOHの複合酸化物にP(燐)又はB(ホウ
素)のイオンを打ち込みアニールすることで更に低抵抗
化した膜を用いることもできる。さらに、低抵抗の保護
膜19としては、SiON、SiOH、SiO2の単体
膜にイオンをドープして活性化して低抵抗化した膜を用
いることもできる。これらの膜を用いることによって容
易に低抵抗の膜を成膜することができる。
【0023】電極保護膜17の全体の膜厚は500〜6
000Å(0.05〜0.6μm)の範囲内にあること
が好ましい。膜厚が0.05μm未満では電極15の保
護膜としての十分な機能を果たさなくなり、0.6μm
を越えると、振動板10と電極15との間のギャップ1
6が大きくなりすぎるか、実効的なギャップ(ここでは
保護膜17表面との間のギャップ)が小さくなりすぎ
る。
【0024】これらの流路基板1と電極基板2との接合
は、流路基板1及び電極基板2をいずれもシリコン基板
で形成したときには直接接合で接合することができる。
この直接接合は1000℃程度の高温化で実施する。ま
た、電極基板2をシリコンで形成して、陽極接合を行う
こともでき、この場合には、電極基板2と流路基板1と
の間にパイレックスガラスを成膜し、この膜を介して陽
極接合を行うこともできる。さらに、流路基板1と電極
基板2にシリコン基板を使用して金等のバインダーを接
合面に介在させた共晶接合で接合することもできる。さ
らにまた、流路基板1と電極基板2にガラス基板を使用
して、ポリシリコンやアモルファスシリコンを介在膜と
して陽極接合することもできる。
【0025】また、流路基板1と電極基板2との接合
は、流路基板1をシリコン基板、電極基板2をパイレッ
クスガラスでそれぞれ形成した場合には、陽極接合で行
うことができる。陽極接合は、基板間に電圧(−300
V〜−500V程度)を印加することで比較的低温(3
00℃〜400℃)で精密な接合を行うことができる。
【0026】なお、このような陽極接合を確実に行うに
は、基板の接合界面で基板同士の共有結合が生じるよう
に流路基板(第1基板)1、或いは電極基板(第2基
板)2のどちらかがアルカリイオンを多く含む基板であ
ることが必要があり、また、接合する際、熱応力による
基板同士の歪みが少なくなるように基板同士の熱膨張係
数が比較的一致している材料を選択することが好まし
い。したがって、流路基板1に単結晶のシリコン基板を
使用し、電極基板2にNa等のアルカリイオンを多く含
み、シリコン基板と比較的熱膨張係数が一致するパイレ
ックスガラス(硼珪酸系ガラス)基板を使用すること
で、基板同士の熱歪みの少ない確実な接合が得られる。
【0027】ノズル板3には、多数のノズル4を形成す
るとともに、共通液室8と吐出室6を連通するための流
体抵抗部7を形成する溝部を形成している。ここでは、
インク吐出面(ノズル4表面側)には撥水性皮膜を成膜
している。このノズル板3にはステンレス基板(SU
S)を用いているが、この他、エレクトロフォーミング
(電鋳)工法によるニッケルメッキ膜、ポリイミド等の
樹脂にエキシマレーザー加工をしたもの、金属プレート
にプレス加工で穴加工をしたもの等でも用いることがで
きる。
【0028】また、撥水性皮膜は、フッ素系樹脂微粒子
であるポリテトラフルオロエチレン微粒子を分散させた
電解又は無電解ニッケル共析メッキ(PTFE−Ni共
析メッキ)によるメッキ皮膜で形成することができる。
【0029】このインクジェットヘッドは、ノズル4を
二列配置し、この各ノズル4に対応して吐出室6、振動
板10、電極15なども二列配置し、各ノズル列の中央
部(ヘッド中央部)に共通液室8を配置して、共通液室
8から左右の吐出室6にインクを振り分けて供給する構
成を採用している。これにより、各吐出室6へのインク
供給を均等に配分することができ、各吐出室の駆動状態
の緩衝をほとんど受けることなく、均一なインク滴吐出
特性を確保することができて、簡単なヘッド構成で多数
のノズル4を有するマルチノズルヘッドを構成すること
ができる。このノズル4の配列密度で規定されるこのヘ
ッドの吐出密度は300dpiとしている。
【0030】そして、電極15は外部に延設して接続部
(電極パッド部)15aとし、これにヘッド駆動回路で
あるドライバICをワイヤボンドによって搭載したFP
Cケーブルを異方性導電膜などを介して接続している。
【0031】このように構成したインクジェットヘッド
においては、振動板10を共通電極とし、電極15を個
別電極として、振動板10と電極15との間に駆動波形
を印加することにより、振動板10と電極15との間に
静電力(静電吸引力)が発生して、振動板10が電極1
5側に変形変位する。これにより、吐出室6の内容積が
拡張されて内圧が下がるため、流体抵抗部7を介して共
通液室8から吐出室6にインクが充填される。
【0032】次いで、電極15への電圧印加を断つと、
静電力が作用しなくなり、振動板10はそれ自身のもつ
弾性によって復元する。この動作に伴い吐出室6の内圧
が上昇し、ノズル4からインク滴が吐出される。再び電
極15に電圧を印加すると、再び静電吸引力によって振
動板10は電極側に引き込まれる。
【0033】このインクジェットヘッドにおいては、振
動板の変位駆動方式として振動板10を電極15に当接
させないで状態で電極15側に変位させて、この状態か
ら放電して振動板10を復帰させることでインク滴を吐
出させる非当接駆動方式も可能であるが、振動板10を
電極15に当接するまで変位させて、この状態から放電
して振動板10を復帰させることでインク滴を吐出させ
る当接駆動方式の方が安定したインク滴吐出を行うこと
ができる。
【0034】このように振動板を電極に当接させて駆動
する場合、電極表面を覆う絶縁保護膜に残留電荷が発生
する。残留電荷とは、振動板が電極側に接触したとき
に、そこに挟まれる保護膜(絶縁膜)の表面、或いは界
面、若しくは内部に電荷が残留する現象である(絶縁膜
が分極するという考えもある。)。この残留電荷が大き
くなると、駆動電圧を高くしても振動板が十分に変位し
なくなり、駆動電圧の高電圧化を招くことになる。
【0035】そこで、このインクジェットヘッドにおい
ては、電極保護膜17を高抵抗の保護膜18と低抵抗の
保護膜19の二層膜とし、低抵抗の保護膜19を最表面
側に形成することによって、電極保護膜17に発生する
残留電荷が低抵抗の保護膜19側に移動することで自然
的に除去されるとともに、近接する金属材料である振動
板10などの導電性材料に移動して除去される。これに
よって、振動板10を長期に亘って低電圧で安定して駆
動することができるようになる。
【0036】なお、上記実施形態においては、本発明を
インクジェットヘッドに適用した例で説明しているが、
振動板と電極とを用いるその他の静電型アクチュエータ
にも同様に適用することができる。また、上記実施形態
では振動板と電極とを平行状態で配置した平行ギャップ
の構成で説明したが、振動板と電極とを非平行状態で配
置した非平行ギャップの構成にも同様に適用できる。さ
らに、上記実施形態では二層構造の電極保護膜とした
が、三層以上の多層膜とすることもできる。
【0037】また、上記実施形態では本発明に係るマイ
クロアクチュエータを静電型インクジェットヘッドのア
クチュエータ部に適用した例で説明したが、マイクロポ
ンプやマイクロモータなどのアクチュエータ部にも適用
することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る液滴
吐出ヘッドによれば、電極の表面に体積抵抗の異なる複
数の膜からなる電極保護膜を設けたので、簡単な構成
で、残留電荷の発生を低減することができて、低電圧駆
動化を図れる。
【0039】ここで、電極保護膜は最表面側の膜の体積
抵抗が電極界面側の膜の体積抵抗より低い構成とするこ
とにより、低抵抗の膜を通じて残留電荷を有効に除去す
ることができる。また、電極保護膜の全体の膜厚が50
0〜6000Åの範囲内にあることで、振動板と電極と
のギャップを確保しつつ電極を保護することができる。
【0040】さらに、電極保護膜は、電極界面側の膜の
体積抵抗が10×E12〜10×E16の範囲内であ
り、最表面側の膜の体積抵抗が10×E3〜10×E1
2の範囲内であることにより、電極の保護と残留電荷の
除去を有効に行うことができる。
【0041】また、電極保護膜は、電極界面側の膜がS
iO2、Si34、SiN、Ta2 5、AlN、BNの
少なくともいずれかの材料からなる膜であることで、容
易に適正な体積抵抗の高抵抗の膜を成膜することができ
る。さらに、電極保護膜は、最表面側の膜がSiON、
SiOH:SiON、SiO2:SiON、SiO2:S
iOHの複合酸化物の少なくともいずれかの材料からな
る膜であるで、容易に適正な体積抵抗の低抵抗の膜を成
膜することができる。
【0042】さらに、電極保護膜は、最表面側の膜がS
iON、SiOH:SiON、SiO2:SiON、S
iO2:SiOHの複合酸化物の少なくともいずれかの
材料にP又はBのイオンを打ち込んで低抵抗化した膜と
することで、一層低抵抗の膜を成膜することができる。
また、電極保護膜は、最表面側の膜がSiON、SiO
H、SiO2の少なくともいずれかの単体膜をイオンド
ープして低抵抗化した膜とすることでも、容易に低抵抗
の膜を成膜することができる。
【0043】本発明に係るマイクロアクチュエータによ
れば、電極の表面に体積抵抗の異なる複数の膜からなる
電極保護膜を設けたので、簡単な構成で残留電荷を低減
できて、低電圧で安定した駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットヘッドの分解斜視
説明図
【図2】同ヘッドの振動板長手方向の断面説明図
【図3】同ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面図
【図4】同ヘッドの電極保護膜部分の拡大説明図
【符号の説明】
1…流路基板、2…電極基板、3…ノズル板、4…ノズ
ル、6…吐出室、7…流体抵抗部、8…共通液室、10
…振動板、15…電極、17…電極保護膜、18…高抵
抗の保護膜、19…低抵抗の保護膜。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出するノズルと、このノズルが
    連通する液室と、この液室の壁面を形成する振動板と、
    この振動板に対向する電極とを有し、前記振動板を静電
    力で変形変位させて前記ノズルから液液を吐出させる液
    滴吐出ヘッドにおいて、前記電極の表面に体積抵抗の異
    なる複数の膜からなる電極保護膜を設けたことを特徴と
    する液滴吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおい
    て、前記電極保護膜は最表面側の膜の体積抵抗が電極界
    面側の膜の体積抵抗より低いことを特徴とする液滴吐出
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド
    において、前記電極保護膜の全体の膜厚が500〜60
    00Åの範囲内にあることを特徴とする液滴吐出ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の液滴
    吐出ヘッドにおいて、前記電極保護膜は、電極界面側の
    膜の体積抵抗が10×E12〜10×E16の範囲内で
    あり、最表面側の膜の体積抵抗が10×E3〜10×E
    12の範囲内であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の液滴
    吐出ヘッドにおいて、前記電極保護膜は、電極界面側の
    膜がSiO2、Si34、SiN、Ta25、AlN、
    BNの少なくともいずれかの材料からなる膜であること
    を特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の液滴
    吐出ヘッドにおいて、前記電極保護膜は、最表面側の膜
    がSiON、SiOH:SiON、SiO2:SiO
    N、SiO2:SiOHの複合酸化物の少なくともいず
    れかの材料からなる膜であることを特徴とする液滴吐出
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5に記載の液滴吐出ヘッド
    において、前記電極保護膜は、最表面側の膜がSiO
    N、SiOH:SiON、SiO2:SiON、Si
    2:SiOHの複合酸化物の少なくともいずれかの材
    料にP又はBのイオンを打ち込んで低抵抗化した膜であ
    ることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5に記載の液滴吐出ヘッド
    において、前記電極保護膜は、最表面側の膜がSiO
    N、SiOH、SiO2の少なくともいずれかの単体膜
    をイオンドープして低抵抗化した膜であることを特徴と
    する液滴吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 振動板とこれに対向する電極とを備え、
    前記振動板を静電力で変形変位させるマイクロアクチュ
    エータにおいて、前記電極の表面に体積抵抗の異なる複
    数の膜からなる電極保護膜を設けたことを特徴とするマ
    イクロアクチュエータ。
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