JP2005035295A - 圧電インクジェットヘッドの駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 共通電極8a、8bにより、圧電セラミック層7bに分極方向と逆方向の電界を印加しながら、
(1) インク滴を吐出させる加圧室2では、個別電極10と共通電極8aとにより、圧電セラミック層7aに分極方向と同方向の電界を印加して、圧電アクチュエータACを加圧室2の方向に突出するように撓み変形させ、
(2) インク滴を吐出させない加圧室2では、個別電極10と共通電極8aとにより、圧電セラミック層7aに分極方向と逆方向の電界を印加して、圧電アクチュエータACを初期状態に維持して、
上記(1)の加圧室2に連通したノズル3から選択的にインク滴を吐出させてドット形成する。
【選択図】 図4
Description
この圧電インクジェットヘッドにおいては、それぞれの加圧室に対応する個別電極のうち、任意の1つまたは2つ以上の個別電極と、振動板との間に、圧電セラミック層の分極方向と同方向の電界を印加すると、圧電セラミック層のうち、その個別電極と振動板とで挟まれた領域が、あたかも、分離形成した個々の圧電セラミック層と同様に、面方向に収縮する。そして、この収縮に伴って、圧電アクチュエータの、電界が印加された領域が、加圧室の方向に突出するように撓み変形し、この撓み変形によって加圧室内のインクが圧縮されて、ノズルから、インク滴として吐出されて印字が行われる。
バイモルフ型の圧電インクジェットヘッドにおいては、第1の圧電セラミック層を面方向に収縮させるのと同時に、第2の圧電セラミック層を、その分極方向と逆方向の電界を印加して面方向に伸長させることにより、従来の、圧電セラミック層を1層のみ有する圧電インクジェットヘッド(「バイモルフ型」と対比して「ユニモルフ型」の圧電インクジェットヘッドと呼ばれる)に比べて、より低電圧の電界の印加によって、圧電アクチュエータを、加圧室の方向に良好に撓み変形させることができる。
ノズルピッチの微細化に対応するためには、第1および第2の圧電セラミック層として、複数個の加圧室を覆う大きさを有する圧電セラミック層を用いる必要がある。しかし、その場合には、圧電アクチュエータの構造が複雑化するという問題がある。
このうち、図11の圧電アクチュエータACは、基板91上に、当該基板91に遠い方から順に、それぞれの加圧室92に対応して分離形成した第1の個別電極90aと、複数個の加圧室を覆う大きさを有する第1の圧電セラミック層97aと、それぞれの加圧室92に対応して分離形成した第2の個別電極90bと、複数個の加圧室を覆う大きさを有する第2の圧電セラミック層97bと、複数個の加圧室92を覆う大きさを有する共通電極98aと、同じく複数個の加圧室を覆う大きさを有する、共通電極98aをインクから保護するための保護層99とを、この順に積層したものである。
このため、導電ペーストを印刷して第1の個別電極90aを形成する際の位置合わせや、あるいは製造した圧電アクチュエータACを基板1上に接着、固定する際の、両個別電極90a、90bと加圧室92との位置合わせが難しいという問題がある。
しかし、前者の場合、引き出し配線を印刷するスペースが必要となるため、ノズルピッチの微細化に対応できないという問題がある。
図12の圧電アクチュエータACは、基板91上に、当該基板91に遠い方から順に、それぞれの加圧室92に対応して分離形成した第1の個別電極90aと、複数個の加圧室を覆う大きさを有する第1の圧電セラミック層97aと、複数個の加圧室92を覆う大きさを有する共通電極98bと、複数個の加圧室を覆う大きさを有する第2の圧電セラミック層97bと、それぞれの加圧室92に対応して分離形成した第2の個別電極90cと、上記第2の個別電極90cをインクから保護するための保護層99とを、この順に積層して圧電アクチュエータACを構成したものである。
そして、第1および第2の個別電極90a、90cはともに、圧電体グリーンシートの焼成後に印刷、形成できるため両者間相互、および加圧室92との位置合わせが容易である。
しかし、個々の第2の個別電極90cに配線するためには、図示していないが、やはり導電ペーストを印刷して第2の個別電極90cを形成する際に、同時に引き出し配線をも印刷、形成するか、もしくは第1および第2の圧電セラミック層97a、97bにビアホールを形成して配線する必要がある。
また、後者の場合にはビアホールを形成する工程や配線をする工程が増加する分、製造工程が複雑化する上、圧電アクチュエータACの構造がさらに複雑化するという問題がある。
本発明の目的は、2層の圧電セラミック層として、ともに複数個の加圧室を覆う大きさを有する圧電セラミック層を用いる圧電アクチュエータを備えた圧電インクジェットヘッドにおいて、両圧電セラミック層に電界を印加するための電極と、その電極への配線とを、従来に比べて簡略化することができる駆動方法を提供することにある。
また、第1および第2の共通電極は位置合わせが不要である上、加圧室の形成領域外の任意の1箇所で配線接続すればよいため構造を簡略化することができ、しかも配線も容易である。
基板に遠い方から順に、いずれも上記複数個の加圧室を覆う大きさを有する、横振動モードの第1の圧電セラミック層、第1の共通電極、横振動モードの第2の圧電セラミック層、および第2の共通電極をこの順に積層するとともに、第1の圧電セラミック層上に、それぞれの加圧室に対応して複数個の個別電極を分離形成した圧電アクチュエータが配設された圧電インクジェットヘッドを駆動するための駆動方法であって、
待機時には、両圧電セラミック層に印加する電界をともに解除して、圧電アクチュエータを初期状態としておき、
ドット形成時には、第1および第2の共通電極を用いて、第2の圧電セラミック層に、当該層の分極方向と逆方向の電界を印加し、それと同期させて、
(1) ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室においては、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの該当する領域を、加圧室の方向に突出するように撓み変形させ、かつ
(2) ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室においては、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と逆方向の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの該当する、領域を前記初期状態と同じ状態に維持することによって、
上記(1)の加圧室に連通したノズルから選択的にインク滴を吐出させてドット形成することを特徴とする。
そして、それによって、(1)の加圧室に連通したノズルから、選択的にインク滴を吐出させてドット形成することができる。
また、本発明の駆動方法においては、ドット形成時に、第2の圧電セラミック層に印加する、当該層の分極方向と逆方向の電界、この電界の印加と同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室に対応した領域に印加する、当該層の分極方向と同方向の電界、およびこれら電界の印加と同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室に対応した領域に印加する、当該層の分極方向と逆方向の電界の、印加を開始してから解除するまでの間のパルス幅を、いずれもノズル内のインクの体積速度の固有振動周期の1倍から5/4倍に設定することが好ましい。
また、発明者は、前記圧電アクチュエータを備えた圧電インクジェットヘッドの他の駆動方法についても検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、板状の基板を備え、この基板の片側の面に、インクが充填される加圧室となる凹部が複数個、基板の面方向に配列されていると共に、基板の内部には、それぞれの凹部ごとに、加圧室に充填されるインクをインク滴として吐出させるためのノズルが連通されており、この基板の、凹部を形成した面には、
基板に遠い方から順に、いずれも上記複数個の加圧室を覆う大きさを有する、横振動モードの第1の圧電セラミック層、第1の共通電極、横振動モードの第2の圧電セラミック層、および第2の共通電極をこの順に積層するとともに、第1の圧電セラミック層上に、それぞれの加圧室に対応して複数個の個別電極を分離形成した圧電アクチュエータが配設された圧電インクジェットヘッドを駆動するための駆動方法であって、
待機時には、複数個の個別電極の全てと、第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の全ての領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を印加するとともに、第1の共通電極と第2の共通電極とを用いて、第2の圧電セラミック層に、当該層の分極方向と逆方向の、上記第1の圧電セラミック層に印加している電界とほぼ同強度の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの、全ての加圧室に対応した領域を加圧室の方向に突出するように撓み変形させておき、
ドット形成時には、第2の圧電セラミック層に印加する電界を一旦、解除し、一定時間経過後に待機時と同じ電界を再印加するとともに、
(i) ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室においては、第2の圧電セラミック層に印加する電界の解除と同期させて、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に印加する電界も解除して、圧電アクチュエータの該当する領域を一旦、初期状態とし、次いで第2の圧電セラミック層への電界の再印加と同期させて、第1の圧電セラミック層の上記領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を、まず待機時の約2倍の強度で印加して、圧電アクチュエータの該当する領域を、加圧室の方向に、待機時よりも大きく突出するように撓み変形させたのち、一定時間が経過した時点で上記領域に印加する電界の強度を待機時に戻して、圧電アクチュエータの該当する領域を待機状態に復帰させ、かつ
(ii) ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室においては、第2の圧電セラミック層に印加する電界の解除と同期させて、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を、まず待機時の約2倍の強度で印加して、圧電アクチュエータの該当する領域の、加圧室の方向への撓み変形量を待機時と同じに維持したのち、第2の圧電セラミック層への電界の再印加と同期させて、上記領域に印加する電界の強度を待機時に戻して、圧電アクチュエータの該当する領域を待機状態に復帰させることによって、
上記(i)の加圧室に連通したノズルから選択的にインク滴を吐出させてドット形成することを特徴とする。
(i)の加圧室においては、上記第2の圧電セラミック層の伸長の解除と同期させて、第1の圧電セラミック層の、当該加圧室に対応する個別電極と共通電極との間の領域の収縮を解除して、圧電アクチュエータの該当する領域を初期状態にすることで、ノズル部内のインクメニスカスを加圧室の方向に引き込む。
また、上記本発明の駆動方法においては、ドット形成時に、第2の圧電セラミック層に印加していた電界を解除してから印加を再開するまでの間のパルス幅、それと同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室に対応した領域に印加していた電界を解除してから、待機時の約2倍の強度の電界の印加を開始するまでの間のパルス幅、およびこれらと同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室に対応した領域に、待機時の約2倍の強度の電界を印加してから、電界の強度を待機時に戻すまでの間のパルス幅を、いずれもノズル内のインクの体積速度の固有振動周期の1/2倍から3/4倍に設定するのが好ましい。
図の例の圧電インクジェットヘッドは、1枚の基板1上に、加圧室2とそれに連通するノズル3とを含むドット形成部を複数個、配列したものである。
また、図2は、上記例の圧電インクジェットヘッドにおいて、圧電アクチュエータを取り付けた状態での、1つのドット形成部を拡大して示す断面図、図3は、1つのドット形成部を構成する各部の重なり状態を示す透視図である。
各ドット形成部は、基板1の、図2において上面側に形成した、矩形状の中央部の両端に半円形の端部を接続した平面形状(図3参照)を有する加圧室2と、上記基板1の下面側の、加圧室2の一端側の端部の、半円の中心と重なる位置に形成したノズル3とを、上記端部の半円と同径の、断面円形のノズル流路4で繋ぐとともに、上記加圧室2の他端側の端部の、半円の中心と重なる位置に形成した供給口5を介して、加圧室2を、基板1内に、各ドット形成部を繋ぐように形成した共通供給路6(図1に破線で示す)に繋ぐことで構成してある。
また、第1基板1aと第2基板1bには、図1に示すように、第3基板1cに形成した共通供給路6を、基板1の上面側で、図示していないインクカートリッジからの配管と接続するためのジョイント部を構成するための通孔11を形成してある。
また基板1の上面側には、当該基板1に遠い、図2において上方から順に、それぞれ複数個の加圧室2を覆う大きさを有する、横振動モードの第1の圧電セラミック層7a、第1の共通電極8a、横振動モードの第2の圧電セラミック層7b、第2の共通電極8b、および共通電極8bをインクから保護するための保護層9をこの順に積層するとともに、第1の圧電セラミック層7a上に、それぞれの加圧室2に対応して分離形成した複数個の個別電極10を形成して、圧電アクチュエータACを構成してある。
例えば第2の圧電セラミック層7bのもとになる圧電体グリーンシートの片面に、導電ペーストを印刷して第1の共通電極8aを形成し、その上に第1の圧電セラミック層7aのもとになる圧電体グリーンシートを積層した積層体を焼成して上記の3層を形成後、かかる積層体の片面に導電ペーストを印刷して個別電極10を形成し、反対面に導電ペーストを印刷して第2の共通電極8bを形成するとともに、保護層9を積層ことによって、圧電アクチュエータACを製造することができる。
上記圧電アクチュエータACにおいては、個別電極10を、圧電体グリーンシートの焼成後に形成できるため加圧室2との位置合わせが容易である上、当該個別電極10が、上記のように圧電アクチュエータACの上面に露出しているため配線も容易である。
上記圧電アクチュエータACを、基板1上に、接着剤を介して接着するなどして固定すると、圧電インクジェットヘッドが得られる。
上記圧電インクジェットヘッドを駆動してドット形成するための、本発明の第1の駆動方法を、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)を参照しつつ説明する。
なお、図5(a)〜(c)は、第1の駆動方法において、両圧電セラミック層7a、7bに印加する電界の、パルス波形の一例を示すグラフである。
上記の駆動方法において、待機時〔図5(a)〜(c)中の0点からT1まで、およびT2以降〕には、第1および第2の圧電セラミック層7a、7bに印加する電界をともに解除(電位差0V)して、圧電アクチュエータACを初期状態としておく〔図4(a)〕。
なお図中の、両圧電セラミック層7a、7b内に記載した白抜きの矢印は、それぞれ両層7a、7bの分極方向を示している。図では両層7a、7bの分極方向を同一方向に揃えているが、互いに逆方向であってもよい。
またそれと同時に、(1)の加圧室2においては、個別電極10と第1の共通電極8aとを用いて、図4(b)中の第1の圧電セラミック層7a内に黒矢印で示したように、当該層7aの、両電極10、8a間の領域に、その分極方向と同方向の、所定の電位差〔図5(a)中のV1〕の電界を、同じパルス幅W1で印加する。
そうすると、第1の圧電セラミック層7aの上記領域を、第2の圧電セラミック層7bとともに面方向に伸長させることによって、圧電アクチュエータACの該当する領域を、前記初期状態と同じ状態に維持することができる。
所定のパルス幅W1の電界を印加した後は、再び待機状態に戻る〔図5(a)〜(c)のT2以降〕。
両圧電セラミック層7a、7bに印加する電界の強度はとくに限定されないが、全く同じ圧電材料からなる同じ厚みの圧電セラミック層7a、7bの場合は、電位差V2、V3をともに、電位差V1のおよそ1/2程度とするのが好ましい。これにより、(1)の加圧室2においては、圧電アクチュエータACの該当する領域をさらに良好に撓み変形させることができる。それと共に、(2)の加圧室2においては、圧電アクチュエータACの該当する領域を、初期状態と同じ状態に維持することができる。
図6中のT1より左側の待機状態においては、第1の圧電セラミック層7aに電界VPが印加されず(VP=0)、また、図示していないが第2の圧電セラミック層7bにも電界が印加されていないため、加圧室2の容積は初期のままで、ノズル3におけるインクの体積速度は0を維持する。
そこで、このT2の時点で、圧電アクチュエータACの撓みを解除して加圧室2の体積を増加させることによって、逆位相のインク振動を発生させると、インクメニスカスの上記運動が抑制され、インク柱が分離されて、インク滴が形成される。そして、形成されたインク滴が紙面に到達することによって、紙面にドットが形成される。
前記圧電インクジェットヘッドを駆動してドット形成するための、本発明の第2の駆動方法を、図7(a)〜(c)、図8(a)(b)、図9(a)〜(c)を参照しつつ説明する。
なお図9(a)〜(c)は、第2の駆動方法において、両圧電セラミック層7a、7bに印加する電界のパルス波形の一例を示すグラフである。
上記の駆動方法において、図9(a)〜(c)中のT3以前の待機時には、複数個の個別電極10の全てと、第1の共通電極8aとを用いて、第1の圧電セラミック層7aの、両電極10、8a間の全ての領域に、図7(a)中の第1の圧電セラミック層7a内に黒矢印で示したように、当該層7aの分極方向(同図中の層7a内に白矢印で示す)と同方向の、所定の電位差〔図9(a)(b)中のV4〕の電界を印加する。
両電界の電位差V4、V5はほぼ同強度とする。
そしてドット形成時には、前記T3の時点で、第1および第2の共通電極8a、8bを用いて第2の圧電セラミック層7bに印加していた電界を一旦、解除(電位差0V)して、当該層7bの面方向の伸長を解除したのち、その直後のT4の時点で再び待機時と同じ所定の電位差V5の電界を印加して、当該層7bを面方向に同量、伸長させる操作を行う。
そうすると圧電アクチュエータACの該当する領域を初期状態にすることで、ノズル部3内のインクメニスカスを加圧室2の方向に引き込むことができる。
電位差V6は、待機時の電位差V4の約2倍の強度とし、それにより第1の圧電セラミック層7aの両電極10、8a間の領域を、待機時よりも大きく面方向に収縮させて、第2の圧電セラミック層7bの面方向の伸長と合わせて、前述したバイモルフ型の機能により、圧電アクチュエータACの該当する領域を、加圧室2内に大きい白抜きの矢印で示した方向に、待機時よりも大きく突出するように撓み変形させることによって、インクをノズル部3から柱状に吐出させる。
電位差V7は、待機時の電位差V4の約2倍の強度とし、それにより第1の圧電セラミック層7aの、両電極10、8a間の領域を待機時よりも大きく面方向に収縮させて、第2の圧電セラミック層7bの面方向の伸長が解除されているのを補って、圧電アクチュエータACの該当する領域の、加圧室2内に大きい白抜きの矢印で示した方向の撓み変形量を、待機時と同程度に維持することができる。
そうすると、第1の圧電セラミック層7aの、両電極10、8a間の領域の、面方向の収縮量を待機時に戻して、第2の圧電セラミック層7bの面方向の伸長と合わせて、前述したバイモルフ型の機能により、圧電アクチュエータACの該当する領域を待機状態に復帰させることができる〔図8(b)〕。
そして、それによって、(i)の加圧室2に連通したノズル部3から、選択的にインク滴を吐出させてドット形成することができる。
連続してドット形成する場合は、所定のインターバルを置いて、上記一連の電界の印加を繰り返し行えばよい。
図10中のT3より左側の待機時においては、先に説明したように、第1の圧電セラミック層7aに、継続的に、電界VP=V4が印加されると共に、図示していないが、第2の圧電セラミック層7bに、継続的に、電界V5が印加されて、圧電アクチュエータACが一定の形状に撓み続けており、加圧室2の容積が一定量、減少されている状態が維持されるため、この間、ヘッド内のインクは静止状態、すなわち、ノズル3におけるインクの体積速度は0を維持する。
圧電インクジェットヘッドの作製
図1〜図3に示す構造を有し、なおかつ加圧室2の面積が0.2mm2、幅が200μm、深さが100μm、ノズル部3の直径が25μm、長さが30μm、ノズル流路4の直径が200μm、長さが800μm、供給口5の直径が25μm、長さが30μm、第1の圧電セラミック層7aの厚みが20μm、第2の圧電セラミック層7bの厚みが20μmである圧電インクジェットヘッドを作製した。
そしてこのことから、バイモルフ型の構成とすることで、ユニモルフ型の約1.5倍の撓み性能が得られることが確認された。
そしてこのことから、バイモルフ型の構成とすることで、ユニモルフ型の約2倍の吐出性能が得られることが確認された。
2 加圧室
3 ノズル
7a 第1の圧電セラミック層
7b 第2の圧電セラミック層
8a 第1の共通電極
8b 第2の共通電極
10 個別電極
AC 圧電アクチュエータ
Claims (5)
- 板状の基板を備え、この基板の片側の面に、インクが充填される加圧室となる凹部が複数個、基板の面方向に配列されていると共に、基板の内部には、それぞれの凹部ごとに、加圧室に充填されるインクをインク滴として吐出させるためのノズルが連通されており、この基板の、凹部を形成した面には、
基板に遠い方から順に、いずれも上記複数個の加圧室を覆う大きさを有する、横振動モードの第1の圧電セラミック層、第1の共通電極、横振動モードの第2の圧電セラミック層、および第2の共通電極をこの順に積層するとともに、第1の圧電セラミック層上に、それぞれの加圧室に対応して複数個の個別電極を分離形成した圧電アクチュエータが配設された圧電インクジェットヘッドを駆動するための駆動方法であって、
待機時には、両圧電セラミック層に印加する電界をともに解除して、圧電アクチュエータを初期状態としておき、
ドット形成時には、第1および第2の共通電極を用いて、第2の圧電セラミック層に、当該層の分極方向と逆方向の電界を印加し、それと同期させて、
(1) ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室においては、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの該当領域を加圧室の方向に突出するように撓み変形させ、かつ
(2) ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室においては、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と逆方向の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの該当領域を前記初期状態と同じ状態に維持することによって、
上記(1)の加圧室に連通したノズルから選択的にインク滴を吐出させてドット形成することを特徴とする圧電インクジェットヘッドの駆動方法。 - 第1および第2の圧電セラミック層を同じ圧電材料にて同じ厚みに形成し、ドット形成時に、ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室において、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に印加する電界の電位差V1と、ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室において、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に印加する電界の電位差V2と、第2の圧電セラミック層に印加する電界の電位差V3とを、1/2V1=V2=V3に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
- ドット形成時に、第2の圧電セラミック層に印加する、当該層の分極方向と逆方向の電界、この電界の印加と同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室に対応した領域に印加する、当該層の分極方向と同方向の電界、およびこれら電界の印加と同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室に対応した領域に印加する、当該層の分極方向と逆方向の電界の、印加を開始してから解除するまでの間のパルス幅を、いずれもノズル内のインクの体積速度の固有振動周期の1倍から5/4倍に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
- 板状の基板を備え、この基板の片側の面に、インクが充填される加圧室となる凹部が複数個、基板の面方向に配列されていると共に、基板の内部には、それぞれの凹部ごとに、加圧室に充填されるインクをインク滴として吐出させるためのノズルが連通されており、この基板の、凹部を形成した面には、
基板に遠い方から順に、いずれも上記複数個の加圧室を覆う大きさを有する、横振動モードの第1の圧電セラミック層、第1の共通電極、横振動モードの第2の圧電セラミック層、および第2の共通電極をこの順に積層するとともに、第1の圧電セラミック層上に、それぞれの加圧室に対応して複数個の個別電極を分離形成した圧電アクチュエータが配設された圧電インクジェットヘッドを駆動するための駆動方法であって、
待機時には、複数個の個別電極の全てと、第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の全ての領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を印加するとともに、第1の共通電極と第2の共通電極とを用いて、第2の圧電セラミック層に、当該層の分極方向と逆方向の、上記第1の圧電セラミック層に印加している電界とほぼ同強度の電界を印加することによって、圧電アクチュエータの、全ての加圧室に対応した領域を加圧室の方向に突出するように撓み変形させておき、
ドット形成時には、第2の圧電セラミック層に印加する電界を一旦、解除し、一定時間経過後に待機時と同じ電界を再印加するとともに、
(i) ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室においては、第2の圧電セラミック層に印加する電界の解除と同期させて、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に印加する電界も解除して、圧電アクチュエータの該当領域を一旦、初期状態とし、次いで第2の圧電セラミック層への電界の再印加と同期させて、第1の圧電セラミック層の上記領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を、まず待機時の約2倍の強度で印加して、圧電アクチュエータの該当領域を、加圧室の方向に、待機時よりも大きく突出するように撓み変形させたのち、一定時間が経過した時点で上記領域に印加する電界の強度を待機時に戻して、圧電アクチュエータの該当領域を待機状態に復帰させ、かつ
(ii) ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室においては、第2の圧電セラミック層に印加する電界の解除と同期させて、当該加圧室に対応した個別電極と第1の共通電極とを用いて、第1の圧電セラミック層の、両電極間の領域に、当該層の分極方向と同方向の電界を、まず待機時の約2倍の強度で印加して、圧電アクチュエータの該当領域の、加圧室の方向への撓み変形量を待機時と同じに維持したのち、第2の圧電セラミック層への電界の再印加と同期させて、上記領域に印加する電界の強度を待機時に戻して、圧電アクチュエータの該当領域を待機状態に復帰させることによって、
上記(i)の加圧室に連通したノズルから選択的にインク滴を吐出させてドット形成することを特徴とする圧電インクジェットヘッドの駆動方法。 - ドット形成時に、第2の圧電セラミック層に印加していた電界を解除してから印加を再開するまでの間のパルス幅、それと同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させる加圧室に対応した領域に印加していた電界を解除してから、待機時の約2倍の強度の電界の印加を開始するまでの間のパルス幅、およびこれらと同期させて、第1の圧電セラミック層のうち、ノズルを通してインク滴を吐出させない加圧室に対応した領域に、待機時の約2倍の強度の電界を印加してから、電界の強度を待機時に戻すまでの間のパルス幅を、いずれもノズル内のインクの体積速度の固有振動周期の1/2倍から3/4倍に設定する請求項4記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
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