JP2007137403A - 高負荷釣合舵 - Google Patents

Abstract

【課題】一般的に小さい流動抵抗を有しかつそれにもかかわらず十分な安定性を有する高負荷釣合舵を提供する。
【解決手段】ラダーブレード１０を備えた高負荷釣合舵１００であって、ラダーブレード１０が舵軸１１を介して回転可能でありかつ舵軸１１が舵軸孔１２に配設されておりかつ舵軸孔１２が、減少された流動抵抗を有する船腹１３に位置固定のガイドヘッド１４を介して連結されている、前記高負荷釣合舵を創造するために、ガイドヘッド１４の下縁１５は駆動スクリュー１７の直径範囲Ｄに配設されておりかつ下方の舵軸軸受１８が補強されて形成されていることを特徴とする前記高負荷釣合舵。
【選択図】図１

Description

本発明は、１つのラダーブレードを備えた船舶用高負荷釣合舵に関するものであって、ラダーブレードが舵軸を介して回転可能でありかつ舵軸は舵軸孔に配設されておりかつ舵軸孔は位置固定のガイドヘッドを介して船腹に支持されているものに関する。

舵によって、所望の方法で船舶の走行方向が影響される。このために特に、半分ー、部分ー、及び完全釣合舵が船舶建造の専門家又は船舶建造技術者に公知である。その際ラダーブレードは舵軸と固着しており、舵軸は船腹の内方に進入しかつラダーブレードに船腹に対する所望の作動角度を付与するために、それ自体公知の方法で舵機械によって回動される。その際ラダーブレードは、ラダーブレードに船舶の駆動のためのスクリューのスクリュー排出流が流動するように、一般的に船腹の下に配設されている。

ラダーブレードは設定された位置において特に高い船舶速度で大きなモーメントを作用される。これを良好に吸収しかつ船腹に導入することができるために、半分ー又は部分釣合舵では、固有のラダーブレードをフィンガ部分を介して舵梁に固定することが公知である。

このために、ドイツ特許第１９８４１３９２号明細書が高負荷釣合舵を開示し、その際ラダーブレードはその舵軸とともに舵梁中空柱に支承されている。舵梁中空柱の支持のために、走行方向に見て舵梁中空柱の前方に配設される追加の位置固定のガイドヘッドが使用され、かつガイドヘッドを介して船腹に結合されている。それによってラダーブレードの作動の際に生ずる力及び負荷はこのガイドヘッドを介して船腹に良好に導入されることができ、そのためには特に舵梁中空柱の構造は寸法的に小さく実施されねばならない。ここではガイドヘッドは、その下縁が常にスクリュー排出流の上方にあるように形成される。それによって回動可能なラダーブレードの下方部分が完全にスクリュー排出流によって流過され、それによって方向転換のために使用される面積が最大にされる。

しかしガイドヘッドのこの寸法は、それにもかかわらずラダーブレードへの著しい力及び負荷が作用し、その結果ラダーブレードが安定性の理由から大きな横断面を有しかつ相応してガイドヘッドが同様に十分大きな寸法にされねばならないことに繋がり、その結果この高負荷釣合舵の流動抵抗は不所望に増大される。
ドイツ特許第１９８４１３９２号明細書

本発明は、一般的に小さい流動抵抗を有しかつそれにもかかわらず十分な安定性を有する高負荷釣合舵を創造することを課題の基礎とする。

この課題は、請求項１に記載された発明特定事項によって解決される。

本発明の中核思想として、高負荷釣合舵のそれ自体公知のガイドヘッドが垂直方向に見て下方に延びており、その結果ガイドヘッドは特に走行方向に見て舵の前方に配設されるスクリューのスクリュー排出流に進入する。このことは、ガイドヘッドの下縁若しくはその下面が船舶の駆動スクリューの直径範囲内に位置決めされることを意味する。従って、ガイドヘッドにも少なくとも部分的にスクリューの排出流が流れかつスクリューの排出流を直接受けるラダーブレードの面積が相応して減少する。さらに、舵軸が舵軸孔に回動可能に支承される下方の舵軸軸受は、ラダーブレード上に作用する力及び負荷を良好に吸収しかつ舵軸軸受を介して船腹に導入することが出来るために、補強されて造られている。その際この舵軸軸受の補強、即ち、その寸法及び構成は、当業者が技術的パラメータに基づいて実施することができる。

本発明の利点は、舵の力及び負荷は効果的に若しくは完全にガイドヘッドによって吸収されて、舵の流動抵抗が小さいことにある。ラダーブレードは技術水準よりも小さい力を吸収するために、輪郭若しくは平面図で観て、ラダーブレードの横断面は減少される。そのように形成された舵は、タンカー又はばら積み貨物船のような高い全重量を有する低速で走行する船舶に好適である。

本発明の有利な構成は、従属請求項の特定事項に表わされている。

請求項２に記載されたガイドヘッドの寸法によって、一方では、ガイドヘッドは十分に下方に延びており、その結果強化された下方の舵軸軸受を介して力及び負荷が十分に吸収されることができ、かつ他方では、スクリュー排出流に進入するガイドヘッドを流過する水流の当たる位置固定の面積が船舶の満足な機動性が保証されるような大きさに決定されることを保証する。

特に、航路修正若しくは航路維持のために小さい舵角を利用することが出来るために、これまでに記載した高負荷釣合舵が請求項３に記載されたような追加の舵ひれ部を備えることは、当業者に明らかである。舵流動の操作は、それ自体公知の方法で高負荷釣合ラダーブレードと連結して行われることができる。

更に、請求項４には、高負荷釣合舵のガイドヘッド並びにラダーブレードの輪郭が互いに整合され、その結果ここでは特に、ラダーブレードへのガイドヘッドの移行部に不必要な渦は発生せず、かつ高負荷釣合舵全体の流動抵抗はできるかぎる小さいことが提案される。

請求項５には、１つの実施形態が記載されており、その際下方の舵軸軸受は、実際に好適なガイドヘッド構造及びガイドヘッド輪郭への最適の適合を出来る限り僅かな材料使用で達成するために、舵軸の軸線方向に見て、それぞれ相異なる強度に形成されることができることを特徴とする。その際補強部の測定若しくは寸法は、上方から下方に増加し又は減少する形で実施されることができる。いずれの場合でも、舵軸孔用管及び軸受ハウジングはガイドヘッドに組み込まれている。

本発明の２つの実施例を次に図面にに基づいて詳しく説明する。

図１及び２から高負荷釣合舵１００の基本構造が図式的に明らかである。高負荷釣合舵１００は舵軸１１と固着されたラダーブレード１０を有する。舵軸１１は、舵軸孔１２若しくは舵梁中空柱に回転可能に支承されている。その際舵軸孔１２は船腹１３と固着している。ラダーブレード１０の操作のために、それ自体公知の方法で、図示の簡単化のためにここには図示されていない舵機械が使用される。

追加的に、船腹１３と固着されたガイドヘッド１４が設けられており、その下縁１５若しくは下面は、垂直方向に見て下方に延びており、その結果この下縁１５は船舶の駆動スクリュー１７の直径Ｄの範囲のスクリュー排出流１６まで進入している。

更に、舵軸１１の下方の舵軸軸受１８は、ここでは補強部１９で示されるように、補強されている。

ガイドヘッド１４の延びた構成によって、下方の舵軸軸受１８は、ガイドヘッド１４若しくはその下縁１５が所望の高さになるように位置決めされ、その結果ラダーブレード１０の作動の際にラダーブレード上に作用する力及び負荷が補強部１９を介して直接ガイドヘッド１４、従って船腹１３に案内されることができるように作用される。好ましくはガイドヘッド１４は好ましくはスクリュー排出流１６の直径Ｄの１０％と２０％の間の範囲に達する。

補強部１９の構成について、補強部は舵軸１１の軸線方向に見て、上方から下方へ図１に示すようにその直径が増大し、又は図２に示すようにその直径が減少することが提案される。したがって、実際に下方の舵軸軸受１８上に作用する力の最適の設定が可能でありかつ補強部の構成では過剰な材料は必要とされない。

本発明により舵の力及び負荷が効果的に又は完全にガイドヘッドによって吸収され、舵の流動抵抗が減少される舵は、タンカー又はばら積み貨物船のような高い全重量を有する低速で走行する船舶に好適である。

図１は高負荷釣合舵の横断面図である。 図２は他の高負荷釣合舵の横断面図である。

符号の説明

１００ 高負荷釣合舵
１０ ラダーブレード
１１ 舵軸
１２ 舵軸孔
１３ 船腹
１４ ガイドヘッド
１５ ガイドヘッドの下縁
１６ スクリュー排出流
１７ スクリュー
１８ 下方の舵軸軸受
１９ 補強部
Ｄ スクリューの直径

Claims (5)

1. ラダーブレード（１０）を備えた船舶用高負荷釣合舵（１００）であって、ラダーブレード（１０）は舵軸（１１）を介して回転可能であり、かつ舵軸孔（１２）が位置固定のガイドヘッド（１４）を介して船腹（１３）に支持されている、前記高負荷釣合舵において、
   ガイドヘッド（１４）の下縁（１５）は駆動スクリュー（１７）の直径範囲（Ｄ) に配設されておりかつ下方の舵軸軸受（１８）が補強されて形成されていることを特徴とする前記高負荷釣合舵。
2. ガイドヘッド（１４）の下縁（１５）がスクリュー直径（Ｄ）の１０％から２０％の範囲内でスクリュー排出流内に進入していることを特徴とする請求項１に記載の高負荷釣合舵。
3. ラダーブレード（１０）に追加の舵ひれ部が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の高負荷釣合舵。
4. ラダーブレード（１０）の輪郭並びにガイドヘッド（１４）の輪郭が、流動抵抗の減少のために、互いに一致していることを特徴とする請求項１から３までのうちのいずれか１つに記載の高負荷釣合舵。
5. 下方の舵軸軸受（１８）の補強部（１９）は、舵軸（１１）に対して舵軸の軸線方向において相異なる厚さを有することを特徴とする請求項１から４までのうちのいずれか１つに記載の前記高負荷釣合舵。
   
   

Images