JP2007130811A - 積層フィルムからなる断熱材用防湿材 - Google Patents

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Abstract

【課題】水蒸気バリア性、難燃性、柔軟性に優れているのとともに積層フィルムをロール状に巻き取る際に各々の樹脂面が過剰密着しない積層フィルムからなる断熱材用防湿材を提供することにある。
【解決手段】水蒸気バリア層と柔軟性付与層が接着層を介して積層された少なくとも3層からなる積層フィルムであって、水蒸気バリア層が、塩化ビニリデン成分97〜93重量%と、アクリル酸メチル成分3〜7重量%を含むポリ塩化ビニリデン系樹脂からなり、柔軟性付与層が、ポリ塩化ビニル樹脂からなり、且つ、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して可塑剤を10〜30重量部および難燃剤を5〜20重量部含有する積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
【選択図】なし

Description

本発明は積層フィルムからなる断熱材用防湿材に関するものである。詳しくは、長期間にわたり水蒸気バリア性、難燃性、柔軟性、寸法安定性に優れた、積層フィルムからなる建造物用断熱材の防湿材に関するものである。
現在、配管用や住宅用の断熱材としては、ガラスウール、ロックウール、フォーム材料等が主に使用されているが、これらは吸湿することにより、断熱性能が低下するという問題がある。従来は、これらの断熱材をアルミクラフト紙等で保護することにより吸湿を抑制していた。
しかし、アルミクラフト紙は柔軟性が不足しているために施工時の作業性が悪く、クラックが発生し易いために水蒸気バリア性の極端な悪化を引き起こす場合があった。また、「紙」を使うが故に難燃性の観点からも問題があり、更に焼却後も残渣が残るために廃棄処理が容易でないという欠点があった。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂とポリ塩化ビニル系樹脂の積層系バリアフィルムとしては特許文献1等が知られているが、これらの積層フィルムは防湿性が十分ではなく、またポリ塩化ビニル系樹脂の着火後の燃焼が速く、建造物用途に広く使用される断熱材の防湿用途としては適していない。さらに通常の積層フィルムの製法では熱収縮率が大きく、断熱材の防湿用途のような長年の使用においては変形が生じる問題もある。
一方、積層後の塩化ビニリデン−アクリル酸メチル共重合樹脂とポリ塩化ビニル系樹脂をロール状に巻き取る際にテンションコントロール等の細かな条件を設定しなければ、ポリ塩化ビニリデン系樹脂面とポリ塩化ビニル系樹脂面の過剰密着が原因で繰り出し不能、もしくは繰り出した際にしわが入り見栄えが悪くなる等の問題があった。
特公昭59-33306号公報
本発明は、水蒸気バリア性、難燃性、柔軟性に優れるとともに、積層フィルムをロール状に巻き取る際に、各々の樹脂面同士が過剰密着しない積層フィルムからなる断熱材用防湿材を提供することである。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)水蒸気バリア層と柔軟性付与層が接着層を介して積層された少なくとも3層からなる積層フィルムであって、水蒸気バリア層が、塩化ビニリデン成分97〜93重量%と、アクリル酸メチル成分3〜7重量%を含むポリ塩化ビニリデン系樹脂からなり、柔軟性付与層が、ポリ塩化ビニル樹脂からなり、且つ、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して可塑剤を10〜30重量部および難燃剤を5〜20重量部含有する積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
(2)積層フィルムの難燃性が炎拡散指数(FSI)≦25且つ、煙発生指数(SDI)≦50であることを特徴とする(1)に記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
(3)積層フィルムの収縮率が流れ方向(MD)≦3%、巾方向(TD)≦3%(66℃、24hr条件下)であることを特徴とする(1)または(2)に記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
(4)積層フィルム中の水蒸気バリア層が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して、無機粉末を0.01〜0.1重量部含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
本発明の積層フィルムからなる断熱材用防湿材は、水蒸気バリア性、難燃性、柔軟性に優れるとともに積層フィルムをロール状に巻き取る際に各々の樹脂面が過剰密着しない効果を有する。
図1は、本発明の積層フィルムからなる断熱材用防湿材の代表的な構成例を示したものであり、この図に沿って本発明を説明する。
<水蒸気バリア層;図1中の(1)>
水蒸気バリア層(1)はポリ塩化ビニリデン系樹脂からなる。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂の組成は、塩化ビニリデンが97〜93重量%、アクリル酸メチル成分が3〜7重量%である。アクリル酸メチルを3〜7重量%共重合させることによって、柔軟性や水蒸気バリア性が向上する。ポリ塩化ビニリデン系樹脂中のアクリル酸メチル成分が3重量%以上であれば柔軟性が付与され、フィルムの取り扱い性、耐クラック性が良好になり、7重量%以下であれば、本発明の高い水蒸気バリア性を達成することができる。
本発明に用いるポリ塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデンとアクリル酸メチルの共重合体であり、ゲルパーミエ−ションクロマトグラフィー法(GPC法)で求めた重量平均分子量(Mw)は7万〜25万が好ましく、より好ましくは8万〜13万である。Mwが7万以上であればフィルムの強度が十分であり、25万以下であれば押出製膜時の溶融特性が良好である。
必要に応じて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂に、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、可塑剤、無機粉末、熱安定剤、光安定剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。
可塑剤を添加する場合、ポリ塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して可塑剤は3重量部以下が好ましい。可塑剤を3重量部以下で添加することにより、高い水蒸気バリアレベルを保ちながら、より柔軟性が向上し、フィルムの取り扱い性、耐クラック特性が良好になる。
可塑剤としては、塩化ビニル樹脂用の可塑剤として使用されるものが挙げられる。例えば、脂肪族二塩基酸エステル系、クエン酸エステル系、脂肪酸エステル系、ポリエステル系等の液体可塑剤等が挙げられる。好ましくは脂肪族二塩基酸エステル系であり、中でも、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸エステル系のアセチルクエン酸トリブチルが好ましい。
無機粉末を添加する場合、ポリ塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して、無機粉末を0.01〜0.1重量部含有することが好ましく、無機粉末を添加することにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の表面に細かな凹凸が生じ、積層後にロール状に巻かれる際、次層のポリ塩化ビニル系樹脂面との過剰な密着がより一層抑えられる。これにより、積層フィルムの巻き取り時に細かなテンションコントロール等をする必要がなく、水蒸気バリア層面と柔軟性付与層面の過剰密着が原因で起るフィルムの繰り出し不能、もしくは繰り出した際にしわが入る等の見栄えの悪さもより一層解決できる。
無機粉末としては、平均粒子径が0.05μm〜100μmが好ましく、シリカ、タルク、炭酸カルシウム等の公知の無機粉末が挙げられる。
熱安定剤としては市販のものが使用できるが、特にエポキシ系化合物が好ましい。
水蒸気バリア層(1)の製法としては特に限定はなく、押出製膜法、溶液キャスト法、ラテックスコーティング法等が挙げられる。また押出製膜法では延伸系、無延伸系のどちらでもよい。
図2は、本発明の水蒸気バリア層に用いるポリ塩化ビニリデン系樹脂を押出製膜する装置の概念図の一例である。図2において、押出機101のホッパー部102から供給されたポリマー粉末はスクリュー103で推進、加熱混練されて溶融し、押出機の先端に取り付けられた環状ダイ104のスリット部から押出されて筒状パリソン105となる。パリソンは冷却槽106の冷水で急冷され、ピンチローラーA,A’に導かれて筒状にして温水槽107で余熱され、ピンチローラー群B,B’、C,C’との間で筒状フィルム内に密封入されたエアーの体積及びピンチローラーB,B’、C,C’間の速度比によって、筒の周囲方向及び縦方向に各々約4倍に延伸し配向される。延伸された筒状フィルムは平坦2枚重ねに折り畳まれ、加熱ローラー108によって80℃の加熱を受け、その後巻き取りローラー109によって巻き取られる。加熱ローラー108による加熱温度は70℃〜100℃が好ましい。70℃以上であれば積層フィルムの寸法安定性が十分であり、100℃以下であれば加熱ローラー108を通した後の収縮に起因する原反の巻き姿の悪化が生じない。フィルムを加熱することによって収縮率を低減し、最終的な積層フィルムの寸法安定性を増すことができる。巻き取り後、両剥ぎ機によってフィルムの両端部を切り開いて1枚ずつのフィルムに剥いだ後に再度ボビンに巻きとられる。
水蒸気バリア層(1)の厚みは、水蒸気バリア性、積層フィルムの取り扱い性の観点から、10〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜50μm、更に好ましくは15〜25μmである。厚みが10μm以上であれば、より高い水蒸気バリア性が得られ、100μm以下であれば、積層フィルム全体の弾性が適度で取り扱い性が良好である。
<柔軟性付与層;図1中の(2)>
柔軟性付与層(2)は、積層フィルム全体の柔軟性を増し、施工(配管に本発明の積層フィルムからなる防湿材を有する断熱材を巻く)時のクラック発生を防止する役割を担うと共に、難燃性の観点からポリ塩化ビニル樹脂を用いる。
本発明の柔軟性付与層は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、可塑剤を10〜30重量部および難燃剤を5〜20重量部含有する。必要に応じて各種熱安定剤、各種光安定剤、各種滑剤、各種着色剤等を添加してもよい。
可塑剤添加量が30重量部以下であれば難燃性が良好であり、10重量部以上で積層フィルム全体としての十分な柔軟性が得られ、取り扱い時にクラックが発生しにくくなる。難燃剤を5重量部以上用いると、難燃性が良好であり、20重量部以下であれば樹脂中への分散が良好である。
本発明で使用するポリ塩化ビニル樹脂中の可塑剤としては、フタル酸ジオクチル(DOP)やフタル酸ジブチル(DBP) 等の可塑剤が挙げられる。
本発明で使用する難燃剤は、例えば、無機物系のホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、有機物系の非ハロゲンリン酸エステル系、含ハロゲンリン酸エステル系、臭素系化合物等が挙げられ、それらを単独あるいは複合で使用してもよい。
柔軟性付与層(2)の製法としては特に限定はなく、押出製膜法、溶液キャスト法、ラテックスコーティング法等が挙げられる。
図3は、本発明の柔軟性付与層に用いるポリ塩化ビニル系樹脂を押出製膜する装置の概念図の一例である。図3において、自動配合混合装置201によって混練された原料はカレンダー部202に供給される。カレンダー部から出た樹脂はクーリングローラー203によって冷却された後に巻き取りローラー204によって巻き取られる。
柔軟性付与層(2)は厚みが30〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜300μm、更に好ましくは50〜200μmである。厚みが30μm以上であれば、断熱材の保護材としてのより十分な強度が発現し、300μm以下であれば、積層フィルム全体の弾性が適度であり、取り扱い性がより良好になる。
<接着層;図1中の(3)>
接着層(3)としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イソシアネート系接着剤等が挙げられる。イソシアネート系接着剤としては、例えば、ポリエステルポリウレタン系接着剤、ポリエーテルポリウレタン系接着剤等を主剤とし、このような主剤にトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの硬化剤を添加させる二液硬化タイプの接着剤等が挙げられる。
接着層(3)の形成方法としては、他の層との共押出し法、ドライラミネート法等が挙げられ、イソシアネート系接着剤でドライラミネートする方法が好ましい。
接着層(3)の塗布量は通常、固形分で2〜10g/m2が好ましく、より好ましくは2〜5g/m2である。
<積層フィルム;図1中の(4)>
積層フィルムの特性としては、水蒸気透過度は、1.5g/m2・day以下(38℃ 90%相対湿度下)が好ましく、より好ましくは1.0/m2・day以下(38℃、90%相対湿度下)である。ここでいう水蒸気透過度とは、ASTM-F372(モコン法)により測定された、単位面積(1m2)、単位時間(1day)あたりの透過量(g)を指す。これは水蒸気バリア層を、塩化ビニリデン成分97〜93重量%、アクリル酸メチル成分3〜7重量%にすることで達成できる。水蒸気透過度が1.5g/m2・day(38℃ 90%相対湿度下)以下であれば吸湿が原因で起る断熱材の断熱効果の低下を抑制することができる。
難燃性の指標である炎拡散指数(FSI)と煙発生指数(SDI)は、FSI≦25で且つSDI≦50が好ましく、より好ましくはFSI≦10且つSDI≦30である。FSI≦25且つSDI≦50であれば火災が発生した場合に積層フィルムの延焼を抑制することができる。ここでいうFSIとSDIの測定方法はASTM-E84(帯状のフィルムをオーク材に固定し、フィルムの下方から着火したときの炎拡散と煙発生を測定)に準拠する。
寸法安定性の指標である収縮率は、流れ方向(MD)≦3%、巾方向(TD)≦3%(66℃、24hr条件下)が好ましく、より好ましくはMD≦2.5%、TD≦2.5%(66℃、24hr条件下)である。収縮率がMD≦3%、TD≦3%(66℃、24hr条件下)であれば使用が想定される室温(40℃以下)での寸法変更は微少であり、長年の使用にも耐えることができる。ここでいう収縮率の測定方法はASTM-D1204(湿度調整型オーブンにより測定)に準拠する。
以下に、本発明を、実施例、比較例により具体的に説明する。
本発明に用いられる評価方法は以下のとおりである。
1)水蒸気バリア性(WVTR)
ASTM-F372 準拠 〔単位 g/m2・day at 38℃ 90%相対湿度〕
評価記号 評価尺度
◎; WVTR≦1.0g/m2・day
○; 1.0g/m2・day<WVTR≦1.5g/m2・day
△; 1.5g/m2・day<WVTR≦10g/m2・day
×; 10g/m2・day<WVTR
2)屈曲テスト後の水蒸気バリア性(柔軟性、耐クラック性の指標)
装置:ゲルボフレックステスター(Japan SERVO製) MIL-B-131準拠
条件: 室温20℃ 屈曲回数10回 サンプルサイズ28cm×20cm
屈曲後のサンプルでASTM-F372準拠〔単位 g/m2・day at 38℃ 90%相対湿度〕
評価記号 評価尺度
◎; WVTR≦1.0g/m2・day
○; 1.0g/m2・day<WVTR≦1.5g/m2・day
△; 1.5g/m2・day<WVTR≦10g/m2・day
×; 10g/m2・day<WVTR
3)難燃性
ASTM-E-84 準拠
評価記号 評価尺度
◎; 炎拡散指数(FSI)≦25 且つ 煙発生指数(SDI)≦50
×; FSI>25 又は SDI>50
4)寸法安定性(収縮率)
ASTM-D-1204 準拠 [条件:66℃ 24hr]
評価記号 評価尺度
◎; MD≦3% 且つ TD≦3%
△; 3%<MD≦10% 又は 3%<TD≦10%
×; 10%<MD 又は 10%<TD
5)ロール状態での過剰密着
評価記号 評価尺度
◎; スムーズに繰り出し可能
△; 一部、密着あり
×; 密着により、繰り出し不能
<実施例1>
塩化ビニリデン(VDC)成分が95重量%、アクリル酸メチル(MA)成分が5重量%からなる基材樹脂100重量部に対して、熱安定剤として、エポキシ化亜麻仁油を2.0重量部、無機粉末として、シリカを0.02重量部を添加混合して得られたポリ塩化ビニリデン系樹脂を図2のインフレーション法にて製膜し、得られたフィルムを加熱ローラー部で80℃に加熱し、厚みが15μmのポリ塩化ビニリデン系フィルムを得た。
重合度が1000のポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂100重量部に対して、可塑剤として、フタル酸ジオクチル(DOP)を27重量部、難燃剤として、ホウ酸亜鉛を20重量部、熱安定剤として、エポキシ化大豆油を1.5重量部含有したポリ塩化ビニル系樹脂を図3のカレンダー法にて製膜して140μm厚みのポリ塩化ビニル系フィルムを得た。
上記、ポリ塩化ビニリデン系フィルムとポリ塩化ビニル系フィルムを2液反応型ウレタン系接着剤(三井武田ケミカル(株) A515/A50)を用いて積層フィルムを製造した。
各フィルムの構成を表1に示す。
<実施例2>
VDC成分が94重量%、MA成分が6重量%からなる基材樹脂100重量部に対して、可塑剤(アジピン酸ジイソブチル70重量%とアセチルクエン酸トリブチル30重量%の混合物)を1.0重量部に、無機粉末(シリカ)を0.04重量部に、PVC樹脂100重量部に対して、可塑剤(DOP)を20重量部に、難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<実施例3>
VDC成分が96重量%、MA成分が4重量%からなる基材樹脂100重量部に対して、可塑剤(アジピン酸ジイソブチル70重量%とアセチルクエン酸トリブチル30重量%の混合物)を2.0重量部に、無機粉末(シリカ)を0.06重量部にPVC樹脂100重量部に対して、可塑剤(DOP)を15重量部に難燃剤(ホウ酸亜鉛)を10重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<実施例4>
VDC成分が97重量%、MA成分が3重量%からなる基材樹脂100重量部に対して、可塑剤(アジピン酸ジイソブチル70重量%とアセチルクエン酸トリブチル30重量%の混合物)を3.0重量部に、無機粉末(シリカ)を0.08重量部にPVC樹脂の可塑剤(DOP)を10重量部に難燃剤(ホウ酸亜鉛)を5重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<実施例5>
PVDC樹脂の無機粉末(シリカ)を0.008重量部にPVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様して積層フィルムを製造した。
<実施例6>
PVDC樹脂の無機粉末(シリカ)を0重量部にPVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<実施例7>
PVDC樹脂のフィルム加熱温度を40℃にPVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<実施例8>
PVDC樹脂のフィルム加熱温度を25℃にPVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<比較例1>
VDC成分が98重量%、MA成分が2重量%からなる基材樹脂100重量部に対して、可塑剤(アジピン酸ジイソブチル70重量%とアセチルクエン酸トリブチル30重量%の混合物)を3.0重量部に、無機粉末(シリカ)を0.10重量部にPVC樹脂の可塑剤(DOP)を10重量部に難燃剤(ホウ酸亜鉛)を5重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<比較例2>
PVDC樹脂のVDC成分を92重量%、MA成分が8重量%に、PVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<比較例3>
PVC樹脂の難燃剤(ホウ酸亜鉛)を3重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<比較例4>
PVC樹脂の可塑剤(DOP)を35重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
<比較例5>
PVC樹脂の可塑剤(DOP)を5重量部に難燃剤(ホウ酸亜鉛)を15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。
これらのフィルムに対し特性評価を行った。表2にその結果を示す。
<比較例6>
水蒸気バリア層として本発明フィルムのかわりにアルミ箔9μmを有するアルミクラフト紙を使用して同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
表1、2、3より本発明の積層フィルムの方がアルミクラフト紙より耐クラック性に優れていることが明らかである。これは、断熱材に取り付けられる際に施工性が従来に比べて向上するのと共にその際にクラック等の損傷が入らないという利点を表している。
水蒸気透過度について、通常状態では本発明フィルム、アルミクラフト紙共に良好であるが、屈曲テスト後のピンホールが空いたアルミクラフト紙については水蒸気がフリーパスの状態になる。その結果、断熱材が水分を含みその断熱効果の急激な低下を引き起こす。
難燃性についても、本発明フィルムは両面共に優れているがアルミクラフト紙の紙面については著しく悪い。通常、断熱材としてのアルミクラフト紙はアルミ面を外側としているために正常な状態であれば外部からの炎に対する難燃性が良いが、その継ぎ目部分やクラック部分から一端、紙面に着火すると急激に燃え広がる。
Figure 2007130811
Figure 2007130811
Figure 2007130811
本発明の防湿材は防湿性、難燃性、柔軟性、寸法安定性を必要とする建造物用途の断熱材の防湿に使用でき、特に施工時に柔軟性が必要な配管用途の断熱材用防湿材に適している。
本発明フィルムの構成例を示す図である。 ポリ塩化ビニリデン系樹脂層を押出製膜する装置の一例を示す概略図である。 ポリ塩化ビニル樹脂層を押出製膜する装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
(1); 水蒸気バリア層
(2); 柔軟性付与層
(3); 接着層
(4); 積層フィルム
101; 押出機
102; ホッパー部
103; スクリュー
104; 環状ダイ
105; 筒状パリソン
106; 冷却槽
107; 温水槽
108; 加熱ローラー
109; 巻き取りローラー
A,A’、B,B’、C,C’; ピンチローラー
201; 自動配合混合装置
202; カレンダー部
203; クーリングローラー
204; 巻き取りローラー

Claims (4)

  1. 水蒸気バリア層と柔軟性付与層が接着層を介して積層された少なくとも3層からなる積層フィルムであって、水蒸気バリア層が、塩化ビニリデン成分97〜93重量%と、アクリル酸メチル成分3〜7重量%を含むポリ塩化ビニリデン系樹脂からなり、柔軟性付与層が、ポリ塩化ビニル樹脂からなり、且つ、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して可塑剤を10〜30重量部および難燃剤を5〜20重量部含有する積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
  2. 積層フィルムの難燃性が炎拡散指数(FSI)≦25且つ、煙発生指数(SDI)≦50であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
  3. 積層フィルムの収縮率が、流れ方向(MD)≦3%、巾方向(TD)≦3%(66℃、24hr条件下)であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
  4. 積層フィルム中の水蒸気バリア層が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して、無機粉末を0.01〜0.1重量部含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルムからなる断熱材用防湿材。
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