JP2007127255A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】Vベルト式無段変速機において、Vベルトの交換により、最高速度が変化してしまうことを防止し、また、Vベルトが滑ったり、Vベルトが著しく磨耗劣化したりしてしまうことを防止し、さらに、騒音の発生を抑制する。
【解決手段】セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bに固定されたボス117と、ばね受け部材119との間にナイロン樹脂からなる樹脂ワッシャ135が介装されている。そして、ボス117が樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と接触することにより、可動シーブ半体72bが、固定シーブ半体72aとの間隔が最大となるトップ時位置に規制されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、Vベルト式無段変速機、および、このVベルト式無段変速機を備えた鞍乗型車両に関するものである。
従来より、Vベルト式無段変速機を備えた自動二輪車が知られている。このような自動二輪車においては、走行距離が長くなるに連れて、Vベルトの磨耗に起因して、従動側のセカンダリシーブの巻き掛け径が最小となるトップ時の減速比が徐々に大きくなってしまい、最高速度が低下してしまう。したがって、ある程度磨耗したときにこのVベルトを交換する必要がある。
そこで、Vベルトの交換時期を延長させることを可能としたVベルト式無段変速機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。以下、この従来技術に係るVベルト式無段変速機について説明する。
図17に示すように、従来技術に係るVベルト式無段変速機(以下、CVTともいう)530は、プライマリシーブ571と、セカンダリシーブ572と、これらプライマリシーブ571とセカンダリシーブ572とに巻き掛けられたVベルト573とを備えている。
プライマリシーブ571は、図中、右側に位置する固定シーブ半体571aと、左側に位置し、固定シーブ半体571aに対向する可動シーブ半体571bとを備えている。固定シーブ半体571aは、プライマリシーブ軸546cの右端部にロックナット615により締め付け固定されており、プライマリシーブ軸546cと共に回転する。可動シーブ半体571bは、プライマリシーブ軸546cと共に回転し、かつ、プライマリシーブ軸546cの軸方向にスライド自在である。また、可動シーブ半体571bの左側にはカム面611が形成され、カム面611の左側にはカムプレート612が配設されている。カム面611とカムプレート612との間には、ローラウエイト613が配設されている。
セカンダリシーブ572は、図中、左側に位置する固定シーブ半体572aと、右側に位置し、固定シーブ半体572aに対向する可動シーブ半体572bとを備えている。可動シーブ半体572bは、セカンダリシーブ軸562の右端部に取り付けられている。可動シーブ半体572bは、セカンダリシーブ軸562と共に回転し、かつ、セカンダリシーブ軸562の軸方向にスライド自在である。固定シーブ半体572aは、Vベルト573が巻き掛けられる略ドーナツ板形状のシーブ本体部572cと、シーブ本体部572cの右側側面から右側に向かって延びる略円筒形状のボス部572dとから構成されている。シーブ本体部572cとボス部572dとは一体的に固定されている。また、ボス部572dは、セカンダリシーブ軸562にスプライン嵌合されている。
ボス部572c上には、可動シーブ半体572bの軸心部に固着された円筒状のボス617が、ボス部572dの軸方向にスライド自在に設けられている。このボス617には、スライド溝617aがスリット状に形成されており、ボス部572dに植設されたガイドピン618がスライド自在に、かつ、ボス部572dがボス617と共に回転するように係合している。
固定シーブ半体572aのボス部572dの先端部には、環状プレートからなるばね受け部材619が、サークリップ619aにより装着されており、このばね受け部材619と可動シーブ半体572bとの間には、コイルスプリング620が介装されている。そして、セカンダリシーブ軸562に設けられたロックナット616により、セカンダリシーブ軸562と、固定シーブ半体572aのボス部572dとが締め付け固定されている。
エンジン(図示せず)が回転し、プライマリシーブ軸546cの回転速度が上昇すると、ローラウエイト613の遠心力によって、プライマリシーブ571の可動シーブ半体571bが固定シーブ半体571a側に移動する。これにより、プライマリシーブ571の巻き掛け径が徐々に大きくなるとともに、セカンダリシーブ572の巻き掛け径が徐々に小さくなり、その結果、減速比が徐々に小さくなる。
プライマリシーブ軸546cの回転速度が更に上昇すると、ローラウエイト613の遠心力によってプライマリシーブ571の巻き掛け径が更に大きくなり、プライマリシーブ571の可動シーブ半体571bは、固定シーブ半体571aとの間隔が最小となるトップ時位置となる。このトップ時位置では、セカンダリシーブ572における固定シーブ半体572aと可動シーブ半体572bとの間隔は最大となる。
図17では、プライマリシーブ571の可動シーブ半体571bが、上記トップ時位置となったときを示している。図17に示すように、このトップ時位置において、ボス617の右側の先端617bが、ばね受け部材619に接触している。これにより、セカンダリシーブ572における可動シーブ半体572bが上記トップ時位置に規制される。また、この状態で、ローラウエイト613とプライマリシーブ571の可動シーブ半体571bとの間には隙間bが形成されている。このときのプライマリシーブ571の巻き掛け径をR1とし、セカンダリシーブ572の巻き掛け径をR2とする。
図17では、Vベルト573を殆ど使用していない場合を示しているが、走行距離が増加するにつれて、Vベルト573は徐々に磨耗し、ベルト幅(L)が小さくなる。すると、上述した隙間bが形成されていることから、磨耗した分だけプライマリシーブ571の可動シーブ半体571bが固定シーブ半体571a側に移動し、プライマリシーブ571の巻き掛け径がR1よりも大きくなる。そして、ローラウエイト613が可動シーブ半体571bに接触して、隙間bが消失したときに、可動シーブ半体571bは、固定シーブ半体571aとの間隔が上記トップ時位置よりもさらに小となる補正トップ時位置に規制される。
一方、セカンダリシーブ572の可動シーブ半体572bは、上記トップ時位置に規制されていることから、Vベルト573は軸心側に移動して巻き掛け径がR2よりも小さくなる。このようにして、トップ時の減速比は、Vベルト573の未使用時と比較して小さくなる。
そして、走行距離が更に増加し、Vベルト573のベルト幅が更に小さくなると、プライマリシーブ571の可動シーブ半体571bの位置が規制されていることから、Vベルト573は軸心側に移動し、巻き掛け径が初期の巻き掛け径R1に略等しい大きさに戻る。一方、セカンダリシーブ572の可動シーブ半体572bは、Vベルト573が磨耗した分だけコイルスプリング620の付勢力により固定シーブ半体572a側に移動する。これにより、セカンダリシーブ572の巻き掛け径は、初期の巻き掛け径R2に略等しい大きさに戻る。このようにして、トップ時の減速比は、Vベルト573の未使用時と略同一となる。そして、その後、走行距離の増加に従って、トップ時の減速比は増大していく。
このように、従来技術に係るVベルト式無段変速機530では、Vベルト573の交換が必要となる減速比に達するまでの走行距離を、実質的に延長させることが可能となり、その結果、Vベルト573の交換時期を延長させることが可能となる。
国際公開第2004/044457号パンフレット
しかしながら、上述した従来技術に係るVベルト式無段変速機において、Vベルトを交換した後の最高速度が、交換前のVベルトの場合と異なってしまうという問題が発生した。本願発明者らは、この最高速度が変化してしまう原因について鋭意研究を行った結果、ボス617とばね受け部材619との衝突が原因であることを見出した。
すなわち、走行中において、セカンダリシーブ572の可動シーブ半体572bに固定されているボス617と、コイルスプリング620を支持するばね受け部材619とは、共に金属部材からなるため、両者が何度も衝突してしまうことによって削れてしまう。そのため、可動シーブ半体572bのトップ時位置が変化してしまい、これがVベルト交換後の走行において、最高速度が変化してしまう原因となっていたのである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、Vベルトの交換により、最高速度が変化してしまうことを防止することにある。
本発明に係るVベルト式無段変速機は、第1および第2のシーブ軸と、それぞれ第1および第2のシーブ軸と共に回転する第1および第2のシーブと、前記第1および第2のシーブに巻き掛けられたVベルトとを備え、前記第1および第2のシーブは、それぞれ、前記第1および第2のシーブ軸と共に回転し、且つ、軸方向に移動不可能な固定シーブ半体と、前記第1および第2のシーブ軸と共に回転し、且つ、軸方向に移動可能な可動シーブ半体とを備え、軸方向に移動不可能に固定された固定接触部材と、前記可動シーブ半体と一体的に形成され、または、別体で固定された可動接触部材と、前記固定接触部材と前記可動接触部材との間に介装される耐磨耗性材料からなる磨耗防止層とを有し、前記可動接触部材が前記磨耗防止層を介して前記固定接触部材に接触することによって、当該可動シーブ半体と前記固定シーブ半体との間隔を規制するストッパを備えたものである。
上記Vベルト式無段変速機によれば、可動シーブ半体と固定シーブ半体との間隔を規制するストッパを備え、このストッパにおける固定接触部材と可動接触部材との間に耐磨耗性材料からなる磨耗防止層が介装されている。そのため、固定接触部材と可動接触部材との衝突が繰り返されることにより、接触部分が削れてしまい、可動シーブ半体と固定シーブ半体との間隔の最大値または最小値が変化してしまうことを防止することができる。その結果、Vベルトの交換後の走行において、最高速度が変化してしまうことを防止することができる。
本発明によれば、可動シーブ半体と固定シーブ半体との間隔を規制するストッパを備えたVベルト式無段変速機において、Vベルトの交換後の走行において最高速度が変化してしまうことを防止することができる。また、Vベルトがシーブから滑ったり、著しく磨耗劣化してしまったりすることを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る鞍乗型車両は自動二輪車10である。自動二輪車10は、骨格をなす車体フレーム11と、乗員が着座するシート16とを備えている。この自動二輪車10は、いわゆるモペット型の自動二輪車である。すなわち、自動二輪車10は、シート16の前方に下方に窪んだ側面視凹状空間17が形成され、シート16に着座した乗員が車体フレーム11を跨いで乗車するものである。なお、ここでいう「モペット型」は、単に車両の形状上の種類を表しているに過ぎず、車両の最高速度や排気量等を限定するものではなく、車両の大小等も何ら限定するものではない。
ただし、本発明に係る鞍乗型車両は、モペット型の自動二輪車に限らず、シートの前方に燃料タンクが配置されているいわゆるモーターサイクル型等の他の自動二輪車等であってもよい。また、自動二輪車に限らず、四輪バギー等の他の鞍乗型車両であってもよい。
以下の説明では、前後左右の方向は、シート16に着座した乗員から見た方向を言うものとする。車体フレーム11は、ステアリングヘッドパイプ12と、ステアリングヘッドパイプ12から後方斜め下向きに延びる一本のメインフレーム13と、メインフレーム13の中途部から後方斜め上向きに延びる左右のシートレール14L,14Rと、メインフレーム13の後端部とシートレール14L,14Rの中途部とに接続された左右のシートピラーチューブ15L,15Rとを備えている。
車体フレーム11の上方および左右の側方は、車体カバー21によって覆われている。また、車体カバー21の下側には、メインフレーム13の通り道となるセンタートンネル11aが区画されている。
ステアリングヘッドパイプ12には、フロントフォーク18を介して前輪19が支持されている。シートレール14L,14Rの上には、燃料タンク20およびシート16が支持されている。シート16は、燃料タンク20の上方からシートレール14L,14Rの後端部に向かって延びている。燃料タンク20は、シートレール14L,14Rの前半部の上方に配置され、車体カバー21およびシート16によって覆われている。
メインフレーム13の中途部には、下向きに突出した左右一対の第1エンジンブラケット22L,22Rが設けられている。メインフレーム13の後端部には、それぞれ左右一対の第2エンジンブラケット23L,23Rおよびリヤアームブラケット24L,24Rが設けられている。なお、ここではメインフレーム13等に設けられたブラケット、具体的には、第1エンジンブラケット22L,22R、第2エンジンブラケット23L,23R、およびリヤアームブラケット24L,24R等は、車体フレーム11の一部をなすものとする。
リヤアームブラケット24L,24Rは、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これらリヤアームブラケット24L,24Rにはピボット軸38が設けられ、ピボット軸38にリヤアーム25の前端部が揺動自在に支持されている。リヤアーム25の後端部には後輪26が支持されている。リヤアーム25の後半部は、クッションユニット27を介して車体フレーム11に懸架されている。
図5に示すように、第2エンジンブラケット23L,23Rは、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これら左右の第2エンジンブラケット23L,23Rは、車幅方向に間隔を空けて向かい合っている。
図1に示すように、車体フレーム11には、後輪26を駆動するエンジンユニット28が支持されている。具体的には、図4に示すように、エンジンユニット28はクランクケース35とシリンダ43とシリンダヘッド44とを備えている。クランクケース35は第1および第2のエンジンマウント部36,37を有している。第1エンジンマウント部36は、クランクケース35の前端部の上側から上向きに突出し、第1エンジンブラケット22L,22Rに支持されている。第2エンジンマウント部37は、クランクケース35の後端部の上側から後方斜め上向きに突出し、第2エンジンブラケット23L,23Rに支持されている(図5も参照)。このため、クランクケース35は、メインフレーム13に吊り下げられた状態で支持されている。
詳細は後述するように、エンジンユニット28は、エンジン29とVベルト式無段変速機(CVT)30とを備えている(図6参照)。エンジン29の形式は何ら限定されないが、本実施形態では、エンジン29は4サイクル単気筒エンジンによって構成されている。
図1に示すように、自動二輪車10は、前輪19の上方および後方を覆うフロントフェンダー31と、後輪26の後方斜め上側を覆うリヤフェンダー32とを備えている。
自動二輪車10は、前述の車体カバー21に加えて、フロントカウル33と、左右のレッグシールド34L,34Rとを備えている。レッグシールド34L,34Rは運転者の脚部の前方を覆うカバー部材であり、側方から見て斜め上下方向に延びている。なお、レッグシールド34L,34Rはフロントカウル33と一体となっていてもよく、別体であってもよい。
図2に示すように、レッグシールド34L,34Rの水平断面形状は、後方に向かって開いた凹形状に形成されている。言い換えると、レッグシールド34L,34Rの横断面形状は、前方に向かって先細りの略C字状の湾曲形状に形成されている。その結果、レッグシールド34L,34Rの背面側(凹形状の内側)には、前方および側方をレッグシールド34L,34Rによって覆われた空間が設けられている。
本実施形態では、レッグシールド34L,34Rは、樹脂材料で形成されている。ただし、レッグシールド34L,34Rの材料は何ら限定される訳ではない。
図2に示すように、エンジンユニット28の左側および右側には、ゴム等からなるフットレスト85L,85Rが配置されている。フットレスト85L,85Rは、運転者の足を支持する足載せ部材である。左右のフットレスト85L,85Rは、金属製の連結棒87と、この連結棒87に固定された取り付け板88(図3および図4参照)とを介して、エンジンユニット28のクランクケース35に支持されている。
連結棒87は、クランクケース35の後半部の下方を通って車幅方向に延びている。連結棒87の左端は、クランクケース35の左側に突出し、左側のフットレスト85Lを支持している。連結棒87の右端は、変速機ケース53の右側に突出し、右側のフットレスト85Rを支持している。図3に示すように、取り付け板88は金属板をプレス成形したものであり、取り付け板88の前後方向の中間部には、連結棒87を嵌め込む凹部89が形成されている。凹部89は、連結棒87に下方から突き合わされるとともに、連結棒87の外周面に溶接されている。
取り付け板88は、連結棒87の前方に張り出すフランジ状の第1取付部90と、連結棒87の後方に張り出すフランジ状の第2取付部91とを有している。第1取付部90および第2取付部91は、連結棒87の軸方向(左右方向)に延びるとともに、クランクケース35の後半部の下面83と向かい合っている。
クランクケース35の後半部の下面83は、4つ(図3では2つのみ図示)のボス部92を有している。これらボス部92は、クランクケース35の下面83から下向きに突出しており、このクランクケース35に一体に形成されている。各ボス部92には、ボルト孔(図示せず)が形成されている。フットレスト85L,85Rの取り付け板88にも、これらボス部92に対応する位置にボルト孔(図示せず)が形成されている。そして、取り付け板88とボス部92とは、ボルト99によって締結されている。このように、フットレスト85L,85Rは、連結棒87および取り付け板88を介して、ボルト99によってクランクケース35に固定されている。
図1および図2に示すように、右側のフットレスト85Rの前方には、ブレーキペダル84が設けられている。ブレーキペダル84は、変速機ケース53の下方を通って右斜め前方に突出し、変速機ケース53の右側方において前方斜め上向きに延びている。図2に示すように、自動二輪車10の走行の際には、運転者の右足62aは、変速機ケース53と車幅方向に隣り合うことになる。
次に、エンジンユニット28の内部構成を説明する。図6に示すように、エンジンユニット28は、エンジン29と、CVT30と、遠心式クラッチ41と、減速機構42とを備えている。
エンジン29は、クランクケース35と、クランクケース35に接続されたシリンダ43と、シリンダ43に接続されたシリンダヘッド44とを備えている。クランクケース35は、分割された2つのケースブロック、すなわち、左側に位置する第1のケースブロック35aと、右側に位置する第2のケースブロック35bとを有している。第1ケースブロック35aと第2ケースブロック35bとは、車幅方向に沿って互いに突き合わされている。
クランクケース35内には、クランク軸46が収容されている。クランク軸46は、車幅方向に延びており、水平に配置されている。クランク軸46は、軸受47を介して第1ケースブロック35aに支持され、軸受48を介して第2ケースブロック35bに支持されている。
シリンダ43内には、ピストン50が摺動可能に挿入されている。このピストン50には、コンロッド51の一端部が連結されている。クランク軸46の左側クランクアーム46aと右側クランクアーム46bとの間には、クランクピン59が設けられている。コンロッド51の他端部は、クランクピン59に連結されている。
シリンダヘッド44には、凹部44aと、凹部44aに連通する図示しない吸気ポートおよび排気ポートが形成されている。シリンダヘッド44の凹部44aの内部には、点火プラグ55が挿入されている。図3に示すように、上記吸気ポートには吸気管52aが接続され、上記排気ポートには排気管52が接続されている。図1および図2に示すように、排気管52はシリンダヘッド44から後方かつ右斜め下向きに延びた後、エンジンユニット28の変速機ケース53の下方を通ってさらに後方に延び、後輪26の右側方に配置されたマフラ54に接続されている。
図6に示すように、シリンダ43内の左側部には、クランクケース35の内部とシリンダヘッド44の内部とをつなぐカムチェーン室56が形成されている。このカムチェーン室56には、タイミングチェーン57が配設されている。タイミングチェーン57は、クランク軸46とカム軸58とに巻き掛けられている。カム軸58は、クランク軸46の回転に従って回転し、図示しない吸気バルブおよび排気バルブを開閉させる。
第1ケースブロック35aの前半部の左側には、発電機63を収容する発電機ケース66が着脱自在に取り付けられている。第2ケースブロック35bの右側には、CVT30を収容する変速機ケース53が取り付けられている。
第2ケースブロック35bの後半部の右側には開口が形成され、この開口はクラッチカバー60によって塞がれている。クラッチカバー60は、ボルト61(図7参照)により、第2ケースブロック35bに対して着脱可能に固定されている。
変速機ケース53は、クランクケース35から独立して形成されており、CVT30の車幅方向内側(左側)を覆う内側ケース53aと、CVT30の車幅方向外側(右側)を覆う外側ケース53bとから構成されている。内側ケース53aはクランクケース35の右側に取り付けられ、外側ケース53bは内側ケース53aの右側に取り付けられている。これら内側ケース53aと外側ケース53bとの内部には、CVT30を収容するベルト室67が形成されている。
図6に示すように、クランク軸46の右側端部は、第2ケースブロック35bおよび内側ケース53aを貫通し、ベルト室67にまで延びている。このクランク軸46の右側端部には、CVT30のプライマリシーブ71が嵌め込まれている。そのため、プライマリシーブ71は、クランク軸46の回転に従って回転する。このクランク軸46の右側部分(厳密には、軸受48よりも右側の部分)は、プライマリシーブ軸46cを形成している。
一方、クランク軸46の左側端部は、第1ケースブロック35aを貫通し、発電機ケース66内に延びている。このクランク軸46の左側端部には、発電機63が取り付けられている。発電機63は、ステータ64と、ステータ64に対向するロータ65とを備えている。ロータ65は、クランク軸46と共に回転するスリーブ74に固定されている。ステータ64は、発電機ケース66に固定されている。
クランクケース35内の後半部には、クランク軸46と平行にセカンダリシーブ軸62が配置されている。図7に示すように、セカンダリシーブ軸62の中央部の右側部分は、軸受75を介してクラッチカバー60に支持されている。セカンダリシーブ軸62の左側部分は、軸受76を介して第2ケースブロック35bの左端部に支持されている。セカンダリシーブ軸62の右側端部は、第2ケースブロック35bおよびクラッチカバー60を貫通し、ベルト室67にまで延びている。このセカンダリシーブ軸62の右側端部には、CVT30のセカンダリシーブ72が連結されている。
図8に示すように、CVT30は、プライマリシーブ71と、セカンダリシーブ72と、これらプライマリシーブ71およびセカンダリシーブ72に巻き掛けられたVベルト73とを備えている。プライマリシーブ71およびセカンダリシーブ72は、いずれも金属部材からなるものである。前述したように、プライマリシーブ71はプライマリシーブ軸46cに取り付けられている。セカンダリシーブ72は、セカンダリシーブ軸62の車幅方向の外側に連結されている。Vベルト73は、耐熱性、耐久性を有するゴムからなるものである。なお、Vベルト73は、ゴム製に限定されず、樹脂製であってもよいし、ゴムと樹脂とを組み合わせたものであってもよい。
プライマリシーブ71は、車幅方向の外側に位置する固定シーブ半体71aと、車幅方向の内側に位置し、固定シーブ半体71aに対向する可動シーブ半体71bとを備えている。固定シーブ半体71aは、プライマリシーブ軸46cの右端部にロックナット115により締め付け固定されており、プライマリシーブ軸46cと共に回転する。可動シーブ半体71bは、固定シーブ半体71aの左側に配置されており、プライマリシーブ軸46cにスライド自在に取り付けられている。したがって、可動シーブ半体71bは、プライマリシーブ軸46cと共に回転し、かつ、プライマリシーブ軸46cの軸方向にスライド自在である。固定シーブ半体71aと可動シーブ半体71bとの間には、ベルト溝が形成されている。可動シーブ半体71bの左側部分にはカム面111が形成され、カム面111の左側にはカムプレート112が配設されている。可動シーブ本体71bのカム面111とカムプレート112との間には、ローラウエイト113が配設されている。また、可動シーブ半体71bのカム面111の前端部分(図8中、上側部分)には、ローラウエイト113が接触することにより、ローラウエイト113の位置が規制される規制部71cが形成されている。また、プライマリシーブ71の固定シーブ半体71aの右側部分には、送風用の複数の羽根95が形成されている。
セカンダリシーブ72は、車幅方向の内側に位置する固定シーブ半体72aと、車幅方向の外側に位置し、固定シーブ半体72aに対向する可動シーブ半体72bとを備えている。可動シーブ半体72bは、セカンダリシーブ軸62の右端部に取り付けられている。可動シーブ半体72bは、セカンダリシーブ軸62と共に回転し、かつ、セカンダリシーブ軸62の軸方向にスライド自在である。固定シーブ半体72aは、Vベルト73が巻き掛けられる略ドーナツ板形状のシーブ本体部72cと、シーブ本体部72cの右側面から右側に向かって延びる略円筒形状のボス部72dとから構成されている。シーブ本体部72cとボス部72dとは一体的に形成されている。シーブ本体部72cおよびボス部72dは、共にセカンダリシーブ軸62にスプライン嵌合されている。このため、シーブ本体部72cとボス部72dとは共に回転する。
ボス部72d上には、可動シーブ半体72bの軸心部に固着された円筒状のボス117が、ボス部72dの軸方向にスライド自在に設けられている。このボス117は金属部材からなるものである。このボス117には、スライド溝117aがスリット状に形成されており、ボス部72dに植設されたガイドピン118がスライド自在に、かつ、ボス部72dがボス117と共に回転するように係合している。
固定シーブ半体72aのボス部72dの右側先端部には、環状プレートからなるばね受け部材119が、サークリップ119aにより装着されており、このばね受け部材119と可動シーブ半体72bとの間には、コイルスプリング120が介装されている。このばね受け部材119は金属部材からなるものである。そして、セカンダリシーブ軸62に設けられたロックナット116により、セカンダリシーブ軸62と、固定シーブ半体72aのボス部72dとが締め付け固定されている。
ばね受け部材119におけるボス117側の側面には、ナイロン樹脂からなる樹脂ワッシャ135が設けられている。この樹脂ワッシャ135は、ばね受け部材119の側面に固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bが、固定シーブ半体72aとの間隔が最大となるトップ時位置となったときには、ボス117は、樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と接触する。すなわち、ボス117の右側の先端117bが樹脂ワッシャ135の左側側面と接触するとともに、樹脂ワッシャ135の右側側面がばね受け部材119に接触した状態となる。これにより、可動シーブ半体72bは、上記トップ時位置に規制される。なお、ばね受け部材119は本発明にいう固定接触部材に該当し、ボス117は本発明にいう可動接触部材に該当する。また、樹脂ワッシャ135は本発明にいう磨耗防止層に該当する。また、ばね受け部材119、ボス117および樹脂ワッシャ135は、本発明にいう従動側ストッパを構成する。
CVT30では、ローラウエイト113がプライマリシーブ71の可動シーブ半体71bを右向きに押す力と、コイルスプリング120がセカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bを左向きに押す力との大小関係によって、減速比が決定される。
すなわち、プライマリシーブ軸46cの回転数が上昇すると、ローラウエイト113が遠心力を受けて径方向外側に移動し、可動シーブ半体71bを右向きに押す。すると、可動シーブ半体71bは右側に移動し、プライマリシーブ71のベルト巻き掛け径が大きくなる。これに伴い、セカンダリシーブ72のベルト巻き掛け径が小さくなり、セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bは、コイルスプリング120の付勢力に対抗して右側に移動する。この結果、プライマリシーブ71におけるVベルト73の巻き掛け径が大きくなる一方、セカンダリシーブ72における巻き掛け径が小さくなり、減速比は小さくなる。そして、セカンダリシーブ72における固定シーブ半体72aと可動シーブ半体72bとの間隔が最大となり、セカンダリシーブ72におけるVベルト73の巻き掛け径が最小となったとき、減速比は最小となり、自動二輪車10は最高速度に達する。このとき、ボス117は、樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と接触し、可動シーブ半体72bは、上記トップ時位置に規制される。
一方、プライマリシーブ軸46cの回転数が低下すると、ローラウエイト113の遠心力が小さくなるので、ローラウエイト113は可動シーブ半体71bのカム面111およびカムプレート112に沿って径方向内側に移動する。そのため、ローラウエイト113が可動シーブ半体71bを右向きに押す力が小さくなる。すると、コイルスプリング120の付勢力が相対的に上記力を上回り、セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bは左側に移動し、それに応じてプライマリシーブ71の可動シーブ半体71bも左側に移動する。その結果、プライマリシーブ71におけるベルト巻き掛け径が小さくなる一方、セカンダリシーブ72におけるベルト巻き掛け径が大きくなり、減速比は大きくなる。
図6に示すように、外側ケース53bは、車幅方向の外側(右側)に膨出する碗状の第1膨出部93および第2膨出部94を備えている。第1膨出部93と第2膨出部94とは前後方向に並んでいる。第1膨出部93はプライマリシーブ71を覆っており、第2膨出部94はセカンダリシーブ72を覆っている。
内側ケース53aの周縁部の左側にはシール溝68aが形成され、このシール溝68aに第2ケースブロック35bの右側の周縁部が嵌め込まれている。なお、シール溝68a内における内側ケース53aと第2ケースブロック35bとの間には、Oリング68が挿入されている。また、内側ケース53aの周縁部の右側にもシール溝69aが形成され、このシール溝69aには外側ケース53bの周縁部が嵌め込まれている。シール溝69a内における内側ケース53aと外側ケース53bとの間には、Oリング69が挿入されている。外側ケース53bと第2ケースブロック35bとは、それらの間に内側ケース53aを挟み込んだ状態でボルト70によって締結されている。
図7に示すように、遠心式クラッチ41は、セカンダリシーブ軸62の左側部分に取り付けられている。遠心式クラッチ41は、湿式多板式のクラッチであり、略円筒状のクラッチハウジング78とクラッチボス77とを備えている。クラッチハウジング78はセカンダリシーブ軸62にスプライン嵌合され、セカンダリシーブ軸62と一体となって回転する。クラッチハウジング78には、リング状の複数のクラッチ板79が取り付けられている。これらクラッチ板79は、セカンダリシーブ軸62の軸方向に間隔を空けて並んでいる。
セカンダリシーブ軸62の左側部分の周囲には、軸受81を介して円筒状の歯車80が回転自在に嵌め込まれている。クラッチボス77は、クラッチ板79の径方向内側かつ歯車80の径方向外側に配置され、この歯車80と噛み合っている。そのため、歯車80はクラッチボス77と共に回転する。クラッチボス77の径方向外側には、リング状の複数のフリクションプレート82が取り付けられている。これらフリクションプレート82は、セカンダリシーブ軸62の軸方向に沿って間隔を空けて並んでおり、各フリクションプレート82は隣り合うクラッチ板79,79の間に配置されている。
クラッチハウジング78の左側には、複数のカム面83aが形成されている。カム面83aと、このカム面83に対向する最も右側のクラッチ板79との間には、ローラウエイト84aが配置されている。
この遠心式クラッチ41では、ローラウエイト84aに作用する遠心力の大小によって、クラッチインの状態(接続状態)とクラッチオフの状態(遮断状態)とが自動的に切り替えられる。
すなわち、クラッチハウジング78の回転速度が所定速度以上になると、ローラウエイト84aが遠心力を受けて径方向外側に移動し、クラッチ板79はローラウエイト84aによって左方向に押される。その結果、クラッチ板79とフリクションプレート82とが圧着し、セカンダリシーブ軸62の駆動力が遠心式クラッチ41を経て出力軸85に伝達されるクラッチイン状態となる。
一方、クラッチハウジング78の回転速度が所定速度未満になると、ローラウエイト84aに作用する遠心力が小さくなり、ローラウエイト84aは径方向内側に移動する。その結果、クラッチ板79とフリクションプレート82との圧着が解除され、セカンダリシーブ軸62の駆動力が出力軸85に伝達されないクラッチオフ状態となる。なお、図7において、遠心式クラッチ41における前側(図7における上側)の部分はクラッチオフ状態を表し、後側(図7における下側)の部分はクラッチイン状態を表している。
減速機構42は、遠心式クラッチ41と出力軸85との間に介在している。減速機構42は、セカンダリシーブ軸62および出力軸85と平行に配置された変速軸100を有している。変速軸100は、軸受101を介して第1ケースブロック35aに回転自在に支持されるとともに、軸受102を介して第2ケースブロック35bに回転自在に支持されている。変速軸100の右端部には、歯車80と噛み合う第1変速歯車103(図7参照)が設けられている。
変速軸100の中央部には、第1変速歯車103よりも小径の第2変速歯車104が設けられている。出力軸85の右端部の外周側には、第2変速歯車104と噛み合う第3変速歯車105が形成されている。出力軸85の右端部の内周側は、軸受106を介してセカンダリシーブ軸62の左端部に支持されている。したがって、出力軸85は、軸受106を介してセカンダリシーブ軸62に回転自在に支持され、セカンダリシーブ軸62と同軸状(一直線上)に配置されている。また、出力軸85の中央部は、軸受107を介して第2ケースブロック35bの左端部に回転自在に支持されている。
このような構成により、クラッチボス77と出力軸85とは、歯車80、第1変速歯車103、変速軸100、第2変速歯車104、および第3変速歯車105を介して連結されている。そのため、出力軸85はクラッチボス77の回転に従って回転する。
出力軸85の左端部は第1ケースブロック35aを貫通し、クランクケース35の外側に突出している。出力軸85の左端部には、ドライブスプロケット108が固定されている。ドライブスプロケット108には、出力軸85の駆動力を後輪26に伝達する動力伝達機構としてチェーン109が巻き掛けられている。なお、動力伝達機構はチェーン109に限られず、伝動ベルト、複数の歯車を組み合わせてなる歯車機構、ドライブシャフト等、その他の部材であってもよい。
図9は、走行距離がほぼ0である場合を示しており、Vベルト73が殆ど使用されていない場合を示している。図9に示すように、可動シーブ半体72bに固定されたボス117の先端117bは、樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と接触しており、可動シーブ半体72bは、固定シーブ半体72aとの間隔が最大となるトップ時位置に規制されている。このトップ時において減速比は最小となり、自動二輪車10が最高速度に達する。このトップ時位置では、プライマリシーブ71の可動シーブ半体71bと固定シーブ半体71aとの間隔は最小となっている。この状態で、ローラウエイト113とプライマリシーブ71の可動シーブ半体71bとの間には隙間bが形成されている。このときのプライマリシーブ71の巻き掛け径をR1とし、セカンダリシーブ72の巻き掛け径をR2とする。
走行距離が増加するにつれて、Vベルト73は磨耗し、Vベルト73の幅が小さくなる。例えば、走行距離が所定距離D1kmに達すると、図10に示すように、Vベルト73のベルト幅が、LからL′と小さくなる。すると、磨耗した分だけプライマリシーブ71の可動シーブ半体71bが固定シーブ半体71a側に移動し、プライマリシーブ71の巻き掛け径がR1からR1′へと若干大きくなる。このとき、ローラウエイト113が可動シーブ半体71bに形成された規制部71cに接触し、隙間b(図9参照)は消失する。これにより、可動シーブ半体71bは、固定シーブ半体71aとの間隔が図9に示した場合よりもさらに小さくなる補正トップ時位置に規制される。
一方、セカンダリシーブ72については、可動シーブ半体72bが上記トップ時位置に規制されているため、Vベルト73が軸心側に移動して、巻き掛け径が初期のR2からR2′へと若干小さくなる。このように、走行開始時から、走行距離D1kmに達するまでにおいて、トップ時の減速比は、Vベルト73が磨耗する分だけ小さくなるのである。
図10に示した状態から更に走行距離が増加して走行距離がD2(>D1)に達すると、図11に示すように、Vベルト73のベルト幅が、L′からL′′と更に小さくなる。このとき、プライマリシーブ71の可動シーブ半体71bは、上記補正トップ時位置に規制されているため、Vベルト73は軸心側に移動し、巻き掛け径が初期のR1に略等しいR1′′に戻る。一方、セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bは、Vベルト73が磨耗した分だけコイルスプリング120の付勢力によって固定シーブ半体72a側に移動し、これにより、セカンダリシーブの巻き掛け径が初期のR2と略等しいR2′′に戻る。このように、走行距離D1kmからD2kmに達するまでにおいて、トップ時の減速比は、Vベルト73が磨耗するにしたがって大きくなるのである。
図9〜図11を用いて示したように、Vベルト73が新品の状態から走行距離D1kmまでは、Vベルト73が磨耗するに連れてトップ時の減速比が減少し、D1kmを超えたときからVベルト73が磨耗するに連れてトップ時の減速比が増大することとなる。
図12は、走行距離とトップ時の減速比との関係を示す特性図である。図12において、本実施形態に係るCVT30におけるトップ時の減速比と走行距離との関係を実線にて示し、比較の為に従来技術に係るCVT、すなわち、樹脂ワッシャ135を備えていないCVTについての上記関係を破線にて示している。さらに、樹脂ワッシャ135を備えていない従来技術に係るCVTについて、所定距離走行後、Vベルトを交換したときの上記関係を一点鎖線にて示している。
図12に示すように、実施形態に係るCVT30、および、従来技術に係るCVTは共に、走行距離D1kmに達するまでは、走行距離の増加に伴ってトップ時の減速比が減少し、走行距離D1kmを超えると、走行距離の増加に伴ってトップ時の減速比が増加している。しかし、実施形態に係るCVT30は、従来技術に係るCVTと比較して、走行距離D1kmに達するまでの減速比の減少が緩やかである。これは、実施形態に係るCVT30では、ボス117とばね受け部材119との間に樹脂ワッシャ135が介装されていることに依るものである。すなわち、樹脂ワッシャ135が介装されていることにより、走行中に、樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119にボス117が繰り返し衝突しても、ボス117およびばね受け部材119が削れてしまうことがない。そのため、走行距離が増加しても可動シーブ半体72bのトップ時位置が変化しない。
一方、従来技術に係るCVTでは、樹脂ワッシャ135が介装されていないため、ボスとばね受け部材とが走行中に衝突を繰り返すことによって、ボスとばね受け部材とが削れてしまう。すると、トップ時における可動シーブ半体と固定シーブ半体との間隔が大きくなってしまい、これに起因してVベルトが軸心側に移動する。その結果、走行距離の増加に伴ってトップ時の減速比が急激に減少してしまうのである。
上述したように、従来技術に係るCVTでは、走行距離の増加に伴って、可動シーブ半体のトップ時位置が、可動シーブ半体と固定シーブ半体との間隔が大きくなる方向にずれてしまう。トップ時位置における固定シーブ半体72aと可動シーブ半体72bとの間隔は、ボス117およびばね受け部材119が削れていない初期状態と、Vベルト73の交換後の状態(ボス117およびばね受け部材119が削れた後の状態)とでは異なってしまう。そのため、図12に示すように、新品のVベルトに交換した後の走行において、走行距離とトップ時の減速比との関係(一点鎖線で示す折れ線)は、交換前における上記関係(破線で示す折れ線)と一致せずにずれてしまう。
一方、本実施形態に係るCVT30では、ボス117とばね受け部材119との間に樹脂ワッシャ135が介装されていることにより、可動シーブ半体117とばね受け部材119とが削れてしまうことがない。そのため、走行距離の増加に伴って、可動シーブ半体72bのトップ時位置が変化することがない。その結果、新品のVベルトに交換した後の走行において、走行距離とトップ時の変速比との関係は、交換前の上記関係(実線で示す折れ線)と一致する。
以上説明したように、本実施形態によれば、セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bに固定されたボス117と、ばね受け部材119との間にナイロン樹脂からなる樹脂ワッシャ135が介装されている。そして、ボス117が樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と接触することにより、可動シーブ半体72bが、固定シーブ半体72aとの間隔が最大となるトップ時位置に規制されている。そのため、走行中にボス117が樹脂ワッシャ135を介してばね受け部材119と衝突しても、衝突部分が削れてしまうことがない。その結果、走行距離の増加に伴って、固定シーブ半体72bのトップ時位置が変化してしまうことがなく、Vベルト73の交換後の走行において最高速度が変化してしまうことを防止することが可能となる。
また、本実施形態によれば、ボス117とばね受け部材119との衝突に起因して発生する粉塵等が、Vベルト73に対して種々の悪影響を及ぼすことを防止することが可能となる。例えば、上記粉塵等がVベルト73とシーブ(プライマリシーブ71またはセカンダリシーブ72)との間に挟まってしまい、Vベルト73が滑ってしまったり、Vベルト73が著しく磨耗劣化してしまうことを防止することが可能となる。
<第2実施形態>
図13は、第2実施形態に係る自動二輪車が備えるエンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。なお、図13において、図1〜図12を用いて示した第1実施形態に係る自動二輪車10が備える構成部材と同一のものについては、同一の符号を付している。
図13では、走行距離がほぼ0である場合を示しており、Vベルト73が殆ど使用されていない場合を示している。第2実施形態に係るCVT230では、スライド溝117aにおける可動シーブ半体72b側端部にナイロン樹脂からなる樹脂シート235が介装されている。そして、可動シーブ半体72bが、固定シーブ半体72aとの間隔が最大となるトップ時位置となったときに、ボス117が樹脂シート235を介して、ガイドピン118と接触し、可動シーブ半体72bがトップ時位置に規制される。なお、このとき、ボス117の右側の先端117bと、ばね受け部材119とは、若干の隙間があいている。したがって、走行中にボス117とばね受け部材119とが衝突することはない。
以上説明したように、本実施形態によれば、ボス117に形成されたスライド溝117aにおける可動シーブ半体72b側の端部に樹脂シート235が介装されており、可動シーブ半体72bがトップ時位置となったときに、ボス117が、樹脂シート235を介して、ボス部72dに植設されたガイドピン118と接触することによって、可動シーブ半体72bがトップ時位置に規制されるようになっている。そのため、走行中にボス117が樹脂シート235を介してガイドピン118と衝突しても、衝突部分が削れてしまうことがない。その結果、走行距離の増加に伴って、固定シーブ半体72bのトップ時位置が変化してしまうことを防止することが可能となる。
<第3実施形態>
上述した第1および第2実施形態では、磨耗防止層(樹脂ワッシャ135、樹脂シート235)が、セカンダリシーブ72側に設けられている場合について説明した。以下に説明する第3実施形態では、さらに、磨耗防止層がプライマリシーブ71側にも設けられており、プライマリシーブ71の可動シーブ半体71bが上記補正トップ時位置に規制されたときの接触部分を、上記磨耗防止層により保護する場合について説明する。
図14は、第3実施形態に係る自動二輪車が備えるエンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。なお、図14において、図1〜図12を用いて示した第1実施形態に係る自動二輪車10が備える構成部材と同一のものについては、同一の符号を付している。
図14では、走行距離がD1km(図12参照)に達した場合を示しており、Vベルト73のベルト幅が、使用開始時のLからL′と小さくなっている場合を示している。第3実施形態に係るCVT330では、第1実施形態に係るCVT30と同様に、可動シーブ半体72bに固定されたボス117と、ばね受け部材119との間に樹脂ワッシャ135が介装されている。これにより、セカンダリシーブ72の可動シーブ半体72bがトップ時位置に規制される。
また、第3実施形態に係るCVT330では、プライマリシーブ71の可動シーブ半体71bの軸心部に、略円筒形状のボス71dが設けられている。ボス71dは、可動シーブ半体71bの軸心部から、固定シーブ半体71a側に延びるように設けられている。なお、本実施形態では、ボス71dは、可動シーブ半体71bと一体的に形成されているが、別体にて固定されていてもよい。また、ボス71dにおける固定シーブ半体71a側の端部には、ナイロン樹脂からなる樹脂コーティング層335が形成されている。そして、ボス71dは、樹脂コーティング層335を介して固定シーブ半体71aと接触しており、これにより、可動シーブ半体71bは上記補正トップ時位置に規制されている。なお、この補正トップ時位置において、ローラウエイト113は、可動シーブ半体71bの規制部71cと接触しておらず、隙間cが形成されている。
本実施形態によれば、プライマリシーブの可動シーブ半体71bに、固定シーブ半体71a側に延びるボス71dが一体形成されているとともに、ボス71dの先端部に樹脂コーティング層335が形成されている。そして、ボス71dが樹脂コーティング層335を介して固定シーブ半体71aと接触することにより、可動シーブ半体71bが上記補正トップ時位置に規制されるようになっている。そのため、走行中にボス71dが樹脂コーティング335を介して固定シーブ半体71aと衝突しても、衝突部分が削れてしまうことがない。その結果、走行距離の増加に伴って、固定シーブ半体71bの補正トップ時位置が変化してしまうことを防止することが可能となる。
なお、プライマリシーブ71の固定シーブ半体71aと可動シーブ半体71bとの間隔を補正トップ時位置に規制するにあたって、第3実施形態に示したように可動シーブ半体71bにボス71dを設けるようにしてもよいし、図15に示すように固定シーブ半体71aに設けるようにしてもよい。
図15では、プライマリシーブ71の固定シーブ半体71aの軸心部に、略円筒形状のボス71eが設けられている。ボス71eは、固定シーブ半体71aの軸心部から、可動シーブ半体71b側に延びるように設けられている。なお、図15において、ボス71eは、固定シーブ半体71aと一体的に形成されているが、別体で固定されていてもよい。また、ボス71eにおける可動シーブ半体71b側の端部には、ナイロン樹脂からなる樹脂コーティング層435が形成されている。そして、ボス71eは、樹脂コーティング435を介して可動シーブ半体71bと接触しており、これにより、可動シーブ半体71bは上記補正トップ時位置に規制されている。図15に示したような構成とした場合、上述した第3実施形態に係るCVT330と同様の効果を得ることが可能となる。
上述した第1〜第3の実施形態においては、介装される磨耗防止層(樹脂ワッシャ135、樹脂シート235および樹脂コーティング層335、435)がナイロン樹脂からなる場合について説明したが、本発明において、磨耗防止層は、衝突により磨耗劣化を防止することができるものであれば、特に限定されるものではなく、他の耐磨耗性樹脂であってもよく、樹脂以外の素材(例えば、ゴム等)であってもよい。上記磨耗防止層として好適に用いられる耐磨耗性樹脂として、例えば、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、フッ素樹脂、アクリル樹脂等を挙げることができる。
なお、上述した第1実施形態では、ボス117の右側の先端117bが樹脂ワッシャ135の左側側面と接触することによって、可動シーブ半体72bがトップ時位置に規制されるようになっている。しかし、この場合、先端117bと樹脂ワッシャ135との接触面積が小さいため、トップ時位置に規制されたときの安定性に問題がある。そのため、樹脂ワッシャ135との接触面積を大きくすることが望ましい。
樹脂ワッシャ135との接触面積を増大させる方法として、例えば、図16に示す方法を挙げることができる。図16では、ボス117に固定された略円筒形状の可動式ばね受け部材140が設けられている。このため、可動式ばね受け部材140は、ボス117と共に軸方向に移動する。この可動式ばね受け部材140は、コイルスプリング120の左側端部を支持するように設けられている。なお、コイルスプリング120の右側端部は、固定シーブ半体72aに固定されたばね受け部材119によって支持されている。
可動式ばね受け部材140の右側端部には、軸心方向に折れ曲がった当接部140aが形成されており、この当接部140aは、ボス117の右側を覆っている。図16では、この当接部140aの右側面が樹脂ワッシャ135と当接することによって、可動シーブ半体72bがトップ時位置に規制されるのである。このように、図16に示した例では、当接部140aと樹脂ワッシャ135との接触面積が、ボス117の右側の先端117bと樹脂ワッシャ135とが接触した場合の接触面積よりも大きくなる。そのため、可動シーブ半体72bをトップ時位置に規制させたときの安定性が向上する。
また、上述した第3実施形態に示した以外に、走行距離の増加に伴う補正トップ時位置の変化を防止する方法として、例えば、プライマリシーブ71の可動シーブ半体71bに形成された規制部71cと、ローラウエイト113との間に磨耗防止層を形成するようにしてもよい。このように構成することにより、走行距離の増加に伴って、ローラウエイト113と規制部71cとが磨耗劣化したことに起因する可動シーブ半体71bの補正トップ時位置の変化を防止することが可能となる。
なお、本発明は、必ずしも、可動接触部材と固定接触部材との衝突により、両者が削れてしまうことを完全に防止することができるものである必要はなく、可動接触部材と固定接触部材との間に磨耗防止層が介装されることによって、可動接触部材と固定接触部材との衝突に起因する両者の削れを低減させることができるものであればよい。
また、上述した実施形態においては、自動二輪車10が、駆動力発生装置としてエンジン29を備えている場合について説明したが、本発明の鞍乗型車両が備える駆動力発生装置としてはエンジンに限定されるものではなく、モーター等であってもよい。
以上説明したように、本発明は、自動二輪車等の鞍乗型車両等が備えるVベルト式無段変速機について有用である。
第1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 車体フレーム、レッグシールド、およびエンジンユニット等の位置関係を示す平面図である。 エンジンユニットの右側面図である。 エンジンユニットの左側面図である。 エンジンユニットの取付状態を示す断面図である。 エンジンユニットの内部構造を示す断面図である。 エンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 エンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 走行距離の増加に伴うVベルト巻き掛け径の変化を説明するための説明図である。 走行距離の増加に伴うVベルト巻き掛け径の変化を説明するための説明図である。 走行距離の増加に伴うVベルト巻き掛け径の変化を説明するための説明図である。 走行距離とトップ時の減速比との関係を示す特性図である。 第2実施形態に係るエンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 第3実施形態に係るエンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 変形例に係るエンジンユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 他の変形例に係るエンジンユニットにおけるセカンダリシーブ付近を示す断面図である。 従来技術に係るVベルト式無段変速機の構造を示す断面図である。
符号の説明
10 自動二輪車
11 車体フレーム
16 シート
28 エンジンユニット
30 Vベルト式無段変速機
46 クランク軸
46c プライマリシーブ軸
53 変速機ケース
62 セカンダリシーブ軸
71 プライマリシーブ
71a 固定シーブ半体
71b 可動シーブ半体
71d ボス(可動接触部材、第3のボス)
71e ボス(固定接触部材、第4のボス)
72 セカンダリシーブ
72a 固定シーブ半体
72c シーブ本体部
72d ボス部
72b 可動シーブ半体
73 Vベルト
117 ボス(可動接触部材、第1のボス、第2のボス)
118 ガイドピン(固定接触部材)
119 ばね受け部材(固定接触部材)
120 コイルスプリング
135 樹脂ワッシャ(磨耗防止層)
140 可動式ばね受け部材
140a 当接部
235 樹脂シート(磨耗防止層)
335、435 樹脂コーティング層(磨耗防止層)

Claims (12)

  1. 第1および第2のシーブ軸と、それぞれ第1および第2のシーブ軸と共に回転する第1および第2のシーブと、前記第1および第2のシーブに巻き掛けられたVベルトと、を備え、
    前記第1および第2のシーブは、それぞれ、前記第1および第2のシーブ軸と共に回転し、且つ、軸方向に移動不可能な固定シーブ半体と、前記第1および第2のシーブ軸と共に回転し、且つ、軸方向に移動可能な可動シーブ半体と、を備え、
    軸方向に移動不可能に固定された固定接触部材と、前記可動シーブ半体と一体的に形成され、または、別体で固定された可動接触部材と、前記固定接触部材と前記可動接触部材との間に介装される耐磨耗性材料からなる磨耗防止層とを有し、前記可動接触部材が前記磨耗防止層を介して前記固定接触部材に接触することによって、当該可動シーブ半体と前記固定シーブ半体との間隔を規制するストッパを備えたVベルト式無段変速機。
  2. 前記磨耗防止層は、耐磨耗性材料からなるワッシャである請求項1に記載のVベルト式無段変速機。
  3. 前記磨耗防止層は、前記可動接触部材および/または前記固定接触部材に形成された耐磨耗性材料からなるコーティング層である請求項1に記載のVベルト式無段変速機。
  4. 前記耐磨耗性材料は耐磨耗性樹脂である請求項1に記載のVベルト式無段変速機。
  5. 前記耐磨耗性樹脂はナイロン樹脂である請求項4に記載のVベルト式無段変速機。
  6. 前記第1および第2のシーブとして、それぞれ、プライマリシーブと、前記プライマリシーブから駆動力を受けるセカンダリシーブと、を備え、
    前記第1および第2のシーブ軸として、それぞれ、前記プライマリシーブと共に回転するプライマリシーブ軸と、前記セカンダリシーブと共に回転するセカンダリシーブ軸と、を備え、
    前記プライマリシーブの可動シーブ半体は、前記クランク軸の回転に伴うウエイトの遠心力により前記固定シーブ半体側に移動するものであり、
    前記セカンダリシーブの可動シーブ半体は、弾性体により前記固定シーブ半体側に付勢されており、
    前記ストッパとして、前記セカンダリシーブの前記可動シーブ半体を、前記固定シーブ半体との間隔が最大となるトップ時位置に規制する従動側ストッパを備えている請求項1に記載のVベルト式無段変速機。
  7. 前記ストッパとして、前記プライマリシーブの前記可動シーブ半体を、前記固定シーブ半体との間隔が前記トップ時位置よりも更に所定間隔だけ小となる補正トップ時位置に規制する駆動側ストッパを備えている請求項6に記載のVベルト式無段変速機。
  8. 前記弾性体としてのばねと、
    前記セカンダリシーブ軸に固定された前記固定接触部材としてのばね受け部材と、を備え、
    前記従動側ストッパの前記可動接触部材として、前記セカンダリシーブの前記可動シーブ半体と一体的に形成され、又は、別体で固定された第1のボスを備え、
    前記第1のボスが前記磨耗防止層を介して前記ばね受け部材に接触することにより、前記可動シーブ半体が前記トップ時位置に規制される請求項6に記載のVベルト式無段変速機。
  9. 前記従動側ストッパの前記可動接触部材として、前記セカンダリシーブの前記可動シーブ半体と一体的に形成され、又は、別体で固定された第2のボスを備え、
    前記従動側ストッパの前記固定接触部材として、前記固定シーブ半体に植設されたガイドピンを備え、
    前記第2のボスには、前記ガイドピンがスライド移動するスライド溝が形成されており、
    前記第2のボスが前記磨耗防止層を介して前記ガイドピンに接触することにより、前記可動シーブ半体が前記トップ時位置に規制される請求項6に記載のVベルト式無段変速機。
  10. 前記プライマリシーブは、前記駆動側ストッパの前記可動接触部材として、前記可動シーブ半体と一体的に形成され、または、別体で固定され、前記固定シーブ半体側に延びる第3のボスを備え、
    前記第3のボスが前記磨耗防止層を介して前記固定シーブ半体に接触することにより、前記可動シーブ半体が前記補正トップ時位置に規制される請求項7に記載のVベルト式無段変速機。
  11. 前記プライマリシーブは、前記駆動側ストッパの前記固定接触部材として、前記固定シーブ半体と一体的に形成され、または、別体で固定され、前記可動シーブ半体側に延びる第4のボスを備え、
    前記第4のボスが前記磨耗防止層を介して前記可動シーブ半体に接触することにより、前記可動シーブ半体が前記補正トップ時位置に規制される請求項7に記載のVベルト式無段変速機。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載のVベルト式無段変速機を備える鞍乗型車両。
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