JP2007198457A - ベルト式無段変速機のシール部材およびベルト式無段変速機 - Google Patents

ベルト式無段変速機のシール部材およびベルト式無段変速機 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルト式無段変速機のケーシング部材のシール部の幅を小さくすることができ、座屈が生じにくい新たなシール部材を提供する。
【解決手段】シール部材68は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材である。シール部材68は、ベルト式無段変速機の内側ケース53aのシール溝69内に設けられている。シール部材68の横断面は、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り形状に形成されている。シール部材68の長手方向に沿った一方の側辺には、それぞれ一端側および他端側に位置する第1凸部91aおよび第2凸部91bが形成され、長手方向に沿った他方の側辺には、それぞれ一端側および他端側に位置する第3凸部91cおよび第4凸部91dが形成されている。第1凸部91aと第2凸部91bとの間、および第3凸部91cと第4凸部91dとの間には、それぞれ凹部90が形成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールするシール部材およびベルト式無段変速機に関するものである。
従来から、例えば自動二輪車等において、ベルト式無段変速機が用いられている(例えば、特許文献1参照)。ベルト式無段変速機は、プライマリシーブと、セカンダリシーブと、これらプライマリシーブおよびセカンダリシーブに巻き掛けられた伝動ベルトとを備えている。また、ベルト式無段変速機は、ボルト等によって組み立てられる少なくとも2つのケーシング部材を備え、それらケーシング部材の内部には、ベルト室が区画形成されている。上記プライマリシーブ、セカンダリシーブおよび伝動ベルトは、上記ベルト室に収容されている。
ところで、ベルト室内に水や埃が浸入すると、伝動ベルトの滑りが生じたり、伝動ベルトの寿命が短くなるおそれがある。そのため、組立に際して、ケーシング部材の間にシール部材を介在させる必要がある。
代表的なシール部材として、横断面が中実円状のシール部材が知られている。しかし、横断面が中実円状のシール部材は幅が大きいため、シール部材が挿入される溝(シール溝)の幅を大きくしなければならなかった。そのため、ケーシング部材のシール部分が大きくなってしまうという問題があった。
一方、横断面が略T字状のシール部材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示されたシール部材は、シール溝に挿入される挿入部と、ケーシング部材の接合面(他のケーシング部材と接合される面)に対向する対向部とを有している。対向部は挿入部の一端側に設けられ、挿入部よりも幅が大きくなっている。
特再2003−085278号公報 特開平9−240539号公報(図8)
しかしながら、横断面が略T字状のシール部材では、シール溝に挿入される挿入部の幅は小さいが、対向部の幅は依然として大きかった。そのため、ケーシング部材のシール部全体の幅が必ずしも小さくなる訳ではなかった。
また、本発明者は、Vベルト式無段変速機において、一方のケーシング部材の一部を他方のケーシング部材のシール溝に差し込む構造を考案した。このような構造では、シール部材の全体がシール溝に挿入されることになる。したがって、横断面が略T字状のシール部材を使用することはできなかった。
また、上記特許文献2に開示されたシール部材では、ケーシング部材同士を組み立てる際に、シール部材がある程度縮んだ後は、シール部材の対向部がケーシング部材の接合面と接触し、挿入部が大きく変形することはない。そのため、シール部材の座屈は生じにくい。しかしながら、横断面が略T字状でないシール部材は、幅が小さいと座屈しやすい。ところが、シール部材に座屈が生じると、シール性の低下を招く要因となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ケーシング部材のシール部の幅を小さくすることができ、座屈が生じにくい新たなシール部材を提供することにある。
本発明に係るシール部材は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、少なくとも一部の横断面が、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、長手方向に沿った両側辺に凹部が形成されているものである。
本発明に係る他のシール部材は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、少なくとも一部の横断面が、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、長手方向に沿った一方の側辺に2つ以上の凸部が形成され、長手方向に沿った他方の側辺に1つ以上の凸部が形成されているものである。
本発明に係る他のシール部材は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、少なくとも一部の横断面が、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1および第2の凸部が形成され、長手方向に沿った他方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第3および第4の凸部が形成されているものである。
本発明に係る他のシール部材は、ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、少なくとも一部の横断面が、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1および第2の凸部が形成され、長手方向に沿った他方の側辺に、第3の凸部が形成されているものである。
本発明に係るシール部材によれば、横断面が扁平状に形成されているので、ケーシング部材のシール溝を細くすることができ、シール部の幅を小さく抑えることができる。また、横断面の長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り形状に形成されているので、両端の接触面積を小さくすることができ、高いシール面圧を得ることができる。
また、横断面における両側辺に凹部が形成され、あるいは前記凸部の横に凹部が形成されることになるので、長手方向に圧縮荷重を受けた際に、凹部の部分は側方に膨らみにくくなる。そのため、圧縮荷重を受ける前の状態において、凹部の両側または前記凸部をシール溝の側面に接触させておくことができる。このように、凹部の両側または前記凸部がシール溝の側面と接触することにより、シール溝内においてシール部材を位置決めすることが可能となる。
また、横断面における両側辺に凹部が形成され、あるいは前記凸部の横に凹部が形成されることになるので、長手方向に圧縮荷重を受けた際に、シール溝の側面から偏った側圧を受けにくい。そのため、シール部材を折り曲げるような力が発生しにくいので、シール部材の座屈を防止または抑制することができる。
以上より、本発明によれば、ケーシング部材のシール部の幅を小さくすることができ、座屈が生じにくい新たなシール部材を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るベルト式無段変速機30は、鞍乗型車両の一種である自動二輪車10に搭載されている。
自動二輪車10は、車体フレーム11と、乗員が着座するシート16とを備えている。以下の説明では、前後左右の方向は、シート16に着座した乗員から見た方向を言うものとする。
車体フレーム11は、ステアリングヘッドパイプ12と、ステアリングヘッドパイプ12から後方斜め下向きに延びる一本のメインフレーム13と、メインフレーム13の中途部から後方斜め上向きに延びる左右のシートレール14L,14Rと、メインフレーム13の後端部とシートレール14L,14Rの中途部とに接続された左右のシートピラーチューブ15L,15Rとを備えている。車体フレーム11の上方および左右の側方は、車体カバー21によって覆われている。
ステアリングヘッドパイプ12には、フロントフォーク18を介して前輪19が支持されている。シートレール14L,14Rの上には、燃料タンク20およびシート16が支持されている。
メインフレーム13の中途部には、下向きに突出した左右一対の第1エンジンブラケット22L,22Rが設けられている。メインフレーム13の後端部には、それぞれ左右一対の第2エンジンブラケット23L,23Rおよびリヤアームブラケット24L,24Rが設けられている。
リヤアームブラケット24L,24Rは、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これらリヤアームブラケット24L,24Rにはピボット軸38が設けられ、このピボット軸38にリヤアーム25の前端部が揺動自在に支持されている。リヤアーム25の後端部には後輪26が支持されている。リヤアーム25の後半部は、クッションユニット27を介して車体フレーム11に懸架されている。
図5に示すように、第2エンジンブラケット23L,23Rは、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これら左右の第2エンジンブラケット23L,23Rは、車幅方向に間隔を空けて向かい合っている。
図1に示すように、自動二輪車10は、前輪19の上方および後方を覆うフロントフェンダー31と、後輪26の後方斜め上側を覆うリヤフェンダー32とを備えている。
車体フレーム11には、後輪26を駆動するパワーユニット28が支持されている。具体的には、図4に示すように、パワーユニット28は、クランクケース35とシリンダ43とシリンダヘッド44とを備えている。クランクケース35は第1および第2のエンジンマウント部36,37を有している。第1エンジンマウント部36は、クランクケース35の前端部の上側から上向きに突出し、第1エンジンブラケット22L,22Rに支持されている。第2エンジンマウント部37は、クランクケース35の後端部の上側から後方斜め上向きに突出し、第2エンジンブラケット23L,23Rに支持されている(図5も参照)。このため、クランクケース35は、メインフレーム13に吊り下げられた状態で支持されている。
詳細は後述するように、パワーユニット28は、エンジン29とベルト式無段変速機(以下、CVTという)30とを備えている(図6参照)。エンジン29の形式は何ら限定されないが、本実施形態では、エンジン29は4サイクル単気筒エンジンによって構成されている。
図1に示すように、自動二輪車10は、前述の車体カバー21に加えて、フロントカウル33と、左右のレッグシールド34L,34Rとを備えている。図1および図2に示すように、右側のレッグシールド34Rの後方には、エアチャンバ130が配置されている。エアチャンバ130の上部には、空気を取り入れる吸入ダクト131が設けられている。エアチャンバ130の内部には、フィルタ133(図2参照)が収納されている。エアチャンバ130の下部の後側には、エアチャンバ130内の空気を変速機ケース53内のベルト室67(図6参照)に導く吸気ダクト134が接続されている。
図2に示すように、パワーユニット28の左側および右側には、ゴム等からなるフットレスト85L,85Rが配置されている。左右のフットレスト85L,85Rは、金属製の連結棒87と、この連結棒87に固定された取り付け板88(図3および図4参照)とを介して、パワーユニット28のクランクケース35に支持されている。図1および図2に示すように、右側のフットレスト85Rの前方には、ブレーキペダル84が設けられている。なお、図2における符号62aは、運転者の足を示している。
次に、パワーユニット28の内部構成を説明する。図6に示すように、パワーユニット28は、エンジン29と、CVT30と、遠心式クラッチ41と、減速機構42とを備えている。
エンジン29は、クランクケース35と、クランクケース35に接続されたシリンダ43と、シリンダ43に接続されたシリンダヘッド44とを備えている。クランクケース35は、分割された2つのケースブロック、すなわち、左側に位置する第1のケースブロック35aと、右側に位置する第2のケースブロック35bとを有している。第1ケースブロック35aと第2ケースブロック35bとは、車幅方向に沿って互いに突き合わされている。
クランクケース35内には、クランク軸46が収容されている。クランク軸46は、車幅方向に延びており、水平に配置されている。クランク軸46は、軸受47を介して第1ケースブロック35aに支持され、軸受48を介して第2ケースブロック35bに支持されている。
シリンダ43内には、ピストン50が摺動可能に挿入されている。このピストン50には、コンロッド51の一端部が連結されている。クランク軸46の左側クランクアーム46aと右側クランクアーム46bとの間には、クランクピン59が設けられている。コンロッド51の他端部は、クランクピン59に連結されている。
シリンダヘッド44には、凹部44aと、凹部44aに連通する図示しない吸気ポートおよび排気ポートとが形成されている。シリンダヘッド44の凹部44aの内部には、点火プラグ55が挿入されている。図3に示すように、上記吸気ポートには吸気管52aが接続され、上記排気ポートには排気管52が接続されている。図1および図2に示すように、排気管52はシリンダヘッド44から後方かつ右斜め下向きに延びた後、パワーユニット28の変速機ケース53の下方を通ってさらに後方に延び、後輪26の右側方に配置されたマフラ54に接続されている。
図6に示すように、シリンダ43内の左側部には、クランクケース35の内部とシリンダヘッド44の内部とをつなぐカムチェーン室56が形成されている。このカムチェーン室56には、タイミングチェーン57が配設されている。タイミングチェーン57は、クランク軸46とカム軸58とに巻き掛けられている。カム軸58は、クランク軸46の回転に従って回転し、図示しない吸気バルブおよび排気バルブを開閉させる。
第1ケースブロック35aの前半部の左側には、発電機63を収容する発電機ケース66が着脱自在に取り付けられている。第2ケースブロック35bの右側には、CVT30を収容する変速機ケース53が取り付けられている。
第2ケースブロック35bの後半部の右側には開口が形成され、この開口はクラッチカバー60によって塞がれている。クラッチカバー60は、ボルト61(図7参照)により、第2ケースブロック35bに対して着脱可能に固定されている。
変速機ケース53は、クランクケース35から独立して形成されており、CVT30の車幅方向内側(左側)を覆う内側ケース53aと、CVT30の車幅方向外側(右側)を覆う外側ケース53bとから構成されている。内側ケース53aはクランクケース35の右側に取り付けられ、外側ケース53bは内側ケース53aの右側に取り付けられている。これら内側ケース53aと外側ケース53bとの内部には、CVT30を収容するベルト室67が形成されている。なお、内側ケース53aは樹脂材料で形成され、外側ケース53bは金属材料で形成されている。
図6に示すように、クランク軸46の右側端部は、第2ケースブロック35bおよび内側ケース53aを貫通し、ベルト室67にまで延びている。このクランク軸46の右側端部には、CVT30のプライマリシーブ71が嵌め込まれている。そのため、プライマリシーブ71は、クランク軸46の回転に従って回転する。このクランク軸46の右側部分(厳密には、軸受48よりも右側の部分)は、プライマリシーブ軸46cを形成している。
一方、クランク軸46の左側端部は、第1ケースブロック35aを貫通し、発電機ケース66内に延びている。このクランク軸46の左側端部には、発電機63が取り付けられている。発電機63は、ステータ64と、ステータ64に対向するロータ65とを備えている。ロータ65は、クランク軸46と共に回転するスリーブ74に固定されている。ステータ64は、発電機ケース66に固定されている。
クランクケース35内の後半部には、クランク軸46と平行にセカンダリシーブ軸62が配置されている。図7に示すように、セカンダリシーブ軸62の中央部の右側部分は、軸受75を介してクラッチカバー60に支持されている。セカンダリシーブ軸62の左側部分は、軸受76を介して第2ケースブロック35bの左端部に支持されている。セカンダリシーブ軸62の右側端部は、第2ケースブロック35bおよびクラッチカバー60を貫通し、ベルト室67にまで延びている。このセカンダリシーブ軸62の右側端部には、CVT30のセカンダリシーブ72が連結されている。
CVT30は、プライマリシーブ71と、セカンダリシーブ72と、これらプライマリシーブ71とセカンダリシーブ72とに巻き掛けられたVベルト73とを備えている。前述したように、プライマリシーブ71はクランク軸46の右側部に取り付けられている。セカンダリシーブ72はセカンダリシーブ軸62の右側部に連結されている。
プライマリシーブ71は、車幅方向の外側に位置する固定シーブ半体71aと、車幅方向の内側に位置し、固定シーブ半体71aに対向する可動シーブ半体71bとを備えている。固定シーブ半体71aは、プライマリシーブ軸46cの右端部に固定されており、プライマリシーブ軸46cと共に回転する。可動シーブ半体71bは、固定シーブ半体71aの左側に配置されており、プライマリシーブ軸46cにスライド自在に取り付けられている。したがって、可動シーブ半体71bは、プライマリシーブ軸46cと共に回転し、かつ、プライマリシーブ軸46cの軸方向にスライド自在である。固定シーブ半体71aと可動シーブ半体71bとの間には、ベルト溝が形成されている。可動シーブ半体71bの左側部分にはカム面111が形成され、カム面111の左側にはカムプレート112が配設されている。可動シーブ本体71bのカム面111とカムプレート112との間には、ローラウエイト113が配設されている。
プライマリシーブ71の固定シーブ半体71aの右側部分には、送風用の複数の羽根95が形成されている。これらの羽根95は、吸気ダクト134からベルト室67に空気を導き、また、ベルト室67内の空気を外部に搬送する。
セカンダリシーブ72は、車幅方向の内側に位置する固定シーブ半体72aと、車幅方向の外側に位置し、固定シーブ半体72aに対向する可動シーブ半体72bとを備えている。可動シーブ半体72bは、セカンダリシーブ軸62の右端部に取り付けられている。可動シーブ半体72bは、セカンダリシーブ軸62と共に回転し、かつ、セカンダリシーブ軸62の軸方向にスライド自在である。セカンダリシーブ軸62の右端には圧縮コイルスプリング114が設けられており、可動シーブ半体72bは圧縮コイルスプリング114によって左向きの付勢力を受けている。固定シーブ半体72aの軸心部は円筒状のスライドカラーとなっており、セカンダリシーブ軸62にスプライン嵌合されている。
図6に示すように、変速機ケース53の外側ケース53bは、車幅方向の外側(右側)に膨出する碗状の第1膨出部93および第2膨出部94を備えている。第1膨出部93と第2膨出部94とは前後方向に並んでいる。第1膨出部93はプライマリシーブ71の外側を覆っており、第2膨出部94はセカンダリシーブ72の外側を覆っている。第1膨出部93の前側には、外側ケース53bと一体化された接続管96が設けられている。接続管96は、吸気ダクト134に接続されている。なお、接続管96と吸気ダクト134との接続形態は何ら限定されないが、本実施形態では、接続管96と吸気ダクト134とはバンド135によって固定されている。
図7に示すように、内側ケース53aの周縁部は左右方向に細長くなっており、その左側および右側にはそれぞれシール溝69が形成されている。左側のシール溝69には、第2ケースブロック35bの右側の周縁部が差し込まれている。一方、右側のシール溝69には、外側ケース53bの周縁部が差し込まれている。なお、これらシール溝69の内部には、それぞれシール部材68が挿入されている。外側ケース53bと第2ケースブロック35bとは、それらの間に内側ケース53aを挟み込んだ状態でボルト70(図6参照)によって締結されている。
図8に示すように、内側ケース53aの前半部121は左側に膨出する碗状に形成され、内側ケース53aの後半部122は右側に膨出する碗状に形成されている。前半部121には、CVT30のプライマリシーブ軸46cを挿通させる孔121aが形成されている。後半部122には、CVT30のセカンダリシーブ軸62を挿通させる孔122aが形成されている。なお、図8では、内側ケース53aと第2ケースブロック35bとの間に介在するクラッチカバー60(図6参照)は図示していない。
内側ケース53aには、通風口123が設けられている。本実施形態では、通風口123は円形状に形成され、内側ケース53aの上下方向中間位置よりも上側に3個形成されている。ただし、通風口123の形状、位置、個数等は何ら限定されるものではない。本実施形態では、通風口123は、内側ケース53aの前半部121および後半部122のそれぞれに設けられている。
第2ケースブロック35bの右側部分の下側には、複数の通風口124が形成されている。詳しくは、第2ケースブロック35bは、右側方に向かって立設された周縁部125を備えており、この周縁部125は変速機ケース53の輪郭形状に応じた形状を有している。そして、周縁部125の下側は、その一部が切り欠かれたようなスリット状に形成され、いわゆる櫛状になっている。そのため、第2ケースブロック35bと内側ケース53aとによって区画される空間126は、通風口124を通じてパワーユニット28の外部と連通している。なお、第2ケースブロック35bの後半部の右側はクラッチカバー60(図6参照)によって覆われているので、第2ケースブロック35bの後半部にあっては、上記空間126はクラッチカバー60と内側ケース53aとの間に形成されることになる。
周縁部125の櫛状部分には、補強リブ128が設けられている。通風口124の下方には、オイルパン127が設けられている。
以上のような構成により、図9に示すように、ベルト室67内の空気は、内側ケース53aの通風口123を通じて空間126に導かれ、さらに第2ケースブロック35bの通風口124を通じて、オイルパン127に向かって排出される。その結果、上記空気はパワーユニット28の外部に排出されることになる。
図7に示すように、遠心式クラッチ41は、セカンダリシーブ軸62の左側部分に取り付けられている。遠心式クラッチ41は、湿式多板式のクラッチであり、略円筒状のクラッチハウジング78とクラッチボス77とを備えている。クラッチハウジング78はセカンダリシーブ軸62にスプライン嵌合され、セカンダリシーブ軸62と一体となって回転する。クラッチハウジング78には、リング状の複数のクラッチ板79が取り付けられている。これらクラッチ板79は、セカンダリシーブ軸62の軸方向に間隔を空けて並んでいる。
セカンダリシーブ軸62の左側部分の周囲には、軸受81を介して円筒状の歯車80が回転自在に嵌め込まれている。クラッチボス77は、クラッチ板79の径方向内側かつ歯車80の径方向外側に配置され、この歯車80と噛み合っている。そのため、歯車80はクラッチボス77と共に回転する。クラッチボス77の径方向外側には、リング状の複数のフリクションプレート82が取り付けられている。これらフリクションプレート82は、セカンダリシーブ軸62の軸方向に沿って間隔を空けて並んでおり、各フリクションプレート82は隣り合うクラッチ板79,79の間に配置されている。
クラッチハウジング78の左側には、複数のカム面83aが形成されている。カム面83aと、このカム面83に対向する最も右側のクラッチ板79との間には、ローラウエイト84aが配置されている。
減速機構42は、遠心式クラッチ41と出力軸85との間に介在している。減速機構42は、セカンダリシーブ軸62および出力軸85と平行に配置された変速軸100を有している。変速軸100は、軸受101を介して第1ケースブロック35aに回転自在に支持されるとともに、軸受102を介して第2ケースブロック35bに回転自在に支持されている。変速軸100の右端部には、歯車80と噛み合う第1変速歯車103が設けられている。
変速軸100の中央部には、第1変速歯車103よりも小径の第2変速歯車104が設けられている。出力軸85の右端部の外周側には、第2変速歯車104と噛み合う第3変速歯車105が形成されている。出力軸85の右端部の内周側は、軸受106を介してセカンダリシーブ軸62の左端部に支持されている。したがって、出力軸85は、軸受106を介してセカンダリシーブ軸62に回転自在に支持され、セカンダリシーブ軸62と同一直線上に配置されている。また、出力軸85の中央部は、軸受107を介して第1ケースブロック35aの左端部に回転自在に支持されている。
このような構成により、クラッチボス77と出力軸85とは、歯車80、第1変速歯車103、変速軸100、第2変速歯車104、および第3変速歯車105を介して連結されている。そのため、出力軸85はクラッチボス77の回転に従って回転する。
出力軸85の左端部は第1ケースブロック35aを貫通し、クランクケース35の外側に突出している。出力軸85の左端部には、ドライブスプロケット108が固定されている。ドライブスプロケット108には、出力軸85の駆動力を後輪26に伝達する動力伝達機構としてチェーン109が巻き掛けられている。
以上が自動二輪車10の構成である。次に、ベルト室67のシール構造について詳細に説明する。なお、以下では、変速機ケース53の内側ケース53aと外側ケース53bとの間のシール構造を説明するが、前述したように、クランクケース35の第2ケースブロック35bと内側ケース53aとの間も、同様のシール構造によってシールされている。以下では、内側ケース53aと外側ケース53bとの間のシール構造のみを説明し、第2ケースブロック35bと内側ケース53aとの間のシール構造の説明は省略する。
図10(a)に示すように、内側ケース53aのシール溝69は、深さ方向(図示左右方向)に細長い溝であり、溝幅Wが溝深さLよりも短くなっている。なお、溝幅Wは一定でもよく、一定でなくてもよい。例えば、溝幅Wは、シール溝69の奥側(図10(a)の左側)にいくほど小さくなっていてもよい。このように、本実施形態では、シール溝69の溝幅Wが小さいので、内側ケース53aのシール部分(シール溝69の周囲)の幅が小さくなっている。
ところで、シール溝69の溝幅Wが小さく、かつ溝深さLが長い場合には、シール溝69に適したシール部材としては、横断面が扁平形状のものが好ましい。また、高いシール面圧を得るためには、シーブ部材の横断面の両端は先細り形状に形成されていることが好ましい。ところが、例えば図11(a)〜(c)に示すように、単に横断面が略楕円状のシール部材200を用いただけでは、外側ケース53bの周縁部を内側ケース53aのシール溝69に挿入する際に、シール部材200が座屈するおそれがある。
すなわち、内側ケース53aと外側ケース53bとを結合する際に、シール部材200は長手方向の圧縮荷重を受けるので、幅方向に膨らむことになる。そのため、図11(a)に示すように、予めシール部材200の幅SWを溝幅Wよりも小さくしておかなければならない。しかし、シール部材200の幅SWが溝幅Wよりも小さいと、シール部材200をシール溝69に挿入した際に、シール部材200が傾いたり、あるいは、シール部材200とシール溝69の側面69aとの間に隙間が生じる。
ところが、シール部材200が傾いたり、あるいはシール部材200とシール溝69の側面69aとの間に隙間が生じると、図11(b)に示すように、シール部材200が長手方向に圧縮荷重を受けたときに、シール部材200は、シール溝69の一方の側面69aから側圧Fを受けやすくなる。すなわち、シール部材200は、一方向に偏った力を受けやすくなる。その結果、図11(c)に示すように、シール部材200はシール溝69内において容易に座屈することになる。ところが、シール部材200に座屈が生じると、シール性の低下を招くおそれがある。
そこで、本実施形態では、シール部材の形状に工夫を施すこととした。次に、本実施形態のシール部材68について説明する。
シール部材68は紐状のシール部材であり、本実施形態では無端状に形成されている。本実施形態では、シール部材68はゴムによって形成されている。ただし、シール部材68の材料はゴムに限定される訳ではない。図8に示すように、シール溝69は内側ケース53aの外周に沿って形成されている。本実施形態のシール部材68は、このシール溝69に挿入され、内側ケース53aの外周に沿って周回配置される。
図12に示すように、シール部材68の横断面は、扁平状に形成されており、長手方向(図12の左右方向)の一端側および他端側のいずれも、先細り状に形成されている。また、シール部材68の横断面では、長手方向に沿った両側辺(図12の上辺および下辺)に凹部90が形成されている。なお、ここで「長手方向に沿った両側辺」とは、実質的に長手方向に延びている側辺を意味しており、両側辺が長手方向と平行であることを限定している訳ではない。そのため、両側辺は長手方向と平行であってもよく、平行でなくてもよい。
一方、見方を変えると、本実施形態のシール部材68は、その横断面の長手方向に沿った両側辺に、それぞれ凸部が形成されている。具体的には、長手方向に沿った一方の側辺には、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1凸部91aおよび第2凸部91bが形成され、長手方向に沿った他方の側辺には、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第3凸部91cおよび第4凸部91dが形成されている。
さらに、本実施形態では、第1凸部91aと第3凸部91cとは、長手方向に関する位置が等しく、第2凸部91bと第4凸部91dとは、長手方向に関する位置が等しくなっている。その結果、シール部材68の横断面は、上下対称かつ左右対称の形状を有している。
なお、シール部材68の横断面は、凸部91a〜91dを除くと略楕円状に形成されている。すなわち、本実施形態のシール部材68の横断面は、楕円の一部に上記凸部91a〜91dを付加したような形状を有している。ただし、シール部材68の横断面が略楕円以外の形状を有していてもよいことは勿論である。
図10(a)に示すように、本実施形態では、シール部材68の長手方向長さSLは、シール溝69の溝深さLよりも短くなっている。すなわち、内側ケース53aと外側ケース53bとを結合する前の状態において、シール部材68の全体がシール溝69に挿入される。シール部材68の凸部91a〜91dを除いた幅SWは、シール溝69の溝幅Wよりも小さい。ところが、シール部材68では、シール溝69の両側面69aと接触する第1〜第4凸部91a〜91dが形成されているので、シール溝69内でシール部材68が傾いたり、シール部材68がシール溝69の一方の側に偏って位置するおそれはない。つまり、シール部材68は、これら凸部91a〜91dによって、シール溝69内で適正な位置に位置決めされる。
なお、第1〜第4凸部91a〜91dを含めたシール部材68の全体幅SW´(図12参照)は、シール溝69の溝幅Wと等しいことが好ましい。ただし、シール溝69内におけるシール部材68の傾きを実質的に防止できる限り、シール部材68の全体幅SW´はシール溝69の溝幅Wよりも小さくてもよい。また、シール部材68は、弾性体の一種であるゴムによって形成され、容易に弾性変形するので、シール部材68がシール溝69に挿入可能である限り、シール部材68の全体幅SW´はシール溝69の溝幅Wよりも大きくてもよい。
内側ケース53aと外側ケース53bとを組み立てる際には、図10(b)に示すように、外側ケース53bの周縁部が内側ケース53aのシール溝69に挿入される。なお、本実施形態では、シール部材68の全体がシール溝69内に挿入されているので、外側ケース53bの周縁部をシール溝69に容易に挿入することができる。
図10(c)に示すように、外側ケース53bの周縁部がシール溝69に挿入されると、シール部材68は外側ケース53bの周縁部の先端によって押され、長手方向に圧縮される。その際、シール部材68は幅方向に広がるが、シール部材68の側辺には凹部90が形成されており、これら凹部90はシール溝69の側面69aとは接触していない。そのため、シール部材68は、変形の際にシール溝69の側面69aから偏った側圧を受けにくい。したがって、座屈は生じにくい。また、凸部91a〜91dがシール部材68の変形中の傾きを防止するので、これら凸部91a〜91dによっても、シール部材68の座屈が抑制される。
以上のように、本実施形態によれば、シール部材68の横断面は、扁平状であり、長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、長手方向に沿った両側辺に凹部90が形成されている。このように、シール部材68の横断面は扁平状であるので、内側ケース53aおよび外側ケース53bのシール溝69を細くすることができ、これらケース53a,53bのシール部分(シール溝69の周囲)の幅を小さくすることができる。また、横断面の長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り形状に形成されているので、両端の接触面積を小さくすることができ、高いシール面圧を得ることができる。
また、横断面の両側辺に凹部90が形成されているので、シール部材68が長手方向に圧縮荷重を受けた際に、幅方向(長手方向と直交する方向)への広がりが抑制される。そのため、シール部材68の両側辺の一部がシール溝69の側面69aと接触していても問題はない。本シール部材68では、凹部90の両側に凸部91a〜91dが設けられ、これら凸部91a〜91dがシール溝69の側面69aと接触する。これにより、シール部材68をシール溝69内に適正な姿勢で配置することができ、シール部材68を適正な位置に位置決めすることができる。また、シール部材68の横断面の両側辺に凹部90が形成されているので、長手方向に圧縮荷重を受けた際に、シール部材68はシール溝69の側面69aから一方向に偏った側圧を受けにくくなる。したがって、シール部材68の座屈を抑制することができる。
特に、本実施形態に係るシール部材68では、長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1凸部91aおよび第2凸部91bが形成され、長手方向に沿った他方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第3凸部91cおよび第4凸部91dが形成されている。そのため、シール部材68をより適切な位置に配置することができ、また、シール溝69からの偏った側圧をより効果的に抑制することができる。したがって、シール部材68の座屈をより効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るシール部材68では、横断面において、第1凸部91aと第3凸部91c、並びに、第2凸部91bと第4凸部91dは、長手方向に関する位置がそれぞれ等しい。そのため、シール部材68の横断面は、左右対称および上下対称の形状を有している。これにより、シール部材68の位置決めがより容易になり、また、シール溝69からの偏った側圧をさらに効果的に抑制することができる。したがって、シール部材68の座屈をより一層効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るシール部材68は、無端状に形成されており、内側ケース53aの輪郭に沿って周回配置されている。そのため、変速機ケース53のシール性を向上させることができる。
本発明に係るシール部材は種々の形態で実施することができ、前記実施形態に何ら限定されるものではない。次に、本発明に係るシール部材の他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、シール部材68の横断面における長手方向の一端側および他端側は、いずれも滑らかな円弧状に形成されていた。しかし、図13に示すように、シール部材68の横断面における長手方向の一端側および他端側は、例えば略三角形状に尖ったような形状を有していてもよい。シール部材68の凸部91a〜91dを除いた横断面は、略楕円状でなくてもよい。
また、前記実施形態では、シール部材68の横断面において、第1凸部91aと第2凸部91bとの間の側辺、および第3凸部91cと第4凸部91dとの間の側辺は、シール部材68の長手方向とほぼ平行に延びていた。シール部材68は、略楕円の両側辺から第1〜第4凸部91a〜91dが側方に突出したような横断面形状を有していた。しかしながら、第1凸部91aと第2凸部91bとの間の側辺、および第3凸部91cと第4凸部91dとの間の側辺は、長手方向と平行に延びていなくてもよく、例えば図14に示すように、曲線状に形成されていてもよい。
前記実施形態では、第1凸部91aと第3凸部91c、並びに第2凸部91bと第4凸部91dは、それぞれ長手方向に関して揃った位置に設けられていた。しかしながら、第1凸部91aと第3凸部91cとは、長手方向に関して異なった位置に設けられていてもよい。また、第2凸部91bと第4凸部91dとは、長手方向に関して異なった位置に設けられていてもよい。例えば、図15に示すように、第1凸部91aと第2凸部91bとの距離と、第3凸部91cと第4凸部91dとの距離とは互いに等しく、第1凸部91aと第3凸部91c、および第2凸部91bと第4凸部91dが、それぞれ長手方向にずれていてもよい。また、図16に示すように、第1凸部91aと第2凸部91bとの距離と、第3凸部91cと第4凸部91dとの距離とが異なっていてもよい。例えば、第3凸部91cは第1凸部91aよりも長手方向の中央側に設けられ、第4凸部91dは第2凸部91bよりも長手方向の中央側に設けられていてもよい。
前記実施形態では、シール部材68の横断面における凸部の個数は4個であった。しかしながら、凸部の個数は3個であってもよく、5個以上であってもよい。例えば図17に示すように、シール部材68の横断面は、長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1凸部91aおよび第2凸部91bが形成され、長手方向に沿った他方の側辺に、第3凸部91cが形成されていてもよい。第3凸部91cは、長手方向に関して第1凸部91aと第2凸部91bとの中間に位置していてもよい。また、第3凸部91cは、シール部材68全体の長手方向の中間に位置していてもよい。この場合であっても、第1〜第3凸部91a〜91cによって、シール部材68をシール溝69内に位置決めすることができ、また、シール溝69の側面69aからの偏った側圧を抑制することができる。したがって、シーブ部材68の座屈を抑制することが可能となる。
前記実施形態では、シール部材68は中実構造を有していた。しかし、シール部材68は中空構造を有していてもよい。例えば、図18に示すように、シール部材68の横断面の中心部に、単一の空洞97が形成されていてもよい。また、図19に示すように、シール部材68の横断面の長手方向の一方側および他方側に、それぞれ空洞97が形成されていてもよい。なお、これらの空洞97は、シール部材68の長手方向(図18、図19の紙面表裏方向)に連続していてもよく、断続していてもよい。このように、シール部材68の内部に空洞97が形成されていることにより、シール部材68は変形しやすくなる。そのため、万が一シール溝69の側面69aから偏った側圧を受けた場合であっても、空洞97の形状や体積が変化するようにシール部材68が微小に変形することにより、その偏った側圧を吸収する。その結果、シール部材68の全体が偏った側圧を受けることが抑制され、シール部材68の折れ曲がりが抑制される。したがって、シール部材68の座屈を抑制することができる。
以上説明したように、本発明は、シール部材およびそれを備えたベルト式無段変速機について有用である。
自動二輪車の右側面図である。 車体フレームおよびパワーユニット等の平面断面図である。 パワーユニットの右側面図である。 パワーユニットの左側面図である。 パワーユニットの取付状態を示す断面図である。 パワーユニットの内部構造を示す断面図である。 パワーユニットの一部の内部構造を示す断面図である。 第2ケースブロックおよび内側ケースの分解斜視図である。 第2ケースブロックおよび変速機ケース内の断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る変速機ケースのシール部分の断面図である。 (a)〜(c)は、比較例のシール部分の断面図である。 実施形態に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。 変形例に係るシール部材の横断面図である。
符号の説明
28 パワーユニット
30 ベルト式無段変速機
53 変速機ケース
53a 内側ケース(第1のケーシング部材)
53b 外側ケース(第2のケーシング部材)
67 ベルト室
68 シール部材
69 シール溝
90 凹部
91a 第1凸部
91b 第2凸部
91c 第3凸部
91d 第4凸部
97 空洞

Claims (9)

  1. ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、
    少なくとも一部の横断面が、
    扁平状であり、
    長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、
    長手方向に沿った両側辺に凹部が形成されている、ベルト式無段変速機のシール部材。
  2. ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、
    少なくとも一部の横断面が、
    扁平状であり、
    長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、
    長手方向に沿った一方の側辺に2つ以上の凸部が形成され、長手方向に沿った他方の側辺に1つ以上の凸部が形成されている、ベルト式無段変速機のシール部材。
  3. ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、
    少なくとも一部の横断面が、
    扁平状であり、
    長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、
    長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1および第2の凸部が形成され、
    長手方向に沿った他方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第3および第4の凸部が形成されている、ベルト式無段変速機のシール部材。
  4. ベルト式無段変速機のベルト室をシールする紐状のシール部材であって、
    少なくとも一部の横断面が、
    扁平状であり、
    長手方向の一端側および他端側はいずれも先細り状に形成され、
    長手方向に沿った一方の側辺に、それぞれ長手方向の中間よりも一端側および他端側に位置する第1および第2の凸部が形成され、
    長手方向に沿った他方の側辺に、第3の凸部が形成されている、ベルト式無段変速機のシール部材。
  5. 前記横断面において、前記第1の凸部と前記第3の凸部とは、前記長手方向に関する位置が等しく、前記第2の凸部と前記第4の凸部とは、前記長手方向に関する位置が等しい、請求項3に記載のベルト式無段変速機のシール部材。
  6. 前記横断面において、前記第3の凸部は、前記他方の側辺における前記長手方向の中間に位置している、請求項4に記載のベルト式無段変速機のシール部材。
  7. 内部に空洞が形成されている、請求項1〜4のいずれか一つに記載のベルト式無段変速機のシール部材。
  8. 無端状に形成されている、請求項1〜4のいずれか一つに記載のベルト式無段変速機のシール部材。
  9. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のシール部材と、
    互いに結合されることによってベルト室の少なくとも一部を構成する第1および第2のケーシング部材とを備え、
    前記第1または第2のケーシング部材には、シール溝が形成され、
    前記第1のケーシング部材と前記第2のケーシング部材とが結合された状態において、前記シール部材の全体が前記シール溝に挿入された状態となる、ベルト式無段変速機。

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